Search グロースハッカー

サイト改善ポイントは自動で発見ーー成長率は年平均2.6倍、kaizenがグロースハッカーアワードで語る「新しい働き方と4年の軌跡」

SHARE:

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は3月14日、都内で開催した同社主催イベント「グロースハッカーアワード」の壇上でサービスの大規模アップデートを公表した。従来のkaizen Platformで主にA/Bテストによる顧客獲得が中心だったアプローチを、よりパーソナライズされた顧客体…

Kaizen Platform, Inc. CEOの須藤憲司氏

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は3月14日、都内で開催した同社主催イベント「グロースハッカーアワード」の壇上でサービスの大規模アップデートを公表した。従来のkaizen Platformで主にA/Bテストによる顧客獲得が中心だったアプローチを、よりパーソナライズされた顧客体験の向上にシフトさせる狙いがあり、以下の機能が提供されることになる。

  • インスタントオファー:特定ページの誘導数を強化したい際に利用できるピンポイントなクリエイティブ改善
  • オーディエンス設定:特定訪問ユーザーへのコンテンツ出し分け
  • イベントトラッキング:購入ボタンなどのイベントをHTMLを編集することなく計測できる
  • Kaizen Assistant:サイトの改善すべきポイントを発見してくれるアシスタント(4月公開予定)
インスタントオファーを高島屋のサイトで活用した事例

4年間の年平均成長率は2.6倍、新しい働き方のニーズ拡大

Kaizenは創業から4年間、グロースハッカーのクラウドソーシングという新しいタイプのビジネスモデルに取り組んできた。冒頭の発表で同社CEOの須藤憲司氏が語るように、今、日本が直面する人口の減少に伴う「労働人口問題」は大きな課題になっている。

「15歳から64歳の労働人口は1985年ごろから減少傾向で、この10年間で800万人減っています。2020年の労働人口は7300万人で50年前と同じ水準になる。800万人減るというのはどういうことか。これは東京の人口分がなくなるということなのです」。

人材の確保が難しい場合、取り組むべきは二つーー生産性を高めるか、労働人口以外の人材、つまり女性や高齢者、学生などを採用するかのどちらかだ。kaizenは前者をインターネットの力で、後者をクラウドソーシングのアイデアで実現してきた。

受賞したグロースハッカーたち

結果として参加するグロースハッカーの数は5600人に到達し、彼らはこの4年間で250社以上の企業に対して2万回の改善施策を提供。kaizenは年平均成長率(CAGR)で2.6倍の数字を残すことになる。

クライアントの価値をグロースハッカーを通じて消費者に伝える。消費者はクライアントにお金を支払い、それがkaizenを通じてグロースハッカーに渡るーー須藤氏はkaizenというプロダクトを通じて新しい働き方を支えエコシステムを作ってきたと胸を張った。

将来的にはAI(人工知能)の導入もーー人の仕事を生み出すAI活用

今回の新機能リリースで特に注目したいのがkaizenがこれまで蓄積してきた案件データによるアシスタント機能だ。前回の取材の際にも一部触れられていたもので、これまでグロースハッカーが探し出してきた改善ポイントを、システムがアシストしてくれることになる。

具体的にはサイト全体におけるユーザー行動を網羅的に解析・学習し、例えば流入を増やしたいページへの導線バナークリエイティブのクリック率低下を自動検知したり、訪問回数やユーザー属性による行動の違いを解析してユーザー毎のクリエイティブ改善ポイントを教えてくれる。アシスタントが発見した改善ポイントに応じてグロースハッカーに発注することが可能で、ディレクションなどの手間を効率化、運用コストを下げる効果が見込めるという。

須藤氏はこれまでに積み上げた2万件以上の改善データを活用して、システムが人に新たな仕事を創造すると締めくくった。

「(マーケティング関連の)ツールはコモディティ化してきており、無料でつかえるものも出てきました。私たちはよりパーソナライズされた顧客体験の時代に向けて新たな商品を作っています。例えば集客の改善や個人へのクリエイティブの出し分け。仕事を奪うAIではなく人の仕事を創造するAIによって、2020年には毎日100万人がインターネットの上のkaizenで働いてる世界を作りたい」。

freeeやSmartHR、トレタなど「国内SaaS系スタートアップ」が注目される三つの理由

SHARE:

10月19日、SlackやIntercomなどシリコンバレーでも特に注目を集めているSaaSスタートアップで活躍するスペシャリストたち、そして多くの著名SaaSスタートアップに出資し、大型のイグジットを成功させているベンチャーキャピタリストと一緒に「SaaSスタートアップの成長」をテーマにしたカンファレンスを開催する。 僕は以前から、シリコンバレーで活躍するデータスペシャリストやグロースハッカーた…

10月19日、SlackやIntercomなどシリコンバレーでも特に注目を集めているSaaSスタートアップで活躍するスペシャリストたち、そして多くの著名SaaSスタートアップに出資し、大型のイグジットを成功させているベンチャーキャピタリストと一緒に「SaaSスタートアップの成長」をテーマにしたカンファレンスを開催する。

僕は以前から、シリコンバレーで活躍するデータスペシャリストやグロースハッカーたちをスピーカーに招いたカンファレンスを行い、日本のスタートアップの成長に繋がる実践的なトピックについてディスカッションをしてきた。そんななか僕が、かねてよりやってみたいと思っていたトピックが今回のカンファレンスのメインテーマだ。

なぜ僕が今選んだのが「SaaSスタートアップ」なのか。それにはこんな理由がある。

  • 日本企業はさらなる効率化が求められている

少子高齢化が続く日本では、世界レベルでも戦える企業になるために、生産性のさらなる向上が急務だ。SaaSスタートアップが実践する効果的な業務効率化やその自動化の中には、そのニーズを満たすためのたくさんのヒントが隠されている。

  • まだ日本ではSaaSの情報やノウハウが広まっていない

シリコンバレーでは、『SaaStrAnnual』という1万人を超える参加者が集まる、SaaSに特化したカンファレンスや、Christoph JanzTomasz TunguzJason Lemkinなど、SaaSに関する情報が発信されているブログやメディアが多数ある。でも日本では、まだそういったメディアやカンファレンスがないと言っても過言ではない。

  • 日本にはSaaSスタートアップの機会がたくさんある

最近、freeeやSmartHR、トレタなどSaaS系スタートアップに注目が集まるなか、まだ大多数のスタートアップは「コンシューマー」に目を向けている。まだまだ網羅されていない分野も多数あり、Zendesk、Hubspot、Atlassian、BoxなどといったシリコンバレーのSaaS企業が次々と日本に進出しているのも、日本に競合となる企業が存在していないという現実を表している。

SaaS Conference Tokyo 2016の開催

screen-shot-2016-09-09-at-1-46-18-pm
Photo Credit: Robert S. Donovan – Remix and Adapted CC 2.0 Generic

こうした実態を考えたとき、僕は今こそ、この「SaaS」というキーワードをテーマにしたカンファレンスを開いて、議論してみたいと思った。カスタマーサポート、マーケティング、セールスなど、組織の中で「最高のチーム」を作るために必要な秘訣とは何なのか、資金調達を成功に導くための方法などについてとにかくじっくり話をしていきたい。

ゲストスピーカーとして参加してくれるのは、Slack、Box、Intercomなど著名エンタープライズ・スタートアップに早い段階から出資し、各社の育成まで手がけている Social Capital のゼネラルパートナー Mamoon Hamid氏、Slack の創業時からカスターマーエクスペリエンスを担当するAli Rayl氏、そして Atlassian と Intercom でマーケティングチームをリードしているMatt Hodges氏。

起業を考えている人や起業後まもないスタートアップ、すでに拡大フェーズに入っている企業まで、どんなフェーズにいても役に立つ内容がたくさん詰まったコンテンツにしていきたいと思う。ぜひ参加してみてほしい。

カンファレンスに関しての詳細はこちらでご覧になれます

ランサーズ次の成長戦略はなんと「特化型クラウドソーシング」ーー新サービス「Quant」でコンテンツマーケ市場に本格参入

SHARE:

国内クラウドソーシングのビジネスを展開するランサーズが次の成長に向けて動き出した。 ランサーズは6月15日、コンテンツマーケティングの運用プラットフォーム「Quant」を一般公開した。これは企業のマーケティング活動で利用が進むオウンドメディア等の運用を支援するもので、コンテンツを制作するクリエイターのポートフォリオやオーディエンスの分析およびデータなどを一元的に管理してくれる。 オウンドメディアを…

quant_001

国内クラウドソーシングのビジネスを展開するランサーズが次の成長に向けて動き出した。

ランサーズは6月15日、コンテンツマーケティングの運用プラットフォーム「Quant」を一般公開した。これは企業のマーケティング活動で利用が進むオウンドメディア等の運用を支援するもので、コンテンツを制作するクリエイターのポートフォリオやオーディエンスの分析およびデータなどを一元的に管理してくれる。

オウンドメディアを運営する企業はQuantのウィジェットなどをサイトに組み込むことで利用が可能となる。無料から利用可能で、ランサーズの抱えるクラウドソーシング人材ネットワークを活用したアウトソーシングプランも用意されている。アウトソースする場合は主にメディアボリュームなどに応じた料金設定が採用される。

オープンプラットフォームから特化型クラウドソーシングへの拡大

upwork
oDesk-Elance連合はブランドをUpworkに統一

さてこの話題、クラウドソーシングビジネスに注目していた人であれば気がつくことがあったかもしれない。そもそもクラウドソーシングには大きく分類して2タイプがある。オープン型と特化型だ。

オープン型は2015年5月にブランド統合してUpworkとなったoDesk-Elance連合が有名だ。データパンチからシステム制作まで幅広い案件をオンラインでマッチングさせる。抱えるリモートワーカー数と発注側の案件数などでプラットフォームの大きさを測ることが多く、国内ではランサーズ、クラウドワークス、リアルワールドなどが主たるプレーヤーとして存在している。

一方で特化型は特定業種に絞ったクラウドソーシング事業を展開する。翻訳者をマッチングするコニャックやGengo、グロースハッカーをネットワークするKaizen、クリエイティブに特化したMUGENUP、動画制作のViibarやCrevoなどがその例だ。

年内には2万人の絵師が働く「仮想」クリエイティブスタジオの誕生もー急成長中のMUGENUPが狙う特化型クラウドソーシングとは

オープンプラットフォームは取り扱いボリュームや市場規模を望める一方、多種多様な案件に対してユニークな人材をマッチングする必要があり、中間に入っている案件管理システムが非常に複雑になる傾向がある。特化型は案件のワークフローに応じてシステムを最適化しやすい反面、市場規模は限られる。彼らが成長を続けたここ5年ほど様子を見ているが、このジレンマに明確な答えを出したスタートアップはなかったように思う。

しかしランサーズはこのタイミングでオープン戦略に加えて特化型のサービスをリリースしたのだ。これは彼らのビジネスにとって大きな方針転換に思える。同社取締役COOの足立和久氏はこの事業拡張についてこう説明していた。

「元々、プラットフォームと並行して製作支援(ランサーズ for ビジネス)は2年半ほどやっていて、このコンテンツマーケティングの事業に再現性を見つけたんです。現在、50名ほどの社内人員で2000名ほどのクリエイターさんに手伝ってもらっています。この人員で多数のクライアントさんの製作支援をしているので、例えば動画が伸びてきた、なんていうトレンドも見えやすいんです」(足立氏)。

数十人のディレクターが数千人、数万人のコンテンツ制作者をディレクションするスタイルは特化型特有のスタイルだ。制作会社に依頼するよりクリエイティブのバリエーションには幅が出るし、リソース不足も発生しにくい。リモートで働きたい人たちには新しいワークスタイルを提供できる。

ランサーズ代表取締役の秋好陽介氏と取締役COOの足立和久氏(2014年12月撮影/IVS)

コンテンツ製作ということで安かろう悪かろうのイメージもつきまといがちだが、いわゆる数十円でゴミ記事の量産を依頼するような悪質案件と違い、クライアントはランサーズが取ってきているので単価も安定する。足立氏の話では単価ベースで3倍、月間で50万円ほど稼いでいる人もいるという。

単なるコンテンツ量産に終わらない豊富な解析プラットフォーム

quant_003

Quantに話を戻そう。これはなかなか興味深いプラットフォームで、単なるコンテンツライティングをしてくれるライターのポートフォリオ管理システムではない。各クリエイターが製作したページ(テキスト等の記事がほとんど)の流入や拡散などのパフォーマンスはもちろん、訪問してきたオーディエンスのクッキーベースでの行動解析もしてくれる。

細かいデータはさておき、要は、企業がカネを払って作ったサイトを単なるビューやユーザーの流入獲得だけに終わらせない、ということだ。

ここで得た流入データは企業が持つマーケティングオートメーション(MA)系のサービス、例えばMarketoやHubspotといったサービスに繋ぎこむことでその後のブランド認知や購入、見込み客の獲得割合などと連動させることができる。

この人が書いた記事がブランド認知に寄与した割合は10%、といった評価が数値化できれば企業側もコンテンツマーケティング活動に対して対価を支払いやすい。なお、MAサービスやブランドリフト調査などは外部のサービスと連携して使っているという。

quant_002

もちろん課題も感じられる。このようなコンテンツマーケティングのプランニングは専門事業者がいるようなほぼ、コンサルに近い領域となる。ディレクションする人間が限られれば当然スケールに難が出る。

だが、もし、ランサーズがこのような方法で特化型領域もどんどん攻めていくとしたらどうだろう。取材中、足立氏らにこういった特化型のクラウドソーシング事業者を全て買収したらどうかと水を向けてみたが微笑みで返されて終わってしまった。

クラウドワークスも事業モデル転換を図る中、双璧をなすランサーズがどのように事業拡大を進めるのか。次の一手も期待したい。

グッドパッチと TBWA HAKUHODO QUANTUM が IoT に特化したイノベーション創出プログラム「SPARK」を開始

SHARE:

「SPARK- 異なるものがぶつかり合い、未来は閃く-」“UXデザイン”から”テストマーケティング”まで一貫して支援するプログラムを提供 株式会社グッドパッチ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:土屋 尚史、以下グッドパッチ)と株式会社 TBWA HAKUHODO (本社:東京都港区、代表取締役社長兼 CEO: 佐藤雄三)内で新規事業を手がける「TBWA HAKUHODO QUANTUM(以下クオ…

PR TIMESで本文を見る

Kaizenが電通やCAら19社と提携ーーグロースハック技術を見える化し、業界のエコシステムを構築へ

SHARE:

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は2月23日、外部企業とのパートナーシップ制度「グロースハックパートナープログラム」の提供を発表した。開始当初に提携するのは電通、パソナテック、サイバーエージェントら19社(下記図参照)。 プログラムではこれまで自社で展開してきたグロースハック…

image
グロースハックアワードの受賞者。発表は同イベントの会場で行われた。

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は2月23日、外部企業とのパートナーシップ制度「グロースハックパートナープログラム」の提供を発表した。開始当初に提携するのは電通、パソナテック、サイバーエージェントら19社(下記図参照)。

kaizen001

プログラムではこれまで自社で展開してきたグロースハックのノウハウや実績をプラットフォームを通じてオープン化して共有。クライアント全体でさらなるウェブ改善による売上向上を狙い、パートナーシップ全体での売上規模を100億円超に持っていきたいとしている。

Kaizenが800万ドルの資金調達を公表した際、同社CEOの須藤憲司氏が語っていた「経営のオープン化」を具体化した動きが早速発表された。同社は2013年8月のサービス提供開始から約2年半で積み上げたエンタープライズ版の導入社数が170社となり、同プロダクトが改善した売上規模は2億ドル(約240億円)に上っている。

kaizen002

パートナーシップの具体的な内容はkaizen Platformを代理販売するセールスパートナー、クライアントからのサイト改善ディレクションやクリエイティブ制作を請け負うディレクションパートナーおよびクリエイティブパートナー、自社の技術を連携させてサービスに組み込むテクノロジーパートナーに分類される。

ところでこの提携話はちょっと整理が必要だろう。

まず、分かりやすいのはセールスとテクノロジーだ。例えばセールスで提携するサイバーエージェントは、同社を通じてこれまでKaizenがリーチできていなかった案件にセールスをかけてくれる。いわゆる代理販売に近い内容と思っていい。

テクノロジーについてもkaizen Platformの中に無い機能、例えばヒートマップやDMPのような広告テクノロジーなどを追加して提供してくれる。Kaizen側にとってはアップセルになるし、テクノロジー保有企業はここを通じて提供先が広がる。

今回の提携プログラムで特徴的なのはやはりクリエイティブ、ディレクション系のパートナーシップだろう。グロースハック技術を持った人材を保有する企業(人材企業など)は、今回の提携を通じて保有する豊富なリソースをKaizenの持つ案件に当てることができる。

kaizen003

更に、彼らが実施した改善案件の結果はデータベース上で公表することができる。つまり、どのパートナー企業のどの人材がどれだけ企業のウェブビジネスの売上改善に貢献できたか、他の企業に対して定量的にアピールできることになる。

共有できる情報はそのグロースハッカーが携わった案件の金融、不動産などの業種にランディングなどのページタイプ、コンバージョンの種類別となっており、Kaizen Platformを利用したい企業は「どのパートナー企業のどの人に頼めばいいか」定量的に判断が可能となる。

須藤氏は今回の提携プログラムについてこのように話していた。

「Kaizenには改善したい人、改善できる人が集まっています。これをもっと大きくするにはどうしたらいいか。それを実現するために今後、kaizen Platformをオープンプラットフォーム化してきます。5000のページを改善して240億円の売上を作ってきた。これを法人と提携して各社のビジネスとして展開していただく。それぞれの会社が持っているビジネスにkaizen Platformを組み込んでいただき、全体で100億円規模の売上を目指します。

もう一つの発表はプロフィールページの改良。ここにはバッチがあって、例えば金融業界に強いグロースハッカー10人だけに依頼したい、というようなことを実現できるようにします。個性や才能が活かされるような場所にし、全ての改善者のためのプラットフォームを目指したいと考えています」。

オープンソースも取り扱うマーケティングオートメーションの導入支援会社が日本国内で初発足、パイロット版サービス開始

SHARE:

マーケティングオートメーション導入・運用支援・コンサルティング グリードナーチャリング株式会社  数年前からアメリカで開発・研究が進む「マーケティングオートメーション」(以下、MA)。日本国内においても2014年から本格参入するIT企業が増加してきました。一方で、日本国内では現在、最低でも年額200万円以上と価格が高額であること、各社サービスの違いやMAそのもののサービスが理解されにくいなどの理由…

PR TIMESで本文を見る

開始2年半で240億円の売上改善ーーKaizenが800万ドル(9.6億円)を調達、UIから経営改善のプラットフォームへ

SHARE:

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は2月1日、シリーズBラウンドで第三者割当てによる増資を実施したと発表した。 引受先となったのはYJ キャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、セゾン・ベンチャーズ、コロプラの4社と、既存株主のEight Roads Ventures Japan…

kaizen01

ウェブサイトのUI改善を実現するプラットフォーム「kaizen Platform」を提供するKaizen Platform, Inc.(以下、Kaizen)は2月1日、シリーズBラウンドで第三者割当てによる増資を実施したと発表した。

引受先となったのはYJ キャピタル、NTTドコモ・ベンチャーズ、セゾン・ベンチャーズ、コロプラの4社と、既存株主のEight Roads Ventures Japan(旧Fidelity Growth Partners Japan)、グリーベンチャーズ、GMO VenturePartnersの3社。

調達した資金は800万ドル(120円換算で9億6000万円)で、割当株式の比率や払込日などの詳細は非公開。同社は創業3年で累計1780万ドルを調達している。調達した資金は経営基盤の強化、プロダクト開発の推進、および海外展開に使われることになる。

また、同社は2013年8月のサービス提供開始から約2年半で積み上げたエンタープライズ版の導入社数が170社となり、同プロダクトが改善した売上規模は2億ドル(約240億円)に上ることも公表している。

UIから経営改善のプラットフォームへ

「国内の事業をより拡大させるということで、ネットメディア、モバイル、ゲーム、金融の分野に知見のある事業会社を中心にお声がけさせてもらいました。コロプラさん以外は私たちの顧客でもあります」。

こう答えるのはKaizenの共同創業者兼CEOの須藤憲司氏。グロースハッカーとUI改善ツールという組み合わせで企業のウェブサイトを改善し、企業にもたらした売上は前述の通り240億円、関わったグロースハッカーの数は2900名に上るという。

kaizen03

須藤氏は事業を進める中、開始当時「PlanBCD」という名称だったKaizen Platformが徐々に単なるA/Bテストサービスから企業の事業、経営改善に範囲を広げている状況があると語る。

「PDCAを回す際、社内リソースだけではまわらないという課題があるのです。これまで私たちはグロースハッカーをクラウドソーシングすることでそれを解決しようとしてきましたが、実際は代理店やお客様のマーケティング部門、デザイナーなど、コラボレーションの組み合わせは多岐に渡るんですよね」。

通常はこういった事業改善はコンサルティング会社が請け負うことが多い。しかし、ユーザーニーズが多様化する現代、単一のアイデアのみで改善を実現することは成功確率を狭めることにつながる。

須藤氏の考え方は、オンラインを中心とした売上改善にはセオリーがあり、それに最適なチームを組むことでその成功確率を飛躍的に高められるというものになる。そのために必要なのが必勝パターンの情報とコラボレートする人やチームの2つであり、これを繋ぐのがKaizen Platformになるというのだ。

kaizen02

「KPIを可視化し、課題設定をしっかりして成果を共有すれば、事業改善の確率は高まります。この時に必要なのがリソースの壁を取り払うことなんです。いわば経営のオープンソース化であり、社内だけでなく社外も、また法人だけでなく個人も含めて自由にコラボレートする環境が理想なんです。私たちは新しい時代の経営基盤を作っていると考えてますよ」。

では、このようなコンセプトを実現するため、Kaizenはどのような打ち手を持つのか。ポイントになるのがより幅広い情報開示と個人の見える化だ。

Kaizenにはこれまで240億円規模の売上を改善、つまり積み上げた施策の情報が蓄積されている。ある時はUIの改善、ある時はポイントバックやキャッシュバック、といった具合だ。例えばある事業者がサイトでの売上を改善したいとKaizenを利用した場合、許諾などの条件によって情報が開示されており、どのような方向性で改善すればよいか、ある程度の指針は立てられるようになるという。

kaizen04

個人の能力の見える化も重要なポイントだ。Kaizenは元々グロースハッカーのクラウドソーシングがアイデアのポイントだった。須藤氏は彼らの能力を数値化し、しっかりと見える化することで、企業がこの人に依頼をしたいと思わせる仕組みづくりを推進しているという。

「彼らはビジネスを改善するという価値を売っているんです。なので、人気の方の値段はどんどん上がるようになっています。ある企業では一回のテストで1億円を改善したような事例があります。こういった案件に貢献してくれた人を可視化することでグロースハッカー側も、より自分の改善案件の情報を積極的に出してくれるようになるわけです」。

Kaizenの提唱する経営基盤のオープンソース化は、加速度的に進む経営環境の多様化に対応する新しい考え方になるかもしれない。このコラボレーションプラットフォームが単なるUI改善からどこまで進化するのか、更に今後の展開に興味が持たれる。

初心者がグロースハッカーの仕事を得るための3つのヒント

Mattan Griffel氏はOne Monthの共同設立者兼CEOである。 グロースに関わる職種は、スタートアップにおいて急成長している、最も給料の良いマーケティングの職種のひとつだ。グロースに特化した職種(グロースまたはマーケティング)の面接で問題になるのは、その役割にはさまざまなスキルが関わっているため、企業がグロースハッカーに求める経験をすぐに身につけることが難しいという点だ。 氷山を使…

Mattan Griffel氏はOne Monthの共同設立者兼CEOである。

 via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “Adam Selwood“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

グロースに関わる職種は、スタートアップにおいて急成長している、最も給料の良いマーケティングの職種のひとつだ。グロースに特化した職種(グロースまたはマーケティング)の面接で問題になるのは、その役割にはさまざまなスキルが関わっているため、企業がグロースハッカーに求める経験をすぐに身につけることが難しいという点だ。

氷山を使って表現してみるとこんな感じだ。

iceberg

優秀なグロースハッカーはスイスアーミーナイフであり、特定の専門知識をいつでも展開できる。たとえば、有料広告の展開、ランディングページの最適化、製品開発などを状況に応じてこなすことができる。つまり、こうしたこと全てにおいて優秀でなければならない。そのためには多くの経験が求められる場合が多い。

それでは、経験を得る代わりにできることはなんだろうか。以下に3つ挙げてみた。

1. グロースハッキングの1つか2つの分野に特化する

もし、瞬時に何かすごく得意なものを身につけたいのなら、できる限り細かく焦点を絞っていくことが鍵だ。そうすることで、そのトピックに関する既存の情報をかなり早く消化して、多くの知識を得ることができる。

例を挙げてみよう。グロースハッキングの全ての局面に精通しようとするより、新規ユーザーのオンボーディング、紹介、継続など、特に重点的に取り組みたい分野を1つ選び、その分野について可能な限り全てのことを学んでみるのだ。

もしリーンマーケティングフレームワークに精通しているのなら、個々の分野はパズルのほんの小さなピースにすぎないことに気付くだろう。たとえば、ユーザオンボーディングは、誰かが「サインアップ」ボタンをクリックしてから実際にその製品を使用するまでの間に行うことを指す。

もちろん、そもそも最初にユーザをどのように獲得するのか、そしてサインアップした後のユーザをどうするのかという問題はまだ残っている。だが、そんなことは心配しなくてもよい。

ユーザオンボーディングについて本当に精通したい場合、私だったらuseronboard.comでオンボーディングのあらゆる分析を読み、Quora上の質問やGrowthHackers.comのトピックでユーザオンボーディングに関するものすべてに目を通す。自分の好きな製品について、オンボーディングのフローを勉強する。さらに、Twitterやメールでグロースハッカー数人に連絡を取り、考えを聞くということまでするかもしれない。また、UXやUI、ランディングページ最適化に関連する書籍を読み、自分自身でいくつかオンボーディングフローの構築も行うだろう。

こうしたステップを踏めば、数週間のうちにユーザオンボーディングについてのかなりの知識を身につけられるだろう。

最高の製品がユーザに対してすべてを提供するのでない。それと同様で、ある一点で傑出することに尽力するべきで、全てをこなせるグロースハッカーになろうとしてはいけない。少数の企業にとって役立つものを身につける方が、多くの企業にとって役立つものを身につけるよりも、簡単に仕事を得ることができる。

2. グロースハッキングの面接官の心を動かす

初心者としては、面接官に過去の経験を重視されないよう気をつけなければいけない。なぜなら語れることがあまり多くないからだ。

その代わり、グロースハッカーを探している企業はどこでも、ある特定の課題を抱えている点を理解しよう。つまり、ユーザ数を増やすという課題である。仕事を得るには自分は企業のためにこの課題を解決できること、その理由として企業側の問題点と、解決に要する具体的な試みが何なのか理解していることを伝えて、面接官を説得する必要がある。

グロースに特化した職種の面接時には、自分の知っていることと知らないことを明確にしよう。知識のないものに関して、知ったふりをしてはいけない。どちらにしても企業にはすぐにばれてしまう。

経験のない有料広告について訊ねられた場合は、こう答えよう。「有料広告は専門としていません。有料広告をお考えでしたら、私はお役に立てません。しかし、御社はオンボーディングのフローを最適化する必要があります。私はそちらに関しては深い知識を持ち合わせています。」

そして彼らをあなたの構想に誘おう。無料でアイデアを提供しよう。アイデアはあなたの企業秘密ではない。そのようなアイデアの実行こそが、採用の決め手となるのだ。

彼らの製品に関して、リーンマーケティングフレームワークを使ってみるのもいいかもしれない。彼らに「稼働率はどのぐらいですか。リテンション率は?」と聞いてみよう。

彼らが特定の問題について教えてくれて、あなたならどうするか聞かれたとする。即座に答えなくても、「わかりません。数字が何を示すのかにもよります。何か見せていただけるものはありますか?」と言っても全く問題ない。

目的は、あなたに任せておけば安心だということを確信させることである。つまり、どんなアプローチを取り、何を試したらよいのかわかっていることを示すことだ。

3. 立場を逆転させる

めったに実行されることのない、私の最大のアドバイスは、企業同士が自分を獲得するため競い合うような状況を作り出すことだ。

グロースハッカーの職に応募する場合、あなたは他の多数の応募者の1人、履歴書の1枚にすぎない。とても弱い立場だ。

私はこの問題に対する解決策を、偶然発見した。それはUdemyやSkillshare、General Assembly(現在のOne Month)などでグロースハッキングに関する講習を開始したときのことだ。専門職の方々がお金を払って1時間教室に座り、そこで私はグロースハッキングについて学んだこと、知っていること全てを彼らに教授していた。

1度の講習には40人そこらの人が教室におり、その誰もがグロースハッカーを必要としていた(だから講習に参加していたのだけれども)。講習後たいてい5人から10人が私のところへやって来て、仕事を探していないか、あるいはクライアントを募っていないかと訊ねられた。「とても役に立つ講習でした」と彼らは言う。「しかしかなりの労力を要する仕事です。報酬をお支払いするので、代わりにお願いできませんか?」

求職中の初心者へこのアドバイスをすると、よくこう言われる。「でも私には何の専門性もないんです!」

まず、先に挙げたポイント1を見てみよう。あっという間に小さな事柄について精通することはできる。

そして、クラスで教えたり、あるトピックに貢献し始めるためにエキスパートになる必要はない。私がはじめてプログラミングやグロースハッキングの学習経験について話し始めた時、そのどちらの専門家でもなかった。「私はプログラミングを独学している初心者にすぎませんが、自分が犯した間違いや学習したことについてお話しできます。そして、あなた方に同じ過ちをさせないようにすることができます」と私は話していた。

蓋を開けてみると、数歩先に進んでいる初心者は専門家よりも良い先生になれるのだ。初心者により共感ができるし、初心者がやること、知らないことについてよりよく理解しているからだ。

グロースハッキングについて教えている時、私が挙げる多くのテクニックやケーススタディーは、他のグロースハッカーを元にしていると前もって認めている。私は情報を伝達しているだけだ。

以上の3つのヒントが、グロースハッカーの仕事を得るうえで役立つことを願っている。グロースハッカーの面接のチャンスをつかんだり、仕事を得られるようになるために、もっとアドバイスやヒントはありますか? あるいは何か珍しい方法(例えば、自分の名前を検索している人のために、6ドル相当のGoogle Adwordsを載せることで仕事を手にしたこの人のように)を見かけたことがある? ぜひそうしたことをお聞きしたい! 下記のコメント欄にあなたのお考えを投稿してほしい(編集部注:原文はVentureBeatのサイト)。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】

グロースハッカーは2000人規模にーーKaizenが米Domoと連携しマーケティング効果の見える化を促進

SHARE:

グロースハック事業を提供するKaizen Platform(以下、Kaizen)は7月23日、都内でカンファレンスを開催、同社がビジネス管理プラットフォームを提供するDomoと連携し、8月上旬からマーケティング効果の可視化サービス「Advanced Report(アドバンスドレポート)」の提供を開始すると発表した。 米Domoの創業は2010年、様々な企業データを管理、活用することで的確な意志決定…

グロースハック事業を提供するKaizen Platform(以下、Kaizen)は7月23日、都内でカンファレンスを開催、同社がビジネス管理プラットフォームを提供するDomoと連携し、8月上旬からマーケティング効果の可視化サービス「Advanced Report(アドバンスドレポート)」の提供を開始すると発表した。

米Domoの創業は2010年、様々な企業データを管理、活用することで的確な意志決定を促すプラットフォームを提供しており、同社を利用する社数は1000社に上る。

広告管理データ、ログデータ、販売データなどのマーケティングに関する自社情報を一元管理できるDomoに対し、Kaizenが実現するサイト改善の効果をリアルタイムに反映することで、各企業のマーケティングKPIをダッシュボード上で可視化する。価格は初期費用で50万円、月額費用は20万円となっている。

イベント冒頭、共同創業者兼CEOの須藤憲司氏は「マーケティング」の役割が拡大していると語りかけた。

「使ったことがある人はわかると思うが、Uberとタクシーの顧客体験は全然違う。ユーザーとプロダクト、サービスの間に『体験』が生まれる。この顧客体験がいかにいいものか、人々をがっかりさせないか、どういう驚きを与えるのかという視点は、これまでのマーケティングにはなかった役割になるのではないだろうか」。

マーケティングというとどうしても広告やアドテク、グロースハックなどの狭い範囲に話題が偏りがちだ。しかしマーケティングは売れ続けるための仕組みであり、そのために必要な要素は経営そのものだったりする。

今回のDomoとの連携は、彼らの提供する「人+システム」のハイブリッド・プラットフォームが企業のマーケティングに対してどの程度貢献しているか定量化、見える化し、迅速な企業判断を促す効果が期待される。

実はこの「見える化ダッシュボード」のアイデアは以前の取材で聞いていたものだったが、実現には大変な開発工数がかかるということで、お目見えには少々時間がかかった。須藤氏にそのことを確認したら、自社開発と提携の天秤にかけて早い方を取った、ということらしい。

またイベントの会場で須藤氏に聞いたのだが、現在、同社の抱えるグロースハッカーネットワークは2000人規模に成長しており、今も毎週50人ほどの人材が登録を進めているという。今年2月の取材時に1300人ほどだったので、順調に「増員」は進んでいるとみていいのではないだろうか。

<参考記事>

問題解決する人を増やすーーKaizen Platformが国内最強の「グロースハッカー・オブ・ザ・イヤー」を決定

さらに同社で東京以外の地域グロースハッカー・ネットワーク構築を推進する鬼石真裕氏の話では、福岡県を中心とするエリアだけでも400名規模のグロースハッカーがプラットフォーム上で活躍をしているという話だった。

地域振興、希少人材の育成という側面からもこの動きは非常に注視している。

なぜ多くのスタートアップがグロースハックで迷走してしまうのか?

Melinda Byerley氏はTimeShareCMOというデータ主導のデジタルマーケティングコンサルタント企業の設立者である。かつてVendorsi.comを設立したほか、以前はPoll EverywhereのCMOであった。さらに、PlantSense、Linden Lab、eBay、PayPal、Checkpoint Softwareにおいてマーケティングの責任者を務めていた。 サービス…

Melinda Byerley氏はTimeShareCMOというデータ主導のデジタルマーケティングコンサルタント企業の設立者である。かつてVendorsi.comを設立したほか、以前はPoll EverywhereのCMOであった。さらに、PlantSense、Linden Lab、eBay、PayPal、Checkpoint Softwareにおいてマーケティングの責任者を務めていた。

via Flickr by “A Health Blog“. Licensed under CC BY-SA 2.0.
via Flickr by “mkhmarketing“. Licensed under CC BY-SA 2.0.

サービスをリリースしてまもない頃、Twitterは1日7万人の登録者を一時的に保留していたが、当時同社はその問題を認識していなかった。3人の社員が最終的にそのことに気づき明らかにしたことで、結果、数億ドルの評価につながった。

これは「グロースハッキング」という概念を生んだ逸話の一つである。グロースハッキングとはサービスの成長を細かく観察する正確な分析能力を駆使し、ひたむきに成長に集中して取り組む優秀な人物であれば、企業を急速に拡大することができるという概念である。

グロースハッカーの役割とは?

現在急成長中の金融サービス企業Wealthfrontでグロース部門トップを務めており、かつてTwitterの見過ごされていた機会を公表した3名の一人であるAndy Johns氏は、グロースハッカーの役割を定義してくれた。

「グロースハッカーは次世代のCMO(最高マーケティング責任者)で、根本的に特殊なスキルです」とJohns氏は語る。同氏はAutoNationやExpediaなどデジタル大手にて優れた業績を残した後、Best BuyのCMOに就任したGreg Revelle氏を挙げて説明してくれた。

「こうした新しいマーケターはブランディングマーケターである前に、統計学者であり、実験者であり、テクニカルプロダクトマネージャーなのです。」Johns氏自身も当初Facebookのグロース部門トップのAlex Schultz氏に影響を受けている。Schultz氏はケンブリッジ大学で実験物理学の修士号を取得しており、本業は科学者だ。

Johns氏によると、科学的な実験をもとにしたアプローチをマーケティングに採用することで、すでに成長率の高い企業の成長をさらに加速化させることができるという。

5年前にSean Ellis氏が「グロースハッカー」という新しい用語を生み出してからというもの、テックコミュニティはグロースハッカーの特性を受け入れてきた。Dropbox、Zynga、そしてAirBnBなどといった「成長」の恩恵を受けた企業の成功例を皮切りに、スタートアップエコシステムのスタートアップマーケティングに対する期待は12ヶ月という期間で変化した。

グロースハッキング以前のマーケティング

2010年にDropboxによって発表され、これまで50万回視聴されたプレゼンデーション「学んだ教訓」は、グロースハッキングが生まれる前のスタートアップにおけるマーケティングについて説明している。彼らの最初の「Web 2.0 マーケティングプラン」はこのようなものだった。

・TechCrunchでの大々的なローンチ
・Adwordsの購入
・PR会社、いや、マーケティングのVP…などを雇用する

そしてこのプレゼンテーションでは、Dropboxの成功は顧客体験に焦点をおいたことによるもの、またソーシャルメディアの「バーチャル的」なつながりを通じて得たものとしている。そしてEllis氏の投稿もあり、グロースハッキングが誕生したというわけだ。

Sean Ellis氏の投稿から1年以内で、ベンチャーキャピタル企業のAndreessen HorowitzKleiner Perkinsは、投資先企業が次世代のUberになるよう社内「グロース」マーケターを導入した。

そして500 Startupsは、将来が期待できる成長株とされる新企業を支援するために、社内グロースハッキング(もしくは「ディストロ」)チームを導入し特別ファンドをローンチしているが、グロース重視の機関(グロース専門家とPayPal前社員であったMatt Lerner氏により運営されるDistro Dojo)をロンドンで開設したアクセラレータはおそらく同社が初めだとされている。

現在、どの企業もグロースハッカーを常駐させることが期待されている。投資家は今や、自らの計画を達成するために広告費に頼る若い企業への投資を拒否している。そのためプラットフォームが成長を続けたにしても、スタートアップは身動きがとれなくなる。

私はTwitter上で、一流のVCの話を聞いている多くの若きスタートアップと話をしてきた。彼らは、成功するために必要なのはグロースハッキングだけだと確信している。その一方で、彼らは採算が取れない広告チャネルで迷走しているのだ。彼らはペイド・サーチ(有料で特定のウェブサイトへのリンクをリストアップさせること)を十分に活用するための資金を獲得できていない。そういった期待は、製品やソーシャルで十分と思われているからだ。

グロースハッキングはもはやスタートアップ向けではない?

実際のところ、時代は既に変わってしまっている。グロースハッキングは、評価額が10億ドル以上のユニコーン企業向けのもので、もはや平均的なスタートアップ向けではない。私が話したグロースハッキングの専門家は同意してくれるが、投資家はまだわかってないようだ。

「投資家は、お金をかけずにFacebook、Twitter、PinterestやLinkedInに頼るだけで、非常に多くのアクセスを集めることができると思っています」と、サンフランシスコに拠点を置く転職サイトTrabaの共同設立者でCOOのAnuj Shah氏は語った。

今となっては全く不可能なことだ。特に2014年2月からのFacebookのニュースフィード変更は、お金をかけずにマーケティングが可能なフリーマーケティングの根幹を揺るがすものになった。

Shah氏によると、事前の警告もなくTrabaのFacebookでの露出回数は、1投稿当たり数千回だったが、変更後は50回以下に減ってしまい、Trabaは顧客獲得計画を続けることができなくなった。「私たちは、重要な全ての消費者向けに投稿が届くよう投稿量を増やし、それに伴いコストもかけましたが金銭的な余裕がなくなってしまいました」とShah氏は語った。商品をどの市場に投入するか把握しきれていないスタートアップや、まだマーケテンングにコストをかけないと成長できないスタートアップにとって、Facebookは顧客獲得チャネルとして効果的だったが、それが使えなくなってしまった。

これとは別に、最近SourceeasyにAbbeyPostを売却した同社のCEO兼設立者だったCynthia Schames氏の例がある。「私がAbbeyPostを設立した際、Facebookのチャネルは無料で、フィードに投稿すればみんな見てくれました」とSchames氏は語った。しかしFacebookのニュースフィードの変更によってAbbeyPostのグロースハックが使えなくなり、投稿に対する宣伝費を払わなければ、1万2000人以上まで丁寧に増やした顧客や潜在顧客と突然連絡がとれなくなるという状況に陥ってしまった。AbbeyPostは、その費用の予算枠も確保しておらず、結局は支払うこともできなかった。

また、どの市場に参入すべきか把握しきれていない中小企業や、まだ顧客基盤を確立したいない中小企業で、グロースハッキングが上手く機能しなかったのは、Facebookが方針を180度変換したからだけではない。私は、グロースハッキングについて専門家らと話をし、以下の点で同意を得ている。グロースハッキングは、
A) 既に燃えている火に油をそそぐ場合がもっとも効果的である。まずは上手くいっていることを検証し、それをベースに肉付けしていく。
Twitterのケースのように、修正することで、大きな問題も解決できる。急成長しているスタートアップにとって登録手続きの効率の悪さは、明らかに解決すべき問題である。
B) ベースになっている大事な核の部分や急成長しているベースの部分に、非常に小規模だが十分にチェックを行った変更をかけていく。
C) 効果を発揮させるには、時間がかかるし、きちんした原則に従った考え方が必要である。

言い換えれば、グロースハッキングは貧相な製品をユニコーン企業へと変えることはできない。製品と市場がフィットしていないのだ。また、時に運をつかむ人はいるが、大企業であっても大躍進は保証されていない。

投資家たちはスタートアップが目下直面しているジレンマに気づいていないようである。TrabaのCEOであるTerrance Cummings氏はこう説明する。「私たちはユニット単位では何をする必要があるか理解していました。2014年の初頭、当社の通信量は毎月35%ずつ上昇しており、契約数も多くありました。当社サイトにアクセスした人の9%がこちらに転向してきていたのです。しかし同時に、この数字は有料広告への支出面で意味のないこともわかっていました。入ってくる収入がなかったからです。」

「資金調達をしている間、投資家は私たちに(リスク軽減のために)資金を使うようプレッシャーをかけてきました。でも当時はそれが正しいことだとは知りませんでしたし、資金もありませんでした。当社にはキャッシュフローをプラスにする買収費用がありましたが、スケールしていませんでした。製品が市場にフィットしていない中、資金を調達することなく製品を市場にフィットさせることはできませんでした。」

製品と市場のフィットに注力すること

多くのスタートアップはマーケティングのバックグラウンドを持たない若いデベロッパー、もしくはキャリアの中でデジタルやeコマースマーケティングに取り組んだことのない業界関係者により設立されている。VCの輝かしい経歴を見て、追加の株式を断念してしまう人もいる。ひとたびVCやアクセラレータの中に入ると、成長には「秘密の」ドアなどないことに気付き驚くのが通例である。Slackがしばらくしてから主要機能にフォーカスしたことで示されたように、製品と市場をフィットさせるのは大変で、規律が求められ、一貫性のある努力を注いで、顧客との対話、問題発見とその修正を行っていく必要がある。すなわち、それもまた良いマーケティングに他ならない。

グロースハッキング以前に、スタートアップが製品と市場のフィットに集中することを学ぶまで、CMOはテック系スタートアップの中の仕事の中でずっと最悪の職種であったかもしれない。私はその役職にあったから、それがよくわかる。一般的な企業は「当社には良い製品があるのでこれを売ってくれる人が早急に必要だ」として、CMOやグロースハッカーを雇うのが早すぎる。そして彼らが製品フィットの弱さを克服できなかった場合、その企業は危機に陥ってしまうのだ。 テック企業が貧弱なマーケティングで失敗することはほとんどない。 失敗するのは誰もその製品を必要としていなかったか、トップのリーダーシップに問題があったからである。

製品ができあがったら「マーケティング」担当に任せておけばいいと考える人もいるが、これほど真理からかけ離れているものはない。稀に例外もあるが、フルタイムのマーケターを採用するというのは、スタートアップがある程度の成功を収めたあとにすることだ。そこに至るまでは、製品が市場にフィットするまで専門家、業務委託、アドバイザーとともに取り組んで、時間と費用を節約するものだ。

では、製品を市場にフィットさせる方法がグロースハッキングでない場合、スタートアップは何ができるのだろうか。

その点については本シリーズの第2部で取り扱うことにしよう。Andy Johns氏、Mat Johnson氏その他の専門家から、初期段階の成長に取り組むためのフレームワークやアイデアを見ていくことにする。お楽しみに。

【via VentureBeat】 @VentureBeat
【原文】