夢の別荘は近場でーーポストコロナの不動産購入「Pacaso」(1/2)

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Image Credit:Pacaso

2020年は顧客行動が大きく変わりました。例えばキャンプ用品市場。ソーシャルディスタンスを意識し始めた4〜5月以降、米国ではキャンプ、RV車、ドライブ旅行に関する主要製品が2桁、3桁の伸びを示したそうです。こちらの記事では、4月後半の2週間、レクリエーション・テント(30%増)、ハンモック(103%増)、キャンプセット(119%増)、キャンプファイヤー用品(42%増)などのキャンプ用品の売上が増加したことを伝えています。

空の移動が嫌厭されリゾート地や国外旅行が控えられました。そのため、他人との接触をなるべくしない大型バンやキャンプカーをレンタルして都心から2〜3時間、遠くても4〜5時間程度の郊外で過ごす需要が高まったのだと思います。同様のトレンドが別荘市場にも発生しています。

今回紹介する「Pacaso」は、まさに手軽に別荘で時間を過ごしたい需要を抑えた不動産売買プラットフォームを展開するスタートアップです。ただし別荘の場所はリゾート地ではなく、大都市から2〜3時間にある比較的容易にアクセスできる場所です。キャンプ市場と同じく近郊需要です。

同社共同創業者は不動産情報検索サイト大手「Zillow」のグループ企業で代表を努めた経験を持つSpencer Rascoff氏で、業界を知り尽くした経験豊富な企業です。また9月30日には、シアトルのVC「Maveron」がリードする1700万ドルのシードラウンドを発表し、Crosscut、Global Founders Capital、元スターバックスCEOのHoward Schultz氏らがラウンドに参加しています。シード調達に加え、合計2億5,000万ドルのデッド調達を行いました。(次につづく)

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