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サイバーエージェント・キャピタルが支援体制強化ーー開発や組織、PRなどグループノウハウを提供

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ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。 速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年か…

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サイバーエージェント・キャピタルメンバー

ニュースサマリ:サイバーエージェント(東証一部:4751)のベンチャーキャピタル子会社、サイバーエージェント・キャピタル(以下、CAC)は7月10日、出資先の成長支援を目的とした支援策の拡充を公表している。開発技術と広報・PRのサポートを目的としたもので、技術支援には、元サイバーエージェントビットコインの取締役CTO、速水陸生氏が担当する。

速水氏は2016年にサイバーエージェントに入社し、翌年からサイバーエージェントビットコインのCTOとして、仮想通貨取引所や暗号通貨の開発を手掛けた人物。その後、RPAプラットフォームの開発などに従事していた。

具体的な技術支援については、エンジニア採用から実際のコードレビューなどの相談を受け付けているほか、広報・PR支援についても、専任者の不在やノウハウ不足などの課題を解決する独自の支援プログラムを提供するとしている。

また、この支援室とは別に社内外のノウハウを提供するエキスパートの就任も伝えており、R&D、グロースハック、エンジニアリング、技術法務、組織戦略の5テーマについてそれぞれの知見を持った人材が支援にあたる。例えば組織戦略についてはサイバーエージェントの取締役として採用や育成、企業文化など人事全般を統括する曽山哲人氏が担当する。

CACは2006年の開始(当時の社名はサイバーエージェント・インベストメント)からアジア中心に8カ国10拠点でスタートアップ投資を手掛けるベンチャーキャピタル。累計投資社数は350社にのぼり、主な投資先にはSansanやスペースマーケット、ビザスクといった近年の国内上場組や、SEAで大きな影響力を持つコマースのTokopediaなどがある。また、同社はこれに合わせてサイトをリニューアルしたことも伝えている。

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リニューアルしたサイト

話題のポイント:ここ1、2年はテクノロジー系のスタートアップに投資するベンチャーキャピタルのファンドレイズラッシュでした。

実は市況の変化については「狼がくるぞ!バブルが弾けるぞ!」という声と共に随分前から囁かれていまして「2020問題は織り込み済み」として、逆にここを新ファンド設立のタイミングに指定している方もいらっしゃったぐらいでした。もちろん感染症拡大は(ビル・ゲイツ氏以外)誰も予想していなかったと思いますが。

なので、国内のスタートアップ投資における主要なファンドは堅調に出資を集めることに成功しており、あまりここでのドタバタ(メジャーなファンドが活動停止するなど)はなかったように思います。

一方、やや声が聞こえるようになってきたのが「ファンドの差別化」についてです。2010年前半はファンドサイズだけでも「50億円規模!すごい!」みたいなのがありましたが(もちろん今もすごいことなんですよ)、それをブランドとして全面に押し出す方は少なくなりました。

その辺りの状況についてはこちらの記事でもまとめています。

そこで出てくるのが支援体制の拡充です。従来ハンズオンと表現されていたものですが、ベンチャーキャピタルのパートナーや出資担当者が属人的にノウハウを提供するのではなく、組織だったらそれに特化した人材を採用(もしくは協力企業と連携)して支援にあたる、というチーム戦に変わってきています。

採用やマーケティング、広報・PR関連はよく聞くのですが、CACの開発支援というのは珍しいかもしれません。具体的にどういう支援をするのか、担当する速水さんにお聞きしたところ、次のように答えてくれました。

「ラウンドや規模によって支援の形は様々ですが、枕詞に”開発”や”技術”、”エンジニア”のつくことは、サイバーエージェントでの知見を活かし、サポートしたいと考えています。例えば社外取の技術顧問のようなサービスを、出資先の企業様は無料で受けられるようなものをイメージしていただけると、わかりやすいかもしれません。また、出資時に開発チームがないパターンもあります。その場合はどのように開発エンジニアを巻き込んでいくか、採用していくかなど、体制構築を企業様と併走しサポートしていく形になります」。

スタートアップ時に共同創業するエンジニアの方が創業経験豊富というパターンはそこまで多くありません。もちろんそれがベストですが多くの場合は元同僚などのケースでしょう。初めて会社経営する、というのもあるあるです。だからこそ、特に直接的な技術支援というよりはケーススタディを伝えてくれる存在は安心感につながりそうです。

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CACの支援領域

また、広報・PRについても特徴があります。サイバーエージェントと言えば2000年代に始まった祖業のネット広告代理事業からブログメディア、ゲーム、そしてインターネット放送と今もなお拡大・成長し続けるお化けみたいな会社です。

ややもするとこの振れ幅の大きさは「何やってるかよく分からない」ということにも繋がるわけですが、ここのコミュニケーションをしっかりと設計し、ブレないブランドに貢献してきたのが広報室の存在です。(詳しい内容は割愛しますが、興味ある方は「サイバーエージェント広報の仕事術」を参照ください)

「まだ創業間もない、ビジネスの社会的影響力が大きくないシード、アーリー期のスタートアップにとって、会社の信頼度や認知を向上させるための広報活動ができたかどうかが、その後の会社の姿を大きく変化させる鍵になることは少なくありません」(広報室を担当する下平江莉さん)。

私もこの広報・PRノウハウは今後、スタートアップにとって大変重要なピースになると考えています。サイバーエージェントが積み上げてきた知見を得られるというのはこれもまたひとつ、差別化に繋がるのではないでしょうか。

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変化するエンジニア採用、グローバル化で広がる「チーム開発」の可能性

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 企業が海外人材を雇用するには面倒なプロセスをクリアしなければなりません。 他国で合法的に人を雇用するためには、現地法人を設立し、現地の労働法を学び、現地の給与計算を行い、現地の弁護士を探して、各国法に準拠した雇用契約書を作成する必要がありました。こういった現地雇用法や規制への準拠は、ほとんどのスター…

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

企業が海外人材を雇用するには面倒なプロセスをクリアしなければなりません。

他国で合法的に人を雇用するためには、現地法人を設立し、現地の労働法を学び、現地の給与計算を行い、現地の弁護士を探して、各国法に準拠した雇用契約書を作成する必要がありました。こういった現地雇用法や規制への準拠は、ほとんどのスタートアップおよび中小企業にとって対応コストが高すぎて、海外人材へのアクセスは容易にできません。

一方、米国ではクラウドソーシングおよびフリーランス人材採用プラットフォームとして「Upwork」や「Fiverr」があります。しかしながら、プラットフォーム側の人材精査が甘いために企業が一人一人細かく面接する必要があったり、本格採用をするには別途手続きを自社で手配する必要があります。プラットフォーム事業として成長していながらも未熟な印象です。

こうした問題を解決し、どの国からでも・どの国に住む人でも雇用できるようにしたのが、4月22日に1,100万ドルの調達を果たした「Remote」です。

Remoteは世界中のどこにいても、誰でも数分で採用活動を開始できるHRプラットフォームを運営しています。さらに採用だけでなく、先述したような給与計算・福利厚生・コンプライアンス・税金など、海外人材を“正しく”雇用する際に必要なリーガル/アドミン業務を、1つのプラットフォームで処理してくれます。ヘルプが必要な場合には、Remoteの専属弁護士が対応に当たり、適切な処理を支援します。

パンデミック禍、リモートワークの成長傾向が高まる中で、他国での契約社員や正社員の雇用を簡素化できるニーズは刺さるはずでしょう。なにより、海外へ直接赴けない環境下、手軽にバーチャルな意味で現地法人を立ち上げられるプラットフォーム開発は非常に価値を発揮するはずだと感じています。

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Photo by Ketut Subiyanto on Pexels.com

Remoteの提供価値はその名の通り「海外リモート人材採用」にあります。SmartHRが提供しているような労務管理の機能をグローバルに拡大させ、さらに人材採用プラットフォームとしての機能も持ち合わせ持ち、一気通貫でチームを作るサービスを提供しています。

現在は個人開発者を採用するプラットフォームですが、注目すべきは“Hire your own team in any country”とあるように、グローバルチーム組成を行えるメッセージ性に重きを置いている点です。

昨今、従来のスポット開発依頼の仕事とは違い、チームプロジェクト単位の開発仕事に対応するプラットフォームに対するニーズが上がっています。個人ではなく「開発チームおよびプロジェクト」を丸ごと外注するクラウドソーシングプラットフォームに注目が集まりつつあります。

例えばウェブサイトやアプリ開発の外注サービス「Engineer.ai」は「アプリ開発のコンビニ」を作っています。

UberやInstacart、Snapchatと言った代表的なプラットフォームとそっくりのテンプレートをマーケットプレイスで選ぶと、そのままの機能を備えたサービス開発を外注できます。諸機能を取捨選択してオリジナルアプリの開発も可能です。

一方のEngineer.aiは事前に用意したテンプから「選んで買ってもらう」流れを採用しているため、自社でユニークな機能を毎回構築する必要がありません。工数のかかる機能開発注文がくる可能性を潰しており、自分たちの開発しやすい・利益率の高いサービス開発に誘導しているのです。

Enginner.aiは自社で世界中のエンジニアを囲い、依頼のあったテンプレートから即座にチーム組成を実施し、過去の記録からコンポーネントを渡して開発効率化を図っているわけですが、こうしたグローバルチーム組成を誰もができる可能性を秘めるのがRemote、というわけです。

彼らが仮に企業と個人を結びつける採用プラットフォームから、企業と開発チーム(組成)を支援するサービスへと成長すれば、より多額の取引を発生させるはずです。国内ではランサーズがチーム単位で発注できるサービスを提供していますが、これのより発展的な拡大・グローバル版です。

採用市場は「チーム採用」へと変わりつつあり、これからは「グローバル・チームプラットフォーム」が台頭してくる時代になると感じます。こうした背景を踏まえ、「アジア版Remote」のような企業が日本から登場しないか、期待をしながら市場を見ています。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

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Baidu(百度)、5年で500万人のAIエキスパート育成へ

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ピックアップ:In the next ten years, it is estimated that by 2030, the number of Baidu intelligent cloud servers will exceed 5 million. ニュースサマリー:中国検索大手のBaidu(百度)は6月19日、今後10年で人工知能、チップ、クラウドコンピューティング、データセンターを拡大…

Image credit : baidu

ピックアップ:In the next ten years, it is estimated that by 2030, the number of Baidu intelligent cloud servers will exceed 5 million.

ニュースサマリー:中国検索大手のBaidu(百度)は6月19日、今後10年で人工知能、チップ、クラウドコンピューティング、データセンターを拡大する大規模な計画を発表。2030年までに500万台のインテリジェントクラウドサーバーを導入すること、今後5年で500万人のAIエキスパートの育成を予定していると伝えている。

重要なポイント:中国大手テック企業のBATでクラウド・AIへの投資が拡大している。Alibaba(阿里巴巴)は4月に今後3年間でクラウド事業に2,000億元(約3兆円)投資すると発表。また、Tencent(騰訊)も5月に今後5年間で5,000億元(約7兆6,000億円)をクラウド・AIに投資すると発表しており、2社に続く形の発表となる。

詳細情報:Baiduは2030年までにインテリジェントクラウドサーバー導入の500万台超えを目指し、AIのグローバルリーダーになる意気込みを発表。500万台の根拠として、2019年のグローバルでのサーバー出荷の約50%であり、Baiduのクラウドサーバーの処理能力は世界上位500のスーパーコンピューティング能力の合計の7倍と伝えている。

  • 現在、Baiduは北京、保定、蘇州、南京、広州、陽泉、西安、武漢、香港を含む10以上の地域をカバーするデータセンターを保有。
  • 今後5年間でAIエキスパートをトレーニングする。Baiduはこれまでに復旦大学、武漢大学等の200以上の大学と連携して、ディープラーニング・AIに関するコースを共同で開発している。
  • Baidu CTOのWang Haifeng氏はフォーカスとして、人工知能・クラウドコンピュータ・5G・IoT、ブロックチェーン等の新興技術が主要な技術になると語っている。
  • 今回の大規模な計画についてBaiduは具体的な投資額を発表していないが、Alibabaが4月、Tencentが5月に発表したように、BATによるインフラ・AI投資は加速している。
  • 北京では「新インフラ構築を加速するための北京行動計画(2020-2022)」を発布し、Baiduはその後新しいインフラマップもリリースしている。
Image credit : baidu

背景:中国政府は、2019年に180の大学のAI関連専攻の設置申請を承認したと発表している。前年は35大学のみであり、2030年までにグローバルAIリーダーになることを計画として持つ中国でのAIエキスパートの育成に大学だけでなく、企業も大型投資を行っている。

執筆:國本知里/編集:岩切絹代・平野武士

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大阪のリンクハック、オンライン会社説明会の運営を効率化する「Bizibl(ビジブル)」をβローンチ

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大阪を拠点とするリンクハックは30日、新卒・⻑期インターン採用のためのオンライン会社説明会ツール「Bizibl(ビジブル)」をβローンチした。将来的にサービスは企業側に対して有料化されるが、当面の間は全機能が無料で提供されるとのことだ。同社ではβローンチと合わせ、Bizibl 利用を希望する法人の募集を開始した。 Bizibl は、採用説明会や座談会などのセッションを簡単に開催し効果的に運用できる…

Image credit: Linkhack

大阪を拠点とするリンクハックは30日、新卒・⻑期インターン採用のためのオンライン会社説明会ツール「Bizibl(ビジブル)」をβローンチした。将来的にサービスは企業側に対して有料化されるが、当面の間は全機能が無料で提供されるとのことだ。同社ではβローンチと合わせ、Bizibl 利用を希望する法人の募集を開始した

Bizibl は、採用説明会や座談会などのセッションを簡単に開催し効果的に運用できるオンライン説明会運営支援ツール。学生に刺さりやすいセッションの企画テンプレートや告知ページ作成、連絡業務の自動化、ソーシャルメディアでの情報拡散、視聴エンゲージメントに関するビッグデータ取得や活用が可能。実施したセッションはライブ配信に加え、アーカイブ保存もできる。

Image credit: Linkhack

リンクハックは2018年、当時、大阪大学大学院に在学中だった花谷燿平氏らにより設立。関西の大学出身者が多数在籍するスタートアップだ。創業当初は、飲み会企画アプリ「LET’S DRINK」や、企業毎に転職事例や転職経験者のレポートが閲覧できるサービス「RUUT(ルート)」を開発していた。昨年には、大阪市のイノベーション創出支援拠点「大阪イノベーションハブ(OIH)」の Seed Acceleation Program 第8期に採択された。

その後事業をピボットし、当初は転職潜在層に向けて採用イベントをライブ配信できるサービスとして Bizibl をローンチ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、会社説明会運営がままならなくなった状況を受け、対象を転職潜在層から新卒生や⻑期インターンへと軌道修正した。現在、ファンコミュニケーションズや毎日放送などが導入している。

Image credit: Linkhack

AngelPort によれば、リンクハックは JapanWork 代表取締役(JapanWork は昨年、エン・ジャパンによる買収によりイグジット)でエンジェル投資家の鈴木悠人氏から資金を調達している。

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イグニション・ポイント、経営人材の供給でオープンイノベーションの加速を狙うバリューアップスタジオ「IGP X」を設立

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イグニション・ポイントは16日、スタートアップへの投資を通じた事業創出を目指す大企業や CVC に対し、経営人材を供給することでイノベーション加速を目指すバリューアップスタジオ「IGP X」を設立したと発表した。IGP X は、イグニション・ポイント100%出資による子会社である。 新会社の代表取締役には、アクセンチュアや日立コンサルティング出身でイグニション・ポイントのパートナーを務める田代友樹…

左から:IGP X 代表取締役の田代友樹氏、取締役の小寺規晶氏

イグニション・ポイントは16日、スタートアップへの投資を通じた事業創出を目指す大企業や CVC に対し、経営人材を供給することでイノベーション加速を目指すバリューアップスタジオ「IGP X」を設立したと発表した。IGP X は、イグニション・ポイント100%出資による子会社である。

新会社の代表取締役には、アクセンチュアや日立コンサルティング出身でイグニション・ポイントのパートナーを務める田代友樹氏、取締役にはアクセンチュア出身で複数のスタートアップの事業責任者を歴任した小寺規晶氏が就任した。このほか、IGP X にはイグニション・ポイントから数名が出向し、立ち上げ時点で合計5名ほどが業務に従事する予定。

大企業運営のコーポレートアクセラレータや CVC の設立などにより、スタートアップとのオープンイノンベーションを実現しようとする試みは増えている。しかし、コーポレートアクセラレータのデモデイや CVC による投資実行は増加の一途を辿る一方、オープンイノベーションの成功事例を耳にすることは決して多くない。

独立したスタートアップと独立した大企業の間を、微妙なバランス感覚と距離感を取りつつ調整していく役回りが必要。肝は人材。スタートアップか、コンサルティングファームか、あるいは、大企業で眠っているか、そういったところから経営人材(IGP X では、バリューアップ人材と呼んでいる)を集め、フルハンズオンでオープンイノベーションを軌道に載せていくという試み。(小寺氏)

バリューアップ人材は、大企業とスタートアップ双方の文脈と言葉を理解し、双方の視点から中立的に事業運営に見極めできることが求められる。しかし、そんな人材が市場に豊富にいれば、これまでにもオープンイノベーションは随所で円滑に進んできたはずだ。IGP X では、大企業の事業創出を支援してきたイグニション・ポイントの人材や知見を活用しつつ陣容を整えるとしている。

IGP X が事業展開する上で原資をどう確保するかについては、これまでのコーポレートアクセラレータや CVC のように大企業側が一方的に負担することに限定せず、オープンイノベーションの結果生まれる事業からのレベニューシェアや、新事業体の株式やストックオプションの IGP X への付与など、可能性のあるさまざまな方法を目下検討中だという。

オープンイノベーションのみならず、スタートアップの成長においてもバリューアップ人材の必要は急務になっている。アメリカの VC に端を発した投資先スタートアップなどに対し経営人材のリクルーティング支援を行う事例が見られる動きは日本にも波及し、日本ではこれまでに、グローバル・ブレインやインキュベイトファンドなどがそのようなストラクチャを公開している

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PR Table、企業版タレント名鑑を目指しサービスを「talentbook」にリニューアル&リブランド——既存投資家4社から資金調達も

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PR Table は8日、同社が運営してきた企業ブランディング SaaS「PR Table」を「talentbook」にリニューアル及びリブランドした(社名はそのまま、サービス名のみのリブランド)。社員にフィーチャーしたコンテンツが増えていることを反映してのものだ。今回、既存投資家から資金調達したことも明らかになった。 直近の調達ラウンドに参加したのは、STRIVE(以前の調達時は GREE Ve…

Image credit: PR Table

PR Table は8日、同社が運営してきた企業ブランディング SaaS「PR Table」を「talentbook」にリニューアル及びリブランドした(社名はそのまま、サービス名のみのリブランド)。社員にフィーチャーしたコンテンツが増えていることを反映してのものだ。今回、既存投資家から資金調達したことも明らかになった。

直近の調達ラウンドに参加したのは、STRIVE(以前の調達時は GREE Ventures)、三井住友海上キャピタル、UB Ventures、みずほキャピタルの4社。同社にとっては2018年11月の4.2億円、2017年9月の1.5億円、2016年10月の3,000万円に続くものとなる。前回までの累計調達額は約6億円。ラウンドステージは不明。今回調達額は非開示だが、数億円程度と見られる。

Image credit: PR Table

PR Table は2014年12月、オズマピーアールやレアジョブ(東証:6096)出身の大堀航氏・大堀海氏兄弟らにより設立。企業や団体の広報担当者や採用担当者らがブランディングなどを意図して、自社に関する感情のこもったメッセージを対外的に発信できる Web サービスとして PR Table を2015年12月に開始した。旧 PR Table は当初、企業のマーケティングや人事部門が採用活動を支援する目的で使われてきたが、ユーザ企業の規模が大きくなるにつれ、次第に社内外への文化浸透というミッションを負う事例が増えてきた。

サービス開始から4年半を経て、ユーザ数は100社強にまで増えた(無料ユーザも含めると約1,000社)。大企業ユーザの中には、マーケティング部門や人事部門ではなく、部署横断で全社的な社内外のコミュニケーションやブランドを統括する部門も増えつつある。PR Table では情報発信だけではなく、発信された社内外の反応の診断などにも着手、今後はユーザ企業の PDCA を含め、より効果的な文化浸透活動を支援する。

Image credit: PR Table

PR Table では talentbook を社員にスポットライトを当てた「企業版タレント名鑑」と位置付けているが、社員にとっては、「新しい名刺データ」とも位置づけられる。つまり、これまでは初対面の相手には、名刺のやりとりを皮切りに自己紹介することから関係性を構築していたわけだが、その機能の多くをオンラインに担わせることが可能になる。ビジネスマッチングアプリ「yenta(イェンタ)」に代表されるように、ポストコロナ時代においては、誰かのバックグランドを知ってから、その人にコンタクトする事例は増えるだろう。talentbook にとっても、時世は追い風と働くかもしれない。

企業ブランディングにはいくつもの手法がある。PR Table はその一つを基幹サービスの talentbook と位置づけ、社員をフィーチャーしたものに具現化したことで、今後、企業ブランディングに必要な新たな SaaS を立ち上げたり、他社と提携したり、他社を買収したりする可能性も考えられる。

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リファレンスチェック「back check」運営のROXXが9億円を調達

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HRTechのサービスを展開するROXXは5月18日、グローバル・ブレインおよび日本郵政キャピタルを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達ラウンドはシリーズBで、調達した資金は9億円。これまでの累積調達総額は約20億円となる。 調達した資金は、人材紹介会社向けの求人流通プラットフォーム「agent bank」と月額定額制リファレンスチェックサービス「back check」へ投資すると…

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HRTechのサービスを展開するROXXは5月18日、グローバル・ブレインおよび日本郵政キャピタルを引受先とする第三者割当増資の実施を公表している。調達ラウンドはシリーズBで、調達した資金は9億円。これまでの累積調達総額は約20億円となる。

調達した資金は、人材紹介会社向けの求人流通プラットフォーム「agent bank」と月額定額制リファレンスチェックサービス「back check」へ投資するとともに、両事業の採用を強化するとしている。

agent bankは人材紹介会社が月額利用料のみで自社の抱える転職希望者を掲載企業に紹介できるサービス。単月紹介数は約1万件規模となっている。back checkは書類選考や面接だけでは分からない、採用候補者の経歴や実績に関する情報を、候補者の上司や同僚といった一緒に働いた経験のある第三者から取得することができるリファレンスチェックサービス。従来のリファレンスチェックサービスと比べて1/10程度の低単価での実施が可能。2019年10月に正式リリースし、2020年2月時点で累計導入企業数は300社を突破している。

同社は、両サービスへの積極投資により、テレワーク環境下の採用オンライン化をサポートしていくという。

via PR TIMES

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産学連携事業のepiST、修士・博士・ポスドク向けキャリア支援サービス「博士のキャリア」をローンチ——専門領域を生かした就職を後押し

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産学連携やオープンイノベーション事業を展開する epiST は19日、修士・博士・ポスドクのキャリア支援に特化したマッチングプラットフォーム「博士(はくし)のキャリア」をローンチした。大学院での研究経験を有する高度な専門知識を身につけた修士・博士・ポスドク人材と、彼らをサイエンティストとして採用したい企業とをマッチングする。 学部学生の就職には従来からある就職イベントを通じた一括採用や、理系学生向…

「博士のキャリア」

産学連携やオープンイノベーション事業を展開する epiST は19日、修士・博士・ポスドクのキャリア支援に特化したマッチングプラットフォーム「博士(はくし)のキャリア」をローンチした。大学院での研究経験を有する高度な専門知識を身につけた修士・博士・ポスドク人材と、彼らをサイエンティストとして採用したい企業とをマッチングする。

学部学生の就職には従来からある就職イベントを通じた一括採用や、理系学生向けには「LabBase(ラボベース)」のようなスタートアップによる新サービスも提供されているが、修士・博士・ポスドクが就職先を見つける方法は依然として限られている。大きくは、OB がリクルーターとなっているケース、研究室の教授が推薦状を書いてくれるケース、地元の機械・化学メーカーが大学で説明会を開くケース、などだ。

epiST を2019年に創業した上村崇氏(現在、代表取締役)は、以前、データ分析事業の ALBERT(アルベルト)を創業し、その後、東証マザーズに上場させた人物。ALBERT 時代には、全国の大学を訪問してデータサイエンティストとなる人材を採用していたが、優秀な人材に十分な就職の選択肢が提供されていないことに課題を感じ、彼らのキャリア支援を考えていたという。

昨年の epiST 設立以降、人材マッチングイベントの開催などと並行して、各大学の教授らと意見を交換しながら「博士のキャリア」開発に着手。晴れて今日、本サービスのローンチを迎えた。このサイトでは、修士・博士・ポスドク人材から企業へのアプローチはもちろん、企業側から人材へのスカウトも可能。epiST のコンサルタントからは、レコメンデーションやサジェスチョンも得られる。また、ロールモデルのインタビュー記事を読めば、応募者は将来のキャリアへの展望を膨らませることもできるだろう。

その人が持っているスキルに応じて、ジョブ採用されるような仕組み作りが必要だった。履歴書だけでなく研究概要や研究実績を登録してもらうことで、企業はそれを加味して人材にアプローチできる。修士・博士・ポスドク人材には、得た専門知識を最大限に生かせる就職を支援したい。(上村氏)

epiST の企業向けサイエンティスト採用支援で、「博士のキャリア」はその一翼を担う。
Image credit: epiST

本日時点で、「博士のキャリア」には、知能情報システム、セガ、セプテーニ、デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム、シンプレクスの求人が掲載されている。「博士のキャリア」は、修士・博士・ポスドク人材の就職支援を行うが、専門分野にフォーカスした人材紹介であるため、事業モデルは一般的な新卒就職支援よりも転職支援サービスに近い。広告料金で言うなら、インプレッション型ではなく成功報酬型に近い料金体系のイメージだ。高度人材は欲しいが予算が必ずしも潤沢ではないスタートアップにも使いやすいかもしれない。

4年前のデータで、日本の大学院在籍者は約25万人。epiST では、これまでにトップ大学の理系研究室などを通じて築いたネットワークを活用し、向こう1年間で、日本の大学院生50人に1人に相当する5,000人のユーザ登録を目指す。上村氏によれば、「数をたくさん増やすと言うよりは、考えに共感してもらえるところに参加してもらえるようにしたい」とのこと。大学院在籍者に多い、海外からの留学者などもユーザ対象とする。

ロールモデルのインタビューを紹介する「博士のキャリア stories」
Image credit: epiST

epiST は昨年、epiST Ventures という投資子会社を設立。秘匿計算技術によるデータセキュリティソリューションを開発する名古屋大学発スタートアップ Acompany に出資している。シンプレクスと金融 AI ソリューションカンパニー Deep Percept を設立するなど活動の幅は広い。

日本をもう一度、技術立国と言える国にしたい。大学発ベンチャーに出資できるファンドを作ったのも、アカデミアの力を社会実装できるようにしたいと考えたから。(上村氏)

本日サービスインを迎えた「博士のキャリア」もまた、そうした社会実装の実現を加速する原動力の一つとなることを期待したい。

この分野では、学生就職支援サービスのアカリクが2018年から、修士・博士・ポスドク人材向けに「アカリク就職エージェント」を展開している。

<参考文献>

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7,000企業のうち新規採用は46%ーーレイオフは21%、雇用凍結は32%【Candor調査】

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新型コロナのパンデミックの最中でも新規採用を続ける企業は46%、21%が従業員の一時解雇を行い、32%が新規雇用を凍結ーーテックワーカーの給与交渉を手助けをする企業、Candorの7,000社以上に上るクラウドソースデータに関する報告だ。Indeed.comも求人情報に関する新しいデータを提供している。 これらのデータは雇用状況に関する従業員からの報告に基づいており、コロナウイルスの経済への影響を…

求人を行う企業は46%
Image Credit: Candor

新型コロナのパンデミックの最中でも新規採用を続ける企業は46%、21%が従業員の一時解雇を行い、32%が新規雇用を凍結ーーテックワーカーの給与交渉を手助けをする企業、Candorの7,000社以上に上るクラウドソースデータに関する報告だ。Indeed.comも求人情報に関する新しいデータを提供している。

これらのデータは雇用状況に関する従業員からの報告に基づいており、コロナウイルスの経済への影響をリアルタイムで反映している。

B2C市場の企業では42.5%が一時解雇を行い、求人を続ける企業は36.6%にとどまった。雇用凍結を行っている業界はマーケティング、広告、PR、教育、eコマース、マーケットプレイスだ。

ビデオ会議のZoomの急成長に代表されるように需要が高まっているテクノロジー業界では、解雇を行う企業100に対し162の割合で新規採用を行う企業の方が多い。業界内で見ると、配送および物流企業では100対175、バーチャル教室企業は100対400、ビデオゲーム企業は100対1,000、バイオテック企業は100対370と、求人を行う企業の方が多くなっている。一般消費者向け企業の10〜20%はレイオフを行っている。旅行会社や航空会社は大打撃を受け、アパレルやフットウェア企業ではレイオフを行っている企業の方が求人を行う企業の2.5倍も多い。

Indeedによると、ソフトウェア開発の募集は25.9%減少、ホスピタリティおよび観光は62.9%減少、保育は52.4%減少、芸術・娯楽は46.7%減少、銀行・金融は35.8%減少、倉庫業は34.9%減少、看護は23.7%減少、医薬は15.3%減少した。Indeedは2020年3月の求人そのものが2019年3月に比べ30.8%減少したとしている。

地域差

新規採用が行われている地域
Image Credit: Candor

現在採用活動を行っている企業のうち約40%は米国にある。米国企業のうち人員削減を行っているのは27.7%だ。英国企業の41.4%が新規採用、21.7%が一時解雇を行っている。

インドのベンガルールは雇用が大きく伸びている。サンフランシスコ・ベイエリアではリモートワークが推進されているにもかからわず企業の48.1%が採用を行っている。シリコンバレーの5社に1社は労働者を解雇している。カリフォルニア州サンディエゴ、マサチューセッツ州ケンブリッジ、フランス・パリでは雇用凍結やレイオフを行う企業よりも採用を行う企業の方が多い。

対照的に、パンデミックの影響が甚大だったニューヨークでは採用を行う企業は36.1%しかない。他にもトロントは31.2%、ヒューストンは29.2%と苦境に立っている。

このような低迷は世界中で見られる。ニュージーランドはCOVID-19への素早い対応が評価され、感染者数も比較的少なく抑えているが、国内の求人件数は急激に減少している。4月10日現在、Indeed.comではオーストラリア、イギリス、カナダ、アイルランドでの求人が40%以上減少している。

求人の減少率(国別)
Image Credit: Indeed

企業の規模別に見ると、従業員数が10人以下の企業では60%以上が新規採用を行なっている。大規模な非公開会社はこの機会を利用して「適切な規模」にするか、バーンレートを下げてランウェイを伸ばしている。

公開会社も非公開会社もレイオフ率は同程度だが、採用率は非公開会社が42.68%、公開会社が31.85%と、公開会社の方が低くなっている。

求職者のとるべき道

公開会社と教育関連企業は求人率が少ない
Image Credit: Candor

前述の通り、小規模で歴史の浅い企業の方が多く採用を行っており、公開会社・教育関連の企業は採用数が少なくなっている。したがって職を探している人は小さなスタートアップが最善の選択となるだろう。高額の給与を支払うことはできないかもしれないが、即戦力を求めている。政府関連の職も現在拡大中だ。

Candorは求職者に向けてこう語っている。

世界中の経済がひっくり返っていることは否定できません。そして、このことが採用状況に明らかな影響を及ぼしています。パンデミックの影響を受けない場所や業界はありません。求職者は時代の変化に適応する必要があります。

人材を求めている会社とそうでない会社を見分けることに注力してください。パンデミック後も長期的に成長する可能性をもつ産業を探しましょう。マスクを売る企業は短期的にはうまくいくかもしれませんが、長期的なビジョンを持ってテクノロジーやヘルスケア、教育に投資している企業が最も安全な賭けだと言えるでしょう。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳になります

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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変わる働き方「副業って本当に盛り上がってるの?」の実際を聞いてみた

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ニュースサマリ:全国に出されている緊急事態宣言は徐々に解除の見通しが立ってきている。今日、その行方を占う「諮問委員会」が開催され、東京や大阪など一部地域を除く39県について解除の方針が示された。しかし、解除後についても再発を防ぐ目的から社会的距離「ソーシャルディスタンス」を継続する必要があるなど、これまでとは違った社会生活を求められることになる。 影響を大きく受けるのが「働き方」だ。スペースシェア…

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Photo by Ivan Samkov on Pexels.com

ニュースサマリ:全国に出されている緊急事態宣言は徐々に解除の見通しが立ってきている。今日、その行方を占う「諮問委員会」が開催され、東京や大阪など一部地域を除く39県について解除の方針が示された。しかし、解除後についても再発を防ぐ目的から社会的距離「ソーシャルディスタンス」を継続する必要があるなど、これまでとは違った社会生活を求められることになる。

影響を大きく受けるのが「働き方」だ。スペースシェアのマッチングを手掛けるスペースマーケットでは、オフィスの解約や縮小、分散化のニーズに応える形でオフィススペースの一部を貸したい企業と、借りたい企業をマッチングする「オフィス間借り」支援サービスを開始した。

話題のポイント:東京の感染者数など被害を示す数字にやや落ち着きが見えつつあるなか、各所で次の社会生活をどう再開するかの議論が始まっているように感じます。大きくはリモート前提の社会活動と、働き方の変化です。

オフィス分散化の流れ

オフィスについては、FacebookやGoogleが「年内一杯リモート」、Twitterが「永久リモート」を打ち出すなど、対処療法的な対応からカルチャーとしてのアプローチに内容がシフトしている印象です。実際、メアリーミーカー女史率いるBONDも支援先の声からオフィスの価値観を変えるオピニオンを出しています。

<参考記事>

極端なことは言いません。例えば製造業や既存産業の多くはオフィスに多くの「生産機能」や「効率」などの役割・目的を与えています。たまたま私たちの関係するテクノロジー産業の多くが装置産業的な役割をオフィスに与えていなかっただけのことだと思います。

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縮小する企業と分散化を希望する企業のオフィスマッチング

しかし、そうであるならば、分散化の選択肢は非常に妥当なものになるかもしれません。前述したスペースマーケットは間借りマッチングの前に、サテライトオフィスのリリースを出しているのですね。

企業によっては「Work From Home」だとセキュリティの面(家庭内情報漏えいやローカルマシンのデータ問題等)でどうしても難しく、ベッドタウン周辺にスペースを設けたいというリクエストがあるということで始まったプロジェクトなのだそうです。オフィス分散化については、新しい選択肢として定着するのではないでしょうか。

副業は新しい働き方に定着するか

もう一つ注目しているのが副業というワークスタイルです。リモートワークを実際にやってみた多くの方が「自律的行動」を経験されたのではないでしょうか。特に技術職(プログラマやデザイナー)などは依頼から納品までのゴールが明確なので、自主性を重んじるワークスタイルがマッチしている場合が多くなります。依頼する側もこういう状況下で労働力を「加減」できるメリットもあります(社員が副業にうつつを抜かす、的な話題は本稿では割愛します。いつかまたどこかで)。

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2020年に入り毎月のように増資を公表する副業系スタートアップ

では市場は今回の状況でどのように動いたのでしょうか。まず、この状況下で次のスタートアップが調達ラウンドを進めています。また、クラウドワークスの副業プラットフォームも開始後、順調に数字を伸ばしているようです。

<参考記事>

次に実際の案件です。2016年から副業プラットフォームを運営する「シューマツワーカー」もこの状況で副業登録者数を伸ばしているスタートアップの一社で、実際の案件数などの様子をお聞きしてみました。

まず依頼する企業の状況ですが、スタートアップ中心にコストカットの動きはやはり顕著で、副業で業務委託していた方との契約解除件数は3月・4月で平均月の1.5倍ほどに上昇したそうです。5月はやや落ち着くようですが、一時的な避難措置としてキャッシュを残す判断は当然です。業種的にはフィジカルでの接触がある代行業、景気変動に敏感な人材・受託が大きく影響を受けたとのことでした。

また、興味深い傾向として非IT企業からの問い合わせ増というお話もありました。緊急事態宣言後はその前と比較して3倍ほどの問い合わせ量になっているそうで、主にウェブマーケティングの依頼が多いということです。フィジカルな対面戦術がやりづらくなる状況下で、ウェブマーケティングやインサイドセールスなどの需要が高まることは必至で、そこに必要な社内システム担当の副業ニーズなどが高まるのではというお話でした。

リモートで現職ペイン解消、時間が増えて副業も「増」

働く側の変化で興味深い情報を提供してくれたのが「Offers」を提供するoverflow代表取締役の鈴木裕斗さんです。実は今、企業側には業務委託よりも「正社員でレベル高い人」を採用したいニーズが高まっているそうです。確かにこれは海外(さらにIT系)の話題ですが、採用については強化・ストップで明暗がくっきりと分かれています。

彼らのお客さんでも、医療やD2C、オンラインエンタメなどの領域は採用強化時期なので、この傾向は更に強いそうです。

一方の人材側は、これまで転職希望でエージェントに登録していたような人材が、リモート勤務によってペインがなくなり、現職を継続・副業を推進する動きがあるというお話です。通勤時間がなくなり副業する時間ができたことや、業績の不透明さから報酬面で不安が生まれたことがその要因だそうです。

コロナ禍を好機とみた企業の採用強化と、リモート前提社会によって時間や報酬にアンバランスが生まれ、いくつかの仕事を掛け持ちする人たちとの「綱引き」がどこに落ち着くのかは、大変興味深い動きではないでしょうか。

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副業を選択する人たちの理由(提供:overflow)

多数の「リモートは一時的」という楽観視

鈴木さんは企業の今後の働き方について次のような分析をしていました。

HR/開発の現場ではリモート採用/開発に関連する興味関心は高いですが、経営陣については大きく次の3パターンに分かれていると感じています。

  • (1)いずれ自粛は解禁するからリモートは一時的であるという楽観的思考で、社内運営についての改革への関心度は低い
  • (2)リスクヘッジをして将来的にもリモートを積極的に取り入れようしている
  • (3)コロナ禍の現在/将来への影響を考慮した経営方針/体制変更などを発表していない/できていない/やろうとしてない

現状として(3)>(1)>(2)という肌感覚だそうで、現状ではリモート前提社会についていくので精一杯という状況が本音なのだと思います。

また人事の多くは実際の対面を前提にワークフローなどが作られているはずです。現在は極端な状況ですがこれが当面、ハイブリッドな形になるのが明確になりつつある今、一時的と考えている企業と、これを前提に動いている企業でどのような差が生まれるのかも非常に注目しています。

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