Space BD ISS「きぼう」船外利用サービスをソニーに提供無線実験装置の宇宙空間での実証実験が完了

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日本初の外部運用クラウドを活用し、より効率的で柔軟な軌道上実証を実現

宇宙産業における総合的なサービスを展開するSpace BD株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:永崎将利)は、ソニーグループ株式会社が、独自に開発する低消費電力広域(LPWA)通信規格ELTRES(TM)に対応した無線実験装置の宇宙における実証実験を行うに際し、国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟の船外プラットフォーム利活用サービスを提供しました。ソニー様による宇宙空間での無線実験装置の信号受信は無事成功し、2022年10月27日に軌道上での全ての実証実験が完了したことをお知らせいたします。
ISS「きぼう」船外にある中型曝露実験アダプタ(i-SEEP)を活用した本サービスの特徴は、電力、通信などの実験に必要なリソースをISSから直接供給を受けることで、人工衛星による実験と比べて迅速、安価、かつ低リスクでの実験が可能である点です。このサービスの利用により宇宙空間での機器実証へのハードルを下げ、より多くの方に宇宙を利活用してもらえるよう、Space BDは今後もサービス拡充に努めます。

本プロジェクトにおけるSpace BDの提供サービス

Space BDは、船外プラットフォーム利活用サービスとして、JAXAからの打上げ機会・ISS「きぼう」船外利用枠の確保や、各種技術調整、各環境試験結果の審査、官辺手続など、実験装置の宇宙での実証に必要なサービスを一貫型で提供しました。
ソニー様の無線実験装置の実証実験においては、i-SEEPを活用することで、開発者様に実験装置の製造に注力していただく一方で、宇宙空間での電力供給/通信トラブルなどのリスクが低減された、より最適な実験環境を整えました。
更に、曝露実験期間の延長を含むソニー様の運用計画の見直しに柔軟に対応できたことも、i-SEEPを用いた軌道上実証の強みと言えます。
また本件では、日本初の外部運用クラウドを活用しています。これまでデータ取得などのためにISSと通信をするためには、JAXA筑波宇宙センターの敷地内から、JAXA管制官を通じてのみ連携をすることが出来ました。2022年4月にJAXAが新たに整備した外部運用システムを活用することで、ソニー様は事前に許可されたJAXA敷地外からISSと通信することができ、Space BDが窓口となりサポートすることで、より効率的で手軽な軌道上実証を実現することが出来ました。

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