BRIDGE

Pickup

アフリカ・ケニアで進む金融包摂、キーワードは「ブロックチェーン」

ピックアップ:Pioneering Kenya eyes next stage of mobile money 重要なポイント:アフリカの金融でリープフロッグ(一足飛びにインフラが整う)現象が発生している。キーワードは「金融包摂」と「ブロックチェーン」だ。 ナイロビに拠点を置くCellurantはオールインワンの多機能決済プラットフォームTinggを2019年10月に公開し、現在ケニアを始めアフリ…

Screenshot 2020-06-29 at 12.50.27 PM
Image Credit : cellulant

ピックアップPioneering Kenya eyes next stage of mobile money

重要なポイント:アフリカの金融でリープフロッグ(一足飛びにインフラが整う)現象が発生している。キーワードは「金融包摂」と「ブロックチェーン」だ。

ナイロビに拠点を置くCellurantはオールインワンの多機能決済プラットフォームTinggを2019年10月に公開し、現在ケニアを始めアフリカ8カ国(ケニア、ナイジェリア、ガーナ、ウガンダ、タンザニア、モザンビーク、ザンビア、ボツワナ)でサービスを提供している。

Tinggは決済機能だけでなく、サードパーティサービスの提供を強化しており、水道・電気などの公共料金の支払いやフードデリバリー、各家庭で利用するガスの配送などもTinggを通じて利用可能だ。また同社の農業プラットフォームでも利用することができ、多方面で金融包摂を推進している。

詳細情報:ケニアの中央銀行の調査によると、2019年にはケニア人の80%以上が銀行だけでなくマイクロファイナンスやモバイル決済サービスなどを含めた何らかしらの金融サービスにアクセスできるようになり(2006年時点では27%)、首都ナイロビに限れば金融包摂率は96%にもなると報告されている。

  • 一方、3分の2以上の人は自身の給与で生活費を常に十分に賄うことができておらず、60%以上のケニア人は友人・家族・非合法な高利貸しなどからお金を借りている。金融サービスにアカウントを持ち利便性がよくなることと、個々人の経済的問題の解決、貧困からの脱却は全く別問題であるということも浮き彫りとなっている。
  • 世界銀行のレポートによるとケニアの貧困率は減少傾向にあるものの、減少の主要な要因は農業によるもので、現在の貧困層のほとんどは北東部の農村地域に集中している。
  • ケニアでは現在国内総生産に占める農業の割合は増加傾向にあり、現在は約3割(35%前後)を農業が占めている。(10年前と比較して約10%増)。またアフリカ全体での農業市場は2030年までに1兆ドルに成長するといわれている。
  • Cellurantではアフリカでの真の金融包摂推進には農業分野をいかに取り込み各国に展開していくかが大事であると捉え、Tinggに続き、ブロックチェーンベースの農業用デジタルマーケットプレイスサービス「Agrikore」という農業用のプラットフォームをローンチしている。現在ケニアとナイジェリアで稼働している。
  • 目的は農業に関係する全ての人(農家・買付業者・物流会社・政府・金融機関など)が信頼できる環境でビジネスができるようにするため、Tinggと連携することで、融資や政府などから農家への助成金の送金をはじめとする必要な資金のやり取りや決済は全てオンライン上で完結する。
  • 例えば、買付業者が品物を注文すると、近接する農家に規模に応じてそれぞれの個数と価格のオファーを送信、農家がそのオファーを受けるとプラットフォーム上に登録されている輸送業者や品質検査員が割り当てられていくといった流れをたどり、その各者間での資金のやり取りはTinggを介して行われる。全てのログは記録され、Agrikore利用者は誰でも全てのログを確認することができる
  • これにより、中間業者やエージェントなどを介すことで不透明となっていた価格設定や資金の流れが明確かつ公正になり、小規模農家が苦慮していた販路確保の問題も解消される。
  • モバイルマネーは「最初のステップ」にすぎないと考えるCellurantでは、第二のステップはデジタル融資、最終的にはこれらを包括した市場全体の経済問題を解決することが重要だと考え、アフリカ全体での金融包摂の推進を視野に入れ今後もサービスを展開していく。

背景:人口5,139万人のケニアではモバイル決済のアクティブユーザーが3,160万人、そのうちの2,557万人がM-PESAを利用している。ケニア中央銀行によると、昨年のモバイル決済によるトランザクションは3.7兆ケニアシリング(385億ドル)に達し、国内総生産のほぼ半分に相当するまでになっている。 その一方でNetflix、Uberをはじめとする海外企業がケニア国内で提供するサービスなどでは決済手段として利用出来ないことも多く、ローカルな決済手段にすぎないという側面も持っている。

執筆:椛澤かおり/編集:渡邉草太

----------[AD]----------

銀行機能をモジュール化、BaaS企業「solarisBank」が大型調達ーーグローバル・ブレインらも支援

SHARE:

ピックアップ:Banking platform solarisBank raises $67.5 million at $360 million valuation ニュースサマリー:ドイツ・ベルリン発のBanking as a Service(BaaS)企業「solarisBank」がシリーズCで6,750万ドルを調達した。投資家はHV Holtzbrinck Venturesをリードに、Sto…

Screenshot 2020-06-30 at 10.13.17 AM
Image Credit : solarisBank

ピックアップBanking platform solarisBank raises $67.5 million at $360 million valuation

ニュースサマリー:ドイツ・ベルリン発のBanking as a Service(BaaS)企業「solarisBank」がシリーズCで6,750万ドルを調達した。投資家はHV Holtzbrinck Venturesをリードに、Storm Ventures、Samsung Catalyst Fund、Yabeo Capital、Vulcan Capitalの5つが参加している。既存投資家にはグローバル・ブレインやSBI Groupなどの日本企業も名を連ねている。

solarisBankがエンタープライズ向けに提供するBaaSとは、銀行サービスをオンデマンドで機能別に提供するビジネスモデル。同社は主に欧州圏のフィンテック企業に対し、決済や送金、KYC、カード、レンディングなどの銀行機能をモジュール化し提供している。

当初、solarisBankは4,000万ドル程度の資金調達を予定していたそうだが、投資家サイドからの需要が予想を上回り、結果6,750万ドルという大型の資金を手にする形となった。本資金は、さらなる機能拡張に使われていくという。

Screenshot 2020-06-30 at 10.15.37 AM
Image Credit : solarisBank

話題のポイント:BaaSは現在のフィンテック業界では比較的大きなムーブメントとして認識されています。米国のVCであるa16zも、BaaSの充実によって「全ての企業はフィンテック企業になる」とアピールしています。

世の中には様々なタイプのBaaS企業が存在していますが、solarisBankはその代名詞と言っても過言ではありません。以下は同社が提供するモジュールリストですが、全ての銀行サービスを網羅していることが分かります。

Screenshot 2020-06-30 at 9.46.10 AM
Image Credit : solarisBank

さて、具体的にsolarisBankが提供している商品は何なのでしょうか。それは「ライセンス」と「APIモジュール」の2つです。

まず同社自体が銀行免許を保有しているため、solarisBankをインフラにするクライアント企業は銀行ライセンスを取得する必要がありません。加えて、上図にリストされている銀行機能(モジュール)に簡易的にアクセスできるAPIのおかげで、クライアント企業は開発コストを格段に下げることができます。

solarisBankは現在70以上のクライアント企業を抱えており、そのほとんどは欧州ないしドイツのフィンテック企業です。例えば、チャレンジャーバンクの「Tomorrow」や「Insha」、ビジネスバンキングを提供する「Penta」や「Kontist」、株式トレードアプリ「Trade Republic」、暗号資産アプリ「Bison」や「Bitwala」などが挙げられます。

欧州地域は日本同様に、現在でも未だ人々の外出をする要請及び規制が敷かれています。現在、筆者が在住しているドイツでも銀行支店やショッピングモールのオープン時間は制限されており、人々がオンラインの銀行アプリ及びEコマース(オンライン決済)にアクセスする機会は増加しています。

<参考記事>

以上の背景を踏まえると、solarisBankのクライアント企業のほとんどが急成長中であり、増益を記録していると考えることができます。したがって、それらのクライアント企業のサービスの機能拡張に伴う同社のAPIへの需要増加や、クライアント企業数の増加は容易に想像/期待できるでしょう。

solarisBankの収益は、モジュールへのアクセスや決済/送金から徴収される手数料から成り立っています。つまり、同社のビジネス自体も現在大きな成長を見せているはずで、投資家が目を光らせるのも当然です。

最近、同社はAmerican Expressと連携しSplitpayという分割払いサービスの提供を始めました。このモジュールを組み込むことで、ドイツのEコマースプラットフォームは、American Expressで買い物を行うユーザーに簡単に分割払いオプションを提供できるようになりました。

ドイツ国内及び欧州のいくつかの地域では、solarisBankの存在感は既に非常に大きいものです。ですが今後数年で、BaaS企業として実績を積んでいくことで、欧州全土及び世界全体へ拡大していくシナリオも考えられるのではないでしょうか。

----------[AD]----------

16歳の少年とMicrosoftの挑戦、Mixer閉鎖は失敗だったのか?

SHARE:

ピックアップ:The Next Step for Mixer ニュースサマリ:Microsoftは22日、ライブストリーミングプラットフォーム「Mixer」を2020年7月22日に閉鎖すると発表した。またMixerのコミュニティと技術はFacebook Gamingに統合される。Mixerで配信契約を結ぶパートナーはFacebookのパートナー契約に移行できる。しかし契約するかは任意である。 話題…

mixer1
Image Credit:Mixer

ピックアップ:The Next Step for Mixer

ニュースサマリ:Microsoftは22日、ライブストリーミングプラットフォーム「Mixer」を2020年7月22日に閉鎖すると発表した。またMixerのコミュニティと技術はFacebook Gamingに統合される。Mixerで配信契約を結ぶパートナーはFacebookのパートナー契約に移行できる。しかし契約するかは任意である。

話題のポイント:16歳だったMatt Salsamendi氏が立ち上げたBeamというストリーミングプラットフォームが、Microsoftに売却されてMixerという名前に変わったとき、彼は18歳でした。そして今年7月に完全閉鎖されるとき、彼はまだ22歳です。

Microsoftの看板を背負ってAmazon傘下の巨大ライブストリーミングプラットフォームTwitchへ挑戦を託され、4年の月日を大きな意思決定の連続で過ごしたのちに閉鎖となり、Facebookにコミュニティと技術を移行することになったMixerは失敗だったのでしょうか。

Windows PhoneやInternet Explorerと並びMicrosoftの代表的な失敗と批判され、パートナーからも不満が飛び交う今回の閉鎖発表。それもそのはずで、TwitchのNo.1、2ストリーマーのNinja、Shroudに契約金を支払って独占配信契約を結ぶ強行策に出たのにも関わらず、1分当たりの視聴者数はTwitchのわずか2.5%しか獲得できずMicrosoftに多大な負債を生んでしまったのです。

確かにMixerだけに注目すると失敗です。Twitchを脅かすどころか市場で最も伸びませんでした。しかし、Microsoftの視点からするとゲーム市場とクラウド市場を占拠するための攻めの一手として大成功を招いたと言えるのではないでしょうか。

今後のゲーム市場はクラウドゲームを背景に「ゲームを見る」と「ゲームをする」の壁が低くなり続けます。Google Stadia、Geforce NOW、Amazon と市場が激化していく中ではクラウドゲームの技術基盤だけでなく、YoutubeやTwitchなどのコミュニティ接点を持てているかが重要な要素です。

そして今、コミュニティ形成の競争はゲーム専用から広義なものへと変化しつつあります。YouTubeは動画のストック型から、また、Twitchはストリーミング型から、それぞれのアプローチで拡張を模索中です。実際にTwitchではゲーム以外のジャンルのストリーミングも盛んになってきており、政治解釈の意見交換の場やアーティストの発信の場としても機能し始めています。

こうした市場変化に対応するべく、Microsoftはゲーム事業のクラウドゲームサービス「Project xCloud」のタッチポイントとしてMixerコミュニティに期待していました。

しかしトップストリーマーの配信が成長ドライブではないことが判明したことで、Microsoftはゲームという角度からではTwitchのコミュニティには追いつけないと判断したのです。

一方、これまでのノウハウを活かし、既存の巨大コミュニティにバックエンド技術を導入する形で配信機会を維持する戦略に舵を切った、と考えればどうでしょうか。つまり、MicrosoftがMixer閉鎖と引き換えに欲しかったものはFacebook、Instagramのコミュニティだったということです。

mixer2
Shroud のTwitterを引用

他方、Facebook GamingはUXに課題を抱えていました。そのUXの悪さからFacebook Gaming Creator Programに移動して90日間の滞在を選択したMixerパートナーに2,500ドルを支払うとしてるにも関わらず、ほとんどMixerのパートナーがFacebookを選ばない可能性が高いことがThe Vergeの取材で明らかになっています。

この問題を解決してFacebookが得意とするコミュニティ開発に専念するためにも、Mixerが持つ1秒未満のレイテンシストリーミングプロトコルFTL(Faster Than Light)や課金システム、分割画面機能など他社にはない技術的な強みを取り入れたかったはずです。

つまり、Microsoftはコミュニティを、Facebookはツールを補うことを目的としたポジティブな統合だと捉えられることができるでしょう。これまでコミュニティ開発で成功事例がないMicrosoftにとっては最良戦略に思えます。競合がGoogle Stadia × Youtube、Amazon × Twitchという陣形を取る中、Microsoft × Facebookという布陣で対抗できるようになりました。

これだけでもMixerは失敗ではないと断定するのに十分ですが、Microsoftに更なる営利をもたらす可能性があります。それはFacebookがAzureの顧客になるかもしれないということです。

Facebookとの現段階での取引では含まれていないことを明言していますが、Microsoftは2019年5月にSonyのPlayStationと独自のビデオおよびコンテンツストリーミングサービスにMicrosoftのAzureとAIを使用することでパートナーシップを結んでいる例があります。Xbox vs PlayStationというハードウェアで競争する相手をクラウド事業の顧客としたMicrosoftが、直接の競争相手に当たらないFacebookを今後巻き込んだとしても不思議ではありません。

これまで大手クラウドサービスとは距離を置いて動いてきたFacebookが何らかのサービスにAzureを選ぶ布石になるとすれば、MixerはMicrosftにとって大成功だったと断言できるでしょう。

これはMatt Salsamendi氏が16歳から思い描いてきた自社の成功とは違うのかもしれません。しかし、彼の活動はライブストリーミングが歩んでいくこれからの歴史を促進する一つのピースとして貢献し続けるはずです。その結果がどうであれ、不確実性の中で社会にベストを尽くした誇るべき功績だと思います。

今回の発表を受けてライブストリーミング市場はどのような局面を迎えるのか、ライブストリーミングの動きも注目ですが、重役から解かれるMatt Salsamendi氏が今後何を仕掛けるのかにも注目が集まりそうです。

----------[AD]----------

ベルリン発の都市農業ソリューション「Infarm」、シリーズCラウンドで2億米ドルを調達へ

SHARE:

<ピックアップ> Infarm looks to raise $200m for vertical farm expansion ベルリン発の都市農業(アーバンファーミング)ソリューションを開発するスタートアップ Infarm は、シリーズ C ラウンドで2億米ドルを調達しようとしている。関係者によれば、同社は既に1億4,000万米ドルの調達を完了している。バリュエーションは1年前のシリーズ B …

Image credit: Infarm

<ピックアップ> Infarm looks to raise $200m for vertical farm expansion

ベルリン発の都市農業(アーバンファーミング)ソリューションを開発するスタートアップ Infarm は、シリーズ C ラウンドで2億米ドルを調達しようとしている。関係者によれば、同社は既に1億4,000万米ドルの調達を完了している。バリュエーションは1年前のシリーズ B ラウンド(1億米ドルを調達)の際の2倍以上、数億米ドルに達するとみられる。

シリーズ C ラウンドにはこれまでに、Atomico、Balderton、TriplePoint、Cherry Ventures、LocalGlobe に加え、リヒテンシュタイン公国の皇太子 Alois von Liechtenstein 殿下のインパクト投資ビークル LGT Lightstone が参加しているとみられる。LGT Lightstone は、ミュンヘン発〝空飛ぶタクシー〟製造スタートアップ Lilium への出資でも知られる。

Infarm は今年2月、 JR 東日本(東証:9020)から調達額非開示の出資を受けたことを明らかにした。今夏には、JR 東日本傘下の高級スーパー「紀ノ国屋」で Infarm の仕組みを使った屋内(店内)栽培の農作物の販売を開始することを明らかにしている

新型コロナウイルス感染拡大が食品サプライチェーンを圧迫したことで、Infarm のような新業態には事業機会が増えた一方、同社の顧客の一部を占める飲食業の需要にも打撃を与えている。

この分野では、Bowery は Alphabet の GV などから1億4,000万米ドル以上を調達。また、SoftBank の支援を受け、Jeff Bezos 氏(Amazon 創業者)や Eric Schmidt 氏(Google 元会長)らも出資するアメリカのユニコーン Plenty は4億米ドルを調達している。3月下旬には、Bloomberg が Plenty が1億米ドル以上の新規調達を目指していると報じた

<関連記事>

via Financial Times

----------[AD]----------

高まるクラウドネイティブのセキュリティ需要、Acua Securityが狙うサーバレス市場

ピックアップ:Aqua Security Raises $30 Million in Series D Funding to Fuel the Expansion of Its Cloud Native Security Platformcontainer-security-startup-aqua-security-raises-30m ニュースサマリー:セキュリティースタートアップ「Acua …

Screenshot 2020-06-26 at 7.28.04 AM
Image Credit : Acua Security

ピックアップ:Aqua Security Raises $30 Million in Series D Funding to Fuel the Expansion of Its Cloud Native Security Platformcontainer-security-startup-aqua-security-raises-30m

ニュースサマリー:セキュリティースタートアップ「Acua Security」は20日、シリーズDにて3000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはGreenspring Associatesが参加し、既存投資家のInsight Partners、Lightspeed Venture Partners、TLV Partnersも同ラウンドに参加している。

重要なポイント:近年モダンなアプリ開発を実現するコンテナ技術の利用が急速に市場へ浸透しつつある。それに伴い、同領域のサイバーセキュリティー・ソリューションのニーズが非常に高まっている。

詳細情報:同社は、コンテナベースかつサーバーレスのアプリケーションを提供している。開発者は、同アプリケーションを活用しすることでコンテナのセキュリティーとコンプライアンスの自動化と改善を行うことが出来る。また、使用状況の監視やユーザーのアクセス制御等にも対応している。

  • 近年では、ソフトウェアベンダー大手のVMwareIntrinsic社のようなクラウドネイティブなセキュリティスタートアップを買収するような動きを見せており、同領域の需要の高さが見て取れる。
  • また、コンテナ市場は、2018年〜2023年でCAGRが約33%と高い成長率で利活用が進むと想定されている。
  • 加えて、サーバーレス市場も、2018年~2025年で約28%(Apacでは31%)と高いCAGRが想定されており、クラウドネイティブなアプリ開発は急速に一般化していくだろう。
  • 同社はこのような市場のトレンドに乗って、金融、エネルギー、航空宇宙、メディア、小売、ヘルスケアの大口顧客へのツールの導入を進めている。過去12カ月で収益が2倍以上に増加した。

背景:クラウドコンピューティングが一般化し、企業がインダストリーを問わずにコンテナツールへの依存度を高める傾向にある。そのため、Acua Securityのようなセキュリティー企業の存在感は増していくだろう。

執筆:國生啓佑/編集:増渕大志

----------[AD]----------

男女平等を実現するアイデアに3000万ドル、メリンダ・ゲイツ&マッケンジー・ベゾス女史がタッグ

ピックアップ:MacKenzie Bezos And Melinda Gates Team Up On $30 Million Gender Equity Contest 重要なポイント:メリンダ・ゲイツ氏の投資会社であるPivotal Venturesは、ジェフ・ベゾス氏の元妻であるマッケンジー・ベゾス氏と手を組み、2030年までに米国でジェンダーギャップを解決するための最も優れたアイデアに3,…

Screenshot 2020-06-26 at 7.17.26 AM
Image Credit : Equality Can’t Wait Challenge

ピックアップ:MacKenzie Bezos And Melinda Gates Team Up On $30 Million Gender Equity Contest

重要なポイント:メリンダ・ゲイツ氏の投資会社であるPivotal Venturesは、ジェフ・ベゾス氏の元妻であるマッケンジー・ベゾス氏と手を組み、2030年までに米国でジェンダーギャップを解決するための最も優れたアイデアに3,000万ドルを授与するコンテスト「Equality Can’t Wait Challenge」の開催を発表した。

詳細情報:今回のコンテストでは、女性の活躍を阻む障害を取り除くため、時代遅れのシステムやジェンダーに関する固定概念を打ち破るための施策を募集する。対象は米国を拠点とする組織やNPOで、参加するには今年9月1日までにオンラインで登録する必要がある。

  • コンテスト開催発表のプレスリリースによると、アイデアの評価基準は(1)現状に変化をもたらすことができるか?(2)公平性の観点を持つか?(有色人種の女性、貧困の中で暮らす女性、LGBTQの女性など、あらゆる背景を考慮した観点からアプローチしているか?)(3)革新的か?(4)実現可能か?となっている。
  • Forbesによると、ゲイツ氏は以前から女性の権利問題について声をあげてきたが、ベゾス氏は自身の慈善活動について多くを語ってこなかった。

背景:現在世界中でニュースとなっている出来事は、米国の根深い不平等を露呈し「Equality Can’t Wait」というコンテストタイトルの緊急性を高めている。#BlackLivesMatterは、米国の歴史的な人種差別を世界的に明らかにし、COVID-19は米国女性の雇用における構造的不平等を顕在化した。

ロイターの記事によると、成人女性の失業率は4月に15.5%と急上昇し、男性の失業率13%、労働者全体の14.7%を上回っている。4月の失業者増大の中心となったのは、娯楽・サービス産業770万人、医療・教育産業250万人であるが、どちらも消費者と直接対面する産業であり、非白人女性を含め、女性が多数を占めているという。

執筆:平理沙子(Risako Taira)/編集:増渕大志

 

----------[AD]----------

ウェアラブル搾乳ポンプ「Willow」のCEOに元Airbnbの女性幹部が就任、母の経験伝える

ピックアップ:How Airbnb exec Laura Chambers landed her first CEO job at femtech startup Willow just as the pandemic hit ニュースサマリー:元AirBnB、eBayの幹部で3児の母でもあるLaura Chambers氏が、6月16日、搾乳器を製造販売するWillowのCEOに就任した。 詳細情…

画像出典:Willow

ピックアップ:How Airbnb exec Laura Chambers landed her first CEO job at femtech startup Willow just as the pandemic hit

ニュースサマリー:元AirBnB、eBayの幹部で3児の母でもあるLaura Chambers氏が、6月16日、搾乳器を製造販売するWillowのCEOに就任した。

詳細情報:Willowは2014年カリフォルニア州にて設立。動作音のないのウェアラブル搾乳ポンプを開発・販売している。従来の搾乳器にある長いチューブやコード、ボトルが付随しないオールインワン型のため、母親はどこでも搾乳を行えることが特長。ワーキングマザーが増え、マルチタスクがより求められる時代に、搾乳を手軽にすることで母親たちが母乳育児を続けることを支援している。

  • 同社の収益は2018年から2019年にかけて前年比140%増となり、2020年も前年比50%近くまで伸びることが予想されている。
  • Amazon、buybuybaby.com、Babylistなどの主要なオンライン小売チャネルでの取引を大幅に拡大し、ユーザー数は現在7万人程度で2018年から2019年にかけて120%増加したという。
  • 同社プレスリリースによると、直近では2019年12月に2,000万米ドルを調達し、累計1億米ドルを調達している。
  • 今回CEOに就任したChambers氏は2018年7月〜2020年6月まで、AirBnBで2年間従事し、ホストのコミュニティ部門のゼネラルマネージャーを務めていた。Willowの共同創業者で会長のJosh Makower氏からの打診を受け、自身の母親としての経験からCEO就任を決めた。Chambers氏は、同プレスリリースで下記の声明を発表している。

「母」という経験は素晴らしいものですが、時に信じられないほど困難です。私はこの8年間、管理職であると同時に母親でもあり、常にそうした振れ幅の中で生きる母親たちをサポートしたいという使命感を抱いていました。母親には、イノベーションと素晴らしいデザイン、そして大切なものを守るためのテクノロジーソリューションが必要です。

背景:BabyTechマーケット価値としては、Forbesが昨年5月に460億ドルと試算しているものがある。この中で、2013年から同マーケットのスタートアップに対して投じられた資金は5億ドルに到達している。

執筆:理沙子(Risako Taira)/編集:増渕大志

----------[AD]----------

チャイルドセラピストへの依頼は増加傾向ーービデオチャットで家族の健康相談「Maven Clinic」

ピックアップ:FemBeat: Fueled By Its $45 Million Series C, Digital Health Clinic Maven Acquires Bright Parenting To Equip Parents With Behavioral Skills ニュースサマリー:女性と家族の健康を支援するデジタルヘルスプラットフォームであるMaven Clinicは6…

画像出典:Maven Clinc公式HPスクリーンショット

ピックアップ:FemBeat: Fueled By Its $45 Million Series C, Digital Health Clinic Maven Acquires Bright Parenting To Equip Parents With Behavioral Skills

ニュースサマリー:女性と家族の健康を支援するデジタルヘルスプラットフォームであるMaven Clinicは6月2日、より良い親子関係を築くためのスキルを学べるアプリ「Bright Parenting」を買収したことを発表した。この買収により、Bright ParentingのコンテンツはMavenのプラットフォームに統合される。Mavenはこれまでの産後1年目の親を中心したサポートの提供に加え、さらにサービスを拡大する。

詳細:Mavenは2014年、主に産後1年目の親を支援するため、ビデオチャットなどで専門家に相談できるバーチャルケアのプラットフォームとして設立された。現在は、不妊治療、出産、復職、代理出産、養子縁組、小児科など20の専門分野で2,000人以上のプロバイダーがおり、175カ国以上で利用可能。

  • 同社は2017年に1,000万米ドルのシリーズA、2018年に2,700万米ドルのシリーズBラウンド資金調達、今年2月にはシリーズCラウンドでの4,500万米ドルの資金調達も発表しており、Crunchbaseによるとこれまでの調達額は約8,800万米ドル。
  • 今回Mavenが買収したBright Parentingは、2018年アメリカ・ニューヨークにて設立。アプリを通じて、2歳〜10歳の子を持つ親に、親子関係をより良くするヒントや1日2分で実践できるアクティビティを提供する。
  • 同アプリは過去2年間で5万人以上の親を支援しており、コンテンツは認知行動療法(CBT)の専門家やその他の行動健康の専門家によって製作されている。
  • 今回の買収は、Mavenにとって初の買収となり、2歳以上の子を持つ親へのサービス拡大につながる。なお、買収の財務内容は非開示

背景:Maven社CEOで、自身も2児の母親であるKatherine Ryder氏によると、新型コロナウイルス発生以来、同プラットフォームにおける小児科医の予約は劇的に増加しており、チャイルドセラピストの依頼も顕著に増加しているという。今回の買収は、パンデミック下での育児環境とメンタルヘルスの問題も背景にあるとしている。

執筆:理沙子(Risako Taira)/編集:平野武士・岩切絹代

----------[AD]----------

スタートアップが本当に重視すべき「粗利」の捉え方

SHARE:

ピックアップ:Moats Before (Gross) Margins スタートアップが本当に重視すべき「粗利」の捉え方について、Andreessen Horowitzがレポート「Moats Before(Gross)Margins」を公開している。同レポートでは、スタートアップが高い粗利率を継続しなくても安定した経営を可能とする4つの「Moats(堀)」を例に挙げ分析している。 Economie…

pexels-photo-97294
Photo by Francesco Ungaro on Pexels.com

ピックアップ:Moats Before (Gross) Margins

スタートアップが本当に重視すべき「粗利」の捉え方について、Andreessen Horowitzがレポート「Moats Before(Gross)Margins」を公開している。同レポートでは、スタートアップが高い粗利率を継続しなくても安定した経営を可能とする4つの「Moats(堀)」を例に挙げ分析している。

  • Economies of Scale(規模の経済・スケールメリット)
  • Meaningful Differentiated Technologies(意味のあるテクノロジー優位性)
  • Network Effect(ネットワークエフェクト)
  • Direct Brand Power(ブランド力)

もちろん、スタートアップが利益を重要視しなくていいという主張ではない。利益が立たなければ、そもそも企業経営は続かないし、R&Dやマーケティング費用等へのキャッシュフローが回らず、悪循環に陥る。

むしろ、上記にあげたような「Moats」が前提にあるからこそ、高い利益率は自然とついてくる性質にある。つまり、粗利の高さが「Moats」となり安全な企業経営を出来るのではなく、注目すべきなのは「Moats」を如何に構築していくかであって、ゴールのないR&D・マーケティングではないということだ。その一例にAppleを取り上げ、同社の粗利率は38%のみであることを指摘している。

以下で、それぞれのMoatsに関する詳細をまとめた。

Economies of Scale

Economies of Scaleの顕著な例として、Amazonの流通ネットワークが挙げられている。絶対的な経済規模を構築し、コスト面で優位性を獲得することでユーザー視点で見れば「そのプロダクトを利用する意味」を自動的に生み出すことが可能となる。これが、生産可能量の絶対数増加に伴うコスト優位性を意味するEconomies of Scaleだ。

では、Economies of Scaleを自社が得ているかの判断基準はどういったものになるのか。レポートでは以下のようにまとめられている。

  • 単価コストが競合より「確実かつ明確に」低くなっているか?
  • ユニットエコノミクス(最小単位あたりの収益性)を下げず、単価コストが成長しているか?
  • サプライヤー・バイヤーに対する「明確な交渉材料」を持っているか?

「交渉材料」を市場から獲得した例には「Spotify」が挙げられる。確かに同社はテイラースウィフトなどのアーティストと、音楽に対する捉え方の違いから問題を抱えていた過去があった。しかし、Spotifyは今や5000万曲以上のコンテンツまでスケールさせ、アーティストとの明確な交渉材料を手にしはじめている。

Meaningfully differentiated technology

経営者として「明確な」テクノロジーの違いを導くためには、プロダクト機能や性質のどの1点にフォーカスした差別化に取り組んでいくかがキーとなる。多くの企業は自社の技術が「飛びぬけて素晴らしい」と信じているため、それを別の角度から表現していくことが重要となる。

  • その技術・プロダクトはIP(Intellectural Property: 知的財産、特許など)を取得しているか?
  • 競合より価格設定が多少高くても、その技術に投資するユーザーから選択してもらえるか?

Network effects

粗利が低くとも、なぜ成長を遂げることができるのかに対する答えが「ネットワーク・エフェクト」です。UberやLyftなどのデジタルマーケットプレイスのスタートアップの成長過程をその代表例に挙げる。ネットワーク・エフェクトが自社プロダクトに生じているかは、「ユーザーエンゲージメント」・「マネタイズ」の2点から判断できるとしている。

  • ユーザー数が伸びるのと並行して、ユーザーエンゲージメント(DAU/MAUなど)に成長はみられるか?
  • プラットフォームにおける需要と供給にオーガニックグロース(自律的成長)がみられるか?

Direct brand power

「強い」ブランド力の構築には「カルト的信者」をどのように長期的目線で集めていくかが重要となってくる。もちろん、そうしたブランドの構築には資金投入が求められるが、必要資金と捉えるより投資と捉えリターンを求めるべきであるとしている。

  • 売り上げのトラフィックが常に「Organic > Paid」となっているか?
  • 初期のCAC率(Customer Acquisition Cost: 顧客獲得費用)は継続的に下落傾向にあるか?

実際、スタートアップを経営するうえで上記にあげたような「Moats」は知らないうちにマーケティング施策に取り組まれていることが多いと感じる。だからこそスタートアップ経営としてトップがこういったオーダーを重視すると、自然にこれ自体が一つのMoatsとなり、スタートアップのDefensibilityへと繋がるのだと思う。

----------[AD]----------

資産運用はAIにおまかせ、米国ロボアドバイザー市場価値はもうすぐ1兆ドル突破

SHARE:

ピックアップ:US Robo-advisors Industry to Hit a $1trn value This Year ニュースサマリ―:InsideBitcoinsが5月18日に発表したデータによれば、米国におけるロボアドバイザー市場は2020年に前年比40%増で、市場価値が1兆600億ドルに達するそうだ。また、グローバル市場においてもロボアドバイザーを活用する投資家の数は過去3年間で5…

pexels-photo-1602726
Photo by maitree rimthong on Pexels.com

ピックアップUS Robo-advisors Industry to Hit a $1trn value This Year

ニュースサマリ―:InsideBitcoinsが5月18日に発表したデータによれば、米国におけるロボアドバイザー市場は2020年に前年比40%増で、市場価値が1兆600億ドルに達するそうだ。また、グローバル市場においてもロボアドバイザーを活用する投資家の数は過去3年間で5.5倍増加するなど急激な成長を遂げている。

重要なポイント:世界のロボアドバイザー市場は、コロナウイルスの影響を大きく受けることもなく高い成長率を維持している。運用資産総額だけでなく、一人当たりの平均資産額や投資家の数も大きな増加傾向にあり、急激な市場の成長を支えている。

詳細情報:一般的なロボアドバイザーは、オンラインアンケートで顧客から集めたデータを活用し、自動化されたアルゴリズム駆動型の資産運用サービスを提供している。

  • 米国のロボットアドバイザー業界の主要なプレイヤーには、BettermentNutmegPersonal CapitalThe Vanguard GroupFutureAdvisoなどがあげられる。
  • 米国は世界のロボアドバイザー市場の約75%を占め頭一つ抜けており、中国、英国、ドイツと続く。
  • 日本市場に目を向けても、口座開設数が2020年の110万口座から2023年にかけて260万口座へ2倍以上に増えると予測され、市場は活況である。
  • 主要なプレイヤーとしては「WealthNavi」や、お金のデザイン社の「THEO」、テーマ投資で有名な「FOLIO」が挙げられる。また、楽天証券やSBI証券といった大手証券会社の提供するロボアドバイザーも登場するなど競争が激化している。
  • ロボアドバイザーの特徴として、人間の関与をほぼ必要としない点や口座開設時の残高や手数料が低額で済む点が挙げられ参入ハードルが低い。

背景:ロボアドバイザーの運用実績を疑問視する声もあるが、数字として証明されつつあるという情報もある。

執筆:國生啓佑/編集:増渕大志

----------[AD]----------