Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)は、リアルの仮想通貨マイニング?
今週の話題(11月20日〜11月26日): Niantic、時価総額90億米ドルでCoatueから3億米ドルを調達——現実世界のメタバース構築 / FoldとNiantic、拡張現実でビットコイン報酬を獲得できるアプリを開発
メタバースという言葉もある種のバズワードなので、この領域の頂上にはいろんなルートからアプローチするプレーヤーがいます。SNS、AR、VR、ライブ、ゲームなどの領域にいたプレーヤーが、続々とメタバースへとシフトを図っています。大きな動きとしては、SNS の大家(たいか)だった Facebook が Horizons World や Oculus をかつぎ、社名の変更までしてメタバースへの舵切りを明らかにし、また、AR ゲームで世界を席巻する Niantic も、AR からのメタバースへのアプローチに鼻息が荒いです。
もう一つ興味深いのは、メタバースの中で生活が完結できるかもしれないという世界観。これまでも、ネットを通じて誰とも会わずに仕事をしたり、金を稼いだりすることはできましたが、YouTuber にせよ、TikToker にせよ、基本的には得られる報酬の原資は広告収入やコマース売上に基づくものでした。Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)できるメタバースが出てきたことで、経済市場から疎遠な地域(例えば発展途上地域など)でも、ゲームしながらお金を稼げる仕組みが出てきたことは、興味深い経済スキームです。
Fold AR が開発中の現実世界メタバース Image credit: Fold
Niantic が目指すのは、VR(仮想現実)ではなくあくまで AR(拡張現実)。つまり、完全にリアルじゃない場所ではなくて、リアルにバーチャルをオーバーラップさせることで強みを見せる戦略です。ポケモン GO につづき、10月にはピクミン ブルームが日本上陸したのもご存知の通りです。Niantic が目指すリアルのメタバースの全体像はまだ明らかになっていませんが、「Lightship AR Developer Kit(ARDK)」の配布を通じて、サードパーティーにも AR メタバースへの参入を促すようです。
ビットコインで報酬やキャッシュバックが得られ、VISA 加盟店で決済に使えるカードとアプリを提供する Fold は、Niantic と共同で「Fold AR」を開発しました。このアプリを使えば、AR でゲームを楽しむ中でビットコインを集めることができます。かつて、ポケモン GO が普及したことで、出不精だった人々が出かけるようになり健康が改善するという副次的効果も報じられました。Miles の日本上陸などと相まって、街を健康的に出歩く理由を人々に与えてくれるかもしれません。
いろいろな観点で、世界のそれ以外の地域とは異なるインターネットエコシステムを持つ中国ですが、今年に入りビットコインマイニングが禁止されました。Fold AR を使ったビットコイン集めは、まさにリアルのビットコインマイニングと言えるわけですが、果たしてどうなっていくのか、中国のメタバースのゆくえにも興味津々です。今週に入り、仮想通貨で収入が得られる機能とメタバースを掛け合わせたサッカーゲームを開発する MetaSoccer が、200万ユーロ(約2.6億円)を調達しています。
2021年も終盤戦、今週はスタートアップイベントと年内上場組の承認が続々
今週の話題(11月13日〜11月19日): チャットコマースと接客DXのZEALS、東証マザーズに上場へ / フィンテックのFinatext HD、東証マザーズに上場へ / AIサービス開発のエクサウィザーズ、 東証マザーズに上場へ / インフルエンサーマーケティングとファンコミュニティアプリのTHECOO、東証マザーズに上場へ
コロナ禍で今年春から夏にかけて予定されていたスタートアップイベントの多くが延期されました。国内では新規感染者数が落ち着いてきたこともあり、11月や12月には多くのイベントがリスケされました。その結果、今週は、栃木・那須で IVS、沖縄で ResorTech Okinawa と Okinawa Startup Festa、福岡で明星和楽と、3つのイベントのスケジュールが重なりました。コロナ禍でスタートアップの皆さんに in-person でお目にかかる機会が少なかったので、今年のラップアップの意味を込め、3都市に足を運んでみました。日本列島を半分くらい横断したのでタフでしたが、どのイベントにも活気が戻りつつあるのは期待が持てました。
各イベントの報告や洞察は追って BRIDGE に掲載していきますが、もう一つ、今週、スタートアップシーンをにぎわせた話題はスタートアップ4社の上場承認のニュースでした。タイミング的には、年内上場組の最終列車といった感じでしょうか。各社の時価総額を有価証券届出書に記された想定価格から割り出して意みると、ZEALS は233.2億円、Finatext ホールディングスは628.9億円、THECOO は145.1億円、エクサウィザーズが832.7億円。上場初値に1,000億円を超える会社が出れば、今年5社目となります。
今週、東証マザーズへの上場されたスタートアップ。左から:ZEALS 清水正大氏、Finatext ホールディングスのエントランス、THECOO 平良真人氏、エクサウィザーズのロゴ
ZEALS は2014年4月、会話型ロボットソフトウェアの開発などを主事業として創業。2017年5月、チャットットボット管理ツールとして「fanp」を正式ローンチするも、その後、チャットボットによる対話型広告に事業をピボットしました。同社のチャットコマースは、チャットボットと会話しながら商品が購入できるサービスで、導入先は約400社、エンドユーザはのべ430万人(2021年3月現在)。最近、Walmart が Botmock を買収 しましたが、ZEALS は日本における Botmock 的存在で、小売業との事業展開拡大が期待されます。
Finatext は、株式や FX の教育アプリ、モバイルアプリを使った FX や投信サービス 、保険事業者向けのクラウド など、各種のフィンテック関連サービスを提供しています。ここでも最近の金融サービスを語る上で外せないキーワードが「アンバンドル」です。金融サービスの従来プレーヤーを従来事業者が提供する一方、顧客に近いフロントエンドは UI/UX に強いフィンテックスタートアップが担うという構図。銀行系の BaaS はインフキュリオン などが強いですが、Finatext は株式、投信、FX、保険などの XaaS を攻めるようです。
THECOO は2014年1月に創業。YouTuber と企業を繋ぐマッチングサービス、インフルエンサーマーケティングツール、ファンコミュニティアプリなどを運営しています。現在ファンコミュニティは2100件以上あり、女優の武田玲奈氏、アーティストの宇野実彩子氏、全日本プロレスなどもコミュニティオーナーとして利用しています。昨年には、コロナ禍でリアルイベントを開催できないアーティスト向けにチケット制ライブ配信サービスを開始し、今年3月には、東京・新宿御苑にライブ配信スタジオを開設しました。
エクサウィザーズは、社会や経営の課題を解決する AI ソリューションを提供しています。同社は IPO で300億円ほど調達しますが、約4割を海外投資家に親引け(特定者への新株売り渡し)します。親引けは時価より安い公募価格で取引されるため贈収賄を起こしやすく、リクルート事件を発端に避けるのが慣例でしたが、ココナラの南会長の話 にもあったように、理解を得られるケースが出てきました。マネーフォーワードも今夏、海外機関投資家から多額を調達しました 。国内投資家に比べ、赤字を掘っても売上を伸ばすため投資することに理解を得やすいのかもしれません。
一周回って対話型が本流になるかもしれないモノの売り方
今週の話題(11月6日〜11月12日): Walmartが「音声ショッピング」拡大に向け、ノーコードのBotmockを買収へ
テクノロジーが進歩する過程では、ユーザ体験が振り子の揺り戻しのように、かつての体験が違った形でデジャブの如く繰り返されるケースはよくあります。
130年前に日本で初めて電話が開通した頃には、電話番号など覚えていなくても受話器をとって「渋谷の田中さんに繋いでください」と交換手に伝えれば電話が通じました。その数十年後に電話は自動交換となり、以来、私たちは電話をかける相手の番号を覚えるかメモしておくことが必要になりました。それが今では、スマホに相手の名前を言うだけで電話やボイスコールを繋いでくれます。体験は130年前に戻ったことになります。
モノを買う体験にも、同じことが言えるという友人がいます。スーパーは欲しいものが揃う近代的な仕組みですが、自分からモノを買いに出向かねばなりません。江戸時代は行商が長屋の軒先まで商品を持ってきてくれました。今ではこの商品が向こうから家に届く体験を、e コマースやフードデリバリが担っています。ショッピングカートはスーパーでの買い物に最適化されていて、ソーシャルコマースの方が元来の体験に似ていると思うこの頃です。
「Botmock」 Image credit: Botmock
Walmart は先頃、音声対応可能なチャットボット対話プロトタイピングを実現する Botmock を買収しました。簡単に言えば、Google Assistant や Amazon Alexa で我々が普段体験するような、ユーザとシステムとの音声でのやりとりが、プログラミングスキルを必要とせず、誰にでも簡単に作れてしまうというものです。フローチャートを作りながらシナリオを作成することでき、数多くのプラットフォームとの連携に対応します。
Walmart は昨年、従業員向けに商品の店内の場所や在庫などが調べられる音声 Q&A アプリ「Ask Sam」をローンチしています。このアプリは将来的に一般消費者にも開放されることが期待され、また、スーパーマーケットである Walmart は最終的には消費者に、音声入力による商品の検索や購入ができるようにしたいのだと思います。数多くの商品を扱う Walmart では現場担当者がシナリオを作成できる必要があり、ここでプログラミングスキルを必要としない Botmock に白羽の矢が立ったというわけです。
日本で言えば、フリークアウト HD(東証:6094)傘下の ZEALS がこの分野の雄 で、同社は9月14日に東京証券取引所への上場申請しました。人から紹介を受けたり、説明を受けたりして、オンラインでの商品購買に結びつけるライブコマース、ソーシャルコマース、チャットコマースはもともと中国やアジアに端を発したものでしたが、明らかに世界のトレンドになりつつあります 。結局は皆、古くは「バナナの叩き売り」のような啖呵売よろしく、人から対話の延長でモノを買いたいという思いが根底にあるのでしょう。
高まる気候テックへの関心、ビジネスモデル変容の後押し材料にも
今週の話題(10月30日〜11月5日): CO₂排出量可視化クラウド「zeroboard」運営、DNX VらからプレシリーズA資金を調達——累積調達額は3億円に
先週は、イギリス・グラスゴーで COP26(国連気候変動枠組条約第26回締約国会議)が開催されました。ニュースでは反対デモの様子ばかり映っていましたが、クライメートテック(気候テック)のスタートアップのアクションが、こうした会議周辺で繰り広げられるようになってほしいものです。偶然か必然か、日本からは今週 zeroboard、先週は Sustineri が資金調達 を発表しました。
zeroboard は元々、先週のホバーバイク「XTURISMO」の発表で世界的に知られることとなったドローンスタートアップ A.L.I. Technologies の一事業としてスタートしました。A.L.I. の事業内容は非常に面白く、以前、ディープラーニング向け GPU クラウドを運営する Pegara への出資のニュース で触れましたが、コンピューティングパワープール事業なども展開しています。
「zeroboard(ゼロボード)」 Image credit: Zeroboard
今週、2年ぶりに in-person(対面形式)で開催された世界的スタートアップカンファレンスのピッチコンペティションでも、地元ポルトガルの Smartex という衣料ロスを抑制する技術を開発するスタートアップが優勝 しました、改めて考えてみると、食糧ロスと衣料ロスは、問題が生じてしまう根本的構造が非常に似ているように思います。
需給バランスが取れればムダが生じないはずですが、どちらも供給が過多になっています。オンラインであれオフラインであれ、店ではお客が何を欲しいと思ってやって来るかは事前に予想できないため、幅広の選択肢を十分な量用意することで欠品を防ごうという、大量生産・消費社会の発想が前提にあります。プリオーダー・カスタムフィット商品は、既製品よりもまだまだ高価です。
嗜好性や環境要因などのデータが揃えば、人それぞれの行動はより高い確率で AI 予測できるようになるので、需要を見越した商品供給が、食料や衣料の分野で実現できる日が来るように思えます。そうなると、「あの人が持っているものを私も欲しい」という概念は少数派となり、ブランドというものはデザインや作風より、社会課題に対する姿勢が重視されるようになるのではないでしょうか。
注目の数字とトレンド
今月特に注目を集めた数字やキーワードをお伝えします。
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インドのスタートアップ界、今年は211もの新ファンドが参入
CB Insights と Tracxn がまとめたデータ によると、インドのスタートアップは、今年のこれまでに VC ファンド597社から2,284件の調達を実施した。2021年1~9月の投資総額は過去最高の195億米ドルを記録したが、そのうち95億米ドルは7~9月に実施された。出資金は519の案件に分配されており、今年上半期に比べて平均的なラウンド調達規模は大型化している。インドの公開株指数 SENSEX は、年初から25%上昇。一方で、Paytm の上場時には株価が27%下落し、次の取引日にはさらに13%下落した。
このスピードが実現できた裏には、インドのスタートアップ界に211もの新規ファンドが参入したことが上げられる。また、アメリカからは、Andreessen Horowitz、TCV、Vitruvian Partners、GSV Ventures などが進出しているほか、2014年に一度撤退した Kleiner Perkins もインド市場に戻った。Refinitivによると、今年1月〜9月で900億ドル相当の M&A が成立し、前年同期比35%増となった。また、インドの赤字スタートアップ35社が評価額10億米ドルを突破し、ユニコーンとなった。
どんな投資家がデカコーンに投資しているのか?
Crunchbase のデータ によると、Sequoia Capital はデカコーン(時価総額100億米ドル以上)に投資する VC の中でトップの存在だ。デカコーン19社に合計78件の投資を行っており、デカコーン全体の20%以上に出資していることになる。また、各デカコーンに平均4.1件の投資を行っていることになる。これまでに84社のデカコーンが誕生し、そのうち33社が IPO した。一方、香港の PE 企業 DST Global は、投資先に含まれるデカコーンの数が最も多く、24社となっている。
Khosla Ventures は、デカコーンへの投資は21件にとどまっているが、1社あたりの平均投資額は5.3億円でトップ。一般的に、こうしたファンドはデカコーンに2~3回投資する。例外は SV Angel で、14社に出資しているが、SV Angel から大きなフォローオン投資はあまりない。Kleiner Perkins は、シリーズ C+ に出資する傾向が強い。GIC はデカコーン1社あたりの平均投資額が最も高く、約60億ドルとなっている。ソフトバンクの平均ポジションは20億米ドルである。
中国における IPO での資金調達額、7年ぶりに減少へ
Dealogic のデータによると、中国のテック企業の IPO 資金調達額は7年ぶりに減少すると予測されている。2021年に中国のテック企業が調達した資金は140億米ドルで、2020年に比べて23億米ドルの減少となった。11月や12月は中国では伝統的に閑散期であることから、この残りの2ヶ月で昨年との差を埋めることはほとんど期待できない。
この低迷は、明らかに中国政府による規制圧力が増したことによるものだ。一部業界では株価が暴落し、企業は中国内外での IPO に消極的になっている。株価指数の CSI300 は今年に入り約6%下落。AIスタートアップの Megvii(昿視)など、注目を集めた多くの企業の IPO が無期限延期された。また、中国政府は香港市場に上場する企業にサイバーセキュリティ対策を求めると発表した。
メタバース分野への出資総額、100億米ドルを突破
メタバース分野には104億米ドルが出資され、大企業が積極参入していると Crunchbase が伝えた 。これまではメタバースの中でもゲームへの出資が多かったが、最近では、オンラインゲーム、AR(拡張現実)、バーチャルワールドへの出資も増えた。Facebook 改め Meta を除けば、Roblox が最大のメタバース事業者だ。Roblox 上では、Chipotle がバーチャルレストランを開店、Lil Nas X がバーチャルコンサートを開催するなど異業種の参入も盛んだ。
この分野では、The Sandbox や Mythical Gaming が大型資金を調達した のは記憶に新しい。メタバースの発展に関連し、その周辺を支援する、決済、ハードウェア、ネットワーク分野のプレーヤーの資金調達が活発化する可能性がある。ブロックチェーン技術は、ユーザにデジタルアイデンティティを提供し、仮想経済を促進することで、メタバースにおいて大きな役割を果たすことが期待される。この動きは、e コマースの発展と共に、それを支える決済や物流系の周辺プレーヤーが発展してきたのと似ている。
今年の米 IPO した企業の時価総額合計が1兆米ドルを突破、新興EVメーカー Rivian の大型 IPO が貢献
Pitchbook のデータ によると、2021年のアメリカでの IPO はこれまでに981件に達し、公開企業の時価総額合計が1兆米ドルを超えた。この記録達成の最後の追い風となったのは、EV メーカー Rivian の超大型 IPO で、これだけでイグジットバリューベースで時価総額560億米ドルが最終的に追加された。Rivian の IPO 規模は119億米ドルで、これまでのところ今年最大規模。
Rivian の上場時の時価総額は、Coinbase の上場時の時価総額858億米ドルに及ばなかった。Coinbase の現在の時価総額は710億ドル弱で、Rivian の時価総額は取引初日に株価が29%上昇したことで約1,050億米ドルだ。また、最近上場したスタートアップで時価総額上位には、450億米ドルの Roblox、300億米ドルの Robinhood、277億米ドルの UiPath などがいる。
インドの今年のスタートアップシーン、ベンチャー投資額は過去最高でユニコーン17社を輩出
Crunchbase によると 、インドの今年のベンチャー投資額は、年末をまだ迎えていないこれまでの段階で350億米ドルに達する勢いで、過去最高を記録した2020年の338億米ドルをすでに上回った。今年はこれまでに、過去最多となる17社のインドのユニコーンが誕生している。インドの今年のスタートアップ資金調達総額は、これまでに267億ドルに達した。
このブームの背景には、インドの株式公開市場に対する信頼の高まり、政府規制の強化で中国を嫌気した資金の流入などがある。Goldman Sachs は最近、インドの株式公開市場が5兆米ドル以上に成長すると予測した。これは世界第5位の規模となる。ベンチャー資金の大半は外国人投資家からによるものだ。
世界のエドテックタートアップ、今年の調達額は138億米ドルを突破——IPOを続出が追い風に
Pitchbook によると 、エドテックスタートアップは、2021年のこれまでの時点で、世界全体で138億米ドルの新規投資を受けた。この数字は、2020年にエドテックスタートアップに投じられた137億米ドルをすでに上回っている。アメリカでは、Coursera が3月下旬にニューヨーク証券取引所で40億ドルの評価を受け、Duolingo がその数カ月後に NASDAQ で37億米ドルの評価を受けた。
アメリカ以外では、インドの Byju’s の時価総額はすでに180億米ドルを超えており、400〜500億米ドル規模での上場を目指している。子供向け教育アプリ「Badanamu」を運営する韓国の KidsLpp は時価総額が100億米ドル(デカコーン)に達している。オンラインアカデミーの Udemy は5日、37億米ドルの時価総額で上場したが、上場価格から7%下げての取引開始となった。
国民一人当たりスタートアップ投資額が最も高いのはシンガポール
Crunchbase によると 、国民一人当たりスタートアップ投資額が最も高いのはシンガポールで1,398米ドルだった。次いでイスラエルの959米ドル、エストニアの915米ドル、アメリカの808米ドルと続いた。中国とインドには巨大な VC 市場が存在するが、国民一人当たり投資額は大きなものにならなかった。アメリカを除き、人口の多い国ほど国民一人当たりスタートアップ投資額は低くなる。
昨年、世界人口第4位のインドネシアの国民一人当たりスタートアップ投資額は14米ドル、世界人口第5位のパキスタンの国民一人当たりスタートアップ投資額は1米ドルだった。Crunchbase の資料にはないが、日本の昨年の国民一人当たりスタートアップ投資額は34米ドルで中国に続き世界22位。また、特筆すべき国として、ブラジルが20位の50米ドルに急上昇した。
今月の調達ニュース
今月の国内スタートアップの主要な資金調達ニュースをお届けします。
シリーズ F で124億円を調達したアストロスケールのスペースデブリ除去衛星「ELSA-d」 Image credit: Astroscale Holdings
和歌山発・電動ハイブリッドバイク開発のglafit、シリーズBで10億円を調達(11月24日)
glafit(グラフィット) は24日、シリーズ B ラウンドで10億円を調達したことを明らかにした。このラウンドはスパークス・グループがリードインベスターを務め、三菱 UFJ キャピタル、南都キャピタルパートナーズ、みずほキャピタル、りそなキャピタル、池田泉州キャピタル、パナソニック(東証:6752)、ヤマハ発動機(東証:7272)、個人投資家として、細野昭雄氏(アイ・オー・データ機器 代表取締役会長)が参加した。
オーディオストック、サブスク音源で世界展開へ——SIGなどから6億7,000万円を調達【日経報道】(11月24日)
24日の日経報道 によると、岡山を拠点として、クリエイターによる音源の配信・販売マーケットプレイス「Audiostock 」を運営するオーディオストック が、直近のラウンドで6億7,000万円を調達した。このラウンドに参加したのは、Susquehanna International Group(海納国際集団)、セレス(東証:3696)、HBCC Technology Investment(港京共創科技投資)など。
宇宙ゴミを掃除するアストロスケール、シリーズFで124億円を調達——累計調達額は334億円に(11月25日)
アストロスケールホールディングス は、シリーズ F ラウンドで約124億円を調達したと明らかにした。このラウンドは、昨年10月に実施したシリーズ E ラウンドに続くものだ。今回ラウンドを受けて、アストロスケールの累計調達額は約334億円に達した。
地銀や信金経由で使える調達支援SaaS「補助金クラウド」運営、自らも補助金・地域金融機関活用で7,500万円を調達(11月25日)
Stayway は、補助金と地域金融機関から7,000万円、ベンチャーキャピタルから500万円を調達したことを明らかにした。補助金は、事業再構築補助金採択に基づく地域金融機関(神奈川県)からの融資と、日本政策金融公庫の新型コロナ対策資本性劣後ローンによるもの。なお、具体的な金融機関名やベンチャーキャピタル名は明らかにされていない。
元Paidyのエンジニアら、手数料・利子不要のBNPL「Smartpay」をローンチ——SMBC VCらから資金調達も(11月22日)
スマホ充電器レンタル「ChargeSPOT 」運営、59億円を調達——累積調達額は108億円に(11月22日)
INFORICH は18日、直近のラウンドで59億円を調達したことを明らかにした。ラウンドステージは不明だが、同社が開示している範囲で4回目の調達となる。本ラウンドでの調達を受けて、INFORICH の累積調達額は108億円に達した。本ラウンドに参加したのは、シンガポールの MRA Investments、物流大手の SBS ホールディングス(東証:2384)、NEXTBLUE、ネクストユニコーン第2号(GP、LP は不明)、P&E ディレクションズなど。
医師のインフォームドコンセントを支援する「MediOS」運営、プレシリーズAで1.4億円を調達(11月16日)
コントレア は、プレシリーズ A ラウンドで1.4億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Coral Capital、千葉道場ファンド、名前非開示の個人投資家。これは同社にとって、昨年7月に実施したシードラウンド(East Ventures が参加、調達額非開示)に続くものだ。
現場向け動画教育SaaS「tebiki 」、GCPから8億円をシリーズA調達——コロナが追い風、問合せは1年半で10倍に(11月16日)
tebiki は、シリーズ A ラウンドでグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)から8億円を調達したと発表した。これは、tebiki にとって、昨年9月に実施したシードラウンド に続くものだ。今回ラウンドに調達した GCP は、シードラウンドでも参加していた。
VRイベント&メタバース開発・運営のHIKKY、シリーズA1でドコモから65億円を調達(11月15日)
HIKKY は、シリーズ A ラウンドのファーストクローズで NTT ドコモから65億円を調達していたことを発表した。HIKKY の時価総額や NTT ドコモの取得持分は明らかになっていないが、HIKKY は資金調達後も同社の経営の独立性が維持される予定としている。両社は先月、資本・業務提携を締結していた。
福岡発、学校弁当モバイル注文の「PECOFREE」が6,100万円をシード調達——RKB毎日、テノ.HD、Sun*らから(11月15日)
PECOFREE は15日、シードラウンドで約6,100万円を調達したことを明らかにした。このラウンドには、RKB 毎日放送、テノ.ホールディングス(東証:7037)、Sun Asterisk(東証:4053)が参加した。金額には後述の NCB ベンチャーキャピタルからの調達を含む。
感情分析で新製品開発を支援するSandBox、3,000万円をシード調達——日本スタートアップ支援協会、ディープコアらから(11月15日)
SandBox は、シードラウンドで3,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、日本スタートアップ支援協会、ディープコア、名前非開示の個人投資家複数。同社では、商品パッケージ等のデザインをより手軽に分析したいというニーズの高まりを受け、今回の調達で、視線・感情推定サービスの開発加速を図る。
ネクステージ元COOが創業、プロ任せの自動車C2C「カババ 」運営がシリーズA調達(11月12日)
アラカン は、シリーズ A ラウンドで資金調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、三菱 UFJ キャピタル(MUCAP)、Z Venture Capital(ZVC)、名古屋テレビ・ベンチャーズ。アラカンはシリーズ A ラウンド単体での調達額は開示していないが、創業来の累計調達金額は4億円に達したことが明らかになっている。
オーダーメイド介護「イチロウ 」運営、プレシリーズAで1億円を調達(11月11日)
LINK は、プレシリーズ A ラウンドで1億500万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、ブラッククローキャピタル、三井住友海上キャピタル、マネックスベンチャーズ、LITALICO、コムレイズインキュベート。なお、調達金額には政策金融公庫からのデットファイナンスが含まれる。
子供向け読書習い事「ヨンデミーオンライン」、プレシリーズAで1億円を調達——選書から読書習慣化へ力点シフト(11月9日)
Yondemy は、プレシリーズ A ラウンドで1億円を調達したことを明らかにした。このラウンドは XTech Ventures がリードし、D4V、W Ventures、F Ventures が参加した。これは、昨年12月に明らかになったシードラウンド (実施は昨年8月前後)に続くものだ。
iPaaS「ActRecipe 」提供のアスタリスト、EVらから5,800万円を調達——SaaSのデータ連携でDXを支援(11月8日)
アスタリストは、East Ventures などから5,800万円の資金調達したと発表した。なお、調達ラウンドと East Ventures 以外の投資家名は明らかにされていない。
自動搬送ロボット開発のLexxPluss、プレシリーズAで資金調達——ロボット量産化、事業拡大へ(11月8日)
LexxPluss は、プレシリーズ A ラウンドで資金調達を実施したことを明らかにした。調達金額は明らかにされていない。このラウンドに参加したのは、Logistics Innovation Fund(セイノーホールディングスや Spiral Innovation Partners による運営)、インキュベイトファンド、SOSV、三井住友海上キャピタル、みずほキャピタル、SMBC ベンチャーキャピタル。このうち、インキュベイトファンドと SOSV は、LexxPlus が今年3月に実施したシードラウンド にも参加していた。
医療向け画像処理やXRのHoloEyes、医薬品卸売最大手メディパルHDから資金調達(11月8日)
HoloEyes(ホロアイズ) は5日、医薬品卸売最大手のメディパルホールディングス (東証:7459)の CVC(通称 MEDIPAL Innovation Fund、メディパル HD と SBI インベストメントが運営)から資金調達したことを明らかにした。調達金額は非開示。今回の調達と合わせ、メディパル HD と HoloEyes は業務提携も行う。
治験・臨床研究DXのアガサ、3.6億円を資金調達——リモートワーク需要追い風に、ユーザは1万名以上増(11月6日)
アガサ は、直近のラウンドで3.6億円を調達したと発表した。このラウンドは One Capital がリードインベスターを務め、IT 大手の パイプド HD(東証:3919)のほか、既存株主のモバイル・インターネットキャピタル(MIC)と GMO VenturePartners(GMO-VP)が参加した。ラウンドステージは不明。
不整地作業向けサービスロボット開発のCuboRex、プレシリーズAで7,500万円を調達——累計調達額は1.3億円に(11月5日)
CuboRex は、プレシリーズ A ラウンドで約7,500万円を調達したと発表した。このラウンドには、Open Network Lab、DRONE FUND、名前非開示の個人投資家2名が参加した。同社は時期を明らかにしていないが、プレシリーズ A ラウンドに先立ちシードラウンドを実施しており、シードラウンドとプレシリーズ A ラウンドを合わせた累計調達額は1.3億円に達した。
シェア買い「KAUCHE(カウシェ)」、デライトVとSBIから8.1億円を調達——辞めた社員にもSO行使できる制度導入へ(11月4日)
カウシェ は、直近のラウンドで8.1億円を調達したと発表した。デライト・ベンチャーズと SBI インベストメントが参加したこのラウンドは、昨年11月に実施した1.8億円の調達 に続くものだ。同社では一定のマーケットフィット完了を確信し、資金をエンジニア、マーケッター、バイヤーの拡充に充てる計画だ。
東京でアパートメントホテルを運営するSection L、シードラウンドで100万米ドルを調達(11月1日)
Section L は、シードラウンドで Feedback Ventures や名前非開示のエンジェル投資家から100万米ドルを調達した。
東大発・衛星推進機開発のPale Blue、4ファンドから4.7億円をシリーズA調達——デットを含む累積調達額は10億円に(10月30日)
Pale Blue は、シリーズ A ラウンドで4.7億円を調達したと発表した。このラウンドには、インキュベイトファンド、三井住友海上キャピタル、スパークス・イノベーション・フォー・フューチャー、KURONEKO Innovation Fund(ヤマトホールディングスとグローバル・ブレインが運営)が参加した。
アジアのニュース
今月のアジアのニュースをお届けします。
Avocado Guild のメタバース(イラスト) Image credit: Avocado Guild
上海の検察院が仮想通貨詐欺を警告、デジタル人民元で初のマネロン事件など——中国ブロックチェーン界週間振り返り(11月26日)
上海市松江区の検察院は、2021年に起きた偽通貨事件の報告をもとに、犯罪者が伝統的な通貨に比べて偽の仮想通貨を使う傾向が高まっていることを確認したと発表した。
中国北部の内モンゴル自治区は、包頭市の警察の報告に基づいて、初のデジタル人民元のマネーロンダリング事件を報告した。
韓国Startup Alliance、12月2日に日本向けデモデイをオンライン開催へ——新進気鋭の韓国スタートアップ9社が登壇(11月25日)
Startup Alliance(스타트업 얼라이언스) は、年に一度の頻度で、日本市場への進出を希望する韓国スタートアップを複数招き、東京各所のスタートアップハブでピッチするデモデイイベントを開催。オンラインデモデイは、12月2日の朝10時から正午(日本時間・韓国時間共通)、Zoom ウェビナーで配信される予定。日本語⇄韓国語の逐次通訳が提供される。なお、視聴参加にはこのフォーム から事前登録が必要だ。
Play-to-Earn(遊んで稼ぐ)のAvocado Guild、Animoca Brandsらから1,800万米ドル調達——時価総額は2億米ドルに
Play-to-Earn(P2E)企業の Avocado Guild は、Animoca Brands がリードしたシリーズ A ラウンドで1,800万米ドルを調達し、時価総額が2億米ドルに達したと CoinDesk が報じた。このラウンドには、Three Arrows Capital、Golden Tree Management、Solana、Hashed、Binance Capital Management も参加した。
おとり物件無しのオフィス不動産ポータル「R・SQUARE」が82億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(11月24日)
プロップテックスタートアップ R Square(알스퀘어) が850億ウォン(約82億円)を調達。国内最大規模の商業用不動産プラットフォームとしてのポジションを確立。調達した資金を使って、プロップテックの高度化と東南アジア進出拡大に注力。
中国発のコーディングプラットフォーム「Box.Game」、青少年向けメタバース開発で500万米ドルを調達(11月24日)
中国を拠点とする青少年向けコーディングプラットフォーム「Box.Game 」は、エンジェルラウンドを500万米ドルの調達でクローズした。同社は、青少年ユーザが創作、プレイ、交流できる 3D 仮想世界の構築に向けて取り組んでいる。
クラウドファンディング「Wadiz」が97億円調達しロッテグループ入りなど——韓国スタートアップシーン週間振り返り(11月17日)
クラウドファンディング企業 Wadiz(와디즈) が1,000億ウォン(約97億円)を資金調達。ロッテから800億ウォン(約78億円)を受け入れ、ロッテグループとともにスタートアップ、中小企業のための総合ファンディングプラットフォームに生まれ変わる計画。
仮想通貨マイニング禁止の裏に、地方政府幹部の汚職事件が影響か——中国ブロックチェーン界週間振り返り(11月17日)
江西省の政治諮問機関である中国人民政治協商会議の前副委員長 Xiao Yi(肖毅)氏は、権力を濫用し仮想通貨をマイニングする企業を設立したとして起訴された。共産党員の汚職などの不正行為を監視する中央規律検査委員会の11月13日の発表によると、「法律と党の規律に違反した」として解雇され、党から除名された。
デジタル国際物流「YESBEE」、韓国ブランドのD2C日本進出支援を開始——シリーズBで9.7億円を調達(11月15日)
AIO&CO KOREA(아이오앤코 코리아) は、シリーズ B ラウンドで約100億ウォン(約9.7億円)を調達した。このラウンドに参加したのは、KB Investment、KB 証券、韓国投資パートナーズ、SJ 投資パートナーズ、The Wells Investment、Crit Ventures、新韓キャピタル。
韓国発、イラスト描画や映像編集などのビデオ講座サービス「Coloso」が日本進出(11月15日)
Day 1 Company(데이원컴퍼니) の社内創出スタートアップ Coloso(콜로소) が日本市場に進出した。Coloso は、イラストや映像編集などの自営・フリーランサー向けの講義をオンラインで提供する。2019年にサービスを開始した Coloso は今年に入って売上高100億ウォン(9.7億円)を達成しており、日本に続き、年内にはアメリカにも進出する計画だ。
タイのGuildFi、ゲーム・NFT・コミュニティをつなぐWeb3インフラ開発で600万米ドルをシード調達(11月12日)
GuildFi が、シードラウンドで600万米ドルの調達を完了した。このラウンドは、シンガポールを拠点とする暗号資産ファンドの DeFiance Capital と、韓国のアーリーステージ VC であるHashed が共同でリードした。また、Pantera Capital、Coinbase Ventures、Alameda Research、Animoca Brands、Dapper Labs、Play Ventures、SkyVision Capital、Coin98 Ventures などの著名な投資家も共同出資している。
GojekとTokopediaの統合会社、プレIPOラウンドの調達額が13億米ドル超に——Google、Fidelity、Tencentが参加(11月12日)
GoTo Group は、プレ IPO ラウンドのファーストクローズで13億米ドル超の資金を調達した。投資家には、アブダビ投資庁(ADIA)の完全子会社、Avanda Investment Management、Fidelity International、Google、Permodalan Nasional Berhad(PNB)、Primavera Capital Group、SeaTown Master Fund、Temasek、Tencent(騰訊)、Ward Ferry などが名を連ねている。
銀行がデジタル通貨の研究者採用へ、ロシアがデジタルルーブル計画など——中国ブロックチェーン界週間振り返り(11月11日)
自動運転の42dot、韓国のシリーズA史上最大の100億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(11月10日)
42dot(포티투닷) が1,040億ウォン(約100億円)を調達しシリーズ A ラウンドをクローズ。シリーズ A ラウンドとしては韓国最大規模。累積調達額は1,530億ウォン(約150億円)。
MasterCard、アジア太平洋地域で仮想通貨決済カードをローンチ(11月9日)
MasterCard は、アジア太平洋地域に拠点を置く仮想通貨サービスプラットフォーム「Amber Group」「Bitkub」「CoinJar」と提携し、決済カードをローンチした。このカードを使えば、世界中のユーザがデジタルトークンを従来の法定通貨 に変換できるようになる。
ベトナム版Amazon「Tiki」、シリーズEで2億5,800万米ドルの調達を確認(11月9日)
Tiki は、保険大手 AIA がリードしたシリーズ E ラウンドで、2億5,800万米ドルを調達したことを確認した。Tech in Asia は、Tiki の時価総額が今回の資金調達後に10億米ドルに近づき、ベトナムでは珍しいテックスーニコーン(まもなくユニコーンになる会社)の1つになったと報じていた 。今回のラウンドでは、他にもTaiwan Mobile(台湾大哥大)、Mirae Asset-Naver Asia Growth Fund、STIC Investments、Yuanta Fund(元大基金)などが注目の投資家として名を連ねている。
「独身の日」のネット爆買、今年は地方都市から初参加の人が増加か【米ベイン&カンパニー報告書】(11月7日)
経営コンサルティング会社 Bain & Company が3日に発表した報告書 によると、今年の「独身の日(光棍節)」では、一級都市や二級都市よりも下級都市(都市部以外の地方都市)からの初めての買い物客が多くなるとのことだ。
ストックフォトと画像編集ツール大手Inmagineが始める、NFTを使ったデジタル美術館「Pixlr Genesis」とは【CEOインタビュー】(11月7日)
デザインと写真編集のエコシステムである Inmagine 傘下の Pixlr が、非代替トークン(NFT)を使ったムーブメント「Pixlr Genesis 」を発表した。このプロジェクトは、ルーブル美術館、MoMA(ニューヨーク近代美術館)、ナショナル・ギャラリーに匹敵する世界最大の分散型美術館をメタバース 上に建設することを意図している。
BTSの所属事務所、仮想通貨取引所「Upbit」運営に出資——NFT共同事業とウェブトゥーン制作を発表(11月6日)
K-POP ヒットメーカー BTS(防弾少年団)が所属する韓国企業 Hybe (旧 Big Hit Entertainment)はソウルで記者会見を開き、新たなポップアクトを立ち上げ NFT に投資することを明らかにした。今後、韓国最大の仮想通貨取引所「Upbit(업비트) 」を運営する「Dunamu(두나무)」に非公開額の投資を実施し、BTS やその他の Hybe アーティストをフィーチャーした非代替トークン(NFT)発行するジョイントベンチャーを立ち上げる。
インドのオンライン決済大手Paytm、IPOアンカーラウンドで820億ルピー(約1,250億円)を調達(11月5日)
Ant Group(螞蟻集団)が支援するインドのオンライン決済大手 Paytm は、1,830億ルピー(約2.800億円)を調達する IPO の一環として、アンカー投資家から820億ルピー(約1,250億円)を調達したと、消息筋の話を引用して The Economic Times が報じた。
このアンカーラウンドは、BlackRock、Canada Pension Plan Investment Board、GIC がリードインベスターを務め、彼らは合計で250億ルピー(約380億円)を投資した。このラウンドは予定調達額の10倍のオーバースクライブとなり、122のファンドがPaytm の IPO に入札を行ったと関係者は述べている。
Binance(幣安)からの資金調達で、メタバース企業SecondLiveの時価総額が3,000万米ドルに(11月4日)
代替肉、介護DX、バーチャルヒューマン制作元などが資金調達——韓国スタートアップシーン週間振り返り(11月4日)
NFTメタバース「The Sandbox」運営、シリーズBで9,300万米ドルを調達——ソフトバンクがリード(11月3日)
The Sandbox は、ソフトバンクがリードした資金調達ラウンドで9,300万米ドルを調達し、非代替トークン(NFT) をベースにした仮想世界の成長を支援している。今回調達した資金は、世界最大級の企業による推定300億米ドルのソフトバンク・ビジョン・ファンド2からのものだ。
このラウンドには他に、Animoca Brands 、True Global Ventures、Liberty City Ventures、Galaxy Interactive、Kingsway Capital、Blue Pool Capital、LG Technology Ventures、Alpaca VC、Graticule Asset Management Asia、Com2uS、GoldenTree Asset Management の役員、Nokota、Sun Hung Kai & Co、Sound Ventures、Red Beard Ventures、SCB 10X、Polygon Studios、Samsung Next、Double Down Partners、StakeFish、SterlingVC、HodlCo が出資している。
中国テック大手各社、NFTの自主規制で政府と合意など——中国ブロックチェーン界週間振り返り(11月3日)
中国のテック大手各社は、非代替トークン(NFT)に対する取引や投機に反対する姿勢を示した。江西省東部の経済開発区で、地元当局が仮想通貨関連の活動を探索した。中国の最高裁判所がブロックチェーン技術が増えることを支持した。中国工業情報化部(工業和信息化部、日本の経済産業省に相当)は、ブロックチェーン標準が増えるよう推進している。