未病状態における疾患マーカーの同定による新規創薬基盤技術開発の加速を期待
株式会社ヒューマノーム研究所(所在地:東京都中央区、代表取締役社長:瀬々 潤)は、このたび未病状態における疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術開発を目指し、国立研究開発法人 産業技術総合研究所を代表機関とし、国立大学法人 東京大学、武田薬品工業株式会社、アステラス製薬株式会社、第一三共株式会社、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社、NPOバイオ計測技術コンソーシアムと合同でAMED「次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(患者層別化マーカー探索技術の開発)」に提案しておりました「潜在疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術のフィージビリティ研究」が採択されたことをお知らせします。
株式会社ヒューマノーム研究所は、本研究においてデータの統合と統合したデータから患者の層別化に資する、潜在疾患マーカーを同定するAI技術・統計解析手法の確立と検証を担当いたします。
超高齢化社会の進行に伴う医療費増加を抑制するため、予防医療の発展や精密医療創薬の実現は喫緊の課題となっています。一方で、疾患に至る前段階に潜む異常を的確に示すバイオマーカー(以下、潜在疾患マーカー)が未確立のため、潜在疾患群のための医薬品の開発も困難な状況となっています。
本研究開発提案では、潜在疾患マーカーの同定を目指し、プロテオーム、メタボローム等のマーカーの定量をロボット技術により高品質にするだけではなく、デジタル画像・デジタルデバイスを含めた多様な手法で潜在疾患マーカーを探索します。さらに、これらを統合し創薬に結びつける人工知能(AI)技術の開発により、潜在疾患群の顕在化・層別化を起点とした創薬を志向します。また同時に、大規模な個人情報を利用したAIの運用に必須となる、個人情報保護法やGDPRに則ったデータの安価・安全な保存システムについても検証します。これらにより、創薬モデルの創発を試み、革新的精密医療創薬の実現につなげます。
採択された研究課題は、次の通りです。
採択事業名:次世代治療・診断実現のための創薬基盤技術開発事業(患者層別化マーカー探索技術の開発)
事業概要:次世代治療・診断を実現するための課題解決を試み、先制医療、個別化医療といった次世代治療・診断の実現を推進し、患者のQOL向上と医療費増加の抑制を目指します。
研究開発課題:潜在疾患マーカー同定による新規創薬基盤技術のフィージビリティ研究
研究開発代表機関:国立研究開発法人 産業技術総合研究所
研究開発分担機関:国立大学法人 東京大学、武田薬品工業株式会社、アステラス製薬株式会社、第一三共株式会社、Axcelead Drug Discovery Partners株式会社、NPOバイオ計測技術コンソーシアム、株式会社ヒューマノーム研究所
研究開発期間:2019年委託研究開発費決定日または10月30日~2021年3月31日(予定)
参考URL:AMEDホームページ https://www.amed.go.jp/koubo/06/01/0601C_00063.html
【株式会社ヒューマノーム研究所 会社概要】
「人間とは何かー」 健康が当たり前な世界において、個々が自分らしく、楽しく暮らせる健康社会を、最先端テクノロジーによるビッグデータの計測と、人工知能(AI)技術の開発・活用を実施することで、人間とそれを取り巻く環境の理解から実現する研究所です。