Canvas 1月号:コロナ禍、DXへの取り組みで分かれる企業生き残りの明暗

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Story:取材ストーリーやコラム
Archive:今月のニュース

コロナ禍、DXへの取り組みで分かれる企業生き残りの明暗

今週の話題(1月29日〜2月4日):クラフトビール業界DXの「Best Beer Japan」、7,000万円をシード調達——醸造所ECから料飲店向け業務基盤を目指すリモートワークのキャスター、13億円をシリーズD調達——登録人材1,000名超、利用企業累計2,000社を突破

新型コロナウイルスの感染拡大から2年を経過し、職業や業態の変更を迫られた会社や人々も少なくないと思います。人と接することで対価を受け取るサービス業は特にインパクトが大きかった分野でしょう。ただ、そんな中でも DX(デジタルトランスフォーメーション)に積極的に取り組んだことで、努力が実り存続の危機を脱した企業や店舗も多く出てきています。

今週資金調達した Best Beer Japan(BBJ)ですが、彼らは醸造所と料飲店の生死を間近で見てきています。BBJ はクラフトビール業界の DX を目指していますが、企業と違い、小規模生産や小売現場の人たちに DX と言ってもピンと来ません。売上が上がるツールを提供することで、結果的に DX できてしまうという妙。普及の二の足を踏むあらゆる IT ツールに応用できるヒントです。

7,000万円のシード調達を発表した、Best Beer Japan 創業者兼 CEO の Peter Rothenberg 氏
Image credit: Masaru Ikeda

そしてリモートワークの雄キャスターですが、コロナ禍で逼迫する企業のコーポレート業務のオンラインワーカーによるサポート需要を追い風に、13億円の2桁億円調達を成功させました。他の多くのスタートアップと同じく、渋谷に本社を置いていたキャスターですが、コロナで本社に出社できない社員が増えたのを機に宮崎県西都市に本社機能と登記を移しました。

最近、ヤフーや NTT なども社員の居住地条件を撤廃しました。こうした変化は、コロナがひと段落した後も戻らない不可逆なものと信じたいですが、仕事を支援するツールや環境づくりにはまだまだ充実が求められます。より柔軟な労働条件を提案ができる企業には優秀な人材が集まり、そうでない企業にはそれが難しくなる。こうして生まれる二極分化から企業淘汰が始まっています。

日本発パブリックチェーンAstar Networkが大型資金調達、オンライン医薬品処方の可能性

今週の話題(1月22日〜1月28日):国産「Web3」スタートアップのAstar Network、Polychainキャピタルリードで2,200万ドル(25億円)を調達ーー本田圭佑氏ら出資オンライン医薬品EC「東京美肌堂クリニック」運営のLATRICO、シリーズAで3億円を調達

日本発のパブリックチェーンのローンチを成功させた Astar Network が2,200万米ドルの大型調達を発表しました。プロジェクトを率いる渡辺創太氏は Z 世代ど真ん中の起業家。慶應義塾大学経済学部を卒業後、世界数カ国でインターンを経験し、2018年シリコンバレーに本拠を置く Chronicled に就職。その後、Astar Network を運営する Stake Technologies を設立しました。

渡辺氏は、シリコンバレーのアイデアを真似してビジネスをするのではなく、日本からオリジナルのアイデアを世界に発信し、それを世界中の人々のインフラにしていくという信念を持っていて、一人の起業家としてみてもユニークな存在です。ブロックチェーン関連サービスのハブとなることで、Astar が存在感を増していくことを期待せずにはいられません。

さて、10年ほど前、インターネットで薬の販売ができないことを不服として、楽天やケンコーコムといった企業が行政訴訟を行なっていたことを記憶している読者は少なくないでしょう。その後は市販医薬品については、薬剤師とコミュニケーションできる手段を提供することを条件に、ミナカラのようなオンライン薬局が現れました。

ついに、ネットで医師の診察を受けられることを前提に、医師処方の医薬品をオンラインで購入できる体制も整ってきました。すべての薬を網羅できるわけではありませんが、薬へのアクセスが十分ではない人々にとって、これは大きな福音と言えます。今回資金調達を発表した LATRICO はスキンケア特化ですが、さまざまな「課題特化型オンライン薬局」が生まれてくるのではないでしょうか。

NFT界で存在感増すAnimoca Brands、培養フォアグラが世界の食卓を潤す日

今週の話題(1月15日〜1月21日):香港のブロックチェーンゲーム・ユニコーンAnimoca Brands、時価総額50億米ドルで3.6億米ドルを調達細胞培養技術開発のインテグリカルチャー、12社から7.8億円を調達——年内に培養フォアグラ量産化へ

BRIDGE が初めて Animoca Brands のことを取り上げたのは4年以上前のこと。当時はアジアで勢いを増しつつあるモバイルゲーム・デベロッパでした。現在では、Axie Infinity や The Sandbox の投資家として知られるなど、Web3 やブロックチェーンを語る上では避けて通れない存在になっています。

元々はオーストラリア証券取引所に上場していた Animoca Brands ですが、その後、上場条件をクリアできなくなったことから上場中止に。現在は、別の取引所(おそらくアメリカ)への上場が目されており、それに先立つプレ IPO 資金調達で50億米ドルの時価総額をつけました。上場したら、今年一番の注目株になること間違い無しです。

Animoca Brands のチーム
Image Credit: Animoca Brands

一方、培養肉スタートアップがいくつか生まれる中、日本からはインテグリカルチャーがシリーズ A’(ダッシュ)調達を発表。細胞培養の技術は決して新しいものではありませんが、これまでは研究ベースであったものを、我々が日常的に口にできるほど製造コストを抑えることが課題でした。インテグリカルチャーはコストを数千分の一にした有志団体からスピンオフする形で誕生しました。

ハンバーガーショップやスーパーの惣菜コーナーなどで、植物由来原料による「肉」を使った商品が散見されるようになりましたが、元々の動物の細胞を培養した培養肉も今後採用される事例が増えるでしょう。インテグリカルチャーの代表作は培養フォアグラですが、鳥に過剰給餌する従来のフォアグラの製造工程に批判が高まる中、いずれは培養生産がデフォルトになっていくかもしれません。

ワールドクラスのVC誕生へ秒読み、高齢化社会の日本で増す終活スタートアップへの期待

今週の話題(1月8日〜1月14日):三菱電機、初CVC「MEイノベーションファンド」を50億円規模で組成——グローバル・ブレインがGP葬儀関連サービスのよりそう、VCや事業会社7社から30億円超をシリーズE調達——累積調達額は63億円に

VC のグローバル・ブレインが三菱電機の CVC の運営も始めることを発表しました。これで9つ目の企業の CVC を運営受託することになります。必然的にファンドの運用資金規模(AUM)も大きいものになり、同社は年内にも2,000億円の大台に乗ることを発表しています。AUM 2,000億円というと、VC としては世界25位前後となり、このレンジでは日本の VC としては唯一の存在。

AUM が大きくなると世界的にも目立った存在になりますから、世界にネットワークを張り巡らせることで好ディールに出会える可能性が高まります。金融機関同様、お金が商品である VC はブランディングが難しいと言われて久しいですが、名だたる日本企業の CVC を運営することで、世界のスタートアップに投資後の日本展開やイグジット戦略が提案でき、日本ブランドが生きてきます。

三菱電機の CVC「MEイノベーションファンド」を発表した松下聡氏(左、三菱電機 専務執行役 ビジネスイノベーション本部長)と百合本安彦氏(右、グローバル・ブレイン 代表取締役社長)
Image credit: Masaru Ikeda

そんなグローバル・ブレインも初期投資家である葬儀関連サービスのよりそうが大型調達です。「小さなお葬式」を運営するユニクエストと比較されることが多い同社ですが、ユニクエストは既に、加藤茶の CM でおなじみ「さがみ典礼」を運営する業界大手アルファクラブの傘下にありイグジット済。このまま行けば、よりそうが終活スタートアップ初の IPO を見せてくれるかもしれません。

東証には数社ほど葬儀社が上場しています。同族・小規模経営の多い業界のため、初めて葬儀社が上場したのも1994年と遅めですが、高齢化社会で需要が増えれば社会の公器としての役割が増し、終活スタートアップの IPO も増えてくるでしょう。今はまだ葬儀の価格体系の透明化や内容の簡素化が主な争点ですが、保守的な精神の世界にもイノベーションが生まれることを願ってやみません。

新年を象徴づける一週間、NFT と AR ウエアラブルのニュースで幕開け

今週の話題(1月1日〜1月7日):NFTマーケットプレイス「OpenSea」、3億米ドルをシリーズC調達しデカコーンに——時価総額は半年で9倍ARコンタクトレンズのMojo Vision、4,500万米ドルを調達——提携各社とアスリート用ウエアラブル開発へ

日本は週のほぼ半分が年始休みだったわけですが、アジア圏は旧正月、また、欧米はクリスマスに休みを取りますので、国内よりも海外のニュースが多い週でした。NFT 百花繚乱を象徴する出来事として、OpenSea のデカコーン入りのニュースは注目に値するでしょう。昨年11月に The Information が「もうデカコーンかも…」と伝えていましたが、この観測が裏打ちされた形です。

2017年に創業、2018年に Y Combinator 冬バッチから輩出。わずか3年で時価総額は130億米ドルに達しました。ここ半年程度で時価総額は約9倍に増えた計算で、OpenSea の取引量が昨年600倍超、取扱金額が直近の1ヶ月で24億米ドル以上と、超好調の業績内容が背景にあります。

Image credit: OpenSea

また、新型コロナウイルスの感染拡大で開催時期は短縮されましたが、CES(Consumer Electronics Show)が2年ぶりにラスベガスでリアル開催されました。大手メーカーの中には出展や参加を断念したところも少なくなかったようですが、その分、露出度を上げたいスタートアップにとっては好都合のようでした。

そんな最中、CES に参加していた AR コンタクトレンズの Mojo Vision が、4,500万米ドルの調達を発表しました。同社はランニング/トレーニング、サイクリング、ハイキング/アウトドア、ヨガ、スノースポーツ、ゴルフの分野で各メーカーとアスリート用のウエアラブル開発に着手します。スマホやウォッチを見なくても、パフォーマンスドリブンな運動ができる将来が期待されます。


今月の調達ニュース

今月の国内スタートアップの主要な資金調達ニュースをお届けします。

東証マザーズへの上場が承認された「CaSy(カジー)」
Image credit: CaSy

〝AIの眼で見る〟Webアプリセキュリティツール「AeyeScan(エーアイスキャン)」開発、プレシリーズAで3億円を調達(2月3日)

京都フュージョニアリング、13.3億円をシリーズB調達——脱炭素で注目を集める核融合炉の部品開発(2月2日)

広告効果最大化「ADVA」運営のサイカ、シリーズEラウンドで37億円を調達——累計調達額は59億円に(2月2日)

緑内障検査機器開発のクリュートメディカルシステムズ、東大IPCなどから3.2億円を調達——米市場進出と量産化加速へ(2月2日)

リモートワークのキャスター、13億円をシリーズD調達——登録人材1,000名超、利用企業累計2,000社を突破(2月2日)

美容医療の口コミ・予約アプリ「トリビュー」運営、ニッセイ・キャピタルらから10億円をシリーズB調達(2月2日)

クラフトビール業界DXの「Best Beer Japan」、7,000万円をシード調達——醸造所ECから料飲店向け業務基盤を目指す(2月1日)

ITエンジニア採用「TechTrain」運営、1.3億円をプレシリーズA調達——博報堂DYベンチャーズ、D4V、SMBC VCから(1月27日)

レシート買取アプリ「ONE」運営のWED、シリーズCラウンドでアカツキから資金調達(1月27日)

オンライン医薬品EC「東京美肌堂クリニック」運営のLATRICO、シリーズAで3億円を調達(1月26日)

コードを書かずにWebサイトが作れる「STUDIO」運営、One CapitalとD4Vから3.5億円をシリーズA調達(1月20日)

GovTechスタートアップのxID(クロスアイディ)、2億円を調達——スカラ、クレディセゾンのCVC、SOMPO系から(1月19日)

特定技能外国人材のマッチングプラットフォーム「tokuty」運営、マネックスVから3,000万円をシード調達(1月18日)

花のサブスク「bloomee」運営、ジャフコ・JIC VGI・農中から21億円を調達——法人需要、花以外の分野も開拓へ(1月14日)

​​製造業DX SaaS「Smart Craft」がβローンチ、ジェネシアVとANOBAKAから5,000万円のシード調達も明らかに(1月12日)

データでオフィス不動産営業を支援するestie、シリーズAで10億円を調達——GCP、UTEC、GBから(1月12日)

葬儀関連サービスのよりそう、VCや事業会社7社から30億円超をシリーズE調達——累積調達額は63億円に(1月12日)

ビットコインマイニングのFuel Hash、Headline AsiaやTHE SEEDらから3.1億円をシード調達——Web3領域に本格参入へ(1月12日)

製造業向け検査AI開発SaaS「MENOU-TE(メノート)」運営、2.5億円をシリーズA調達(1月11日)

データカタログSaaS「クオリオ」開発、インキュベイトファンドから5,000万円をシード調達(1月11日)

ハウスクリーニングや修理・手入れのユアマイスター、VCなど複数社から23億円を調達(1月6日)

東北大発・脳ドック用ソフト開発のCogSmart、3.5億円をシリーズA調達——MRI画像AI解析で認知症リスク低減を支援(1月6日)


アジアのニュース

今月のアジアのニュースをお届けします。

AI を活用した2つの ETF をニューヨーク証券取引所に上場させた Qraft Technologies
Image credit: Qraft Technologies / NYSE

ソウルの乗合タクシー呼出アプリ「i.M」運営が76億円をシリーズA調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(1月31日)

ByteDance(字節跳動)、メタバース? 的なソーシャルアプリと3つの新サービスをテスト中【報道】(1月29日)

台湾モバイル、ポッドキャストプラットフォーム「SoundOn」に出資し持分比率2位に——「MyMusic」の番組充実狙う(1月29日)

インドのフードデリバリ大手「Swiggy」、7億米ドルを調達——デカコーンに(1月28日)

インドのEVメーカーOla Electric、時価総額50億ドルで2億米ドル超を調達(1月28日)

Ant Group(螞蟻集団)、旧正月NFTをリリースなど——中国ブロックチェーン界週間振り返り(1月26日)

データ活用の農業DXスタートアップGreenlabsが160億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(1月25日)

ブロックチェーンゲーム・メタバース特化ローンチパッド「Enjinstarter」、Web3投資のTGVから300万米ドル調達(1月23日)

ベトナムのブロックチェーンゲームギルドAncient8、「Axie Infinity」創業者らから400万米ドルをシード調達(1月23日)

Play-to-earn(遊んで稼ぐ)エコシステム向けSaaS提供のInfinity Force、Animoca Brandsらから550万米ドルを調達(1月21日)

ベトナムのゲームパブリッシャーFuntap、1,000万米ドルのブロックチェーンファンドをローンチ(1月20日)

香港のブロックチェーンゲーム・ユニコーンAnimoca Brands、時価総額50億米ドルで3.6億米ドルを調達(1月20日)

Animoca Brands は、5月以来4回目となる新たな資金調達を行い、今回は50億米ドルのプレマネー評価額で3億5,888万米ドルをすくい上げた。これは、ブロックチェーンゲームとオープンメタバースを生み出そうとする同社の試みに、またしてもお墨付きを与えたことになる。

ByteDance(字節跳動)、エンタメ企業2社を買収【報道】(1月20日)

Taobao(淘宝)がNFT的なアートプラットフォームをローンチなど——中国ブロックチェーン界週間振り返り(1月19日)

AIで有望株式銘柄を発掘するQraftがソフトバンクから170億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(1月17日)

シンガポール発の分散型衛星インフラ構築SpaceChain、6基目のブロックチェーン装置が打上成功(1月17日)

Dappのユーザサインアップのハードルを下げるWeb3Auth、Sequoiaらから1,300万米ドルをシリーズA調達(1月16日)

インドネシアの事業者向けP2Pレンディング「KoinWorks」、1億800万米ドルをシリーズC調達——セゾンキャピタルなどから(1月15日)

インドネシアのNFTコミュニティ〝超絶秘密結社〟、バリ島にギャラリーを開設(1月15日)

韓国発の給与前払サービス「Paywatch」、5億米ドル超をシード調達——フィリピン、インドネシアに進出へ(1月14日)

JCBがマレーシアで初のスタートアップ投資、フィンテック企業Soft Spaceに500万米ドルを出資(1月14日)

次世代バッテリ開発、Kファッション卸ECが大型調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(1月13日)

インドネシアの養殖業者向けサービス「eFishery」、9,000万米ドルをシリーズC調達——インド・中国に進出へ(1月13日)

ネオバンクのCrowdo、7億円をプレシリーズB調達——インドネシアで女性起業家向けESG融資プログラムを立ち上げ(1月12日)

ポップスター周杰倫氏支援のデジタルアバターがOpenSeaで売れ筋首位など——中国ブロックチェーン界週間振り返り(1月12日)

東南アジアの中古自動車ポータル「Carsome」、シリーズEで2.9億米ドルを調達——時価総額は17億米ドルに(1月10日)

シンガポールの富豪2代目の2人、NFTを中心としたソーシャルクラブを設立(1月10日)

NFTマーケットプレイス「OpenSea」、3億米ドルをシリーズC調達しデカコーンに——時価総額は半年で9倍(1月5日)

中国人民銀行、デジタル人民元のウォレットアプリを発表など——中国ブロックチェーン界週間振り返り(1月5日)

AI搭載心電計開発Huinnoが上場目前に42億円調達など——韓国スタートアップシーン週間振り返り(1月4日)

台湾出身の人気俳優夫婦経営の化粧品D2C、中国政府のライブコマース取締強化でマルチ商法の捜査対象に(1月3日)

韓国の美容ブランド特化流通スタートアップB2LiNK、デジタルスキンケアコミュニティ「Picky」を買収(1月1日)

ブロックチェーンゲームスタートアップYGGのサブDAO、サブネットワーク用トークン「SEA」発行へ(1月1日)

コラム & インタビュー

大統領目標「ユニコーン25社」を3年早く達成、Sigfoxの窮地で考えた仏エコシステムの成熟度【ゲスト寄稿】

本稿は、フランス・パリを拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens 氏によるものだ。彼は、日本で Shizen Capital(旧 Tachi.ai Ventures)のマネージングディレクターを務める。本稿は Bivens 氏の許諾を得て翻訳転載した。英語によるオリジナル原稿はこちらから。(過去の寄稿) This guest post i…

TwitterからMetaまで、NFT参入の先にあるコミュニティ戦略/GB Tech Trend

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載 今週の注目テックトレンド GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。 NFTのニュースを聞かない日はなくなりつつありますが、特にこの1週間はTwitterやMetaに大きな動きがありました。 1月21日、Twitt…

創業4年半「カルチャーに投資」したatama plus、その組織(チーム)の結果は

ニュースサマリ:学習塾向けAI教材「atama+(アタマプラス)」を展開するatama plusは12月、事業拡大を見据えたオフィス移転を公表している。新設されたオフィス「atama park」はコロナとの共存生活が予想される中、オフィスとリモートワークを組み合わせた働き方を検討した上で、多様な価値観を持った社員が自由にコミュニケーションできるように800坪のワンフロアで設計されている。同社はこれ…

スマホARでコマース市場の開発需要を取り込む「Avataar」/GB Tech Trend

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載 今週の注目テックトレンド GB Tech Trendでは、毎週、世界で話題になったテック・スタートアップへの投資事例を紹介します。 気軽に店頭へ出掛けて行き、家具や家電商品を確かめられなくなった昨今、スマホARを使って自宅にいながら商品の大まかなサイズや使い勝手を知るニーズが…

News

〝AIの眼で見る〟Webアプリセキュリティツール「AeyeScan(エーアイスキャン)」開発、プレシリーズAで3億円を調達

<3日10時30分更新> 本ラウンドの投資家にグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)を追記。 セキュリティテスト自動化ツール「AeyeScan(エーアイスキャン)」を開発するエーアイセキュリティラボは3日、直近のラウンドで3億円を調達したと発表した。プレシリーズ A ラウンド相当と推定される。このラウンドはグロービス・キャピタル・パートナーズ(GCP)がリードし、Salesforce Ve…

京都フュージョニアリング、13.3億円をシリーズB調達——脱炭素で注目を集める核融合炉の部品開発

核融合炉部品開発の京都フュージョニアリングは2日、シリーズ B ラウンドで13億3,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、Coral Capital、産業革新投資機構傘下の JIC ベンチャー・グロース・インベストメンツ、ジャフコ グループ(東証:8595)、大和企業投資、DBJ キャピタル、JGC MIRAI Innovation Fund(日揮とグローバル・ブレインが運営…

広告効果最大化「ADVA」運営のサイカ、シリーズEラウンドで37億円を調達——累計調達額は59億円に

広告効果分析マーケティングツールを提供するサイカは2日、シリーズ E ラウンドで37億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、THE FUND(シニフィアンとみずほキャピタルが共同運営)と、名前非開示の日本内外の機関投資家複数。また、日経によれば、これら投資家には、任天堂創業家のファミリーオフィス Yamauchi No.10 Family Office が含まれる。サイカにとっては、…

緑内障検査機器開発のクリュートメディカルシステムズ、東大IPCなどから3.2億円を調達——米市場進出と量産化加速へ

クリュートメディカルシステムズは2日、直近のラウンドで3億2,000万円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、東京大学協創プラットフォーム開発(東大 IPC)、芙蓉総合リース、フューチャーパートナーズ。シリーズ C ラウンド相当と推定される。同社にとっては、2015年6月の約3.8億円(シリーズ A ラウンドと推定)、2018年12月の約2.5億円(シリーズ B ラウンドと推定)に続く…

リモートワークのキャスター、13億円をシリーズD調達——登録人材1,000名超、利用企業累計2,000社を突破

宮崎に本社を置き、全国を対象にオンラインアシスタントサービス「CASTER BIZ(キャスタービズ)」など人材事業を展開するキャスターは、シリーズ D ラウンドで13億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、インキュベイトファンド、グリーンコインベストメント、AXIOM ASIA Private Capital 、山口キャピタル、第一生命保険。 同社にとっては、2020年4月の調達にお…

美容医療の口コミ・予約アプリ「トリビュー」運営、ニッセイ・キャピタルらから10億円をシリーズB調達

美容医療の口コミ・予約アプリ「トリビュー」を運営するトリビューは1日、シリーズ B ラウンドで10億円を調達したと発表した。このラウンドは、ニッセイ・キャピタルがリードインベスターを務め、W ventures、三菱 UFJ キャピタル、KDDI(東証:9433)、ポーラが参加した。同社にとっては、2019年8月のラウンド(シリーズ A と推定)に続くものだ。ニッセイ・キャピタルと三菱 UFJ キャ…

プロ指導のオンラインダイエット「WITH Fitness」運営、デライト・ベンチャーズと千葉道場から1億円を調達

マンツーマンでトレーナーが教えてくれるオンラインダイエットサービス「WITH Fitness」を運営するウィズカンパニーは1日、デライト・ベンチャーズと千葉道場から1億円を調達したと発表した。このプロジェクトは、DeNA 社員などが社内外の共に新規事業を立ち上げるベンチャービルダーから輩出された。これまでに、ベンチャービルダーから輩出されたスタートアップとしては、昨年、今年6月にサービスを β ロ…

クラフトビール業界DXの「Best Beer Japan」、7,000万円をシード調達——醸造所ECから料飲店向け業務基盤を目指す

醸造所や料飲店向けに、クラフトビール流通に関わるデジタルトランスフォーメーション(DX)サービスを提供する Best Beer Japan(以下、BBJ)は1日、シードラウンドで7,000万円を調達したことを明らかにした。同社にとっては、2018年7月のエンジェルラウンド、2021年2月のプレシードラウンドに続くものだ。 このラウンドに参加した投資家は、 Headline Asia PE&…

ITエンジニア採用「TechTrain」運営、1.3億円をプレシリーズA調達——博報堂DYベンチャーズ、D4V、SMBC VCから

有名企業の IT エンジニアから実務が学べるオンラインコミュニティ「TechTrain」を運営する TechBowl は27日、プレシリーズ A ラウンドで1.3億円を調達したと発表した。このラウンドに参加したのは、博報堂 DY ベンチャーズ、D4V、SMBC ベンチャーキャピタル。同社にとっては、2018年12月に実施したシードラウンドに続くものだ。 前回取り上げたときには、まだコーポレートサイ…

レシート買取アプリ「ONE」運営のWED、シリーズCラウンドでアカツキから資金調達

レシート買取アプリ「ONE」を運営する WED は27日、シリーズ C ラウンドでアカツキ(東証:3932)から資金調達したことを明らかにした。投資金額や取得持分など詳細は明らかになっていないが純投資のようだ。 同社は2017年10月にプレシリーズ A ラウンド、2019年12月にシリーズ A ラウンドを実施している。シリーズ B ラウンドの実施時期は不明だが、2020年11月にグッドパッチから資…

オンライン医薬品EC「東京美肌堂クリニック」運営のLATRICO、シリーズAで3億円を調達

オンライン医薬品 EC プラットフォーム「東京美肌堂クリニック」を開発・運営する LATRICO は26日、シリーズ A ラウンドで3億円を調達したと明らかにした。このラウンドに参加したのは、コロプラネクストと HIRAC FUND。同社はこれまでに、スピンアウト元から2回の調達を行っているが、外部投資家を招くのは今回が初めてとなる。累積調達額は5億5,000万円。 LATRICO は、2017年…

ゲームパブリッシャーCarry1st、2,000万米ドルを調達——Googleやa16zがアフリカでWeb3ゲーム投資を強化(2/2)

(前編に続く) スタートダッシュ Carry1st は2018年以降、これまでに2,950万米ドルを調達している。 Carry1st は2019年にゲーム「Carry1st Trivia」をローンチし、この作品はケニアとナイジェリアで Android のNo.1 タイトルとなった。しかし彼らは、人々がゲームを発見するための別の方法を見つけることから、自分たちの専門性が(ゲームを作るよりも)ゲームの…

金融各社に埋込型仮想通貨インフラ提供のZeroHash、世界展開に向け1億米ドル超をシリーズD調達

<ピックアップ> Zero Hash Raises $105M to Bring Crypto Products to All Financial Companies シカゴを拠点として、金融会社などに仮想通貨を取り扱うためのバックエンド機能を提供する ZeroHash は先頃、シリーズ D ラウンドで1億500万米ドルを調達した。このラウンドには、機関投資家として、著名なヘッジファンドマネージャ…

ゲームパブリッシャーCarry1st、2,000万米ドルを調達——Googleやa16zがアフリカでWeb3ゲーム投資を強化(1/2)

Carry1st は、アフリカ市場の需要喚起を目的としたモバイルゲームパブリッシングプラットフォームのために、著名な投資家から2,000万米ドルを資金調達した。 Web の先駆者である Marc Andreessen 氏と Ben Horowitz 氏が設立した Andreessen Horowitz(a16z)、Avenir、 Google が参加した。このラウンドは、a16z にとってアフリカ…

ブロックチェーンゲーム・メタバース特化ローンチパッド「Enjinstarter」、Web3投資のTGVから300万米ドル調達

シンガポールに拠点を置く True Global Ventures 4 Plus(TGV4 Plus)は、メタバースやブロックチェーンゲームプロジェクトのための IDO(Initial DEX Offering)ローンチパッド「Enjinstarter」に300万米ドルを出資した。シンガポールを拠点とする Enjinstarter は、この資金を活用して事業を拡大し、メタバース・イノベーション、ゲ…

ベトナムのブロックチェーンゲームギルドAncient8、「Axie Infinity」創業者らから400万米ドルをシード調達

ベトナムのブロックチェーンゲームギルド Ancient8 は20日、VC ファンドの Dragonfly Capital、Pantera Capital、Hashed が共同リードっしたシードラウンドで400万米ドルを調達したと発表した。 このラウンドには、Mechanism Capital、Coinbase Ventures、Alameda Research、3Twelve Capital、Co…

Play-to-earn(遊んで稼ぐ)エコシステム向けSaaS提供のInfinity Force、Animoca Brandsらから550万米ドルを調達

Play-to-earn(遊んで稼ぐ)エコシステムにサービスを提供する管理システム「Infinity Force」は、Animoca Brands がリードしたシードラウンドで550万米ドルを調達した。その他の参加投資家は、JUMP Capital、Sky Vision Capital、OKex Blockdream Ventures、MEXC、GSR、Double Peak Group、Toke…

細胞培養技術開発のインテグリカルチャー、12社から7.8億円を調達——年内に培養フォアグラ量産化へ

低コスト細胞培養技術「CulNet System」を開発するインテグリカルチャーは20日、シリーズ A’(ダッシュ)ラウンドで7.8億円を調達したと発表した。これは、同社にとって、2018年5月に実施したシードラウンド(3億円を調達)、2020年6月に実施したシリーズ A ラウンド(8億円を調達)に続くものだ。今回の調達を受けて、累計資金調達額は約19億円に達した。 このラウンドに参加…

コードを書かずにWebサイトが作れる「STUDIO」運営、One CapitalとD4Vから3.5億円をシリーズA調達

クラウドベースの Web サイト作成ツール「STUDIO」を開発・提供する STUDIO は19日、シリーズ A ラウンドで約3.5億円を調達したと発表した。このラウンドは One Capital がリードし、D4V が参加した。D4V は前回プレシリーズ A ラウンドに続くフォローオン。同社は調達した資金を使って、プロダクトの強化と、マーケットシェアの拡大を図るため、組織体制を拡大する。 STU…