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新時代の組織、ヒントはGoogle流「自律協業」ーーシードで3億円集めたBeaTrust (ビートラスト)のワケ

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コロナ禍は私たちの働き方に大きな影響をもたらすことになった。 これまで「常識」だからと蓋をしていた通勤やヒエラルキー、毎日の仕事の在り方や評価など。成人した大人であれば、個々人の「成長」や「人生」に関わる大問題でもあるにも関わらず、ずっと変えられなかった社会の仕組みが大きく動き出しつつあるのだ。 そして今、この課題により明確なフレームワークを持ち込もうというスタートアップが現れた。具体的なプロダク…

コロナ禍は私たちの働き方に大きな影響をもたらすことになった。

これまで「常識」だからと蓋をしていた通勤やヒエラルキー、毎日の仕事の在り方や評価など。成人した大人であれば、個々人の「成長」や「人生」に関わる大問題でもあるにも関わらず、ずっと変えられなかった社会の仕組みが大きく動き出しつつあるのだ。

そして今、この課題により明確なフレームワークを持ち込もうというスタートアップが現れた。具体的なプロダクトのお披露目はもう少し先だが、今、明らかになっている彼らの思想をお伝えしたい。

ベテラン・スタートアップ

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写真左より: 共同創業者の久米雅人氏と代表取締役の原邦雄氏、VP of Engineeringの長岡諒氏

BeaTrust (ビートラスト)は代表取締役の原邦雄氏と久米雅人氏らが今年3月に共同創業したスタートアップだ。

同社はこのほど、シードラウンドで3億円という資金調達を成功させた。増資に応じたのはリードインベスターとしてサイバーエージェント・キャピタル(CAC)、ラウンドに参加したのはDNX Ventures、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、STRIVE、One Capital,、Delight Ventures、PKSHA/SPARX、みずほキャピタル及び複数の個人投資家。出資はJ-KISS型新株予約権を発行する形で実施されている。

シードのタイミングで3億円も破格だが、これらトップクラスのVCが顔を並べるのも珍しい。なぜか。CACの近藤裕文氏はリードした評価ポイントを次のようにまとめる。

「コロナショックの発生によって、デジタル化(DX)は多くの産業、日本企業とって大きな課題となった一方、それを支援する組織構築から人材活用まで提供できるプロダクトは満たされていません。Google時代に課題感(深刻度)や問題点(進まない理由)を相当把握されていて打ち手も分かってらっしゃる点、原さん・久米さんのGoogle・シリコンバレーネットワークに加え、CACのグローバルネットワークで東南アジア市場の立ち上げをサポートできる点に可能性を感じています」(近藤氏)。

共同創業した原氏、久米氏は共に前職Googleで、最後の仕事をスタートアップ支援に捧げた人物だ。現在、Coral Capitalにて活躍する西村賢氏も在籍していた部門で、アクセラレーションプログラム「Google Launchpad Accelerator Tokyo」や、国内では珍しいGoogleによる出資案件(Abeja、PLAIDなど)などを手掛けていた。

もちろんこれだけでも実績としては十分だが、特に原氏はまさにインターネット・ビジネス創世記とも言えるシリコンバレーにて過ごした経験を持っている。同氏は国内でキャリアをスタートした後、渡米して米SGI(シリコングラフィクス)に在籍していたのだが、ちょうどこの1990年前後の米国インターネット世界は様々なスタートアップの「ビック・バン」とも言えるストーリーを巻き起こしている。

例えば原氏が在籍していたSGIには伝説的創業者、ジム・クラーク氏がいる。

彼がマーク・アンドリーセン氏らと作ったウェブブラウザ「Mosic(モザイク)」は「Netscape Navigator(ネットスケープ・ナビゲーター)」を生み出し、Microsoftと激しい戦いを繰り広げることになった。IEとの戦いに敗れたアンドリーセン氏がベン・ホロウィッツ氏と創業したベンチャーキャピタル「Andreessen Horowitz(a16z)」が支援したSkypeはかつての宿敵、Microsoftに買収されることになり、その後のa16z発展の基礎となる。

離合集散を繰り返しエコシステムを巨大化してきた米国らしいエピソードだ。

原氏はSGIを離れた後もシリコンバレーに残り、スタートアップ支援のコンサルティング・ファームを自分で立ち上げ、このスタートアップ・エコシステムの聖地がどのような原理で事業を生み出していくのか体で感じてきたのだそうだ。帰国後は主に広告畑で日本のマイクロソフト、Googleと渡り歩いた。

BeaTrustを共同創業した久米氏もまた、2回目のインキュベイトキャンプに参加するなど、2010年代の国内スタートアップ・シーンを自分ゴトとして経験してきた人物だ。イノベーションの理屈を知り尽くしている二人だからこそ、これだけ多くの投資サイドが集まったのはよく理解できる。

必要とされる「自律的な」働き方

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BeaTrustウェブサイト・プロダクトの公開は秋に予定されている

本題に入ろう。彼らは何を解決しようとしているのか。

BeaTrustのテーマは大きな視点で言えば「イノベーション」だ。日本企業がイノベーションを起こすために必要な組織、人、文化を作り出すためのHowを提供する。彼らはこれまでの経験から、イノベーティブな企業の本質は「多様な人材による自律的な協業を促すカルチャー」と、それを実現に移すことができる「整備されたデジタルインフラ」にあるとしている。

解決のためのキーワードは「自律的協業」だ。彼らが在籍していたGoogleはチームワークのポリシーとして「re:Work」というコンセプトを公表している。久米氏は今後の企業イノベーションを考える上で重要なポイントにチームの「心理的安全性」と「相互信頼」を挙げる。

「企業が『オープンであること』も重要なファクターです。最近のスタートアップでは割とデファクトになりつつありますが、大きな企業ではまだまだ社員に色々な情報を開示し切れていないところも多いかと思います。人の情報から開示することでコミュニケーションの円滑化や協業機会を増やすカルチャーを醸成することを意識しています」(久米氏)。

一方、こういった話題は抽象論に陥りがちでもある。ルールで自律的に動けと縛っては意味不明だし、かと言って精神論で経営者のように振る舞えと指示をしてはチームワークとして成立するはずもない。そこで役立つのが思考フレームワークの存在だ。特にGoogleはOKRなどの導入でもよく話題になる。BeaTrustはどのような土台を用意しているのか。原氏の考え方はこうだ。

「自律的な協業を促すには、トップがビジョンを明確に示し、開示できるものはすべて開示し、心理的な安全性を担保しつつ、従業員の自主性にあとは任せるというのが道筋です。OKRは個人やチームの目標管理には重要ですが、同時に持続的に学習する文化を組織として根付かせることも競争優位性を保つためには大切だと思います(このあたりもre:Workにうまくまとめられています)。

そのような環境下では自然と社員同士が知識を共有しあったり教え合ったりする行為が活性化します。また、その根っこにあるのはGiver的な精神となります。日本企業の方々とお話をしていて一番感じるのは特に心理的安全性とコア業務を離れて他の社員をサポートすることに対する評価が確立されていないです。その場合、どうしても横断的な協業は中々現場からは生まれにくいと考えます。我々の製品はこのような文化を醸成していく後押しになるようなテクノロジーの基盤を提供していくことにあります」(原氏)。

両氏との会話で、特に印象に残ったのが教えあう文化だ。

コロナ禍に遭遇し、私たちは強制的に自律的な行動を求められる環境に遭遇した。従来型のトップダウンでは声が届かず、監視・管理というマネジメントの仕組みが崩壊した瞬間、組織は新しい方法を示さなければならなくなった。しかし、自律的行動は個々人のラーニングによるところが大きい。しかしもし、組織そのものに「学ぶ仕組み」がインストールされていればどうだろう。教え合う文化というのはこの組織の自己修復力を高めるために必要だというのだ。

冒頭に書いた通り、プロダクトの詳細はまだ披露されていない。秋ごろに公開される予定のプロダクトは次のようなHowの提供から開始するとしている。

  • 従業員の業務内容やスキル・経験の可視化
  • チーム構成・組織体制の把握
  • 横断的かつスピーディで強力な検索機能
  • コラボレーションを生み出すためのコンタクト情報などの表示

会社はあなたのことを考えてくれているのか

取材でもう一つ心に残った言葉がこれだ。昭和の高度経済成長期、仕事というのは言葉通り「人生をかけたもの」が多かったように思う。車を作り、テレビを売り、道路を伸ばして山にトンネルを掘る。情報が乏しい時代、組織は一丸となってダイナミックに動くことが必要だった。「日本的サラリーマン」が輝いていた時代だ。

しかしそこから半世紀近くが過ぎ、私たちの世界は情報化で一変した。スマホで今いる場所にオンデマンドに配車できるし、不用品はどこか遠くに離れた見ず知らずの人に譲ることができる。それも数分で、だ。

企業に求められるイノベーションの頻度はどんどん回数を増し、そこで働く人たちの人生もせわしなく変化が求められるようになる。急流下りのような企業経営が求められる中、経営陣には大きく二つの選択肢を突きつけられるようになってきた。

使えない人を切って採用を続けるか、それとも変化に対応できる人を育てるか、だ。

原氏や久米氏が体験した「多様な人材が自律的に協業しあう世界」、それこそがこの新しい時代に求められているスタンダードなのではないだろうか。

ドローンとAIで建物診断、ドローンパイロットエージェンシーがCACなどから1億円調達

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ドローンを活用した画像分析サービスを提供するドローンパイロットエージェンシーは7月14日、カクイチとサイバーエージェント・キャピタルを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達した資金は1億円で出資比率などの詳細は非公開。調達した資金で人材の採用およびサービスの機能強化を進める。また、出資したカクイチとはAI画像分析技術を活用した新事業の検討も開始する。 ドローンパイロットエージェンシー…

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ドローンパイロットエージェンシーウェブサイト

ドローンを活用した画像分析サービスを提供するドローンパイロットエージェンシーは7月14日、カクイチとサイバーエージェント・キャピタルを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達した資金は1億円で出資比率などの詳細は非公開。調達した資金で人材の採用およびサービスの機能強化を進める。また、出資したカクイチとはAI画像分析技術を活用した新事業の検討も開始する。

ドローンパイロットエージェンシーが開発する「AI建物劣化診断サービス」は、建物の外壁をドローンで撮影し、その動画よ読み込むことで亀裂箇所を自動で検出してくれる。今後開発を進めて、外壁の浮きなどの状況にも対応する予定。同社の設立は2018年11月。これまでにも同様の方法で、人が検査しにくい高所や狭所にある構造物の劣化箇所を特定するサービスを提供している。

via PR TIMES

サイバーエージェント・キャピタルが支援体制強化ーー開発や組織、PRなどグループノウハウを提供

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ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。 速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年か…

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サイバーエージェント・キャピタルメンバー

ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。

速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年からサイバーエージェントビットコインのCTOとして、仮想通貨取引所や暗号通貨の開発を手掛けた人物。その後、RPAプラットフォームの開発などに従事していた。

具体的な技術支援については、エンジニア採用から実際のコードレビューなどの相談を受け付けているほか、広報・PR支援についても、専任者の不在やノウハウ不足などの課題を解決する独自の支援プログラムを提供するとしている。

また、この支援室とは別に社内外のノウハウを提供するエキスパートの就任も伝えており、R&D、グロースハック、エンジニアリング、技術法務、組織戦略の5テーマについてそれぞれの知見を持った人材が支援にあたる。例えば組織戦略についてはサイバーエージェントの取締役として採用や育成、企業文化など人事全般を統括する曽山哲人氏が担当する。

CACは2006年の開始(当時の社名はサイバーエージェント・インベストメント)からアジア中心に8カ国10拠点でスタートアップ投資を手掛けるベンチャーキャピタル。累計投資社数は350社にのぼり、主な投資先にはSansanやスペースマーケット、ビザスクといった近年の国内上場組や、SEAで大きな影響力を持つコマースのTokopediaなどがある。また、同社はこれに合わせてサイトをリニューアルしたことも伝えている。

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リニューアルしたサイト

話題のポイント:ここ1、2年はテクノロジー系のスタートアップに投資するベンチャーキャピタルのファンドレイズラッシュでした。

実は市況の変化については「狼がくるぞ!バブルが弾けるぞ!」という声と共に随分前から囁かれていまして「2020問題は織り込み済み」として、逆にここを新ファンド設立のタイミングに指定している方もいらっしゃったぐらいでした。もちろん感染症拡大は(ビル・ゲイツ氏以外)誰も予想していなかったと思いますが。

なので、国内のスタートアップ投資における主要なファンドは堅調に出資を集めることに成功しており、あまりここでのドタバタ(メジャーなファンドが活動停止するなど)はなかったように思います。

一方、やや声が聞こえるようになってきたのが「ファンドの差別化」についてです。2010年前半はファンドサイズだけでも「50億円規模!すごい!」みたいなのがありましたが(もちろん今もすごいことなんですよ)、それをブランドとして全面に押し出す方は少なくなりました。

その辺りの状況についてはこちらの記事でもまとめています。

そこで出てくるのが支援体制の拡充です。従来ハンズオンと表現されていたものですが、ベンチャーキャピタルのパートナーや出資担当者が属人的にノウハウを提供するのではなく、組織だったらそれに特化した人材を採用(もしくは協力企業と連携)して支援にあたる、というチーム戦に変わってきています。

採用やマーケティング、広報・PR関連はよく聞くのですが、CACの開発支援というのは珍しいかもしれません。具体的にどういう支援をするのか、担当する速水さんにお聞きしたところ、次のように答えてくれました。

「ラウンドや規模によって支援の形は様々ですが、枕詞に”開発”や”技術”、”エンジニア”のつくことは、サイバーエージェントでの知見を活かし、サポートしたいと考えています。例えば社外取の技術顧問のようなサービスを、出資先の企業様は無料で受けられるようなものをイメージしていただけると、わかりやすいかもしれません。また、出資時に開発チームがないパターンもあります。その場合はどのように開発エンジニアを巻き込んでいくか、採用していくかなど、体制構築を企業様と併走しサポートしていく形になります」。

スタートアップ時に共同創業するエンジニアの方が創業経験豊富というパターンはそこまで多くありません。もちろんそれがベストですが多くの場合は元同僚などのケースでしょう。初めて会社経営する、というのもあるあるです。だからこそ、特に直接的な技術支援というよりはケーススタディを伝えてくれる存在は安心感につながりそうです。

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CACの支援領域

また、広報・PRについても特徴があります。サイバーエージェントと言えば2000年代に始まった祖業のネット広告代理事業からブログメディア、ゲーム、そしてインターネット放送と今もなお拡大・成長し続けるお化けみたいな会社です。

ややもするとこの振れ幅の大きさは「何やってるかよく分からない」ということにも繋がるわけですが、ここのコミュニケーションをしっかりと設計し、ブレないブランドに貢献してきたのが広報室の存在です。(詳しい内容は割愛しますが、興味ある方は「サイバーエージェント広報の仕事術」を参照ください)

「まだ創業間もない、ビジネスの社会的影響力が大きくないシード、アーリー期のスタートアップにとって、会社の信頼度や認知を向上させるための広報活動ができたかどうかが、その後の会社の姿を大きく変化させる鍵になることは少なくありません」(広報室を担当する下平江莉さん)。

私もこの広報・PRノウハウは今後、スタートアップにとって大変重要なピースになると考えています。サイバーエージェントが積み上げてきた知見を得られるというのはこれもまたひとつ、差別化に繋がるのではないでしょうか。

株式投資型クラウドファンディングの「イークラウド」、本サービス開始に向け投資家登録の受付を開始

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株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」のサービス開始準備を進めるイークラウドは17日、同サービスへの参加を希望する投資家の事前登録の受付を開始した。同社は3月に財務省関東財務局に対し第一種少額電子募集取扱業者の登録を完了、またサービス開始の前提としていた日本証券業協会への加入についても、特定業務会員としての登録が完了していることが確認できる。 株式投資型クラウドファンディングでは、投資を…

株式投資型クラウドファンディング「イークラウド」のサービス開始準備を進めるイークラウドは17日、同サービスへの参加を希望する投資家の事前登録の受付を開始した。同社は3月に財務省関東財務局に対し第一種少額電子募集取扱業者の登録を完了、またサービス開始の前提としていた日本証券業協会への加入についても、特定業務会員としての登録が完了していることが確認できる

株式投資型クラウドファンディングでは、投資を募りたい案件を持つ起業家と、それらの案件に投資を希望する投資家をマッチングすることとなるが、イークラウドは3月に起業家からの案件募集を開始しており、今回の投資家登録の受付開始はその次のステップ。同社によれば、本サービス開始となる第1号案件の公開は7月を予定しているという。

イークラウドは2018年11月に設立、サイバーエージェントやサイバーエージェント・ベンチャーズ(当時)出身の波多江直彦氏が代表を務める。スタートアップスタジオの XTech(クロステック)と、大和証券グループのフィンテックサービス開発に特化した子会社 Fintertech から合計4億4,200万円を調達している

via PR TIMES

フィリピンAyannahとインドECAPS、共に銀行口座を持たない人々に金融を提供する両社が事業統合——シリーズBで3,000~5,000万米ドル調達へ

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フィリピンを拠点とするデジタル金融サービスプロバイダ Ayannah と、インドを拠点とする決済会社 Electronic Cash and Payment Solutions(ECAPS)の合弁会社として、Ayannah Global(AG)が設立された。新会社 AG は、シンガポールに本社を置き、南アジアと東南アジアの成長する中産階級に「手頃な価格でアクセス可能なデジタル金融サービス」を提供す…

Image credit: Aynnah / ECAPS

フィリピンを拠点とするデジタル金融サービスプロバイダ Ayannah と、インドを拠点とする決済会社 Electronic Cash and Payment Solutions(ECAPS)の合弁会社として、Ayannah Global(AG)が設立された。新会社 AG は、シンガポールに本社を置き、南アジアと東南アジアの成長する中産階級に「手頃な価格でアクセス可能なデジタル金融サービス」を提供することを目指す。AG は、Miguel Perez 氏と Praveen Suri 氏が共同 CEO を務める。

拠点をシンガポールに選択したことで、インド、インドネシア、フィリピン、そして間もなくベトナムなどの市場への AG の拡大計画を実現しやすくなると、同社はプレスリリースで述べている。合併後の事業体は現在の製品群を拡大し、B2B デジタル金融サービスプロバイダーになることを目指す。さらに、AG は、銀行界のベテラン Ray Ferguson 氏を取締役会長に任命したとを発表した。

Ferguson 氏はスタンダード・チャータード銀行のアジアおよび中東部門で上級職を務めるなど5大陸で30年以上の経験を積み、台湾、インドネシア、アラブ首長国連邦(UAE)、北南米、シンガポールでは CEO を務めた。また、過去にはバーレーンのアラブ銀行グループ(Arab Banking Corporation) でグループ・チーフ・バンキング・オフィサーを務めた経験を持つ。

AG はフィリピンで、中流階級の顧客・中小企業家⇄銀行・金融機関・保険会社をつなぐデジタルマーケットプレイス「Kaya」を立ち上げ、今年後半にはインド、インドネシア、ベトナムでもサービスを開始する予定だ。合併後の新会社は、まもなくシリーズ B ラウンドを開始する予定で、調達目標額は3,000万~5,000万米ドル。これまでに Ayannah と ECAPS は、Wavemaker Partners、Golden Gate Ventures、500 Startups のほか、アジア各地のファミリーオフィス複数から出資を受けている。

新型コロナウイルスの感染拡大の結果、オープンバンキングとオムニチャネル配信プラットフォームに対して、特に、デジタルサービスの迅速な展開を必要とする銀行、貸金業者、保険業者からの需要が増えていると AG は認識している。

2010年に設立された Ayannah は、新興の中間層に金融サービスを提供する AI 技術プラットフォームで、インド、フィリピン、インドネシア、ベトナムに顧客を持ち、地域を超えて大きな存在感を示している。同社の AI 技術は、決済、送金、保険、遠隔医療に至るまで、金融やライフスタイル商品やサービスを包括的に提供するために設計されているとしている。Ayanah の商品には、アクサと提携した病院収入保険プラン「PanaloCare」があり、被保険者が入院した際には毎日の副収入が得られるよう支援する。

一方、インド・バンガロールを拠点とする ECAPS は2013年以来、インド国内の移民や銀行口座を持たない人々の需要に対応してきた。同社は、インドの新興中産階級の消費者向けに、国内送金、公共料金支払、通信料のリチャージ、旅行券の発券サービスなど提供している。

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【via e27】 @e27co

【原文】

ベトナムのECプラットフォーム「Tiki」運営、Northstar Groupのリードで1億3,000万米ドルを調達【報道】——競合「Sendo」とは合併協議中か

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ベトナムの e コマーススタートアップ Tiki は、シンガポールに本社を置く PE 企業 Northstar Group がリードした新ラウンドで1億3,000万米ドルを資金調達したと報じられた。 e27 はこのニュースについて Tiki に連絡を取ったが、担当者はコメントを拒否した。 DealStreetAsia によると、このラウンドは最大で1億5,000万米ドルまで調達が続く可能性があると…

Image credit: Tiki

ベトナムの e コマーススタートアップ Tiki は、シンガポールに本社を置く PE 企業 Northstar Group がリードした新ラウンドで1億3,000万米ドルを資金調達したと報じられた。

e27 はこのニュースについて Tiki に連絡を取ったが、担当者はコメントを拒否した。

DealStreetAsia によると、このラウンドは最大で1億5,000万米ドルまで調達が続く可能性があるという。

Tiki のキャップテーブル(資本政策表)には、ベトナムのユニコーン VNG、日本のサイバーエージェント・キャピタルと住友商事、中国の小売業者 JD(京東)、シンガポールの EDBI、韓国のファンド SparkLabs Ventures、Korea Investment Partners、STIC Investments などが既存投資家として名を連ねている。

Tiki は2010年に書籍販売プラットフォームとして設立された後、オンラインマーケットプレイス、フルフィルメントセンター、物流ネットワークからなる1つの e コマースプラットフォームへと成長した。

同社が2018年にシリーズ C ラウンドを発表した際には、中国のオンライン小売企業 JD が最大の株主の一つと言われていた。JD の Tiki への出資は、JD がインドネシアとタイでのプレゼンスを確保した後、有利な東南アジア市場への参入を目指す戦略の一環である。

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2019年には、バーティカル(取扱品目)を拡大し、ワンストッププラットフォームになるための取り組みの一環として、Tiki はイベント発券スタートアップの Ticketbox を未公開額で買収した

Tiki は最近、地元の競合 Sendo と経営統合を試みたと報じられている。DealStreetAsia は、Tiki と Sendo が合併について合意に達したと報じたが、この取引がベトナム商工省の全国競争委員会によって承認されたかどうかについての最新情報はない。

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【via e27】 @e27co

【原文】

ベトナムのフィットネススタートアップWeFitが破産申請——昨年CACらから100万米ドル調達も、新型コロナ影響で業績低下

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「ClassPass」のようなサービス「WeFit」を提供するベトナムのライフスタイルプラットフォーム WeWow が、新型コロナウイルスの影響で資金繰りが苦しくなり破産を申請した。

Image Credit: WeFit

地元メディアが入手した顧客への発表で、WeWow は、WeFit、WeFit Point、WeFit Pago、WeJoy を含むすべてのサービスを閉鎖すると発表した。

当社の運転資金は完全に枯渇している。そのため、事業やプロダクトを維持することができない。(同社声明)

WeWow では、5月10日まで予約が入っていた顧客については、第三者と連携することで対応するとしている。

WeFit は、ハノイとホーチミンシティの1,000以上の場所で、ユーザがフィットネスと美容のパッケージをサブスクリプション購入できるアプリだ。先月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で収入の約95%が影響を受けているとしていた。スタッフの50%以上をレイオフまたは解雇すると発表したアメリカ ClassPass に似ている。

WeFit は昨年1月に資金調達を行ったばかりで、サイバーエージェント・キャピタル(CAC)や東南アジアの VC からのプレシリーズ A ラウンドで100万米ドルを調達した。当時、WeFit は月に約15万件の予約を処理していたという。

昨年5月、ジャカルタ開催の「Monthly Pitch」に登壇した WeFit 創業者兼 CEO Nguyen Khoi 氏
Image credit: Masaru Ikeda

しかし、2019年末から2020年初頭に向けて、WeFit は1回の予約ごとのセッション数を減らす方針変更を理由に、多くのジムやスパから訴えられていた。また、今年初めには同社が借金を積み上げていることも報じられていた

2月には、WeFit の創業者兼 CEO Nguyen Khoi 氏が退任し、CEO 代理 Nguyen Hai Dang 氏が後任に就いた。

WeFit は、新型コロナウイルス影響による業績低下を乗り切れなかった、東南アジアで直近のスタートアップだ。

先週、インドネシアの格安ホテル会社 Airy は、今月いっぱい事業を停止すると発表した。食品物流スタートアップの Stoqo も最近シャットダウンを発表した。

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【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

インドネシアで〝スマートカプセルホテル〟を展開するBobobox、シリーズAラウンドで1,150万米ドルを調達

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インドネシアの宿泊施設運営スタートアップ Bobobox は、Horizo​​ns VenturesとAlpha JWC Ventures がリードするシリーズ A ラウンドで1,150万米ドルを確保した。声明によると、Kakao Investments、Sequoia Surge、Mallorca Investments といった新規および既存投資家もこのラウンドに参加した。

Bobobox のチーム
Photo credit: Bobobox

Bobobox は手頃なカプセル式の宿泊施設を提供している。アプリと IoT を連携させ、セキュリティと快適さ、そして価格の手頃さを実現している。

創業3年目となる Bobobox は、今回得た新たな資金で技術チームを成長させ、製造および運用モデルを強化することにより、製品の改善を加速する予定だ。世界がパンデミックから回復した後、東南アジアの新規市場にも事業を拡大する計画だ。

Bobobox は昨年の資金調達ラウンド以来、3つの都市の6ヵ所を新たに追加し、稼働中の建物は合計8軒、個室数は500室になったと述べている。また、新型コロナウイルスの状況に応じて、3つの都市に4ヵ所のローンチをする用意がある。

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Bobobox の共同設立者で社長の Antonius Bong 氏は次のように述べている。

私たちは常に、市場により良いサービスを提供するために、より多くの場所の確保に向けて行動しています。ただし、当面は新型コロナウイルスの状況に対処するための新機能とプロトコルに注力します。

Bobobox は観光産業がパンデミックによる大打撃を受けているにも関わらず、約50%〜60%の稼働率を維持していると述べた。パンデミック前の約80%〜90%よりは低下しているが、地元のユーザが新しい常連になり、他の宿泊施設のプレーヤーと比べて比較的順調に進んでいると同社は語った。

Bobobox の共同設立者兼 CEO Indra Gunawan 氏は次のように述べている。

私たちは無駄のない運営モデル​​によって低いバーンレートを維持できるため、従来の宿泊施設のプレーヤーよりも長く強固なランウェイを持っています。

【via Tech in Asia】 @techinasia

【原文】

サイバーエージェント・キャピタル、新型コロナ対応で「Monthly Pitch」を初のオンライン開催—8社が登壇、国内外から投資家120名超が集まる

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サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。これまで渋谷の「hoops link tokyo」で開催されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、13日に開催された第37回は完全オンラインで開催された。 ピッチセッションには、十年以上事業継続している会社から、最近設立さ…

サイバーエージェント・キャピタル(CAC)は毎月第2水曜日、シード・アーリー期の起業家と投資家が集まるピッチイベント「Monthly Pitch」を開催している。これまで渋谷の「hoops link tokyo」で開催されてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大による影響から、13日に開催された第37回は完全オンラインで開催された。

ピッチセッションには、十年以上事業継続している会社から、最近設立されたスタートアップまで多様な顔ぶれ8社が登壇。従来のオフライン開催時に勝る盛況ぶりで、観覧する投資家は日本内外から120人超(筆者カウント)が参加した。オンラインイベントではネットワーキングの難しさボトルネックになるが、Zoom の Breakout Rooms 機能とスタッフらのコーディネイトにより、起業家と投資家の具体的な出資相談にも花が咲いたようだ。

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今回ピッチ登壇した8社のサービスは以下の通り。

dDrive by DigitalBlast

DigitalBlast の「dDrive」は、運送ドライバの労務環境改善を狙うサービスだ。運送業界では、長時間労働が問題として顕在化しているが、実のところ、トラックを運転している時間よりも、荷待ち・荷役の時間が長いことに起因することが多い。ただ、ドライバが荷主に対して、荷待ち・荷役の時間を是正するよう改善を求めることは立場上難しい。

dDrive ではアプリを通じてドライバの労務を記録、これを解析し日報・労務データ・分析データを自動作成することで、運送会社が実態を把握することを支援する。状況が見える化されることで、運送会社は荷主に対して荷待ち・荷役の改善を求めやすくなる。運送ドライバには中高年者も多いため、操作はワンクリックだけ、ポイントなどインセンティブで持続使用しやすい仕掛けを取り入れた。

PRENO by PRENO

C CHANNEL で海外事業責任者を務めていた肥沼芳明氏が昨年立ち上げた PRENO は、コスメに特化した自動販売機を展開するスタートアップだ。これまでは専門店や百貨店での対面販売か、通信販売などに限定されていた化粧品の販売チャネルを新規開拓する。日本未上陸の海外ブランドや、未発売の商品ラインを扱うことで既存流通と差別化された UX を提供する。

自動販売機は現金を扱わず、QR コード決済とクレジットカード決済のみに対応。デジタルサイネージが搭載されており、商品購入時に QR コードを表示して、ユーザにサンプリングアンケートに答えてもらったり、メイクアップ効果を AR で再現したりする運用も可能だという。初号機はラフォーレ原宿に設置される予定で、年内に空港や百貨店などに60台程度の設置を目指している。

みーつけあ by みーつけあ

みーつけあ」は、介護サービスを希望する利用者と提供者をマッチングするプラットフォームだ。通常、介護保険サービスを利用する場合、依頼をしてから実際にサービスが開始されるまでに2ヶ月程度を要する。利用者家族が何に困っているかを把握し、行政を通じて、それに対応可能なサービスを提供できる事業所(デイケア)がヘルパーの空き状況を確認する必要があるからだ。

みーつけあでは、有資格者が毎日受電し、利用者家族が困っている内容を把握。それに応じて、事業所に利用者を紹介することで最短で即日のマッチングを可能にする。事業所のデータベースを保有し、事業所毎に利用者による口コミを参照することが可能。最終的には、事業所のみならず、ヘルパーにまでリーチできるサービスを目指す。新型コロナに伴い、利用者家族とヘルパーのウェブ面談機能を開発中。

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ベチャクチャ / ドリアン by わたしは

わたしはは、AI をエンターテイメントに活用した「大喜利 AI」という分野を開拓するスタートアップだ。ある人物が話す意識、音声、文章特徴、話者特徴などを取り出し(これらを「パーツ」と呼んでいる)、それらを自由に組み合わせて、新しいエンターテイメントを創出する。外部化されたパーツをユーザが再構成することで、ユーザの創造力に基づいた二次創作体験を支援する。

大喜利 AI をユーザが体験できるよう、わたしはでは現在2つのアプリを公開している。妄想トーク作成アプリ「ペチャクチャ」は、誰かと誰かのおしゃべりを AI と共に作れるアプリ。例えば、織田信長とチェ・ゲバラを対話させたりできる(上の画像)。MAD 動画作成アプリ「ドリアン」は、短編動画や画像をアップロードすると AI が自動合成された動画クリップを作成する。

OOParts by Black

ブラックが開発・提供する「OOparts」は、コンソールゲームを Web ブラウザ上でプレイできるクラウドゲーミングプラットフォームだ。ハードウェアや OS などに依存しないため、ユーザはあるゲームをプレイするために余分な出費をしいられず、デベロッパにとっては機種毎の移植をしなくてもユーザを拡大できるメリットがある。

先頃、Google が Stadia を公開したことに代表されるように、GAFAMBAT(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft、Baidu=百度、Alibaba=阿里巴巴、Tencent=騰訊)は多額の投資をしてハイエンドのゲームを提供としているのと対照的に、OOparts では懐かしのローエンドゲーム、特に往年のファンを多く抱えるアドベンチャー系ゲームに特化するようだ。

NobodySurf by reblue

世界には3,500万人のサーファーがいるが、サーファーのコミュニティの一つ一つは小規模かつ点在・分散している。このため互いにつながることができず、例えば、サーファーショップやサーフィン関連メーカーが新商品を開発しても世界の見込顧客にはリーチできないし、サーファーは世界中から最良のコンテンツを見つけ楽しむことができない。

reblue の「NobodySurf」は、世界100カ国以上370万人へのリーチを誇るプラットフォームだ。世界2,000名のクリエイターが作った1万本のサーフィン動画作品が楽しめるほか、SNS 機能などを提供する。今年2月からはサブスクリプションモデルと広告によるマネタイズをスタート。近日中には EC もスタートさせ、将来はサーフィンに関連した C2C や旅行にまで業態を広げる計画だ。

Discoveriez by G-NEXT

企業のお客様相談室は、商品について消費者からのあらゆる苦情に対応する必要があり、さらに、異物混入の申告があった場合には、それを回収し、調査し、継続的にフォローアップするなど一貫した対応を求められる。既存の CRM や SFA ツールでは対応が難しかった。「Discoveriez」は、お客様相談室向けに特化した SaaS で企業を支援する。

ノウハウの詰まった豊富なテンプレートを備え、リスクマネジメントに特化した包括的な機能を提供。関連対応する部署やロールに合わせて、顧客情報を見せる見せない、品質情報を見せる見せない、などの細かい条件設定が可能だ。これまで大企業への提供にフォーカスしてきたが、今後は、SaaS で中規模企業の需要開拓にも注力する。

SaaSke by Interpark

2000年に創業したインターパークは、これまで業務用統合クラウドの「サスケ」や業務用050アプリ「SUBLINE(サブライン)」などを開発してきた。サスケのプロダクトラインの一つとして、必要なアプリをクラウド上で簡単に作れるサービス「サスケ Works」をリリースする。1,500社以上いるサスケシリーズの既存ユーザに加え、新規ユーザを獲得したい考え。

サスケ Works で実現できる機能は一部 SaaS 型 RPA にも似ているが、RPA が既存のツールやアプリの操作を自動化するのに対し、サスケ Works ではアプリそのものをスクラッチで作成できる点で新しい。また、サンプルアプリが100種類用意され、自分が作ったクラウド上のアプリを他ユーザに販売できるマーケットプレイスも開設。一定期間でフリーミアムで提供される見込みだ。


今回の8社の登壇を受けて、Morning Pitch でピッチしたスタートアップは累積286社。また CAC では、今年1月までに登壇したスタートアップの資金調達成功率が58.3%に達したことを明らかにしている。

Morning Pitch 第37回の終了を受けて、CAC ではすでに第38回へのエントリを開始している。募集の締切は5月19日23時59分まで、開催は6月10日にオンラインで予定されている。

看護師のタレントマネジメントソリューションを開発するエピグノ、東北大学ベンチャーパートナーズなどから1億円を調達

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看護師の病院定着率向上ソリューション「Epigno 病棟ナース」などを開発するエピグノは21日、プレシリーズ A ラウンドで1億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは東北大学ベンチャーパートナーズが務め、医療コンサル大手の CVC であるキャピタルメディカ・ベンチャーズ、フューチャーベンチャーキャピタル(東証:8462)、コロプラネクストが参加した。 これは、エピグノにとって、…

エピグノの経営陣。中央が CEO の乾文良氏
Image credit: Epigno

看護師の病院定着率向上ソリューション「Epigno 病棟ナース」などを開発するエピグノは21日、プレシリーズ A ラウンドで1億円を調達したと発表した。このラウンドのリードインベスターは東北大学ベンチャーパートナーズが務め、医療コンサル大手の CVC であるキャピタルメディカ・ベンチャーズ、フューチャーベンチャーキャピタル(東証:8462)、コロプラネクストが参加した。

これは、エピグノにとって、昨年2018年1月に実施したシードラウンド(1,500万円を調達)に続くものだ。シードラウンドには、IF Lifetime Ventures(現在のライフタイムベンチャーズ)が参加していた。

エピグノは2016年、富士通や商社出身の乾文良氏(現 CEO)や、乾氏の慶應ビジネススクール時代の同期である東北大学麻酔科医・集中治療医の志賀卓弥氏(現 CMO=最高医療責任者)らにより創業。2018年からはヘルスケアスタートアップであるサイマックス出身の Malik Olivier Boussejra 氏もメンバーに加わっている(当初は CPO=最高製品責任者、現在は CTO=最高技術責任者)。

エピグノが挑むのは看護師の退職問題だ。日本全国には250万人以上の看護師がいるが、調査によれば、実に4分の3の看護師が現在今いる病院を辞めたい、と考えることがあるという、仕事内容がハードであることも一因だが、より大きな理由として、病院という組織の中で適正な労務評価がされにくいことや、自身のキャリアについての希望が通らないことが挙げられる。

<参考文献>

実際のところ、日本の一般企業では規模無関係に平均を取ると年間8〜9人が辞めるのに対し、病院で一年に辞める看護師は10〜14人と高い数字となっている。慢性的に人手不足の市場であるため、辞めた看護師の多くは、より良い待遇と労働環境を求めて新たな病院への転職を目指すが、転職先の病院が転職前の病院より環境が良いとも限らない。そこでエピグノが考え出したのが、看護師版の「カオナビ」や「タレントパレット」とも言えるタレントマネージメントプラットフォーム「Epigno 病棟ナース」だ。

「Epigno 病棟ナース」の看護師スキルマップ機能
Image credit: Epigno

Epigno 病棟ナースは、看護師長など責任者がメンバーである看護婦のスキルや頑張りを評価したり、目標や今後のキャリアに応えたりするのに役立つ SaaS。現時点ではスキルマップ機能が中心だが、今後、評価・目標管理シート、アンケート機能を備えたモチベーション測定、インシデント・アクシデント報告(過去の医療事故履歴記録)などが追加される予定。「この病院、辞めます」と言われる前に、事前にリスクを察知できる機能は、一般企業向けの「モチベーションクラウド」などにも似ている。

エピグノのビジネスモデルは、病院向けのサブスクリプションだ。病院は看護師を雇用するために人材紹介会社に費用を支払っているが、平均的な病院で全人件費の約6割を占める看護師を、欠員を補うために新規に雇用しオンボードするコストは小さなものではない。むしろ、現在いる看護師の労働満足度向上に力を注いだ方が、病院の財務改善につながるだけでなく、医療現場の健全化にも大きく貢献するというわけだ。

看護師はその勤務体系に応じて、入院患者の看護を行う病棟ナース、外来患者の看護を行う外来ナース、患者宅を訪問し看護を行う訪問ナースに大別されるが、エピグノはまず、最も市場として大きい病棟ナースをターゲットにすることを決めたため、象徴的な名称が製品に付けられている。Epigno 病棟ナースは、病床数100床以上の中規模以上の病院(目安として看護師が60人以上在籍)を主な対象としているが、複数拠点で運営され互いの連絡が取りづらい訪問看護の分野でも需要が大きい。来月から複数の民間企業がエピグノの製品トライアルを始める。

エピグノは昨年、サイバーエージェント・キャピタルが運営する月例ピッチイベント「Monthly Pitch」に登壇し、AI 手術室マネジメント・ソリューションを紹介していた。当初は手術室のオペレーション効率化に特化していたが、その後ピボットし、看護師のタレントマネージメントに行き着いた。今後 PMF(プロダクトマーケットフィット)を進め、東北大学との産学連携による研究成果を活用しつつ、日本内外の医療機関マネジメントソリューションを普及させていくとしている。