(株)chaintopeと九州農産物通商(株)、福岡県産ブランド農産物の輸出トレーサビリティ実証に成功

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~ブロックチェーンで “メイド・イン・フクオカ” を証明~

 このたび、福岡から世界へブロックチェーン技術を発信する(株)chaintope(本社:福岡県飯塚市、代表:正田英樹)と魅力ある地域特産品をアジアを中心とした世界各国へ輸出する九州農産物通商(株)(本社:福岡県福岡市、代表:田篭恭一)は、福岡~香港間の既存サプライチェーンにおいて、ブロックチェーン技術を活用した福岡県産巨峰及びシャインマスカットの産地出荷から消費者が購入するまでの流通工程におけるトレーサビリティ(※1)実証に成功しましたのでお知らせします。

1.本実証事業について

 この実証事業は、ブロックチェーン技術の振興を進める福岡県の事業(※2)の一環として行われたもので、(株)chaintopeが提供するブロックチェーンシステム「Tapyrus(※3)」が採用されています。本トレーサビリティシステムは、改ざんが困難なブロックチェーンの特性を生かし、産地偽装の防止や食の安全・安心を実現する技術として今後の展開が大きく期待されるものです。

 今後は、2022年1月に同区間において福岡県が誇るブランドいちご「博多あまおう」の実証を予定しており、福岡県産品の更なる輸出促進や食の安全・安心の実現に貢献するため、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティシステムの開発・展開を進めてまいります。

2. 背景

 農林水産省は、2030年までに農林水産物や食品の輸出を5兆円に増やすという目標を実現するため、今後、優先的な支援先の候補として300を超える地域や企業のリストをまとめました。
(出典:農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/council/seisaku/kikaku/bukai/attach/pdf/kikaku_0310-11.pdf
 同リストにおいて福岡県内の品目も多数指定されており、農林水産省の掲げる目標5兆円達成の後押しが期待されています。また、コロナ禍の影響より、農産品の輸出に関わる各関係者の意識が大きく変化しております。トレーサビリティを明らかにして商品力を強化したい生産者、商品の製造及び流通過程を確認し安心して商品を購入したい消費者、トラブルに迅速に対応したい物流業者及び小売業者などサプライチェーンに関わる各関係者が安心安全かつ迅速確実に商品を取り扱うためにデジタル技術を用いた変革が求められています。

3. 八女市産巨峰などのトレーサビリティ

 2021年8月下旬から9月上旬にかけて実施された実証1回目については、八女市産巨峰及び川崎町産シャインマスカットをトレーサビリティの対象としました。温暖な気候と豊かな清流に育まれた肥沃な土壌から生まれた福岡県産フルーツが四季を通じて多く集まるJAふくおか八女(※4)から巨峰、(株)chaintopeと親交のある川崎町ラピュタファーム(※5)からシャインマスカットを出荷協力いただきました。それぞれの産地の出荷担当者にスマホアプリを利用してトレーサビリティ情報を記録していただき、九州農産物通商(株)により輸出され香港の店舗へ届けられました。そして、香港の青果店「三代家」を訪れた顧客にぶどうのパッケージに貼り付けたQRコードをスキャンしてトレーサビリティ情報を閲覧いただき、トレーサビリティ情報の有無による「顧客の購買行動や意識の変化」をアンケートにより調査しました。

ラピュタファーム(杉本農園)での作業の様子

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