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Tencent(騰訊)、中国検索大手2位のSogou(搜狗)を約2,200億円で買収へ

ピックアップ:重磅!腾讯147亿人民币收购搜狗! ニュースサマリー:7月27日、中国検索大手2位の Sogou(搜狗)は、147億人民元(約2,230億円)で Tencent(騰訊)からの買収申出を発表。取引が完了すると、Sogou は Tencent の完全子会社となり、ニューヨーク証取から上場廃止となる。検索大手を買収することで Tencent は、中国で検索1位の Baidu(百度)に匹敵す…

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ピックアップ:重磅!腾讯147亿人民币收购搜狗!

ニュースサマリー:7月27日、中国検索大手2位の Sogou(搜狗)は、147億人民元(約2,230億円)で Tencent(騰訊)からの買収申出を発表。取引が完了すると、Sogou は Tencent の完全子会社となり、ニューヨーク証取から上場廃止となる。検索大手を買収することで Tencent は、中国で検索1位の Baidu(百度)に匹敵する強みを持つこととなる。

重要視すべきポイント:長らく中国の検索大手は Baidu が独占していたが、近年、Sogou が近年急成長した。Sogou は Tencent の各種サービスでも使われている検索ブラウザであったが、今回改めて完全子会社化を試みる。中国では Alibaba(阿里巴巴)や ByteDance(字節跳動)も検索を強化しており、Baidu による検索独占が崩れようとしている。

中国のサーチエンジンのマーケットシェア(クリックして拡大)
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詳細情報:2003年に設立された Sogou は、2019年9月時点で DAU 4億5,000万人の中国最大の入力方式ツール(搜狗輸入法)を擁し、2017年11月にニューヨーク証取所に上場している

  • 2019年の Sogou の収益は11億7,200万米ドルで前年比4.28%増加。
  • Sogou は世界初の中国の AI アナウンサーの技術支援も行っている中国検索大手2位。
  • 2018年の初期から、Sogou は最先端テクノロジーを活用し、現在中国インターネット検索全体の約20%を占めており、市場シェアはわずか2年半で急速に3倍となった。
  • Tencent は2013年に Sogou の株式を取得。2020年3月時点で40%以上を既に所有。人気の QQ ブラウザのデフォルト検索エンジンとして Sogou を利用。11億人を超えるユーザがいる WeChat(微信)の唯一の検索エンジンでもある。今回の買収により完全子会社化し、検索を強化する。

背景:Alibaba も昨年 「Quark(夸克)」という検索ブラウザを発表。ByteDance も検索エンジン「Toutiao Search(頭条捜索)」を発表しており、中国での検索ニーズに高まり及びプラットフォームの市場の取り合いが今後も進んでいく。

執筆:國本知里/編集:岩切絹代

via 百度・百家号

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Impact Techの勃興で知るべき「Public Benefit Corporation」とはーーKickstarterなども取得

ピックアップ:These are the 2020 CNBC Disruptor 50 companies 重要なポイント:最近上場した、保険テックLemonade及び放牧卵の製造・販売会社Vital Farmsは、環境や社会に配慮した事業活動を行う会社としてB-Corporation認証を受けている。また両社共に株主利益よりもステークホルダーの利益を優先するというアメリカの法人格「Public …

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Photo by Vlad Bagacian on Pexels.com

ピックアップ:These are the 2020 CNBC Disruptor 50 companies

重要なポイント:最近上場した、保険テックLemonade及び放牧卵の製造・販売会社Vital Farmsは、環境や社会に配慮した事業活動を行う会社としてB-Corporation認証を受けている。また両社共に株主利益よりもステークホルダーの利益を優先するというアメリカの法人格「Public Benefit Corporation」を有している会社である。このように今、SDGsの解決を掲げるスタートアップ「Impact Tech」が増えている。

詳細情報:B-Corporationとは、米国ペンシルバニア州に本拠を置く非営利団体のB Labが運営している認証制度で世界で3,400社以上が取得している。認証を取得するためには、環境、社会に配慮した事業活動を行っており、アカウンタビリティなどB Labの掲げる基準を満たす必要がある。

  • B-CorporationはDanoneやUnileverの子会社などが取得しているが、単独会社で上場するのは5社目となる。
  • 民間による認証制度ではあるが、社会的な使命を重視する会社の価値観を、株主やステークホルダー、顧客に伝えられる目的で取得している。
  • Public Benefit Corporationとは、民間認証のB-Coporationとは異なり、2010年に始まった、アメリカの36州の法律で認められている株式会社の一種である。この法人格になると、各社の取締役会は、ビジネスに関係するステークホルダー全てを考慮した経営判断を行う、受託者・説明責任を株主に負う。上場後も、経営の意思決定を行う際に財務的利益とステークホルダーへの利益のバランスを取れることが利点であるとされている。有名な会社はkickstarterなどがある。
  • 2020年6月に発表された、CNBCによるDisruptor50社のうち、7社は社会課題の解決を掲げているスタートアップだった。
  • 7社合計で90億米ドル以上のバリュエーションが付けられ、2019年には10億米ドル以上の資金調達に成功している。
  • 具体的には、エドテックの代表格Coursera、保険テックLemonade、ヘルステックのGoodRx、植物性食糧の開発を専門とするImpossible FoodsやJust、食用コーティング会社 Apeel Sciencesやマイクロファイナンスビジネスを展開するTalaがあたる。
  • この7社の共通点は、社会的インパクトの評価を各社が実施している点にある。社会的インパクト評価とは、短期、中期的な視点に立って、各社の取り組む事業や取り組みが社会や環境にどのような影響を当たるのか目標設定を行い、継続測定をし、その結果を企業価値の向上に役立てることをいう。

背景:新型コロナウィルスは私たちが今まで経験したことのない状況を世界中でもたらしている。日々の暮らしが一変したこの事態に、SDGsがよりいっそう脚光を浴びている。社会課題解決の取り組みは、小規模な事業者による非営利活動が中心だったが、海外を中心にベンチャーによる参入が目覚しく、ビジネスを大規模に展開する例が増えている。

執筆:NeKomaru/編集:岩切絹代

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広がる「ブロックチェーン×IoT」事例、暗号資産インセンティブを提供するHeliumの仕組み

ピックアップ:Google-backed crypto startup expands its IoT network into Europe ニュースサマリー:ブロックチェーンを活用したP2P型ワイヤレスネットワーク構築を目指すHeliumは、7月より同社ネットワークシステムを欧州へ展開開始することを明らかにしている。また、同タイミングでIoTトラッキングデバイス「Helium Tab」のリリー…

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PexelsPixabayによる写真

ピックアップ:Google-backed crypto startup expands its IoT network into Europe

ニュースサマリー:ブロックチェーンを活用したP2P型ワイヤレスネットワーク構築を目指すHeliumは、7月より同社ネットワークシステムを欧州へ展開開始することを明らかにしている。また、同タイミングでIoTトラッキングデバイス「Helium Tab」のリリースも公表した。同社は、2019年6月にP2Pワイヤレスネットワークをローンチ。北米における1000以上の都市へネットワークを急速に普及させている。

重要なポイント:P2Pワイヤレスネットワーク「The People’s Network」は、Helium Hotspotを家庭に設置しワイヤレスネットワークを構築することで暗号資産を入手できる仕組みを取る。これは、太陽光パネルへ投資するインセンティブと類似する。

詳細情報:同社のネットワークでは、Helium Hotspotと呼ばれるハブを各家庭に分散して設置しP2Pワイヤレスネットワークを構築することで、IoTデバイスなどとの通信を可能にしている。従来のように、大手通信事業者が中央集権的に提供するネットワークではないことが特徴として挙げられる。

  • 通信事業者が中央集権的に提供するネットワークではなく、無数のHelium Spotが集まることで実現する分散的なネットワークの集合体といえる。LongFiという技術がキーとなる。Wi-FiやBluetoothなしで、IoTデバイスと接続できるネットワークの範囲や充電の持ちを最大化させるもの。LEDの電球程度の小さい電気消費量も魅力の一つ。
  • Heliumの技術は、SalesforceのIoTクラウドとの連携や、Limeでのマイクロモビリティーのトラッキングへの活用など、多分野におけるビジネス活用が進んでいる。
  • Helium Tabはスマートタグと呼ばれる製品群に分類される。日本国内ではMAMORIO 、米国のTileなどが主要なプレイヤーである。このようなプロダクトは、自分のスマートフォンとBluetooth接続してトラッキングするものが多い。MAMORIOの場合は最大でも電波が届くのは60m、Tileの場合は最大120mとなる。
  • 一方で、P2Pワイヤレスネットワークを活用するHelium Tabは、最大8マイル(約12.8km)もカバーするという点でIoTトラッキングデバイスの中では革新的だ。
  • なお、MAMORIOなどにはそのカバー範囲の小ささを補完する機能として、自分のMAMORIOデバイスと他ユーザーがすれ違うときにその場所を検知する機能を提供している。また、主要駅や商業施設内のお忘れ物センターにMAMORIO Spotを設置して、自分の紛失物が届いたときに通知が届く機能などがある。
  • Tileのリリースによれば、一般的に消費者は一生のうち平均1年を紛失物の探す時間に費やしているとしている。またTileはJapan Taxiとパートナーシップを組み、Japan Taxiタブレットが搭載するタクシーからTileの電波を拾って通知が届く機能をリリースしている。MAMORIOと同様に他のTileユーザーが自分のTileを検知するとアプリに通知が届く機能も備えている。

背景:Research And Marketsの調査によれば、2019年から2025年にかけてブロックチェーンとIoTを組み合わせた市場はCAGRで約45%の成長が期待されている。

執筆:國生啓佑/編集:増渕大志

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陸上養殖の普及と共に増す、IT活用の「スマート漁業」の可能性

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ピックアップ:AKVA group ASA: Potential new land based project ニュースサマリー:ノルウェー拠点のAquacon社は、米国における陸上養殖事業の展開にあたり養殖機器の総合サプライヤーAKVAグループとのパートナシップを発表した。養殖機器や開発リソースの提供面での協業が期待されており、メリーランド州にて1万5000トンのサーモン陸上養殖が計画されている…

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Photo by mali maeder on Pexels.com

ピックアップ:AKVA group ASA: Potential new land based project

ニュースサマリー:ノルウェー拠点のAquacon社は、米国における陸上養殖事業の展開にあたり養殖機器の総合サプライヤーAKVAグループとのパートナシップを発表した。養殖機器や開発リソースの提供面での協業が期待されており、メリーランド州にて1万5000トンのサーモン陸上養殖が計画されている。

重要なポイント:日本の養殖産業が1990年代を境に横ばいになりここ10年は落ち込む一方、ノルウェーでは1980年代から毎年2桁を超える高い成長率で成長し2011年には日本の生産量を上回っている。これを支えるのがスマート漁業テクノロジーだ。スマート漁業のリーディングカンパニーのひとつであるAKVAグループとAquaconが、陸上養殖の大型施設設置を共同で推進することにより、陸上養殖を始めとした次世代型の養殖技術の社会実装を推進する起爆剤となりうる。

詳細情報:急成長するノルウェーの養殖産業を支えるAKVAグループは、自社内にソフトウェア部門を抱えているのが特徴。給餌システムのようなハードウェアに加え、養殖魚の管理や養殖施設の管理を行うソフトウェアの開発と販売を行う養殖機器の総合サプライヤーとしての活躍も見受けられる。

  • 主なプロダクトには、データに基づいた最適な給餌量の提案や環境調査データの管理を行うFishtalk Control、養殖生産現場の機器を制御するためのAKVA connectなどが挙げられる。
  • 国内にも、IT技術を活用したスマート漁業のプレイヤーは年々登場している。KDDIやNTTドコモのような大手通信事業者を始め、ウミトロンFRDジャパンオプティムなどのスタートアップが挙げられ、流通面での企業としてはUUUOなどが挙げられる。
  • KDDIでは、IoTセンサーを活用し、水温・酸素濃度、塩分などの環境データを自動測定することで、無線通信回線を活用しクラウド上にデータを可視化&蓄積させ鯖の養殖事業効率化を目指す取り組みを行っている。また、ドローンを活用した早期の赤潮検知でマグロ養殖漁業者の負担と作業効率化を目指す取り組みなどが推進されている。
  • NTTドコモでは、ITスタートアップのアンデックスと協業し、カキ養殖における水温センサ付きブイを設置し、アプリ開発はアンデックス、通信モジュール部とクラウドサーバー管理はドコモが行うプロジェクトを実施。双日やISIDとのマグロ養殖事業におけるIoTやAI活用の実証実験を行うなど、他社との協業を積極的に進めている。
  • 一方、スタートアップのウミトロンでは、スマート給餌機や世界初のリアルタイム魚群食欲判定などの海中におけるスマート漁業ソリューションを提供する。また、小型衛星を2022年度に打ち上げ、養殖業における衛星データ活用を推進していくことも発表するなど、地上と宇宙の両方からのビジネスを推進している点で注目を集める。
  • 陸上養殖の国内企業としてはFRDジャパンが挙げられ、同社の閉鎖循環式陸上養殖システムでは、天然海水や地下水を使用せず、水道水を100%循環させながら水産養殖を行うことが可能。

背景:国内の養殖産業が停滞する一方で、スマート水産や陸上養殖を含めた次世代型養殖技術の市場規模は右肩上がりの成長の予測がなされており、今後より一層活況となっていくとみられる。

執筆:國生啓佑/編集:増渕大志

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キーワードはプラスチックフリー、環境に優しい洗剤D2C「smol」は英国25万世帯が利用

ピックアップ:London-based smol raises €8.8 million to extend home-delivery of its vegan, plastic-free washing detergent ニュースサマリ:ロンドンを拠点とし、環境に優しい洗剤を定期配送するD2Cブランドsmolは、7月21日にシリーズAラウンドの880万ユーロの資金調達を発表した。本ラウンドは…

画像出典:smol公式HPスクリーンショット

ピックアップ:London-based smol raises €8.8 million to extend home-delivery of its vegan, plastic-free washing detergent

ニュースサマリ:ロンドンを拠点とし、環境に優しい洗剤を定期配送するD2Cブランドsmolは、7月21日にシリーズAラウンドの880万ユーロの資金調達を発表した。本ラウンドはBalderton Capitalが主導し、JamJar Investmentsも参加した。今回調達した資金は、新しい製品カテゴリーの開発や新規市場拡大、チーム強化に活用される予定。

重要なポイント:世界的にもSDGsの取り組みは加速している。同社は1年以上かけて洗剤パッケージを改善し、2020年3月に100%プラスチックフリーかつ、子供が口に入れても安全な素材に移行した。同社の製品を利用すれば、他のブランドと比較し毎週4トン以上のプラスチックを節約することができるという。

詳細情報:smolは2018年、ユニリーバの元従業員であるPaula Quazi氏とNick Green氏によって設立された。同社はレターボックスにそのまま届くほどコンパクトなカプセル型洗剤や食洗機用タブレットを開発し、定期配送で販売している。

2020年6月には、新たに環境に優しい超濃縮処方のファブリックコンディショナー(柔軟剤)の発売を開始。大手ブランドが提供する同様の製品に含まれている動物性脂肪は一切含まれておらず、ボトルも100%リサイクル可能な再生プラスチックを使用している。

今回の資金調達を受け、smolの共同経営者であるPaula氏は次のようにコメントしている。

忙しい生活を送る私たちにとって、洗濯や洗剤を買うことは、たくさんの人が楽しみにしていることではありません。100年以上もの間ほとんど革新がなかった洗濯業界において、日々の手間を省くために私たちはsmolを立ち上げました。持続可能性と手頃な価格を重視しながら、日常生活の心配ごとを一つでも減らせることを目指しています。

背景:EU-Startupsの記事によると、現在英国の25万世帯以上がsmolの製品を利用し、毎週150万回もの洗濯に活用されている。さらにコロナ禍以降、同社製品への関心は3倍となったという。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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更年期障害も遠隔医療の時代、The Cuspが提供する「在宅ホルモン検査キット」

ピックアップ:New telemedicine service The Cusp rolls out at-home hormone test for women to predict menopause ニュースサマリ:更年期障害の女性のために遠隔医療サービスを提供するThe Cuspは、閉経のタイミングなどを予測するためのホルモン検査を自宅で行えるキットの販売を開始した。 詳細情報:同社は20…

画像出典:The Cusp 公式HPスクリーンショット

ピックアップ:New telemedicine service The Cusp rolls out at-home hormone test for women to predict menopause

ニュースサマリ:更年期障害の女性のために遠隔医療サービスを提供するThe Cuspは、閉経のタイミングなどを予測するためのホルモン検査を自宅で行えるキットの販売を開始した。

詳細情報:同社は2018年、自身も医師であるTaylor Sittler氏によりサンフランシスコにて設立。Crunchbaseによると同社はこれまでに、HomeBrew、Village Global、Katie StantonやMegan Paiなど個人投資家を含む投資家から400万米ドルを調達している。本記事によると、同社は約200人の患者にケアを提供しており、会員数は急速に増加しているという。

  • 同社ウェブサイトによると、カリフォルニア州の女性はホルモンテストおよびその結果に関する遠隔医療診断を159米ドルでオーダーすることができる。一方同様のテストと診断をクリニックで受診する場合は、約500米ドルの費用がかかるといい、費用を従来の3分の1以下に抑えている。
  • 今回提供を開始したホルモンテストは、一般的に処方されている他のテストとは異なり、鍵を握るホルモン値の測定が閉経のタイミングを予測するのに役立つという新たな研究を基にしている。同社は引き続き研究者と協力し、これらの知見の検証を進めている。
  • 同社によると、今回販売を開始したホルモンテストは閉経の初期兆候を迎える42〜50歳の女性向けだという。CEOのTaylor Sittler氏は、「早期のケアがより健康的な人生の第二ステージにつながる可能性が高いため、私たちはまず閉経周辺期の治療から始めます」とTechCrunchの取材でコメントしている。

背景:日本やアジアのFemtech企業のスタートアップ支援を行う「fermata」が2020年4月に発表した日本国内Femtechのマーケットマップによると、「更年期・閉経」カテゴリに該当する国内企業はなかったが、6月には更年期に特化したオンライン相談サービス「TRULY」の提供が開始されるなど、徐々に動きがあるようだ。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:岩切絹代

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女性の地位向上をフィンテックで支援する方法

ピックアップ:How fintech Khalti is empowering women in Nepal 重要なポイント:アジア最貧国の一つであるネパールでは女性の地位が低く、賃金労働に従事する女性が少ないばかりか、父親や夫が家庭内の金銭管理を行い女性は自分で自由に使えるお金を一切持っていないというケースも珍しくない ネパールでモバイル決済サービスを提供しているKhaltiでは、Khalti …

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Image Credit : Khalti

ピックアップ:How fintech Khalti is empowering women in Nepal

重要なポイント:アジア最貧国の一つであるネパールでは女性の地位が低く、賃金労働に従事する女性が少ないばかりか、父親や夫が家庭内の金銭管理を行い女性は自分で自由に使えるお金を一切持っていないというケースも珍しくない

ネパールでモバイル決済サービスを提供しているKhaltiでは、Khalti Digital Walletアプリ内にあるトレーニングプログラムを通じてデジタルリテラシーと金融リテラシーを持った女性の育成、女性の社会進出や経済的自立の支援をしている

詳細情報:Khalti Digital Walletはネパール国内でe-sawaに次ぐユーザー数第2位のモバイル決済アプリで、個人間送金だけでなく各種支払いやホテル・飛行機の予約、配車サービスなどもアプリ内から利用可能。アプリ内には「バザール」というマーケットプレイスもあり、ユーザーは個人間で商品の売買が行える。バザールで農作物や手作りの品物を販売することで、これまでお金を稼いだことのない女性が初めての収入を手にすることやデジタル経済に参加する事へも貢献している。

多機能モバイル決済アプリKhalti Digital Walletを2017年にローンチしたKhaltiが利用者の調査を行ったところ全ユーザー数に占める女性の割合は17%にすぎず、その17%のアカウントもほとんどが非アクティブであるということが判明した。

  • 国内の賃金労働者における女性の割合は26%
  • 家父長制が根強く残り、家庭内の金銭管理や支払いを行うのは男性という価値観
  • 長年社会問題となっている女性の無報酬労働(主には農業や工芸品の製作等)

こういったネパールが長年抱えているジェンダー問題が女性ユーザーの少なさの根本的な原因になっているという事実に直面し、同社はこの社会問題の解決に乗り出す事を決意しており、現在3つの取り組みを行っている。

  • 自社の女性雇用促進:女性を積極的に雇用し、現在女性従業員の割合は約半数(従業員115人中50人以上)
  • 女性の起業支援:SABAHネパールというNGOと共に国内12地区3,500人の女性主導の零細、中小企業の立ち上げを支援、業務で使用するためのデジタル金融サービスの提供も行う
  • Smart Chhori プロジェクト:Khalti Digital Walletアプリ内にあるトレーニングプログラムによって、デジタルリテラシーと金融リテラシーを兼ね備えた女性1万人を育成するプロジェクト

中でも国外からの注目も集まるのがSmart Chhoriプロジェクトで、2018年には SPRING Acceleratorプログラムに選出された。Chhoriはネパール語で「娘」。Smart Chhori = 賢い娘 を意味する。

SPRING Acceleratorプログラム とは、東アフリカと南アジアの思春期の少女たちの生活に革新をもたらし、その暮らしをより豊かにする製品や市場の創出を行うビジネスの支援を目的としたアクセラレータプログラムで、英国国際開発省(DFID)、米国国際開発庁(USAID)、オーストラリア外務貿易省(DFAT)が資金提供をしている。Smart ChhoriのトレーニングプログラムへはKhalti Digital Walletアプリ内から参加可能。

プログラム内には個人の金銭管理、デジタル決済、オンラインセキュリティなどの分野についてレベルごとの講義動画とクイズ形式のテストが用意されている。それぞれのレベルを修了すると、修了バッジとレベルに応じた金銭的なインセンティブがもらえ、全てのプログラムを終えると修了証明書がもらえる。

Smart Chhoriプロジェクトは15歳~35歳のインターネットへのアクセスが可能なスマートフォンを持っている女性なら誰でも参加できるが、それ以外に3つの参加条件を提示している。

  1. デジタル決済技術を通じ、地域社会の人々の生活向上に尽力すること
  2. 家族や地域社会の中でより多くの女性がSmart Chhori(賢い娘)になり、女性の社会参加や地位向上を推進したいと思っていること
  3. Khalti Smart Chhori Networkに興味があり、積極的に参加したいと思っていること

Khalti Smart Chhori Networkとは、Smart Chhoriプログラムを修了した女性が中心となって作るコミュニティとそれを繋ぐネットワークで、Khaltiと共に今後スマートソサエティやキャッシュレス国家の実現を目指していくもの。

Khaltiでは、Smart Chhoriプロジェクトを通じてデジタルと金融リテラシーを持った女性を育成することのみを目的とせず、プロジェクト参加者はトレーニング終了後自分が中心となって自分の周りの女性の意識や社会全体を変えていく役割を担うことも求めている。 この背景には、女性の識字率は男性より20%も低い48.84%といった数字が示すように男女には教育格差もあり、Khaltiのサービスを通してではリーチしきれない女性も数多く存在する事が伺える。

同社による取り組みは既に十分な成果をあげており、現在アクティブユーザー15万人のうち半数近い7万人が女性ユーザーとなっている

背景:ネパールは人口約2,900万人、年間平均所得が1人あたり800ドル台でアジア最貧国の一つ。海外出稼ぎ労働者からの送金が国内GDPの3割にものぼるが、この出稼ぎ労働者の中にはお金を稼ぎたくてもネパール国内では女性の働き口が少なく職を得ることが難しいために海外へ出稼ぎに行く女性も含まれている。Khaltiでは、国際開発省(DFID)からの資金提供を受けアジア財団と提携し、国外の出稼ぎ労働者へ対しても経済的な情報やアドバイスを提供する Shuvayatraというアプリもリリースしている。

執筆:椛澤かおり/編集:渡邉草太

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農業支援もサブスク、南アフリカ発「Aerobotics」はAIとドローンで食料問題に挑む

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ピックアップ:SA agri-tech startup Aerobotics raises US$5.5m from Naspers Foundry ニュースサマリ:南アフリカでのケープタウンを拠点とするAgritechスタートアップAeroboticsは今年5月、Naspersの設立した投資ファンドNaspers Foundryから1億ランド(550万米ドル)の資金を調達した。 Aeroboti…

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Image Credit : Aerobertics

ピックアップSA agri-tech startup Aerobotics raises US$5.5m from Naspers Foundry

ニュースサマリ:南アフリカでのケープタウンを拠点とするAgritechスタートアップAeroboticsは今年5月、Naspersの設立した投資ファンドNaspers Foundryから1億ランド(550万米ドル)の資金を調達した。

Aeroboticsの創業は2014年。ドローンで撮影した高解像度の農作物の画像と衛星画像とを、AIを使用して解析し、農家のコスト削減や生産性向上を支援するサブスクリプションサービスを提供している。同社は2019年からはアメリカでの事業拡大にも重点を置き、前年比4倍の収益を上げるなど順調な成長を遂げている

重要なポイント:アフリカの農業は先進国と比べて生産性が数倍低いといわれており、コストを削減し生産性を向上することは貧困問題の解決と将来的な世界レベルでの食糧問題の解決にも繋がるため、アフリカのAgritechの中で注目が集まる領域となっている。

また、出資したNaspers FoundryはNaspersが南アフリカのTech系スタートアップ向けに設立した14億ランド(9,600万米ドル)の投資ファンドでAeroboticsは2つめの投資先となる。

NaspersはTencent(騰訊)への早期投資で知られる、南アフリカに本社を置くインターネット事業やメディア事業を行う多国籍起業。2001年に3200万ドルをTencentに投資し半数近い株を取得、現在でも株の30%強を保有する筆頭株主。

詳細情報:Aeroboticsのサービスは農家のコストを削減し作物の生産性向上を目的とするもので、ドローンで撮影した高解像度の農作物の画像と同地点の衛星画像とをAIを使用して解析し、樹木一本ごとやそこに生っている収穫物の一つ一つの育成状況や害虫・病害の有無、農地全体の環境状態などをモニタリングしてレポートするサービスをサブスクリプション形式で提供している。

  • 利用料は1エーカー(4047平方メートル)あたり年間12ドル。利用者にはクラウドベースのアプリAeroviewとモバイルアプリAeroview InFieldが提供され、これを通して樹木一本単位でのレポート(樹木それぞれのサイズや、健康状態、倒れている木はないか、など)、高解像度のドローン撮影による農地の調査報告、衛星画像による農地の健康状態、灌漑モニタリング、農地観察アプリケーション、害虫や病害の早期発見、被害を軽減させるためのアドバイス、プレミアムトレーニング及びサポートといった内容を確認できる。
  • Aeroboticsは2014年の起業当初は独自ドローンの開発を試みたり画像解析の精度が良くなかったりと、最初の数年の業績はあまり好ましいものではなかった。 その後独自ドローンの開発を諦め他社との差別化はソフトウェアで行うことにし、画像解析にはAIを導入して精度改善に取り組むなど、サービスの改良に取り組んだことで2018年に入った頃から一気に注目が集まり始めた。
  • 2018年にはGoogle Launchpad Acceleratorに選ばれたほか、CNBCのAll Africa Business Leader AwardsでInnovator of the Year賞を受賞、2019年にはフランスのマクロン大統領が推進する欧州最大規模のTechイベントVivaTechでPresident Macron’s Award for Best Startup賞を受賞
  • 2019年からはアメリカでの事業にも重点をおき、農業効率化のためのプラットフォームをアメリカの農家約1万世帯へ提供しているFarmers Business Network との事業提携や、クライアントの農地や農作物について精度の高い情報を手に入れたい農家向け保険会社からの支援を取り付けるなど、順調に事業を拡大
  • アメリカ以外にもイギリス、オーストラリアなどを含む11カ国で事業を開始。南アフリカ以外でのシェアはまだまだ低いが、南アフリカ国内では世界最大の輸出量になるマカダミアナッツ市場の40%、柑橘類市場の20%を占める農家などが主要顧客となっている。サービスがこの作物にしか対応していないということではなく、リンゴ、ブルーベリー、ピーチ、アボカドなど、他の作物農家を育てる農家も利用している。2019年は四半期ごとの売上高が平均で50%増加し、通算での収益は前年比約4倍となった。
  • Aeroboticsは2017年8月にケープタウンに拠点を置くVC会社4Di CapitalとSavannah Fundから60万ドル、2018年にPaper Plane VenturesからシリーズAラウンドで400万ドル、追加ラウンドで200万ドルの資金調達を実施、今回Naspers Foundryからの1億ランド(550万米ドル)の投資により、資金調達合計額は一気にこれまでの倍近くとなっている。

背景:新型コロナウイルス流行下、人々が作業中に密接に接しないことや、ロックダウンで農地へ行けなくても農場の様子の観察や農薬の噴霧等が行えることで、現在ドローンを活用した農業向けサービス全般への需要は世界的に高まっている。

執筆:椛澤かおり/編集:渡邉草太

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暗号資産バブル再来か、DeFi(分散型金融)エコシステムで今起こっていること

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ピックアップ:What’s ‘Yield Farming’? (And How Do You Grow Crypto?) 日々暗号資産やブロックチェーンの情報を追っている人なら一度は聞いたことがあるかもしれませんが、DeFi(Decentralized Finance:分散型金融)という言葉が、今大きな注目を集めています。 DeFi(ディーファイ)とは、イーサリアムブロックチェーン上の金融エコシス…

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Image Credit : Pixabay

ピックアップWhat’s ‘Yield Farming’? (And How Do You Grow Crypto?)

日々暗号資産やブロックチェーンの情報を追っている人なら一度は聞いたことがあるかもしれませんが、DeFi(Decentralized Finance:分散型金融)という言葉が、今大きな注目を集めています。

DeFi(ディーファイ)とは、イーサリアムブロックチェーン上の金融エコシステムを総称する言葉です。現在、DeFiエコシステム内のサービスに投入されている資金額の合計が、37億ドル(約3,900億円)を超えており、凄まじいスピードで成長しています。

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Image Credit : DeFi Pulse

7月後半からBTCやETH価格が急上昇しているのも、このDeFiの成長による影響です。2年前まではユーザーもサービスの数もわずかでしたが、今やブロックチェーンエコシステムに最も注目される領域の一つになっています。

DeFiとは何か

DeFiといえど提供されるサービスが既存金融と360度異なるという訳ではありません。DeFiエコシステム内には、既存の金融システムではお馴染みの取引所やレンディング、デリバティブ、投資などの金融サービス群があります。

したがって、既存の金融システムをパブリックブロックチェーン上で複製したもの=DeFiという認識でも間違いではありません。しかし異なるのは、根本的な思想や設計の部分です。以下はDeFiの特徴・メリットです。

透明性が高い
ブロックチェーン上の取引は誰でも閲覧・検証可能

カウンターパーティーリスクが存在しない
金融機関に資産を預ける必要がなく、ブロックチェーン上にて自分自身で資産を管理できる

プログラマブル(構成可能性)
開発者は、既存のDeFiサービスを組み合わせて自由に新しいDeFiサービスを開発できる

誰でも利用可能
インターネットに繋がっていて、暗号資産を持っていれば世界中誰でも利用できる

検閲耐性
第三者が恣意的な理由で取引を無効化・改竄できない

DeFiの”De”がDecentralizedの頭文字2つであるように、これらの要素を抽象化して「分散性/非中央集権性がある」と表すこともできます。ただし現状全てのサービスが完璧な非中央集権モデルを実現してはいません。その点はしばしば批判の的になっており、解決すべき課題の一つです。

<過去のDeFi関連記事>

今、DeFiで何が起きているのか

現在のバブルとも呼べるブームに火をつけたのは「イールドファーミング(Yield Farming)」と呼ばれる概念です。イールドとは利回りのことです。この言葉は、資産をサービスを介して誰かに貸し出したり、流動性を提供することで、利回り/手数料を得る行為を指します。

DeFiには、資産を貸し借りができるレンディングサービスが複数存在します。それらのサービスにETHを預けておくと、反対側でその資産を借りた人から支払われる金利手数料として、貸し手は利回りを得ることができます。

もう一つ、DeFiには分散型の取引所サービスが存在します。この取引所サービスにおいても、ユーザーは自分自身の暗号資産をサービスに預け流動性を提供することで、反対側でその資産を交換した人が支払った取引手数料を報酬として受け取ることができます。

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Image Credit : DeFi Pulse

冒頭述べたように、エコシステム全体でこうして預けられた資産の合計額が、現在3,900億円にまで急上昇しているのです。預けられる資産額が大きいということは、つまり預ける金銭的報酬が高いことを意味します。言い換えれば、それほど借入/取引の需要も高いということです。

上述のモデルのサービスが稼働し始めたのは最近のことではなく、1年ほど前から十分認知されていました。しかしそれに火をつけたのが、「資産を預ける」行為に二次的なインセンティブを提供する新しいトークン発行スキームが現れたからです。

これは端的に言えば、サービス側が資産を預けてくれた人に、株式に似た新規発行トークンを配布するというモデルです。資産を貸せばかすほど、流動性を提供すればするほど、「イールド(利回りor手数料収入)」に加えて、この先価値が価値が高まる(と期待されている)新規トークンが手に入るため、ここにユーザーが殺到しました。

このモデルの代表格であるレンディングサービスCompoundのCOMPトークンは、配布開始から5日後、一時1,000億円の評価額を記録しました。不適切な比較であることは承知ですが、もし株式なら”ユニコーン企業”に肩を並べるバリュエーションです。

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COMPトークン時価総額  Image Credit : CoinGecko

人々がCOMPを求める(COMPの価格が上がる)のは、それが投機対象としての価値を持っているからです。

ユーザーがCOMPの時価総額が上がると予想する理由は、間違いなくCompoundの利用度が増加しているからです。ですがその利用度の増加は何から生み出されているのでしょうか。それはサービスの利用に応じて配布されるCOMPです。

つまり、投機熱が投機熱を生む、限りなくバブルに近い構図だといえます。何を隠そう、これこそがレンディング及び取引所サービスに預けられている資産額が急上昇している理由です。

現時点でCOMPのように発行されるトークンは、株式のような議決権としての性質しか持ちません。そのため、根本的な価値がないはずのものに大量の資金が流れ込んでいるという見方もできてしまいます。当然、熱狂と同時に「DeFiは一過性のバブルに過ぎない」と強く批判されています。

イールドファーミングにトークン配布を組み合わせたサービスは未だ数えるほどしかありませんが、エコシステムの投機熱は十二分に大きいといえます。つられてETHを始めとする暗号資産の価格が上昇しているため、良い意味でも悪い意味でも、ICOを契機に始まった2017年のバブルを彷彿とさせるものがあります。

DeFiは元来、既存の金融機関への信用を必要せず、世界中の誰もが利用できるオープンな金融システムの構築を目指し成長してきたエコシステムです。注目度が上がるに越したことはありませんが、本来の目的やイメージを失ってしまっては意味がありません。

新規発行されるトークンに配当的性質を持たせる仕組みや、その他に別の利用価値を付け加えていくことは、トークン保有者の意思決定(投票)次第では実装可能です。一時的な投機熱の後に、健全で持続的なモデルを生み出していくことが、今後のエコシステムの発展には不可欠です。

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法人向け電力オークション「エネオク」運営にジェネシアVが出資、取引総額は42億円に

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ニュースサマリー:法人特化型の電力リバースオークション「エネオク」を運営するエナーバンクは27日、ジェネシア・ベンチャーズを引受先とした第三者割当増資を実施したと発表した。調達金額は約5000万円。 エネオクは工場やビルオーナーなどの施設を保有する法人と全国の電力小売事業者をリバースオークション(繰り下げ方式入札)でマッチングするプラットフォーム。同社プレスリリースによれば、2018年10月にサー…

eneoku
エネオクウェブサイト

ニュースサマリー:法人特化型の電力リバースオークション「エネオク」を運営するエナーバンクは27日、ジェネシア・ベンチャーズを引受先とした第三者割当増資を実施したと発表した。調達金額は約5000万円。

エネオクは工場やビルオーナーなどの施設を保有する法人と全国の電力小売事業者をリバースオークション(繰り下げ方式入札)でマッチングするプラットフォーム。同社プレスリリースによれば、2018年10月にサービス開始以降、既に取引総額は42憶4000万円に達し、452施設がオークションを利用した実績を持つ。

話題のポイント:電力自由化が始まって以降、日本においても個人を含むすべての事業者が自由に電力供給の事業者をフレキシブルに選択できるようになりました。経済産業省・資源エネルギー庁が公開するデータによれば、現段階において登録されている小売電気事業者の数は664事業者とされています。これは、自由化が始まった2016年04月の登録件数291事業者と比較するとおよそ2.3倍規模に拡大していることが分かります。

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電力小売全面自由化の進捗状況・資源エネルギー庁

エネオクは、こうした小売り電気事業者と施設を運営する法人側を価格・用途の面で繋げる最適なオークションプラットフォームを提供しています。オークションの形は、リバースオークション型(繰り下げ方式)が採用されているため、法人は最適な価格の事業者と契約を結ぶことが可能となります。

一方、必ずしも最安の事業者と契約が自動的にされるわけではなく、入札された金額や様々な要素を考慮し、小売り電気事業者と直接チャット上で交渉することが可能でそれに応じて納得がいけば、契約を成立させることができます。

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エネオクの仕組み/エナーバンク

同社公開のケーススタディーによれば、工場を始めゴルフ場などのスポーツ施設、オフィスビルなどの複合商業施設での導入事例で年間数百万円から最大で数千万円までの電力コスト削減の貢献実績を公表しています。今回の調達を境に同社は、全国の民間施設や官公庁・自治体への導入に力を入れていくとしています。

「全国での店舗を運営するチェーン店舗(飲食、小売、ホテル、商業施設)などは、エリアごとに需給契約を行って契約を一本化できていないことがよくあり、それをまとめるだけでも管理の上でメリットがあります。調達を丸投げできるエネオクで、複数施設でボリューム効かせた一括オークションを実施してコストの最適化が図れることを訴求していきます」(同社創業者、代表取締役の村中健一氏)。

また、環境省も参加する、再生可能エネルギーをグローバル企業単位で押し進めることを目標に置く国際イニシアティブ「RE100」においてエネオクは調達選定システムとして参画しているそうです。

「RE100は持続可能な社会を実現のために、グローバル基準でかつ官民一体で目標を定めて推進する重要な取り組みです。2040年もしくは2050年までに100%を達成する計画を出すことが加盟の条件とされています。しかし、各社が再エネの取り組みをビジネス的に内在し、投資・リターンで考えることができれば、達成を2030年、もしくはもっと手前に前倒しすることができると考えています。そういった面における「エネオク」の役割は大きい思っています」(村中氏)。

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