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子どもの車内放置死を防ぐアラームシステム「Filo Tata」

ピックアップ:Filo’s Tata prevents parents from forgetting kids in car seats ニュースサマリ:イタリアのスタートアップFiloは、子どもが車内に置き去りにされた際にアラートを送るチャイルドシート用のパッドおよびバンドを開発し、1月11日〜14日にバーチャル開催されたCES2021でデモを行った。 詳細な情報:Filoは2014年にイタリ…

画像出典:Filo

ピックアップ:Filo’s Tata prevents parents from forgetting kids in car seats

ニュースサマリ:イタリアのスタートアップFiloは、子どもが車内に置き去りにされた際にアラートを送るチャイルドシート用のパッドおよびバンドを開発し、1月11日〜14日にバーチャル開催されたCES2021でデモを行った。

詳細な情報:Filoは2014年にイタリア・ローマにて創業。2014年に「Filo Tag」と呼ばれる鍵や財布といった貴重品に付けるためのBluetooth対応トラッカーを発売した。今回CESで発表されたチャイルドシート用アラートシステム「Tata」は2019年にイタリアで発売され、すでに100万台以上を販売しているという。同社は2020年4月に、250万ユーロの資金調達も完了している。

  • Tataは子どもが車内に放置された際、Bluetooth経由で親のスマートフォンにアラートを送る。チャイルドシートの上に置くパッド型と、ショルダーストラップに取り付けるバンド型がある。子どもがシートに座っているものの、親(のスマートフォン)がその場を離れてしまった場合に感知しアラートを送るという。
  • アラートは1回限りではなく、接続が失われた3分後に音声通知、4分後に電話、さらに7分後には親のスマートフォンとは別に登録した緊急連絡先へ電話で警告を行う。パッドは洗濯可能で、最大1年間使用可能な電池を使用している。
  • 同社はすでに世界30カ国で特許を取得しており、米国でも2021年第4四半期までの発売を予定している。
  • Tataの価格はバンドおよびパッドともに60ドルで、自社サイトだけでなくAmazonなどの代理店を通じても販売される予定だという。

背景:両親がいるにも関わらず車に放置したことを忘れる、という点で意外に思うかもしれないが、実際に事故は起きている。また、シッターなどに預けた場合のケースで両親に電話がかかるというのもポイントになるだろう。熱中症に関するデータサイトNo Heat Strokeの報告によると1998年〜2020年の間、アメリカでは毎年平均38人の子供が車内での熱中症で死亡している。日本でも、パチンコ業界団体らによる子どもの車内放置撲滅キャンペーンの報告によると平成20年(2008年)からの11年間で、ホール駐車場において8件の死亡事故が発生しているという。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

ベトナムで2,600万人が利用するキャッシュレス決済「MoMo」

重要なポイント:ベトナムでモバイル決済サービスを提供するMoMoはWarburg PincusとGoodwater Capitalが共同で主導するシリーズDラウンドで資金調達を行ったと発表した。このラウンドには既存の株主であるAffirma CapitalとTybourne Capital Managementのほか、新たにKora ManagementとMacquarie Capitalも参加し…

MoMo

重要なポイント:ベトナムでモバイル決済サービスを提供するMoMoWarburg PincusGoodwater Capitalが共同で主導するシリーズDラウンドで資金調達を行ったと発表した。このラウンドには既存の株主であるAffirma CapitalとTybourne Capital Managementのほか、新たにKora ManagementとMacquarie Capitalも参加した。資金調達の具体的な額は発表されていないが、MoMo CEOのPham Thanh Duc氏はロイター通信に対して調達額は1億ドルよりやや大きい額であると明かしている。

今回の資金調達を受けて、同社はスーパーアプリ構想や国内のスタートアップを対象とした投資部門の立ち上げなど、同国内でのさらなる市場シェアを拡大するためのサービス強化を行っていく。

詳細な情報:どの証券取引所に上場するかについての議論は時期尚早であるとしながらも、2021年から2025年までの間(おそらく2025年)にIPOを実施する見通しであることも今回明らかとなった。

  • 人口約1億人に対して39のプロバイダーがシェアを奪い合うベトナムのキャッシュレス決済市場で既に2,300万人のユーザーを獲得しているMoMoは、今後2年間でユーザー数を約2倍の5,000万に増やす目標を掲げており、資金調達はこの目標達成に向けたサービス強化に使用される。
  • 2007年設立のMomoは、2010年にeウォレットサービスを開始し、現在iOS/Androidアプリによる送金サービス、携帯電話のリチャージ、個人ローン、オンラインゲームなど様々なサービスを提供。JCB、MasterCard、Visaなど、24の国内銀行および海外の決済ネットワークと提携している。
  • Momoはサービスのスーパーアプリ化構想を打ち出しており、調達した資金のうち25%は、「MoMoのアプリに統合できる国内のスタートアップを支援する」ためのMoMo Innovation Venturesと呼ばれる独自の投資部門の立ち上げに使用される。
  • MoMoには既に消費者金融、保険、送金、公共料金の支払い、エンターテインメント、eコマース、ショッピング、運輸、F&Bなど国内全体で1万を超えるパートナーがおり、中でもベトナム最大手のコンビニエンスストアやスーパーマーケット、コーヒーショップチェーンといったオフライン販売を行う大手事業者の囲い込みに成功していることが強みとなっている。

背景:ベトナムでは依然として現金による支払いが好まれているが、新型コロナウィルスの流行の影響で非接触型決済の利用が急増し驚異的な成長を遂げている。ベトナムのデジタル決済市場の総取引額は2021年に150億ドル、2025年までにはさらに15%増加し260億ドルになることが予測されている。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

2021年はTwitterが音声SNSを本気でやってきそう

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ピックアップ:Twitter acquires social podcasting app Breaker, team to help build Twitter Spaces ニュースサマリー:Twitter4日、ソーシャル・ポッドキャストスタートアップ「Breaker」を買収したと発表している。買収金額などの詳細は明かされていない。同社はSNS型のポッドキャストプラットフォームを展開するスター…

ニュースサマリー:Twitter4日、ソーシャル・ポッドキャストスタートアップ「Breaker」を買収したと発表している。買収金額などの詳細は明かされていない。同社はSNS型のポッドキャストプラットフォームを展開するスタートアップ。ポッドキャスト配信者を中心としたコミュニティーサービスとして2016年に創業した。

話題のポイント:2020年のまとめとして出した「2020年のスタートアップたち」でも取り上げたように、昨年は音声SNSが大きく台頭した年でした。AirPodsなどのワイヤレスイヤフォンがライフスタイルに溶け込んでその立ち位置を確かなものとしたことがひとつの要因です。

そして、2021年も音声の勢いは止まりそうになさそうです。今回Twitterが買収したBreakerは、友人同士でお気に入りのポッドキャストを見つけ、交流できるSNS機能を備えたコンテンツメディアです。

Twitterがこの領域に参入してきたひとつの背景として、音声SNS「Clubhouse」への対抗が挙げられます。共通の趣味を持つ「メンバー」でルームに入り、おしゃべりをする音声チャット分野は非常に熱を帯びてきており、Twitterもまた「Spaces」という名前で検証中です。こちらの開発チームにBreakerが入ることは明言されており、音声+SNSの知見が同プロジェクトに大いに生かされることになるでしょう。

Breaker

音声SNS機能に加え、ポッドキャスト発見サービスもTwitterが立ち上げれば、Twitterはある意味でSNS要素を軸にした音楽プラットフォームへとシフトすることも考えられます。もしこのような中長期的な戦略があるとすれば、いずれはTwitterとSpotifyが競合するという未来も訪れるかもしれません。

Clubhouseも話題になってからある程度期間が経っているので、2021年には何かしらのアクションがあるはずです。音声市場の全体像を把握するのであれば、今年はTwitter、Clubhouse、そしてSpotifyの動向を注力するとよいでしょう。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

ニュースサマリー:Twitter4日、ソーシャル・ポッドキャストスタートアップ「Breaker」を買収したと発表している。買収金額などの詳細は明かされていない。同社はSNS型のポッドキャストプラットフォームを展開するスタートアップ。ポッドキャスト配信者を中心としたコミュニティーサービスとして2016年に創業した。

話題のポイント:2020年のまとめとして出した「2020年のスタートアップたち」でも取り上げたように、昨年は音声SNSが大きく台頭した年でした。AirPodsなどのワイヤレスイヤフォンがライフスタイルに溶け込んでその立ち位置を確かなものとしたことがひとつの要因です。

そして、2021年も音声の勢いは止まりそうになさそうです。今回Twitterが買収したBreakerは、友人同士でお気に入りのポッドキャストを見つけ、交流できるSNS機能を備えたコンテンツメディアです。

Twitterがこの領域に参入してきたひとつの背景として、音声SNS「Clubhouse」への対抗が挙げられます。共通の趣味を持つ「メンバー」でルームに入り、おしゃべりをする音声チャット分野は非常に熱を帯びてきており、Twitterもまた「Spaces」という名前で検証中です。こちらの開発チームにBreakerが入ることは明言されており、音声+SNSの知見が同プロジェクトに大いに生かされることになるでしょう。

Breaker

音声SNS機能に加え、ポッドキャスト発見サービスもTwitterが立ち上げれば、Twitterはある意味でSNS要素を軸にした音楽プラットフォームへとシフトすることも考えられます。もしこのような中長期的な戦略があるとすれば、いずれはTwitterとSpotifyが競合するという未来も訪れるかもしれません。

Clubhouseも話題になってからある程度期間が経っているので、2021年には何かしらのアクションがあるはずです。音声市場の全体像を把握するのであれば、今年はTwitter、Clubhouse、そしてSpotifyの動向を注力するとよいでしょう。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

マメからできた代替卵の「JUST Egg」、中国ファーストフード大手が採用

ピックアップ:California vegan egg startup Eat Just yokes itself to China’s fast food chain ニュースサマリ:植物性の卵「JUST Egg」を提供するサンフランシスコの食品スタートアップEat Justは、中国のファーストフードDicosに代替卵を供給することを1月に発表した。同社が開発する代替卵「JUST E…

画像出典:Eat Just 公式ウェブサイト

ピックアップ:California vegan egg startup Eat Just yokes itself to China’s fast food chain

ニュースサマリ:植物性の卵「JUST Egg」を提供するサンフランシスコの食品スタートアップEat Justは、中国のファーストフードDicosに代替卵を供給することを1月に発表した。同社が開発する代替卵「JUST Egg」は緑豆というマメ科の植物から作られている。同社公式サイトによると、JUST Eggはコレステロールフリー、抗生物質フリーで遺伝子組み換えも行っておらず、タンパク質含有量は卵1個分に匹敵するという。

詳細:Eat Justは2011年、Hampton Creekという社名でJosh Tetrick氏とJosh Balk氏により創業。同社はLi Ka-Shing氏、Peter Thiel氏、Bill Gates氏、Khosla Venturesなどの著名投資家から3億ドル以上を調達し、最新の評価額は12億ドルだった。

  • 同社はすでに2019年からアリババグループが運営するTmallやJD.comなどを通じて中国でのオンライン販売を行っており、同社の中国事業は前年比70%の成長を遂げているという。
  • 同社グローバルコミュニケーション担当責任者・Andrew Noyes氏は、「植物ベースの食品は中国の消費者の間で人気が高まっており、持続可能な食生活は、将来的な国の食料調達に関する国民的な話題の一つになりつつある」とコメントしている。
  • 今回代替卵を提供することになったDicosはハンバーガーやフライドチキンなどを提供する中国最大級のフードサービス企業で、同社プレスリリースによると32の省と自治区で計2,600店舗を運営し、年間6億人の顧客にサービスを提供している。

背景:Euromonitorによると、世界最大の食肉消費国である中国において、代替肉の市場規模が2018年の100億ドルから2023年には120億ドルに成長すると予測されている。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

ネイルシールブランド運営の韓国Gelato Lab、日本での売上好調でKOSDAQ上場へ

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<ピックアップ> 브랜드엑스, 자회사 ‘젤라또랩’ 코스닥 상장 추진 ネイルシールを手がける韓国スタートアップ Gelato Lab(젤라또랩)の親会社である BrandX Corporation(브랜드엑스코퍼레이션)は、日本国内での販売好調を主な理由として、Gelato Lab を韓国 KOSDAQ 市場に上場させる考えであることを明らかにし、その手続きに入った。G…

<ピックアップ> 브랜드엑스, 자회사 ‘젤라또랩’ 코스닥 상장 추진

ネイルシールを手がける韓国スタートアップ Gelato Lab(젤라또랩)の親会社である BrandX Corporation(브랜드엑스코퍼레이션)は、日本国内での販売好調を主な理由として、Gelato Lab を韓国 KOSDAQ 市場に上場させる考えであることを明らかにし、その手続きに入った。Gelato Lab は設立から3年で IPO を果たすことになる。

Gelato Lab は、韓国のモバイルコマース大手 TMON(티몬、旧称:Ticket Monster)の社内ベンチャーとして立ち上がり、2017年11月にスピンオフ。韓国ヨガウェアブランド「Xexymix(ゼクシィミックス)」の運営で知られる BrandX が昨年11月に Gelato Lab の株式59.34%を取得していた。

Gelato Lab は、ネイルのトレンド情報を収集しオンデマンドでデザインしたネイルシールを販売する「Gelato Factory」、韓国国内1万軒以上のネイルショップと提携したネイルアート検索プラットフォーム「Gelato」を展開。日本には2019年6月に進出し、自社サイトから84%を売り上げるほか、マツモトキヨシ、ロフト、ドン・キホーテの500以上の店舗でもオフライン販売している。

日本ではネイルアートと言えば、チップかジェルを使うのが主流だったが、そこにシールという新しい手法を持ち込んだことで主に10代から支持を得た。日本での売上額は10億円に達する勢いだ。Gelato Lab は韓国や日本を中心に、2020年は2019年の2倍以上の売上を目指しており、今までに増して自社サイトでのオンライン販売を強化する計画することで利益率を高める計画だ。

Gelato Lab は、2019年9月に東京で開催された Startup Alliance(스타트업 얼라이언스)のデモデイにも参加していた。

via Fashonbiz

業務デジタル化に必須の「プロセスマイニングツール」をリードするCelonis、Best Enterprise Software Startup受賞

ピックアップ:Celonis Named Best Enterprise Software Startup by Constellation Research ニュースサマリ:ドイツのCelonisが、米国のリサーチ企業Constellation Researchの発表するBest Enterprise Software Startupに選ばれた。過去の受賞企業にOutreachやWorkato、…

ピックアップ:Celonis Named Best Enterprise Software Startup by Constellation Research

ニュースサマリ:ドイツのCelonisが、米国のリサーチ企業Constellation Researchの発表するBest Enterprise Software Startupに選ばれた。過去の受賞企業にOutreachやWorkato、Zoomなどがあるこちらの賞だが、同社はグローバル2,000社に対してプロセスマイニングを活用したExcecution Management Systemを提供しビジネスパフォーマンスを向上させたことが評価されての受賞だ。

重要なポイント:プロセスマイニングとは、実際の業務プロセスを自動的に可視化して最適なプロセスを分析して導き出すことができ、これまで人間主体でやってきたRPAにおけるプロセスマッピングの手間を大幅に削減する仕組みのことを指す。プロセスマイニング業界ではExcecution Management Systemという実行の管理まで行うシステムは初めてのものであり、変化のスピードが速い昨今で競合他社に対して優位に立ち大きなビジネスインパクトを起こすための有効なツールを提供する企業として先駆者的立ちになっている。

詳細情報:同社によると、導入した企業で例えばサプライチェーンにおける平均的な納期順守率の43%を大幅に超える95%以上を実現したり、平均的なスコアが32程度のネットプロモータースコアが常に70を維持していたりと、実際に効果が見えてきているとしている。

  • 過去の同社の顧客事例としては、欧州最大手のファッションECのZalandでの購買の過去のデータを学習させて工数を削減した事例や、Uberのドライバーの採用やサポートのオペレーション関連でプロセスマイニングを採用することで2,000万ドルのコストを削減した事例などが代表的なものとして公開されている。
  • 日本国内では、PwC JapanやクニエといったコンサルティングファームがCelonisのツールに自社のサービス付加価値を付けた形でプロセスマイニングサービス展開を行うような動きや、日立システムズのようなITベンダーがCelonisとリセラー契約を締結するような動きがある。
  • Celonis自体は、既にグローバルでは2,000社を超える企業で導入されるプロセスマイニング業界においてリーダー企業であるが、2019年9月に日本法人を設立して、国内だけでも既に50企業が顧客になっており、国内でも上記の動きをはじめとしてマーケティング活動を推進している。
  • その他の直近の動きとしては、2020年11月にプロセスマイニングツールであるmyInvenioの販売・保守を行うハートコアとAI自動翻訳事業を行うロゼッタの業務提携が行われるなど、DXの推進という文脈の中でプロセスマイニングからRPAまでを含めたトータルソリューションの提供を目的とする動きも見られる。
  • 上記のように国内外問わずプロセスマイニングツールをメインに扱う企業がマーケットの中心にいるのが特徴だが、2020年12月にクラウドベンダーのMicrosoftからProcess Advisorというプロセスマイニング機能が公開されたようにこれまでと異なる動きも見え始めている。

背景:日本国内でもプロセスマイニングに関する動向が徐々に活発になってきているが、そのいずれもドイツのCelonisやイタリアのCognitive Technologyといったベンダーの開発したツールの販売代理店としての動きがメインであり、国内での自社開発を行う代表的なベンダーが出ていないのが現状である。

執筆:國生啓佑/編集:岩切絹代

アフリカの金融サービスをAPIで繋げる「OnePipe」、95万ドルを調達

ピックアップ:With $950k pre-seed, OnePipe is building a super aggregator for every financial service API in Nigeria 重要なポイント:ナイジェリアでフィンテックAPIサービスを提供するOnePipeは2020年12月にプレシードラウンドで95万ドルの資金調達を実施した。APIを提供するフィンテック…

ピックアップ:With $950k pre-seed, OnePipe is building a super aggregator for every financial service API in Nigeria

重要なポイント:ナイジェリアでフィンテックAPIサービスを提供するOnePipeは2020年12月にプレシードラウンドで95万ドルの資金調達を実施した。APIを提供するフィンテックサービスが増加する同国で銀行や各種金融サービスと提携し、シームレスな取引が行えるようなAPIゲートウェイの構築を行う。同社CEOのAdeoye氏によるとこのラウンドは、米国のシードステージアクセラレーターであるTechstarsと、アフリカの影響に焦点を当てたVCファンドであるAtlanticaVenturesのチームが主導し、Future Perfect Ventures、Raba Capital、P1 Ventures、Ingressive Capital、Sherpa Ventures Africa、Zedcrest Capital、DFSLabなどの機関投資家も参加した。

詳細:同社は、ナイジェリア国内の銀行や各種フィンテックサービスの提供するAPIを標準化した仕様の下に統合し、シームレスに各サービス間での取引が出来るゲートウェイを構築している。APIの利用に対して料金を請求するが、これまでの異なる銀行やサービス間での煩雑な手続きとそこにかかる手数料と比べると、顧客は圧倒的な時間と費用の削減が可能になる。

  • OnePipeは2年前のサービスローンチ以来、Polaris Bank、SunTrust Bank、Fidelity Bank、Providus Bankといった銀行やMigo、Flutterwave、Paystack、Quicktellerなどのフィンテック企業からのサポートやパートナーシップを獲得してきた。同社CEOのAdeoye氏によるとさらに7つの銀行がまもなくパートナーとして加わる予定。同社は将来的にナイジェリアの金融サービス系APIのスーパーアグリゲーターになることを目指している。
  • 同社CEO Adeoye氏はアフリカ全土で事業を展開するフィンテックのユニコーン企業Interswitchに長年在籍した後、フィンテックサービスと銀行、大企業、エージェントネットワークの提携を容易にすることを目的としてOnePipeを立ち上げ、2018年11月にサービスを開始した。

背景:ナイジェリアではAPIを介したフィンテックサービスが増加しており、今年話題になった主要な企業だけでも、昨年1月にWorldPay初のアフリカのパートナーとなったFlutterwave、4月にプレシードラウンドで100万ドルの資金調達を実施したOkra、9月にプレシードラウンドで50万ドルの資金調達を実施したMono、11月に米国Stripeに買収されたPaystackなどがあり、注目が集まっている。ナイジェリアを始めキャッシュレス決済などのフィンテックサービスが普及する新興国では信頼性に欠ける新たなサービスなどもあるため、異なるサービス間でのシームレスな取引という点以外にも、安全・信頼性の担保という面でもOnePipeのような統合的なAPIサービスの需要が高まりつつある。

執筆:椛澤かおり/編集:岩切絹代

10万人が利用する避妊リング「IUB Ballerine」、リプロダクティブ・ヘルスに挑戦するOCON Healthcare

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ピックアップ:Rhia Ventures Invests in OCON Healthcare’s Ballerine, the First 3D Spherical Copper Intrauterine Contraceptive 重要なポイント:Rhia Venturesは昨年の12月、イスラエルを拠点に女性向けの医療製品を開発するOCON Healthcareに出資し、米国での発売を支援す…

画像出典:OCON Healthcare 公式サイト

ピックアップ:Rhia Ventures Invests in OCON Healthcare’s Ballerine, the First 3D Spherical Copper Intrauterine Contraceptive

重要なポイント:Rhia Venturesは昨年の12月、イスラエルを拠点に女性向けの医療製品を開発するOCON Healthcareに出資し、米国での発売を支援することを発表した。同社の主力製品となるIUB Ballerineは、ホルモン剤を必要とせず、最長5年間有効な避妊リング。同社プレスリリースによると、従来のT字型の子宮内避妊器の3分の1の大きさで、簡単に挿入・取り外しができる。昨年12月までに世界30カ国で販売されており、10万人以上の女性が使用しているという。

詳細:OCON Healthcareは婦人科医のIlan Baram博士が2011年に設立。Geektimeによると、女性のための医療ソリューションを開発するのであれば、女性が先頭に立つべきという考えから、医療機器・製薬業界で20年以上の経験を持つKeren Leshem氏がCEOとして任命された。

  • Rhia VenturesマネージメントディレクターのStasia Obremskey氏によると、米国のすべての女性のため、同社ファンドRH Capital Fund IIにおいて避妊技術の革新や妊産婦の健康、リプロダクティブヘルスに焦点を当てた投資を行っているという。
  • OCON Healthcareは2020年1月に200万ドルの調達を実施しており、Pontifax VCと既存投資家のDocor VCがそのラウンドをリードした。このラウンドで同社の累計調達額は1500万ドルに到達している。

背景:CDC(アメリカ疾病予防管理センター)の発表によると米国では全妊娠の約45%が意図しない妊娠であり、さらに妊産婦の死亡率は世界第55位とされている。こうした状況にもかかわらず、Rhia Venturesはリプロダクティブ・ヘルスの現状について「新しい避妊具の革新を促進するための投資はほとんど行われていません」と同社プレスリリース内で言及している。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

盛り上がる法人向け支出管理、法人クレジットカードのDivvyが1.65億ドル調達

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ピックアップ:Divvy raises $165M as the spend management space stays red-hot ニュースサマリー:法人向けクレジットカードDivvyはシリーズDにて、1億6500万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはHanaco、Schinfeld、PayPal Ventures、Whale Rockが参加し、既存投資家も同ラウンドに参加…

Image Credit : Divvy

ピックアップ:Divvy raises $165M as the spend management space stays red-hot

ニュースサマリー:法人向けクレジットカードDivvyはシリーズDにて、1億6500万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはHanaco、Schinfeld、PayPal Ventures、Whale Rockが参加し、既存投資家も同ラウンドに参加している。

話題のポイント:Divvyは法人向けの支出管理をベースに、2016年にアメリカ・ユタ州を拠点に創業したスタートアップです。同じ領域には、先日シリーズAで3,000万ドルの資金調達を実施したRamp、またスタートアップにターゲットを絞っているBrexなどが挙げられるでしょう。Divvyはサービス提供の対象を特に絞らず、むしろ最大限ジェネラルな形でSaaS化しているように感じます。機能としては、バーチャルクレジットカードの発行(無制限)やトランザクションごとのリワードプログラム、またSaaSによる自動支出マネジメントなど、充分に取り揃えています。

ただ、Rampのように「毎月利用分の1.5%キャッシュバック」といったわかりやすいメリットや、Brexのようなスタートアップ特化型といった大きな特徴はありません。同社ブログによれば、現段階で顧客は約9,000社の実績を持ち、各月の新規顧客は約500%増のペースで増加ししていると公開しています。また、今回の調達資金は新規サービスの開発に用いられるとも触れられており、まさに今後Divvyのセールスポイントとなる機能を実装する段階であるとも考えられます。

コーポレート支出のマネジメント領域は非常に盛り上がりを見せておりますが、チャレンジャーバンクのように各社がどのように差別化を図る戦略を取るかは注目しておくべきでしょう。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆

レンタカーを好きな場所までデリバリーする新ビジネス「Kyte」ってなんぞや

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ピックアップ:Kyte raises $9 million to deliver rental cars to your doorstep ニュースサマリー:レンタカーのデリバリーサービスを運営するKyteは5日、シードラウンドにて900万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家には、DN Capitalが参加し、個人投資家で元UberのEd Baker氏やJörg Heilig氏…

Image Credit : Kyte

ピックアップ:Kyte raises $9 million to deliver rental cars to your doorstep

ニュースサマリー:レンタカーのデリバリーサービスを運営するKyteは5日、シードラウンドにて900万ドルの資金調達を実施したことを発表している。リード投資家には、DN Capitalが参加し、個人投資家で元UberのEd Baker氏やJörg Heilig氏なども同ラウンドに参加している。

話題のポイント:Kyteが提供するのは、レンタカーを希望する場所までデリバリーしてくれるサービスです。不思議に思うかもしれませんが、確かにレンタカーを借りる場合は店舗に行くか、もしくはカーシェアのポートまで向かうという選択肢が当然でした。Kyteを使えば「好きな場所まで」持ってきてくれますので、自由な移動の幅が広がります。Uberをそのままレンタカーできるようなイメージなんですが、ここでポイントになるのが「誰が持っていくのか」という点です。

レンタカー店の従業員が借りた人の自宅まで持っていけば同じようなサービスになりますが、Uberのようなリクエストを少ない固定の人員で対応するのは不可能です。

そこで彼らが採用したのがギグエコノミーの仕組みでした。実際に車を運ぶのはSurferと呼ばれる配達する人で、彼らが中間に入ることで「車を持ってきて欲しい人」と「車を持っていける人」のマッチングによってこの体験を成立させたのです。特にSurferと借主のマッチングのオートメーション化には力を入れているとしており、区間スケジューリングの最適化を目指しプラットフォームを構築しているそうです。これによってレンタルする側・配送する側の双方が時間的・金銭的利益を最大限享受できることがセールスポイントとなることを挙げています。

Image Credit : Kyte

ギグエコノミーと車といえば、Uberに始まり、個人の車をレンタカー化できるTuroなどが最近では台頭していた印象です。Turoも比較的フレキシブルに、場所の制限無くレンタルすることは可能でしたが、既に決められた選択肢の中からピックアップとリターンの場所を決めるという流れだったので、その点ではKyteに軍配が上がります。Kyteでは、Turoのように個人とパートナーシップを結ぶというよりも、レンタカーエージェンシーと契約を結び、Surferを介すことで貸し出し工程を効率化・最大化させます。利用者としてはレンタカーをする際の長い待ち時間や書類の記入など全てをスキップできるというのも大きな利点となるのです。

レンタカー事業者のHertzが昨年経営破綻をし、市場としても苦しい状況が続いていますが、Kyteのようなマッチングオートメーション化がさらに発展すれば新しい形で業界の再建も可能となるような気がします。

共同執筆:「.HUMANS」代表取締役、福家隆