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「Lightning Lab」が目指す“ビットコイン版VISA”の可能性、その驚きの送金手数料

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ピックアップ:Lightning Labs Raises $10M Series A to Be the ‘Visa’ of Bitcoin ニュースサマリー:Bitcoinの決済処理性能の向上を目的とするスケーリング技術「Lightning Network」を開発するLightning Labsは2月5日、Craft Ventures、Slow Ventures、Avichal Garg of …

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Image Credit : Lightning Labs

ピックアップLightning Labs Raises $10M Series A to Be the ‘Visa’ of Bitcoin

ニュースサマリー:Bitcoinの決済処理性能の向上を目的とするスケーリング技術「Lightning Network」を開発するLightning Labsは2月5日、Craft Ventures、Slow Ventures、Avichal Garg of Electric Capital、Ribbit Capitalなどから合計1,000万ドルを調達した。

Lightning Labsは2018年のシードラウンド時点で、スケーリング・ソリューション「LND」のベータ版をリリース。TwitterおよびSquare CEOのジャック・ドーシー氏やLitecoin創業者のCharlie Lee氏、元Paypal COOのDavid Sacks氏らから計250万ドルの資金調達した実績を持つ。

2019年6月にはモバイル・ウォレットの提供を開始し、現在では有料ペイメント・サービス「Loop」を開発・提供している。

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Image Credit : Lightning Labs

話題のポイント:Lightning Networkは、銀行間決済で言うところのVISAの様な存在だと考えるとわかりやすいでしょう。現時点でVISAの秒間処理スピードが約1700件程度だとされているのに対し、Bitcoinは毎秒7〜8件程度と、今のままではとても使いものになりません。そこでLightning Networkが登場します。

Craft Venturesのディレクターであり、Lightning Labの取締役の一人であるBrian Murray氏が、Lightning Networkについて以下のような説明をしています。

Bitcoinがグローバルなペイメント・ネットワークへと進化するためには、ベースレイヤー(1st Layer)を越えて拡張を成功させる必要があります。VISAが銀行間の決済処理を肩代わりし、パフォーマンスを向上させているのと同様、Lightning NetworkがBitcoinブロックチェーンの決済処理パフォーマンスを向上させ、手数料の低下をもたらす可能性があるでしょう。

言い換えれば、銀行の決済性能では処理できない量の取引を、Lightning Networkが代わりに行なってくれることを意味します。

Lightning Networkにより、処理数が数千にも拡大する可能性があります。処理性能が大きく飛躍を遂げ、高いパフォーマンスを達成した際には、同技術を活用したマイクロペイメントやサブスクリプション・サービスなどの登場も期待できるでしょう。

さて、筆者は最近、国際送金を行う機会がありましたが、有名な送金サービス「Transferwise」が銀行による国際送金の8分の1程度のコスト(手数料)で送金サービスを提供していることに驚きました。約50万円の送金コストは4300円程度で、これはクレジットカードの海外キャッシングのコスト(利息)と比較しても半額になります。

しかしその後、Bitcoinの決済手数料を確認すると、50万円ほどの送金にかかる手数料がわずか15円程度であることに衝撃を受けました。もちろんネットワークが混雑している場合は手数料は高騰し、着金も遅延しますから、今以上にBitcoin送金に需要が生まれれば、このクオリティは維持できないでしょう。

ただ、Lightning Networkが普及すれば、ネットワーク混雑時も価格・スピードを低く維持できます。そう考えると、送金通貨としてのビットコインの可能性には大きな期待が高まります。ジャック氏を含む数々の起業家らがLightning Networkの可能性に魅せられる理由も理解できるのではないでしょうか。

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生まれ変わったApple「Maps」の勝算は“プライバシーにあり”

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ピックアップ:Apple Maps Got a Major Makeover ニュースサマリ:1月30日、Appleが自社地図アプリ「Maps」を大幅アップデートした。 アップデート内容は、アプリ基盤である地図データをライセンス契約からApple製のデータに切り替えたというもの。一見わかりにくいアップデートではあるが、地図データをリアルタイムに更新し続け、Appleが求める正確性を維持するのに大き…

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Photo by Armand Valendez from Pexels

ピックアップ:Apple Maps Got a Major Makeover

ニュースサマリ:1月30日、Appleが自社地図アプリ「Maps」を大幅アップデートした。

アップデート内容は、アプリ基盤である地図データをライセンス契約からApple製のデータに切り替えたというもの。一見わかりにくいアップデートではあるが、地図データをリアルタイムに更新し続け、Appleが求める正確性を維持するのに大きく貢献する。

さらに、昨年9月にiOS13でリリースされたお気に入りリストが作成できるコレクション機能、より進化したリアルタイム交通情報およびナビゲーション機能、地域限定だったGoogleストリートビューのような「Look Around」機能が追加された。現在、Apple製地図データは米国版のみ完成しており、ヨーロッパ版の完成は2020年の後半になる予定だ。

話題のポイント:今回のリリースは「Maps」のアップデートではありますが、地図を一から作り直しているため「生まれ変わり」と言えるでしょう。

2012年以降のMapsといえば、使いやすさ以前に、あまりにも地図情報が不正確だと有名でした。都市を間違えたり、町全体を自然公園と表示したり、酷いものでは農場を空港と表示していたりと、地図アプリとしてこれほど重大な欠陥はありません。

そのため、iPhoneのデフォルト地図アプリであるにも関わらず、Google Mapsの競合と認識している人は多くなかったと思います。

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Image Credit:The Amazing iOS 6 Maps (左図 Google Mapsで見たオレゴン州ポートランド、右図 Mapsで見た見たオレゴン州ポートランド)

もちろん年々改善が行われ、米国では目立った欠陥はなくなりました。欠陥を生み出した原因に立ち返ると、TomTom、OpenStreetMap、Weather Channelらとのライセンス契約に依存しすぎていた点があります。Appleのビジョンに基づいた機能とUXを実現するには不都合なことが多く、プロダクトの質を下げてしまっていた可能性があったのです

そこで自社製地図データをベースにして、足りないところを補う目的でライセンス契約とユーザー提供のデータを組み合わせることで、地図アプリの拡張をコントローラブルに変更しました。ちなみにGoogleも同様の方法で地図データを構築しています。

今回のニュースでは、2018年秋の北カリフォルニアを皮切りに、徐々に地図を切り替えていき米国全体を網羅したバージョンを発表しました。Mapsの初リリースから8年、ようやくスタート地点に立ったと言えます。

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Video Credit:Apple

今後、昨年のApple主催「WWDC 2019」で発表されていた「Look Around」などの新機能を使用できる地域が拡大していきます。機能面でGoogle Mapsと比較しても大きく違うのはAR機能、テーマ毎にオリジナルな地図を作れるマイプレイス機能ぐらいであり、コアな機能に差はなくなります。ただし、アルゴリズムで優位性を持つGoogle Mapsを凌駕したとは言えません。「限りなく近付いた」というのが妥当でしょう。

しかし、AppleのMapsにもGoogle Mapsに勝る強みがあります。それがプライバシー管理です。

地図アプリを展開するには「位置情報」が付き物ですが、GPSの精度が上がるにつれてより厳格な取り扱いが企業に求められてきます。Googleアカウントには、仮に本名や住所、クレジットカード情報などの機密性が高い情報を登録していなくても、趣味・嗜好データが詰まっています。いってみれば、Googleアカウントはデジタルの人格です。このデジタル人格と位置情報が紐付けされ、一企業が独占的に持っている状況を嫌う人は多いはずです。

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Image Credit:Apple「WWDC 2019」

ユーザーにとってGoogleアカウントと地図アプリが紐付いているメリットは大きくありません。あるとしたら、指定位置から自分にあった飲食店を優先して表示してくれたり、Google Maps上でタイムラインを見れる程度です。この点、Appleはプライバシー管理の仕組みで信用を勝ち取る意向を示しています。

具体的には、ユーザIDと位置情報を紐付けることはなく、Appleが位置情報のデータを所持することはしません。つまり、Apple端末に登録されている情報と位置情報が一致することはありません。

もちろん、プライバシー管理を厳格にする代わりに利便性が落ちては本末転倒です。そのため、今まで通りサードパーティーへ位置情報を共有できます。ただし一度許可したら継続して権限が渡させる仕組みではなく、位置情報が渡したいタイミング毎にユーザーが許可する仕様に変更されます。

Appleと同じ姿勢をGoogleが示す可能性は低いと予想できます。それはお互いのビジネスモデルの違いに起因しており、Googleは広告を売りたいのでユーザーがどんな人がどこにいるかが知りたいのに対して、Appleはデバイスを売りたいのでユーザーがどんな人でどこにいるかは気になりません

従来、地図アプリは便利であるもののGoogle Maps以外の選択肢がないため、自分自身のプライバシーを犠牲にしてでも使用する人が多かったと思います。同程度の価値があるMapsの存在は、プライバシーに敏感な人へ深く刺さる可能性が高いでしょう。

WWDC 2019でも語尾を強めて主張したプライバシーポリシー。それがまさにAppleの勝算になるのではないでしょうか。

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全てのスタートアップはフィンテック企業になる

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ピックアップ:Every Company Will Be a Fintech Company 先日開催されたa16z Summitにて、「Every Company Will Be a Fintech Company(全てのスタートアップがフィンテック企業になる)」と題したプレゼンが、投資ファンド「Andreessen Horowitz」のゼネラル・パートナーであるAngela Strange氏に…

ピックアップ:Every Company Will Be a Fintech Company

先日開催されたa16z Summitにて、「Every Company Will Be a Fintech Company(全てのスタートアップがフィンテック企業になる)」と題したプレゼンが、投資ファンド「Andreessen Horowitz」のゼネラル・パートナーであるAngela Strange氏によって行われました。

一見耳を疑うこの主張は、具体的には何を意味しているのでしょうか。

一言でまとめれば、“全てのスタートアップが、複数の金融インフラ・サービスの手を借りることで、低コストかつ高速に、独自の金融サービスを構築することが可能になる”と言えるでしょう。

「as a Service化」がフィンテック領域に

15年ほど前、スタートアップが自前のウェブ・サービスを開発することは非常に難易度の高い、手間のかかる作業でした。

まず自前のウェブ・サーバーを購入し、オフィスなどで管理・維持する必要がありました。複数のソフトウェア・ライセンスを購入し、データベースコードを何千行と書くことで、初めてプロダクトを完成することができました。

ところが、現在ではAWS(Amazon Web Service)が登場したことで、上述のインフラストラクチャーは、全て外注可能になりました。1カ月を要していたサーバー設置・稼働が1日に短縮、コストは1,000万円から1万円程度へと減少しました。

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Image Credit : a16z 

「〇〇 as a Service」と呼ばれるクラウド・サービスが近年広く成長・普及し始めていたことで、ここ十数年で劇的にウェブ・サービスの開発コストは激減しました。今やスタートアップがプロダクトを開発する際に必要なのものは、自前のノートPCとクレジットカードくらいでしょう。

そこでa16zは、以上のような「as a Service化」の波が、当然のごとくフィンテック業界にも起こると予見しています。具体的にその中身を見ていきましょう。同ファンドはフィンテック・インフラのレイヤー構造を以下の画像の様に7つに分類しています。

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Image Credit : a16z 

最上層のUser Interfaceは、金融サービスの提供を試みるウェブ・サービスまたはフィンテック・サービスとなり、ユーザーが直接的に利用するインタフェース・レイヤーです。以下6つのレイヤーは、全て外注業者となるインフラ・サービスによって提供されるようになりました。

金融サービスの開発・提供を試みていた従来のスタートアップは、詐欺防止・レギュレーション・データ・決済・コアシステム・免許などのインフラ要素を全て自前で取得・構築しなければならなかったのに対し、今後はそれらを全て外注することで、低価格で素早くフィンテック・サービスを提供することができることになります。

結果的にフィンテック・サービスの増加・多様化が促されることになり、最もユーザーがその恩恵を間接的に享受することになります。

ここから、実際にどんなインフラ・サービス群が存在しているのかについて、いくつかの事例を紹介します。

Banking as s Service(BaaS)

AWSにSaaS(Software as a Service)の呼称が付いているように、フィンテック企業のインフラ・サービス群の中でも、銀行業に近い性質を持つサービスは、「Banking as a Service」と呼ばれています。

代表的な例では、先日VISAによって買収された元ユニコーン企業「Plaid」が挙げられます。同社はフィンテック企業と金融機関(銀行・信用情報機関・学生ローン機関など)をAPIで繋ぎ、ユーザーが自身の情報をオンラインでリアルタイムに確認またはフィンテック企業へ開示・証明することを可能にします。

たとえば給与前払いアプリ「earin」や住宅ローン「blend」はいずれも、FAXなどで残高証明書や証券取引明細書の書面開示を銀行に求めるのでなく、PlaidのAPIを通すことで、一瞬にしてユーザーの金融情報を確認を行うことができています。

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Image Credit : a16z 

また、最近Uberがドライバーへの給与即時支払いのための独自デビットカードの提供を開始しましたが、同デビットカードの発行及びトランザクション処理、そしてライセンスはパートナーである「Green Dot」というBaaS企業が全て肩代わりして実施しています。

Green DotによるUberのフィンテック企業化はまさに、“全てのスタートアップがフィンテック企業になる”という主張の説得力を大きく後押する事例だと言えるでしょう。

※以下の記事では、Banking as a Serviceについて、Green DotとPlaidを中心にさらに詳しく説明しているので、興味のある方はぜひご覧ください。

<参考記事>

以上の事例をまとめると、Plaidはコアシステム及びデータレイヤーのAs a Serviceとして、Green Dotは免許(ライセンス)及び決済(ペイメント)レイヤーの「As a Service」として機能していることが分かります。

詐欺防止及びレギュレーション・レイヤーの「As a Service」

次に、詐欺防止及びレギュレーション・レイヤーについて見ていきましょう。a16zはまず詐欺防止サービスの例として、「SentiLink」というサービスを紹介しています。

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Image Credit : a16z 

近年、度重なる個人情報流出事件(例:Equifax事件」)の増加と共に、ダークマーケットで購入した複数の断片的な個人情報を合成し作り出された架空の身元(合成アイデンティティ)によって、不正・詐欺が行われる事件が増加しているそうです。大量の借り逃げが起これば、融資を提供するクレジットカード会社やレンディング企業は大きな損失を被ります。

そこでSentiLinkのような機械学習アルゴリズムによって、合成アイデンティティを検知するサービスが必要となります。検知システムの構築は一般的なレンディング・スタートアップに膨大なコストとなりますが、「as a Service」として提供されることで、大きく費用を削減することが可能になります。

次にレギュレーション・レイヤーについてです。当然の話ですが、金融は規制産業であり、レギュレーション対策は必ず行わなくてはなりません。a16zによれば、ある大手銀行は21万人の従業員のうち、15%以上の3万3000人をコンプライアンス遵守のためだけに稼働させていると言われるほど、レギュレーションは重大なコストがかかる領域です。

そんな中、「Comply Advantage」はAML対策サービスの一つとして、銀行のテロリスト及び制裁者リストの統合及び監視を代行することで、レギュレーション遵守にかかるコストを大幅に削減するサービスを提供しています。

チャレンジャー・バンクが良い例ですが、今後フィンテック領域では、グローバルに展開するオンライン銀行が増加していくでしょう。そうなれば、彼らのAML対策のための「As a Service」への需要も益々増加していくことになるはずです。

簡単かつ迅速に、金融機能を組み込み・構築可能になる

ここまで6つのインフラ・レイヤー全てにおける事例を紹介してきました。”全てのスタートアップがフィンテック企業になる”という主張は多少大袈裟にも聞こえましたが、実際には、“ウェブ・サービスが簡単かつ迅速に、多様な金融機能を組み込み・構築可能になる”程度の理解が正しいと考えています。

本当にフィンテック企業になるかは企業によりけりで、Uberのようにオリジナルの金融サービスを提供する場合もあれば、決済や与信などの外部の金融サービスを部分的にアプリ内にインテグレートし、ユーザーに提供するといったサービスもあり様々です。

ただ、a16zが多少誇張してこのメッセージを伝えるのは、裏側で起こっている変化が我々ユーザーが思っている以上に劇的なものであり、また今後全てのスタートアップが、必ずその恩恵に預かる未来になると確信しているためでしょう。

同ファンドはこれまで暗号通貨とブロックチェーン領域に多数の投資を実施しているにも関わらず、今回のプレゼンではその点について言及が一切なかった点には一つ違和感を覚えましたが、その点を抜きにして言えば、同プレゼンは、a16zが今後数年のフィンテック領域の未来に対しどのような展望を抱いているかについて把握できる最高の資料です。

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拡大するアフリカのソフトウェア・エンジニア市場ーープログラミング・スクール「Gebeya」がシード調達

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ピックアップ:Ethiopian-based edtech startup, Gebeya, closes $2 million seed funding as it plans to scale up services ニュースサマリー:アフリカのエチオピアを拠点とするエドテック企業「Gebeya」は2月6日、シードラウンドにて、Partech AfricaおよびOrange Digital V…

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Image Credit : Gebeya

ピックアップEthiopian-based edtech startup, Gebeya, closes $2 million seed funding as it plans to scale up services

ニュースサマリー:アフリカのエチオピアを拠点とするエドテック企業「Gebeya」は2月6日、シードラウンドにて、Partech AfricaおよびOrange Digital Ventures、Consonance Investment Managers らから計200万ドルの資金調達を実施したと発表した。

2016年に創業され、今年4年目に突入する同社はIT人材育成スクールと受託開発事業を展開している。教育事業においては、ソフトウェア・エンジニアを目指す人材に対して学習カリキュラムを提供し、就労支援まで行う。既にソフトウェア・エンジニアとして働く人材に対しても、スキルアップコースを提供し、転職支援などのサービスも提供する。

これまで600人以上のIT人材を育成し、そのうち30%以上を直接的な紹介で就労させた実績を持つ。現在の展開地域はエチオピア・ケニア・ジプチの3カ国で、エチオピアの他にシリコンバレーにもオフィスを構えている。

話題のポイント:世界全体でソフトウェア・エンジニアの労働市場は需要増加を続けており、それはアフリカにおいても同様です。

ここ数年の日本国内においても、ソフトウェア・エンジニア需要増加と、それに伴うプログラミング・スクールの増加を肌で感じることができます。アフリカ地域の場合、平均賃金の安さから、オフショア開発の拠点として大きく注目されているため、より一層ソフトウェア・エンジニアへの需要は増していくと考えられます。

東南アジアは日本のオフショア開発地域として既に有名ですが、アフリカ地域は時差の一致から、ヨーロッパ圏のIT企業らの開発外注先として、今後さらに注目されることでしょう。

以下画像は南アフリカの分野ごとの労働市場の需要と供給を表しています。需要グラフ(画像左)を見ると、Information Technologyが最も需要が大きく、30%ほど増加しています。一方、同領域の供給側の増加率は7〜8%程度となっており、供給が追いついていないことが分かります。

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Image Credit :It’s a great time to be a software developer in South Africa

オフショアだけでなく、現在アフリカ各国ではフィンテックやEコマース市場を中心にスタートアップ市場が大きく成長しています。外資だけでなく、現地発のIT企業の増加はさらにソフトウェア・エンジニア市場の拡大を後押しするでしょう。

Gebeyaの目標は、IT人材の中心的な育成期間となるだけでなく、大きなマーケット・プレイスとしてグローバルに注目されることで、将来的にはアフリカのITエコシステムのハブになることを目指しています。

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Twitterはシリコンバレーを離れ“分散化”を目指す

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ピックアップ:CEO Jack Dorsey’s comments about San Francisco are a warning sign for the city’s tech scene ニュースサマリー:Twitter社CEOのジャック・ドーシー氏は、2月6日に行われた同社第4四半期決算発表にて、現在拠点としているサンフランシスコへの依存を減らし、Twitter従業員の所在地をより分散…

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Image Credit : Pixabay

ピックアップCEO Jack Dorsey’s comments about San Francisco are a warning sign for the city’s tech scene

ニュースサマリー:Twitter社CEOのジャック・ドーシー氏は、2月6日に行われた同社第4四半期決算発表にて、現在拠点としているサンフランシスコへの依存を減らし、Twitter従業員の所在地をより分散化させていく意思を示した。なお、具体的な施策についてのコメントはなかったという。

話題のポイント:サンフランシスコといえば、世界で最も企業価値の高い巨大テック企業が集積するスタートアップの聖地として有名です。しかし、近年は急激な地価・給与水準の上昇がスタートアップに大きな負担をかけており、スタートアップに敬遠される傾向も同時に増加しています。

Rent Jungle」によれば、サンフランシスコ・ベイエリアの二人部屋アパートの平均家賃は2011年と比較して73%上昇しているとのこと。一方、ドイツ銀行によれば現在最も平均給与の高い都市はサンフランシスコであるとされています。

ここ数年はZoomSlackなどのオンラインコミュニケーション・ツールや、Google Suitsなどのナレッジシェアツール、AWS(Amazon Web Service)などのクラウド・サービスの登場により、より物理的制限に縛られずチームと協力し、ウェブ・サービスを開発する環境も整ってきています。

ドーシー氏は以上のような背景を踏まえ、今後数年さらに加速していくであろう”Workplaceの分散化”に興味を示しているのだと見受けられます。

同氏は2020年中盤に半年ほどアフリカに居住すると発言していて、その際はリモートでTwitter及びSquareのCEOとして働くことになることから、実際に彼自身がリモートワークを体験する必要性があるという背景も一つ重要なポイントです。

https://twitter.com/jack/status/1199774792917929984?s=20

2019年、オンライン・レンディング企業「Lending Club」が、350人以上の従業員をサンフランシスコから米国ユタ州に移動させています。また同年5月、決済企業「Stripe」も、100人以上のリモートエンジニアの雇用を始めるとアナウンスしています。

Facebook CEOのマークザッカーバーグ氏は、2019年4月に行われたF8デベロッパー・カンファレンスにて、自分が新しいスタートアップを創業するのであればベイ・エリアは選ばないと発言しています。理由としては、AWSなどの存在や、サンフランシスコのテクノロジー一択な画一的カルチャーを挙げています。

以上のように、スタートアップのサンフランシスコ離れはこれから起こり始める未来ではなく、ここ数年に及んで既に起こり続けてきた現象であることが分かります。

ちなみに現在ではサンフランシスコ以外に、米国内でいえばニューヨーク、海外でいえばインドのバンガロールや、イスラエルのテルアビブ、欧州はベルリンやロンドンに代表される「ネクスト・シリコンバレー」と呼ばれ、オルタナティブとなるITエコシステムが次々と登場しています。

ITエコシステムが世界中に分散していくことは、スタートアップの多様性の観点からも肯定でき、かつローカルなITエコシステムの発展を加速させる上でより効率的でしょう。こうした流れの中で、Twitter社が今後どこに拠点を移し、どのような方法で効率的なリモートワーク方法を確立してゆくのかに注目です。

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中国版TikTokが映画放映、次のYouTubeを狙う戦略を振り返る

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ピックアップ記事: TikTok, Douyin the world’s second most-downloaded app in 2019 ニュースサマリー: 中国テックメディアTechnodeによると、「TikTok」および中国版TikTok「Douyin(抖音)」の2019年におけるダウンロード数が、App StoreとGoogle Playで2位であったと報じた。1位を獲ったのはFace…

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Image Credit: Kon Karampelas on Unsplash

ピックアップ記事: TikTok, Douyin the world’s second most-downloaded app in 2019

ニュースサマリー: 中国テックメディアTechnodeによると、「TikTok」および中国版TikTok「Douyin(抖音)」の2019年におけるダウンロード数が、App StoreとGoogle Playで2位であったと報じた。1位を獲ったのはFacebookのWhatsApp。

App StoreとGoogle Playにおける、TikTokとDouyinの2019年合計ダウンロード数は合計で7億3,800万件超。Google Playが約6億件のインストールを記録しており、合計数の大半を占めるという。また、2019の第4四半期のダウンロード数は過去最高を記録し、インストール数は2億2000万件超を達成。前四半期比で24%、前年比で6%増加した。

2019年10月以来、TikTokが米国ユーザーにデータセキュリティとプライバシーのリスクをもたらす可能性があると判断されており、精査対象となっている。こうした動きに対処するため、昨年末にプラットフォームの透明性に関するレポートを初めて発表している。

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Photo by Tim Savage on Pexels.com

記事のポイント: TikTokの勢いが止まりません。同アプリの源流にあるのが短尺動画だと考えます。

2010年代から短尺動画フォーマットが流行始めました。1〜3分ほどの短さで完結する動画を楽しむ視聴スタイルです。筆者はこのトレンドがTikTokによるYouTubeの牙城崩しにも繋がるものだと考えています。そこで、本記事では4章に分けたサマリーに沿って説明しながら、TikTok誕生までの市場史と短尺動画メディアの行く末に関して考察していきたいと思います。

1) モバイルファースト + 縦長動画フォーマット最適化(2011年〜2014年)

まず、短尺動画時代の幕開けは2011年創業の「Snapchat」から。ユーザー同士が10秒動画を送りあってコミュニケーションをするP2Pプラットフォームとして爆発的な人気を博し、今や上場を果たしています。競合として、後にTwitterに買収される2012年創業の「Vine」も追随。当時はコンシューマアプリ全盛期でもあったため、Snapchatライクなアプリは数多登場しましたが、結局本家しか生き残れなかった感があります。

SnapchatはまさにYouTubeが当時なし得なかった、モバイルファースト + 縦長動画フォーマットにサービスを最適化させたサービスと言えます。

フックとなったのが注目をされていたミレニアル世代。日常おもしろコンテンツの発信欲は一定層存在します。ミレニアルズはまさにこの欲求を強く持っていました。そこで登場したSnapchatが刺さり、スマホを通じた動画コミュニケーションの最適解を示しました。

よりマクロ視点で語れば、スマートフォンに搭載された機能が市場を大きく変えた瞬間であったと感じます。

GPSはGoogle Mapのリアルタイムナビゲーション体験を市場に浸透させましたし、カメラ機能はInstagramやSnapchatを通じたビジュアルコミュニケーションの考えを広めました。この点、Snapchatは未だ発掘されていなかったスマホ機能のユースケースを市場に浸透させた事例とも言えるでしょう。単にうまくミレニアル世代に幸運にも刺さったサービスではないと思います。

「分散型動画メディア」が登場、短尺動画の認知が広まる(2015年〜2017年)

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Photo by Pixabay on Pexels.com

2015年に差し掛かると、各種SNSにコンテンツ投稿する「分散型メディア」というワードに注目が集まります。ユーザーが集まる場所に、最適化したコンテンツをメディア側が投稿する考えです。わざわざユーザー側からメディアの方へ出向くのではなく、メディア側からユーザーへ出向く業態が流行りました。2012年創業の「NowThis」は分散型動画メディアとして有名となりました。日本勢では「クラシル」が人気でしょう。

ただ、分散型メディアはFacebookやTwitter、YouTubeにユーザーデータを取られるリスクを背負う必要があると同時に、アルゴリズムの変更によりメディア戦略を随時変更する必要性もありました。なにより、課金ポイントがネイティブ動画広告以外一切なく、非常に苦しい状況に陥ります。

最終的にSNSは膨大なユーザーを短期間で一気に稼ぐ、メディア認知をさせる場所として捉えられます。1ユーザーの獲得コストが100円にも満たないことから、CAC(ユーザー獲得コスト)に革命が起きたのは事実でしょう。しかし、自社アプリプラットフォームにユーザーを誘導し、有料プランを提供する戦略を各メディアが採用する必要が出てきました。

アプリ開発をせず、SNSだけで課金ポイントを模索したメディアは総じてしぼんでいった印象です。唯一生き残った業態は2つ。1つは有料プランと相性の良いレシピ情報を提供できる料理動画系メディア。もう1つは企業とタイアップした広告事業。ユーザー獲得に数億程度のコストをかけ、一定視聴数をコンスタントに稼げるベースラインを構築した大型調達組のみが広告事業で生き残っていると感じます。

個人的にはユーザーデータを細かく分析しながらサブスクモデルでリテンションを長くする施策を適宜打てるクラシルのような料理動画メディアの戦略こそ、分散型動画メディアの唯一の解であったのではないでしょうか。

プロシューマー系アプリ「TikTok」が爆発的な普及(2015年〜2019年)

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Image Credit: Douyin

分散型動画メディアの登場と共に、TikTokのユーザー数は数億人規模に拡大。SNS志向の分散型メディアと、単独アプリ中心のTikTok。一見、相入れないように感じますが、TikTokはSNS動画の流れを大きく汲んでいます。

先述したような分散型動画メディアは世界中で乱立。収益モデル確立に苦しみ、すでに大半が買収・撤退・事業維持の3つで決着しています。一方、乱立したおかげで、短尺動画の視聴体験が市場に受け入れられました。また、SNSの登場により、CACの著しい低下によりアプリ広告コストが抑えられ、短期間に膨大な量のユーザーを囲い込み、資金力を武器に一大プラットフォームを作る逃げ切り型のモデルが認知されるのです。

この2点が次のTikTok登場に繋がります。Snapchat登場時にはなかった、CAC革命により急成長できたのがTikTokであると言えるでしょう。

さて、TikTokはSnapchatやVineなどの動画投稿プラットフォームとは一線を画します。ポイントは大きく下記5つほど挙げられるかと思います。

  • プロシューマー系動画アプリ
  • 音楽の解放
  • コンテンツ幅の拡大
  • トレース性の訴求
  • レコメンド

同じ動画をループさせるSnapchatのようなサービスとは違い、ある程度のスキルを持った動画クリエイターになれる「プロシューマーアプリ」がTikTokだと感じています。プロシューマーとは、コンシューマ向けのツールを使い倒し、ものすごい早いスピードで仕事をこなせる「プロの仕事人」を指します。この点、プロとは言わないまでも、動画撮影に多少長けたユーザー向けアプリがTikTokだったのです。

TikTokを支えるのが残り4つのポイントです。

まず、音楽を解放することで、誰もがアマチュア動画クリエイターになれる門戸を開きました。著作権で突っ込まれない点は、UGC(ユーザー・ジェネレイト・コンテンツ)プラットフォームでは地味に大きい点かと思います。コメントで非難されることがなくなるためです。

また、SnapchatやVineは超短尺のループ動画であったため、コンテンツ表現が制限されていました。そこで、少し長めの動画尺を採用することで、コンテンツの幅を広げました。

豊富なラインアップの中から好きな音楽を元に動画作成させる導線は、音楽毎に独特の作法を確立しました。たとえば、大塚愛さんのさくらんぼの音楽を選択すれば、アンゴラ村長のダンスを真似るといった具合です。このように、人気動画コンテンツの作法がいくつもユーザーによって発見され、真似る文化が醸成しました。他のユーザーが人気コンテンツ・フォーマットを投稿できるトレース性を限りなく高めたのがTikTokの大きな強みです。

コンテンツ発見の導線設計にも余念がありません。AI機械学習によるレコメンド機能は、各ユーザーにパーソナライズ化した動画コンテンツをタイムラインに並べます。こうしてZ世代、ミレニアル世代、X世代のように、各世代やデモグラフィック毎に最適なコミュニティ形成を可能としました。全く違う趣向のユーザーがバッティングしないプラットフォーム設計をAIを活用して実現させました。

映画配信へ参戦。YouTubeの牙城が壊され始める(2020年〜)

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動画投稿と視聴の両方を兼ね備えたハイブリッドメディアとしてのTikTokは、間違いなく2011年から変化を遂げてきた短尺動画トレンドの着地点の1つとなるでしょう。前章で説明した5つの要素を武器に、TV業界とYouTubeのディスラプトへ走り始めています。

友人間の動画コミュニケーションに特化した「P2P(Person-to-Person)プラットフォーム」がSnapchatであるならば、個人ユーザーが大衆に向けてバズコンテンツを大量に生み出せる「P2C(Person-to-Consumers)プラットフォーム」の立ち位置を確立したのがTikTokです。

個人が大衆に向けて動画コンテンツを大規模に発信できるプラットフォームの形は、個人がTV番組ほどの影響力を持てることを意味します。その上、15〜30秒ほどの動画を自然発生的に、かつ大量に投稿させるプラットフォームはTV広告に取って代わる可能性を持ちます。

TV画面で15秒間隔に移り変わるスポンサーコンテンツ。一方、TikTokは5億人とも言えるユーザーに向けて、同尺程度の動画を提供できる土台がすでに固まっています。TV広告の尺を、モバイルファーストに最適化させた形で、大量にコンテンツを拡散するプラットフォームを確立させたのです。TV業界をディスラプトするようなサービスの通称「コードカッター」の代名詞にまで上り詰めることができるはずです。

YouTubeもコードカッターの特色を持ちますが、スマホからの動画投稿は一般的ではありませんし、短尺動画のトレンドに乗っていません。もはや動画編集サービスを使わなければ良質な動画を投稿できないプロツールとしての動画サービスになっているため、動画投稿体験においてミレニアル世代やZ世代から人気を獲得できていません。

なにより、TikTokがYouTubeに大きく追いつく一手が打たれました。それが映画の放映です。

きっかけはコロナウィルス。中国メディアによると、旧正月に放映される予定であった映画がキャンセルに。そこでTikTok親会社「Bytedance」が6億3,000万元(9,080万ドル)を支払い放映権を購入。中国版TikTokであるDouyinを含め、Bytedance傘下のメディアで放映されたそうです。

限定的な作品放映ではありますが、なんの脈絡もなしに放映権獲得に動くはずもないでしょう。以前から長編動画の戦略を画策していたことが伺えます。映像作品まで楽しめるようになれば、ユーザーは他社ストリーミング企業を開く必要がなくなり、いよいよYouTubeやNetflixと直接競合するようになります。

2011年から始まった短尺動画のトレンド。TikTokは動画市場の変遷の中で、巧みなユーザー体験設計と成長戦略を描き、ここまでたどり着きました。10年目の2020年は長尺動画・映像放映にまで着手し、あらゆる世代向けに・あらゆる尺の動画コンテンツを提供するプラットフォームを完成させるかもしれません。

未だTikTokは課金へ大きく舵を取ってはいませんが、TV業界やYouTubeの座をひっくり返すビジネスモデル確立のため布石を打ち続ける方針は明らかです。ますますTikTokの動向に目が離せません。

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韓国の〝ショッパブルコンテンツ・スタートアップ〟StyleShare、約23億円を調達——短編動画やYouTuber活用の販売チャネルをローンチ

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<ピックアップ> 쇼퍼블 콘텐츠 기업 ‘스타일쉐어’, 250억 규모 투자 유치 韓国発のショッパブルコンテンツ(「見たものをすぐに購入できる」ユーザ体験をもたらすコンテンツの意)スタートアップ StyleShare(스타일쉐어)は、StoneBridge Capital などから250億ウォン(約23億円)規模の資金を調達した。KB 証券と StoneBridge Capital がリードし…

Image credit: StyleShare

<ピックアップ> 쇼퍼블 콘텐츠 기업 ‘스타일쉐어’, 250억 규모 투자 유치

韓国発のショッパブルコンテンツ(「見たものをすぐに購入できる」ユーザ体験をもたらすコンテンツの意)スタートアップ StyleShare(스타일쉐어)は、StoneBridge Capital などから250億ウォン(約23億円)規模の資金を調達した。KB 証券と StoneBridge Capital がリードした今回のラウンドには、Premier Partners、SBI Investment、Mirae Asset Venture Investment、Mirae Asset Capital などが新たに参加した。既存投資家である KTB Network、IMM Investment、StoneBridge Ventures、LB Investment なども追加投資を行った。これまでの累積調達額は約550億ウォン(約51億円)。

2011年にファッション SNS として事業を開始した StyleShare は昨年には「29CM」連結ベースで取引額2,000億ウォン(約185億円)のコマース企業に成長した。2018年3月にオンライン編集ショップ 29CM を買収しており、MUSINSA(무신사)W コンセプト(W 컨셉)とあわせ、韓国を代表するオンラインファッションプラットフォームに挙げられている。今年現在 StyleShare の加入者数は620万人を突破。同社は新規動画事業をはじめとするコンテンツ開発全般に投資する計画だ。

Image credit: 29CM

昨年12月、StyleShare 子会社の 29CM はショッパブルビデオ「29TV」をローンチ。29秒という短い感覚的な映像で新ブランドを発見してもらい、製品が購入できるビデオコマースチャネルである。MZ 世代に合わせた短編映像とリピート再生効果で楽しさをもたらし、視聴した商品をすぐに決済購入できるのが特徴。MZ 世代とは、1980年〜1994年の間に生まれた Millennial(25〜39歳)と、1995年以降に生まれたZ世代(24歳以下)を合わせた造語。StyleShare も2月初めに、マルチチャネルネットワーク(MCN)との協業でライブコマース「ShareLive(스쉐라이브)」を正式ローンチした。

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via Platum

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Samsungが「5G戦争」最初の勝者になるかも

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ピックアップ:Samsung Acquires Network Services Provider TeleWorld Solutions to Accelerate U.S. 5G Network Expansion ニュースサマリ:「Samsung Electronics(以下、Samsung)」は1月13日、ネットワークサービスプロバイダーの「TeleWorld Solutions」買収を発…

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Image Credit:Samsung Newsroom U.S

ピックアップ:Samsung Acquires Network Services Provider TeleWorld Solutions to Accelerate U.S. 5G Network Expansion

ニュースサマリ:「Samsung Electronics(以下、Samsung)」は1月13日、ネットワークサービスプロバイダーの「TeleWorld Solutions」買収を発表した。今回の買収は、TeleWorld Solutionsが持つ5Gネットワークの設計、テスト、および最適化ノウハウ獲得が目的。Samsungのネットワーク改善に活かしてサービス向上を図る。

話題のポイント:日本では2020年の春頃に各通信キャリアからサービス提供が始まる5G。4Gの延長線ではない「高速通信・低遅延・多接続」の利用性が連日話題になっています。

とはいえ、5Gをフル活用できるようになるのは2024年頃。あくまで今年から始まるのは「高速通信」の機能に留まります。また、5Gサービスを先行している米国の調査によると、成熟している4G LTEと比較して同程度速度しか計測できないケースが報告されている点も考慮すべきでしょう。この点、日本の消費者にとっては気長に待つ時期であり、5G事業を展開予定の人にとっては今が仕込みの時期と言えます。

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Image Credit:野村総合研究所「5G(第五世代移動通信システム)について」

ただ、通信キャリアが5Gを提供するための基地局の領域では、すでに市場競争の結果が見え始めています。

基地局は設備構築に多大な時間と費用がかかる性質上、スイッチコストが高いため、5Gの機能がすべて提供される最終段階を見据えてパーナーが決定されるます。そのためすでに市場には事業者が徐々に出揃ってきています。

そこで、5Gをチャンスとして、基地局の領域で一気に勢力を伸ばそうとしているのが今回取り上げたSamsungです。

Samsungに基地局のイメージを持っている人は少ないと思います。実際、同社はこれまで2G〜4Gまでの基地局を提供してきましたが、世界でのシェアは5%程度しかありません。4社で90%のシェアを持つHuawei、Ericsson、Nokia、ZTEに引き離されている状況でした。

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Image Credit:IEEE ComSoc Technology Blog

しかし5G基地局においては、2018年第4四半期〜2019年第1四半期の期間の調査で市場シェアを37%を記録しています。同期間における基地局市場の内、5Gは5〜10%程度だったため収益に大きく反映されたわけではありませんが、Samsungの勢いが続けば市場シェア率20%程度を確保してもおかしくありません。

Samsungを勢いづかせる要因

では、Samsungの勢いの生み出している要因はなんでしょうか。内的要因と外的要因に分けて下図に示しました。

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Image Credit:BRIDGE(筆者作)

ここからはSamsungの強み「半導体の技術力」について紹介します。

米国の一部を除くと、5Gで扱う周波数帯は2.5〜39GHzであり、4Gに比べて高くなります。電波は周波数が高くなるほど外部の影響を受けるようになり、遠くに届きにくくなる特徴があるため、5Gでは基地局が通信できる範囲は狭くなります。この点をカバーするために基地局の数を増やす必要があるのです。

従来の基地局数の差は約100倍。基地局を買う側に立てば、コストが100倍になるのは避けたいため、信頼と価格をトレードオフとして少しでも安い基地局が欲しくなるのは当然です。

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Image Credit:NTT docomo「5Gサービス展開イメージ」より抜粋

Samsungは5G無線チップセットを独自開発することができます。2019年2月には次世代5Gチップセットを発表しました。独自開発したチップセットによって、通信キャリアが求める基地局のサイズと消費電力を満足させられる点に加え、コストを下げることが可能になります。これはSamsungが培ってきた技術力の賜物であり、競合他社は真似できないと考えられます。

さらに、Samsungは端末(Galaxy S10 5G、Note10 5G、Note10 + 5G)も半導体から作り、世界をリードしている状況です。そのため、ネットワーク構築において競合他社とは比べ物にならないほど有利と言えます。

Samsungの武器は低価格と高品質ということになります。そして今回のTeleWorld Solutions買収を通じて、既存ネットワークの最適化に強みを持つ企業を取り込むことで、通信キャリアと顧客の信頼を勝ち得ることにつながるでしょう。

すでに、韓国国内のKT、SK Telecom、LGU +をすべて抑え、米国のAT&T、Sprint、Verizon、更には日本のKDDIと契約を発表しています。これから中国のHuaweiとZTEがシェア率を持つアジア、ヨーロッパでも成果が徐々に見られるでしょう。

Samsungは5Gの最初の勝者になれるのか、そしてend-to-endを実現できる企業としてどのような2020年代を作り出していくのか、その答えはもう間もなく分かります。

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とりあえず高級住宅に住める「住宅のサブスク」ZeroDown、シアトル進出

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ピックアップ:Y Combinator grad ZeroDown opens Seattle office to tackle pricey housing down payments ニュースサマリー:不動産テック「ZeroDown」は1月17日、本社を置くサンフランシスコに次ぐ第二のサービス展開都市としてワシントン州・シアトルへの進出を果たすことを発表した。同社はこれまでに、Y Combin…

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ピックアップ:Y Combinator grad ZeroDown opens Seattle office to tackle pricey housing down payments

ニュースサマリー:不動産テック「ZeroDown」は1月17日、本社を置くサンフランシスコに次ぐ第二のサービス展開都市としてワシントン州・シアトルへの進出を果たすことを発表した。同社はこれまでに、Y CombinatorやGoodwater Capital、 Credit Suisseから総額1億ドル越えの資金調達(デッドファイナンス含む)に成功している。

ZeroDownは高級一軒家を頭金なく分割払いで購入可能なプラットフォームを展開。一般的なローンでなく、自宅の価格から算出される金額を2年間分割で支払うシステムを取る。買わない場合は支払額の50%をキャッシュバックする選択も可能で、2年間実際にお試しで住んだ後、購買の意思を決めることができるのが特徴。

頭金とは別に初期費用として1万ドルまたは1万5000ドルの支払いが必要。費用に応じて月額の支払額に差が出る仕組みを取る。なお、月額料金は市場価格の変動に左右されず初期値から変更されることはない。

話題のポイント:California Association of Realtorsのデータをもとに不動産企業「Compass Real Estate」が算出した資料によれば、ダウンタウン・サンフランシスコ近郊にて一軒家・コンドミニアム(中層物件を想定)を購入するためには、約34万ドル(日本円で約3700万円の年収)の収入が必要と示しています。

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この指標はサンフランシスコ市内における物件の「中央値」なことも特筆すべき点です。数個の高級物件が平均値を上げているのでなく、あくまで中央値なため、総じて約34万ドルほどの収入がないと基本的な生活を送れないということを意味します。

ZeroDownは物件価格が高騰する背景に対してソリューション提供をしています。初期サービスフィーはかかるものの、物件の購入自体は同社が代わりとなって対応し、ユーザーはZeroDownから物件を賃貸します。

物件の購入ステップを踏んでいるにもかかわらず金利が高いローンを組まず「とりあえず入居」を最低限の資金で始めてしまうことを可能としています。この「とりあえず」の環境を整えるという点を踏まえれば、WeWorkのモデルと似ているといえます。

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WeWorkはフリーランスや小規模の事務所からの需要が多いですが、大企業の海外進出の際「とりあえず入居」することが可能なオフィスとしての需要にも応えています。敷金や礼金がなく、基本的な家具が準備されている「環境」を即日から得られるとあれば、多少家賃が高くとも短期的には問題はない思考になります。

ZeroDownも「便利・お得」といった感覚を上手に利用しているといえるでしょう。自宅購入のようなまとまった金額が必要だった従来の概念を取り払うことに成功しています。

お試し感覚で住み始めることができるモデルは、物件購入におけるユーザーの負担を限りなく取り除けている「住宅のサブスク」と言えるのではないでしょうか。なかでもZeroDownの住宅サブスクモデルが優れているのは、住み始めてから5年以内であれば退去できる選択肢を準備している点にあります。住宅購入をしないと選択した場合でも、月額で支払っていたサブスク料金の50%はキャッシュバックされることも大きな利点となります。

購入する場合には今まで払っていた月額のサブスク額を全て購入資金として充てることが可能です。ただし、自宅の総額は同社が購入した時点より年間最低3.3%が上乗せさせられるそうです。そのため購入の意思を示す人は比較的少ないのでは、と感じました。

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さて、自宅を所有するためのサブスクリプションモデルの観点では、同じくYC卒業生の「Rent the backyard」が近い構造だと思います。同社は既に自宅を所有しているユーザー向けに裏庭に新たな住居を建設し、Airbnbなどの民泊として利用する機会を提供しています。建設に際し前金などはなく、所有権を月額で買い戻していく仕組みです。

こうした住宅のサブスク化は、米国で深刻となっている住宅価格の高騰という社会問題に対する明確なソリューションです。特にサンフランシスコやシアトルの住宅価格高騰はテック企業がもたらしたものと言われており、これを揶揄した「The Google Bus」という歌もリリースされるほどです。

サンフランシスコと同じ西海岸のシアトルも、住宅価格は高騰を続けていることは下のグラフで一目瞭然です。

Seattle Real Estate Prices

今回シアトルへの進出を果たしたZeroDownですが、シアトルには同社に似た事業を行うスタートアップ「Flyhomes」が本拠地としています。ZeroDownと同じように、物件購入に際するキャッシュフローに対してソリューション提供をしており、既に1500件以上もの利用実績を誇っているとしています。

シアトルでは、オンライン型の不動産検索・データベースとして成長を遂げてきたZillowやRedfinも本拠地としており、リアルエステートのコミュニティーも活発な印象です。既にエンタープライズの域に達している先駆者と、新しい形の社会課題解決型のスタートアップが見事にコラボレーションし、より住みやすい街に変化を遂げていくことが望まれます。

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カード番号入力とおさらば、VISAの「Click to Pay」

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ピックアップ:Participation in Visa Token Service Hits Major Milestone as Digital Commerce Expands ニュースサマリー:決済大手「VISA」は1月14日、同社が提供するVisa Token Service (VTS)におけるeコマース取引高が合計1兆ドルを記録する予定であることを発表した。同サービスは消費者の個人情報…

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Image Credit: VISA

ピックアップParticipation in Visa Token Service Hits Major Milestone as Digital Commerce Expands

ニュースサマリー:決済大手「VISA」は1月14日、同社が提供するVisa Token Service (VTS)におけるeコマース取引高が合計1兆ドルを記録する予定であることを発表した。同サービスは消費者の個人情報を保護しつつ、デジタル決済のプロセスをトークン化させる取り組みである。16桁のカード番号や有効期限、セキュリティコードをトークンにして決済を簡素化させる。

VTSでは主に3つのツールを提供する。トランザクションに必要なトークンの生成から管理までできる「Visa Token Vault」、トークンのマネジメントを可能とする「Token Management Tools」、不正利用時にトランザクションの管理が可能な「Visa Risk Manager」の3つで構成される。

同社プレスリリースによれば、1月21日より北米におけるオンライン決済の新機能「Click to Pay with VISA」が現在Visa Checkoutを利用する店舗向けにリリースされる。同機能により消費者は、カード情報を入力することなく商品を購入することができる。

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Photo by energepic.com on Pexels.com

話題のポイント:Adobeが公開した「2019 Holiday Shopping Trend」によれば、2019年の11月1日から12月31日までのeコマース市場は1438億ドル(2018年は1260億ドル)の取引高を記録したことが示されています。また、オンラインショッピングが最も1日で多くなる日の一つ、サイバーマンデーでは昨年比で19.7%の伸びとなる94億ドルを記録したとしています。こうした点から、eコマース市場はまだまだ成長段階であることがわかるでしょう。

今までVISAはオンライン決済手段としてVISA Checkoutを提供しています。しかし、毎回クレジットカードの16桁番号やCVCの入力のためにカードをわざわざ取り出して確認する必要性がありました。もちろん、Chromeなどにカード情報を保存していれば自動入力されますが、それでも新規利用のサイトだったり、有効期限、CVCの入力が求められることが多くあり、体験面ではやや改善したいところです。

今回VISAがVisa Checkoutを廃止して切り替えを実施する『Click to Pay』は、従来フローの更なる短縮化に成功してます。クリックのみで16桁の番号や、その他購入に必要な縦長フォームの入力をショートカットすることができるようになります。

また、Visa Token Serviceは『EMVCo Tokenization Specificification 』と呼ばれるオンライン決済におけるトークンの仕様やシステムの要件に準拠しています。同スタンダードは、Europay、 MasterCard、Visaによって制定されており、トークン決済以外にもコンタクトレスやQRコード決済の標準も定めています。

そのため、Click to PayでもVisa Token Service(VTS)が利用されることになるでしょう。以下が、Visaによるトークン決済の仕組みを現したものになります。

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上図からもわかるように、Step4にて消費者のカード番号をトークン化(unique digital identifier)をさせることでカード情報が特定されない仕組みを作り出すことに成功しています。

さて、Visaは先日ブロックチェーンスタートアップの「Plaid」を買収するなどして、新しい技術を大きく活用した決済インフラのアップグレードを目指していることが明らかになりました。ちなみにブロックチェーンを利用したペイメントインフラでいえば、既にB2B領域で事業展開を開始しています。

Diagram showing how Visa B2B Connect works: Company A, arrow pointing right,  Bank A in Australia, Visa B2B Connect circle connecting Bank A to Bank B in Japan, arrow pointing  right, Company B.

B2B向けサービスは「Visa B2B Connect Network」と呼ばれ、ブロックチェーンを一部に利用し、国際的な決済プラットフォームとしての役割を担っています。取引の透明性や安全性が特徴として挙げられていますが、最も注目されていた点は直接取引が可能となる点です。

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従来、国際取引を行う際はSWIFTを利用したコルレス銀行(Correspondent Bank:仲介銀行)を通した形での送金が一般的でした。VISAのB2B Connect Networkでは、上図で言うOriginating BankとBeneficiary Bankを中継なしで直接つなげることを実現しています。Visa以外にもこうした事例は数多く登場しており、国際送金スタートアップ「TransferWise」が分かりやすい事例でしょう。

Image Credit: McKinsey

VisaはPlaidの買収以降も積極的にフィンテック企業とタッグを組み始めており、15日にはオンライン決済における独自のセキュリティー技術を提供する「Very Good Security」へ出資を決めています

McKinseyが2018年に公開したデータによれば、グローバルの資金移動は年々増加傾向にあり、2023年までに前年比で平均6%の成長率が見込まれると示しています。

このように、VISAではB2B、B2Cに関わらずシームレスな送金、決済の体験をアップデートしている様子が伺えます。今回の「Click to Pay with VISA」の施策が拡大すれば、消費者からビジネスまで、世界的なお金の流れよりスムーズになりそうです。

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