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特集:「真のVR元年」

特集:「真のVR元年」

Facebook CEOのマーク・ザッカーバーグ氏は9月17日、スタンドアロン型のワイヤレスバーチャルリアリティヘッドセット「Oculus Quest 2」を公表した。価格は300ドルからで、同時に2021年にARグラスをいち早く投入することも伝えているーー

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特集:「真のVR元年」の話題

Facebookが「Oculus Quest 2」公開:VRにとって今がまさに「正念場」(4/4)

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Oqulus 2の生産計画 (前回からのつづき)Parthasarathy氏の話によると、FacebookのOculusは初代Questにここまでの人気が出るとは予想してなかったそうだ。デバイスが提供された2年間のほぼ全期間、製品が不足してたのだという。Facebookによると、特に同社の主要工場のクリーンルームで光学部品を生産する過程に課題があったそうだ。 「完売状態が続いていたのは在庫不足のせ…

Oqulus 2の生産計画

Oculus Quest 2には、2種類のハンドコントローラーが搭載される/Image Credit: Facebook

(前回からのつづき)Parthasarathy氏の話によると、FacebookのOculusは初代Questにここまでの人気が出るとは予想してなかったそうだ。デバイスが提供された2年間のほぼ全期間、製品が不足してたのだという。Facebookによると、特に同社の主要工場のクリーンルームで光学部品を生産する過程に課題があったそうだ。

「完売状態が続いていたのは在庫不足のせいではありません。増産はしてきたのですが、それを上回る人気で消費者に受け入れられたのが要因だったのです。また、開発者がこのプラットフォームで手応えを感じているというのもあります。つまり、多くの開発者がプラットフォーム上で強力な収益を上げており、成長を続けているのです。VRには多くの期待が寄せられていましたが、その期待には一過性のものもありました。そこで私たちはこれを信じられないほど手に取りやすくかつ、人々が直感的に使えるものにしたのです。今がまさに正念場と考えています。より多くの方に使っていただきたいです」。

ということで、2作目となる製品にFacebookはより大きな投資を仕掛けた。

「Questにおいては工場のキャパシティが限界に達しており、別の工場を立ち上げるためにはかなりの時間を要することになります。であれば、2代目となるQuestの生産力を増強するために投資をした方がよかったのです。ここには二つの選択肢がありました。初代Questを供給するか、こちらの生産能力を最大化させるか、というものです。そして文字通り後者を選択した、というわけです。私たちは、さらに多くの工場を建設し続けることができますが、それには数カ月かかるでしょうし、さらに言えばCOVID-19以前の話です。であれば、最初からインフラへの投資を大幅に増やすことも可能な次世代製品の生産能力を倍増させる方がよかったのです」。

参考記事:特集:「真のVR元年」

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Facebookが「Oculus Quest 2」公開:そのスペック詳細(3/4)

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Quest2、その詳細 (前回からのつづき)Facebook はオプションでカスタマイズ可能なヘッドストラップとフェイシャルインターフェイスアクセサリーを用意しており、様々なユーザーのフィット感や快適さに応えるようにしている。また、ヘッドセット内蔵のメカニズムを使用して、IPD調整(瞳間の幅)も可能だ。これまでのQuestではアナログ設定だったのに対し、距離を調整できるノッチ(切り欠き)を3つ用意…

10%軽量化されたOculus Quest 2/Image Credit: Dean Takahashi

Quest2、その詳細

(前回からのつづき)Facebook はオプションでカスタマイズ可能なヘッドストラップとフェイシャルインターフェイスアクセサリーを用意しており、様々なユーザーのフィット感や快適さに応えるようにしている。また、ヘッドセット内蔵のメカニズムを使用して、IPD調整(瞳間の幅)も可能だ。これまでのQuestではアナログ設定だったのに対し、距離を調整できるノッチ(切り欠き)を3つ用意している。このノッチによってプレイ中でも設定が安定する。

Oculus Quest 2 には位置オーディオがヘッドセットに直接内蔵されているので、チームメイトや背後に寄ってきた敵の気配をヘッドフォンなしでも綺麗に聞くことができる。強化されたオーディオまたはプライベートリスニングのために、3.5mm ヘッドフォンジャックを使用して、ヘッドフォンまたはイヤフォンを接続することも可能だ。

バッテリー駆動時間は2~3時間程度のようだ。ゲームなら2時間、メディア視聴なら3時間といった感じだろうか。バッテリーの状態はOculusアプリの設定やVRでOculus Homeから確認できる。USB-C電源アダプタを使用すると、Quest 2は約2時間半でフル充電になる。ハンドコントローラーの重さはそれぞれ1/4ポンド(約110g)で、単三電池を使うとオリジナルの約4倍、約30時間の利用が可能になる。

ヘッドセットは座った状態または部屋サイズの空間に対応する。部屋サイズでは、最低でも6.5フィート(約2メートル)四方が必要です。Oculus Link Cableは80ドルで、オリジナルの利点は16.4フィート(約5メートル)の長さにある。USB 3 Type-Cインターフェイスを搭載した安価なケーブルで代用も可能だが、長さがもっと短くなる可能性がある。

また、Facebookはキャリングケースを50ドル、バッテリーパックを追加したElite Strapを50ドルで販売する。ロジクールは、同社のVRインイヤーヘッドフォン「G333」を50ドルで販売している。Quest 2の中で見た映像をOculusアプリを使ってスマホに配信したり、対応しているキャスティングデバイスを使ってテレビに配信することが可能だ。外部配信は現在、Google Chromecast、Google Home Hub、Nvidia Shield、そしてほとんどのChromecast対応スマートテレビの全世代をサポートする。ちなみにオススメはChromecast Ultraだ。

Oculus Questには何百ものタイトルが用意されているが、Quest 2ではそれらのゲームをプレイすることができる(もちろん新作も一緒に)。ゲーム以外にも、Facebook HorizonやOculus VenuesなどのソーシャルVRアプリを通じて、ライブコンサートを見たり、他の人と一緒に映画を見たり、イベントに参加したりすることもできる。

Quest 2に収録される新作ゲームには、Univrsの「Little Witch Academia」、Big Box VRの「Population: One」、Monstars and Resonairの「Rez Infinite」、Skydance Interactiveの「The Walking Dead: Saints and Sinners」、Pixel Toysの「Warhammer 40,000: Battle Sister」などが予定されている。また、「The Climb 2」と「Sniper Elite」も配信予定だ。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Facebookが「Oculus Quest 2」公開:22カ国で販売、日本ではビックカメラなどが取り扱い(2/4)

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(前回からのつづき)Quest 2は最新のSamsung Galaxyに搭載されているチップと同等の、Qualcomm Snapdroagon XR2プロセッサーを搭載する。これは、アプリケーション稼働に必要なRAMが多いのが特徴で、今作Quest2では6GB、前作Questでは4GBであった。 ヘッドセットの解像度は、1,832×1,920ピクセル(350万画素)で、前作の1,600×1,440…

(前回からのつづき)Quest 2は最新のSamsung Galaxyに搭載されているチップと同等の、Qualcomm Snapdroagon XR2プロセッサーを搭載する。これは、アプリケーション稼働に必要なRAMが多いのが特徴で、今作Quest2では6GB、前作Questでは4GBであった。

ヘッドセットの解像度は、1,832×1,920ピクセル(350万画素)で、前作の1,600×1,440ピクセル(230万画素)より50%以上向上した性能となっている。リリース時においては、リフレッシュレートは72ヘルツの液晶ディスプレイで90ヘルツに対応していないものの、同社によれば近く対応する予定という話だった。しかし、具体的なアップデートタイミングの情報はなく、アーリーアダプターにとっては足かせとなるかもしれない。

また、コントローラーを全く利用することなく、手の動きを感知しハンドトラッキングを可能とするセンサーを搭載するというアップデートがあった。また、コントローラー本体もRift Controllerを踏襲したタッチコントローラーにより、人間工学・肌感覚を最適化した設計となっているのが特徴だ。

「私たちは現状コントローラーがなくなることはないと考えています。しかし、ハンドトラッキングはより多くのユーザーがVRの世界へ入り込み、コンテンツを楽しむ大きな転換点になると考えています」。

同製品は現在プレオーダーを受け付けており、22カ国で販売される予定だ。米国ではBest Buy、GameStop、Target、Walmart、英国並びにEU圏ではCurrys PC World、FNACDarty、またグローバル規模でアマゾンが販売を務める。日本では、ビックカメラ、ヤマダ電機、ヨドバシカメラ、Geoなどが販売店を務めるが、オンラインでの購入に対応するかは明確ではない(編集部注:17日時点でビックカメラ・ヨドバシカメラのオンラインショップで販売が確認できている)。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Facebookが「Oculus Quest 2」公開:価格は300ドルから!(1/4)

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Facebookは今日、スタンドアロン型のワイヤレスバーチャルリアリティヘッドセット「Oculus Quest 2」を発表した。価格は300ドルからで、前バージョンよりも50%以上の画素数を搭載している。一方、FacebookはPCベースのOculus Riftヘッドセットの終了も伝えている。これらは今日開催された「Facebook Connect」で公表された。 64GBモデルは300ドル、25…

Facebookは今日、スタンドアロン型のワイヤレスバーチャルリアリティヘッドセット「Oculus Quest 2」を発表した。価格は300ドルからで、前バージョンよりも50%以上の画素数を搭載している。一方、FacebookはPCベースのOculus Riftヘッドセットの終了も伝えている。これらは今日開催された「Facebook Connect」で公表された。

64GBモデルは300ドル、256GBモデルは400ドルで販売される。ヘッドセットは、それぞれ2つのTouchコントローラーを搭載し、10月13日(編集部注:日本への出荷は公式サイトで9月17日時点で10月14予定となっている)に出荷される。このヘッドセットは、2018年に発売された初代Oculus Questと比較して、1.1ポンド(約1.1kg)と10%軽量化された。ヘッドセットには独自の処理と共に手や周辺環境を検知するセンサーが内蔵されているため、PCがなくても単体でQuestを利用することができる。

新しいヘッドセットは、QuestをPCに接続することで、より多くのパワーを必要とする「Oculus Rift」や「Oculus Rift S」向けゲームを実行することができる「Oculus Link」も利用可能だ。ここには、Respawn Entertainmentが提供するVRシューティングタイトル「Medal of Honor: Above and Beyond VR」も含まれている。

しかし、Facebookは同時にOculus Linkの登場により、PCベースのヘッドセット「Oculus Rift」の開発を終了することを発表している。そう、そうなのだ。このワイヤレスのQuest2こそが未来であり、もうRiftの時代は終わったのだ。

これらの違いはQuestがワイヤレスであり、その処理とセンサーをヘッドセットに内蔵している点だ。Linkケーブルを介してPCの電源を入れることもできる。対照的にRiftはヘッドセットに処理機能がなく、PCにリンクする必要があった。問題はワイヤレスのQuestほど人気がなかった、ということに尽きるだろう。

OculusのRangaprabhu Parthasarathy氏は、本件についてGamesBeatのインタビューで次のように答えている。

「実際にはスタンドアロンとPCに接続した両方を可能にしたヘッドセットを手にしたと考えています。つまり、ひとつのヘッドセットで両方の世界を楽しむことができるのです」。

(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Facebook、ついにARグラスを2021年に公開へ(2/2)

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(前回からのつづき)なお、Project Ariaは一般販売されることはなく、純粋にこの技術がどのようにして完成品に進化していくべきか、また進化すべきでないかを決定することを目的としている。Facebookのテスターたちは今月から、公の場でAriaヘッドセットを装着し、データを収集しながら、ARが提起するプライバシー、透明性、包括性の問題に対処する。昨年のレポートでは完全なヘッドセットは2023年…

FacebookのProject AriaのAR研究用グラス/Image Credit: Facebook

(前回からのつづき)なお、Project Ariaは一般販売されることはなく、純粋にこの技術がどのようにして完成品に進化していくべきか、また進化すべきでないかを決定することを目的としている。Facebookのテスターたちは今月から、公の場でAriaヘッドセットを装着し、データを収集しながら、ARが提起するプライバシー、透明性、包括性の問題に対処する。昨年のレポートでは完全なヘッドセットは2023年から2025年の間にリリースされる可能性があるとされていた。

Nrealのような小さなライバル企業は、サングラスタイプのAndroid端末と連動したARグラスをすでに公開しており、ポケットサイズの処理用ハードウェアを使用した500ドルのウェアラブルがヒットすることを期待している。

一方のMagic Leapは物理的にユーザーが持ち運ぶ必要のある、大きなパック型のコンピューターに取り付けられた風変わりな円形グラスを開発したことで有名だ。Magic Leap 1の価格は2,295ドルであったが、これは一般には絶対に流行らなかったであろう価格であり、同社は今年の初めに正式にコンシューマー向けARの領域から撤退し、エンタープライズ向けに焦点を当てるとしている。

Facebookは他のアプリケーションの中でも、ARグラスがユーザー現実世界のライブビューの上にナビゲーションや個人に関連するデータを重ね合わせ、スマートフォンや他のマッピングソリューションを見なくてもモノや目的地の位置を特定できるようになると考えている。このソーシャルメディア企業はまた、ユーザーが同じ部屋に座り、あたかも全員が一つの物理的な空間にいるかのように、一緒に話している人のAR生成ホログラムを見ることができるようになることも提案している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

Facebook、ついにARグラスを2021年に公開へ(1/2)

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本日、以前「Oculus Connect」として知られていたAR/VRイベントに代わる「Facebook Connect」の中で、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、同社が2021年に最初の拡張現実グラスを公開する予定であることを明らかにした。同社のOculusユニットはVRヘッドセットのリーディングプロバイダーとなっているが、FacebookはARをコンピューティングにおける次の主…

Image Credit: Facebook

本日、以前「Oculus Connect」として知られていたAR/VRイベントに代わる「Facebook Connect」の中で、Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは、同社が2021年に最初の拡張現実グラスを公開する予定であることを明らかにした。同社のOculusユニットはVRヘッドセットのリーディングプロバイダーとなっているが、FacebookはARをコンピューティングにおける次の主要なフロンティアとしており、今回の発表は次世代技術を予想よりも早く一般に普及させる可能性を秘めている。

ザッカーバーグ氏は、ファッションアイウェア企業「EssilorLuxottica(エシロールルックスオティカ)」と協力し「スマートグラス」製品を開発していることを認めている。そしてそれはRay-Ban(レイバン)のブランド名で登場することになるそうだ。

両社はまだスマートグラスのイメージを明らかにしていないが、Facebookの計画には少なくとも2つの段階があることに留意する必要があるだろう。それは基本的な機能を備えた初期のウェアラブル、そして将来的にはより多くの機能を備えた完全なARデバイスだ。Facebookは昨年、複数のプロトタイプ戦略を確認している。

未来のプラットフォームに関する作業は現在「Project Aria」という名称で進められており、Facebookの将来のAR製品に影響を与える研究用グラスや、ウェアラブルコントローラなど、さまざまなAR技術のコレクションが含まれている。コントローラーのプロトタイプ版については現実のものと、VRで3Dレンダリングされたものが示されていた。

手首に取り付けるタイプのコントローラーは、筋電図(EMGとしても知られている)を使用して、指の動きを「意図した通り」に近いレベルまで正確に判断し、ユーザーが実際のキーボード品質の精度で仮想キーボードに入力することを可能にする。

ユーザーがこれを進んで装着してくれると仮定すれば、グラスベースのジェスチャー認識を超えて、ユーザーの入力能力を劇的に向上させることができるだろう。Facebookはまた、周囲の雑音を実世界でフィルタリングするオーディオ技術にも取り組んでおり、ゲイン調整マイクを採用することで重要なディテールを強調する一方、スピーカーを使って他の場所の人の音声を聞くことができるとしている。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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スタンドアロンのVRヘッドセット、ついに大きな飛躍へ(後編)

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実際のところXR2搭載デバイスでの体験はどんなものになるだろう? (前回からのつづき)Qualcommはチップセットとリファレンスプラットフォームの両方を開発者に提供するが、完成したXR2搭載ヘッドセットは会社によってさまざまだということに注意しなければならない。たとえば、このチップセットが理論上は従来のVR画面の6倍の解像度を持つとしても、Focusシリーズの解像度が従来の6倍になるわけではない…

実際のところXR2搭載デバイスでの体験はどんなものになるだろう?

(前回からのつづき)Qualcommはチップセットとリファレンスプラットフォームの両方を開発者に提供するが、完成したXR2搭載ヘッドセットは会社によってさまざまだということに注意しなければならない。たとえば、このチップセットが理論上は従来のVR画面の6倍の解像度を持つとしても、Focusシリーズの解像度が従来の6倍になるわけではない。これまでQualcommはチップレベルの機能を提供してきたが、特定のオーディエンス、一連のアプリケーション、および価格帯に適した部品を選択するのは各OEMの責任だ。

筆者は、一般的なトレンドとしてVRディスプレイは高解像度の方向へ向かっていると強く信じているが、その性能比は6倍ではなく1.5倍から2倍になるだろう。数カ月前、筆者はPico Neo 2が提供する注目すべき視覚的明瞭さについて解説した。同ヘッドセットの解像度は片目あたり1,920×2,160であり、Oculus Questの片目1,440×1,600の2倍に近づいている。適切な状況下では、ディスプレイに網目模様が見えてしまう「スクリーンドア効果」がほとんどない豊かなポリゴンとテクスチャを提供し、ユーザを驚かせてくれる。

Neo 2はSnapdragon 845(835とXR2のパフォーマンスの中間辺りに相当するチップ)を搭載しているため、XR2ヘッドセットならPicoの製品を上回ると期待できる。6月に述べたように、Neo 2のグラフィックはリフレッシュレートが非常に高速で(Questの72Hzに対して75Hz)、Questの視覚体験をさらに高解像度なものへバージョンアップしたかのように見える。QualcommがXR2について語っていることと、LynxがLynx-R1について示したことに基づけば、新たなヘッドセットは普遍的にではないにしても、ほぼ90Hzのリフレッシュレート、つまり画面酔いを起こしにくいPCクラスの表示速度を実現できそうだ。

Facebook Horizonは相互作用やエンターテインメント体験を共有できるバーチャルソーシャルスペースだ
Image Credit: Facebook

FacebookはQuestのパフォーマンスで皆を驚かせ、Snapdragon 835から誰も想像もできなかったほど複雑な視覚体験を引き出した。Qualcommは、XR2のCPU・GPU性能が835の2倍だと示唆したが、初めのベンチマークが信用に値するなら、それは過小評価だ。QuestはPlayStation VRタイトルのグラフィックスと同等とまではいかなかったが、ほぼ近似することができた

XR2搭載のタイトルが初心者レベルのPC VRではないにしても、最新世代のコンソールVRに匹敵すると予想するのは当然だ。ゲームだけでなく、Facebook Horizo​​nなどのソーシャルアプリケーションやVirtual Desktopなどのプロダクティビティ/ストリーミングアプリも、Oculus Riftとほぼ同じくらい詳細かつ複雑で滑らかに見えるはずだ。

気をつけたいのは「最新世代」と「初心者レベル」は変化し続けているということだ。現在、コンソールの世代交代からわずか2カ月しか経っていないが、ベーシックなPCでさえ日々グラフィックパフォーマンスが向上し続けている。モバイルクラスのXR2ヘッドセットでは、ハイスペックな専用マシンの必要性を完全になくすことはできないだろうが、このままいけばテザリングを利用するヘッドセットと利用しないヘッドセットとの視覚体験の差はさほど重要にならなくなるだろう。

XR2 AIはどうか?

昨年12月に数値が明らかになったものの、Snapdragon XR2のAI処理能力は十分に評価されておらず、複合現実ヘッドセットのパフォーマンスを向上させる上で大きな要素になる可能性がある。Snapdragon835のTOPS(1秒あたりの演算処理回数を兆で表したもの)が約1.3なのに対し、XR2は15であり、11倍の改善だ。これはQualcommがノートPCクラスのSnapdagon 8cx Gen 2(TOPSは9)の3分の2を上乗せした速度であり、理論上、旗艦クラスのスマートフォン用チップセットのSnapdragon 865と同等になる。

「理論上」と書いたのは、数値が必ずしもAIのパフォーマンス全体を表すわけではないからだ。量も大事だが、性能を実際に測るためには質とシステムレベルのエンジニアリングおよびソフトウェアも考慮に入れることが重要だ。初期のOculus Questを振り返ると、限られたコンピュータビジョンシステムで魔法のようにルームサイズのSLAMスキャンと6DoFのコントローラートラッキングを生み出していた。

その後Facebookはソフトウェアをアップデートし、きわめてスムーズなハンドトラッキングを付け加えた。トラッキングとカメラを得てAI馬力が10倍になったヘッドセットがどんなことを実現できるか想像してみてほしい。CPUから一部のAI関連タスクをオフロードすることで汎用パフォーマンスが向上すると考えられる。

Oculus Questのハンドトラッキング
Image Credit: Facebook

AIの性能が複合現実ヘッドセットのパフォーマンスに影響を与える方法は他にもある。たとえばコンピュータの対戦能力を強化することや、半分既知の問題に対するソリューションを生み出すことなどだ。ボイスコントロールをより豊かにしたり、ARヘッドセットでは現実世界とデジタルコンテンツをシームレスに混在させたりすることが可能となるだろう。

いつになる?

新型コロナウイルスの流行と経済の不安定さのせいで、多くのXR開発者にとって2020年の計画が崩れてしまった。Magic Leapは大量解雇、HTCのCEOは辞任、Facebookはイベント「Oculus Connect」を改称し完全オンラインイベントに変更、複数のVR開発者がピボット売却廃業した。Lynxが2月に発表した時点ではR-1の発売日は夏だったが、延期となったのも不思議ではない。

現時点では何も確定していないが、まもなく店頭でSnapdragon XR2に会えることを筆者は信じている。堅牢なCPU/GPU/AI馬力とセルラー接続の自由度を組み合わせた豪華なモデルではなく、5G接続のない、初期モデルのヘッドセットだ。

早くても来年はまだ、現在の米国以上に堅牢な5Gインフラストラクチャを持つ地域であっても期待できないかもしれない。だがその日が来れば、至る所でVR/ARを体験することが可能になり、エキサイティングで急速に進化していくテクノロジーにとってさらに大きな前進となるだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

スタンドアロンのVRヘッドセット、ついに大きな飛躍へ(前編)

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テック企業によるメディアイベントには大きく分けて2つの種類がある。真新しい製品を店頭に並べる直前に発表する「Appleスタイル」と、実際に入手できるようになるずっと前、ともすれば製品名さえまだ付けられていない時期に新しいテクノロジーを発表する「Qualcommスタイル」だ。どちらのスタイルが優れているということはなく、どちらも有益だと思う。Appleが発表するのは「今」であり、Qualcommが発…

QualcommのSnapdragon XR2コンセプトモデル・VRグラス
Image Credit: Qualcomm

テック企業によるメディアイベントには大きく分けて2つの種類がある。真新しい製品を店頭に並べる直前に発表する「Appleスタイル」と、実際に入手できるようになるずっと前、ともすれば製品名さえまだ付けられていない時期に新しいテクノロジーを発表する「Qualcommスタイル」だ。どちらのスタイルが優れているということはなく、どちらも有益だと思う。Appleが発表するのは「今」であり、Qualcommが発表するのは「未来」なのだ。

昨年12月にQualcommは複合現実デバイス向けの革新的チップセット、「Snapdragon XR2」を発表した。コンシューマー向けのOculus Questやエンタープライズ向けのHTC Vive Focus Plusといったデバイスに使われるスマートフォン用のSnapdragon835に対し、XR2はスタンドアロンのVR/ARヘッドセット用に作られており、世代間で性能が大幅に改善した。CPU・GPU性能は2倍、ピクセルスループットは4倍、ディスプレイ解像度は6倍、AIのTOPSは11倍も向上した。XR2ベースのオールインワンVRヘッドセットは、モバイルフォンというよりもPCにかなり近い性能を持つ。

Qualcommの問題(ひいてはすべての企業の問題)は、このスペシャルなチップを搭載したプロダクトそのものを持たないという点だ。「ポケモンGO」の開発元であるNianticは、スケジュールや画像は非公開ながら、XR2搭載のARグラスを計画中だとしている。QualcommはOEMの発表をパートナーであるNianticのスケジュールに従うと示唆している。

そして今年2月、フランスを拠点とするスタートアップのLynxは、初となるXR2搭載ヘッドセット「Lynx R-1」を夏に1,500米ドルで発売することを発表した。9月半ばになってもまだR-1は出荷されていないが、同社は予約した人々に対し「初出荷の製品」を届けることを保証している。

Lynx R-1
Image Credit: Lynx

この件に関してQualcommは問い合わせに一切答えていないが、R-1が市場に出る初のSnapdragon XR2搭載ヘッドセットではなさそうな兆しが見られている。というのも9月の第2週、未発表のXR2搭載HTC Vive Focusに関して、Geekbench 5と思われるベンチマークテスト結果が浮上した。そのスペックは1.8GHz、8コア、Android10と、チップセットの新仕様と合致している。

テスト結果はシングルコアスコアが924、マルチコアスコアが3415で、Snapdragon835搭載のヘッドセット、例えばOculus Quest(同267、746)に比べ数倍速い。一般的にXR2は6GB RAMと組み合わせられることが想定されるが、メモリ情報はこの結果を裏付けるもので、前世代ソリューションよりも4GB向上している。

エンタープライズユーザは新しいFocusに興味を惹かれるかもしれないーーFocus PlusはLynxがR-1に予定していた価格のほぼ半値だ。しかし、近い将来に入手可能なSnapdragon XR2ヘッドセットはこれらだけではないと思う。Qualcommが昨年VentureBeatに予告したように、XR2は間もなくコンシューマーVR/ARヘッドセットメーカーに採用されるだろう。これは、スタンドアロンの複合現実が待望の大きな飛躍を遂げる準備が整ったことを意味している。(後編へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】