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12億人のお財布をねらえーー世界で拡大する「中華系モバイル決済」サービスの今【調査データ】

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Alibaba(阿里巴巴)傘下のAnt Financial(螞蟻金融)と市場調査会社ニールセンが1月21日に発表した調査レポートによると、中国のモバイル決済サービスは中国人観光客の消費を促進させるため、事業者による導入が世界的に加速しているという。 重視すべき理由: Alipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)などの中国モバイル決済大手は、海外を旅行する中国人観光客の消費力をサービス拡…

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Alibaba(阿里巴巴)傘下のAnt Financial(螞蟻金融)と市場調査会社ニールセンが1月21日に発表した調査レポートによると、中国のモバイル決済サービスは中国人観光客の消費を促進させるため、事業者による導入が世界的に加速しているという。

重視すべき理由: Alipay(支付宝)やWeChat Pay(微信支付)などの中国モバイル決済大手は、海外を旅行する中国人観光客の消費力をサービス拡大に利用したいと考えている。

  • 米国での市場拡大の最中、貿易緊張の高まった。そこでAnt Financialはヨーロッパや東南アジアなどの他市場に目を向けている。
  • Ant Financialによると、世界中に12億人以上のユーザーがいる。

詳細:中国モバイル決済サービスの海外加盟店によるサービス採用は2019年に大幅に増加し、中国のアウトバウンド観光客の消費量が増加したと報告されている。

  • 今回の調査では、合計4,837人の中国人観光客と547人の海外事業者を調査した。
  • なかでもヨーロッパでは、事業者による中国のモバイル決済ソリューションの導入が加速した。たとえば、英国で調査した事業者の61%は、2019年から中国モバイル決済ソリューションを採用していると答えている。
  • 調査対象の海外事業者によると、中国観光客の89%がおなじみの支払い方法があれば喜んで使うと言ったため、中国向け支払いサービスを提供する意欲があると述べた。
  • それに応じて、中国人観光客の現金の使用は減少している。たとえば、ヨーロッパに出発する前に中国人観光客が交換した外貨量は、2019年に16%減少した。
  • 低所得者層が住む都市からの中国人観光客は海外旅行者のセグメントの中でも増加傾向にあり、高級世帯層と比較した支出レベルは追いつき始めていると報告書は述べた。
  • シンガポール、韓国、日本、オーストラリア、フランス、タイ、ニュージーランド、カナダ、英国、および米国は、2019年にモバイル決済を使用した中国人観光客数トップ10の国であった。ランキングは、中国人観光客の割合によって決定されたものであり、最近の旅行中に特定の国でモバイル決済を使用したものである。

背景:Ant Financialの決済アプリであるAlipayは、海外市場で足場を築くためにローカル企業へ投資し、こうした企業とパートナーシップを結んでいる。

  • 2019年6月、Ant Financialはヨーロッパの5つの電子ウォレットプロバイダーとパートナーシップを結び、フィンランド、ノルウェー、スペイン、ポルトガル、オーストリアを含む10か国の事業者へアクセスできるようになった。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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VISAが米国で急成長する銀行APIユニコーン「Plaid」を53億ドルで買収

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ピックアップ:Visa is acquiring Plaid for $5.3 billion, 2x its final private valuation ニュースサマリー:フィンテック企業が米国銀行APIを利用できるようになるサービス「Plaid」を国際カードブランド「VISA」が買収する。1月13日にVISAが明らかにしたもので買収額は53億ドル。2018年12月に実施されたシリーズCラウ…

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Image Credi : VISA

ピックアップVisa is acquiring Plaid for $5.3 billion, 2x its final private valuation

ニュースサマリー:フィンテック企業が米国銀行APIを利用できるようになるサービス「Plaid」を国際カードブランド「VISA」が買収する。1月13日にVISAが明らかにしたもので買収額は53億ドル。2018年12月に実施されたシリーズCラウンドにおける評価額の約2倍とされている。

Plaidは開発者がユーザーの銀行口座情報を取得・更新することを簡易化するAPIを提供する。Plaidを利用したサービスは、API経由で米国の銀行口座情報から取引・ID・認証・残高・保有資産などの情報へアクセス可能になる。同社は米国中の銀行とフィンテック事業者を繋ぐインターフェイスとしての役割を担っている。

たとえば、送金・決済分野では「Venmo」「TransferWise」、投資分野では「Robinhood」「Acorns」「 Betterment」、他にも暗号通貨取引所「Coinbase」やモバイル銀行「Chime」などの欧米の著名フィンテック・サービスらがPlaidのAPIを活用している。

本買収に関するVISAの公開記事によれば、米国の4分の1の銀行口座が、これまでPlaidのAPIを通し、2,600以上のフィンテック・サービス、1万1,000を超える金融機関に接続されているという。以下の画像を見ると、上記の関係性が分かりやすく把握できる。

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Image Credit : VISA

最近ではカナダや欧州圏にも進出しており、今後VISAと共にグローバルな拡大を進めていく見通しだ。本買収に関し、VISA CEOのAl Kellyは以下のようにコメントしている。

Plaidは最高の機能性を軸に急速に成長しているフィンテック業界のリーダー的存在です。 Plaidの存在は、VISAのプロジェクト・戦略と相交わることで、開発者や金融機関、消費者により多くの恩恵をもたらすでしょう。

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Image Credit : Plaid

話題のポイント:Plaid同様にVISAも金融機関・フィンテック企業向けにバックエンドからサービスを支える存在であり、両者のビジネスには親和性が高いと考えられます。実際、VISAは買収理由として「新規マーケット参入」「フィンテック事業の本格的刷新」「決済インフラ・サービス共同構築」の3つを挙げています。

たしかに本買収はVISAにとって新規マーケットへの参入、なかでもフィンテック領域への進出を強め、デジタル化経済における国際的決済インフラの地位を確立するための力強い一歩になったことでしょう。

そして注目ポイントは両社の技術を活かし共同で提供されるサービスです。フィンテック業界におけるこれまでのVISAとPlaidの立ち位置は近く、どちらも決済インフラとしての役割を担う立場にありました。

VISAは今後、Plaidの決済処理やアカウント認証機能を搭載した決済インフラの提供を進めていく予定です。これによりP2P及びB2C領域の応用例を増加させる見込みの他、よりグローバルなネットワークを構築できるとしています。また、PlaidはVISAにとって、セキュリティ向上やディスピュートプロセス(不正請求への対応)におけるソリューション強化にも繋がるといいます。

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Image Credit : VISA

買収は3〜6ヶ月以内に実行に移される予定で、現在両社は法的な承認に向け動いているとのこと。VISAは言わずと知れた国際的な決済インフラですが、Plaidを取り込むことで、さらなるグローバル化を進めていくことになりそうです。

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シンガポールのデジタル証券発行・取引プラットフォーム「iSTOX」、韓国のハンファグループから500万米ドルを調達

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シンガポールを拠点とするキャピタルマーケッツプラットフォーム「iSTOX」は、韓国の Hanwha Asset Management が参加したラウンドで500万米ドルを調達した。プレスリリースによれば、今回の取引はタイの Kiatnakin Phatra Financial Group(KKP)、日本の東海東京フィナンシャル・ホールディングスとの提携関係締結に似ている。 iSTOX を運営する …

左から:Hanwha Asset Management の CEO Yong Hyun Kim 氏、ICHX の創業者兼 CEO Danny Toe 氏
Image credit: iSTOX

シンガポールを拠点とするキャピタルマーケッツプラットフォーム「iSTOX」は、韓国の Hanwha Asset Management が参加したラウンドで500万米ドルを調達した。プレスリリースによれば、今回の取引はタイの Kiatnakin Phatra Financial Group(KKP)日本の東海東京フィナンシャル・ホールディングスとの提携関係締結に似ている。

iSTOX を運営する ICHX Tech の創業者兼 CEO Danny Toe 氏は次のように語っている。

iSTOX は成長を続けており、ハンファのようなパートナーとの提携により、進化を続ける21世紀の投資家ニーズに適合した先進的なサービスへと iSTOX を開発する上で、強力な礎を構築することができる。

Toe 氏はまた、2020年初頭に iSTOX が本格運用へと移行する計画であることを強調した。

iSTOX は、デジタル証券のワンストップ発行、保管、取引を支援するキャピタルマーケッツプラットフォームだ。同社のミッションは、投資家と発行者を直接つなぎ取引できるようにすることで、プライベートキャピタルマーケッツを再定義することだ。 高度なスマートコントラクトと分散型台帳テクノロジーを活用し、発行と取引プロセスを合理化することでこれを実現する。

iSTOX は、より柔軟で手頃な価格の包括的な代替手段を提供するだけでなく、以前はアクセスできなかった投資の選択肢を提供できることから、従来の銀行プロセスと比較して多くの価値を提供できると述べている。

ICHX は、キャピタルマーケッツのインフラ技術会社で、シンガポールの投資会社 ICH Group がインキュベートした。ICHX は、フィンテック、ファンド運用、コーポレートアドバイザリーの専門知識を組み合わせる。また、キャピタルマーケッツ製品を取り扱い、証券保管サービスを提供できる営業免許を保有している。

iSTOX は現在、シンガポール金融庁(MAS)のフィンテック規制サンドボックスに参加しており、2020年の第1四半期に輩出される予定。iSTOX のその他の主要株主には、シンガポール証券取引所(SGX)、成長著しい企業への投資を重視する Temasek の子会社 Heliconia などがいる。

ハンファ生命の子会社である Hanwha Asset Management は、株式、債券、オルタナティブ投資、マルチアセット戦略におけるあらゆる金融投資商品を、韓国・東南アジア・中国・アメリカなどで提供している。

【via e27】 @e27co

【原文】

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元Google Pay開発者らが創業、インド・モバイルバンクの震源地「epiFi」

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ピックアップ:Former Google Pay execs raise $13.2M to build neo-banking platform for millennials in India ニュースサマリー:元インドGoogle Payの立ち上げを担当した2名によって創業されたネオ・バンク「epiFi」は1月13日、シードラウンドにてSequia IndiaおよびRabbit Capita…

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Image Credit : epiFi

ピックアップFormer Google Pay execs raise $13.2M to build neo-banking platform for millennials in India

ニュースサマリー:元インドGoogle Payの立ち上げを担当した2名によって創業されたネオ・バンク「epiFi」は1月13日、シードラウンドにてSequia IndiaおよびRabbit Capitalらから1,320万ドルを調達したと発表した。

また、投資ファンドHillhouse Capitalに加え、個人投資家としてブラジル拠点の金融サービス「Nubank」創業者David Velez氏、インドのクレジットカードリワードアプリ「CRED」創業者Kunal Shah氏なども出資に参加している。

TechCrunchのインタビューに対しepiFi共同創業者のNarayanan氏は、主にインドのミレニアムズ世代をターゲットにサービスを拡大させていくと発言した。

Google Pay開発の最中、我々はコンシューマー金融はデジタル決済を超え、保険、融資、投資機会、複数の商品を求めているということに気付きました。

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話題のポイント:インドのフィンテック市場は決済・融資・保険領域において顕著に成長を見せており、今後は投資や資産運用など多様化傾向も強くなっていくでしょう。そんな背景の中で、様々な金融サービスに対し簡単にアクセスできるインターフェイスの存在は、消費者に大きな快適さを提供すると考えられます。

epiFiが望んでいる姿は、全ての金融サービスにダイレクトにアクセスできるモバイル・アプリを提供することです。個々の機能に関して詳細な情報は未だ公開されていませんが、おそらくインド国外の既にメジャーになっているチャレンジャー・バンクやネオ・バンクのUIや機能を模倣した形になるでしょう。アプリのリリースは数カ月以内に行われるようです。

もう一人の共同創業者Sumit Gwalani氏によれば、現在epiFiには20名を超える従業員がおり、その中にはPaypalやNetflix、Flipkartで働いていたメンバーもいるとのこと。開発チームの能力の高さは申し分なさそうです。

記事によれば、未だ現金決済の割合が高いとされるインドでは、国内のPaytmやPhonpe、米国GoogleやAmazonによるモバイル・ペイメントアプリ、そしてカード決済の普及により、昨年10月中に1億人以上の消費者が10億を超える決済トランザクションを生み出したといいます。

デジタル決済の普及により、現金への依存が薄まれば、ますますフィンテック・サービスを利用していく人口も増加していくと予測できます。既存の金融サービスが先進国ほど成熟していないインドのような地域では、比較的容易にサービスを普及させることができます。

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2019年投資額は1250億円規模、中国がブロックチェーンファイナンスでトップ市場に

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1月16日に発表された報告書によると、2019年のブロックチェーン関連ファイナンスは中国と米国で活発であり、業界の取引全体の約60%を占めていたと発表された。 重視すべき理由: 昨年のグローバル市場におけるブロックチェーン関連ファイナンスの傾向は、中国市場の変化に大きく影響された。 詳細: メディアおよびコンサルタント会社「PANews」のレポートによると、昨年には653件のブロックチェーン関連の…

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1月16日に発表された報告書によると、2019年のブロックチェーン関連ファイナンスは中国と米国で活発であり、業界の取引全体の約60%を占めていたと発表された。

重視すべき理由: 昨年のグローバル市場におけるブロックチェーン関連ファイナンスの傾向は、中国市場の変化に大きく影響された。

詳細: メディアおよびコンサルタント会社「PANews」のレポートによると、昨年には653件のブロックチェーン関連の調達取引が行われ、約47億ドル相当の価値が新たに市場へ流れ込んだ。

  • 中国では合計191件の調達取引が発生し、ブロックチェーン関連事業への投資は11億5,000万ドル以上を占めた。なかでも中国・北京周辺の渤海地域では、96件の取引が発生し、最も多くの資金を集めた。北京は取引数が最も多く、調達規模でチャートを上回った。
  • シンガポールでは47件、インドでは19件、韓国では9件、日本では3件のブロックチェーン関連の資金調達が発生している。
  • しかし10月以降、中国当局はデジタル通貨交換を対象とした業界動向の監視を強化。これにより、同セクターへの資本増加が抑制され、2019年の第4四半期に資金の凍結が発生したと報告書は述べている。
  • 2019年後半に中国中央銀行が独自のデジタル通貨の開発を強化することを発表すると、関連企業は勢いを増した。

背景:中国・習近平国家主席は10月、ブロックチェーン開発の重要性について発言し、即座に多数の企業がブロックチェーン市場へ参入。ビットコインが増加した。 ところが、市場の急成長は、ブロックチェーン関連の違法および詐欺活動の取り締まり強化につながった。

  • 中国政府は全国的に人材採用を積極化するための政策を展開。 最近の調査では、4つの主要なブロックチェーンハブとして、渤海地域、長江デルタ地域、湖南-貴州-重慶地域、珠江デルタ地域を挙げた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

 

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東南アジアの消費者向けインターネットサービス総合大手Sea、シンガポールのデジタルバンキング競争に参入

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 東南アジアのコンシューマインターネット企業 Sea は、シンガポールのデジタルフルバンクライセンスを申請したと発表した。 Sea は、同社のデジタル銀行がシンガポールのミレニアル世代…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


東南アジアのコンシューマインターネット企業 Sea は、シンガポールのデジタルフルバンクライセンスを申請したと発表した。

Sea は、同社のデジタル銀行がシンガポールのミレニアル世代と中小企業の満たされないニーズ、すなわち、市場において以前からサービスが行き届いていない層に特化すると述べた。そのために、同社はデジタルビジネス、テクノロジー、データ、コーポレートガバナンスインフラストラクチャーの開発で成功を重ねたい意向だ。

Sea は EC プラットフォームの「Shopee」、オンラインゲームの「Garena」、デジタル金融サービスプロバイダの「SeaMoney」を運営している。

Garena、Shopee、SeaMoney を通じて、我々はこの地域のミレニアル世代と中小企業のニーズと要望について、他に類を見ない洞察力を持っている。

満たされていないニーズに対応した優れた機能を開発し、シンガポール初のフルデジタルバンクを設計および拡張するための技術、インフラストラクチャ、データ分析機能、管理経験を持っている。(Sea 会長兼 CEO の Forrest Li 氏)

SeaMoney の提供内容には、e ウォレットサービス、決済処理、マイクロレンディングなどがある。声明によると、これらのサービスは、AirPay、ShopeePay、Shopee PayLater などのブランドのもと、東南アジアのさまざまな市場で利用可能だ。SeaMoney は2014年に AirPay として設立され、サービス拡大に伴い2019年に改称した。

Sea は2017年にニューヨーク証券取引所に上場、アメリカでの東南アジア企業による最大 IPO とされた。声明によれば、同社の時価総額は2019年12月31日現在、250億シンガポール(約2兆円)に達している。

Sea 以外では Grab とシンガポールテレコムが率いるグループ、Razer Fintech、V3 Group が代表するコンソーシアム Beyond がデジタルフル銀行免許を申請している。一方、Ant Financial(螞蟻金融)、iFast Corporation が率いるコンソーシアム、AMTD Group が率いるコンソーシアム、AI スタートアップ Advance.AI(領創智信)のグループが既にデジタルホールセール銀行免許を申請した。報道によると、「TikTok(抖音)」を保有する Bytedance(字節跳動)も同様のことを目指しているようだ。

シンガポール金融管理局は8日、デジタル銀行免許の申請を合計21件受理したと述べた。申請の結果は6月に発表され、新しいデジタル銀行は早ければ2021年中頃までに営業を開始するかもしれない。

【via Tech in Asia】 @techinasia

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実は日本よりキャッシュレス後進国、滞在でみえた「お金体験アップデートのチャンス」とは

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2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。 ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。 今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば…

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2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。

ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。

今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば、日本のキャッシュレス決済比率は2015年時点で18.4%となっています。キャッシュレスの首位を独走する韓国が89.1%、その次を行く中国が60%と、日本社会のキャッシュレス比率が同じアジア圏でも大きく差が出ていることが分かります。

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キャッシュレスビジョン2019

ではドイツはというと、日本の更に下、キャッシュレス決済比率14.9%を記録し、現金至上主義な社会であることが示されています。

理由として、財務省のレポートにもあるように、同国の歴史的背景に由来する、キャッシュが持つ「匿名性」の影響が挙げられます。レポートでは、第二次世界大戦時に中央政府による市民の監視が影響しているのではと述べられています。

「ベルリンの壁が崩壊したのは1989年であり、30年余が経過したものの、東西分断の痕跡は現在のベルリンにも少なからず見て取れる。当然、都市を分断した「中央監視」に関連して刻まれた記憶と感情は消えておらず、匿名性の価値が、インターネットの時代に改めて想起されたとしても不思議ではないであろう」ー財務省発表、スウェーデンのキャッシュレス化・ドイツのキャッシュレス化(下)ドイツ編より引用

以上より、中央管理を避ける風潮が国民文化としてのキャッシュを好むカルチャーを作っている一つの大きな要因だと考えられます。例えばドイツ銀行が公開したデータのように、ドイツにおけるデビットカードの保有率が大変高い状態にあるのもその裏付けのひとつと言えます。

Captureさて、話をベルリン拠点のチャレンジャーバンク「N26」に戻しましょう。同社のユーザー数は2019年4月時点で約250万人(※)とBusiness Insider Intelligenceに報じられています。N26はドイツ拠点というだけで、EU圏の対応国に住所を持っていれば誰でも口座開設可能です。

※補足修正:記事初出時に25万人と誤記しておりました。正しくは250万人が引用元記事の情報です。ご指摘いただきありがとうございます。

ドイツの人口は2018年時点で約820万人。同社からユーザーの居住国は公開されていませんが、ドイツ人ユーザー数はそこまで多くないのではと感じています。というのも前述の通り、キャッシュを好む傾向から、キャッシュレス決済といったチャレンジャーバンクならではの価値提供が見込めないからです。

実際、筆者は昨年末にドイツ・フランクフルトに滞在していたのですが、到着するまではいくら現金を好むといえ、フランクフルトのような大都市であれば生活に困らない程度でクレジットカード決済可能だろう、そう思っていました。

しかし、たとえばローカルのコーヒーショップやレストランなどは基本入り口に大々的に「CASH ONLY」と貼られており、大通りを歩いていてもカード決済可能な店舗を探すのに一苦労といったレベルです。カード支払いがほとんどできない有様でした。

改めてドイツ銀行が公開したデータを見ると、2017年におけるドイツ人のキャッシュ利用率は全体の74.3%。次いでデビットカードが18.9%を占めており、クレジットカードはたったの1.6%しかありません。ここで着目すべきなのは2008年からの変動率の少なさでしょう。

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Payment behavior in Germany 2017

2008年においてキャッシュ利用率は全体の82.5%で、実際に年々下降してるとはいえ約10年間で8%ほどのみがキャッシュレスへ動くのみとなっており、これは非常に小さな割合だと言えます。つまり、ドイツにおいて「銀行」に求められているのは昔ながらといえる「お金の安全な保管」だけなのです。

極端な比較となりますが、UBSのデータによれば、中国では2010年時点での現金決済比率が全体の約65%を占めていたのが、2020年には約半分となる30%程度に収束するだろうといったレポートを算出しています。

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UBS

中国ではAlipayやWeChat PayなどのQR決済がこのトレンドの要因となっているのは明確です。ドイツでも多くのフィンテック・スタートアップが本拠地を置いてあることを考慮すれば、本来はキャッシュレスのムーブメントが起きていてもおかしくありません。しかし、現実はその逆でした。

キャッシュレスの壁「チップ文化」

ドイツが「匿名性」を理由にキャッシュを好んでいるのは事実でしょう。ただ、ドイツが国として世界のキャッシュレストレンドに感化されない要因は他にもありそうです。

ローカルカフェで働いている20代の男女バリスタに話を聞いてみたところ、揃って「金銭的に自立した職種として認められるためにキャッシュ(チップ)が必要なんだ」といった答えが返ってきました。ドイツ滞在で実際にカードで支払いをして気が付いたことは、クレジットカードのマシーンにそもそもチップを上乗せして会計するステップが用意されていません。

これはアメリカのようにクレジットカードを通したチップ付与であると店舗全体で総分配になる反面、キャッシュであればそのまま個人の収入へと繋がることを意味しています。

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こうした社会的問題とキャッシュレスを考えたとき、ふと思いついたのはコーヒースタートアップ「Bellwether Coffee」です。

<参考記事>

同スタートアップは、コーヒー購入者が直接コーヒー栽培農家に「投げ銭(チップと表現してもいいでしょう)」を送金できる焙煎機を開発し、途上国の違法児童労働問題の解消を目指しています。

ある意味では、キャッシュレスだからこそスムーズにエコシステムが形成されていると言えます。直接的に従業員へ現金をチップしたいという気持ちがあるならば、それをそのままデジタライズさせることも可能と考えます。

ということでドイツ滞在からみえた「キャッシュレス途上国」の課題を考えてみました。

現金で成り立っているチップ文化をわざわざ壊してまでデジタライズさせるためには、さらにクリティカルな価値提供が求められることは間違いありません。そういった意味でN26のようなフィンテック企業が、チップのような細かい体験を各国の文化に合わせてアップデートしていけば面白いことになるのではないでしょうか。

こういったキャッシュ至上主義国家におけるチャンレンジャーバンクには、お金にまつわる体験をアップデートする役割も期待されます。

今後もN26を始めとして欧州発のチャレンジャーバンクが勢力を増し、グローバルになっていくと思います。こうした流れを理解したうえで、フィンテック・ソリューションを開発できれば、日本でもお金に対する文化を根本的にアップデートしていけるのではないかなと思います。

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注目集まる「暗号資産カストディ」サービス、ベルリン拠点のFinoaが資金調達

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ピックアップ:Berlin-based Finoa closes multi-million seed funding to transform the digital asset sector ニュースサマリー:ベルリンを拠点とする暗号資産カストディ・スタートアップ「Finoa」がシードラウンドにて、Venture Starsやcoparion、Signature Ventures、Serial…

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Image Credit : Finoa

ピックアップBerlin-based Finoa closes multi-million seed funding to transform the digital asset sector

ニュースサマリー:ベルリンを拠点とする暗号資産カストディ・スタートアップ「Finoa」がシードラウンドにて、Venture Starsやcoparion、Signature Ventures、Serial-Entrepreneur Frank Geßnerなどから数百万ユーロの資金調達を実施したことを発表した。

同社サービスは、機関投資家(アセット・マネジメント、VC、ファミリー・オフィス*)や富裕層、企業向けにカスタマイズ型の暗号資産カストディ(保管)サービス。顧客に代わり、暗号資産を安全に管理し、かつ簡単に入出金可能な使いやすい設計となっている。

※ファミリー・オフィス=超富裕層向け資産運用ビジネス

共同創業者であるChristopher May氏は、同調達に関して以下のようにコメントした。

Venture Starsやcoparionなど、経験豊富なベンチャーキャピタル企業から資金を調達できたことを非常に誇りに思っています。 Signature Venturesのようなブロックチェーン特化ファンドからの追加調達は、Finoaがデジタル資産分野の主要プレーヤーとして認識されていることを強調しています。

話題のポイント:近年、度重なる暗号資産の喪失・ハッキング問題への対抗策として、カストディ・サービス(資産管理代行)の必要性が叫ばれています。

暗号資産を安全に保管する責任は何も暗号通貨取引所だけでなく、顧客から暗号資産を預かり運用する機関投資家にとっても重大です。上述の各ビジネスにとって、暗号通貨システムにおける安全かつ便利な秘密鍵管理体制の構築は技術的ハードルが高いため、カストディの必要性が存在しているのです。

盤石なカストディによって安全な資産管理が約束されることで、顧客企業が提供するブローカー業務、トークン化業務、レンディング、ステーキング、投資・資産運用代行サービスの成長は更に加速していくことになります。

Finoaは2018年に創業されました。2019年にサービスを開始して以降、累計60以上のヘッジファンドやベンチャー・キャピタルに対しカストディ・サービスを提供しています。2020年1月1日、ドイツ連邦金融監督庁(BaFin)による「暗号資産及び暗号資産カストディ・プロバイダー規制」が施行されましたが、同社は今年11月までに同ライセンスの認可を取得する予定です。

同社が公開するリサーチ資料によれば、2027年までに、世界のトークン化アセットの市場規模は24兆ドル(2400兆円)にまで拡大する見込みだと言います。世界経済フォーラム(WEF)やマッキンゼー、デロイトによる予測「2025~2027年時点で、世界のGDPの10%はブロックチェーン技術により保管・処理される」を参考にした形で算出されていると言います。

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Image Credit : Finoa

トークン化アセット規模は10年以内に24兆ドルと主張される一方、リサーチが行われた時点(2019年)では0.3兆ドル程度しか存在していません。また、0.3兆ドルはBTCを中心として既存の暗号通貨です。

技術の進歩と規制動向を正確に予測することは難しいため、実際に同統計通りの成長を描くかについては疑問が残ります。ただ、将来的には現時点で既に実用段階に入っているSTOやETO、そしてステーブルコインなどの発展によって、市場は間違いなく拡大するでしょう。

ドイツは暗号通貨規制を世界でも先駆けて改革している国で、STOの規制改革の足取りも早く、既にいくつかのプロジェクトがBaFinの承認を受けプロジェクトを運用しています。その意味で、同じくドイツ市場で展開を試みるFinoaの必要性も、今後着実に増加していくのではないでしょうか。

<参考記事>
ブロックチェーンベースのIPO「ETO」に成功した「Neufund」が変える資金調達の未来

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Grab傘下のデジタルウォレット「OVO」、ジャカルタ都市圏の洪水災害の被害者を支援するクラウドファンディングを開始

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インドネシアのフィンテック大手 OVO は、元日以降、ジャカルタの大部分を壊滅させた大洪水の被害者を支援するクラウドファンディングを開始した。 寄せられた支援金の配分について、OVO は Grab、PMI(インドネシア赤十字)、BAZNAS(インドネシア国家喜捨庁)、災害支援 NGO の Aksi Cepat Tanggap(緊急対応チーム)、NGO の Rumah Zakat(喜捨の家)と提携し…

洪水から救出される人々
Image credit: PMI(インドネシア赤十字)

インドネシアのフィンテック大手 OVO は、元日以降、ジャカルタの大部分を壊滅させた大洪水の被害者を支援するクラウドファンディングを開始した。

寄せられた支援金の配分について、OVO は Grab、PMI(インドネシア赤十字)、BAZNAS(インドネシア国家喜捨庁)、災害支援 NGO の Aksi Cepat Tanggap(緊急対応チーム)、NGO の Rumah Zakat(喜捨の家)と提携している。オンライン投資信託マーケットプレイス「Bareksa」は、この動きに対して、CSR(企業の社会的責任)行動の一環として支持を表明している。

ユーザは、OVO アプリ上の「special donations home」のバナーから寄付することができる。配車サービスを提供する Grab は、こうして集められた寄付について、最大10億ルピア(約776万円)となるまで同額を寄付することを約束した。支出は、調査・避難チーム、食事、ベビーフード、医薬品など重要なニーズに特化している。

OVO 代表取締役の Karaniya Dharmasaputra 氏は次のように述べている。

インドネシアでサービスを提供するデジタル金融プラットフォームの立場から、我々は救援活動を求めるユーザを支援し、洪水の影響を受けた世帯を支援する。OVO は、災害対応をはじめ福祉を民主化する上で、デジタルサービスに大きな可能性があると信じている。

インドネシア赤十字のデイリーエグゼキューター兼会長の Ginandjar Kartasasmita 氏は、次にように述べている。

寄付は、防災への即応性を高めるためにも、寄付するという習慣が奨励されることが期待される。ジャカルタ都市圏の現在の状況を緩和すべく、インドネシア赤十字は、複数の地域に避難、支援、緊急指揮を実施するチームを複数展開している。

OVO は2017年から、パル(中部スラウェシ州都)、中部スラウェシ州、ロンボク島、西ヌサ・トゥンガラ州など、さまざまな被災地で災害救援活動のためのクラウドファンディングを実施してきた。

Rumah Zakat CEO の Nur Efendi 氏は、次のように述べている。

2019年3月以降、OVO と Rumah Zakat は、ジャカルタ、メダン、バンドン、ポンティアナック、マカッサル、ケディリの6都市で、救助艇などの災害救助機材を提供するために協力して取り組んできた。OVO ユーザからの寄付は、さまざまな分野で Rumah Zakat が実施した避難プロセスで重要な役割を果たしている。現在、我々はジャカルタ都市圏の住民のうち数百人、特に医療を必要とする高齢者、妊婦、子供たちを避難させている。

【via e27】 @e27co

【原文】

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自己募集の社債発行を支援する「Siiibo」がEVや朝倉祐介氏らから資金調達

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少人数の私募債発行支援サービス「Siiibo」は12月25日、プレシリーズAラウンドとして、J-KISS型新株予約権の発行による3,800万円の資金調達を公表している。引受先はEast Venturesのほか、個人投資家として朝倉祐介氏らが参加した。 少人数私募債とは発行コストが相対的に低く、手続きも簡単な資金調達方法。金融機関の融資基準に依存しないため、柔軟かつ迅速な調達が可能となる。Siiib…

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Image Credit: Siiibo

少人数の私募債発行支援サービス「Siiibo」は12月25日、プレシリーズAラウンドとして、J-KISS型新株予約権の発行による3,800万円の資金調達を公表している。引受先はEast Venturesのほか、個人投資家として朝倉祐介氏らが参加した。

少人数私募債とは発行コストが相対的に低く、手続きも簡単な資金調達方法。金融機関の融資基準に依存しないため、柔軟かつ迅速な調達が可能となる。Siiiboは現在、資金調達を検討している企業に対し、財務アドバイザーとして少人数私募債発行の手続きや商品設計、Debt IR作成サポートを中心に助言を行っている。今後は「Siiibo IR」として債権者との関係づくりに必要な企業情報を分かりやすく整理した情報プラットフォームの提供なども目指す。

via PR TIMES

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