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ノーコードは何をもたらす:誰もがクリエイターになれる世界(2/2)

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(前回からのつづき)Process Streetが目指すのは「ビジネスオペレーションの自動化」ですが、特に特徴的なのが「他社のマニュアルをトレースすることも可能」という点です。 例えばInstagramでマーケティングするマニュアルでは、30以上に渡り、こと細かに手順が書いてあります。また、ウェブサイトをリリースするためのものや、コンテンツプロモーションのチェックリストまで、様々なマニュアルが公開…

Image Credit : Joshua Reddekopp

(前回からのつづき)Process Streetが目指すのは「ビジネスオペレーションの自動化」ですが、特に特徴的なのが「他社のマニュアルをトレースすることも可能」という点です。

例えばInstagramでマーケティングするマニュアルでは、30以上に渡り、こと細かに手順が書いてあります。また、ウェブサイトをリリースするためのものや、コンテンツプロモーションのチェックリストまで、様々なマニュアルが公開されています。コードを書かなくてよいだけでなく、オペレーションそのものをテンプレート化することでさらなる省略化を目指しているのです。

さて、コロナの影響もあり世界的にリモートチームの価値が認識されています。しかし、世界各地にチームメンバーを持つ分散型組織の運営体制を0から作るのは大変です。そこでProcess Streetのようなノーコード・ツールを使えば、直感的に使えるワークフローやチェックリストを用いて、どんな企業でも同社プラットフォームだけで指示できるオペレーション構築が可能となります。

マニュアル作成プロセスもSaaS化され、自動運用できる世の中になりました。ユーザーである私たちは、より創造性を求められる作業に集中できる環境を手にできます。最低限の組織運営の自動化をProcess Streetはもたらしたと言っても過言ではないでしょう。

機械が作業内容を削ぎ落とし徹底的に効率化させる世界観は、まさにインターネットが目指した真価の1つです。誰もが手軽に繋がり、年齢や国籍・能力を問わず、創造的な活動ができる世界に繋がります。

その上で、今後はAI技術の活用でさらなる発展が見込まれます。

AIがユーザーの利用状況を観察しながら、常に先回りをして最適なアクションを提案してくれる未来の到来です。例えばProcess Streetでは、マニュアルの要素で抜けている点などがあれば、AIが補足点を修正して完璧なオペレーションを構築できるようになるはずです。

AIと人が共同で物作りをするような関係のもと、現在のノーコード・トレンドが2D世界で進んでいると捉えていると考えて良いでしょう。ちなみに3D世界におけるAIとの共創活動は、「デジタルツイン」や「ミラーワールド」の考えに繋がります。

ノーコードはこれから到来するAI事前予測による自動化社会や、AR・VRを活用した3Dクリエイティブな世界へ踏み出す、ベースとなる最初の一歩の位置付けとなります。単なる作業効率化のトレンドとだけ見るべきではないかもしれません。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

ノーコードは何をもたらす:数々のサービスたち(1/2)

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ウェブサイトを手軽に作成できる「Wix」や「Strkingly」、ECサイトを構築できる「Shopify」に始まり、最近ノーコードサービスの活躍がこれまで以上に目立つようになりました。ざっと思いつくだけで下記のようなサービスが挙げられます。 「Scapic」:ARコマース機能実装サービス。3D化した商品を掲載でき、ユーザーはその場で商品の大きさや大凡の質感などを確認できる。商品の返品率を29%ほど…

Image Credit : Kevin Ku

ウェブサイトを手軽に作成できる「Wix」や「Strkingly」、ECサイトを構築できる「Shopify」に始まり、最近ノーコードサービスの活躍がこれまで以上に目立つようになりました。ざっと思いつくだけで下記のようなサービスが挙げられます。

  • Scapic」:ARコマース機能実装サービス。3D化した商品を掲載でき、ユーザーはその場で商品の大きさや大凡の質感などを確認できる。商品の返品率を29%ほど減らせるという。
  • Voiceflow」:音声チャットボットを手軽に作成できるサービス。AlexaツールやGoogleの音声アクションアプリ開発を行える。ドラッグ&ドロップのシンプルな操作性で音声アプリ開発ができる。
  • Coda」:Google SpreadsheetやDocを統合させた、オールインワン・プロジェクト管理ツールを提供。1つ1つ分けられたサービス機能を1つにまとめる動きもノーコード領域に入ってくる。

他にもアプリ開発の「thunkable」やメールマガジン「Substack」、チャットボット開発「Landbot」、クリエイターECプラットフォーム「Gumroad」など、枚挙にいとまがありません。

ノーコードがもたらす本質的な価値は、「誰でもクリエイター」にさせる点にあります。代表的な動きを挙げます。

ほとんどの会社で、いつも同じような仕事手順が必ずと言っていいほどあります。このプロセスを手軽に、かつ非常に綺麗な形でマニュアル化できるサービスが「Process Street」です。同社は著名アクセレータであるAngelPadの第8回目のプログラムを卒業。2020年2月には1,200万ドルの調達に成功しています。

従業員のオンボーディング、書類確認・承認に至るまで、ほぼすべてのタイプのビジネスプロセスを処理できる使いやすいインターフェイスを備えたノーコードのワークフロービルダーがProcess Streetです。企業がコードを書かなくてもワークフローを作成できます。顧客はほとんどが中小企業で、10~20%が大企業とのこと(次につづく)

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

深刻化する「デジタル教育格差」ーー解決方法は出世払い?(後半)

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載。前回からの続き 皮肉なジレンマ 前回はデジタル格差が引き起こす、宿題格差や教育進捗の問題について整理してきました。一方、その打ち手としては「行政がデジタル端末やWifiルーターを手配するなどしてネット環境を整備すればよい」といった案があります。 ただ、問題はそう簡単ではなさそうです。 Common …

※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載。前回からの続き

皮肉なジレンマ

Image Credit:Nikihita S

前回はデジタル格差が引き起こす、宿題格差や教育進捗の問題について整理してきました。一方、その打ち手としては「行政がデジタル端末やWifiルーターを手配するなどしてネット環境を整備すればよい」といった案があります。

ただ、問題はそう簡単ではなさそうです。

Common Mediaの調査によれば、低所得者層のティーンやトゥイーン(8-12歳の子供)は、高所得者層と比較して2時間以上エンタメコンテンツに時間を消費してしまうそうです。同調査では、低所得者層のトゥイーンが平均5時間49分を毎日費やしているのに対し、高所得者層は3時間59分となっていました。数値データから推測すると、比較的低所得者層はデジタルコンテンツ中毒に陥りやすい状況が目に浮かびます。正しい使い方を学んでいないため、全く教育とは関係のない使われ方をする、という可能性を示唆しているのです。

また、FOXが伝えるところでは、低所得者が多くの時間を費やしてしまう理由として、複数デバイスを持っていないため、1つの端末(スマートフォン)に集中して長く使ってしまう傾向があるそうです。これでは遊びと学びの切り替えが環境的に難しくなります。かといって、教育コンテンツへのアクセスを増やすために端末支給をしたとしても、高所得者の利用傾向に垣間見えるような、適切な利用時間を維持すべく利用時間を自分でコントロールできるのかは未知数です。

デジタル端末利用のジレンマに陥るリスクが見え隠れしています。

新しいデジタル教育の形

Image Credit:Lambda

このように、現在浮かび上がっている市場課題は低所得者層を中心とする子供を持つ家庭が抱える3つの問題と言われています。「アクセシビリティ(教育アクセスおよび通信アクセス)」「ファイナンス(資金)」「ウェルネス(健康)」です。「イコールライツ」と「ファイナンス」を組み合わせて問題解決するアプローチはトレンドになっていて、米国では人材成長の期待値を見越して資金投資する事業が成長しています。

例えば「Lambda School」は、出世払いのコーディング学校を運営しており、約9カ月のプログラミングコースを初期費用無料で入学できます。厳しい審査基準を通れば無料で講義を受けられる代わり、卒業後に年間5万ドルの収入を上げられるようになってから、収益分配の形で授業料を徴収するモデルです。利益回収が必ずしもできるわけではないため、デッド(融資)にも当たらない、人材育成と連動するWin-Winのモデルを模索しています。

同様のモデルは、今回課題に挙げている小中高教育でも考えられるかもしれません。平等な教育機会を提供するため審査は一切設けず、デジタル端末およびブロードバンド回線費用も全て出世払いにする形が考えられます。社会人になって年間3〜5万ドル以上稼げるようになったら、年間5%程度の収益分配をしてもらうことでコストを回収する方法です。卒業後まで面倒を見ないと利益回収できませんが、逆に言えば教育機関も長く面倒を見る意識付けができるはずです。

現在では月額25ドルで高速ブロードバンド環境を張れる「Wander」なども登場してきており、年間で300ドル程度でネット環境は提供できます。パソコンを5年ほどで買い換えるとしても、3,000〜5,000ドルほどのコストで高校卒業まで利用できそうです。これであれば、小学校入学から高校卒業まで1人当たり1万ドルの費用を、Lambda Schoolのモデルで回収する試算が立ちます。仮に年間3万ドルの収入から5%を回収し続けるならば、10年かかる計算。およそ20〜30年で利益回収できる長期投資と捉えられるでしょう。

その上で、Microsoftが買収した子供向けデジタルコンテンツプラットフォーム「SuperAwesome」や、「SafeToNet」のような、デジタルウェルビーイングを確保できる健康維持の体制をセットで提供するわけです。エンタメコンテンツの消費にだけ使われる事態を避ける施策です。

このように、新しいデジタル教育の形は、人材投資という市場原理をうまく導入する形で生徒を支えたり、ソフトウェアを駆使して適切な利用環境を作るモデルになるかもしれません。そもそも義務教育を受けるために追加のコストを強いる事業モデルは批判を受けるかもしれませんが、出世払いを採用する折衷案を持たせることで市場理解を得られる可能性も出てきます。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

深刻化する「デジタル教育格差」ーー高機能を求められる時代で生きる私たち(前半)

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 コロナ禍、「高機能デジタル端末を持っているのか」「高速ネット環境を持っているのか」といったような、デジタル格差が拡大しています。 在宅生活を余儀なくされていることで、「オフィス」と「学校」のオンライン化が急速に進んだ一方、デジタル端末やブロードバンド通信環境が整っていない家庭では、十分なインターネッ…

Image Credit:Marvin Meyer

※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

コロナ禍、「高機能デジタル端末を持っているのか」「高速ネット環境を持っているのか」といったような、デジタル格差が拡大しています。

在宅生活を余儀なくされていることで、「オフィス」と「学校」のオンライン化が急速に進んだ一方、デジタル端末やブロードバンド通信環境が整っていない家庭では、十分なインターネット・アクセス権を持てず、孤立状態が起きてしまっているのが現状です。

たとえば、低速度通信環境下では、各種ネットサービスに安定的に繋ぐことができてないため、オンライン接続状態でありながらも、他人とうまくコミュニケーションの取れない状況が発生しています。多くの人が一度、ZoomやSkypeでかろうじて通信できてはいるものの、声がほとんど届いていない状態「デジタル・アイソレーション(デジタル上での孤立)」を経験したことがあるでしょう。

そのなかでも義務教育(小中高)の現場において、デジタル格差は深刻な問題を巻き起こしています。本記事では教育におけるデジタル格差の現状を考察していきます。

米国教育現場で起こる「宿題格差」

Image Credit:Annie Sprat

カリフォルニア州は州内620万人の生徒にパンデミックが去るまでオンラインクラスへ移行するように指示しました。しかし、所得差によるデジタル環境へのアクセス格差に直面しており、全生徒に等しく教育機会を与えられない大きな問題が発生しています。たとえば、「SFWEEKLY」が報じたところによると、サンフランシスコ市では年収2.5万ドル以下の家庭を中心に、10万人以上がブロードバンドアクセスを持っていないことが判明しています。

Pew Research Centerの調査では、2019年のデータで、年収3万ドル以下の世帯でスマートフォンデバイスだけに頼った生活をしている割合は26%。10万ドル以上の家庭の5%と比較すると5倍の開きです。また、年収3万ドル以下の低所得者家庭でスマホ・デスクトップ(もしくはラップトップ)・ブロードバンド・タブレットの全てを備えている率は18%。10万ドル家庭の64%と4倍もの格差が発生しています。

低所得世帯はスマートフォンのみを持たず、他のインターネット対応デバイス(タブレット、PC、ラップトップなど)を持ち合わせていないため、高所得世帯より不便な環境に追いやられています。

こうした富裕層と貧困層のテクノロジーギャップは、「デジタル・デバイド(デジタル分断)」と呼ばれます。

必要なデジタル情報に多様なシチュエーションからアクセスできる「ユビキタス・アクセス」の欠如により、マルチデバイスなオンラインアクセス環境を持たない低所得者の生徒が、課題やその他の学校関連の活動を完了するのに要する時間が高くなってしまっています。高所得者の生徒よりも遅れている実態「ホームワーク・ギャップ(宿題格差)」に繋がってしまっているのです。

低所得者層が多く住む学区にいる子供たちにとって、テクノロジーへのアクセスが不十分であることは、社会に出て成功するために不可欠なスキル習得を妨げる可能性があるでしょう。

連邦通信委員会(FCC)によると、2019年には推定2,130万人がブロードバンドアクセスを欠いていたとされています。加えて、農村部では依然として平均より低い接続率を維持しており、63%しか自宅でのブロードバンド接続ができていないそうです。これは全米平均より12%低い数値になっています。後半ではデジタル格差の弊害と、新しい教育のカタチについてまとめてみます、(後半へつづく)

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

多様化するクラウドファンディング、日本的寄付として根付くか

  本稿はPR TIMES STORYからの転載記事。一部、執筆者の許諾を得て要約・編集をしております 新型コロナウイルス蔓延の影響で危機的状況に置かれる事業者が増加するなか、寄付などの支援の輪が広がっているようです。コロナ給付金寄付実行委員会、パブリックリソース財団によると、約4割の方が新型コロナウイルスにより経済的影響を受けた個人や団体等に10万円給付金の一部を活用したいと回答したそ…

 

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Photo by Dio Hasbi Saniskoro from Pexels

本稿はPR TIMES STORYからの転載記事。一部、執筆者の許諾を得て要約・編集をしております

新型コロナウイルス蔓延の影響で危機的状況に置かれる事業者が増加するなか、寄付などの支援の輪が広がっているようです。コロナ給付金寄付実行委員会、パブリックリソース財団によると、約4割の方が新型コロナウイルスにより経済的影響を受けた個人や団体等に10万円給付金の一部を活用したいと回答したそうです。

こうした回答の背景には、オンラインで手軽にできる「ふるさと納税」や「クラウドファンディング」の普及により、寄付がより身近な存在へと変化したことがあると考えられます。

ふるさと納税とは応援したい自治体に寄付をすると、住民税の還付や地方の名産品などの返礼品を受け取ることができる仕組みです。また、インターネット上でお金が必要な事業や個人と、お金を支払う余裕のある人を結びつけるクラウドファンディングも市民権を得てきました。仕組みの違いにより「購入型」「寄付型」「投資型」「貸付型」などに分類されます。

日経BPマーケティング社の「デジタル金融未来レポート」によると、2019年の購入型の決済総額は約135億円、貸付型の貸付残高は約976億円で、今後5年間で購入型は約14倍、貸付型は約5倍に成長すると予想されています。コロナ禍では特に購入型に注目が集まっており、中でもCAMPFIREの提供する「新型コロナウイルスサポートプログラム」は、2020年2月末から2020年7月時点までで63億円超の金額を集め、支援者数は延べ56万人にも拡大したそうです。

日本でなかなか進まない寄付文化

実は欧米諸国などに比べると、日本における寄付金総額は大きいとは言えません。日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2017」によると、日本の個人寄付総額は2016年で7,756億円、東日本大震災で寄付が活発になった2011年でも1兆182億円です。人口や経済規模が異なるため単純な比較はできませんが、アメリカの2016年の個人寄付総額は30兆6,664億円、イギリスの個人寄付総額は1兆5,035億円です。

では一体なぜ、他先進国に比べて日本ではあまり寄付が活発ではないのでしょうか?その一因には「文化」や「税制」の違いがあります。

例えばアメリカの場合は日本よりもNPO法人の数が多く、中には一流大学の卒業生が就職先に選ぶほど人気や影響力のある団体もあるようです。また、アメリカには税制優遇措置の対象となっているNPO法人が120万件以上あるのに対し、日本には同様の税制優遇措置の認定NPO法人は全国で1,200件程度(※)しかありません。※2020年07月30日時点

また、寄付をした際に所得控除または税額控除を選択し確定申告することになりますが、アメリカの場合は所得控除だけでなく、控除範囲を超えた金額の繰り越しができたり、イギリスにおいては、「ペイロールギビング」という、給与天引きで寄付をした場合に寄附金額が税引き前の給与から天引きされる仕組みなどがあります。

日本でも始まる新しい「応援」の仕組み

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社会的インパクト投資例(画像:クラウドクレジットウェブサイト)

従来の仕組みではなかなか根付かなかった「寄付文化」ですが、これがクラウドファンディングなどで大きく転機を迎えることになります。ふるさと納税やクラウドファンディングは、従来の寄付と比較すると手続きが簡易でメリットも分かりやすい形態となっています。欧米の寄付により近く、日本的寄付の新しい形と言えるでしょう。

支援するメリットについても広がりがあります。寄付やふるさと納税は控除や返礼品などが支援の「お返し」としてありました。ここにもう少し投資的な観点を加えたのが「社会的インパクト投資」と呼ばれる方法です。

社会的インパクト投資とは「社会面・環境面での課題解決を図ると共に、経済的な利益を追求する投資行動のこと(※)」です。社会的インパクト投資は経済的なリターンに加えて、社会課題の解決による公共善も追求する点が特徴です。

※GSG国内諮問委員会「社会的インパクト投資拡大に向けた提言書2019」

例えば、私たちが提供する「中東地域ソーラー事業者支援ファンド2号」の場合、砂漠地帯のソーラー化を進めることで、CO2の排出量を削減できることに加え、1万円あたり565円の経済的リターンが得られます。2019年の世界の社会的インパクト投資の市場規模は推計で約50兆円(1ドル100円換算)、日本における市場規模は2018年で約3,400億円とのことです。

現在、日本を含む世界全体でSDGs達成に向けた取り組みが活性化しています。こうした潮流を背景に、ふるさと納税やクラウドファンディング、社会的インパクト投資などの個人と社会のメリットを両立する取り組みは益々普及するのではないでしょうか。

本稿はクラウドクレジット株式会社編集室によるもの。Twitterアカウントは @crowdcredit_jp。お問い合わせはこちらから

「Revolut」は5.8億ドルの評価を獲得、チャレンジャーバンクとは何者か

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本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のFounder兼CEOでGeneral Partnerの百合本安彦氏が共同執筆した。 2015年、英国発のフィンテック企業「Revolut」はシリーズDラウンドのエクステンションを公表した。2月に実施した調達と合わせて5億8000万ドルの評価で8…

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本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のFounder兼CEOでGeneral Partnerの百合本安彦氏が共同執筆した。

2015年、英国発のフィンテック企業「Revolut」はシリーズDラウンドのエクステンションを公表した。2月に実施した調達と合わせて5億8000万ドルの評価で8000万ドルの資金を獲得したことになる。今回出資したのはTSGコンシューマー・パートナーズで、評価額は変わらないそうだ。2月に実施した内容はTCVがリードしたもので、これにより同社の累計調達額は9億1700万ドルにものぼる。紛れもないユニコーン(10億ドル評価)企業だ

グローバル・ブレインでは2018年にソニーフィナンシャルベンチャーズと共同でSFV・GB投資事業有限責任組合を立ち上げ、フィンテック企業への投資を実行している。本稿では、私たちのフィンテック領域に関する知見と共に、現在、世界中で大きなうねりとなっている「チャレンジャー(ネオ)バンク」について整理してみたいと思う。

4つの視点から見る未来の銀行

その前にまず、現在の銀行のあるべき未来像から考えてみたい。

調査会社のForresterは「未来の銀行に関するレポート」にて、4つの価値観をベースに次の10年の銀行の形を考察している。

  • Invisible(目に見えない形で動く)
  • Connected(サービス連携)
  • Insights-driven(顧客へのインサイト提供)
  • Purposeful(目的意識)

そしてこれらの価値は「顧客」「銀行」「コラボレーター(外部企業・ブランド)」の3者が密に連携することによって市場開拓が進むとしている。

具体的に何が起こるのか。大きく二つの方向性が考えられる。

最適化した金融体験の提供

今後、金融サービスはあらゆるプラットフォームと連携するようになる。例えば米VCのAndreessen Horowitz(a16z)は「Why Every Company Will Be a Fintech Company」と題したオピニオン記事であらゆる企業がフィンテック化していく世界を論じた。

従来、金融サービスを提供する際、各コラボレーターとは独立したものとなっており、顧客体験が全くの別物となっていた。例えば住宅販売企業はローン支払いサービスをシームレスに提供する必要があるが、別々のインターフェースになると顧客満足度は大きく下がる可能性がある。こうした非接続性はブランド毀損に繋がってしまう。

これらの体験は本来、1つのフローの中で完結するものである。そこで生まれた概念がBanking as a Service(BaaS)だ。金融サービスをモジュール的に扱い、顧客体験を最優先に「組み合わせて」提供する。銀行サイドは汎用性のあるAPIを用意するだけでOKだ。

例えば私たちが支援するsolarisBankはまさに、その上で動くサービスレイヤーを提供する企業になる。ベルリン発BaaS企業で、銀行サービスをオンデマンドで機能別に提供するビジネスモデルを展開している。欧州圏のフィンテック企業を中心に、決済や送金、KYC、カード、レンディングなどの銀行機能をモジュール化して提供している。

これが未来の銀行にあるべき「Invisible(目に見えない形で動く)」と「Connected(サービス連携)」の現在進行形と言えよう。

預けるだけが目的ではない

ではもう一つ、Forresterが提示する「Insights-driven(インサイト提供)」と「Purposeful(目的意識)」とは何を示すのか。

銀行はかつてのように金融資産を預けるだけの存在ではなくなりつつある。つまり、顧客の金融生活を銀行側がしっかりと理解し、どのような利用をすれば「心地よい生活を送れるのか」。そのインサイトを提供する需要が高まっているというのだ。

例えばWealthNavi(ウェルスナビ)は国内でトップクラスのロボアドバイザー・サービスなのだが、ソニー銀行と提携をし「WealthNavi for ソニー銀行」を提供している。

このように、金融資産の状況、保険の加入、住宅ローンの借り換え、こういった情報を預かるデータから導き出し、顧客に的確に伝える。顧客は金融資産の保全だけではない、より幅広いサービスの提供を求めているようになっている。

チャレンジャーバンクとは何か

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Image Credit: Revolutウェブサイト

では、こういった新たな金融に関わる体験を実現するにはどうしたらよいか。ここで生まれた概念がチャレンジャー(ネオ)バンクだ。

チャレンジャーバンクには2つの種類が存在する。銀行業免許を持つ「チャレンジャーバンク」と呼ばれる業態と、免許を自社では持たずに提携銀行を介して事業運営する「ネオバンク」だ。どちらの種類であっても、通常は専用のモバイルアプリとデビット/クレジットカードを提供するサービス形態が一般的である。主要なサービスは次のようなものがある。

Revolt、Monzo、N26:欧州で産声をあげたこの3社(RevolutとMonzoは英国、N26は独)が特に注目されることが多い。EU圏内の移住などでやってきたユーザーが手軽に銀行口座を開設し、複数の通貨をまたいで送金ができることからユーザーを伸ばしている。参考までに、Sensor Twoerのデータを元にしたこちらのインフォグラフィックによると、2019年末のそれぞれのダウンロード数はトップがRevolutで、Monzo、N26にダブルスコアをつけている状況だ。

Square、Venmo:やや議論があるのがこの「ウォレット」サービスだ。通常、これらはチャンレンジャーバンクのカテゴリではなかったのだが、特に米国でSquareとVenmoの獲得口座の数が非常に大きく、実は全ての銀行と比べてもウォレットの数の方が多いという調査結果もあって本命視する向きもあるぐらいだ。また、アカウント数が大量にあるだけでなく顧客獲得コスト(CAC)が安いのも特徴で、機能面での差別化が難しくなる中、金融商品におけるCACを下げる目的で注目が集まっている。

参考情報:Ark Investmentレポート

Varo Money:チャレンジャーバンクから免許を取得して正式な銀行に「鞍替え」した例がVaro Moneyだ。チャレンジャーバンクは通常、認可を受けている銀行と提携してサービスを提供する。しかし彼らは今年7月末にOCC(米通貨監督庁)から米国全土で銀行業務を実施できる認可を取得し、正式な国法銀行となった。オール・モバイルの正式な銀行の誕生で、これにより送金や家計簿管理だけでなく、貸付やクレジットカードなどのサービスを提供できるようになった。

日本におけるチャレンジャーバンクの可能性

Revolutの大型調達やウォレットの躍進、Varo Moneyの国法銀行化などを通じてチャレンジャーバンクの可能性について考察してきた。最後に日本における未来像も少し触れておきたい。

日本ではよく、チャレンジャーバンクの得意とする「送金」バリューが発揮できないのでは、などの指摘をされるケースがある。特に日本は一世代前の金融機関が発達しすぎてイノベーションが起こし辛い現象「Overbank」が起きている。街を歩けばコンビニで現金が下ろせる。すごく便利な国だ。

ただ、ここのブレイクスルーは必ず起こると考えている。その転機と考えられるのが、現在厚生労働省内で検討されている「デジタルマネーよる賃金払いの解禁」である。この解禁によって資金移動業者が発行するプリペードカードの利用が劇的に増える可能性がある。

つまり今まで銀行が独占的に給与受取口座を取り扱うことにより個人のお財布を握ってきたわけだが、今後は銀行口座を持たなくても給料を受けとることができるようになるのだ。

個人は銀行の支店に行くことなくeKYC1でデジタルマネーの口座を開設し、給料の受取口座として指定してしまえばプリペイドカードで各種支払いをし、生活資金が足りなければ借り入れもできるし、送金や運用も家計簿としても活用することができる。

しかもすべてスマートフォン1台あれば完結。たとえ銀行の給与受取口座をすぐに変えることができなくても、生活資金分をデジタルマネーに資金を移せば快適なマネーライフを享受することができる。

日本版チャレンジャーバンクは、非接触型経済社会の目玉となり個人の生活は一変する。そういう世界が日本でも間近に迫っているのだ。

確かに商習慣では現金がまだまだ強いが、経済合理性の面ではデジタル通貨の方が管理コストも安く、いつかはシフトしていくことになるだろう。資産管理の面でも老後2000万円問題が指摘されたのは記憶に新しいが、では、どうやってその資産形成をする?という点で明確な答えはまだない。暗号資産や投資を促すソリューションには十分なチャンスがあるだろう。

1:eKYC: electronic Know Your Customer…電子的に本人確認を実施すること

TikTokを創った男ーーエンジニアはいかにして10年で世界帝国を築いたのか(2/2)

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 (前回からの続き)ただ、ByteDance(字節跳動)がいきなり市場から評価されていた訳ではありません。立ち上げ当初のAI + 情報検索のアイデアはGoogleの領域でもあり、かつC向けニュースキュレートアプリで同社は失敗しています。さらに、Tencent(騰訊)の運営するニュースサイトを競合に回す…

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Image Credit : Solen Feyissa

本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

(前回からの続き)ただ、ByteDance(字節跳動)がいきなり市場から評価されていた訳ではありません。立ち上げ当初のAI + 情報検索のアイデアはGoogleの領域でもあり、かつC向けニュースキュレートアプリで同社は失敗しています。さらに、Tencent(騰訊)の運営するニュースサイトを競合に回す必要があり、成長する可能性はないと投資家から批評されていたようです。

その中の1社がSequioa Capitalで、Bytedanceの最初の調達タイミングに出資を見送っています。最終的には投資グループ「Susquehanna International」から500万ドルの出資を受け、ようやくByteDanceの成長が始まります(ちなみにSequioa Capitalは2014年の2回目の調達時にはリード投資を実施)。

後日、Susquehanna Internationalの出資は大成功であることが裏付けられます。

ByteDance創業時、米国ではSnapchatがローンチされ、多くの国のティーン層で人気を集め始めていました。同アプリの人気ぶりを見てZhang氏は短尺動画やコメディー要素に着目。2014年には同じく中国人創業者のAlex Zhu氏がTikTokの原型とも言えるアプリ「Musical.ly」をローンチ。欧米で大人気となります。

こうした動画アプリの流れができつつある中、そこに一石を投じたのがByteDanceでした。具体的にはMusical.lyのような口パク動画のコンテンツプラットフォームに、Toutiao(今日头条)に活用したAI技術を統合し、ユーザーの好みや検索結果に基づいてコンテンツ提案する仕組みを編み出したのです。

そして2016年9月、TikTokの中国版であり、サービスの原点でもある「Douyin(抖音)」をローンチします。200日で開発を完成させ、1年も経たないうちに1億ユーザーを中国とタイで獲得。毎日10億以上の動画視聴される巨大メディアとなりました。そしてToutiaoの急成長を元手に集めた資金を使い、Musical.lyを2017年に約10億ドルで買収。2018年頃から統一ブランドとして世界的な急成長を見せるに至ります。

Douyinにおける最も注目すべき点は、大半のユーザーがほとんどの時間を「For Youページ」で過ごすことにあります。ここではアルゴリズムがユーザーに最適なコンテンツを提案し、ユーザーが閲覧済みのコンテンツに基づいてどの動画を楽しむかを予測すると同時に、バイラルする可能性のあるコンテンツを表示します。

TwitterとFacebookでは、新しいユーザーが誰かをフォローしたり、友達を追加したりしない限りサービスが立ち上がらない根本的な問題を抱えています。両社ともこの最初のハードルを下げるために何年もの歳月を費やしてきました。

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Image Credit : Kon Karampelas

一方、AIによる動画コンテンツ提案の仕組みを駆使すれば、良いコンテンツさえあればユーザー同士のフォロワー数に関係なく、立ち上げ初期から急速にサービスを普及させられると考えたのです。

さらにDouyin上に投稿されたコンテンツのキュレーション提案は、ユーザーがプラットフォームに戻ってくるための強い動機付けとなります。Zhang氏はToutaioの事業を通じてこのAIによるコンテンツキュレートの可能性を十分認識しており、その集大成を動画市場のトレンドに乗って形にしたのです。

アプリをパーソナライズするための一貫した改善は機械学習で実施され、プロダクトがプロダクトを成長させるループを生み出します。ユーザー行動を追跡することにより、アプリがどのように使用され、そして体験が改善できるのか、さらなるインサイトを得ることができるようになりました。

TikTokも同様のAIアプローチを採用したことで、強い中毒性を世界中に普及させることになります。まさにAIサービスとしての不動の地位を築き上げ、ByteDanceの帝国を建設するに至ったのです。

それでは16年のローンチまで何もしていなかったといえば違います。

2013年、すでにZhang氏はグローバル展開の礎を作っていました。AIに基づいたアルゴリズムが異なるコンテンツフォーマットに対し、たとえ異なる言語であっても最適なコンテンツのレコメンデーションを可能にする技術開発を進めていたのです。当時はニュースキュレーション向けの技術ではありましたが、汎用性の高い形でToutiaoおよび中国圏以外でもすぐに実装できる体制ができていました。

また、Douyinローンチ前には平均2~5分の長さの様々な動画クリップを投稿できるショートフォームの動画プラットフォーム「Toutian Video」を立ち上げています。その後ロングフォームの動画にまで拡大し、コンテンツ制作者は動画の再生回数が多い場合、動画から収益化する仕組みも確立させています。

続けて、ユーザーがオリジナルのミュージックビデオを作り投稿できるサービス「Flipagram(フリッパグラム)」を買収。同社はユーザーが自分の動画を友達と共有できる特徴を持ったサービスでした。こうして動画市場参入を着実に進めていたのです。

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Image Credit :Solen Feyissa

Zhang氏がエンジニアから起業家・経営者へと変化を示す、こんなエピソードがあります。

彼の原点は最初に参加したスタートアップKuxunから始まっています。当時はエンジニアとしての視点しか持ち合わせておらず、Douyinローンチ直後もその思考が強かったようで、主に若者向けの製品であったこともあり、自分では動画を何も作らずにただ閲覧する側であったそうです。

しかし、徐々にその考え方を改め、後には経営陣全員に自分のTikTok動画を作成させることを義務化し、一定数のいいね!を獲得することを求めるようになったと言います(未達の場合は腕立て伏せの罰ゲーム付き)。

実際、Microsoftをすぐに退職していることからわかるように、自分のビジョンとは違い、動きが制限されてしまう働き方にはすぐに辟易としてしまう性格を持っているようです。これを傲慢・ワンマンだという見方もありますし、同氏の強いビジネスセンスと直感を最大限活かすための生き方であるとの意見もあるでしょう。しかし、今となってはZhang氏の直感に従う意思決定が正しいことが、TikTokの大成功によって証明されています。この点は一長一短、議論の呼ぶ点でもあるかもしれません。

さて、Zhang氏の模範とする企業として挙げているのがGoogleです。Googleは言わずと知れた国境のない企業です。他方、ByteDanceはAIを軸に、Googleが苦手なC向けコンテンツサービス領域で、サービスに国境のないTikTok・Douyinを生み出しました。

TikTokの仕組みはByteDance前のキャリアで培われ、そしてToutiaoによって検証され、現在に至ります。ここに至るまで、大学卒業から数えて15年ほど。Douyin誕生までであれば10年と少し。10年という期間は、スタートアップを0から立ち上げ・コミットして独り立ちするまでに費やされる目安期間であるとしばしば聞きます。

これはZhang氏にとっても例外ではないようです。

最近は何かと物騒な噂の多いByteDanceですが、スタートアップの視点から見れば学び多い半生史です。全く同じような人生を送る人は誰一人いないでしょうが、同じほど起業の荒波に揉まれながら、最終的には結果を残す人は多くいるはずです。同様に日本から世界的なサービスを生み出す人がどのように登場するのか期待が膨らみます。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

TikTokを創った男ーー中国第10位に登りつめたリッチなCEOの原点(1/2)

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 創業からたった8年で、中国約14億の人口の中で10番目に富を得た人がいます。TikTok(中国での事業はDouyin・抖音)の親会社「ByteDance」創業者のYiming Zhang(張一鳴)氏です。2019年の資産額は162億ドルと言われています。 同氏は2012年にByteDance(字節跳…

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Image Credit : Morning Brew

本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

創業からたった8年で、中国約14億の人口の中で10番目に富を得た人がいます。TikTok(中国での事業はDouyin・抖音)の親会社「ByteDance」創業者のYiming Zhang(張一鳴)氏です。2019年の資産額は162億ドルと言われています。

同氏は2012年にByteDance(字節跳動)を創業。2020年5月時点では1,000億ドル以上の企業価値があると報道されています。指数関数的な成長の結果、TikTokの月間アクティブユーザー数は8億を突破したというデータもあります。

最近では米中問題の渦中のど真ん中にいる企業。大国を巻き込むほど注目されるサービスを作ったことは、どんな捉え方をされようと“偉業”に間違いありません。ただ、誰にも「始まり」があります。Zhang氏の場合、4部屋のアパートの個室から始まりました。今回は同氏の半生を簡単にまとめて紹介していこうと思います。

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Image Credit : Kon Karampelas

Zhang氏は1983年に中国福建省生まれの37歳。市の科学技術委員会に勤務した後、電子機器の加工工場を開業した父と看護師の母の間に育ち、今となってはTIMESが選ぶ2019年世界で最も影響力のある人トップ100にも選ばれる人となっています。

子供の頃、両親が話していたのは海外で出会った新しい技術や、新規製品開発をする友人の話。起業家精神を幼い頃から話をしてくれたおかげで、ビジネスやイノベーションに強い興味を小さい時から持つようになったそうです。

中学時代には科学者を志し、サイエンス好きの少年に。しかし持ち前の所有する感覚を満たすためには、科学の研究では満足しなかったと言われています。そして、行動したアウトプットを即座に得られるコンピュータへと興味が移り始めます。

大学ではソフトウェアエンジニアリングを学び、卒業後には旅行サイトを運営する「Kuxun」という企業に参加。5番目の従業員としてキャリアを歩み始めました。同社は「TripAdvisor」によって1,200万ドル以上の額で買収されており、Zhang氏はいきなりスタートアップの成功を目の当たりする経験を収めます。

当時は一般的なエンジニアとして参画していたようですが、製品全体会議には積極的に参加し、2年目には40〜50名をマネージするバックエンド技術の業務を請負います。ビジネス分野も担当し、そこで製品販売のノウハウを得て、これが後のキャリアに活かされたようです。

ここで逸話があります。ある時彼は電車のチケットを予約して帰りたいと思ったことがあるそうです。当時は駅でチケットを買うのが難しく、ネットで再販されるチケットがいつ発売されるかわかりませんでした。また、Kuxunのサイト検索では、他の検索サービス同様、ユーザーが欲しいものを検索するために毎回情報を手動で入力しなければならず、再販チケットがリアルタイムで確認できないという課題がありました。

そこでZhang氏は、オンラインで何度も検索するのではなく、チケットが出たときにすぐに通知してくれる検索エンジンを作りたいと考え、昼休みに1時間かけて小さなプログラムを完成させます。プログラムを書いた後、30分もしないうちに新しいチケットが発売されたという通知が来たため、無事に駅で購入することができました。

通知システムを搭載した検索エンジンの開発を通じ、どうすればより効率的に情報を発見できるかを常に考えるようになったといいます。これをきっかけに大企業ではどのような情報管理がされているのかを意識するように。そこで選んだのがMicrosoftでした。

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Photo by Fabrizio Verrecchia from Pexels

2008年にはMicrosoftへと入社。しかし、大企業色に埋もれてしまうと考え、あっさりとすぐにスタートアップの道へと戻ります。そのため、昨今TikTokの米国部門がMicrosoftに買収される噂が出ていますが、Zhang氏にとって2回目の接点となることに因縁を感じます。

次のキャリアとして選んだのが中国版Twitterを開発していた「Fanfou(饭否)」です。同社は残念ながら2009年には閉鎖されてしまったこともあり、すぐに次の道を選択せざるを得なくなります。

そこで前職のKuxunから不動産検索事業を引き継ぐ形でスタートアップしたのが「99fang.com(九九房)」。モバイルアプリ開発を担い、5つのサービスを立ち上げ、150万以上のユーザー獲得へと至ります。ただ、完成された事業を成長させるものであることから、結局2年後の2011年には代役の社長を雇い、99fangの経営全てを任せて離れることに。

99fangの経営に携わっている間、彼はユーザーがモバイル上で情報を得ることに苦戦していることを目の当たりにします。ここにAIを織り交ぜたソリューションを当てることで、次の事業を立ち上げようと練っていたそうです。振り向けば、動画情報の閲覧にAIレコメンデーションを駆使したTikTokの原点とも言える着想です。

2011年当時、ユーザーがパソコンからモバイルへとプラットフォーム移行を始めた変革が起き始めていることに注目し、さらに中国検索エンジン「Baidu(百度)」とは別の、AIを使った検索プラットフォームを作りたいと考えていました。モバイル上の情報検索をキーワードとしてアイデアを練り続け、解像度を上げていきました。

こうして2012年に誕生したのが「ByteDance」です。北京の4ベッドルームのアパートで設立された同社で、AI検索のビジョンに沿って最初にローンチした製品がニュースプラットフォーム「Toutiao(今日头条)」です。2017年には1.2億デイリーアクティブユーザーを持つほどの人気アプリへとなっており、1つ目のプロダクトから大成功を収めることになります。(後半へ続く)

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

物流テクノロジーの夜明け、注目すべきサプライチェーン・テクノロジーとは

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本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のInvestment Group Partnerの深山和彦氏が共同執筆した。 調査会社ガートナーは今年7月に注目すべきサプライチェーンテクノロジーについての考察を公開している。同社調査によると、サプライチェーンに関わる企業の8割は新たな技術、特に…

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Photo by Tiger Lily from Pexels

本稿は独立系ベンチャーキャピタル、グローバル・ブレインが運営するサイト「GB Universe」に掲載された記事からの転載。Universe編集部と同社のInvestment Group Partnerの深山和彦氏が共同執筆した。

調査会社ガートナーは今年7月に注目すべきサプライチェーンテクノロジーについての考察を公開している。同社調査によると、サプライチェーンに関わる企業の8割は新たな技術、特にアーリーステージのテクノロジーの採用に及び腰だという。サプライチェーンに関する技術は次の8つに分類できるという。

  1. 超自動化(Hyperautomation)
  2. デジタル・サプライチェーン・ツイン(DSCT)
  3. 継続的インテリジェンス(Continuous Intelligence、CI)
  4. サプライチェーンガバナンスとセキュリティ
  5. エッジコンピューティングと分析
  6. 人工知能(AI)
  7. 5Gネットワーク
  8. 没入型の体験

参考情報:Gartner Identifies the Top Supply Chain Technology Trends in 2020

では、国内は今後の物流・サプライチェーンテクノロジーをどのように考えればよいだろうか?私たちグローバル・ブレインは今年4月にヤマトホールディングスと共同で50億円規模の「KURONEKO Innovation Fund(YMT-GB 投資事業有限責任組合)」を立ち上げている。それぞれのテクノロジートレンドについて私たちの見解と共に掘り下げてみたい。

パンデミックで加速する国内物流業界のデジタル化

まず国内事情から。大きな動き、変化の全体感を示す指標としてはやはりEC化率が挙げられる。経済産業省の年次報告を見ると、ざっと次のような状況だ。

令和元年の日本国内のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、19.4兆円(前年18.0兆円、前年比7.65%増)に拡大しています。また、令和元年の日本国内のBtoB-EC(企業間電子商取引)市場規模は353.0兆円(前年344.2兆円、前年比2.5%増)に拡大しています。また、EC化率※1は、BtoC-ECで6.76%(前年比0.54ポイント増)、BtoB-ECで31.7%(前年比1.5ポイント増)と増加傾向にあり、商取引の電子化が引き続き進展しています。引用:電子商取引に関する市場調査の結果

消費者向け、事業者向け共に順調に拡大をつづけており、パンデミックによる「接触制限」によってこの流れはさらに加速すると予想される。つまり取引の多様化はさらに進む。

一方、物流業界はこれら「産業のEC化」に対する需要増、多様化に素早く対応し、多種多様な配送を提供できるかというとなかなか難しい。要因としてはやはり中小レイヤーにプレーヤーが多数存在しており、担い手の高齢化についても長らく指摘されていることが挙げられる。一言でデジタル化と言っても「はいそうですか」とはいかない。

需要増に対する配送のデジタル化・多様化への構造的な遅れ。これがざっくりとした国内の物流テクノロジーを取り巻く環境と言える。

何が求められているのか

調査会社ガートナーが公表しているサプライチェーン・テクノロジーの全てが日本市場で今すぐレディの状態かというとやはり最適化は発生する。現在、私たちグローバル・ブレインが注目している動きはマーケットのトレンドも含めて次のようなものだ。

  1. AI・ビッグデータ:配送網・ルート最適化の流れが燃料や人手不足の解消に繋がる(生産工程など異なるバリューチェーンとのデータ連携で配送のさらなる進化)
  2. 超自動化:自動運転やドローンを使った超自動化。人手問題を解決
  3. ラストワンマイル:置き配にみられるラストワンマイルの多様化、体験の変化
  4. 環境問題:エコシステム全体としての取り組み、CO2削減
  5. ギグワーカー:新しい労働力により配送の体験が変わる

動きはもう始まっている。例えばラストワンマイルについては、ヤマト運輸が開始した「EAZY」がある。「ZOZO TOWN」で先行しているが、このサービスを利用すれば、ユーザーは自転車のカゴに荷物を配達してもらうことも可能だ。

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国内初!ヤマト運輸提供の「EAZY」導入により 6月24日(水)からZOZOTOWNでの商品購入後、「非対面受け取り」指定が可能に(2020年06月16日・株式会社ZOZOリリースより)

しかし、こういったラストワンマイル、配送の体験は1社で作れるものではない。今回の「KURONEKO Innovation Fund」はこういった体験をバリューチェーン全体でスタートアップと一緒に作り上げていく、いわば「新物流エコシステム」として考えている。

社会はどう変わるのか

国内のマーケットについてざっくりとした俯瞰から、特に私たちが注目する物流テクノロジー、マーケットトレンドについて紐解いてみた。では、これによって社会はどう変わるのだろうか?本稿の最後に先行している米国などでの事例を紹介して締め括りたいと思う。

先述したAIによるルート最適化の流れはすでに到来している。

UberEatsを代表とする配達プラットフォームではギグワーカーが配達業務を担っているが、随時何百もの要素に基づいて配達ルートをシミュレーション・選定・指示する必要がある。たとえば雨の日、高確率で晴れの日に使っている道が混むと分かっているのであれば、別のルートを指定する必要がある。

そこで登場したのが、膨大なシミュレーションをA/Bテストの要領でこなし、フード配達事業者にルート最適化のシステムを卸す「nextmv」である。同社は米国版セブンイレブンと称される「goPuff」に利用されている。

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Image Credit: nextmvウェブサイトより

配達ルートの最適化は物流の効率化に貢献し、商品の到着時間の精度を高め、従来は午前中や午後と指定されていた配達予定時間が、分単位で指定できる可能性を秘めている。

物流網の最適化とは違い、配達プロセスそのものをなくそうとする動きもある。Amazonだ。

2019年、Amazon Go事業担当者はオフィス従業員向けではなく、アパート居住者向けに出店展開していくと発言している。実際、シアトル市内のアパートに出店する試験は行っているようだ。

奇しくもこの出店戦略はパンデミック禍では特に理にかなう形になるだろう。つまり、AmazonGo店舗が、アパートおよび近隣住宅街へのラストマイル配達拠点になるのだ。近隣住人が欲する食料品を、実際に需要が発生する前に事前予測して店舗に備蓄しておく。

その上で、室内配達サービス「Amazon Key」などを経由して自宅内に直接配達する体験が実現されるかもしれない。ビックデータを駆使して需要が発生してから届ける物流の業態を根本から覆し、配達体験さえも変えようとしてる。 このように物流がデジタル化すると、バリューチェーンそのものが変化する。

物流会社が外部の家政婦サービスやホテルのコンシェルジュサービスなどが連携する形は前述のAmazon Keyで始まっているし、nextmvのようなルート最適化ソリューションやギグワーカー派遣と連携することで、フード配達のサポートができる未来もあるかもしれない。

これから時代は各企業が強みを活かし、共通化できる点は仕組み化して共有するオープンプラットフォームの形になっていくはずだ。各社が様々な先進技術やDXを強みに物流市場を支えていく未来を見据えていく必要がある。

音楽スタジオのSaaS化「Pirate Studios」が示す“コロナ下”エンタメの可能性

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載 コロナ禍、対面・接触型のサービス価値が高まっています。人件費やオペレーションコストを削れる可能性もあることから、ビジネスモデルとしても評価されている印象です。 たとえば、2C向け生鮮食品トラックデリバリー「Cheetah」が挙げられます。アプリで食料品を注文すると、日本の生協のように近所までトラック…

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※本記事は.HUMANS社が運営するメディア「THE .HUMANS MAGAZINE」からの転載

コロナ禍、対面・接触型のサービス価値が高まっています。人件費やオペレーションコストを削れる可能性もあることから、ビジネスモデルとしても評価されている印象です。

たとえば、2C向け生鮮食品トラックデリバリー「Cheetah」が挙げられます。アプリで食料品を注文すると、日本の生協のように近所までトラックが来てくれます。顧客は直接トラックから注文品をピックアップしてもらうフローになっています。さながら移動式の事前注文スーパーとも呼べる業態です。

Cheetahは元々、レストラン向けに食材のセットEC販売を軸に成長していましたが、パンデミックの影響で2Cへとターゲットを変えて成長しています。ピボット直後でありながらB事業時に近い売上を上げられているといいます。事業加速をさせるために4月末に3600万ドルの調達を実施しました。

また、“Hardware-as-a-Service”を標語する「Minnow」はつい先日220万ドルを調達。同社はAmazon Hubのようなロッカー型の食品ピックアップIoTを開発しています。レストランと提携して食品をポッド内に配置。いつでも顧客ができたての料理を楽しめるサービスを展開。公共施設などに配置し、IoT・食品管理ソフトウェア・レストラン提携企業・配達員までの全てを一気通貫で提供しています。

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Pirate Studiosウェブサイト

このようにパンデミックをきっかけに従来の事業モデルを非接触型にする流れが発生していますが、今回紹介する「Pirate Studios」は音楽スタジオ事業でwithコロナ時代に沿ったサービス展開をしています。

Pirate Stuidosは、完全自動化された24時間セルフサービスの音楽スタジオを運営する音楽テクノロジー企業です。ミュージシャン・DJ・プロデューサー・ポッドキャスター向けにプロのリハーサル・制作・レコーディングスタジオへ手頃な料金で音楽スタジオを提供しています。

予約した音楽スタジオのスペースや設備の種類に応じて、1時間あたり4ポンドという低料金を設定しており人気とのこと(場所により価格は変動し、相場は1時間10ユーロほど)です。累計2000万ドルの資金調達に成功しています。

従来、音楽スタジオは高コストであり、かつSNSが台頭した現代に見合ったソーシャルな場ではありませんでした。こうした課題を解決するため、Pirate Studiosはサービスの特徴に2つの事業軸を置いています。「IoT化」と「自動録音/ライブストリーミング」です。

IoT化に関して、オンライン予約・24時間のキーコード アクセスおよび施設を管理するためのIoTコントロールにより、セルフ運営の音楽スタジオを確立させています。同社の強みはまさにこの点にあります。

設置コストはかかりますが、一度設定してまえば、「音楽スタジオのSaaS化」を図れます。半無人のサラダバーレストラン「Eatsa」を運営していた「Brightloom」のように、トラブルシュートのための最低限のスタッフ数だけ残して店舗運営する業態のイメージが近いです。冒頭でお伝えしたように、オペレーションコストを従来比で大きく削れる可能性があるからです。

さらに、Pirate Studiosは「自動録音/ライブストリーミング」のサービスも提供しています。スタジオ内で収録された音源をPirate Stuidosの専用ソフトウェアがミキシングとマスタリングで処理。その上で、ビデオとオーディオのストリーミングセッションができるように設定されています。

YouTube、SoundCloud、Spotifyの世代は、より多くの音楽コンテンツを手軽に発表したいニーズを持っています。プロ並みのクオリティでなくとも、それなりの高品質なものを高頻度で、ストレスなくSNS上で発表したいといった需要の高まりがそれです。YouTubeライブでスタジオから直接音楽を届けるユースケースは、コロナ禍で受け入れられるモデルではないでしょうか。

このように、Pirate StudiosはIoTおよび独自ソフトウェアを通じて、音楽スタジオの自動化とオープン化を図ることに成功しました。

同様の事業モデルは他市場でも展開される可能性は非常に高いと考えています。現在、「無人化」「自動化」と言えばコンビニに当てはめることが多いでしょうが、たとえばカラオケや漫画喫茶のような業態にも応用できるかもしれません。

Pirate Studiosがサービス価値を自動録音システムを使ったソーシャル性に軸を置いたり、事業モデルを根本から変えて価格破壊を起こしているように、大手プレイヤーがいる領域であってもまだまだスタートアップの参入余地はあるでしょう。アジアでも十分に通用するモデルだと感じます。

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した