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TripAdvisorが新機能「クルーズ」の検索に対応して狙う相乗効果とは

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ピックアップ:TripAdvisor Launches Cruise Metasearch to Tap Into a New Revenue Stream ニュースサマリー:一度は誰もが利用したことがあるだろうTripAdvisor(トリップアドバイザー)に新機能が登場した。旅行系テックサイト「Skift」は10日、ホテルやレストラン、アクティビティーや飛行機に加えて「クルーズ」のメタサーチ対応…

woman standing on dock near ship holding luggage and carrying handbag
Photo by bruce mars on Pexels.com

ピックアップTripAdvisor Launches Cruise Metasearch to Tap Into a New Revenue Stream

ニュースサマリー:一度は誰もが利用したことがあるだろうTripAdvisor(トリップアドバイザー)に新機能が登場した。旅行系テックサイト「Skift」は10日、ホテルやレストラン、アクティビティーや飛行機に加えて「クルーズ」のメタサーチ対応を開始したことを伝えている。

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今回の新機能により、同社プラットフォーム上で約7万を超えるクルーズ船の価格などの比較が可能となった。現在はアメリカ、イギリス発のクルーズ船のみに対応している。なお、同社の競合であるKayakは既にクルーズ船の検索に対応している。

話題のポイント:クルーズ船での旅といえば高額なイメージが強かったですが、近年では気軽に利用できるプランも増えてきているようです。

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TripAdvisorのUIは非常にシンプルで、自分が尋ねたいエリアと時期を選択し、検索をかけると一覧が表示されます。試しにカリビアンを目指してみようと思います。

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結果は最安値で1週間・7万円台から可能と思っていたよりも安い印象です。

一方で通常のTripAdvisorであれば、レストランやホテルを同プラットフォーム上で直接予約可能なのですが、クルーズ船の場合現時点では、パートナシップを結んでいるクルーズ船運営会社や代理店のページへ遷移する仕組みになっていました。

加えてクルーズ船の場合、搭乗前日のホテルや港までのフライトを取らなければならないケースがほとんどです。つまりクルーズ船予約に付随する”旅”の予約も同プラットフォーム内で完結させる考えも当然あると思いますが、まだそこまでの体験は提供できていないようです。

旅の選択肢、つまり訪れる場所や国、移動方法が増えていく中で、オンライントラベルエージェンシーの数も増加しています。それは同時に、使いにくくて存在意義のあまりないOTAはどんどん淘汰されていくことを意味します。

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出張の効率化を狙えーービジネストリップに特化したオンデマンド旅行コンシェルジュ「Lola」

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ピックアップ:Lola.com raises $37M to take on SAP and others in the world of business travel ニュースサマリー:トラベルスタートアップのLolaが3月27日、3700万ドルの資金調達を実施したと発表している。ラウンドはシリーズCでリード投資家はGeneral CatalystとAccel。CRV、Tenaya Capit…

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ピックアップLola.com raises $37M to take on SAP and others in the world of business travel

ニュースサマリー:トラベルスタートアップのLolaが3月27日、3700万ドルの資金調達を実施したと発表している。ラウンドはシリーズCでリード投資家はGeneral CatalystとAccel。CRV、Tenaya CapitalまたGVも参加している。

同社は、オンデマンド型で旅行前や旅行中のビジネストラベラーサポートを可能とするサービスを提供。設立者はPaul English氏とBill O’Donnell氏で、両者はOTPとして著名なKayakのCTOと共同設立者を務めていた経歴を持つ。

Lolaの利用場面は大きく2つがある。

一つ目が旅行前。例えば「2019年5月1日から3日間、東京・六本木で会議がある」とすれば同社の専門家がいくつかの案を提案してくれる。ユーザーはそこから選択するだけで、全ての作業を代行してくれ、予約は完了する。

二つ目が旅行中。例えばフライトの遅延などが挙げられる。緊急事態が発生した際に、プライベートコンシェルジュのように24時間のサポートを受けることができる。同社のトラベルエキスパートが、ユーザーの希望に従ってホテルの予約や代わりのフライトの予約をしてくれる。

同社によれば、2018年におけるLolaを通した予約は昨年に比べ423%向上し、収益も786%上昇したとしており、ビジネストラベラーへの認知が広がってきていることが受け取れる。

話題のポイント:近年のトラベルスタートアップは、ピボットを繰り返し小さなターゲット層に絞った各種サービスを繰り出している印象を受けます。Lolaのケースでは、まずビジネストラベラーという枠組みに搾り、オンデマンド型コンシェルジュサービスの提供に辿り着きました。以下で、プラットフォームの中身を見てきます。

まずは予約画面。ExpediaやBooking.comのようなシンプルなUIの印象を受けます。

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続けて予約後の管理画面。企業向けなトラベルサービスなため、会社のメンバー単位で予約の確認をすることが可能です。また、デジタル上で領収書の発行や管理をまとめることができるので、管理側としては非常に楽になりそうです。

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最後はレポート機能。団体でのトラベルにおける旅行費用の管理は、数が増えるほど難しくなります。Lolaでは、それを一つのプラットフォーム上で自動的に可視化してくれます。

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「なぜLolaを使うのか」が企業にとって明確になってきていることが、利用者の増加や収益の増加に繋がっていると予測されます。

また、昨年11月からはAmerican Express(アメリカンエキスプレス)が提供するAmerican Express Global Business Traveler(GBT)とのパートナシップを発表し、GBTのユーザーはLolaをディスカウントプライスで利用可能となりました。

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Lolaプレスリリースより

LolaのプレスリリースによればGBTは毎年450億ドルを超える利用額が算出そうで、今回のパートナシップにおいて最低でも1億ドルの売り上げ増加が見込まれるだろう、と予測しています。

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次なる市場は「旅先到着後」。ニッチな移動需要を狙うWelcome Pickupsが330万ユーロを調達

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ピックアップ: Welcome Pickups lands €3.3 million funding to offer ‘in-destination’ travel services ニュースサマリー: 3月22日、旅先移動サポートを行うギリシャ拠点のトラベルスタートアップ「Welcome Pickups」が330万ユーロの資金調達に成功したと発表。同社は空港ピックアップ…

Image Credit: Welcome Pickups

ピックアップ: Welcome Pickups lands €3.3 million funding to offer ‘in-destination’ travel services

ニュースサマリー: 3月22日、旅先移動サポートを行うギリシャ拠点のトラベルスタートアップ「Welcome Pickups」が330万ユーロの資金調達に成功したと発表。同社は空港ピックアップ、滞在グッズの支給、24時間対応の旅行先アクティビティ情報サービスを提供。

旅行先空港に到着してから帰国便に乗るまでの旅先移動需要を包括的にサポートするのがWelcome Pickups。提携ホテルまでの移動や代理店が販売する旅行アクティビティに必要な移動手段を提供。

たとえば海外旅行をする際、移動手段として配車サービス「Uber」や現地タクシーを自前で手配する必要があったが、Welcome Pickupsはこうしたストレスを解消する。

2015年の創業から2018年末までに32拠点で40万の旅行者にサービスを提供した。2019年末までには100万旅行者までトラクションを増やしたい意向。

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話題のポイント:成田空港を訪れると出迎えゲートに旅行者の名前が入ったプラカードを持ったドライバーをよく見かけることがあります。旅行会社や宿泊先から手配されたドライバー達です。Welcome Pickupsは正にこうした旅行先ドライバー手配をITの力で効率化しようとしています。

連絡手段はアプリを通じたメッセージに統一。ドライバーは利用者の飛行機の到着日時を手軽にアプリを通じて知ることもできます。現地に到着したら専用SIMカードや地図が用意されていますし、遊び先に迷ったら問い合わせられる対応オペレーターがいます。

これまで当たり前に見かけていた需要を、当たり前に普及した技術・機能を用いて1つのサービスにまとめているのがWelcome Pickupsと言えるでしょう。1つ1つを切り取ると非常にニッチな市場ですが、一元化することで大きな需要を丸ごと抱えられるという同社の戦略が伺えます。

トラベル市場は「旅行前」「旅行中」「旅行後」の3つのカテゴリーに分断されており、各カテゴリーに存在するサービスがばらばらに分かれています。そして航空会社のCVC(Corporate Venture Capital)が同3カテゴリーの水平統合を目指す動きがあります。

たとえば米国拠点のLCC(格安航空会社)「JetBlue」はすでに12以上のスタートアップに投資を実行し、旅行「前」から「後」に及ぶ顧客体験向上に動いています。東南アジア拠点の「AirAsia」もCVCを設立予定ということもあり、JetBlue同様の投資戦略を実施することが予想されます。

本記事で紹介したWelcome Pickupsは「旅行中」の需要を満たすサービスにあたります。この点、顧客体験の向上戦略に動いているCVCのコンテキスト(背景)を理解すれば高い事業シナージーを生み出せるはずでしょう。単なる旅先移動需要とだけ語るだけではアピール力が弱くなってしまう印象です。

さておき、日本でも国内旅行及び海外旅行客向けに旅先到着後の移動需要を狙ったサービスを展開すれば、ANAやJALとのシナジーを生み出し将来的にExitを見据えた展開を狙える可能性があるはずです。「ニッチだから」と見過ごすのではなく、旅行客の体験プロセスを分解してどの分野を統合すれば新たな商機を生み出せるのか考えると良いアイデアを得られるかもしれません。

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