長距離量子暗号通信の事業化を目指すLQUOM(ルクオム)が、インキュベイトファンドからシードラウンドで資金調達を実施

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LQUOM株式会社は、インキュベイトファンドを引受先とする第三者割当増資により、シードラウンドで資金調達を実施したことを発表致します。これにより、長距離量子暗号通信の実現に必須となる量子中継機の開発及び事業化を進めて参ります。
■当社のミッション
量子コンピューターの発展に伴い、従来の暗号通信は瞬時に解読され、高度なセキュリティーを必要とする金融、自動運転、医療、インフラにおいては、新たな暗号通信技術が強く求められています。当社は、絶対的な安全性を保証する長距離量子暗号通信の研究開発を行い、早期の社会実装を目指します。

■資金調達の目的
当社は、長距離量子暗号通信の実現に必須となる量子中継機の開発及び事業化を進めております。これまで、量子中継器の実現に必要な、1.量子光源、2.量子メモリー、3.インターフェース技術の3つの要素技術の研究、および、それらの統合技術の開発を進めてまいりました。
この度調達した資金は、量子中継機の事業化に向けたプロトタイプの開発および人材採用に投資して参ります。

■長距離量子暗号通信について
現在の暗号通信は素因数分解問題を利用しており、最先端のコンピューターを活用しても、解読に膨大な計算時間を必要とし、その膨大な解読時間が暗号通信としての安全性を保証しています。
しかしながら、現在開発が進む量子コンピューターの計算速度は、将来的に最新のコンピューターと比較して、桁違いに速くなると言われており、従来の暗号通信の安全性が危険に晒されることが想定されます。 IoT、自動運転、遠隔医療、金融、軍事等は、高度なセキュリティーが必要不可欠であり、新たな暗号通信が求められています。
このような背景から、量子力学に基づく量子暗号通信が複数の研究機関で研究されています。量子暗号通信を用いると、原理的に、絶対に盗聴が不可能であるものの、 現時点では通信距離が数十km程度にとどまっており、本格的な社会実装に必要な数百km以上の長距離通信が実現されるまでには至っていません。
当社では、長距離通信を実現するために必要となる量子中継器の研究・開発を、国内外の研究機関と協力して行っており、近い将来の実用化を目指しています。

実用化に向けて製品組み込みを目指す量子光源(左)と量子インターネットを見据えた波長変換器(右)

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