サントリーグループのサンベンドが、Kore.aiのエンタープライズ向け会話型AIプラットフォームを採用

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自販機コールセンターとして初のAIチャットボットによるお客様窓口開設をめざす

会話型AIソフトウェアのリーディングカンパニー、米Kore.ai(コア・エーアイ)社の日本法人であるKore.ai Japan合同会社(本社:東京都港区、エグゼクティブ・バイスプレジデントアジア太平洋 及び 日本社長:スリニ・ウナマタラ、以下「Kore.ai」)は本日、サントリーグループの株式会社サンベンド(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:大竹篤、以下「サンベンド」)が、エンタープライズ向け会話型AIプラットフォーム「Kore.ai Virtual Assistant Platform」を採用したことを発表しました。サンベンドは、同プラットフォームを活用して、自販機コールセンターとして初のAIチャットボットによるお客様窓口の開設をめざし、システムを構築中です。
サンベンドは、サントリーグループの自動販売機・飲料ディスペンサー・ビールサーバー等の管理・運営およびコールセンター業務を行っています。同社は、お客様に美味しく安全にサントリー飲料を楽しんでいただくことめざし、最新鋭の機材を開発するとともに、それらの機材を効率的に運用することをミッションとしています。全国に展開しているサントリー飲料用自動販売機は数十万台におよび、サンベンドは、このメンテナンスや機材の設置、引揚、また、再投入に必要な機材のメンテナンス運営や部品リユースなどを行っています。お客様対応を行うコールセンターは、東京と沖縄に配置しており、コール入電件数は年間60万件以上に上り、コールセンターでは慢性的な人材不足という課題を抱えています。加えて、コロナ禍や台風発生等における業務継続(BCP)の課題、季節や時間帯における入電件数の繁閑差への柔軟なシフト組みなども課題と捉えていました。

このような課題に対応できれば、消費者満足度がさらに向上できると考え、サンベンドでは、2018年にIVR(音声自動応答)を導入し、空き缶回収、売り切れ対応にかかわる業務を自動化しました。しかしながら、IVRでは対応可能な業務領域が限定的なため、さらなる業務自動化をめざし、このたび、「Kore.ai Virtual Assistant Platform」を採用しました。

「Kore.ai Virtual Assistant Platform」は、独自の3つのエンジンを組み合わせた自然言語処理により、人と会話をしているような形で高度な問い合わせ対応やアクションを実現します。テキストと音声の両方に対応しており、追加費用なく30以上の外部チャネルとの接続が可能です。事前に作成したフローから外れる予測不可能な発言に対しても対話を継続することができ、AIによる自己解決率は80%を超えています。

サンベンドでは、2020年後半に、チャットボット製品の導入を検討開始しました。複数のシステムを比較検討した結果、絶対要件であったCRMシステムと連携可能な点を満たし、将来性やコスト面などを総合的に判断し、「Kore.ai Virtual Assistant Platform」の採用を決定しました。従来のチャットボット完結型ではなく、消費者からの問合せ情報を担当のルートセールスへ連携するエンドツーエンドのコール自動化を実現できること、コールをオペレーターにつなげる必要がある場合は、その通話履歴や発信者の詳細をすべてオペレーターに受け渡し、コールの引継ぎを簡易化できること、また、将来的には、チャットボット対応と音声対応をひとつのプラットフォームに統合できること、新しいシナリオを作る開発環境が整っているという要件を満たしていることなども評価の対象となりました。

サンベンドでは、2022年1月の稼働をめざして、システムを構築中です。新システム稼働時には、自動販売機の管理ステッカーにQRコードを記載し、消費者や自販機設置企業・オーナーは、このQRコードをスマートフォンで読み取ることで、お問い合わせ画面にアクセスし、チャットボットとのやり取りによって問い合わせを行うことができます。現在は、管理ステッカーに記載の番号に電話をした後、管理番号を入力する必要がありますが、この手間も不要になります。また、CRMシステムと連携することによって、問い合わせのあった内容は、ルートセールスに自動でメール通知されるようになります。今回の導入により、サンベンドでは3年後に、現在の有人によるコールセンター業務のうち4割の自動化実現を見込んでいます。さらに、将来的には、「Kore.ai Virtual Assistant Platform」を活用した音声AI統合も視野に入れています。

■サンベンドが構築中のシステム概要図

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