Wi-Fiや有線通信からもSORACOMのサービスを利用可能にする、セキュアリンクサービス「SORACOM Arc」の提供を開始

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株式会社ソラコム(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長 玉川憲、以下ソラコム)は、これまでセルラー通信の利用が前提であったSORACOMの各種プラットフォームサービスをWi-Fiや有線通信、衛星通信といったあらゆるIPネットワークから利用可能にする新サービス「SORACOM Arc」の提供を開始します。
ソラコムでは、世界中でご利用いただけるIoT通信(セルラー、SigfoxなどのLPWAN)とともに、IoTシステムの開発および運用を支援するプラットフォームサービスを提供してきました。回線管理(*1)、IoTデータの収集や可視化(*2)、認証や設定情報をSORACOM側で管理・付与するクラウド連携(*3)は、迅速なIoT活用を実現します。また、セキュリティに配慮したデバイスへのリモートアクセス(*4)や閉域網接続(*5)は、セキュアな運用をサポートします。お客様は、SORACOMプラットフォームサービスをご利用いただくことで、開発にかかる期間を短縮し、さらにユーザーコンソールやAPIを用いて大規模なIoTシステムを効率的に管理していただけます。

しかしながら、これまでSORACOMプラットフォームサービスの利用にあたっては、SORACOMが提供するデータ通信サービス利用が前提となっており、他の通信をご利用のケースでは、SORACOMプラットフォームサービスをご利用いただけませんでした。

本日より提供するセキュアリンクサービス「SORACOM Arc」 は、Wi-Fiや有線通信などのセルラー以外の通信手段からも、SORACOMプラットフォームサービスの利用を可能にします。

SORACOM Arcでは、仮想SIM(*6)を各デバイスに対して発行し、仮想SIMを使って認証を行うことで、デバイスとSORACOMの間で安全で保護された通信経路を確立します。認証および安全な通信回線の確立にはWireGuard(*7)を採用しており、同プロトコルに対応したデバイスでご利用いただけます。

配送用ロボットを想定したユースケースでは、屋外のロボットにはセルラー通信、屋内のロボットにはWi-Fiを使い分けながら同じ設定でお客様のシステムに連携するケース、同じロボットでも移動中はセルラー通信経由でクラウドに位置情報のみを送信し、配送拠点に滞在中はWi-Fiネットワークを利用して大量のログデータをアップロードするケースで、SORACOM Arcをご活用いただけます。どちらのネットワークを通じて送られたデータも、SORACOMプラットフォームサービス上では単一のIDに紐づけて扱われることから、デバイス認証、クラウド接続、API管理の一元化が行えます。

SORACOMプラットフォームの特徴である「クラウドサービスの認証情報や証明書をデバイスで持たなくてもよい」、「運用後に転送先を変えられる」、「デバイスとクラウド間のフォーマットの違いを吸収できる」といったセキュアかつ柔軟な運用をそのままに、SORACOM Arcは、IoTコネクティビティの新しい選択肢を提供します。
SORACOMプラットフォームは、増え続けるIoTデバイスをつなぐ柔軟性・拡張性の高いシステムを、Connectivity AgnosticおよびCloud Agnosticにサポートしていきます。

セキュアリンクサービス「SORACOM Arc」

提供開始日
2021年6月23日

特徴

SORACOMプラットフォームの各種サービスを、 Wi-Fiや有線通信、衛星通信といったあらゆるIPネットワークから利用できます。
エージェントプログラム「soratun(ソラタン)」を利用することで、仮想ネットワークインタフェースやSORACOMプラットフォームへの接続を容易に作成します。
SORACOM IoT SIMを利用している場合は、SIMを使用した認証により動的に仮想SIMを発行します。

利用シーン

セルラーとWi-Fi対応の2つのデバイスが混在しているが、クラウド側は同じ環境を使用したい。
クラウド上のイントラネット環境に接続するのに閉域網サービスを使いたいが、コスト削減のためセルラー回線とインターネット回線を併用したい。
SORACOM IoT SIMを利用しているが、データ通信料を削減するために、可能な環境では Wi-Fi を併用したい。クラウドへの連携には、SORACOM Beam を用いて認証情報を管理しており、Wi-Fiでのデータ送信時も同じ設定を利用したい。
SORACOM プラットフォームサービスを SORACOM IoT SIMを購入する前に試したい。デバイス購入前に、Wi-Fi対応機器から一通りのSORACOMプラットフォームを活用したIoTシステムの動作を確認したい。

ご利用料金(税込)
■初期費用
55円(仮想SIM作成手数料)

■基本料金
仮想SIMあたり55円/月(1GBの通信量を含む)

ただし、SORACOM IoT SIMと紐付けることなく、仮想SIMを単独で作成した場合、1仮想SIMあたり88円/月(1GBの通信量を含む)

■データ通信料金
SORACOMプラットフォームへのデータ通信量に応じて仮想SIMあたり22円/GB が発生します。(上り/下りの合計。データ通信量は1GB単位に切り上げて課金)
無料利用枠をご提供します。SIMやデバイスがなくとも、SORACOMプラットフォームサービスをお試しいただけます。

■無料利用枠
毎月、1仮想SIM分の基本料金とデータ通信量1GB
1オペレーターあたり、1仮想SIMの初期費用(日本カバレッジ、グローバルカバレッジでそれぞれ1つ作成いただけます)

ウェブサイト:
https://soracom.jp/services/arc/

■技術解説、利用方法

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