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Coral Capital、日本のスタートアップの資金調達相場レポート「Japan Startup Deal Terms」の2019年夏版を公開

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Coral Capital は14日、国内スタートアップの資金調達相場レポート「Japan Startup Deal Terms」の最新版を公開した。 これは Coral Capital が前身の 500 Startups Japan 時代、2017年6月に公開した「調査レポート: 186社の登記簿から分かったスタートアップの資金調達の『相場』」のアップデイトという位置付け。前回は2016年1月〜…

Coral Capital は14日、国内スタートアップの資金調達相場レポート「Japan Startup Deal Terms」の最新版を公開した。

これは Coral Capital が前身の 500 Startups Japan 時代、2017年6月に公開した「調査レポート: 186社の登記簿から分かったスタートアップの資金調達の『相場』」のアップデイトという位置付け。前回は2016年1月〜2017年3月に1億円以上の資金調達を行ったスタートアップ186社を対象に登記簿を取得して調査されたが、今回は対象を大幅に増やし、2018年に資金調達を行った約580社が調査対象となっている。

今回の調査では、次のようなインサイトが明らかになったという。

  • 2018年第一四半期から第四四半期にかけて、30億円以上のバリュエーションで資金調達を行なった件数が前年比で約38%増加。
  • 調達手法としては、1億円以上の調達では90%以上が優先株式が利用。
  • 1億円以下のシード案件では約10%の案件で J-KISS などのコンバーティブルエクイティが利用。

このレポートでは前出のような資金調達手段のトレンドのほか、ステージ別のバリュエーション動向、希薄化率の動向、残余財産分配権の動向などについても触れられている。本日から Coral Capital が運営するブログサイト「Coral Insights」からダウンロード可能で、近日中には英語版でも同内容を公開する予定だ。

via PR TIMES

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ユニコーンが成熟する中国で、新たなテックIPOの波が到来へ

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世界で2番目に多くのユニコーンを輩出している中国では、経済成長の減速やアメリカとの貿易摩擦の進展にもかかわらず、新たなテック IPO(新規株式公開)の波が起きようとしている。 Credit Suisse で中国エクイティ戦略部門を率いる Vincent Chan 氏は、5月27日に北京で開かれた新興企業カンファレンスの場で次のように述べた。 中国のユニコーンが成熟する中、テック IPO は次の大き…

Image credit: shamain / 123RF

世界で2番目に多くのユニコーンを輩出している中国では、経済成長の減速やアメリカとの貿易摩擦の進展にもかかわらず、新たなテック IPO(新規株式公開)の波が起きようとしている。

Credit Suisse で中国エクイティ戦略部門を率いる Vincent Chan 氏は、5月27日に北京で開かれた新興企業カンファレンスの場で次のように述べた。

中国のユニコーンが成熟する中、テック IPO は次の大きな波になると信じています。

この波をもたらしているのは、昨年に加重議決権株式を容認する上場規則を定めた香港取引所の取り組みや、まもなく創設される上海ハイテク市場の動きである。Chan 氏によると、投資家の注目を集めているのは、テクノロジー、インターネット、バイオテクノロジーなど、高成長のニューエコノミー企業である。

同氏によるとインターネット企業がテック業界を支配し続けるものの、人工知能(AI)、ビッグデータ、バイオテクノロジーが追いつこうとしているという。

中国の新興企業は、この2年でかつてない成長と規模拡大を実現しました。ユニコーン企業は設立年数がより低いものとなり、かつ急成長しています。

同氏はこのように述べ、新興企業の約半分が2年以内にユニコーンの地位を手にしたと付け加えた。

米中緊張の加速が、急成長している新興テック業界に打撃となるのは避けられないが、その度合いについて語るのは時期尚早だ。

これまでのところ、貿易戦争での議論はコンピューティング能力など技術的な機能が中心だったと、Credit Suisse で中国テクノロジーリサーチ部門を率いる Kyna Wong 氏は話している。Wong 氏によると、最近の Huawei(華為)を巡る騒動以外で中国テックの発展にどれほど大きな影響があるかを見きわめるのは困難だが、アメリカが中国の持つ中核的な技術開発を妨害する決意を固めたならば、たとえ Huawei、Bitmain(比特大陸)、Cambricon(寒武紀科技)といった企業が自社で半導体を開発するとしても、中国の回復には長い時間がかかるという。

Chan 氏はさらに、中国企業は中核的な技術開発を自社で行う可能性があるとしつつも、言うは易く行うは難し、製品開発が遅くなり費用も増加すると述べている。「貿易戦争の影響」が及ぶのは避けられず、企業は今後数年間、その影響に向き合わなくてはならないとしている。

経済が減速し、金融業界における冬で冷たい風がもたらされたにもかかわらず、中国のベンチャー資金はこの5年で大幅に増加し、アメリカと肩を並べるほどになったと Chan 氏は話している。他の業種と比較すると、ハイテク企業が、特に政府から資金を調達するのは今後も容易だろう。

Wong 氏によると、最先端テックのイノベーションに対する投資家の視線にはまだ熱いものがある。しかしながら、イノベーションや研究開発(R&D)が遅れている企業が投資家から資金を調達するのはますます困難になるだろう。AI、半導体、クラウドコンピューティング、インターネット、ソフトウェア技術に関連する企業はこの数年間、政府からの何らかの支援を受け、補助金を支給されてきた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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B dash camp 2019 Spring in Sapporoの優勝は営業電話の生産性向上「MiiTel」が獲得 #bdashcamp

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本稿は5月22〜24日に開催されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoの取材の一部。 5月22日から24日にかけて開催されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoでは、ピッチコンペティション「Pitch Arena」が今回も開催された。書類選考を経てファーストラウンドに残ったのは12社のスタートアップ企業。さらにファイナルラウンドでは6…

本稿は5月22〜24日に開催されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoの取材の一部。

5月22日から24日にかけて開催されたB Dash Camp 2019 Spring in Sapporoでは、ピッチコンペティション「Pitch Arena」が今回も開催された。書類選考を経てファーストラウンドに残ったのは12社のスタートアップ企業。さらにファイナルラウンドでは6社が登壇し、営業電話の生産性向上システム「MiiTel」を運営するRevCommが優勝を獲得した。

Pitch Arenaファイナルラウンドの審査員を勤めたのは、次の5名の方々。

  • 江幡智広氏 mediba代表取締役社長
  • 木村新司氏 Das Capital SG取締役会長
  • 國光宏尚氏 gumi代表取締役会長
  • 佐藤祐介氏 ヘイ代表取締役社長
  • 玉川憲氏  ソラコム代表取締役社長

今回はファイナルラウンドに登壇した7社についてファーストラウンドの情報も含めてご紹介する。

【ラクスル賞】記憶定着の学習プラットフォーム「Monoxer」

解いて覚える記憶定着アプリの「Monoxer(モノグサ)」。いわゆる「テスト前の下敷きで暗記したい部分を隠しながら覚える」方法をアプリ化したものだ。記憶したい情報をアプリから登録することで、自動で穴埋めの問題形式になり、繰り返し学習が可能になる。

記憶したい事項はテキストだけでなく、画像や漢字の記憶にも対応。質問と回答による記憶度の算出と忘却速度の算出の機能、記憶の定着度合いを可視化する機能を搭載している。モノグサ代表取締役の竹内孝太朗氏は「何かを記憶しようとする方法は現状オリジナルに頼りがちになっている」と話し、共有からOJTをアプリで効率化することを目指す。

1ユーザー3000円で学習塾や予備校に対して企業導入するマネタイズの仕組み。今後はコールセンターや飲食店などでの導入も推進していく。4月から提供開始し、現時点では10社に導入されている。月間では、約150万回の問題が説かれている。また今後は、コールセンターや飲食店などへ導入し、業務の暗記や記憶も視野にいれている。

【準優勝】【パーソル賞】自動野菜収穫ロボット「inaho」

自動収穫ロボット「inaho」は、ロボットの内臓カメラの赤外線で収穫に適している農産物を判別し、収穫する。ロボットは畑にラインを引くと自走し、夜間も利用が可能。アスパラガス、きゅうりなどビニールハウスで栽培する複数種類の野菜収穫に対応している。同社が説明会を実施し、導入意向をアンケートしたところ、200人中180人程度から意思表明があったそうだ。

ロボットや管理システムは同社が自社開発。ロボットは販売型ではなく、収穫した野菜に対して15%のマージンを取得する重量課金型をとっている。このマージン15%は、同社代表取締役CEOの菱木豊氏によれば「雇用している人権費よりも安くなる」金額ということだ。年間1000万円規模程度の農家をターゲットとしている。

野菜の収穫は毎日の人手が必要かつ、収穫に適しているかの判断は人的なものがメインになっている現状があるそうだ。この農家の作業の約60%を占める収穫作業を自動化することで作業効率を上昇し、耕地面積を拡大することで農家の収入向上を目指す。拠点から30分以内のみにサービスを提供しており、2022年までに全国40拠点を目標に掲げており、今後は収穫可能な野菜の種類の増加を実施していく方向性だ。

傘のシェアリングサービス「アイカサ」Nature Innovation Group

アイカサは、1日70円で各地のシェアスポットから傘をレンタルできるシェアリングサービス。シェアスポットでQRコードを読み取ると、パスワードが生成され、傘に入力することで開く仕組みになっている。LINEアカウントでQR読み取り、決済が可能。レンタルしている傘は、オリジナルでアイカサ用に製作。拠点数は都内130箇所、レンタルできる傘は5000本を超える。

ビニール傘は雨が一度降ると約4億円の売上、年間8000万本が販売されているそうだ。このビニール傘は、コンビニや本屋などの片隅で販売されていることが多く、傘を持っていない日に雨が降った瞬間に濡れないようにするソリューションは約20年変わっていないと同社代表取締役の丸川照司氏は話す。

今後は拠点をもつ業態との提携を推進し、シェアスポットを増加させたい意向。1人あたり200〜300円の単価で1000万人の利用を目指す。

見積査定の効率化ツール「RFQクラウド」A1A

RFQクラウドは、製造業の購買担当者の見積査定を効率化するツールだ。購買担当者の管理品目(1日10〜30品目程度だそう)が多く、膨大な量の見積書を管理しなければならない点、フォーマットがばらばらで購買単価が比較しにくい点を解決する。

具体的には各社が見積書を取り寄せる際に、見積書のフォーマットリンクを見積発行者側に送り、入力してもらうことで、見積書のデータが収集される。ツール内では、見積もり比較や過去の見積もりデータとの比較が可能になっている。

同じ製品でも工場や部門、担当者によって製品の値段が変わることはあるが、それに対して別々のフォーマットの見積もりを比較して購入決定するのは、なかなか骨の折れる作業だ。これを効率化することで、ボリュームディスカウントや人的コミュニケーションに頼らない購入意思決定を可能する。

現状30社に導入を進めており、利用料金は初期費用と月額費用20万円から50万円。2023年には240社への導入で10億円の売上を目指す。

【パラマウントベッド Active Sleep賞】婦人科ネット診察サービス「スマルナ」NEXT INNOVATION

生理痛などの婦人科診察に特化したオンライン診察サービス「スマルナ」。同社代表取締役の石井健一氏は薬剤師免許を保有しており、医療現場経験者のメンバーが参画している。スマルナでは、メッセージやオンライン通話で診察を実施し、最短で翌日に薬が自宅に届く。低容量ピルやアフターピルといった薬が多く処方されている。

石井氏によれば生理に関する被害額は7000億円、年間で168,015件の人工中絶が実施されているという。これを解決するためにはピルなどの薬があるが、その中に20代女性には産婦人科を受診するのに抵抗があり、身近な人にも相談しにくいという問題がある。この課題をオンラインにすることで薬の処方まで到達しやすくする。

リリース10ヵ月時点で課金ユーザーが1万5千人。ユーザー平均年齢は25.7歳で、7割がピル処方の未経験者だ。マネタイズポイントは薬の処方で取引単価は6,500円から6,700円前後となっている。

【優勝】【Lexus Crafted賞】営業電話の生産性向上システム「MiiTel」 RevComm

MiiTelは、営業人材の生産性向上を目的としたIP電話搭載の分析システム。システムから電話をかけると電話内容が録音され、オペレーターと顧客のやりとりを人工知能解析する。データで見える化する部分は発言したキーワード数や話のトーン、沈黙の回数など。さらに繋がりやすい時間帯や個人担当者ごとの統計データで、営業の生産性の改善に繋げることができる。

また、上司と部下の営業活動共有も、テキストメモではなく音声データの抜粋やダッシュボードになるため効率化する。

利用はユーザー課金型で月額4980円、1IDから利用が可能だ。その他に通話料とデータ保存料での課金をしており、平均1.3万円の利用料金となっている。日本の電話営業規模は3,3兆円と言われているそうだ。ユーザー数は800人を超えており、これまでに80万件のコールがされた。今後はAIによるアポ取りやクロージングの自動化、さらに営業以外の分野にも展開を視野に入れている。

恋愛コミュニケーションのアシストツール「Aill」

AIを活用した恋愛アシストツール「Aill」は、恋愛で傷つきたくない男女のコミュニケーションを円滑にする。解析できるメッセージはAillのアプリ内のみ。メッセージの内容をAIが読み取り、デビルとエンジェルが会話中に「いまはデートに誘わない方が良いよ!」「趣味を聞いてみたらどうかな?(^^)」とアドバイスする。男女の好感度もAIがウォッチングしてくれる。

開発にははこだて未来大学の松原仁教授や北海道大学の川村秀憲教授、東京大学の鳥海不二夫准教授などAIの専門家が携わっている。同社によれば、AIを無視した場合デートの成約率が23%に対してAIを活用すると成約率76%まで向上するそうだ。

同アプリは法人の福利厚生として提供しているため、導入企業に所属する個人のみが利用可能。5年後には利用者100万人規模、売上100億円を目指し、他業界への転用や海外展開を目指す。

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Coral Capital、平成のスタートアップを振り返る起業家調査「Japan Startup Landscape」2019年春版を公開

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Coral Capital は30日、日本の起業家に対して実施した、日本のスタートアップ業界の変遷や課題についての調査「Japan Startup Landscape」2019年春版を公開した。 これは同 VC(調査実施当時は 500 Startups Japan)が2018年10月から2019年3月、日本に活動拠点を置く起業家273人に対して実施したもの。起業家の約7割は起業から3年未満であるた…

Image credit: Coral Capital

Coral Capital は30日、日本の起業家に対して実施した、日本のスタートアップ業界の変遷や課題についての調査「Japan Startup Landscape」2019年春版を公開した。

これは同 VC(調査実施当時は 500 Startups Japan)が2018年10月から2019年3月、日本に活動拠点を置く起業家273人に対して実施したもの。起業家の約7割は起業から3年未満であるため、彼らが経営するスタートアップの多くはシードかアーリーステージ、またはブートストラップモードと推測される。

なお、調査対象とされた起業家については無作為抽出(ランダムサンプリング)ではなく、500 Startups Japan や Coral Capital の出資先や関係先が多く含まれる可能性があるとしており、統計的には必ずしも日本のスタートアップシーンの全景を反映したものとは言えないが、一定の参考資料とすることができるだろう。

Image credit: Coral Capital

このレポートは、市場環境、資金調達、メンバーの報酬制度、投資家など、合計10章で構成されており、「起業するには今がベストだと思う(約8割がイエスと回答)」「テクノロジー企業にとって今がバブルか?(約6割がイエスと回答)」など、起業家の生の声をうかがい知ることができる。

合計34の質問の中には、起業家から投資家に対する評価の項目も用意されていて、スタートアップ業界の好況を背景に、「過去2〜3年で、投資家と起業家のどちらの交渉力が大きくなったと思いますか?」との問いには、約7割の起業家が「起業家の交渉力が大きくなった」と答えている。

Japan Startup Landscape は、ここから閲覧することができる。

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変態決済国家日本は「PayPayの10日間」をどう見たーー #IVS で語られた日本キャッシュレス化、推進のカギはどこに

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セッションサマリ:金沢で開催中の招待制カンファレンス「Infinity Ventures Summit 2018 Winter」で提供されたペイメントセッションでは、中国の先進事例との比較や日本で進まないキャッシュレスの理由などが語られた。登壇したのはLINE Pay取締役の長福久弘氏、Origamiの伏見慎剛氏、pring代表取締役の荻原充彦氏の3名。モデレートはlnfinity Venture…

セッションサマリ:金沢で開催中の招待制カンファレンス「Infinity Ventures Summit 2018 Winter」で提供されたペイメントセッションでは、中国の先進事例との比較や日本で進まないキャッシュレスの理由などが語られた。登壇したのはLINE Pay取締役の長福久弘氏、Origamiの伏見慎剛氏、pring代表取締役の荻原充彦氏の3名。モデレートはlnfinity Venturesの田中章雄氏が務めた。

セッションのポイント:2018年のフィンテックを象徴する「事件」と言えばやはりPayPay100億円還元キャンペーンですね。その影響もあってか、結果的に続いた形となったLINE Payの割引キャンペーン「Payトク」はすこぶる好調という話もありました。社会的な雰囲気というのがキャッシュレスに与える影響やこの件の是非についても後ほど。

lnfinity Venturesの田中章雄氏

さておき、日本でキャッシュレスが浸透しない理由については各所で語られている通り、現金が非常に便利だから、逆に進めるためには「お得感」が効くという調査結果も出ています。まずこの件について、日本が今置かれている状況を田中さんが綺麗に整理してくれていました。

  • クレジットカード保有はトップ3に入るのに個人消費では最下位。プレカ大好きで日本が1人5枚持っていて世界トップ。なのにキャッシュレス率は15%前後とインド以下
  • 成田エクスプレスのチケット券売機は日本発行のカードでなければ使えない。外国人が持っているApple Payは独自規格でガラパゴス化している日本では使えない
  • 中国では事業者向けの手数料が0.8%程度。対して日本の決済では3〜4%持っていかれる。マージンが10%無いようなビジネスでは半分近く持っていかれることになる。また現金化される時間も長い場合、トランザクションが発生してから45日なんていうのもある

論点としては、1:現金大国日本でユーザーにどう使ってもらうか、2:独自規格などコスト高になりがちなインフラを事業者にどう導入してもらうか、の辺りでしょうか。

日本ユーザーのキャッシュレス化はやっぱりお得が牽引

LINE Pay取締役の長福久弘氏

まず、ユーザーの利用促進についてはPayPay同様「お得感」で真正面から攻めているのがLINE PayとOrigamiです。

Origamiが17日から開始した吉野家の半額キャンペーンは会場となった金沢駅にある吉野家でも利用があったそうで、PayPay効果も手伝って「マーケット全体で資本投下が始まった。各社持ち合いながら刺激を与えることで活性化する」(伏見氏)と今後の伸びに期待を滲ませていました。

LINE Payも冒頭に書いた通り、かなりの手応えがあったそうです。

「(PayPay以前にも)キャンペーンはずっとやってきたんです。でもPayPayの10日間が終わったあとの伸びはびっくりするぐらい。一度ハードルを越えることに問題があるだけでリピートや満足度はそもそも高いんです。ユーザーがどうやったら使ってくれるかだった」(長福氏)。

ユーザー囲い込みがお得感である限り、私たち消費者にとっては嬉しい還元キャンペーンはまだまだ続きそうな予感がします。

事業者側の導入コストをどう下げるか

Origamiの伏見慎剛氏

もう一つの論点、事業者側の導入コスト問題については、分かりやすい課題として手数料があります。これは中国事例の場合、そもそも国家として上限を設けるなどコントロールが効きますが、日本は事業者間での競争が基本です。

更にQR決済の根拠となるクレジットカードブランドが海外のものであれば、その手数料率は明確な「壁」となります。Origamiはやはりそこに引っ張られる形で現在、3.25%の料率が設定されています。そこでOrigamiでは銀行と直接繋いだりチャージ方式にすることで、クレジットカード会社の「原価」に引っ張られる構造そのものを変えようと動いているという話でした。

一方でLINE PayやPringはそもそもクレジットカード紐付けをしていない「銀行口座直結型」です。こうなると事業者側に求める手数料は提携している金融機関との話し合いになりますから、融通が効きます。Pringは紐付けになっているみずほ銀行が株主でもある、ということから事業者側の手数料0.95%を実現しています。

pring代表取締役の荻原充彦氏

またLINE Payはそれ以外にアカウント課金や広告などの「LINEユーザー向けビジネス」を複合的に展開していることから、店舗手数料についても柔軟に対応できるメリットがあります。WeChat Payがまさにそのモデルですね。

PayPayキャンペーンで恩恵を受けたのは「ビックカメラ」?

日本におけるキャッシュレス推進の具体的な取り組みについて、重要な役割を果たすことになったPayPay100億円還元キャンペーンですが、これについて田中さんから興味深い比較が披露されていました。

「中国も最初はDiDi(滴滴)とかのタクシーアプリがでたときにテンセントやアリババが100億ぐらい突っ込んだんです。それと日本は何が違うか、それは恩恵を受けたのがビックカメラだったってことです。だってビックカメラって既にモバイル決済対応しているし、コンバートしてる人をさらにコンバートしたワケです。

中国は末端を変えました。タクシーに普段乗る普通の人やオフィスワーカーにまず、タクシーでWeChatを使ったら100円ぐらい還元した。

それだけじゃないんですね。乗ってる人だけじゃなく運転手にも100円還元したんです。彼らは主にブルーカラーです。キャッシュオンリーだった人がキャッシュレスに変わった。そういう意味で社会的インパクトは大きかった」。

これは納得のいく話題です。

一方でこういったインセンティブを事業者側、特に個人事業者に還元するのは日本ではなかなか難しいようです。例えばOrigamiではアパレルと組んでユーザー獲得に成功した場合、その担当者に2000円ほどの還元を試したことがあったそうです。

しかしこれは上手くいきません。個人で獲得してくれたのに、還元する先は法人になるからです。更に言えばそのインセンティブが本当に個人に渡ったかをトラッキングすることも困難になります。

逆に考えると、だからこそのビックカメラだった、とも言えます。こういったユーザー、事業者が共にメリットがあり、かつ、ネットワーク効果が生まれるようなスキームが見つかればまた大きく視界が変わる可能性が出てきます。

ということでIVSのセッションでおさらいしたキャッシュレス戦争。消費税増税とその還元というイベントも控える中で各社がどう動くのか、面白くなってきたのではないでしょうか。

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世界的な「ストロー全廃運動」はプラスチック全般に拡大する?ーー国内ではすかいらーくグループが先行

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ピックアップ:脱プラスチックに関する意識調査。環境に影響があるパッケージや製品は「必要ない」、半数以上 via マクロミル 調査サマリ:調査会社のマクロミルは10月23日に「脱プラスチック」に関する意識調査を公開した。ネット調査で20歳から69歳の男女1000名が対象で、最も不要と思われているプラスチック製品は「外包装フィルム(57%)」という結果だった。 データから見える社会:国連の報告書によれ…

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Photo by rawpixel.com on Pexels.com

ピックアップ:脱プラスチックに関する意識調査。環境に影響があるパッケージや製品は「必要ない」、半数以上 via マクロミル

調査サマリ:調査会社のマクロミルは10月23日に「脱プラスチック」に関する意識調査を公開した。ネット調査で20歳から69歳の男女1000名が対象で、最も不要と思われているプラスチック製品は「外包装フィルム(57%)」という結果だった。

データから見える社会:国連の報告書によれば、全世界のプラスチック製品生産量は約90億トンと言われています。そのうちリサイクルで再利用されたのはわずか9%です。残りは地中もしくは海に投棄されており、昨今この「海洋プラスチック問題」が深刻化しています。

プラスチック製ストローの廃止は今や世界的なムーブメントになりつつあります。

例えば、今年4月には英マクドナルド、7月には米スターバックスが全廃止を宣言しました。また、日本においても外食大手すかいらーくホールディングスの「ガスト」が国内外約3200店でプラスチック製ストローの利用をやめると発表しています。これによってグループ全体で削減される本数は最大で年間1億500万本になるそうです。

ただ、ストローがどの程度海洋汚染の原因になっているかは、実は明確になっていません

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それにも関わらずストローだけが突然「悪者」とされる風潮に戸惑いの声もあります。例えば今回の調査結果では2人に1人が外包装フィルムや使い捨てスプーン・フォークなども不要と回答しているように、問題の本質はプラスチック製品全体が対象となります。

ストロー全廃運動の延長で、他プラスチック製品にもこの流れが及ぶ可能性は高いでしょう。今後は飲食チェーンだけでなく、食品メーカーや小売業など環境問題に先進的な企業から、新たな流れが生まれることも予想されます。

 

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イスラエルがブロックチェーン領域で先端を行く3つの理由と、2018年注目プロジェクト7選【ゲスト寄稿】

本稿は、イスラエル・テルアビブを拠点に事業展開している、Aniwo 共同創業者兼 CEO 寺田彼日(てらだ・あに)氏による寄稿である。Aniwo は2014年8月の創業、2015年1月にサムライインキュベートからシードラウンドで10万ドルを資金調達していることを明らかにしている。 Aniwo は現在、イスラエルのスタートアップと投資家のマッチングプラットフォーム「MillionTimes」を運営し…

ani-terada-150x150本稿は、イスラエル・テルアビブを拠点に事業展開している、Aniwo 共同創業者兼 CEO 寺田彼日(てらだ・あに)氏による寄稿である。Aniwo は2014年8月の創業、2015年1月にサムライインキュベートからシードラウンドで10万ドルを資金調達していることを明らかにしている

Aniwo は現在、イスラエルのスタートアップと投資家のマッチングプラットフォーム「MillionTimes」を運営している。これまでに Aniwo による寄稿はこちら


Image credit: promesaartstudio / 123RF

【情報開示著者が経営する Aniwo は、以下に掲載されたスタートアップのうち、PumaPay、LeadCoin、Sirin Labs の3社について、契約関係があります。

グローバルで存在感を放つイスラエル

イスラエルスタートアップエコシステムの日本での認知度は年々高まっている。一般的に、サイバーセキュリティ、ヘルスケア、自動運転関連で注目されるイスラエルスタートアップだが、新たなトレンドとしてブロックチェーン領域での盛り上がりは見逃せない。2017年から新たな資金調達手法 ICO(Initial Coin Offering)が世界中で拡大したが、グローバルトップクラスの額を調達しているプロジェクトには、イスラエルのスタートアップコミュニティが深く関わっている。

2017年の資金調達額 Top10 のプロジェクトに絞って見ると、1億5,700万米ドルを集め、ブロックチェーンスマートフォンと OS の開発を進める SIRIN LABS が第3位にランクインしている。それに続く形で、トークンの流動性担保プラットフォームを開発する Bancor、また KIN を発行する Kik の ICO には、後述の Orbs チームが深く関わっている。

Business Insider の情報をもとに Aniwo が作成。

イスラエルがブロックチェーン領域で先端を行く3つの理由

このように、資金調達額、そして打ち出しているコンセプトの新しさで見ても非常に注目度の高いプロジェクトがイスラエルから多数輩出されている。その理由は大きく3つ挙げられる。

1. 未来志向のイスラエル人

よくイスラエル人は10〜20年先の未来を見据えた事業を創ると言われる。例えば、昨今重要性が増しているサイバーセキュリティであるが、業界最大手の Check Point Software Technologies は1993年設立、自動運転の核となる視覚システムを開発し2017年に Intel に153億米ドルで買収された Mobileye も設立は1999年であり、来る未来を見据えて研究開発と事業展開を行ってきたことが見て取れる。

そんなイスラエルで多くの起業家や投資家がブロックチェーン領域への転換を図り初めている点は興味深い。例えば、イスラエルで最もアクティブなVCの一つである Singulariteam は2017年よりブロックチェーン特化のファンド、Hub、コンサルティングサービスをワンストップで提供する Alignment Group を設立し、経営資源をそちらに集中している。

Singulariteam 共同創業者兼マネージングパートナー兼チェアマンの Moshe Hogeg 氏(右)とAlignment Group に属するスタートアップのエグゼクティブ
Image credit: Aniwo

2. イノベーター気質で層の厚いエンジニア

イスラエルから多数のテクノロジードリブンのスタートアップが生まれていることは良く知られているが、それを支えるのは多数のエンジニア、サイエンティストによる R&D 活動である。OECD の調査によればイスラエルは人口当たりのエンジニア数が世界トップとのことだ。

ソフトウェア開発の領域では特に Java Script や Python のエンジニアが多く、ブロックチェーン領域との相性が良い。現地での肌感覚としても優秀なエンジニア程、好奇心が強くイノベーター気質があるため、ブロックチェーンスタートアップの立ち上げや初期メンバーとしての参画を始めている例を散見する。

3. ユダヤ人のグローバルネットワーク

イスラエルの人口は約868万人だが、世界のユダヤ人の人口は約1,400万人を超え、特にアメリカやヨーロッパに多くのユダヤ人が分布している。彼らは、各国のスタートアップ、金融、法律、研究等領域で重要なポジションに居る場合が多い。それらの領域は規制、新技術、資金調達等でダイレクトにブロックチェーン領域の発展に繋がるため、ユダヤ人の人脈が活きる。

2018年注目プロジェクト7

上述のようにブロックチェーンスタートアップを生みやすい土壌を持つイスラエルだが、ここではイスラエル人が関わる注目のスタートアップ7社を紹介する。

1. PumaPay

PumaPay は、2018年5月に世界で7番目の規模となる ICO で1億1,700万米ドルの資金調達を行い、ECや事業者向けの決済プロトコルを開発する。従来の暗号通貨での支払い、ブロックチェーン上の処理では不可能だった、従量課金、口座引き落とし、割り勘といった支払い方法を可能にする。また独自のインセンティブプログラムとマーケットプレイスをウォレットに実装し、多くの暗号通貨ホルダーを呼び込むエコシステム構築を行っているのが同社の特徴。

2. Infinity AR

AR 開発のためのプラットフォーム構築を行ってきた Infinity AR は、これまで Alibaba(阿里巴巴)やサン電子等から累計2,500万米ドルの資金調達を行ってきたが、2018年にエクイティと ICO を融合したラウンドで4,000万米ドルの調達を計画している。TGE(トークン生成イベント)を通して、トークンエコノミーの形成、ブロックチェーンによるコンテンツマネジメント、トークンによる決済を含む XR の総合マーケットプレイスである IAR ストアを開発する予定。

<関連記事>

3. Orbs

Orbs は Kik が ICO を行う際にトークンエコノミー設計、システム開発等に携わった経験から、多数のユーザーを抱えるコンシュマー向けのアプリにおいてブロックチェーン技術の導入を容易にするクラウドサービスを提供しブロックチェーン、分散化時代の AWS を目指す。バーチャルチェーンと Helix Consensus Algorithm によってスケーラブルでスピーディーな処理を可能にする。

4. LeadCoin

LeadCoin は、ブロックチェーン技術を用いた分散型 Web マーケティングプラットフォームを開発。リード(購入見込み顧客)の購入意欲・購入希望商品などに応じて LeadCoin がリアルタイムでデータを更新し、事業者に情報提供を行う。LeadCoin のネットワーク上でのリードの売買は独自トークン LDC を用いて行われる。現在約97%が休眠データとなっている Web マーケティング業界で、分散化技術による高度なセキュリティを実現した新たな手法としてスタンダードになることを目指す。2018年3月に行われた ICO では30分以内に5,000万米ドルを調達した。

5. BlockTV

BlockTV は、現在中央集権的に情報のコントロールを行うテレビメディアをブロックチェーン技術を用いて非中央集権化することで、信頼度が高く意味のある情報を発信していくことを目指す。PoW(Proof of Watch)により、新たな形の広告モデルを構築し、視聴者限定の独自トークンBTVの配布を通じて新たなコミュニケーションを可能にする。2018年8月テルアビブでスタジオをオープンし、2018年12月より配信を開始予定。その後、ロンドン、東京、ニューヨークにもスタジオを開設予定。

6. Zinc

Zinc は、イスラエルのアドテク業界のユニコーンである ironSource とパートナーシップを締結し、ブロックチェーン技術を用いた広告配信プラットフォームを開発する。Zinc のウォレットアプリでユーザー自身の個人情報を入力することで、ユーザーに最適化されたトークンのリワード付き広告を他のアプリ上で閲覧が可能になる。

7. SIRIN LABS

SIRIN LABS は、世界初のオープンソース・ブロックチェーン・スマートフォンを開発する。同社が開発する FINNEY はハードウォレットを搭載しており保有するビットコインやイーサリアム、ERC20 ベーストークンの安全な保管が可能になる。また、SIRIN LABS のトークン SRN の利用によって、Dapp ストアからのアプリ購入や課金、ユーザー間での送受金が手軽に行えるようになる。既に鴻海の子会社と連携し、台湾にてデバイスの開発を進めており2018年末の発売を予定しており、東京にもストアをオープンする計画だ。

<関連記事>

以上のように、多数のブロックチェーンスタートアップが生まれており、インフラやユーザーベースが整ってきた状況を鑑みると、2018年後半から2019年にかけてイスラエルを筆頭に世界中で多数の Dapps スタートアップが生まれてくると考えられるので、その動向にも注目したい。

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中国のeスポーツ女子プロチームのトレーニング合宿に潜入(ビデオ)

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中国で、e スポーツのチームが、どのようにトレーニングされているかをご覧に入れよう。e スポーツのクラブは概ね、大都市近郊にある住居を借りて、プロのプレーヤーたちがトレーニングに集中すべく共同生活する。試合の前になると、コーチやマネージャーはしばしば、他の参加チームと互いの力量を探るべく〝親善試合〟を組む。 女性 e スポーツクラブの「KillerAngel(殺戮天使)」は、中国で最高のプロチーム…

中国で、e スポーツのチームが、どのようにトレーニングされているかをご覧に入れよう。e スポーツのクラブは概ね、大都市近郊にある住居を借りて、プロのプレーヤーたちがトレーニングに集中すべく共同生活する。試合の前になると、コーチやマネージャーはしばしば、他の参加チームと互いの力量を探るべく〝親善試合〟を組む。

女性 e スポーツクラブの「KillerAngel(殺戮天使)」は、中国で最高のプロチームの一つだ。オンラインゲーム「League of Legends」でトッププレーヤーだったこの6人のチームは、クリスマス前に中国の2017年 NTF 女性スーパーリーグ選手権を勝ち取った。

KillerAngel の前プロプレーヤー Nini 氏は、次のように語った。彼女は現在、チームのマネージャーを務める。

プロの e スポーツプレーヤーになる若い女性が増えるにつれ、若い才能を育てることが、私のやりがいになっています。

2016年には30億米ドル規模だった中国の e スポーツ市場は、2017年末までに2億2,000万人の観衆を集める見込みだ。つまり、中国の6人に1人が、e スポーツの試合を見たり、理解を示したりすることになる。

【via Technode】 @technodechina

【原文】

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飛躍する東南アジアのインターネット経済、配車アプリ予約は2年で4倍、1日600万件に

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東南アジアのオンライン経済な堅調のようだ。Googleとシンガポールの政府ファンドTemasekが発表したレポートから、東南アジア地域でのオンライン経済、インターネットやモバイル端末の利用状況の実態が浮かび上がってくる。その内容を以下に一部ピックアップしてみた。 3億3000万のインターネットユーザー、モバイル利用時間が長い 2015年以来の年平均成長率は13パーセント。90パーセン以上のユーザー…

Photo by Mike Enerio on Unsplash

東南アジアのオンライン経済な堅調のようだ。Googleとシンガポールの政府ファンドTemasekが発表したレポートから、東南アジア地域でのオンライン経済、インターネットやモバイル端末の利用状況の実態が浮かび上がってくる。その内容を以下に一部ピックアップしてみた。

3億3000万のインターネットユーザー、モバイル利用時間が長い

2015年以来の年平均成長率は13パーセント。90パーセン以上のユーザーが、スマートフォンでウェブにアクセスすることを好んでいる。

東南アジアの人々は、他のどのエリアよりも突出してモバイル端末でインターネットを使う時間が長い。その平均時間は1日3.6時間で、中国の3時間、米国の2時間、日本の1時間に比べても長いと、Googleのバイスプレジデント、東南アジア・インド担当マネージングディレクター Rajan Anandan氏はコメントしている。

特にモバイルでのネット利用が好きなのはタイ人 4.2時間で、インドネシア人の3.9時間が続く。

eコマースと配車アプリの成長、毎日の配車アプリ予約数は600万件

e-Conomy SEA Spotlight 2017 / 東南アジア地域のインターネット経済市場規模

オンライン経済の規模は今月末には500億ドル規模に、2025年には2000億ドル規模になると見込まれている。

インターネット関連ビジネスの全体における比率は2015年時点では1.3パーセントだが、2025年までにはその比率も6パーセントにまで達する見込みとのこと。特に、成長が見込まれているのがeコマースと配車アプリだ。

Google上でeコマース企業の検索は過去2年間で倍増しており、ローカルのeコマースサイトの滞在時間は毎月平均で140分とのこと米国は80分)。

中小企業による消費者向けの市場、中古品市場、C2Cプラットフォーム、オンラインクラシファイドなどのB2Cのeコマースの市場規模は、今年109億ドルに達する見込み。

e-Conomy SEA Spotlight 2017 / 配車アプリの市場規模の成長予測

自動車やバイクの配車アプリは過去2年で総流通総額が2倍に。毎日の配車の予約数は2015年の130万から2017年に600万に、配車アプリを運営する企業に登録してるドライバーの数も60万から250万と大きく成長している。2025年には配車サービス市場は200億ドルに達する見込みとのこと。

関連記事:Uberとシンガポールのタクシー会社ComfortDelGro、4億7,400万米ドルでジョイントベンチャーを設立へ

モバイル決済やオンライン教育、デジタルヘルスケアは今回の調査では「萌芽期であるため」対象にならなかったようだが、こうした分野の成長も今後は要注目だ。

投資はユニコーン企業に集中、アーリーステージへの出資数も大きく増加

2016年から2017年の第三四半期の間、総額130億ドルがスタートアップに出資されているが、そのうち90億ドルがGo-Jek、Grab、Lazada、Razer、Sea、Traveloka、Tokopediaといた一部の「ユニコーン」企業に集中している。

では、アーリーステージのスタートアップに対する投資が少ないのかというと、そうではなく、1370件中1095件がシードステージとシリーズAの投資であり、創業初期段階へのスタートアップにも資金が投入されている。

e-Conomy SEA Spotlight 2017

出資の件数が大幅に落ちるのはシリーズB以降で、シリーズB・Cでの資金調達は94件と、一般的に安定した成長という結果が求められるシリーズB段階に進む際の壁が現状では大きいようだ。

課題は地元のエンジニア不足、ユニコーン企業は中国やインドに開発拠点を設立

スタートアップへの投資も大きく増え、インターネットのインフラや配送ネットワーク、オンライン決済における消費者の信頼の向上など、ここ2年で大きな改善が見られた一方で、残る大きな課題の一つは「テック人材不足」と、レポートは言及する。

地元出身のエンジニア、特にシニアレベルのエンジニアが不足しており、そのためGrabやGo-Jekといった既に規模が大きくなったスタートアップは、優秀なテック人材を集めやすい中国やインド、アメリカに開発拠点を置く結果となっている。

また、成長する過程でエグゼクティブ人材が必要になった際に、経験値の高い外国人を選ぶか、経験は少なくともローカルな事情が分かる地元の人材をとるかで悩むスタートアップも増えているとのこと。

成長に伴って新たな課題にも直面しつつ、業界の成長と変化は今後も続きそうだ。

さらに詳細の内容は以下のレポートを参照のほど。

参照:330 million internet users accelerating the growth of Southeast Asia’s internet economy

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資金調達額は過去最高、ロンドン・パリ・ベルリンが三大テック都市ーー欧州スタートアップシーンの現状

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欧州のテックスタートアップシーンの現状をまとめたレポート「The State of Europearn Tech」を、ベンチャーキャピタルのAtomicoが先週リリースした。 143ページにわたる詳細なレポートでは、欧州のスタートアップシーンの現状と将来をさまざまな角度から分析している。総じて、その内容はポジティブなものである。以下に、特に印象に残った部分をピックアップしたい。 欧州のテックシーン…

上:ベルリンのテックフェスティバル Tech Open Air (著者撮影)

欧州のテックスタートアップシーンの現状をまとめたレポート「The State of Europearn Tech」を、ベンチャーキャピタルのAtomicoが先週リリースした。

143ページにわたる詳細なレポートでは、欧州のスタートアップシーンの現状と将来をさまざまな角度から分析している。総じて、その内容はポジティブなものである。以下に、特に印象に残った部分をピックアップしたい。

欧州のテックシーンに対する見方は楽観的

まず、「1年前と比べて、欧州のテックシーンの将来について楽観的か」という質問では、ほとんどの地域で過半数の回答者が楽観的に考えていることがわかる。

上:「1年前と比べて、欧州のテックシーンの将来について楽観的か」に対する回答

レポートによれば、テック業界の雇用力は伸びており、欧州全体で2.6パーセント増よ業界全体の平均よりも3倍の伸び率だ。

資金調達額は過去最高を記録、トップはロンドン

欧州のスタートアップによる資金調達も好調だ。今年の資金調達件数は昨年よりも減ったものの、調達額は過去最高の190億ドルを記録した。都市別にみると、ロンドン、ベルリン、パリの順で調達額が多い。

ブレグジットに対する懸念は大きく、特に資金調達や人材獲得が不安

一方で、「過去1年で欧州のテックエコシステム対して最も大きな影響を与えた出来事はなにか」という質問に対しては「EU離脱プロセスを開始するための第50条が発動したこと」を挙げた人が多く、ブレグジットに対する不安は大きいことがわかる。

特に挙がっている懸念点としては、「資金調達、投資に関する状況が大きく変わること」「人材獲得」だ。一方で「影響はない」と考えている人も32パーセントおり、ブレグジットに対する考え方は多様であるようだ。

上:欧州のVCによる、自国以外のスタートアップへの出資件数

実際、欧州のVCが自国以外へのスタートアップに出資をする、つまり国境を超えた投資というのは、上のグラフの通り2012年以降大きく伸びている。英国を含めて一枚岩で語られることの多い「欧州のスタートアップシーン」であるが、その状況が英国離脱によってどう変わるのかは、当然関係者の大きな関心の的だ。

テックコミュニティは都市に集中、欧州トップ3のテック都市はロンドン・パリ・ベルリン

上:年間のスタートアップ関連イベント数と、アクティブなメンバー数の都市別比較

スタートアップコミュニティは都市に集中している。欧州でのミートアップの数は、2012年に比べると8倍ほどの数に増えている。中でも、こうしたイベントへの参加者が多い「ハブ都市」のトップ5は、ロンドン、パリ、ベルリン、アムステルダム、マドリードである。

ドイツではテックコミュ二ティの34パーセントがベルリン、スペインは32パーセントがマドリード、ハンガリーは87パーセントがブダペストと、一部の都市にコミュニティが集中する傾向にある。一方で、トップ20以外のテック都市で開催されるミートアップの数は徐々に増えており、こうした「テック都市」の数自体は増えている。

ファウンダーが起業の場所を選ぶポイントとして挙げるのが、「人材へのアクセス」と「事業を始める上の簡単さ・コスト」だ。都市に集中する背景には、人材(特にエンジニア)の採用しやすさと、事業を始めるにあたっての環境が整っていたり、関連の情報が多いことがあるだろう。

欧州でファウンダーを輩出している企業は、ロケットインターネットとノキアだった

その他、興味深かったのが、欧州でファウンダーを輩出している企業ランキングだ。

上:ファウンダーを輩出している欧州のテック企業

アメリカでは、GoogleやApple、Microsoftなどのいわゆるテックジャイアントを卒業したファウンダーは多く、こうした人材の循環がエコシステムを成熟させているといえる。

アメリカに比べると、その規模は下回るものの、欧州でもロケットインターネットやノキア、スカイプ、SAPなどのテック企業が多くのファウンダーを輩出しており、時間とともにエコシステムがまわり始めていることが見てとれる。

この他、エンジニアが集まっている都市やベンチャーキャピタルの投資状況など、詳細の情報はこちらのレポート「The State of Europearn Tech」を参照のほど。

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