スタートアップ8組が自社のサービスとビジネスモデルを投資家に向けて語った「MOVIDA Demo Day」

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10月30日、MOVIDA JAPANは、渋谷ヒカリエにて「MOVIDA Seed Acceleration Program」の第2期Demo Dayを実施した。MOVIDA Seed Acceleration Programは、最大500万円の出資を行うMOVIDA Scholarship、週一回、起業家の先輩や、各分野のプロフェッショナルを招いて開催する講義形式のイベントMOVIDA SCHOOL、投資家や事業パートナー向けにプレゼンテーションを行うDemo Dayから構成されるプログラムだ。

MOVIDA JAPANは、ミッションとして1000社の育成をはかり、一社あたり100名の雇用を創出させ、それにより、10万人の雇用を創出することを目的としている。それらによって、市場が活性化し、社会がよりよい方向に動くためのきっかけをつくりだしている。

今回のMOVIDA Demo Dayは、二期目のスタートアップたちがピッチをおこない、MOVIDA JAPANが支援をおこなっているスタートアップたちと投資家などのマッチングの場となった。

第2期スタートアップ紹介

第2期のプログラムに参加した8つのスタートアップが、熱く自分たちのサービスの仕組みとビジネスモデルについてプレゼンテーションをおこなった。この記事では参加した8つのスタートアップについて紹介する。

毎日の必需品をお得に買い物できるようにする「PomPonSale」

pomponsale

PomPonSale」は、毎日に必要な食品や日用品をいつもお得に買い物できるようにするために開発されたサービスだ。主婦をメインターゲットにしており、お買い得品情報を共有できるようになっていて、スーパーなどでセールをしていればその情報を共有できる。

これまで、チラシの情報をもとにしたものから、スマートフォンや、主婦間でのSNSの利用を促進し、よりニーズに応えるために開発をおこなった。ユーザは、チラシやウエブなどから仕入れた情報を、Pomponsale上にて発信し、他のユーザと共有する。それにより、始めてのお店でも、比較をおこなうことができる。また、地図やナビ機能なども備えている。セール情報など、有益な情報を発信したユーザには、他のユーザからコメントなどをもらうことができ、ありがとうを通じた、ユーザ間の新しいコミュニケーションの創発も図る。

11月リリースを目処に開発を進めており、今後は、口コミなどを通じサービスの活性化を図っていく。今後の展開として、スーパーだけでなく、あらゆる店舗のセール情報を集約するプラットフォームを目指す、と語った。

ソーシャルギフトサービス「ippy」

ippy

ippy」はソーシャルギフトサービスだ。友人の誕生日などにお祝いのメッセージを添えて、友達が興味を持っているブランドのギフトカードを無料で贈ることができる。ギフトカードを贈られた相手は、通常のギフトカードをもらったときよりも店舗に足を運ぶ可能性が高いという。また、通常のギフトサービスは、ユーザに対して、クレジットカードの決済や支払いなどをおこなうため、利用するための敷居が高い。ippyは、そうした問題を解決し、無料で簡単にギフトが送れる仕組みにしている。

ユーザは、Facebookアカウントでサービスにログインし、表示される誕生日の友達を選んでギフトカードを贈る。相手はギフトカードを受け取ると、Facebookのウォールに投稿される。Facebookアプリ内でバーコードや文字コードが確認できるため、実際に店舗に足を運び、商品を購入した会計時にコードを提示するとギフトに応じたサービスの内容を受けとることができる。現在、企業との提携を積極的に進めており、将来的にはギフトカードを贈れる店舗が増えそうだ。

旅行の記録をソーシャルにする「fantarip」

旅行に行った時、写真を撮ったり、ツイートをしたりと、いくつものツールを使って、旅の記録をバラバラに残している人がほとんどなのではないだろうか。「fantarip」は旅先でSNS(Twitter、Facebook、Instagramなど)に投稿した写真を一つにまとめ、ひとつの旅行記にしてくれるサービスだ。

ユーザの登録にはFacebookの認証を用いる。SNSに投稿した写真をまとめることができる他、PCに取り込んである写真もまとめることが可能だ。まとめた旅行記にコメントできたり、お気に入りに登録することもできる。気になる旅人をフォローする機能やメッセージを送ることができるなど、SNSと連動した機能が多く備わっており、旅を通じてコミュニケーションを生み出すサービスだ。

これまでの、既存のサービスとは違い、より簡単に、誰でも旅行記を作成できるのが魅力の一つ。それによって、さらに旅行したいと思うユーザが増加していくと見越している。今後は、学生向けにキャンペーンをおこなったり、旅行記を実際に作るための施策を実施していく。

fantrip2

スマホのユーザビリティテストを簡単にする「UIScope」

UIScope」はクラウド上でスマートフォンアプリのユーザビリティテストを実施することができるサービスだ。価格は、テストユーザ1人あたり3,000円(クライアントは、最低10ユーザのため、最低3万円から)となっている。テストできる環境は、iOS, Android,ブラウザ、競合サービス等、スマートフォンで提供されているサービス全てのテストが可能となっているという。

そのほかにも、UIscopeが用意したテンプレートを利用することで、テンプレートタスクやアンケートを作成が容易になり、簡単にテストを設計することが可能。テストしている様子は、動画で閲覧できるため、ユーザが操作のどこで迷っているかなどがわかりやすくなっている。

ユーザテストは非常に重要なことだが、スタートアップはそこにリソースを割きすぎてしまうと動きが遅くなってしまう。そのユーザテストを容易にするUIscopeは、スマートフォン向けにサービスを提供するスタートアップにとって、重要な存在になるかもしれない。実際にユーザテストをおこない、UIをなどにそれらを対応させることによって、より満足度の高いサービスを開発することができる。

以下はサービスの紹介映像だ。

好きな音楽のプレイリストを友達と共有しあう「Beatrobo」

beatrobo

Beatrobo」は、自分の好きな音楽のプレイリストを友達と共有しあうサービスだ。ユーザはFacebookのアカウントでログインし、ロボットのアバターを作る必要がある。そのアバターで友達を探し、その友達が好きな音楽を聴くことが可能だ。好きな音楽をプレイリストに登録することもできるが、Facebookの「いいね」を押したアーティストの情報を参考にしてプレイリストを作ってくれるので、自分で入れなくてもお気に入りのプレイリストができあがるようになっている。

このスタートアップは、米国デラウェア州での会社登記を済ませており、資金調達もすでに実現している。現在、開発は東京で行なっているが、サービスも英語で提供しており、海外進出に向けて意欲的に取り組んでいるスタートアップだ。

10月26日に、正式サービスのローンチをおこなったbeatrobo。今後は、プレイリストなどを交換するためのカジェットを販売するなど、アバター課金だけでなく、プレイリストをモノ化し、自身でミックスした音楽などを友人らとよりシェアしていったり、イベントとの提携や、アーティストなどによるプレイリストの作成の提携などを進めている。開発しているガジェットは、IDすべてをシェアできるため、今後は音楽以外のコンテンツも、仮想空間にてシェアできるようにしていきたいと語った。

ソーシャル映画レビューサイト「ciatr」

ciatr

ciatr」はオンライン上で、友人や信頼できるレビュアーといった人たちを通じて、自分がこれまでに出会うことのなかった映画との出会いを提供してくれるサービスだ。

Facebookか、Twitterのアカウントを利用してユーザ登録をおこなう。ログインしたら、これまでに自分が観た映画を投稿する。そのほかには、今後観ようと思っている映画をメモしたり、単なる記録以上の本格的なレビューを書いたりすることで、自分なりの映画に関するまとめが完成する。このサービスはソーシャル機能も提供されており、サービス内の映画に詳しいユーザをフォローすることもできる。

すでに、40000件以上もの登録がされており、1ユーザで20件以上もの投稿がなされているという。今後は、新作タイトルの投稿や、映画館、映画配給会社などの企業アカウントの作成、映画館への情報提供、ユーザページのデザインカスタマイズなどによる有料課金をおこなうなどしている。近日に、iPhoneアプリもリリース予定だ。

スマホ間のデータ共有を簡単にするガジェット「SmartMemory」

今回のDemo Dayで唯一のガジェット系スタートアップだったのが「SmartMemory」だ。携帯電話といえばフィーチャーフォンだったときの通信手段は、赤外線通信が一般的だった。スマートフォンの普及によって、その手段での通信はできなくなった。しかし、それにより、スマートフォンでの情報やアドレスなどの交換が、難しくなったと語る。そのため、スマートフォン同士で、目の前の人とデータを交換などをおこなう際の手間を省くために開発されたガジェットがsmart memoryだ。

3cm幅のブロック状のデバイスを、自身のスマートフォン上に載せ、その後、相手のスマートフォンに載せる。これだけでデータの交換が可能になるという。これはiPhoneに限らず、iPad、Androidなど、様々な端末の間を行き来することができるそうだ。ガジェットを通じた情報交換のため、セキュリティ上の問題もクリアし、BluetoothのペアリングやBUMPなどのアプリによる情報交換のような不安定さや不確実性からも脱却するという。

今後、ハンドメイドで少量生産を実施し、実際の販売価格を確かめつつ、どの層をターゲットに販売していくかを練っていく予定だ。この技術の特許も、現在申請準備中だ。来年の4月ごろをめどに、大量生産に向けて動いているという。どういった技術なのかという説明は秘密ということだったので、詳細は正式のローンチを待ちたい。

英語・会計・プログラミングが学べる新しい無料学習サイト「ShareWis」

sharewis_logo

ShareWis」は、英語・会計・プログラミングが学べる新しい無料学習サイトだ。5-30分で完結する無料のレクチャーが掲載されており、気軽に学習をスタートさせることができる。学習の進捗は「知識の地図」として可視化され、学びの成果がわかりやすくなっている。レクチャー同士のつながりも可視化されるため、つながりをたどりながら学習が可能となり、継続的に学習できる環境が用意されている。学習した知識が、地図として可視化されることによって、学習による達成感などを、ゲーム感覚でつくりあげていく。

ビジネスモデルは現在、BtoCと、BtoBの両方を考えている。ソーシャルメディア経由の拡散と、検索エンジンからの流入で、1コンテンツあたり20人ほど新たなユーザが増えているらしく、コンテンツの数を増やして広告モデルでのマネタイズと、企業との事業提携によるマネタイズを考えている。事業提携は、社内の教育サービスとして提供したり、コンテンツを教材として販売するなどだ。

すでに、5月にはベータ版を公開しており、のべ2万人以上ものユーザに利用されている。今後は、iPhoneアプリやAndroidアプリの開発、iPadなどのタブレットによるサービスの展開を考えており、今後の教育学習の市場としても、タブレットを重視していきたいと語った。

第3期の募集を開始

以上、8組のスタートアップのピッチがおこなわれ、MOVIDA JAPAN代表取締役の孫泰蔵氏は、今回のDemo Dayについて講評を述べた。

「今回のスタートアップすべて、ファウンダー兼エンジニアな人たちばかり。海外では、エンジニアが人前でピッチをおこなうことも多いが、日本でも同じようにエンジニアが投資家たちの前でプレゼンをすることで、自分たちの技術や思いを発表する機会をもっとつくっていきたい。こうしたDemo Dayなどを今後も展開していき、スタートアップの可能性や将来としてのポテンシャルを感じてもらいたい」。

今回、第2期のDemo Dayを終えたMOVIDA JAPANは、MOVIDA Seed Acceleration Programの第3期の募集を開始する。MOVIDA JAPANがフォーカスしているテーマを対象としたアイデアや、サービス、プロダクトの募集をしている。MOVIDAが募集にあたってテーマとしているのは以下の7つだ。

・Mobility of Life
・Global Distribution of Digital Contents
・Social Sharing
・Cloud Accelerated Innovation
・Social Curation
・Life with Smart Robots
・Power of Manabi(Co-learning)