デジタルガレージがリアルタイム・ウェブサイト解析サービスのChartbeatに出資、日本市場への参入を支援

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デジタルガレージ(東証:4819)は7日、同社の投資部門にあたる DG インキュベーションを通じて、ニューヨークを拠点とするリアルタイム・ウェブサイト解析サービスの Chartbeat に出資したと発表した。このラウンドでは、Harmony Partners がリードインベスターを務め、DFJ、Index Ventures ら既存投資家を含め1,550万ドルを調達した。Chartbeat のこれまでの累積調達金額は 3,100万ドルに上る。

Chartbeat は、ニューヨークのスタートアップ・スタジオ兼ベンチャーキャピタル Betaworks Studio が輩出したスタートアップで、デジタルガレージは2014年2月に Betaworks Studio への出資と業務提携を発表している。この際の提携内容に基づき、Chartbeat についても出資と業務提携を行い、日本へのマーケットエントリを支援する。

Chartbeat を使えば、ウェブサイト・オーナーはサイトにアクセスしているユーザの閲覧状態を秒単位で解析し、その結果をもとに新しい記事を追加したり、記事の内容を差し替えたりすることができる。特に今回の資金調達を受けて、Chartbeat は新しいツールを発表しており、このツールを使えば、ウェブサイトに表示されたページや広告をユーザが一定時間閲覧したかどうか(正確には、閲覧できる機会が提供されたかどうか)がわかる。ウェブサイト・オーナーは、画面のリロードやページネーションが無くても、ユーザに一定時間表示された広告を新しい広告に差し替えることで、インプレッションを稼げることになる。つまり、広告の観点からは、サイトのページビューだけでなく、滞留時間やエンゲージド・タイム(Chartbeat の定義では、15秒以上そのページが閲覧されたかどうか)を重視する概念を、リアルタイムにレスポンスを得られる形で実装できるようになる。

加えて、Chartbeat では、ヘッドラインのA/Bテストによる最適化ツールも提供する(上図)。このツールを使うことで、ウェブサイト・オーナーはどのようなヘッドラインがトラフィックを稼ぐかがわかり、以前に THE BRIDGE でも紹介したコピーライティング自動化の Persado のようなしくみと併せて使えば、コピーライターがいなくても魅力的なヘッドラインが付与できるようになるだろう。

デジタルガレージは今年2月の発表の中で、、海外のポートフォリオの日本向けローカリゼーションやマーケットエントリを支援する社内タスクフォースとして「App Works」を立ち上げたことを明らかにしており、今回の Chartbeat に対するマーケットエントリ支援は、このタスクフォースが中心となって実施される。

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