企画:事業を手放そうと考えたーーリブセンス村上太一氏が語る「事業をやめない」方法(前編)

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本企画は25歳以下の学生・若手社会人が新規事業を立ち上げるプログラム「Digital Founders Japan by PRTIMES」の提供でお送りします。

デジタルファウンダーズジャパンは、25歳以下の「デジタルネイティブ」世代から選抜された3~5名のチームで約1年間に渡り、実際に新規事業のスタートアップに挑戦するプログラム。

このキックオフイベントでリブセンス代表取締役の村上太一氏が起業家志望の学生に向けて語った「事業をやめない」ために必要なヒントをまとめた。(前編/取材:SD Japan編集部)

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東証一部に25歳で上場

大学教室の1室でスタートしたのが2006年。2012年にはマザーズ上場から東証一部への変更を実施し、現在の最年少上場記録を作りました。私たちの目指すビジョンは「あたりまえを、発明しよう。」です。世の中の人びとに圧倒的に使われるGoogleやAmazonを発明したい。このビジョンに共感できる若い方々に挑戦する場所を提供しています。

社長になりたいと夢見る小学生

小学生の時から社長になりたいと夢見ていました。高校時代から具体的な事業アイデアを考え、大学一年生で社長になると決めていました。本を読んでビジネスアイデアを探してみると、ビジネスには不便や問題解決が共通の項目にあると気づいたんですね。

世の中の不便や問題点、例えばリップクリームのフタを締めると中身がはみ出るとか、当時の携帯電話はパケット定額制ではなく利用したいだけ利用できなかったので、広告をバーターにして無料にできないかとか、様々な不便や問題を探していました。

足で稼いだ「サービスアイデア」

私がアルバイトを探していた時のことです。当時、募集する店舗は沢山ありましたが、インターネット上には求人情報が少なかったんですね。なぜだろうと思い、調べてみると紙面の求人広告は金額が高く、情報を掲載するだけで費用がかかるため、多くの店舗が張り紙広告を使っていました。

私はアルバイトを探すために隣町まで自転車で回ったりしたのですが、問題を探すという意識を持つと、随分と世の中が変わって見えたのを覚えています。

そしてこの解決のために生まれたのがジョブセンスだったんです。張り紙広告がビジネスプランに変わった瞬間でした。

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若さと期待値でノウハウのなさをカバー。しかし…

会社は大学の一室でスタートしました。当時は現在のビジネスモデルではなく、掲載費用は無料でしたが、応募する毎に課金するという仕組みでした。アイデアが画期的だということでサービス開始前に多くのお声掛けを頂き、ノウハウも全くありませんでしたが、期待値だけで多数の営業成果を獲得、開始時には数百件の募集案件で開始することができたんです。

しかし、当時のジョブセンスはサイトの仕上がりが酷かった。友人に作ってもらったキャラクターは若干卑猥なイメージだったし、今度は逆にノウハウのなさが「壁」になりました。

出来の悪いサービスで下がる評価

最初は期待値でついてきてくれたお客さんも徐々に反応が変わってきました。実際にサービスを開始すると評価がついてきますから、検討の結果、掲載を断られることが増えてきました。中には「若い学生が数人のチームで1000名規模の会社に勝てるわけがない」なんて言う人まで出てきました。熱い想いはありましたが、サービスは確かに酷かった。

どんどん思考がネガティブになっていったのもこの頃です。

事業をあきらめようと思った

そんな時のことです。一緒に会社をやろうと立ち上げたパートナーが抜けたいと話をしてきたんです。引き止めることもできず、創業メンバーとの別れを経験しました。周りからの批判もどんどん大きくなって、さらにネガティブな方向に思考が向かい始めた頃、ある会社が求人関連のサービスをやりたいから一緒にやらない?と声をかけてきてくれたんです。

私は会社を手放すつもりでした。ただ、先方の役員会議での決定までに一週間という時間があったので、ふと、どうして自分は会社をやろうと思ったのか、考えてみたんです。

やりたい理由をしっかりと言語化せよ

創業の時どうして起業したんですかと聞かれたら「やりたいからやるんです」と答えていました。当時は熱い気持ちだけで押し切っていました。ここまで辛い思いをしてどうしてやりたいと思ったのか、とことんまで考えました。その時に出てきた言葉が「幸せから生まれる幸せ」という言葉であり、当社の理念だったんです。

私は純粋に人に喜んでもらえることが大好きです。「人を想った時に人の幸せを最大化できること」、これをやりたいんだ、そのために事業をやりたいんだと再認識しました。先方の企業には辞退を申し出て迷惑をかけましたが、結果として現在も応援してくれる存在になって頂いています。

その体験が教訓となり、言語化することは重要だと考えています。

採用時にお祝い金をもらえるというビジネスモデルは今のビジネスモデルである「採用課金」へ変更する際に、採用したことをユーザーからも報告してもらうことができないかと考えたことから生まれました。ユーザーに明確なメリットを提供できるし、「採用課金」は企業側にも負担が少ない。

業績にも変化が現れてきて、売上がどんどん右肩上がりになりました。上場を経験した後、現在は「成功報酬型」モデルを展開した不動産賃貸サイトDOOR賃貸、企業の評判や口コミ情報を集めた転職会議など、新たなサービスにもチャレンジしている、という状況です。

(後編へつづく)

デジタルファウンダーズジャパンでは、明日の起業家を目指す25歳以下の挑戦者からのエントリーをお待ちしております。プログラムを詳しく知りたい方はキックオフイベントへご参加ください。応募方法についてはこちらのページから。