Figma と FigJam を Google for Education で無償提供。児童/生徒の「主体的・対話的・創造的な学び」を支援
ブラウザ上で共同編集可能なデザイン・プラットフォームを提供する Figma, Inc.(本社:米国サンフランシスコ)の日本法人 Figma Japan 株式会社(東京都千代田区、日本カントリー・マネージャー :川延 浩彰)は、Figma が提供している Google for Education 向けの教育プログラムを日本国内の小学校、中学校、高校へ展開することを発表しました。
Figma は共同で製品を作るチームのためのデザイン・プラットフォームです。Webベースで、チームのブレインストーミングやデザインなど、より優れた製品作りのスタートから完成までのあらゆるフェーズを支援します。
今回の日本国内への展開は、Google for Education と Figma との初めてのパートナーシップに基づくものです。Chromebook(TM) の柔軟で使いやすくセキュアな特性と、Webベースの共同編集作業が可能である Figma と FigJam のコラボレーションにより、児童/生徒と教育者が共に作業したり、デザインしたり、学ぶことを、より速く簡単に、楽しく体験できるようサポートします。
日本の教育DXにおける「Figma と Google for Education の教育プロジェクト」の意義
日本が教育DXの新時代に進む中、児童/生徒ができるだけ早い段階でデジタルリテラシーを身につけるための道筋を作ることは極めて重要です。Google for Education が学校に広く普及し利用しやすくなることで、児童/生徒たちは教室の中でも外でも、個々のデバイスでデジタル・スキルを学び、実践できます。
Figma と FigJam に Chromebook、または他のデバイスから簡単にアクセスすることができ、児童/生徒と教育者は魅力的でインタラクティブな学習環境の中でアイデアを簡単に交換したり、シームレスに共同作業を行うことが可能となります。Figma と Google for Education はデザイン思考の柱である、問題解決、コミュニケーション、コラボレーション、反復思考など子供たちにとって重要なスキルを強化すると同時に、学ぶ楽しさや喜びを感じる場を提供します。
教育分野における Figma のビジョンと取り組み
Figma は「To make design accessible to everyone=すべての人がデザインを利用できるようにする」をビジョンとして掲げています。場所やデバイスに関係なく誰もが、とくに児童/生徒でも、簡単にアイデアを形にできる世界が Figma の目指す姿です。
今年6月に米国で行われた Figma 主催のデザインカンファレンス「Config 2023」において、Figmaの共同創業者兼 CEO の Dylan Field(ディラン・フィールド)は、「Figma では2016年の一般発売以来、すべての製品を学生や教育関係者のために無償で提供しており、これからも無償であることを約束する」と述べています。米国での Google for Education との教育プログラムは2022年に開始され、初期のベータ版への参加者は全米の50学区と約1万人以上の生徒へ拡大しています。
2023年のはじめに Figma は、すべてのK-12教育機関(およそ5歳から18歳までの生徒)のユーザーに Figma のエンタープライズ製品(有償プラン)への無料アクセスを提供することを通して、教育分野への投資をさらに拡大しました。本 Figma 製品では、学校の管理者や教育者が授業管理や生徒の安全をサポートするために、Figma の使用環境を最大限にコントロールおよび可視化することができます。また、Figma が高校だけでなく、K-12まで利用範囲を拡大したことも大きな進歩です。現在までに、全米の85以上の学区で Figma と FigJam が学校の教室で使用されています。
日本での「Figma と Google for Education の教育プログラム」のポテンシャル
2017年に改定された学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」によって知識の理解の質を高め資質・能力を育んで行くことが掲げられました。これらを実現するために、教育現場では ICT を最大限に活用し「個別最適な学び」と「協働的な学び」を一体的に充実させることが求められています。2019年に文部科学省が開始した「GIGAスクール構想」により、小中学校の生徒に一人一台デジタル端末が配布されるなど、教育現場の ICT環境の整備は着実に進んでいます。しかし、実際に ICT を活用した「個別最適な学び」「協働的な学び」への取り組みは、自治体や学校ごとにまだ差がある状況で、今後の更なる進展が期待されています。
Figma と FigJamは、「ブレインストーミング、情報整理、プレゼンテーション、ディスカッション、共同作業」など、個別学習/協働学習を問わず、あらゆる学習シーンで活用することが可能です。Chromebook は日本の教育現場で広く導入されており、「GIGAスクール構想」によって全国の小中学校に整備された端末の4割以上 が ChromeOS(TM) となっています(※ 1) 。
今回の「Figma と Google for Education の教育プログラム」を通じて全国の教育機関に Figma および FigJam を提供することで、児童や生徒の「個別最適な学び」と「協働的な学び」を支援し、「主体的・対話的で深い学び」の実現に貢献していきたいと考えています。
(※1 出典:文部科学省「GIGAスクール構想に関する各種調査の結果」https://www.mext.go.jp/content/20210827-mxt_jogai01-000017383_10.pdf
GIGAスクール構想実現に向けたICT環境整備調査 株式会社MM総研より
https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=475 )
日本での「Figma と Google for Education の教育プログラム」の展開について
日本では 2023 年 4 月より、日本の教育の現状を理解するために、実際の教育現場で Figma と Google for Education の教育プログラム・パイロット版の導入を開始しました。2023年9月現在では Figma と FigJam は、複数の都道府県の公立、私立、インターナショナルスクールの小学校、中学校、高校のそれぞれの年齢の児童/生徒が使用しています。児童/生徒たちは、あらゆる授業の中でカスタマージャーニーマップの作成、学校関連アプリのインターフェースやプロトタイプのデザイン、チーム・ブレインストーミングなど、幅広く Figma と FigJam を活用しています。