Casley Deep Innovations株式会社(本社:東京都渋谷区恵比寿4-20-4 恵比寿ガーデンプレイスタワーB1F/研究所:東京都文京区本郷 代表取締役 砂川 和雅、以下 :当社)は、10万人規模が来場した大規模花火大会において、衛星通信によるハイパー・セキュア・ネットワークおよびストレージ網の構築、デコンボリューションによる画像鮮鋭化とリアルタイム映像伝送を用いた、警察向け大規模雑踏警備支援を実施したことをお知らせいたします。
コロナ規制が明けたことにより、日本各地で大規模イベントが再開され、数年振りの催しを楽しむ人出によって例年以上の動員を見せています。
このような想定を超える人出に対応するため、地域の警察・消防・自治体・主催者はイベントにおける警備体制を強化していますが、警備人員の不足、事件・事故の発生、犯罪や違法ドローンの飛行など、大規模イベント開催での警備上の課題が噴出しています。
昨年、韓国イテウォンでの雑踏事故では、混乱した群衆が折り重なって154名*が亡くなるなど痛ましい事故が発生しており、公共機関やイベント主催者に要求される安全管理レベルは日に日に高まっているのが現状です。
* https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGM317AD0R31C22A0000000/
このような大規模イベントでは、参加者が過密となった場合に十分な人員を配置し、迂回路への誘導、規制などを通して安全に導線を確保することが必要となります。そのため、事故に繋がりそうな重点監視エリアをリアルタイムで監視するための映像伝送が求められますが、その実現は、高度なセキュリティの確保、安定的な通信インフラの維持、雑踏警備に特化したシステムやカメラ動作に熟知した人員の確保などの課題により、極めて難しいのが現状でした。
当社は、このような社会課題に対し大規模イベントにおいて警備を支援するためのソリューション「DiCaster Police」を開発し、大規模花火大会において警察向けの大規模雑踏警備支援を実施するに至ったものです。
■DiCaster Policeの特長
DiCaster Policeは、大規模イベントにおいて高度なセキュリティを確保しながら、安定した通信によって複数台のカメラをリアルタイムに映像伝送し、大規模雑踏警備を支援するソリューションです。
今回の構成では、衛星通信6基を同時利用し、当社独自のweb3.0 秘密通信技術によって複数拠点を閉域接続することで、ハイパー・セキュア・ネットワーク*1網を構築しました。
次に、異なった拠点間の映像伝送・データ連携を実現するため、同じくweb3.0による秘密分散技術でハイパー・セキュア・ストレージ*2網を構築、取得したカメラの映像データをデコンボリューションによって画像鮮鋭化処理を行い、リアルタイムで最大9箇所の重点監視エリアを連続10時間以上安定的に伝送しました。