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ノーコードは何をもたらす:数々のサービスたち(1/2)

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ウェブサイトを手軽に作成できる「Wix」や「Strkingly」、ECサイトを構築できる「Shopify」に始まり、最近ノーコードサービスの活躍がこれまで以上に目立つようになりました。ざっと思いつくだけで下記のようなサービスが挙げられます。 「Scapic」:ARコマース機能実装サービス。3D化した商品を掲載でき、ユーザーはその場で商品の大きさや大凡の質感などを確認できる。商品の返品率を29%ほど…

Image Credit : Kevin Ku

ウェブサイトを手軽に作成できる「Wix」や「Strkingly」、ECサイトを構築できる「Shopify」に始まり、最近ノーコードサービスの活躍がこれまで以上に目立つようになりました。ざっと思いつくだけで下記のようなサービスが挙げられます。

  • Scapic」:ARコマース機能実装サービス。3D化した商品を掲載でき、ユーザーはその場で商品の大きさや大凡の質感などを確認できる。商品の返品率を29%ほど減らせるという。
  • Voiceflow」:音声チャットボットを手軽に作成できるサービス。AlexaツールやGoogleの音声アクションアプリ開発を行える。ドラッグ&ドロップのシンプルな操作性で音声アプリ開発ができる。
  • Coda」:Google SpreadsheetやDocを統合させた、オールインワン・プロジェクト管理ツールを提供。1つ1つ分けられたサービス機能を1つにまとめる動きもノーコード領域に入ってくる。

他にもアプリ開発の「thunkable」やメールマガジン「Substack」、チャットボット開発「Landbot」、クリエイターECプラットフォーム「Gumroad」など、枚挙にいとまがありません。

ノーコードがもたらす本質的な価値は、「誰でもクリエイター」にさせる点にあります。代表的な動きを挙げます。

ほとんどの会社で、いつも同じような仕事手順が必ずと言っていいほどあります。このプロセスを手軽に、かつ非常に綺麗な形でマニュアル化できるサービスが「Process Street」です。同社は著名アクセレータであるAngelPadの第8回目のプログラムを卒業。2020年2月には1,200万ドルの調達に成功しています。

従業員のオンボーディング、書類確認・承認に至るまで、ほぼすべてのタイプのビジネスプロセスを処理できる使いやすいインターフェイスを備えたノーコードのワークフロービルダーがProcess Streetです。企業がコードを書かなくてもワークフローを作成できます。顧客はほとんどが中小企業で、10~20%が大企業とのこと(次につづく)

本稿は次世代コンピューティング時代のコミュニケーションデザイン・カンパニー「.HUMANS」代表取締役、福家隆氏が手掛ける「 THE .HUMANS MAGAZINE」からの要約転載。Twitterアカウントは@takashifuke。同氏はBRIDGEにて長年コラムニストとして活動し、2020年に.HUMANS社を創業した

「アプリ開発を民主化」するAppSheet、Googleが買収

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ピックアップ:Google acquires no-code app development platform AppSheet ニュースサマリー:Googleは1月14日、米シアトルをベースとする「AppSheet」を買収したと発表した。買収額は非公表。同社はコーディング要らずでアプリケーション開発可能なプラットフォームを運営するスタートアップ。これまでに1850万ドルの資金調達を完了していた。…

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ピックアップGoogle acquires no-code app development platform AppSheet

ニュースサマリー:Googleは1月14日、米シアトルをベースとする「AppSheet」を買収したと発表した。買収額は非公表。同社はコーディング要らずでアプリケーション開発可能なプラットフォームを運営するスタートアップ。これまでに1850万ドルの資金調達を完了していた。

同社によれば、累計20万を越えるアプリケーションがAppSheetの開発環境を利用して作られており、月間1万8000人ほどの開発者が利用していたという。

Googleは同社クラウドサービス「Google Cloud」にてAppSheet事業の更なる開発・運営を進めていく予定。同社ブログでは今回の買収は、Google Cloudが掲げる成長戦略の一つであり、エンタープライズ向けノーコード開発環境を整える方針と一致した結果であると伝えている

話題のポイント:アプリケーション開発からコーディングをできるだけなくすことに挑む、「ノーコード・スタートアップ」が近年注目され始めています。Coral Capitalの西村賢さんがブログ「コーディングを不要にする「ノーコード・スタートアップ」が注目される理由」で書いている通り、「ノーコード・スタートアップ」がVC側から一つの大きなセクターとして注目を得ており、資金が集まりだしています。

ノーコード・スタートアップといっても、全てが同じコンセプトというわけでなく、例えば今回取り上げるAppSheetは「データ〜アプリケーション」のフローに特化しています。同社では、Google SheetsやExcelなどにデータを入力しインポートすることで自動でアプリケーションを生成することが可能です。

対して、同じくノーコードスタートアップである「Builder.ai」はマーケットプレイスモデルを採用。作りたいアプリの趣旨に合わせて、既存のアプリで近いものを選択することから始まります。たとえば、ライドシェアに近いアプリケーション開発であれば、UberやLyftをベースとしたアウトプットをまず選択します。

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ベースのコンセプトを選択した後は、ドラッグ&ドロップでアプリ内の機能を作り、この内容を元に開発者へ依頼をして完成という流れになります。コーディングの知識がなくとも、必要な機能をカゴに入れて買うだけのため、EC購買に限りなく近い体験になっているのが特徴です。

企業内部や簡易的な利用を想定した場合は「AppSheet」、本格的なアプリケーションをコーディングの知識0で開発したい場合は「Builder.ai」といったすみわけができそうです。またこの他にもノーコード・スタートアップでは「Bubble」や、少し範囲を広げれば「Airtable」などあらゆる角度で効率化が進められています。

AppSheetは同社のミッションを「アプリケーション開発の民主化」と表現しています。Google Cloudとの連携が進められ、今まで以上にユースケースが増えることで彼らのミッションは確実に達成へと近づくでしょう。また、現状AppSheetでは複雑なアプリケーション開発に特化しているわけではないですが、今後Googleとのコラボレーション次第ではさらに応用の利くプラットフォームとして進化を遂げるかもしれません。