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表情をリアルタイムスキャン、顔を置き換えられる「xpression camera」が正式ローンチ——1.5億円の調達も

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東京を拠点とする EmbodyMe は、リアルタイムに顔の動きをスキャンし、顔を置き換えられる「xpression camera」を正式リリースした。2020年9月にリリースしていたバージョンのコンセプトをそのままに、正式版では大幅な機能改善と機能追加を施した。 主な機能改善や機能追加は次の通りだ。 コアエンジンが入れ替えられ、リアルタイムのレンダリングがスムーズになった。 元になる顔イメージを取…

「xpression camera」
Image credit: EmbodyMe

東京を拠点とする EmbodyMe は、リアルタイムに顔の動きをスキャンし、顔を置き換えられる「xpression camera」を正式リリースした。2020年9月にリリースしていたバージョンのコンセプトをそのままに、正式版では大幅な機能改善と機能追加を施した。

主な機能改善や機能追加は次の通りだ。

  • コアエンジンが入れ替えられ、リアルタイムのレンダリングがスムーズになった。
  • 元になる顔イメージを取り込んでからの前処理がいらなくなった(ダウンロードするやいなや利用できる)。
  • バーチャルバックグラウンドが設定できるようになった。

xpression camera では、Teams、Zoom、Skype など数あるテレカンツールと連携し、xpression camera をバーチャルカメラとして認識させることで、自分の代わりの誰か、あるいは、今の自分とは違う自分に成り代わって、対話相手と話をすることが可能だ。アプリの複数常駐やバーチャルカメラを実装できない技術的な制約から、xpression camera はモバイルアプリ版は提供されないが、Windows と Mac の両方で利用が可能だ。

正式版のローンチに伴い、有料メニュー(Pro)も提供される。無料メニュー(Free)では、xpression camera の利用開始から7日後には機能が制限される。制限される機能としては、変化させる先のを顔やバーチャルバックグラウンドを自由に選べなくなる(予め xpression camera にプリセットされているもののみ選択可)、録画機能が利用できなくなるなど。有料版の料金は月額8米ドル、または年額84米ドルで、クレジットカードで支払が可能だ。

EmbodyMe は2016年6月、ヤフー出身で、いわゆる〝未踏クリエータ〟の吉田一星氏により創業(当初の社名は Paneo)。今まで VR や 3D に関連するサービスを複数ローンチしてきたが、有料サービスのローンチは今回が初めてだ。これまでは市場ニーズや技術開発の探求に注力してきた同社だが、それが今回ようやく〝売れる商品〟として日の目を見る形になった。コロナ禍も影響し、xpression camera は〝遊び〟の利用以外に、エンタープライズ領域での採用も積極的に考えられるようになったという。

コロナ禍でテレカンが増え、ユーザは常に自分のセルフビューをスクリーンで見続けるようになった。これは自意識過剰を招くし、小さな画面を凝視しながらテレカンを続けるのはしんどい。(中略)

対面に比べると感情を伝えにくいシーンで、xpression camera のような技術を使うことで、より円滑なコミュニケーションを促せるかもしれない。(中略)

また、動画制作への活用も考えられる。モデルを使わなくても、誰かの顔をはめることで VTuber のような使い方もできるので、新しい映像表現の可能性が期待できる。(吉田氏)

EmbodyMe では、xpression camera のエンタープライズのユースケースを検証すべく、協業する企業の募集を開始する。

EmbodyMe では数ヶ月以内をめどに、xpression camera 上で自分の表情を自由に変えられる機能も追加する計画だ。また、何より面白いのは、もはやカメラを設置しなくても自分の表情を相手に届けられるようにするという構想。例えば、ジョギング中などカメラが近くに設置できない状況でも(現状、xpression camera はモバイルで使えないが)、発声された音声から顔の表情をリアルタイムレンダリングし、通話相手に対面で話しているかのような表情を届ける機能を検討している。フェイク動画対策として、電子透かしの導入なども予定している。

なお、今回の xpression camera の正式ローンチと合わせ、EmbodyMe は昨年、新たな資金調達を実施していたことを明らかにした。ラウンドは不明だが、この1.5億円の調達には、FreakOut Shinsei Fund、DEEPCORE、キャナルベンチャーズ、山口キャピタルが参加した。EmbodyMe にとっては2019年3月に実施した約2.3億円の調達に続くものだ。DEEPCORE は今回、フォローオンでの参加となる。今回の調達を受けて、EmbodyMe の累計調達額は明らかになっている範囲で5億円程度となった。

SXSW 2022現地レポート(Day1 & 2)——Z世代とWeb3テーマのセッションが続々

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本稿は、SXSW 2022(サウスバイサウスウエスト 2022)の取材の一部である。 SXSW がテキサス州オースティンで始まった。2020年はコロナ感染拡大で中止、2021年はオンライン開催、そして、今年2022年はようやくリアルを伴うハイブリッド開催となった。実を言えば、2021年もオンラインのチケットを購入して、VR での参加やいくつかセッションのオンライン鑑賞をしてみたのだが、記事にするの…

本稿は、SXSW 2022(サウスバイサウスウエスト 2022)の取材の一部である。

SXSW がテキサス州オースティンで始まった。2020年はコロナ感染拡大で中止、2021年はオンライン開催、そして、今年2022年はようやくリアルを伴うハイブリッド開催となった。実を言えば、2021年もオンラインのチケットを購入して、VR での参加やいくつかセッションのオンライン鑑賞をしてみたのだが、記事にするのは断念した。ピッチイベントならまだしも、SXSW ほどの大型イベントになると、オンラインの体験だけで全体を表現するのは何かと難しい。

SXSW 2022 も、コロナ対策では厳しいルールが適用されている。海外からの参加者に至っては、自分の国を出国する段階で2回以上のワクチン接種と1日以内の PCR 検査による陰性証明が求められ、SXSW のチェックインの際に、それらの証明書の提示がさらに求められる。会場ではヘルスケア会社 Nomi Health との提携で期間中 PCR 検査と抗原検査が無料で提供され、アメリカの参加者にはその結果をもとにして、チェックイン時にワクチン接種か陰性証明ができるアプリ「CLEAR Health Pass」が運用されていた。

SXSW は主に、Austin Convention Center、オースティンのダウンタウンにあるホテル、ライブハウス兼バーなどを借り切ってイベントが行われる。特に屋内においてはマスクの着用が主催者によって義務付けられているが、ちょうど、一昨日、アメリカではマスク着用ルールが緩和されることが明らかになったが、一方で、航空機や公共交通機関でのマスク着用は当初期限の3月18日から1ヶ月延長されることになった。SXSW でも、セッションの最中やパーティーの談笑時にはマスクを外している人が多いのが目立った。

SXSW の会場であるオースティン市(City of Austin)が属するトラヴィス郡(Travis County)の統計を見ると、ここ1週間ほどで新規感染者数は1日あたり60人未満にまで減少してきている。郡全体の人口で言えば(もっとも SXSW で言えば、外部流入人口も考慮する必要があるが)、50万人に新規感染者数が1人いるかどうか程度だ。街の様子はかなり落ち着いているが、アフターコロナの労働力不足とロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー価格の値上がりで、あらゆる物価が値上がりしているようだ。

SXSW の時期は多数の参加者が世界中から殺到するため、会場周辺の宿泊資源は枯渇し価格が高騰するのは毎年恒例化しているが、今年はコロナ禍で参加者の絶対数が減っているためか、筆者は日本を出るフライト直前でも比較的安価な宿泊先を Airbnb で確保することができた。値上がりが著しいのは、Uber や Lyft などの配車サービスだ。ガソリン代の値上がり分を添加できるよう、今週には燃油サーチャージの適用が始まるため、さらなる覚悟が必要だ。なぜか、e スクーターも値上がりしているように思えた。

SXSW Interactive Innovation Awards

SXSW の動きが本格化するのは、メイン会場の Austin Convention Center で exhibition が始まる Day3(現地時間で13日)からで、それまではセッションやショーケースなどが中心。会場内をいくつか回って、面白そうなものを探してみよう。まずは、SXSW Interactive Innovation Awards のファイナリストを紹介会場を訪れてみた。この賞では4年前、学生部門「Student Innovation」で東大情報システム工学研究室から生まれた義足「BionicM」が選ばれたことで覚えている読者もいるだろう。

複数の部門にわたり、45社がファイナリストに選ばれている。気になった3社を紹介したい。総合優勝者、部門別優勝者は、審査員や参加者によるスコアをもとに決定され、現地時間の14日夕方に発表される予定だ。

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「Okinawa Startup Program」がデモデイを開催、数学で物流最適化から海水農業まで県内外の7社が参加

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琉球銀行(東証:8399)、沖縄タイムス、沖縄セルラー(東証:9436)、沖縄電力(東証:9511)、日本トランスオーシャン航空、大同火災、JTB 沖縄、琉球放送(RBC)の8社は5日、沖縄県恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)で「Okinawa Startup Program」のデモデイを開催した。このプログラムは5年前に琉球銀行が単独で運営を開始、2回目からは主催者に沖縄タイムスが、その…

Image credit: Okinawa Startup Program

琉球銀行(東証:8399)、沖縄タイムス、沖縄セルラー(東証:9436)、沖縄電力(東証:9511)、日本トランスオーシャン航空、大同火災、JTB 沖縄、琉球放送(RBC)の8社は5日、沖縄県恩納村の沖縄科学技術大学院大学(OIST)で「Okinawa Startup Program」のデモデイを開催した。このプログラムは5年前に琉球銀行が単独で運営を開始、2回目からは主催者に沖縄タイムスが、その後、沖縄セルラー、沖縄電力、JTA、大同火災、JTB 沖縄、RBC が加わった。

このプログラムには例年、沖縄県内外はもとより、近接する韓国や台湾から日本市場進出を試みるスタートアップが参加してきた。参加スタートアップのソーシングにあたっては、STARTUP Lab LagoonFROGSアントレプレナーシップラボ沖縄の各起業家支援機関に加え、台湾政府の工業技術研究院(ITRI)傘下のスタートアップ支援組織「Taiwan Tech Arena(TTA)」が協力している。

冒頭挨拶する琉球銀行頭取の川上康氏
Image credit: Okinawa Startup Program

Okinawa Startup Program の過去のプログラムに採択されたスタートアップ53社(前バッチまで)のうち、人材管理クラウド開発のサイダス、ソーシャル EC プラットフォーム「temite(テミテ)」を運営する EC-GAIN、貨物車両と荷主をつなぐマッチングプラットフォーム「PickGo(ピックゴー)」を運営する CBcloud、沖縄発の運転代行マッチングプラットフォーム「AIRCLE(エアクル)」を運営する Alpaca.Lab は、琉球銀行の「BOR ベンチャーファンド」から、それぞれ資金調達している。

また、これまでに採択されたスタートアップでは、マッシグラが沖縄タイムスと共同出資でマッシグラ沖縄タイムスを設立し、沖縄県下5ヶ所でシェアオフィス/コワーキングスペース「howlive」を展開している。幹細胞の大量培養技術を使った再生医療スタートアップのフルステム、前出の CBcloud は沖縄タイムスを含む複数の企業から資金調達に成功した。沖縄ツーリスト(OTS)からスピンオフした OTS MICE MANAGEMENT は、琉球放送と資本業務提携した。

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今回の6回目のバッチには合計7チームが参加。内訳を見てみると、沖縄県内から3チーム、東京から2チーム、TTA の推薦で台湾スタートアップ2社が参加した。以下に参加全チームの発表内容を紹介する。

ソトリスト by URAKATA(沖縄・浦添)

URAKATA CEO 山田慎也氏
Image credit: Okinawa Startup Program

コロナ禍で屋外のレクリエーションが重宝される中、新たにキャンプを始めようとする人は増えている。しかし、キャンプで面倒なのが、始める前の道具の準備と、始めた後のメンテナンスと保管が課題だ。URAKATA によれば、キャンプ用品購入者のうち、1年に1回しかキャンプに行かない人が実に21%で上ることわかった。しかに、キャンプ用品は意外と高価であり、メンテナンスは面倒で保管するにも場所を取るので、都市部の狭い集合住宅などに住む人は持て余してしまうかもしれない。

Image credit: Okinawa Startup Program

同社のソトリストはキャンプ用品を所有者から無料で預かり、ユーザに貸し出すサービスだ。用品調達のための費用がかかっていないので、貸出料金が安いことも特徴で、買うと10万円ほどするキャンプ用品一式を1泊9,000円程度で借りることができる。キャンプ用品が貸し出されると、ソトリストは料金の8割を運営コスト・利益として受け取り、残りの2割は所有者に還元される。昨年7月からサービスを開始し、ユーザは21,000名を突破した。提携キャンプ場の予約機能なども実装し、キャンプ施設の立ち上げなどにも携わる。

VRUITZ DETOX / VRUITZ WORKS by VRUITZ(東京・恵比寿)

VRUITZ CEO 榎田寛之氏
Image credit: Okinawa Startup Program

労働環境の変化に伴い、人々は自ら仕事を受注することで、スキルアップを図り生計を立てていく必要に迫られるようになった。フリーランスや起業家だけでなく、企業に勤める人も積極的に副業も求められるようになった。IT に従事する人はスキルがあるから副業はしやすいと思われがちだが、実際には本業の仕事が忙しく余裕がなかったり、自ら受注営業することに苦手意識を持っていたりする人が多い。VRUITZ の VTuber/チャット AI「なるはやちゃん」は、これまでに5,000人にキャリアアドバイスを行ってきた。

Image credit: Vruitz

自分が好きな土地で、自分の価値を最大化できる体験を提供する、というのが同社のコンセプトだ。沖縄の自然あふれる環境で自分の武器を見つけてもらい、その武器を生かした仕事の受注を支援する。「VRUITZ DETOX」では、旅行費用とコーチング費用を参加者本人に支払ってもらい、スキルを身につけた人には「VRUITZ WORKS」で沖縄企業との仕事マッチングを行い、成功報酬型で手数料収入を得る。メンタルケアに関する動画を YouTube に多数公開しており、そこからのオーガニック流入で顧客を獲得している。

ルールテック by Dayz(東京・日本橋)

Dayz 代表取締役 玉城朝氏
Image credit: Okinawa Startup Program

2008年に創業、各種システム開発を担ってきた Dayz が第二創業として挑むのはリーガルテックの領域だ。既存の契約書に関するリーガルテックは、契約書の作成、締結、そのファイル管理などを SaaS で対応できるようしたものが多く、紙でのやり取りはデジタル化されているものの、その作業プロセスに大きな変化は起きていない。Dayz では、契約文書のほとんどがテンプレートに沿ったものであり、内容は法務部分とビジネス部分に大別されるが、その両方を法務部門が確認していることに着目した。

Image credit: Dayz

ルールテックは、契約文書を固定文章部分と、パラメータに分解。前者は主に法務に関わるため法務部門が確認、後者はビジネスに関わるため担当する現場が確認する。プログラミングでいう構造化の考え方を契約の世界に持ち込むことで、難解な文章を端的に理解できるような仕組みを導入、すでに特許も出願しているという。同社では、企業複数社の導入事例とあわせ、今年5月中旬前後のサービスローンチを目指しているという。契約のコストとハードルを下げることで、後々トラブルを招きがちな口約束の契約化を促す。

A.I.R. by Singularity & Infinity/奇点無限(台湾・台北)

Singularity & Infinity(奇点無限) CEO Chung Lankun(衷嵐焜)氏
Image credit: Okinawa Startup Program

理論と現実の間にはギャップがある。現実を理論に近づけることができれば、世の中のさまざまな問題を解決したり、最適化したりすることができるはず。台中の Feng Chia University(逢甲大学)の GIS Research Center(地理資訊系統研究中心)で助教授を務めていた Chung Lankun(衷嵐焜)氏はそう考え、教職の辞して始めたのが Singularity & Infinity/奇点無限だ。従業員の43%が数学者で知られる同社では、理論計算に従って最適な荷物の配送経路を提案してくれる「A.I.R.」を開発している。

Image credit: Singularity & Infinity/奇点無限

A.I.R. には大企業向けの API 版と中小企業向けの Web 出版 が存在するが、いずれも、荷物の届け先リスト(配達指定時刻含む)、フリート(配送車両)データ、ディスパッチングデータを入力することで、AI が1分ほどで計算し、天文学的数値に及ぶ配達パターンの中から最適な経路を導き出し提示してくれる。同社の技術は物流の他にも、製造業の生産ラインの作業手順最適化労働力の効率化運用、生産能力を最大化や納期順守にも効果を発揮することがわかっている。

Moisculture by Cultivera(沖縄・恩納)

Cultivera Founder & CEO 豊永翔平氏
Image credit: Okinawa Startup Program

世界中で気候変動が問題視されている。沖縄では例年、真夏日が35日間ほど続くことが恒例化しているが、今世紀末は89日間にまで伸びると考えられるという。こうして起きる環境変化で最も憂慮すべきは海面上昇だ。海面上昇により世界の灌漑農地のうちの4分の1から5分の1程度は、塩害により農業が難しくなる。同時に砂漠化も相まって、食糧生産に適した土地はますます少なくなっていくだろう。歴代の文明は人口増大に伴う食糧生産が支えられずに滅んだことを考えると、現代の食糧問題は人類の死活問題でもある。

Image credit: Cultivera

沖縄科学技術大学院大学(OIST)のインキュベーション施設と、三重県多気町の農業生産法人 POMONA FARM に拠点を置いて活動する Cultivera は、空気中の湿度だけで植物を育てられるなど、水の使用量を極端に抑えられる農業生産システムを開発している。特殊繊維を蓄積させた人工培地シートを用い、根域空間の湿度を制御することで植物の湿気中根を培養させる。これにより植物の水消費量を10分の1にできる。現在は、淡水化に頼らない海水での農業、海上ファーム(グリーンオーシャン)の開発にも取り組む。

炭素回生システム by Retech Flow(沖縄・那覇)

Retech Flow 代表取締役 瀬名波出氏
Image credit: Okinawa Startup Program

琉球大学発の Retech Flow は、CO2 の分離・回収技術と、CO2 付加による成長促進効果(ブルーカーボン効果)の2つの独自技術を強みとするスタートアップだ。前者については、二酸化炭素を液体溶解する際、従来のバブリングではなく液体をミスト噴霧することで、ほぼ100%の二酸化炭素回収を実現した。また、後者については、海藻は光合成をするのに二酸化炭素を必要とするが、最適な流れで二酸化炭素を追加的に付与することで、1ヶ月で通常栽培の4.6倍の大きさにまで成長することが実証できたという。

Image credit: Retech Flow

これら2つの技術で Retech Flow が目指すのは、炭素回生システムの実現だ。火力発電所や大型プラントから発生した CO2 を分離・回収、その CO2 を溶かした海水により海藻を高速養殖(主に海ぶどうを想定)、育った海藻をバイオ燃料として前出の発電所やプラントで利用してもらうことでエコサイクルが出来上がる。二酸化炭素を海藻に固定化できるため、ブルーカーボン技術としての期待も高い。コンテナ型の海藻養殖システムを開発するほか、藻類を使ったマイクロプラスチック削減プロジェクトにも参加している。

Turing Certs/図霊証書 by Turing Chain/図霊鏈(台湾・台北)

Turing Chain/図霊鏈 日本エリア担当 石川真理氏
Image credit: Okinawa Startup Program

Turing Chain/図霊鏈が提供するのは、ブロックチェーンを使った証明書の発行、受取、管理、認証が行えるプラットフォーム「Turing Certs/図霊証書」だ。大学の卒業証書、芸術作品の認定書、農作物の産地証明などに利用してもらうことで、学歴詐称、贋作流通、フードトレーサビリティなどに活用できる。ローンチから1年ほどであるが、UC Berkeley(カリフォルニア大学バークレー校)の Law Executive Education(弁護士向け法科大学院コース)をはじめ、80以上の政府機関や教育機関に導入されているという。

Image credit: Turing Chain/図霊鏈

Turing Certs の普及は、そのシンプルな UI/UX によるところは大きい。デジタル証明書はワンクリックで確認でき、証明書の発行側も受取側もインターネットにつながっているだけでよく技術的なハードルが低い。情報はブロックチェーン上に記録されているため、仮に Turing Chain が事業を停止しても、記録は残され情報の漏洩が起きることもない。証明書1枚あたり120〜300円で利用できる。これまでに9カ国にある8つの政府機関、35の大学、42の機関が Turing Certs で合計23,000枚以上の証明書を発行している。

意外に多い、ウクライナ拠点や出身の世界的有名スタートアップ——ロシアによる侵攻後も、多くはキーウで業務を続行

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<28日19時更新> 都市名をロシア語発音に由来するものから、ウクライナ語発音に由来するものに差替。カタカナ表記は、ウクライナ国営通信社「ウクルインフォルム日本語版」を参考にした。 ロシアがウクライナを侵攻する中、ウクライナ国内のテック企業も戦争による対応に乗り出している。スタートアップもリモートワークや移住支援など対策に乗り出している。ウクライナのスタートアップ業界は規模が小さいが、ここで誕生し…

via Flickr by Marco Verch Professional Photographer
CC BY-NC-ND 2.0

<28日19時更新> 都市名をロシア語発音に由来するものから、ウクライナ語発音に由来するものに差替。カタカナ表記は、ウクライナ国営通信社「ウクルインフォルム日本語版」を参考にした。

ロシアがウクライナを侵攻する中、ウクライナ国内のテック企業も戦争による対応に乗り出している。スタートアップもリモートワークや移住支援など対策に乗り出している。ウクライナのスタートアップ業界は規模が小さいが、ここで誕生したり、ウクライナ出身者が設立したりしたスタートアップは世界中で活躍している。

ウクライナ発・英文法訂正の Grammarly は130億米ドルの時価総額を認められデカコーンに、また、ウクライナ出身の開発者が作った Github は NASDAQ に上場、イギリスで最も時価総額の高いフィンテック企業 Revolut もウクライナ出身の創業者が設立した。ウクライナは、英語を話す優秀な人材を低コストで手に入れられるため、多くのグローバル企業がここを人材ハブにしている。

Pitchbook のデータによると、現在ウクライナには125社以上のスタートアップと技術企業がオフィスを構えている。Amazon、Lyft、Uber などグローバル企業もウクライナに進出している。グローバル企業がウクライナの社員避難のための各種支援計画を発表する中、スタートアップの大多数はキーウに残って運営されているようだ。

キーウに本社を置くソフトウェア開発会社 Macpaw は、ブログを通じて従業員の安全を確保し、すべてのサービスはそのまま運営されると明らかにした。 Amazon Web Services ですべてのデータを安全にホスティングしており、クラウドサーバもウクライナ以外の地域で運営されているため問題はない。

Grammarly はサービスが中断されないように事業運営を他の国に移転し、チームメンバーが安全に過ごせる緊急計画を実施している。スウェーデンの Beetroot は、人材の90%がウクライナにいるが、移住支援により従業員の50~60人はウクライナを後にした。

フリーランスのマーケットプレイス「Lemon.io」は、従業員がウクライナの民間防衛軍に入隊しても給与の全額を提供し続けることを明らかにした。Revolut は、他国へ移住を希望する従業員全員を支援し、グローバルセキュリティソリューションパートナーを雇い緊急物流支援を提供している。

Uber はウクライナでの運営を一時停止した。キーウの従業員には移住を、ライダーには自宅に滞在することを提案し、Lyft も緊急状況に備えて一時的に移住しようとする人々のために財政支援を提供している。

キーウに事務所を置いたモビリティスタートアップ Bolt は、サービスは引き続き運営しているが、従業員にリモートワークの選択肢と、それに移行するための予算を提供した。

今回のロシア侵攻でウクライナのスタートアップの成長速度は遅くなり、ウクライナスタートアップへの投資も減るだろう。特にシードスタートアップの資金調達はほぼ不可能になると見られる。ウクライナのベンチャーキャピタル SMRK の パートナー Andriy Dovzhenko 氏は、Pitchbook とのインタビューで次のように語っている。

海外投資家は、状況が落ち着くまで数週間から数ヶ月間、投資を停止するかもしれないが、特に欧米からの強い支持を期待している。我々のファンドは現在も投資先を探しており、資金調達の見通しにも前向きだ。

<参考文献>

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アジア発マイクロモビリティスタートアップBeam、9,300万米ドルをシリーズB調達——日本進出へ

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シンガポールに拠点を置く共有型マイクロモビリティスタートアップ Beam は、プライベートエクイティ企業 Affirma Capital がリードしたシリーズ B ラウンドで9300万米ドルを調達した。Sequoia India、Hana Ventures、ICT Capital、EDBI、AC Ventures、RTP Global、Momentum Venture Capital も参加した。…

Image credit: Beam

シンガポールに拠点を置く共有型マイクロモビリティスタートアップ Beam は、プライベートエクイティ企業 Affirma Capital がリードしたシリーズ B ラウンドで9300万米ドルを調達した。Sequoia India、Hana Ventures、ICT Capital、EDBI、AC Ventures、RTP Global、Momentum Venture Capital も参加した。

Beam は調達した資金をもとに、日本、インドネシア、フィリピン、ベトナム、トルコに進出する予定だ。また、同社の車両に e-moped を導入する予定だ。第5世代の新型 e スクーター「Beam Saturn」は、12インチのホイール(平均的な e スクーターより20%大きい)と油圧式サスペンションを備え、スムーズな走行が可能だ。また、バッテリは交換可能で、航続距離110kmを実現するのに十分な容量を備えている。

新しい資金の一部は、歩行者を保護するための最先端の安全技術導入、都市空間におけるゾーニングや駐車に関する自治体の管理強化、ライダーによる自動車の安全な利用の推進に充てられる予定だ。

Beam は、Alan Jiang 氏(CEO)と Deb Gangopadhyay 氏(CTO)により設立された。Jiang 氏は以前、中国のバイクシェア運営会社「Ofo(小黄車)」のアジア太平洋事業を率いた(2018年に閉鎖)。また、中国、マレーシア、インドネシア、ベトナムなど、アジア全域での Uber の立ち上げに重要な役割を果たした。Gangopadhyay 氏は、シリコンバレーで SaaS テックスタートアップを成功させた経験を持つ。

Beam は、新型コロナウイルス感染拡大による移動制限を経験しながらも、2020年のローンチ以来、収益を15倍に伸ばしたとしている。Beam は、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、タイ、マレーシアで事業展開している。

Gangopadhyay 氏は、次のように述べている。

我々は、安全性、都市のゾーニングコントロール、ライダーの行動管理、持続可能性において大きな進歩をもたらす MARS 技術を備えた第5世代 e スクーター「Beam Saturn」を都市に持ち込む。また、歩行者のリスクを軽減するイノベーションとして、歩行者を瞬時に正確に検知して衝突を防ぐ AI カメラ搭載の「Beam Pedestrian Shield」を作った。また、歩道を検知して車速を下げたり、完全自動で乗車できないようにしたりすることも可能だ。

2020年6月、Beam は Sequoia India と Hana Ventures がリードし、アジア太平洋地域の匿名投資家複数が参加したシリーズ A ラウンドで2,600万米ドルを調達した。その2年前には、Sequoia India、Founders Fund、ZhenFund、Class 5 Global がリードしたシードラウンドで640万米ドルの調達を発表している

【via e27】 @E27co

【原文】

Monthly Pitch! 今月紹介の注目スタートアップ4社の顔ぶれ

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 Monthly Pitch!注目スタートアップでは、Monthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。 今月お届けする4社は次の通りです。 エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK」 …

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載

Monthly Pitch!注目スタートアップでは、Monthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。

今月お届けする4社は次の通りです。

エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK
データサイエンティストのコミュニティを運営、コンペでAIモデルの精度向上を目指す Nishika
宿泊客のスマホでチェックイン、 宿泊・観光業のDXを推進する「aiPass」を運営するCUICIN
カンボジアでコオロギを養殖、高栄養価タンパクで世界の食糧問題解決を目指す ECOLOGGIE

また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから

▷応募はこちら


エンタメ特化メタバースで躍進、VTuberのバーチャルライブを支援する「VARK」

サービス概要:VARK は、一気通貫で必要な機能が提供できるバーチャルライブプラットフォーム。Vtuber などパフォーマーは、最寄りのモーションキャプチャースタジオに行くだけでライブ配信ができる。ファンはHMD(ヘッドマウント型ディスプレイ)を装着するだけで、会場にいるような臨場感でライブイベントを楽しむことができるほか、HMD が無くても各種 web サービスでも参加することが可能だ。アプリ内の専用通貨「VARKコイン」を購入すれば、有料イベントへの参加やアイテムの使用や物販購入が可能になる。

Monthly Pitch編集部はココに注目:カプコン出身のメンバーを中心に設立された VARKは、2018年末にバーチャルライブプラットフォームをオープンしました。2019年夏にフェスイベント「Vサマ!」を主催したことで、 VARK の名前が広く知られるようになりました。コロナ禍でリアルイベントが延期される中、VARK では多くのライブイベントを開催し、大手 VTuber 企業とシリーズイベントの開催が始まったことが追い風になり、VARK 来場者数が急増しています。

データサイエンティストのコミュニティを運営、コンペでAIモデルの精度向上を目指す Nishika

サービス概要:Nishika は2019年5月に創業、同じ年の11月から AI 開発の新しい手法であるデータサイエンスコンペティションを中心としたコミュニティプラットフォームを運営している。コンペティションではあるテーマを出し、その目的に向かってデータサイエンティスト同士が競い合うことで、より精度が高い AI モデルを導き出す。2021年2月からは、データサイエンティストに特化した求人サービス「Nishika Connect」を運営している。

Monthly Pitch編集部はココに注目:データ分析コンペサービスは「Kaggle」など海外にもありますが、国産サービスとしての筆頭格が「Nishika」です。画像認識、自然言語処理、需要予測、時系列分析など、データサイエンティストにとっては腕試しとなる課題が多く用意されています。以前には、中古通販「Brandear」がユーザの行動履歴データを提供し、レコメンドエンジンの精度を競うコンペを開催しました。このように、企業がスポンサーとなって、より実践的な AI モデルの開発に挑戦できることからデータサイエンティストの人気を集めているようです。

宿泊客のスマホでチェックイン、 宿泊・観光業のDXを推進する「aiPass」を運営するCUICIN

サービス概要:宿泊施設ではオペレーションの効率化が課題だが、その足かせの一つとなっているのが利用されているシステムの多さだ。CUICIN は、宿泊施設の一連のオペレーションを単一 SaaS「aiPass」で一気通貫に処理できる仕組みを目指す。宿泊施設ではレセプションでのチェックインでは宿泊客が紙に記入することが多いが、これを代替するため、宿泊客がスマートフォンで事前チェックイン→チェックアウトできる仕組みを開発した。aiPass の基礎機能とは別に、ホテル毎に求められる追加機能を他システムと連携する API としてカスタマイズ開発する。

Monthly Pitch編集部はココに注目:2019年11月に創業した CUICIN ですが、最近では、宿泊施設を DX する「HotelStyle OS」というコンセプトで、提供する個々の機能にとどまらない業界全体の変革を促しています。コロナ禍で非接触が求められる中、宿泊客がスマートフォンでチェックインする「スマートチェックイン」機能が評価を得て、aiPass を導入する宿泊施設は増え、宿泊室数ベースで14,000室を超えました(2022年1月現在)。スマートチェックインでは基幹システム(PMS)の入れ替えが入らないため、宿泊施設の導入ハードルが低いのが特徴。また、aiPass も PMS の機能を提供できます。

カンボジアでコオロギを養殖、高栄養価タンパクで世界の食糧問題解決を目指す ECOLOGGIE

サービス概要:コオロギなど昆虫資源を食糧やエサとして活用することでサステナブルな食糧生産サイクルの実現を目指す ECOLOGGIE。コオロギは、従来の人工的なタンパク資源と比べて環境負荷が低く、しかも素材原料の70%近くがタンパク質で、ミネラルを含む高栄養な原料。同社は2019年にカンボジアに拠点を移し、現地でのコオロギの量産体制の構築に着手、2020年末に量産体制が確立し、2021年から日本を含む世界市場にコオロギ原料の販売を行っている。

Monthly Pitch編集部はココに注目:代表の葦苅晟矢(あしかり・せいや)さんが2017年、早稲田大学大学院在学中に創業。カンボジアに拠点を移し、カンボジアの低所得農家に副業として生産を委託することで、農家の収入源を増やすことに貢献しており、食糧問題の解決だけでなく発展途上国の経済を発展させる社会起業としての側面も持ちます。現在、企業パートナー複数と食品やペットフードの共同開発に注力されています。

毎週公開される記事では、各社の創業者・代表自ら渾身の思いで熱弁を奮ったピッチの模様を、Monthly Pitch 編集部の注目ポイントとあわせて、紙上ライブ中継します。お楽しみに。

また、毎月第2水曜日に開催される Monthly Pitch へのピッチ登壇、オーディエンス参加を希望される方は、こちらから

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物流ラストワンマイル効率化の207【Monthly Pitch!注目スタートアップ】

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本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載 Monthly Pitch!注目スタートアップではMonthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。 サービス概要:慢性的な人手不足の状態にあるという運送業界。特にこれまでのテクノロジーで解決しにくい、ラストワンマイルの部分…

本稿はベンチャーキャピタル、サイバーエージェント・キャピタルが運営するサイトに掲載された記事からの転載

Monthly Pitch!注目スタートアップではMonthly Pitch編集部と協力し、毎月開催されるピッチ登壇社から特に注目のスタートアップを毎週ご紹介していきます。

サービス概要:慢性的な人手不足の状態にあるという運送業界。特にこれまでのテクノロジーで解決しにくい、ラストワンマイルの部分を技術とアイデアで効率化・省力化しようというのが207 です。物流・配送利用者向けに再配達問題を解決する「TODOCU」、配達員向け配送効率化アプリ「TODOCU サポーター」、人々の空き時間を利用して荷物を配達するシェアリング型宅配サービスの「スキマ便」、物流・配送事業者向けの配送管理システム「TODOCU クラウド」を展開されています。

Monthly Pitch編集部はココに注目:207 代表取締役の高柳慎也さんは、元アドウェイズ・インドネシアの高野勇斗さんらと共に Chapter8 の創業に関わり、越境 EC、訪日インバウンド向けアプリ、民泊関連サービスなどを開発し事業売却した経験を持つシリアルアントレプレナー。2015年にサマリーポケットに入社、物流が持つ課題や可能性に気づきを得た高柳さんは2018年、 207 を起業しました。物流組合に加入し、自らも配達人となってプロトタイプを試すなど、現場での知見獲得に熱心な行動者です。


ピッチ全文:実は配送員の約7割は個人事業主で、その報酬は荷物を運びきった数で決まります。従って再配達で最も負担が大きいのは配送員個人なのです。そこで207は再配達を解決するために2つのソリューション、配達員向けの「TODOCUサポーター」と受取人向けの「TODOCU」を提供しています。

荷物配送の課題は、地図に印をつける等の配送準備のアナログ作業や、不在宅に配達する非効率、置き配の盗難に対する責任問題等が存在することです。TODOCUはこれを、伝票を撮影するだけで地図上にピンが立ったり、不在が予め分かったり、置き配の盗難がリスクヘッジできたりする機能によって解決していきます。

具体的な利用フローです。配送員が複数の荷物伝票を撮影すると、荷物が地図上に自動でプロットされます。そこから在宅確認のメッセージをボタン一つで送信。受取人はメッセージを受け取ったら、専用ページより在宅回答や各種依頼を行います。配送員はその情報を元に効率的に配送していきます。また受取人は専用アプリでGPS設定することで、次回から回答の手間なく荷物を受け取ることも可能です。
数万個の荷物を対象に実証実験を行った結果、受取人の回答率は約4割で、時間単位の配送効率は約9割も上昇しました。TODOCUは2020年1月からリリースしていますが、配送員は月間100人単位で増加中。春には数百人規模の物流会社3社での導入を予定しています。TODOCUの仕組みによって配送効率化が実現できたら、第2フェーズとして、配送の素人が隙間時間で荷物を運ぶサービス「TODOCU便」を開発予定です。配送の素人が活躍している市場と言えば、Uber Eatsに代表されるフードデリバリー市場が思い浮かびます。この市場の課題は、ピークタイムしか稼げないという点です。

そこで207は「宅配便とフードデリバリーを組み合わせたら稼げる」という仮説を検証したいと考えています。なぜなら今後は物流業界の人材不足とフードデリバリーの市場拡大が見込まれているからです。TODOCUで取得した配送効率化データが、競合優位性となっていきます。直近の目標はTODOCUサポーターの営業強化と、TODOCU便のオペレーションの確立です。それが達成できたら第3フェーズでは、ドローンや自動運転等による配送業務の自動化を進めて、物流のラストワンマイルを再定義します。以上です。ありがとうございました。

アルがクリエイターギフト「HelloMasterPiece(ハロマス)」公開、クリエイターエコノミーをさらに加速へ

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ニュースサマリ:漫画発見アプリ「アル」や、クリエイターソーシャル「00:00 Studio」、デジタルフリマの「elu」などを展開するアルは1月21日、クリエイターギフトサービス「HelloMasterPiece(ハローマスターピース/ハロマス)」を公開している。ハロマスはコンテンツ制作を手がけるクリエイターが作るギフトを贈ることのできるデジタルコンテンツのECサービス。ユーザーのリクエストに応じ…

ニュースサマリ:漫画発見アプリ「アル」や、クリエイターソーシャル「00:00 Studio」、デジタルフリマの「elu」などを展開するアルは1月21日、クリエイターギフトサービス「HelloMasterPiece(ハローマスターピース/ハロマス)」を公開している。ハロマスはコンテンツ制作を手がけるクリエイターが作るギフトを贈ることのできるデジタルコンテンツのECサービス。ユーザーのリクエストに応じて、クリエイターがオリジナルのコンテンツを作成してくれる。

例えば似顔絵や書、音楽、ソーシャルメディアに利用するアイコン画像などを誕生日や何かの記念日などに贈るシーンを想定している。マーケットプレイス型で、登録するクリエイターは依頼された作品を制作するが、紹介ページの情報やユーザーとのやり取りなどについては、サービス側で用意しているコンシェルジュが請け負う。運営費や月額費用などは不要で、売上に対する手数料が必要になる。商品の著作権はすべてクリエイターに帰属し、二次創作などの利用については各作品にて決められたガイドラインに沿うことになる。公開初日、現時点で30件ほどのクリエイターが登録されているようだ。

話題のポイント:現在開催しているBRIDGE Tokyoに合わせてくれた・・・わけではないのですが、アルが新サービスを公表しました。デジタルフリマの「elu」により目的を持たせたもの、というイメージでしょうか。eluは昨年8月に好発進を伝えています。

デジタルコンテンツの売買については、やはり今、大いに盛り上がり(やや加熱しすぎですが)を見せているNFT市場があります。

最大手となった(しかも創業は2017年)OpenSeaの流通総額は、昨年8月に一気に34億ドル(現在のレートで3800億円規模)に跳ね上がり、12月時点(1月1日)の流通総額(ETHベース)で42億ドルというお化けマーケットプレイスです。牽引しているのがCryptoPunksやBored Ape Yacht Club(BAYC)などのコレクティブルで、BAYCは最低価格で84ETH(今日時点のETH価格で3000万円ほど)とワケがわからない取引価格になっています。この辺りについては筆者も実際に購入してみて考察をしてみました。

ではこのNFTコレクティブル、何に使うのかというとやはりコミュニケーション領域のようです。例えばBAYCは購入者だけが入れる秘密クラブみたいなのが設置されているので、Twitterのアイコンに設定することで「自分はここのメンバーです」と伝えるバッチみたいな役割を持たせることができるのですね。さらにゴルフ会員権のような機能はNFTが担保してくれるので、マーケットプレイスでトレードすることも可能になります。本当にゴルフ会員権ですね。

ハロマスの利用シーン

ハロマスの話に戻ると、現時点でサービスはNFTに対応しているわけではないので、現在は純粋なデジタルギフトとして機能します。ただ、デジタルコンテンツの用途を考えるとやはり「あのクリエイターにアイコン作ってもらった!」という感じのシーンが想像しやすいので、個人的にはコレクティブルと同様の流れに乗ったりするのかなと思ったりしています。ちなみに今日、MetaがFacebookやInstagramなどのソーシャルのプロフィール画像にNFTを導入するのではという報道も出ています。ソーシャルメディアとNFTの相性の良さが伺い知れる話題かなと。

立ち上げにあたって、アル代表の古川健介(けんすう)さんは、Facebookに次のようなポストをしていました。

「ただいま、「HelloMasterPiece(ハローマスターピース)」というサービスを作っています。とにかくここ数年、「クリエイターさんに入るお金を最大化して、予算や時間を増やしたい。そしてクリエイティブ活動を加速させたい」と思い続けて頭が変になりかけているんですが、その一つです。クリエイターエコノミー系の問題の一つって、「有名な人はよりお金を稼ぎやすい」となってる一方、「技術や能力があっても、人気がない人にはあまりまだ利がない」というのがあると思っていて・・・。

そうすると、アテンションを集めるのが大事になるので、「バズ狙い」の世の中になってる面があるとおもうんです。それはそれで悪くないんですが、そういうのが苦手な人もいるなーー、どうにかしたいなーと思っていろいろ調査して、年末年始にいろいろ試しまくって出たのが、「クリエイターの作った、世界にたった一つのギフトを贈る」という形です。

似顔絵が上手な人とかが、プレゼントとしてそれが使われたりしたら素敵な世界だなーと思って作っています。というので、現在、事前登録中ですが、もしよければ登録してみてくださいー!クリエイターの方も募集しています。思ったよりも、登録が多くてびっくりしていますが、クリエイターさんの活躍する場所を増やしまくりたいので、がんばります!」(けんすうのFacebookポストより

クリエイターエコノミーは広告・マーケティング(YouTuberなどのMCN)領域からデジタルコンテンツに広がり、さらにこのNFTの大きな潮流で新しい展望も手に入れつつあると思います。波がやってきた時に沖に出ていた人が勝つのがスタートアップです。今日、けんすうにはBRIDGE Tokyoのライブインタビューセッションに出ていただくので、ハロマスの詳しい話と彼の考えるクリエイターエコノミーについてお聞きしたいと思います。

VARK:VRライブプラットフォームを運営【BRIDGE Tokyoノミネート企業紹介】

本稿はBRIDGE Tokyoの企画をご紹介いたします。年明け1月19日から開催するオンラインイベントにて「NEXTスタートアップが実現するデジタル民主化」をテーマに、トップランナーの起業家をお招きしたセッションを配信いたします。現在、数量限定の無料視聴チケットを配布していますので、お早めにチェックしてみてください。 1月19日から開催を予定している「BRIDGE Tokyo 2022」に先立ち、…

本稿はBRIDGE Tokyoの企画をご紹介いたします。年明け1月19日から開催するオンラインイベントにて「NEXTスタートアップが実現するデジタル民主化」をテーマに、トップランナーの起業家をお招きしたセッションを配信いたします。現在、数量限定の無料視聴チケットを配布していますので、お早めにチェックしてみてください。

1月19日から開催を予定している「BRIDGE Tokyo 2022」に先立ち、BRIDGE では次世代のスタートアップを讃えるリスト「INTRO Showcase」のノミネート企業106社を発表させていただきました。

これら106社は、BRIDGE Tokyo 2022 に協力いただいているベンチャーキャピタル(VC)、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)から、次世代の企業成長を支援する「若手キャピタリスト」に選考委員としてご参加いただき、彼らの視点で候補をリストアップいただいたものです。

掲載する106社は選出された候補からノミネートを受諾いただいた各社となります。なお、ノミネートの基準は2015年以降の創業で、概ね5年以内に上場を視野に入れられる可能性のある急成長企業としています。

BRIDGE では BRIDGE Tokyo 2022 の最終日である1月28日に発表される最終選考に向けて、106社の顔ぶれを紹介していきます(順不同)。最終選考で注目を集めた企業については、インタビュー記事の掲載も予定しています。

VARK

Image credit: VARK

<事業内容>

VARK」はバーチャル空間でライブを楽しむことができる VR 機器及びスマートフォン向けのサービスです。「VARK」で開催されているライブは自社サービス上だけでなく、外部の動画配信プラットフォームでも同時配信しており、VR 機器をお持ちでない方でもお楽しみいただけます。

弊社では現在「VARK」を一歩進化させるような機能を開発中です。バーチャル空間上で暮らし、遊び、自己表現ができるような、所謂「メタバース」としての側面を取り入れた「総合エンタメプラットフォーム」として展開してまいります。

「学校へ行く」「仕事をする」「友達とお喋りをする」といった日常の中に「ライブに行く」というイベントがあるように、「VARK」というバーチャル空間の中に遊ぶ場所や友人と喋る場所といった「日常」が存在し、その一部として「バーチャルライブ」がある。そのような「バーチャルが日常になる」という未来を弊社は目指しております。

<推薦者>  博報堂DYベンチャーズ

<推薦者コメント>

VARK は「新しい活躍の場所を創り、新しい人生を届ける」ことをミッションとしており、2018年末にバーチャルライブプラットフォームをオープンしました。以来、バーチャルライブの先駆者として、業界で最も多くのエンタメライブ興行を成功させています。

2019年の夏には twitter トレンド1位を獲得するほど話題となったフェスイベント「Vサマ!」を主催し、「VARK」の名が多くの推しの皆様に知られることになりました。そして2020年には新型コロナウイルスによる延期、中止の影響も受けつつもライブイベントを多く開催し、秋頃からは大手 VTuber 企業様とのシリーズライブを開催するに至り、結果として、VARK への来場者数は数倍の規模にまで成長。

2021年12月には、エンターテインメント特化型メタバースへの進化のために WORLD 機能をリリースし、「バーチャル空間でライブに行く」という体験だけでなく、そこで暮らし、遊び、自己表現ができる言わばもう一つの世界を創り出していくことにチャレンジしています。一言でメタバースと言ってしまうと味気ないですが、彼らは仮想世界で人の心を動かす演出とものづくりができるバーチャルクラフトマンシップを持ったスタートアップです。

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Metaが進める「AIによる読唇術」メタバースのアバターにも活用可能な技術(2)

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潜在的な欠点 (前回からのつづき)AV-HuBERTは、複雑なタスクのための教師なしマルチモーダル技術に対するMetaの投資の拡大を象徴している。同社は最近、Few-Shot Learnerと呼ばれるプラットフォーム上の有害コンテンツに取り組むための新たなマルチモーダルシステムを提案し、ラベルのないデータから音声認識、画像分割、テキストのスタイルコピー、オブジェクト認識を学習するモデルをリリースし…

Image Credit : Meta / Horizon Worlds

潜在的な欠点

(前回からのつづき)AV-HuBERTは、複雑なタスクのための教師なしマルチモーダル技術に対するMetaの投資の拡大を象徴している。同社は最近、Few-Shot Learnerと呼ばれるプラットフォーム上の有害コンテンツに取り組むための新たなマルチモーダルシステムを提案し、ラベルのないデータから音声認識画像分割テキストのスタイルコピー、オブジェクト認識を学習するモデルをリリースした。教師ありのシステムとは対照的に、教師なしのシステムはより柔軟で安価に導入することができる。ラベル付きデータセットのラベルは人間のアノテーターが一つ一つ丹念に追加する必要があるからだ。

AV-HuBERTは、学習に必要なラベル付きデータが少ないため、ニジェール・コンゴ語族のスス語のような「低リソース」言語の会話モデル開発の可能性を開くとMetaは主張している。また、AV-HuBERTは、音声障害者のための音声認識システムの構築や、ディープフェイクの検出、仮想現実アバター用のリアルな唇の動きの生成にも有用であると同社は提案している。

しかし、ワシントン大学のAI倫理学者であるOs Keyes氏は、AV-HuBERTには階級や障害にまつわる限界がつきまとうと懸念を表明している。電子メールのインタビューでVentureBeatに次のように指摘した。

「唇と歯の動きから人のスピーチパターンを評価するのであれば、例えば障害の結果、顔のスピーチパターンが歪んでいる人はどうするつもりなのでしょうか。耳が聞こえない方に対して不正確となる可能性の高い音声認識用のソフトウェアを作ろうとするのは、なんとも皮肉なことです」。

Microsoftとカーネギーメロン大学は論文で、AIにおける公平性に向けた研究ロードマップを提案しているのだが、ここで共著者達は、AV-HuBERTに似た顔面分析システムの側面が、ダウン症や軟骨形成不全(骨の成長が損なわれる病気)、特徴ある顔の違いをもたらす他の状態 の人々にはうまく機能しないかもしれないと指摘しているのだ。そのようなシステムは、脳卒中を患った人、パーキンソン病、ベル麻痺、自閉症、ウィリアムズ症候群の人たちも同様に失敗するかもしれないと、研究者は指摘している。つまり、彼らは、神経型人間と同じ顔の表情を使わない(あるいは使えない)かもしれないのだ。開発を主導するMohamed氏はこの点についてメールで、AV-HuBERTは唇の動きにのみ着目し、顔全体ではなく唇の動きを捉えていることを強調した。そして多くのAIモデルと同様に、AV-HuBERTの性能は「学習データ中の異なる集団の代表的なサンプルの数に比例する」と付け加えている。

「我々のアプローチの評価には、オックスフォード大学の研究者が2018年に一般公開したTED Talkの動画からなる、一般公開されているLRS3データセットを使用しました。このデータセットには障害を持つ話し手が含まれていないため、予想される性能劣化の具体的な割合はわかりません。しかし、今回新たに提案する技術は、トレーニングデータセットにおける現在の話者分布に制限されるものではありません。より広範で多様な集団をカバーする別のトレーニングデータセットがあれば、かなりの性能向上をもたらすと予測しています」(Mohamed氏)。

Metaは「背景の雑音や話者の重複が当たり前の日常的なシナリオにおいて、オーディオビジュアル音声認識モデルを改善するアプローチのベンチマークとして開発を続ける」と語る。この先、AV-HuBERT(Metaは製品化する予定はないとしている)を英語以外の多言語ベンチマークに拡張する予定だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】