安全運転でガソリン代がタダになる?ーーコネクテッドカー定額利用の「SmartDrive Cars」本日からサービス申し込みを開始

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移動に関するビッグデータ解析プラットフォームを展開するスマートドライブは4月12日、月額定額で車を利用できるコネクテッドカーサービス「SmartDrive Cars」の申し込みを開始すると発表した。最短1年の契約から利用可能で、車種や契約期間に応じて定額料金の価格(参考例:NISSAN NOTE e-POWER 5年リースの場合で月額40,100円)が変動する。利用可能エリアは東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の1都3県から。

利用できるのは軽自動車やワンボックスなど12車種で、ライフステージの変化に応じて最短1年で乗り換えが可能。また、月額費用の中にはカーナビやETC、メンテナンスといった基本装備や点検に加え、車検や自動車税、自賠責保険が含まれているため、定額費用以外の追加出費の範囲が任意保険やガソリン代など最小限に留められている。

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さらにスマートドライブ社ならではの特徴としてインターネット接続サービスが挙げられる。同社はこれまで主に法人向けにビッグデータとIoT機器を活用した車両効率化サービスを展開しており、SmartDrive Carsでもそのノウハウを活かした機能が提供される。例えばアクセルやブレーキなどの挙動から、安全運転の度合いに応じてAmazonギフト券などに交換できるポイントを付与したり、走行履歴や車検のスケジュールといった情報をスマートデバイスでいつでも確認できる機能が予定されている。

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アプリは開発中の画面

<参考記事>

1万台の車両ビッグデータがもたらしたのは「予測する力」ーースマートドライブが10億円の第三者割当増資を公表

ところでスマートドライブ代表取締役の北川烈氏に、近年増えている定額制の車両リースサービスやカーシェアなどとの違いについて訪ねた際、「移動のサービス化」という興味深いコンセプトについて説明してくれた。「保有」から「共有」へ資産の考え方が広がるなか、例えばUberのように移動も必要な時に必要な分だけを購入するという手法が登場しているのはご存知の通りだ。

一方で、Uberやタクシー、カーシェアだけだと効率の悪い場合もある。例えば地方であれば、毎日通勤にカーシェアを使ったのであれば当然割高になってしまう。かといって車を保有するほどの興味もない。そういった保有でも共有でもない、言わば中間層に対して最適なソリューションを検討した結果が今回のSmartDrive Cars、というわけだ。

ここで重要になるのがビッグデータになる。

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今回も実施されるが、ポイントをインセンティブに貸し出した車両から安全運転に必要なデータを取得することができれば、彼らはそれを別のビジネスに活用することができる。北川氏によれば、こうやって効果的に車両からデータを集めることで、将来的にガソリン代の負担も可能になるのではないか、という話もしていた。

移動手段としての車両を無料で配布し、そこで得られるデータでビジネスを拡大させる。これが100%でなくとも可能になれば、例えば使わない月は月額費用負担が軽くなったり、前述のようなインセンティブバックが現実のものになってくる。これが北川氏の頭の中にある「移動を可視化」することで実現できるシェアリングの世界観だった。

実際の利用が進み、描いているビジョンがサービスとして提供されるようになった際にはより他のサービスとの違いが明確になるだろう。またその際にお伝えしたいと思う。

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