ロボットによる水産業の省人・省力化ー長崎の漁師主導で「漁火(いさりび)ロボ」を開発

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漁師が考え、大学、ロボット開発企業が具現化。漁業現場で欠かせないロボットに。

株式会社アトラックラボ(埼玉県入間郡三芳町藤久保16-37 代表取締役 伊豆智幸 TEL 049-293-6138)は、長崎県産業振興財団の海洋技術振興事業による支援を受ける、株式会社天洋丸(長崎県雲仙市 代表取締役 竹下千代太)、長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科 松下吉樹教授、長崎県総合水産試験場 高木信夫博士、株式会社ライトハウス(福岡県福岡市 新藤克貴CEO)と共同で「漁火ロボ」を開発しました。
アジ、サバ、イワシなどを漁獲するまき網漁業は異なる役割を持つ多数の船を使って操業します。長崎県橘湾海域で煮干し原料のカタクチイワシを漁獲する天洋丸船団の場合、3隻の灯船、2隻の運搬船、1隻の網船、1隻の作業船、合計7隻の船に約30人が乗り込み、夜間に操業します。灯船は魚を探して集める役目を担い、集魚灯を点灯して魚を集めます。網船と作業船は大きな網を水中に投入して、集魚灯の光に集まった魚群を取り囲みます。そして逃げられなくなった魚を運搬船が取り上げて港まで運びます。このように多くの人と船が別々の役割を持って操業が行われますが、近年では人手不足や乗組員の高齢化が進み、誰かが休むと操業に支障が出ることも懸念される状況です。
このたび開発した漁火ロボは、電動スラスターと200WのLED水中灯を備えた水上ドローンで、網をまき始めてから、網が閉じ終わるまでの間、網の中で光を発して魚が逃げないようにとどめておく役割を果たします。この作業を漁火ロボが担うおかげで、灯船の作業負担が大幅に減少しました。

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