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特集:Fortnite(フォートナイト)戦争

特集:Fortnite(フォートナイト)戦争

Fortnite(フォートナイト)はEpic Games社が開発・運営するバトルロワイヤル・ゲーム。アプリストア内手数料を巡り、AppleやGoogleと論争を巻き起こしている。VentureBeat取材班は訴訟内容を紐解き、争点がどこにあるのかを解説する

特集:Fortnite(フォートナイト)戦争の話題

VR、AR、映画の未来まで脅かす、AppleによるEpicへの脅迫行為【Fortnite(フォートナイト)戦争】

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Fortnite(フォートナイト)開発のEpic GamesがプラットフォームのAppleに対して起こした訴訟は、iOSが全世界で15億台規模にまで成長していることを踏まえればすでに歴史的事件と言えるだろう。だが8月17日、両社の戦いは一段とヒートアップした。AppleがEpicのMac事業およびUnreal Engine事業を脅かしたことにより、両社だけの問題を超え、VR、AR、テレビ番組、映画…

『マンダロリアン』制作チームは背景の多くにUnreal Engineを活用している。
Image Credit: Lucasfilm

Fortnite(フォートナイト)開発のEpic GamesがプラットフォームのAppleに対して起こした訴訟は、iOSが全世界で15億台規模にまで成長していることを踏まえればすでに歴史的事件と言えるだろう。だが8月17日、両社の戦いは一段とヒートアップした。AppleがEpicのMac事業およびUnreal Engine事業を脅かしたことにより、両社だけの問題を超え、VR、AR、テレビ番組、映画の制作者にも影響を与えることとなった。

脅迫はAppleからEpicへ宛てられた書簡の中で行われた。この書簡はAppleによる報復措置の一時差し止めを求めた訴訟の「添付資料B」として提出されている。Appleは、EpicがiOS版Fortniteにおいてガイドラインとは異なるアプリ内課金システムを追加したため、Epicの開発者ライセンスを剥奪する計画だとし、次のように述べている。

以下のプログラム、テクノロジー、機能にもアクセスできなくなります。
・すべてのAppleソフトウェア、SDK、API、および開発者ツール
・iOS、iPad OS、macOS、tvOS、watchOSのプレリリースバージョン
Reality Composer、Create ML、Apple Configuratorなどのベータ版のプレリリースバージョン
・ハード・ソフト両面において、MacおよびiOS上のUnreal Engineのパフォーマンス向上に向けた取り組み、Mac版Unreal Engineの最適化に向けた取り組み、XRチームによるUnreal EngineへのARKitおよび今後のVR機能の採用・サポート

よく確認してほしい。AppleはFortniteをApp Storeから排除するだけでなく、MacおよびiOSデバイスでのUnreal Engineのパフォーマンス向上を妨害すると脅迫している。Appleは独自のARMプロセッサへ移行しようとしている最中だ。今後のAR/VRイニシアチブをUnreal Engineがサポートすることを望んでいないと読める。

AppleのTim Cook氏は7月、議会公聴会で証言している

私たちは報復も脅迫も行いません。それは私たちの企業文化に大いに反することです。

だがこの書簡は、独占禁止法違反の強力な証拠でもある。iOSにアプリ内課金の30%を支払うことについて盾付けば、iOSのみならずMacからも追放するという脅迫だ。

次世代の没入型デバイスに対するUnreal Engineの重要性は無限だ。Unreal Engineは、ホログラフィック3Dディスプレイ巨大な3DウィンドウARヘッドセットVRヘッドセットゲーム機映画テレビ番組、さらにはウェザーチャンネルなどさまざまな媒体で写実的なコンテンツの生成に使用されている。8月17日時点で「何百万人もの開発者がUnreal Engineでソフトウェアを開発しており、数億人の消費者がそのソフトウェアを使用している」とEpicは述べている。

AppleがUnreal Engine開発者を締め出したとしても、彼らは別のプラットフォームで没入型コンテンツやテレビ番組、映画などを作り続けるだろう。Apple製のデバイスではそれらの作品が制作されることはなく、AR/VR体験がプレイされることもない。Appleの損失、ひいては顧客の喪失にもつながると考えられるが、現実的にiOSはコンテンツ制作のあり方に影響を及ぼすのに十分なシェアを占めている。

筆者が最も懸念するのは、Appleが「XRチームによるUnreal EngineへのARKitおよび今後のVR機能のサポート」を打ち切ると明言していることだ。AppleがAR/VRグラスに取り組んでいるのは公然の秘密だ。書簡によると、Unreal Engineは少なくともAR/VRグラスの一部として搭載される予定だった。写実的なAR/VRコンテンツを制作できるEpicとの関係を壊し、二番手を選択するのはスマートではない。Fortniteのアプリ内課金の一部をAppleが取れるか否かにかかわらず、すべてをピボットさせるのはさらにまずい。

Appleは書簡の締めくくりとして、Epicが引き続き開発プログラムに参加することを望むと伝えている。AppleがEpicに求めているのはただ一つ、Fortniteのアプリ内課金システムを削除することだけだ。独占禁止法違反の上に開発者の広い怒りを買うことはAppleにとって正しい道でないことは明らかだ。長い道のりとなっても逆の方向に行けばすべてが好転するだろう。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Appleが「Unreal Engine排除」という強烈な報復へーーFortnite(フォートナイト)のアプデも不可に

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Epicからの追及に対し、大手Apple側が報復手段に訴えた。Appleが今月28日にも、Epicが提供するiOSおよびMac用の開発ツールの許可を取り消すと通告してきたそうだ。Epic GamesがTwitterで明らかにしている。 これにより、iOSでのFortnite(フォートナイト)のアップデートが禁止されるだけでなく、Epicのゲーム制作ツール「Unreal Engine」を使用するすべ…

EpicがAppleを非難する動画の一場面
Image Credit: Epic Games

Epicからの追及に対し、大手Apple側が報復手段に訴えた。Appleが今月28日にも、Epicが提供するiOSおよびMac用の開発ツールの許可を取り消すと通告してきたそうだ。Epic GamesがTwitterで明らかにしている。

これにより、iOSでのFortnite(フォートナイト)のアップデートが禁止されるだけでなく、Epicのゲーム制作ツール「Unreal Engine」を使用するすべてのゲームが影響を受ける可能性がある。 Epicは、Appleからのこの報復を停止するよう求める申立てを提出した。

Epicは法的文書で次のように述べている。

Unreal EngineがAppleプラットフォームをサポートできなくなれば、これを使用するソフトウェア開発者は別のゲーム制作ツールを使用せざるを得なくなります。Epicの進行中のビジネスおよび顧客からの評価や信頼に対する損害は計り知れず、修復不可能です。この訴訟が裁判にかけられる前にAppleがEpicを潰すのを防ぐために、暫定的な差し止めによる救済が必要です。

Epicは8月28日までに裁判所がAppleの差し止めを行ってくれるよう対応を急いでいる。EpicにとってUnreal Engineは「Fortnite」に匹敵する稼ぎ頭だ。iOSのような巨大なゲームプラットフォームへのアクセスを失うことは同社にとって大きな打撃となるはずだ。

Epicの主張は理に適っており、受理される可能性が高いですが、差し止め命令が行われなければEpicは最終的な判決が下るまでの間に取り返しのつかない損害を被ります。テクノロジー市場は急速に動きます。Appleの行動が放置されれば、FortniteユーザからのEpicへの信頼は修復できないダメージを受け、Unreal Engineのビジネスそのものの将来性も破滅的となります(同申し立てより)。

このドラマは8月13日、EpicがiOSおよびAndroid版のFortniteにおいて直接課金のオプションを導入したことから始まった。これによりモバイルアプリストアに支払うべき手数料30%を回避することができる。Appleはすぐに、App StoreからFortniteを削除するという報復に出た。

Epicは訴訟を起こし、ゲーマーたちを味方につける様子を描いた風刺動画で応戦した。Andoroidにおいても後に同じくメインアプリストアから削除されたが、AndroidユーザへのFortnite提供はGoogle Play以外でも行える。だが、Appleに関してはApp Storeが唯一の市場だとしている。

(8月17日午後7時26分原文更新)Appleの広報担当者は8月17日夜、次の声明を発表した。

App Storeはユーザにとって安全で信頼できる場所であり、すべての開発者にとって大きなビジネスチャンスとなるように設計されています。EpicはApp Storeで最も成功した開発者の1つであり、世界中の数百万人のiOSユーザにリーチできる数十億ドル規模のビジネスに成長しています。

EpicがApple Developer Programの一部としてアプリをApp Sotreで提供し続けてほしいと強く願っています。Epicが提起した問題はEpic自身によるものであり、彼らが同意し、また全ての開発者に適用されているガイドラインに準拠するようにアプリをアップデートすれば容易に解決できます。Epicだけを例外として扱うことはしません。なぜなら、私たちの顧客を保護するガイドラインよりも彼らのビジネス上の利益を優先することは適切ではないと考えるからです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Fortnite(フォートナイト)はAppleに勝てるのか(2/2)

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前回からの続き Reback氏はこれまでSweeney氏が挑んできた聖戦を知らない。 この戦いのため、彼はたとえ株主が不安定になっても会社を支配できるよう、資金を調達してオーナーシップを確保している。そして業界がいかに正しいことをする必要があるか、明確に意思表示したのだ。Sweeney氏のビジョンは小さな独立系の開発者であっても容易に生計を立てることのできる、そんな業界を作ることだ。 Appleと…

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Epic GamesのCEO、Tim Sweeney氏は「Dice Summit 2020」にて今後10年でゲーム業界をよりオープンにすることを主張した。
画像クレジット:Dean Takahashi

前回からの続き

Reback氏はこれまでSweeney氏が挑んできた聖戦を知らない。

この戦いのため、彼はたとえ株主が不安定になっても会社を支配できるよう、資金を調達してオーナーシップを確保している。そして業界がいかに正しいことをする必要があるか、明確に意思表示したのだ。Sweeney氏のビジョンは小さな独立系の開発者であっても容易に生計を立てることのできる、そんな業界を作ることだ。

AppleとGoogleーーそして彼らこそ、まさにモバイルデバイス上のアプリストアで巨大なモバイルゲーム業界を作り上げた張本人なのだがーーもはや彼らは30%の手数料を取ることはできないと考えている(ちなみに通信キャリアが70%の手数料を取っていた時に、Appleは30%しか請求しないという、かつてのヒーローだった)。

Sweeney氏はこの「30%の手数料」に挑戦するため、Epic Games Storeを開設して開発者との取引を開始し、今のところ12%の手数料のみで運営を続けている。

これまでEpicはハイエンドPCとコンソールゲームに注力してきたため、同様に30%の手数料を取っているValveが運営するゲームプラットフォーム「Steam」にダメージを与えている。いつかはEpic Games StoreがiOSストアとAndroidストアの両方を直接手に入れたいと考えているのかもしれない。

この聖戦で金銭的な利益は期待できない。

実際、Epic Gamesは2019年ーーそしてその年に彼らはEpic Games Storeを構築していたのだが、ーー2018年より収益を減らしている。Epic Gamesが収益より業界での地位を優先させているのは明らかなことだ。これは、よりオープンで公正なゲーム業界を構築するという、Epicの活動の中で最も称賛に値する部分であるとも言える。

そして当然、リスクもある。

独占禁止法の強敵「複占(duopoly)」とは

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Appleが1984年に発表したMacintoshの伝説の広告「1984」

Epic Gamesは訴訟の中で、Appleが10億人のiPhoneユーザーを独り占めしていると主張した。Consumer Intelligence Research Partners によると、GoogleがAndroidで56%のシェアを持っているのに対し、Appleは米国ではiOSで44%の市場シェアしか持っていない。世界的に見ると、Appleの市場シェアは14.6%であるのに対し、Androidは85.4%だ。

Epic Gamesは、GoogleもGoogle PlayからFortnite(フォートナイト)を削除すると発表した後、午後遅くにGoogleを訴えている。これによってAppleは、関連市場で圧倒的なシェアを持っていないことを主張することが可能になるので、独占禁止法違反の疑惑から逃れようとするだろう。一方のEpic GamesはAppleがモバイルゲームの利益の3分の2を確保していることを持ち出すことで、この訴訟に勝ち筋を見出そうとするかもしれない。

しかし、消費者に選択の余地がないという議論に本当に勝つためには、Epic Games は、消費者により高い価格を支払わせ、かつ、開発者を悪い取引に導くという「複占(※duopoly:2社による寡占状態)」が問題であると示さなければならない。

これは、AppleとGoogleが熾烈な競争相手というよりも、寡占主義者のように振る舞わなければならないことを意味しており、それを証明するのは実は難しい。Epic Gamesは、AppleとGoogleが同じ日にアプリストアからFortniteを削除するように行動したことや、スマートフォンの黎明期から続く30%の手数料を維持し続けていることを指摘して、AppleとGoogleの癒着を告発する可能性がある。

一方、その告発は実際に何か証拠があって初めて成立するものであり、このような独占禁止法に精通した企業がそのような証拠を転がったままにしておくとは思えないのだ。

ーーということで結局のところEpic Gamesは勝てない、これが私の見立てだ。両社は価格設定の面で似たような振る舞いをしているので、勝つことは不可能ではない。その一方で、AppleとGoogleが「猛烈な競争相手である」という、本件における強力な防衛策を打ち出すのではと考えている。取材に応じてくれたReback氏は考察の最後にこう付け加えてくれた。

「米国の独占禁止法の要件のほとんどは「独占力」に基づいている。今回のように独占権の問題を提起する経済モデルもあるが、私の知る限りではそのような事例はない。彼らは「独占の陰謀」理論で訴えるかもしれないし、それは有効かもしれないが、私の研究対象外だ」。

アップルとグーグルは非常に慎重に踏まなければならない

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Appleは世界で14.6%の市場シェアを持っているに過ぎないが、派手な店舗を持っている(Photo by zhang kaiyv on Pexels.com

Epic Games の訴訟は微妙な時期に勃発した。

最近では Facebook, Apple, Google, Amazon の CEO が証言したことで、停滞気味だった 議会がテック系巨人に目を向ける事態が起きている 。議員の質問内容を考えると、民主党と共和党の両方共にあまりにも大きくなりすぎた企業を分割することが、消費者のためになると考えているように感じられる。

また、Epic Games にはMicrosoftとFacebookという、訴訟に同情的な仲間が存在している。そう、これらの企業にも独占禁止法上の問題があったのだ。ビル・ゲイツ氏はAppleを笑い飛ばして形成逆転(※)と思ってるかもしれない。というのも数十年の時を経て、MicrosoftはiOSでXBOXのゲームプロジェクト cloud gaming app Project xCloud on iOS を立ち上げようとしたのだが、Appleの反応は冷ややかなものだったのだ。

※注釈:Microsoftはかつて独占禁止法の脅威に晒された際、競合であるAppleを支援して独占状態を回避しようとした過去がある

一方のFacebookも自分たちの Facebookのゲームアプリ にインスタントゲームが楽しめるストアを開設しようとした一社だ。このストアはただ本当に友達が一緒に遊ぶためだけのものだったのかもしれないが、Appleはこれを一部拒否したため、Facebookはこの機能を使わずに立ち上げることを余儀なくされた。ちなみにGoogle Playでは問題なかったので、そちらでは利用できた機能だ。

これらのケースでAppleは、ユーザーのための安全なアプリストアを作っているという主張を首尾一貫している。しかし、Apple がこの主張を続けることは難しくなっているかもしれない。なぜならEpic はGoogle Play上において、アプリストアの何かを毀損するわけでも安全性を損なうわけでもなく、独自の活動を許可されてきたからだ。

Appleはまた、モバイルゲームのマーケティング担当者が自社広告がゲームの新規ユーザーを獲得する際にどれだけ効果を発揮したかを追跡することを非常に困難にしようとしている。これはIDFA(モバイル端末の広告識別子)の廃止を示唆したものでもある。つまり、Appleはプライバシーの名の下に、アプリをダウンロードしたり購入したりする際のユーザーの行動をサードパーティ企業が追跡することを難しくしているのではないか、ということだ。

モバイルゲームとプラットフォーム企業「N3twork」の最高執行責任者であるDan Barnes氏はこの件を気にしていて、先週開催されたGame Developers Conferenceの夏のイベントでIDFAの変更についての講演を実施したほどだ。プライバシーを守ることは良いことのように聞こえるかもしれない。だが、おそらく20%かそれ以下の人しか第三者とデータを共有することをオプトイン(能動的に承諾)しないだろう。このことが意味するのはつまり、広告のデータが効かなくなる、ということだ。

多くのゲーム開発者やパブリッシャーを傷つける可能性があり、反Appleの声に多くの共感を生む可能性を孕んでいる。

Appleがルールをすべての開発者のために公平に保ち、プライバシーを保護するために独自の方法でそれを前進させることは正しい。一方、こういった行動がSweeny氏のような経営幹部やゲーム開発者たちを不幸に陥れるリスクもあり、かつ、政府の目を引くことにも繋がってしまう。

Epic Gamesが勝利したら

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画像クレジット:Epic Games

では、ここで一つ疑問が残る。小さな開発者にとってこれは信頼に関わる問題だ。

果たしてEpicは自身がテック巨人たちに望むような行動を取れるのか、という点だ。

一部のゲーマーは、Epic GamesがEpic Games Storeで市場シェアを獲得するため、多数のタイトルを無料で提供していることに批判的だ。もちろん恩恵を受けているゲーマーもいるが、これによって一部のゲームをSteamプラットフォームでプレイできなくなったことを気に入らないという声もある。彼らは開発者のためにSteam に料金を引き下げてもらう よう反競争的な活動をしていると指摘している。

Epic Gamesは、Epic Games Storeに利益をもたらす独占契約のために開発者にいくら支払っているのかは明らかにしていない。筆者はたまたまセガの『Total War Saga: Troy』をプレイしていたのだが、これはEpic Games Storeの独占タイトルで、最初の24時間は無料になっている。Epic Gamesはユーザーのロイヤリティを期待してゲームにいわば補助を出しているのだ。もちろんそれはよいディールになるに違いない。

またEpic Gamesの他の事業であるUnreal Engineは、別の業界の複占の一部であることも忘れてはならない。Epic Gamesのゲームエンジン(開発者がゲームを作るために使用するツール)の主な競合相手はUnity Technologiesだ。UnityのCEOであるJohn Riccitiello氏は「 不愉快 」と苦言を呈している。Epic Games がUnreal Engineの開発者に多くの資金提供していることについてSweeney氏はこの手法を肯定した上で、資金を受けた開発者に Unreal Engine の使用を強制しているわけではないと主張している。

このような戦略が成功し、Epic がさらに強力になればAppleやGoogleに対して提訴しているのと同じように、独占禁止法に対する批判の対象となる可能性がある。このような戦術はかつて大企業がライバルをビジネスから追い出すために用いてきたものだ。Epicが「1984」を引き合いにAppleを非難したように、Epic 社も同じ罠に陥る可能性がある。これは残念な話だ。

しかし一番最悪なのは、Epic Gamesのゲーマー代理戦争とも言うべきこの聖戦が聞き流されてしまうかもしれない、ということだ。筆者の友人の一人はこう指摘していた。

「払うカネを大きくカットしてくれるなら、どっちの大企業が勝っても関係なくね?」。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Fortnite(フォートナイト)はAppleに勝てるのか(1/2)

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Epic Gamesが発表したFortnite(フォートナイト)の割引ポリシーと直接課金の仕組みについて、AppleとGoogleが利用規約に違反していると指摘したことから、Epic Gamesはこの木曜日、AppleとGoogleとの間で独占禁止法違反の争いをおっぱじめることになってしまった。 AppleはFortniteをiOS App Storeから追放し、Epic Gamesは独占禁止法違…

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Google CEO Sundar Pichai, Apple CEO Tim Cook, Facebook CEO Mark Zuckerberg, and Amazon CEO Jeff Bezos (clockwise from top left) speak before a July 29, 2020 House Judiciary committee meeting.

Epic Gamesが発表したFortnite(フォートナイト)の割引ポリシーと直接課金の仕組みについて、AppleとGoogleが利用規約に違反していると指摘したことから、Epic Gamesはこの木曜日、AppleとGoogleとの間で独占禁止法違反の争いをおっぱじめることになってしまった。

AppleはFortniteをiOS App Storeから追放し、Epic Gamesは独占禁止法違反の訴訟を起こした。その後、GoogleもGoogle PlayからFortniteを削除しEpic Gamesもこれに応戦。Googleを同じく提訴した。

私はこの論争について、ソーシャルメディア上でゲーム開発者や他の友人に質問し、彼らの主張を私自身の考えと合わせてまとめてみることにした。

Epic Gamesはゲーマーとゲーム開発者を代表し、崇高な大義を掲げて戦っているようだが、その策略はある意味、必要悪とも言えるプラットフォーム・パートナーを孤立化させるリスクを抱えることになるかもしれない。また、訴訟に気を取られてる間にライバルゲームが猛追してFortniteの収益を圧迫するリスクもあるし、モバイルデバイスで気軽にFortniteをプレイできなくなったことにイラついてゲーム自体辞めてしまう可能性もある。

用心深く準備したEpic GamesのCEO

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上の写真。Epic Gamesが『Fortnite』でApple自身の1984年の広告を風刺した。
画像クレジット: Epic Games

Epic Gamesは、AppleとGoogleにアプリストアから追放されるにあたって準備をしていた。ノースカロライナ州ケーリーに拠点を置くFortniteの開発会社は訴訟の準備をしており、巨大企業のIBMが消費者の敵であることを非難した有名なAppleの広告「1984」をオマージュした陽気なビデオも用意していた。Macintoshを蹴散らした動画はFortniteの中で再生されたが、アプリがバンされていたのでファンはiOSで見ることは叶わなかった。

Epic GamesのCEO、Tim Sweeney氏は、ゲーム業界ではオープンソースと自由な競争が、開発者や消費者の利益を考えていない独占的なプラットフォームに有利に働くようになってきている、と何年も前から指摘している。彼は過去、MicrosoftがPCをAppleのようなストア戦略へと移行させようとした際にも批判を強めていた。彼はその後に関係を修復している。

Sweeney氏はGoogleについても「偽のオープンシステム」と非難している。というのも、FortniteをGoogle Playストアではなく、Epicのサイトから直接ダウンロードしようとするプレーヤーにセキュリティリスクの恐怖を煽るからだ。

そして最近では、議会で行われた独占禁止法の公聴会でテック大手を批判した。Sweeney氏は、政府が技術独占の危険性に注目しているという「鉄が熱い」内に打って出たのだ。投資家との取引を終え、より多くの資金を調達した直後に物議を醸すようなことをやっていることからも、彼のタイミングの良さを示している。

そもそもSweeney氏がこれら一連の発言をできるのは、Epic Gamesがテック企業に屈していないからだ。Fortniteのおかげで同社の評価額は173億ドルに到達し、2019年のEpic Gamesの売上高は42億ドル、利払い税引・減価償却前利益(EBITDA、収益性の重要な指標)は7.3億ドルと報告されている。

また、2020年の収益は50億ドル、EBITDAは10億ドルと予想される。そしてSweeney氏は最近、ソニーからの2億5000万ドルを含む、さらに多くの資金を調達しているのだ。確かにAppleの評価額は2兆ドル、Googleの評価額は1兆ドルあるが、弁護士費用に溺れさせてEpic Gamesを廃業に追い込むのは簡単なことではないだろう。

崇高な高みを目指すEpic Games

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上の写真。Epic GamesのCEO、Tim Sweeney氏は「Dice Summit 2020」にて今後10年でゲーム業界をよりオープンにすることを主張した。
画像クレジット:Dean Takahashi

本誌GamesBeatでは、Carr & Ferrellに所属する独占禁止法関連の弁護士で、1990年代にMicrosoftを相手取ったこともあるGary Reback氏にメールで本件について聞いてみた。その中で同氏は当初、AppleがEpic Gamesとの訴訟処理に時間をかけることで弁護士費用を重くし、苦しめるんじゃないかと想像していたそうだ。

しかし、彼はEpic Gamesが多くのキャッシュを持っていることを認識すると、Appleとの訴訟を避けることより「意中の」ディールを獲得するためにその影響力を使う方が賢明だと指摘した。

「そもそもApple は受け入れてくれただろうか?法的な観点から見て、どのような取引が可能だっただろうか?現時点で意中のディールを想像することは難しい。果たしてEpicは、Appleが収益モデル全体を変えると本気で考えているのだろうか?Epicは訴訟に対してどのような見通しを持っているのか、もしくは勝てると思って勝負をしているのか。おそらく今の議会の圧力が助けになると考えているのかもしれないが」(Gary Reback氏)。

(後半へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

Fortnite(フォートナイト)戦争勃発、AppleとGoogleがAppStoreから削除ーーEpicは「手数料引き下げ分をプレイヤーに還元」と言及

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ヤバいぐらいデカいApp Store戦争が勃発してしまった。 Appleは今日、Epic Gamesが人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」にAppleを経由せず直接課金できる仕組みを作り、利用規約に違反したかどでこれを削除した。そして今日の午後には、Googleもまた、同社のPlayストアからFortniteを禁止にしてしまった。 Epic GamesはFortniteの「mega d…

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Epic takes a swing at Apple.Image Credit: Epic Games

ヤバいぐらいデカいApp Store戦争が勃発してしまった。

Appleは今日、Epic Gamesが人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」にAppleを経由せず直接課金できる仕組みを作り、利用規約に違反したかどでこれを削除した。そして今日の午後には、Googleもまた、同社のPlayストアからFortniteを禁止にしてしまった。

Epic GamesはFortniteの「mega drop(メガドロップ)」がそれだ。これは、Vバックス(Fortniteのゲーム内通貨)やゲーム内でのその他の購入を最大2割まで永久に割引するもので、新たな直接課金オプションも導入された。一方、iOS App StoreやGoogle Playでゲーム内のVバックスを購入した場合、費用はこれまでと同じになる。新しい直接課金オプションでは割引される仕組みになっている。

この戦いには多くの利害が絡む。調査会社Sensor Towerによると、Fortniteは過去30日間で約240万件のインストールを記録し、App Storeで世界的に4,340万ドルの経済効果を生み出したという。現在までに、同ゲームのインストール数は1億3320万件に達し、App Storeだけで全世界で12億ドルの売上を記録している。

Epic Gamesは、AppleとGoogleが「すべての支払いに対して法外な30%の手数料を徴収し続けている」とコメント。AppleとGoogleが手数料を引き下げれば、Epicはその分をプレイヤーに還元するとしている。Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏は、彼らの手数料がすべての開発者に対する不公平な税金であると指摘し、数カ月前からAppleとAndroidに対して「独占的な慣行」を終わらせるよう求めてきた。

Appleはアプリを引っこ抜き、Epic Gamesは現在Appleを訴える事態となった。Epic Gamesは、AppleがiOSアプリの配信市場を独占していることや、iOSのアプリ内課金処理市場を独占していることなどの弊害があるとして、差止命令による救済を求める訴状を提出している。

Epic GamesはAppleに対する訴訟の中で、同社の行動が反競争的であったと述べている。そうなると、最近ワシントンD.C.で大手テック企業の独占禁止法違反を視野に入れた公聴会を開催した議員や規制当局の関心が高まるのは間違いない。本誌はAppleとGoogleに追加コメントを求めている。

声明の中で、Appleは次のように述べている。

本日、Epic Gamesは、すべての開発者に平等に適用され、ユーザーのためにStoreを安全に保つために設計されたApp Storeのガイドラインに違反するという不幸な一歩を踏み出しました。その結果、同社の Fortnite アプリはストアから削除されています。またEpicは、Appleの審査や承認を受けていないアプリ内の機能を有効にしており、デジタルアイテムやサービスを販売する、すべての開発者に適用されるアプリ内課金に関するApp Storeのガイドラインに明確な意図を持って違反しています。

Epicは10年前からApp Storeでアプリを提供しており、Apple がすべての開発者に提供するツール、テスト、配布など、App Storeのエコシステムの恩恵を受けてきました。EpicはApp Storeの規約とガイドラインに同意しており、彼らがApp Storeでこのようなビジネス的な成功を収めたことを嬉しく思っています。彼らのビジネス上の利益のために特別な取り決めを求めるようになったという事実は、これらのガイドラインがすべての開発者にとって公平な競争の場を作り、すべてのユーザーにとって安全なストアを作るという事実を変えるものではありません。私たちは、Epicと協力してこれらの違反を解決し、FortniteをApp Storeに戻すことができるよう、全力を尽くします。

その2時間弱後、GoogleはFortniteをPlayストアから追放している。同社もまたこのような声明を発表した。

オープンなAndroidエコシステムにより、開発者は複数のアプリストアを通じてアプリを配布することができます。Playストアを利用するゲーム開発者に対して公平であり、ユーザーにとって安全なストアを維持すべく、一貫したポリシーを持っています。FortniteはAndroidにおいては利用可能なままですが、当社のポリシーに違反するためPlayでの利用はできなくなりました。しかし、Epicとの話し合いを継続し、FortniteをGoogle Playに復活させるよう努力いたします。

またSweeney氏は、Epic GamesのプレイヤーがGoogle Playストア経由ではなく、Epic Gamesのサイトから直接Fortniteをサイドロード(※正規のプレイストア以外で入手すること)できるようにした際、ユーザーにある障壁を設けたことについて、GoogleのAndroidを “偽のオープンシステム “と呼んでいた。

Sweeney氏は、Epicのために特別な取引をするつもりはなく、代わりにすべての開発者が同じように高額な料金から解放されることを望んでいると発言している。Epic自身は、Epic Games Storeでの売上に対して12%の手数料を徴収している。

2月に行われたゲーム業界のDice Summitでのスピーチで、Sweeney氏は「ゲームのオープン化やクロスプラットフォーム化のためには、私たち全員が不動の姿勢で闘わなければなりません。そして、その未来を実現するためには、必要なだけの不快な会話をする準備をしておく必要があります」と述べている。

しかし会話の時間はどうやら終わってしまったようだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Fortnite(フォートナイト)開発のEpic Gamesが17億8,000万ドルの資金調達を発表ーー評価額は173億ドルに

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「Fortnite(フォートナイト)」を販売するEpic Gamesは8月6日、評価額173億米ドルで17億,8000万米ドルの資金調達ラウンドを発表した。同社によると、この資金にはソニーが先月発表した2億5,000万米ドルの投資や、従業員株主からの二次購入などが含まれているという。 Epic Gamesは3億5,000万人の登録プレイヤーを擁するFortniteの開発・販売元だ。また、ゲームエン…

Image Credit: Epic Games

Fortnite(フォートナイト)」を販売するEpic Gamesは8月6日、評価額173億米ドルで17億,8000万米ドルの資金調達ラウンドを発表した。同社によると、この資金にはソニーが先月発表した2億5,000万米ドルの投資や、従業員株主からの二次購入などが含まれているという。

Epic Gamesは3億5,000万人の登録プレイヤーを擁するFortniteの開発・販売元だ。また、ゲームエンジン(最近では映画やテレビ番組の制作に使われることが多くなっている)「Unreal Engine」も開発している。

その他の投資家には、Baillie Gifford、Black Rockが管理・運用するファンド、Fidelity Management & Research Company、Lightspeed Venture Partners、Ontario Teachers’ Pension Plan Board、T. Rowe Price Associatesが管理・運用するファンド、David Tepper氏が含まれている。

既存投資家のKKRとSmash Venturesは2018年にも投資している。Endeavor(米国のタレントエージェンシー)は保有株式の一部を売却する予定だと報じられたが、Epic Gamesはこれについてコメントを控えている。

7月、Epic Gamesはソニーが170億米ドルのポストマネー評価で1.4%の株式を購入したと述べた。同社は8月6日、CEOのTim Sweeney氏が引き続き株式を管理すること、普通株式のみ保有することを発表している。

Dice Summit 2020にて、今後10年間でゲーム業界をよりオープンにしたいと語るEpic GamesのCEO、Tim Sweeney氏
Image Credit: Dean Takahashi

Sweeney氏は声明で次のように述べた。

金融界のリーダーたちのサポートを得ることで、リアルタイム3Dテクノロジー、数億人をつなぐサービス、および公正なビジネスモデルを提供するデジタルストアフロントを活用した新たなエコシステムを構築する取り組みを加速させることができます。 Epicファミリーの一員として迎えられたことを嬉しく思います。

2019年、Epic Gamesは収益が42億米ドル、EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)が7億3,000万米ドルと報告した。 2020年の収益は50億米ドル、EBITDAは10億米ドルになると予測されている。

情報筋によると、パンデミックによって4月だけでもFortniteの収益は4億米ドルあったそうだ。Fortnite Battle Royaleは4月だけで32億時間プレイされたと同社は述べている。また、FortniteではTravis Scott氏のバーチャルライブに2,700万人もの人々が参加し、大きな注目を集めた。

同社の2018年の収益は56億米ドルだった。同社はその大部分をEpic Games Storeへ投資し、FortniteとUnreal Engineのスタッフの拡大といくつかの買収を行った。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

ソニーがFortnite(フォートナイト)開発企業に戦略出資、その理由とは

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ソニーがFortnite(フォートナイト)を開発・運営するEpic Gamesに対し、2億5000万ドルのマイノリティー出資したことが本日発表された。今回の調達を加えることで、Epic Gamesはこれまでに18億3000万ドルの調達に成功していることになる。 両社は今回のディールで緊密な関係がさらに強化され、テクノロジー、エンターテイメント、ソーシャル・コネクテッド・オンライン・サービスの分野で…

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Epic Games is launching the Unreal Engine 5 in 2021.
Image Credit: Epic Games
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ソニーがFortnite(フォートナイト)を開発・運営するEpic Gamesに対し、2億5000万ドルのマイノリティー出資したことが本日発表された。今回の調達を加えることで、Epic Gamesはこれまでに18億3000万ドルの調達に成功していることになる。

両社は今回のディールで緊密な関係がさらに強化され、テクノロジー、エンターテイメント、ソーシャル・コネクテッド・オンライン・サービスの分野で最先端を行くという共通の目標が強まったとしている。この緊密な関係は5月にEpicがプレイステーション5で動作するUnreal Engine 5のグラフィックを初めて公開した際にも強調されたものだ。同社が開示しているように、Epic Gamesは過去3回の資金調達ラウンドで15億8000万ドルを調達している。2012年にはTencentから3億3000万ドルの出資を受けており、これは同社の全株式の40%に当たるものだった。

今回の投資により両社は、ソニーのエンターテインメント資産と技術ポートフォリオ、Epicのソーシャルエンターテインメントプラットフォームとデジタルエコシステム(ソーシャルスペースとしての利用が増加している「Fortnite」や「Epic Games Store」がそれだ)を活用した協業を拡大し、消費者やクリエイターにユニークな体験を提供することが可能となる。なお、今回の投資は、規制当局の承認などを経た上で実施完了となる。

またEpicは他のプラットフォームへのパブリッシュも引き続き可能となっている。というのも今回は前述の通り、マイノリティー出資であり、同社の支配権を取得するものではない。(更新:ソニーがEpicの株式1.4%を取得していることから、この買収によりEpic Gamesの価値は178.6億ドルとなる)。

さて、ソニーにとってこの契約は重要な意味を持つ。

ソニーは今年後半、Microsoftの「XboxシリーズX」をライバルとするプレイステーション5の発売を控えており、今後のコンソールゲーム戦争で同盟国を必要とするからだ。一方、Epicはクロスプラットフォーム技術の開発に関しては中立的な立場にあるため、Unreal Engine 5とFortniteはすべてのゲームプラットフォームで動作すると述べるに留まる。ソニーがEpicに出資することで何かメリットがあるのかどうかは、今回の契約からは明らかになっていない。

ソニーの吉田憲一郎CEOは声明の中で「Epicの技術はゲーム開発の最前線にあり、それはFortniteの機能にも表れていると」コメントし、EpicのCEOであるTim Sweeney氏は「ソニーとEpicは創造性とテクノロジーの交差点で事業を展開しており、ゲームと映画、そして音楽の融合につながるリアルタイム3Dソーシャル体験のビジョンを共有している」と述べた上で、次のような計画を明らかにした。

「両当事者はすべての消費者とコンテンツ制作者にとって、よりオープンでアクセスしやすいデジタルエコシステムを構築することを計画している」。

この音楽への言及は、最近行われたFortniteでのトラビス・スコット氏のバーチャルコンサートが2700万人以上を動員したことに触れたものだろう。

特によりオープンでアクセスしやすいデジタルエコシステムについての言及は注目すべきだろう。というのも、Sweeney氏が長らくオープンシステムを支持してきたのに対し、ソニーは独自の技術を守る企業の例として挙げてきた、という経緯があるからだ。

しかし、ソニーはFortniteを他のプラットフォームでも友達同士でプレイできるクロスプレイゲームとして機能させることを可能にしている。

スペシャル・ディール

このディールは6月にBloombergが報じたものとは異なるもののようだ。私たちの独自取材によれば、Epic Gamesがプレ評価額163億ドル、ポスト評価額(取引終了後の会社の価値)を170億ドルで7億5000万ドルの資金調達を求めたものにソニーが応じた形となる。Epicはこの件についてコメントを辞退した。

Epic Gamesは、3億5000 万人以上の登録ユーザーを抱えるFortniteの開発者でありパブリッシャーでもある。また、多くのゲームを開発するための基本的なツールセット「Unreal Engine」の開発者でもある(最近では映画やテレビの制作も増えていると聞く)。

Bloombergは6月、今回の調達ラウンドに参加する新たな投資家として、T. Rowe Price GroupとBaillie Giffordの名前を挙げており、既存の投資家であるKKRも参加する見込みであると報じている。Epicはその詳細についてもコメントしていない。

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Above: This Lara Croft-like character is not a glimpse at the next Epic Games title.
Image Credit: Epic Games

Epicの財務状況

6月頭に伝えた通り、非上場企業であるEpicは収益や利益を公開していないため、今回の調達によって現在の財務状況が明らかになった。なお、Epicは以下の数字についてコメントを拒否している。

情報筋がGamesBeatに明かしてくれた内容はこのようなものだ。

2019年のEpic Gamesの収益は42億ドルで、利息や税金、減価償却前利益(EBITDA、収益性の重要な指標)は7億3000万ドルに達したとのこと。2020年の収益は50億ドルで、EBITDAは10億ドルと予想されている。

またパンデミックの影響も大きい。情報筋によれば、4月だけでもFortniteの収益は4億ドルだったと教えてくれている。4月にプレイヤーはバトルロイヤルシューターで32億時間を費やしたそうだ。

なお、2018年にEpic Gamesは2019年よりも好成績を収めている。2018年の収益は56億ドルで、EBITDAは29億ドルだった。Epicはその資金の多くをEpic Games Storeへの投資、FortniteとUnreal Engineのスタッフの拡大、そしていくつかの買収に使った。

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Above: The Unreal Engine 5 can handle global illumination.
Image Credit: Epic Games

2017年には「2017 Disney Acceleratorプログラム」の一環として、ディズニーから戦略的な投資を受けている。そして2018年10月、Epicはポスト評価額145億ドルで12億5000万ドルを調達した。そのラウンドの投資家にはKKR、Vulcan Capital、Kleiner Perkins、Lightspeed Ventures、Smash Ventures、Iconiqなどが名を連ねている。

5月にUnreal Engine 5を発表した際、Sweeney氏はGamesBeatのインタビューにおいてEpicはソニーと密接な関係を築いているとコメントしている。

「私たちは、ストレージアーキテクチャやその他の要素について、かなり長い間、ソニーと非常に緊密に協力してきました。これが私たちの主眼でした。しかし、Unreal Engine 5 はすべての次世代プラットフォームに搭載されますし、Fortnite も同様です。ソニーはここで素晴らしいシステムを構築するという素晴らしい仕事をしてくれました。単にGPUが優れているというだけでなく、最新のPCハードウェアを採用し、かつ最も抵抗の少ない方法でアップグレードを実現したのです。またPlayStation 5のストレージアーキテクチャは、現在買えるPCをはるかに凌駕しています。この製品が出荷されるのを見た人は『うわぁ、2台のSSDでは追いつけないな』と気づくはずです。このようなイノベーションを見ることができるのは素晴らしいことです」。

Epic Games は、この資金を何に使うのかは明言していない。しかし、同社は今後も買収やEpic Games Storeへの投資、Fortniteの拡張、メタバースの立ち上げに向けた取り組みを続けていくことは間違いない。メタバースとは「Snow Crash」や「Ready Player One」などの小説に登場するような、すべてが相互に接続された仮想世界の宇宙のことだ。Sweeney氏は、これが目標の一つであると語っている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

バトルロイヤル「Fortnite(フォートナイト)」iOS版が200日で累計売上3億ドル達成ーートップはあのタイトルが死守【調査】

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ピックアップ:Fortnite Revenue on iOS Hits $300 Million in 200 Days via SensorTower Blog

ニュースサマリ:マーケットリサーチのSensorTowerのデータによると、現在人気が沸騰しているバトルロイヤルゲーム「Fortnite(フォートナイト)」のiOSバージョンの売上が200日で3億ドルに到達しているそうだ。これはグローバルでの累計売上で、65%が米国からのアクセスになっている。iOS版の公開は今年3月15日。リサーチデータの推計によると、同タイトルの最新作シーズン6が配信されて1週間の売上は2000万ドルに到達している。

話題のポイント:フォートナイトはここ最近、国内でもTOKIOのメンバーがCM起用されるなど目にする機会が増えたバトルロイヤルのタイトルです。普段ゲームしない筆者ですが、それでもPUBGや荒野行動などの話題は耳にすることも多く、中でもこのフォートナイトの爆発ぶりはしばしば目にしました。

Image Credit : SensorTower

売上の情報は結構転がってまして、例えばアスキーの記事をみると各種プラットフォームでの総売上は今年4月時点で3億ドル近く稼いでおり、スマホプラットフォームに入ってそれがさらに加速しているのがよくわかります。(今回の3億ドルはiOSのみの累計売上)

クラッシュ・ロワイヤルとの比較も出ていましたが、3億ドルのフォートナイトに比較して、同期間(200日)のクラッシュ・ロワイヤルが2.28億ドルですからその勢いがよく理解できます。

ちなみにiOSで3億ドルに最速で到達したゲームタイトルはポケモンGOで、113日での達成だそうです。ピカチュー強し。