エンジニアスキル可視化「Findy」が15億円調達、海外エンジニア採用も強化へ

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ニュースサマリ:エンジニアスキルを見える化する採用プラットフォーム「Findy」などを展開するファインディは4月19日、第三者割当増資の実施を公表している。シリーズCラウンドで引受先になったのは既存投資家のグロ ーバル・ブレイン、SMBCベンチャーキャピタル、JA三井リース、みずほキャピタル、KDDI Open Innova tion Fund(3号ファンド)と、新たにCarbide Ventures(カーバイド・ベンチャーズ)が参加している。調達した資金は15億円で、調達した資金でプロダクト開発を進め、現在正社員で70名ほどの体制を年内に倍近く、来年には200から300名体制に拡大させる。なお、今回新規投資家として参加したCarbide Venturesはトレジャーデータの創業者らが設立した投資会社。

ファインディが提供する「Findy」や、フリーランスと企業の業務委託マッチングを目的とした「Findy Freelance」の特徴は可視化の仕組みで、エンジニアはGitHubで蓄積した実務の結果を元に、自分のエンジニアとしてのスキルを年収などの指標で可視化できる。採用サイドは定性的な人物像だけでなく、定量的な視点で評価が可能になるため、採用の現場で導入が加速している。導入企業数は750社を超えており、登録しているエンジニアの数も8万人を超える。また、採用だけでなく、その後の社内におけるエンジニア組織の評価を目的とした「Findy Teams」も提供しており、こちらもトライアルの利用社数が100社を超えた。

また、今回の調達に併せ、海外向け展開「Findy Global」の正式なサービスインも伝えている。海外のエンジニアに対してスキル可視化を実施し、国内企業のエンジニア採用につなげる狙い。主にインド、バングラディシュ、ネパール、東南アジア、そして日本国内に居住する外国人エンジニアが対象になる。今年1月から実施したテストマーケティングでは3カ月で6,000名の海外エンジニアが登録しており、今後の拡大を見込む。

ファインディの主力サービス

話題のポイント:私の周辺でも非常に評判を聞くファインディが順調にラウンドを進めました。既存投資家のほとんどがこのラウンドにも参加していることからその期待値の高さが窺い知れます。同社代表取締役の山田裕一朗さんにポッドキャストでお話伺ってきましたが、やはり注目はグローバル展開です。早い。

Findy自体のインパクトはGitHub連携でエンジニアのスキルを可視化し、年収まで予測するという機能にあるのですが、これの真価を発揮するのがやはり遠隔で仕事に取り組む方や異文化の方ではないでしょうか。というのも、海外のエンジニアの方は日本在住に比較して言語や文化の壁もありますし、何よりも彼らが日本企業のことをよく知らない可能性も高いわけです。さらにコロナ禍も手伝って基本、リモート勤務が前提になるのでここに時差も加われば、ミスマッチの可能性は限りなく高くなってしまいます。

詳しくは山田さんの声を直接聞いてほしいのですが、海外エンジニアの方に特に好評なのが年収予測だそうです。海外の方は前述の通り、日本企業の全てを知ってるわけではないので、適正な評価をしてもらえるかどうかが事前にわかるこの機能を重宝しているというお話でした。

採用側の日本企業にとっても、Findyの利用実績があれば、ここでのスコアリングがどれぐらい信用できるかも把握しているので、遠く離れた異国のエンジニアであってもある程度信頼してお仕事を依頼できる、ということになります。テスト段階で既に6,000名が登録していることからも海外エンジニアの期待値の高さがわかりますし、もしかしたら国内におけるエンジニア不足解消の有効な手段になってくれるかもしれません。

ポッドキャスト全文

BRIDGE編集部・ポッドキャストではテクノロジースタートアップや起業家に関する話題をお届けいたします。 今回の取材ではエンジニア採用サービス「Findy」を展開されている山田さんにお話を伺ってきました。

2017年5月から「Findy転職」、2018年2月から「Findy Freelance」、2020年4月からエンジニア組織の生産性自動診断・生産性向上サービス「Findy Teams」β版を提供されています。今日、新たに15億円の増資を発表されました。

スタートアップにおけるエンジニア採用の話題は永遠とも言える課題で、私たちがこうやって取材する際、多くのスタートアップ経営者の方々がその目的に挙げるほど、各社、最も力を入れているテーマです。なぜこのファインディが支持されるのか、取材で山田さんにその反響や課題などをお聞きしました。

Findyについてまず教えていただいてもよろしいですか

山田:Findyは創業時からやってるサービスとして、ハイスキルなエンジニアと企業をマッチングする転職サービスです。それとハイスキルなフリーランスエンジニアと企業をマッチングする、この2つのマッチングのサービスから立ち上がってきてます。特徴としてはエンジニアのGitHubのオープンソース情報を解析して、スキルを偏差値化したりとか、そこから年収予測するみたいなところが強みになっていて、現在、8万人ぐらいユーザーがいて、導入社数も750社ぐらいといろんな会社さんに使っていただいています。

特徴的な企業さんでは、どういうところに使われてますか?

山田:大きいところで言うと、僕の古巣の三菱重工さんなんか使っていただいたりとか、あとはメガベンジャーっていうところでZOZOさんとかマネーフォワードさんとか、メルカリさんといったところ、さらにスタートアップでANDPADさんやSmartHRさんとか、そういった企業さんに使っていただいていて、本当に多くの会社さんに使っていただけるまでになっています。あと、heyさんとか、サイボウズさんとかそういったところです。

よいフィードバックはどのようなものがありますか?

山田:そうですね。特徴としてはカスタマーサポートが非常にこう、自分で言うのもアレなのですが、丁寧にできていることもあるのかなと思ってまして。特に企業さんの採用力をちゃんと上がるようなサポートしたいというのは、元々、創業時から思っていたりしてることです。というのも、創業事業で求人票の解析サービスがあったのですが、それが特に売れなかったことに関係があるんですけれど、求人をちゃんと作り込むと採用に効くっていうところの学びがあったので、やはり求人票をちゃんと作り込むところであったりとか。

あとは、テクノロジーだけじゃなくてヒューマンタッチみたいなところをすごく意識していて、ユーザーアクセスっていう部隊があるんですけど、そこの部隊が実際にエンジニアで転職活動に悩んでる方とか、どういう企業が面白いかっていうところに疑問を持っている方に 1 対 1 でお会いしてお話しさせていただいています。

ここが結構エンジニアの隠れたニーズみたいなところを掘り起こすといったこともしているので(そういった情報を)活用したマッチングみたいなところは企業さん側からもエンジニアさんからもいいコメントいただいてる感じです。

一方でまだまだ課題になってるな、こういうものが欲しいというリクエストもあると思うんですけど、そのあたりいかがですか?

山田:転職サービスの方に関して言うと、企業サイドからすると採用ができないし、PRをしたいっていうニーズはめちゃめちゃあるので、メガベンチャーになって人気のあるところはいいんですけど、新しいスタートアップとか何か工夫ができないかとか、そういうことってのはすごくよく頂いてます。それで最近、Findy Teamsっていうエンジニア組織の見える化のサービスを始めてるんですけれども、そういった組織改善みたいなことを(企業自体の)PRに使っていただける会社とかも出てきていますね。

Findy Teamsについて詳しく教えていただけますか?

山田:転職サービスをやってる中でCTOとかVPOと言われるエンジニアの経営陣とお話することが多かったんですが、元々アルゴリズムを作っていた会社だったので、そういったものをエンジニア組織を良くしていくために使えないかということは、たくさんコメントとしていただいていました。それを受けて作ったのがFindy Teamsなんです。エンジニア組織をGitHubであったり、ZiraであったりGitLabを解析してチームとして開発スピードとかであったりとか、開発のボリュームがどうかみたいなところを可視化していったんです。構想から 2 年ぐらいでリリースしたので結構、作るのが大変だったのですが(笑。

調達の概要を教えてください

山田:今回の資金調達は15億円というところで、メインはシリーズ B まで投資いただいてたファンドが7社中、グローバル・ブレインさんをはじめフォロー頂いてるというところで資金調達が進んだという点と、もう 1 つはCarbide Venturesという、トレジャーデータの創業メンバーが作ったファンドがあるんですけれども、そこもサポートとして入っていただくことになってます。

我々のようなSaaSが将来的にはグローバルに挑戦したいと考えてる中、トレジャーデータの培った市場創造であったりとか事業展開の経験っていうものを我々の中に取り込みたいと考えておりまして、それで今回、お願いしたという形になってます。

海外向けのサービスの展開も発表されてますので、そちらもお話しいただいていいですか?

山田:やはりエンジニア採用が課題じゃない会社がない、というぐらいIT業界のエンジニア採用には困っているというところで、日本人だけだと採用しきれないという会社さんが増えています。それで外国人を採用したいけれども外国で採用活動をすると、これは前職でもやっていたんですけれども、応募はたくさんくるけれど、誰がハイスキルなのかわからない。

そこに我々のスキル偏差値が使えるんじゃないか?っていうのが着想のきっかけです。外国人エンジニアの採用でマーケティングを今年の頭ぐらいから密かに始めていたところを、本格的に企業側にもサービス提供を始めるっていうのが今回、やろうと思っている感じになってます。

海外で初期のユーザーを獲得するにあたってどのようなことをされたんですか?

山田:もちろん小さく広告を始めたっていうのはあるんですけども、やはりひとつは年収予測みたいなところが非常に面白いと思っていただけた。これは大きいですね。日本の企業で働くとこれぐらい貰えるよ、みたいなところがインドとかバングラディッシュで現地で働くより結構多いっていうところで「こんなもらえるの」「面白いね」「実際にはどういう企業があるの?」といった問い合わせをいただいてました。

あとはこれ面白いね、という感じでベトナムとかであったんですけど、エンジニアのコミュニティで拡散頂いたりして登録が進んだのですが、データ見ていくとグローバルな会社で働いてるインドの方とか、日本の大手のSierとか働いてる方も登録していたりしていて非常に面白いなと思っています。

海外のエンジニアの方でも定量的に可視化されるし、そのエンジニアの方々も日本の企業で年収の予測がしてもらえるのである程度の評価軸がわかると。マッチングがうまくいきそうなサービスだっていうことですね

山田:そうですね。そういう風に作っていきたいなと思ってます。

今後はもちろんインドの中でも本当にアメリカのGAFAMなど、グローバルでもセンターのところで働いてる人はかなり高い年収だと思います。そうじゃない人は、まだまだ日本企業ほど(の年収)じゃなかったりするケースもあったりして、お互いにWin-Winなマッチングが作れていけると非常に面白いなと思ってます。コロナ明けみたいなところで、人の移動も出てきた時に投資できたら非常に面白いんじゃないかなとは思ってますね。

最後に今回調達した15億円の使途についても教えていただけますか

山田:1番はシリーズBの資金調達でやってきたFindy Teamsの開発はやっていきたいなと思っています。この状況に関しては当然、海外にもプレイヤーもいますし、我々の中でも開発したい部分ってのは非常にたくさんあったりはするので、まずはお客さんのニーズに答えられるようにしたいです。あと、エンジニアのマッチングサービスやっているのに、弊社もエンジニア採用が実は一番の課題っていうところでして・・・。何が辛いか?ってエンジニア採用?あれ?うちって何のサービスやってましたっけ??(笑。と。

エンジニア採用サービスのところもまだまだマッチング精度を上げていくであったりとか、あるいはスキル偏差値のアルゴリズムの精度も上げていきます。そういったところの開発投資で、そしてその先に、これだけ難易度の高いエンジニア採用を日本国内だけで解決するのは難しいので、海外というところは必ずやっていきたいなと考えています。この 三つをチャレンジしていきたいです。日本にいながらにして「Tech × 海外」というところを、ユーザーベースもでき始めてるので、是非こういった件に関して興味ある方はぜひ(ファインディに)来て欲しいと思っています。

今ちなみに何人ぐらいの組織になったんですか?

山田:正社員で70人ほどで、アルバイトやパートタイムであったり、フリーランスを加えると150名ぐらいのところまで来ていて、エンジニアはフリーランスも非常に多いのが創業期からの特徴だったりしてます。

組織はどれぐらいまで拡大するのですか?

山田:また、ちょうど5月に移転もするんですけど、年内に倍近いというところで、来年中には 2、300名に向けて採用を加速させていきたいです。

ありがとうございました!