【TokyoMeetup2012】「多くのウェブサービスに変化をもたらしたい」ーパナソニックをスピンオフしたPUX

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アイデア一つでスタートダッシュも方向転換も可能なスタートアップと、経験豊富で強固なビジネスネットワークを持つ大企業の連携は、理想的にみえて実現には数多くのハードルが存在する。

企業文化、取引与信、使ってる言葉どころか時間の考え方すら折り合わない時もあるだけに、この二つの強みが上手く融合すれば、力強いビジネスが生まれる可能性も出てくる。

パナソニック製品のデジカメやムービーの一部には人の顔を認識して記憶したり、ピントを合わせたりする機能が搭載されているのをご存知の方もいるかもしれない。任天堂の3DSにも採用されているこの顔認証システム「FaceU」を提供しているのがPUX。このFaceUを始めとする認証や手書き認識などの技術をライセンスする事業をおこなっている。

パナソニックR&D部門でソフトウェアライセンス事業を営んでいた彼らもやはり、新たなアイデアを求めて身軽なスタートアップとの連携を模索したチームの一つだった。彼らは様々な問題を乗り越えてあらゆるサービスと連携するために、2012年4月パナソニックからスピンオフしてPUXを設立している。

七夕に開催するTokyoMeetup2012で共催パートナーも務めてくれるPUXは、その技術とノウハウをさらに発展させてくれるビジネスパートナーを募集中だ。大企業という枠から一歩スタートアップ側にやってきた彼らをご紹介させて頂きたい。(企画/協力:PUX/話・写真はPUXマーケティング部 中西健治氏)

PUXについてご紹介をお願いします。

PUXの取扱い商品は普段あまり目にすることの少ない技術的なソフトウェアやライセンスものになります。例えば認識技術関連のソフトウェア(顔認識、手書き文字認識、音声認識、オブジェクト認識)やAudio/Visualのコーデック、それらをベースとしたモバイル機器向け動画/楽曲コンテンツをオーサリングするアプリケーションなどですね。

2001年にパナソニック本社のR&D部門で事業をスタートしまして、事業部門への移動を経て2012年4月にスピンオフしました。生活を豊かにするサービスを下支えしているのが多くのソフトウェア技術です。こういった「感動を与えるソフトウェア」を今後世界に向けて提供したいと考えています。

パナソニックでの事業継続ではなくスピンオフしたのはどうしてでしょうか。

パナソニックの仕組みというのはやはりあくまで製造業向けに出来ているんです。パナソニックグループ内の一部門としてでは、ソフトウェアライセンス事業を続けるには成長性やスピード感に遅れをとるという危機感があったんですね。そこで所属従業員全員が出資者となってスピンオフを決断しました。ただ、利益がでている部門をスピンオフするというのはまれな話だったこともあり、本社との間で半年間以上の議論を交わしました。

おかげで意思決定が以前より早くなりましたし、パナソニック時代には主に与信などの面で難しかったスタートアップなどの事業者とも取引ができるようになったのが、可能性を広げる面でよかったと感じています。こういった情報の発信も比較的自由が利くようになりましたし。ただ同時に、認知度はイチから造り上げていく必要が出てきてますけどね。

具体的なサービス提供形態について教えて頂けますか。

現在は製造業向けの組込みソフトや、ゲームやスマホ向けのアプリーケーション用、モバイル機器向けコンテンツプロバイダへのライセンス形態をとっています。詳細はウェブサイトをご覧頂きたいのですが、導入実績の一部をご紹介すると、例えば「楽ひら」という手書き認識のソフトは任天堂が提供するDS用のタイトルに導入されたり、iOS向け「大辞林」の手書き認識などに採用頂いたりしています。

これからの展開について教えて下さい。

これまで私たちは比較的規模感のある事業者向けに組み込みソフトや技術ライセンスを提供してきました。しかしこれからはこれらの資産を元に、より幅広いサービス提供者と取り組む必要があると考えています。例えば提供するFaceUのようなサービスをサーバーサイドAPIとして広く配布すれば、多くのウェブサービスに変化をもたらすことができるかもしれません。(写真左はFaceUの用途例)

そういった展望を見据えて現時点では、iOS、Android、Linux、Windowsといったプラットフォーム向けの認識系ソフトのSDKをサービス事業者へライセンス提供することからスタートします。評価版などを無償提供して商用時にレベニューシェアにすることなどを考えています。

TokyoMeetup2012では彼らの提供サービスの一部をデモでご覧頂く予定だ。イベントに参加される方で興味のある方はぜひお声掛け頂ければと思う。
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