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Visional(ビジョナル)が物流業界に新規参入する理由

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ビジョナル株式会社、代表の南です。 本日、報道発表させていただきました通り、ビズリーチなどをグループ会社に持つVisional(ビジョナル)は物流業界に新規参入いたします。仲間として共に歩むことになったトラボックス代表取締役社長の吉岡泰一郎さんは20年間もの間、愚直にコツコツと事業を創り上げてきた実行力の方です。今日を皮切りに、私たちは新たな課題解決の道を共に歩むことといたしました。 そしてその第…

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写真左:M&Aを公表したトラボックス代表取締役社長の吉岡泰一郎さん

ビジョナル株式会社、代表の南です。

本日、報道発表させていただきました通り、ビズリーチなどをグループ会社に持つVisional(ビジョナル)は物流業界に新規参入いたします。仲間として共に歩むことになったトラボックス代表取締役社長の吉岡泰一郎さんは20年間もの間、愚直にコツコツと事業を創り上げてきた実行力の方です。今日を皮切りに、私たちは新たな課題解決の道を共に歩むことといたしました。

そしてその第一歩として、なぜ私たちが物流領域に新規参入することになったのか、その想いについて記します。

  • 事業こそが世の中を変革する
  • 課題発見とタイミング
  • 事業づくりは、仲間づくり

事業こそが世の中を変革する

さて、多くの方が「Visionalが物流?」と驚かれたかもしれません。もちろんこれは私たちにとって新たな挑戦です。しかし私たちにとってこの流れは必然でした。

なぜか。今、社会の抱える課題は日増しに大きくなっています。少子高齢化、低い労働生産性、人口減少。内閣府が公表している次世代の社会像を示す指針「Society 5.0」でも描かれている通り、こういった社会の課題は経済の発展と両輪で解決を目指す必要があります。

僕自身、5年程前からビズリーチ事業の運営を新経営チームに任せ、求人検索エンジンの「スタンバイ」や人材活用クラウド「HRMOS(ハーモス)」などのHR Tech領域の新規事業のみならず、事業承継M&Aプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード」やオープンソース脆弱性管理ツール「yamory(ヤモリー)」という、HR Tech領域以外で、社会の課題を解決するための事業をゼロから立ち上げてきました。

僕は新規事業を立ち上げるのが大好きです。事業こそが世の中を変革するキードライバーであると思っています。事業を通じて起こしたムーブメントにより、社会の変革に貢献できることこそが、自分の仕事の本分なのです。

そして社会の大きな流れを観察しながら次の新たな課題解決の領域を探し、事業計画に落とし込む。また、ゼロからその計画を実行していくことが、当グループにおける自分の一番の役割だと思っています。

では、なぜ物流だったのか。

課題発見とタイミング

僕は、新規事業を立ち上げるうえで最も重要で、かつ難しいことは、課題を発見することだと思っています。ありとあらゆる手段を駆使し、世界中の情報を収集しながら、解決すべく課題の選定を行います。社会構造の変化、また技術の進化などの組み合わせで多くの課題は生まれると感じているので、社会の流れや背景まで徹底的に調査します。そして、もう一つ見極めるのが、事業を始めるタイミングです。

10年前、私たちがビズリーチ事業を始めたのは、日本の働き方が大きく変わろうとしていた適切なタイミングだったからです。また、4年前に開始した人材活用クラウドHRMOS(ハーモス)も、日本経済の生産性の低さが叫ばれはじめようとしていたタイミングでした。僕にとっての新規事業づくりは、常に「課題発見とタイミング」がセットで大切です。

個人的に物流業界に着目しはじめたのは一昨年ぐらいでした。

物流業界は、様々な産業を支える、国の経済インフラのような存在であるにも関わらず、業界全体の生産性がなかなか上げられていない。国や業界のレポートをいくつか読んでみたところ、多くの問題に直面していて、苦戦する姿が率直にもったいないと感じました。

またその頃から、デジタル・トランスフォーメーションという言葉をよく耳にするようにもなりました。たとえば、経済産業省の「デジタル・トランスフォーメーション・レポート」では、物流領域はIT化が遅れており、「企業の生産性を落としている可能性がある分野」と記載されています。社会を支えるインフラのような産業の生産性が上がらないということは、結果的に国全体の生産性が向上せず、国力が弱まっていくと僕は考えています。

そのような課題意識を持ちながら、物流業界の様々な方とお話をするなかで、たまたまトラボックス代表の吉岡さんとつながりました。

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子会社化を公表したトラボックス

事業づくりは、仲間づくり

最後に、この課題に私たちはどう立ち向かうのか。

僕がB2B領域のITを活用したビジネスモデルを考える場合、まずは、かなりシンプルなところから始めます。この事業は、お客様の業務オペレーションを効率化するのか、もしくは、お客様の売上を効率的に増やすのか、について考えます。その後は、課題解決のフローを要素分解し、シンプルな仕組みに落とし込みます。また、初期段階はやれることより、やらないことを定めることを大切にしています。そして、お客様が「絶対使いたい・絶対解決できる部分」に絞り、サービスづくりのフェーズに入ります。

初期のビジネスプラン構築に並行して、経営チームを担う仲間づくりも始めます。

新生トラボックスの経営チームには、物流業界で誰もがその名を知るサービスを20年展開してきた吉岡さんを、テクノロジー面で支える経営のパートナーが必要でした。よって、新チームの立ち上げ期からGA technologiesで執行役員CTOを務めた石田雄一さんにチームへ加わってもらいました。ただ新生トラボックスを支える経営人材のリクルーティングは始まったばかりで、これからも一番力を入れていくところです。

Visionalが大切にするバリューに「事業づくりは、仲間づくり」を掲げているのですが、これまで多数の新規事業を立ち上げてきて分かったことは、採用にかける情熱や時間的投資こそが事業づくりを推し進めるエンジンであるということです。そして、採用ノウハウが蓄積されているのは、当グループの最大の強みのひとつです。

社会には解くべき課題がまだまだたくさんあります。時の流れと共に、世の中は便利になっていくことも多い一方で、その便利さの裏側には、今までなかった陰やくぼみができたりするものです。我々は、時代の変化によって発生している社会の課題をビジネスの種として捉え、そこで何かを生み出すことができるのではないかと、常々考え続けています。

Visionalでは、グループの創業の柱であるHR Techに続く、第二、第三の課題解決領域を見つけられるよう、HR Tech以外の事業領域において、ビジネスの生産性向上を支えられる新しい事業づくりを続けていきます。そして新たにその一環として、ゼロからの事業立ち上げ以外にも、M&Aも積極的に検討していきます。

新規事業を立ち上げている背景として、同時並行で別の新規事業を創りはじめていたり、M&Aを通じた新規事業領域を開拓もしています。Visionalという組織自体が、連続起業家のようなものにしていきたいです。

10年後には「えっ、創業事業ってHR Techだったんですね」と言われるくらい、多様な事業を展開していることが、我々が目指す経営ですね。

「新しい可能性を、次々と。」

10年後、想像もできない姿になっていく進化過程をどうか楽しみにしていてください。

<参考情報>

本稿はビジョナル株式会社代表取締役社長、南壮一郎氏によるもの。彼らの採用に興味がある方はこちらからコンタクトされたい

 

M&Aで物流業界に参入、Visional(ビジョナル)が20年間運営のトラボックス子会社化

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ニュースサマリ:ビズリーチなどのHR Techを中心にグループに持つVisional(ビジョナル・グループ名は英語表記)は2月25日、運送会社や荷主を結ぶサービス「トラボックス」の買収を公表した。トラボックスの全株式をビジョナルが取得するもので、買収にかかった金額は非公開。トラボックスの経営は引き続き同社代表取締役の吉岡泰一郎氏が務める。 トラボックスの創業は2000年。前年に開始した物流データプ…

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Visionalグループ入りしたトラボックス

ニュースサマリ:ビズリーチなどのHR Techを中心にグループに持つVisional(ビジョナル・グループ名は英語表記)は2月25日、運送会社や荷主を結ぶサービス「トラボックス」の買収を公表した。トラボックスの全株式をビジョナルが取得するもので、買収にかかった金額は非公開。トラボックスの経営は引き続き同社代表取締役の吉岡泰一郎氏が務める。

トラボックスの創業は2000年。前年に開始した物流データプラットフォーム「トラボックス」は、荷物を運んで欲しい荷主と、荷物を運べる物流事業者がマッチングするサービス。いわゆるラストワンマイル(個人の自宅まで運ぶ物流)ではなく、事業者間の物流を手掛ける。登録されている荷物情報(運んで欲しい)は年間171万件。Visionalグループはトラボックスを傘下に入れることで物流業界の課題解決に乗り出す。

話題のポイント:昨年12月にグループ経営体制に入ったVisionalグループですが、早速新たな領域への挑戦を公表しました。物流です。私も二度見したんですが、ビジョナル代表取締役の南壮一郎さんにお聞きしたところ、本当にまっさらからの参入のようです。実は南さんが過去にトラック事業を志していたとか、そういうのはありません。

さて、サイトを見た印象をそのまま言うと「古い」。確かに2000年頃のサイトイメージです。ビジネスモデル的には例えばラストワンマイルを手掛けるハコベルなどと異なり、従量課金ではありません。潔く月額定額です。ということでいきなり大きくテコ入れするのかと思いきや、サービスについては急いでどうこうすることはない、というお話でした。

では何をどうするのか。

ポイントは20年という事業年数にありました。吉岡さんはこのトラボックスを手掛けるために、オンラインだけでなくオフラインのマッチング、つまり物流関連の事業者さんと顔を突き合わせて丁寧にコミュニティに入っていったそうなのです。ちなみに吉岡さんもこの事業をやる前は銀行マンで、トラックに乗っていたとかそういうのはありません。

つまり、そうです。Visionalとしての最初の一手は業界に信頼できる窓口を作った、というわけです。ここに新しい経営チームを集め、次の一手を模索する、と。今、バーティカル市場の課題解決は、医療や物流、教育、建設、飲食、小売、あらゆるテーマで発生しています。

私も取材していて納得感があるのは、やはり経営チーム、人です。各業界には暗黙ルールや特有の癖みたいなものが存在しています。ツールを提供しても新たなペインを与えるだけ、というのはザラです。FAXがなぜ亡くならないのか。この理屈をさらりと答えられなければならないのです。

Visionalのグループ中心はビズリーチです。こういった人材のプールはやはり強みがあるということで、現在、新生トラボックスのチームは面接で大忙し、というお話でした。

別領域での展開も気になります。今回のような打ち手がいけるのであれば、業界に精通しているプレーヤーの買収で中心的なチームを作り、グループ経営の強み(特に人材)を活かしたDX(デジタルトランスフォーメーション)の勝ちパターンみたいなのが見えてくるかもしれません。

1300名規模のビズリーチがグループ経営へ「VISIONAL(ビジョナル)」設立

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ビズリーチは12月23日、組織編成によるグループ経営体制の移行を公表した。株主総会決議後の2020年2月3日を期日に実施予定のもので、ホールディングカンパニー「ビジョナル」が新たに設置される。ビズリーチは株式移転を通じてこの完全子会社となる。 同時に設置される新設の完全子会社は、インキュベーションや新規事業開発を担うビジョナル・インキュベーションと、昨日発表されたZホールディングスとの合弁会社スタ…

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ビズリーチが傘下に入るHDカンパニー「ビジョナル」ロゴ

ビズリーチは12月23日、組織編成によるグループ経営体制の移行を公表した。株主総会決議後の2020年2月3日を期日に実施予定のもので、ホールディングカンパニー「ビジョナル」が新たに設置される。ビズリーチは株式移転を通じてこの完全子会社となる。

同時に設置される新設の完全子会社は、インキュベーションや新規事業開発を担うビジョナル・インキュベーションと、昨日発表されたZホールディングスとの合弁会社スタンバイ(比率はZホールディングスが60%、設立予定のビジョナルが40%)の2社。

今回の移行で、現在ビズリーチ代表取締役で創業者の南壮一郎氏はビジョナルとスタンバイの代表取締役に、またビズリーチの代表取締役には現在、同社取締役でHR Techカンパニー長を務める多田洋祐氏が就任予定。また、ビジョナル・インキュベーション代表取締役には現在ビズリーチ取締役の永田信氏が同じく就任予定となっている。

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新経営体制

ビズリーチは2009年創業で組織は1300名規模。HRテックを中心にダイレクトリクルーティングの「ビズリーチ」や「キャリトレ」などの採用プラットフォーム事業を展開。

近年では新規事業領域への展開も積極的で、人材活用クラウド「HRMOS(ハーモス)」やサイバーセキュリティ管理ツール「yamory(ヤモリー)」などを展開してきた。求人検索の「スタンバイ」については今月にZホールディングス(旧・ヤフー)との合弁を発表したばかり。

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HDカンパニーのステートメント

グループの新社名「VISONAL」には、ビズリーチがこれまでにも取り組んできた社会課題を新たな可能性に変える、という意味が込められる。

私はビジョナル株式会社の代表として、主に新しい働き方や産業の可能性を見つける新事業領域の開拓を担います。その一環として、M&Aも積極的に検討していきます。今後は、HR テックだけでなく、働き方や産業などビジネスの生産性向上を支えるさまざまな事業を創出し、課題を新しい可能性に変えていき、未来創りに貢献していきます(南氏・リリースコメントより)。

今回の移行により、各社に権限委譲とそれぞれの事業に適した組織や制度、リスク管理体制の構築を推進するほか、買収なども含めより広範囲の新規事業領域での展開・拡大を目指す。

自動化で個人情報漏洩を食い止めるーービズリーチがオープンソース脆弱性管理ツール「yamory」公開

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ビズリーチは8月27日、オープンソース脆弱性管理ツール「yamory」を公表した。yamoryは、オープンソースの利用状況を自動で把握し、脆弱性の管理・対策ができるサービス。 セキュリティ担当者の代わりとなり、オープンソースの利用状況の把握、脆弱性などの情報収集と照合、対応の優先順位付け、対応策の通知を自動的に実施してくれる。高度なセキュリティの専門知識がなくても簡単にオープンソースの脆弱性を管理…

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ビズリーチは8月27日、オープンソース脆弱性管理ツール「yamory」を公表した。yamoryは、オープンソースの利用状況を自動で把握し、脆弱性の管理・対策ができるサービス。

セキュリティ担当者の代わりとなり、オープンソースの利用状況の把握、脆弱性などの情報収集と照合、対応の優先順位付け、対応策の通知を自動的に実施してくれる。高度なセキュリティの専門知識がなくても簡単にオープンソースの脆弱性を管理できるのがメリット。

同社によると近年、サイバー攻撃の通信量が2018年までの10年間で約22倍に達するなど深刻化している状況があり、中でもオープンソースの脆弱性を突いた攻撃によって個人情報の漏えいなどの被害が出るなど、社会的な問題としての課題認識が広がっている状況にある。

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開発をリードしたビズリーチ取締役CTOの竹内真氏によれば、こういった状況によって企業に求められるサイバーセキュリティ対策の要求度が高まり、対する工数のコストなどの課題も顕在化するようになってきたという。同氏は開発に至った経緯をこのように振り返る。

yamoryは、弊社で創業間もないころに参画している3人目のエンジニア(エンジニアで参画した順番でいうと3番目です)からボトムアップで提案されました。現場エンジニアとして、複数の事業に携わるなか、自身がサイバーセキュリティ対策に非常に工数をかけた経験から現場エンジニアが今すぐに対応しなければならないオープンソースの脆弱性だけを知りたいというニーズがあり、そこから生まれたアイデアです。そのため、現場エンジニアのためのサービスになっています(竹内氏)。

同社は約1年半前から準備を開始し、12社ほどのテスト利用を経て今回の正式リリースに至ったそうだ。利用料金については月額課金を予定しているが金額は未定。現在は申し込みに応じて無料のトライアルを提供している。

ビズリーチの新「HRMOS」が掲げる「Human OS」、働き方が可視化された世界とその可能性について

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ニュースサマリ:人材、HRテクノロジー領域を手がけるビズリーチが同社が次期主力として開発を進めるクラウド事業「HRMOS」のアップデートを実施した。8月28日に同サービスのベータ版を公開したもので、2年前に「戦略人事クラウド」とされていたコンセプトは「Human OS」に変更。採用や評価管理機能を提供する「HRMOS for COMPANY」と、チームのエンゲージメントを可視化する「HRMOS f…

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ニュースサマリ:人材、HRテクノロジー領域を手がけるビズリーチが同社が次期主力として開発を進めるクラウド事業HRMOSのアップデートを実施した。8月28日に同サービスのベータ版を公開したもので、2年前に「戦略人事クラウド」とされていたコンセプトは「Human OS」に変更。採用や評価管理機能を提供するHRMOS for COMPANYと、チームのエンゲージメントを可視化するHRMOS for TEAM、両方のデータを管理・分析する「HRMOS Core」の3構成としている。

話題のポイント:昨日、新しい創業支援施策を公表したビズリーチですが、実は8月末にも大型のサービスアップデートを公表していました。特に新コンセプトの「Human OS」は今後のビズリーチを占う上で重要な考え方になると注目しています。

  • 300名の開発体制
  • 新コンセプト「Human OS」
  • 採用管理から「働く」を可視化する世界観へ

実は2年ほど前にビズリーチでは体制変更があって、それまで全社CTOだった取締役の竹内真さんは新規事業を主導するポジションに変更されていました。そこで構想、開発を進めていたのが今回リリースされた新HRMOSです。当初、採用管理の色合いが強かった構成は前述の通り「Core」と呼ばれる働き方データを中心とする内容に整理されました。

現在、約1300名にまで拡大したビズリーチのうち、開発に関わる人員は300名。HRMOSをはじめ、求人検索のスタンバイや新規事業などを15に分けた開発ユニットで手がけているそうです。今年夏頃から全社CTOに復帰した竹内さんがこれらチームを指揮しているという話です。

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さて、本題に。

興味深いのがHRMOSの「Human OS」というコンセプトです。データベースを中央に、左に採用管理や評価といった「大きめのマイルストーン」、右側には日々の業務に関する「チーム内でのエンゲージメント」を配置しています。

ここから見えてくるのは「働き方の可視化」です。

とある人が企業を検索し、レジュメを送ってインタビューを受け、社内採用プロセスを経て入社する。その後、日々のチーム内での業務をこなし、同僚や上司からのフィードバックに対してコミュニケーションする。定期的な評価データが蓄積され、それが見える化されて経営判断の材料になる。重要なのは人の働き方は線であり点ではない、という視点です。

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HRMOS for TEAMの画面、日々のコミュニケーションが働き方データとして蓄積される

例えばTEAMで提供される「Goal」という目標管理ツールはOKR(Objective & Key Results)をベースに設計されています。BetterWorksや国内のHR Brainなどクラウドツールは各種あり、導入事例も増えている印象がある手法です。

HRMOSの構成が特徴的なのは、例えばこのOKRの結果がその時々の「点」ではなく長期的な経営資源として活用される可能性がある、というところなんですね。

ここからは想像でしかないですが、特定のエージェントからやってきた人材のパフォーマンスが素晴らしくそこからの採用を強化したい場合、こういった個々の評価データと採用管理はつながっている必要があるわけです。

もう一つのポイントはスコアリングの可能性です。HRMOSの中央にあるデータベースには会社に入った時から働いている時、辞める時までの情報が集約されます。

もし、これが可視化されたらどうなるでしょうか?

そう、人の働き方の絶対評価の可能性です。竹内さんはHRMOSのことを「人を軸にした基盤サービスになろうとしている」と話していました。もし、人の働き方や評価を定量化することができればどうなるでしょう。例えば副業やフリーランスといった新しい働き方への影響が考えられます。

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ビズリーチ取締役CTOの竹内真氏

企業で勤めていた人が自由業を選択する際、最も心配になるのが信用です。ここをもし、何らかの指標で担保してくれる可能性があれば仕事は随分しやすくなりますし、人の流動性も変化するかもしれません。

HRMOSが「Human OS」という構想を掲げた以上、この辺りまでやってもらいたいと勝手に期待しています。

現在は社内を中心にテストを重ねているということで、正式なリリースは来年を予定しているそうです。主力ツールもまだ段階的に公開されているということなので、次のニュースを待ちたいと思います。

創業メンバー集めを支援「ビズリーチ創業者ファンド」開始ーーたった1人で500人と面会、半年で経営陣を集めた方法

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ニュースサマリ:人材、HRテクノロジー領域を手がけるビズリーチは10月11日、スタートアップ支援事業「ビズリーチ創業者ファンド」を開始すると発表した。シードやアーリー期(売上がない、もしくは黒字化していない段階)の企業が対象で、主にB2B市場を対象とした生産性向上テクノロジーや人工知能、ブロックチェーンなどの最先端技術を活用した事業にフォーカスする。 支援内容は採用戦略コンサルティングを中心に、ビ…

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写真左から:RevComm(レブコム)の會田武史氏、ビズリーチの南壮一郎氏

ニュースサマリ:人材、HRテクノロジー領域を手がけるビズリーチは10月11日、スタートアップ支援事業「ビズリーチ創業者ファンド」を開始すると発表した。シードやアーリー期(売上がない、もしくは黒字化していない段階)の企業が対象で、主にB2B市場を対象とした生産性向上テクノロジーや人工知能、ブロックチェーンなどの最先端技術を活用した事業にフォーカスする。

支援内容は採用戦略コンサルティングを中心に、ビズリーチが提供するリクルーティングサービスの1年間無償利用や出資などが含まれる。なお、資金についてはファンドを組成せず、事業会社として本体出資する。同社はこの1号出資案件として人工知能による電話営業サービス「MiiTel(ミーテル)」を展開するRevComm(レブコム)への支援も公表している。

話題のポイント:ビズリーチがスタートアップ支援を開始、ということで同社代表取締役の南壮一郎さんと今回支援先となったRevCommの會田武史さんにお話伺ってきました。會田さんは商社を経てスタートアップした29歳。学生時代に立ち上げたThinkAct」というコミュニティを通じて南さんと出会ってから数年来のお付き合いだそうです。

さて、今回ビズリーチが立ち上げた支援事業ですが、ファンドと言いながら本体投資であるスキームなどから考えて、メルカリが展開する「メルカリファンド」に近い話で「早くも事業多角化か」と取材に乗り込んだのですが、違った意味で驚きの内容でした。特に創業メンバーやマネジメント層に課題を持っているスタートアップの方は参考になる話かもしれません。

  • 支援先の會田さんは1人で起業、南さんにエンジェル投資を求める
  • 南さんは個人投資家になる意向なし、でもせっかくだから仕組み化を考える
  • 會田さんは半年で500人と会って4名の創業メンバーを集め、事業拡大中

ポイントは會田さんが取ったビズリーチの活用方法です。整理して共有します。

米国ファンドのプロリクルーターチームによる支援モデル

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RevCommが提供する人工知能による電話営業サービス「MiiTel(ミーテル)」

他国(特にシリコンバレー)のスタートアップ系の投資ファンドには、人材やバックオフィスなどを中心にチームとして支援する機能が存在すると聞きます。国内ではファンドマネージャーがハンズオンする例がまだまだ多いですが、より組織的、機能的になっているイメージですね。

今回ビズリーチが採用したモデルはこの中でも特に、プロリクルーター機能を中心に切り出して提供した、というと理解しやすいかもしれません。南さんは元々、外資系企業勤務や海外VCなどとのコミュニケーションを通じて、こういったスキームの存在を理解していました。

そういう意味で會田さんからの出資依頼は、国内ベンチャー投資の新しいモデルを考えるチャンスだったと言えます。早速、誰もメンバーがいない會田さんにツールを提供し、実際に創業メンバーが集められるかどうか試してもらったそうです。これが支援の始まりです。

知らない人に会いまくる創業メンバーの集め方

ここ10年ほど取材していて、創業メンバーの出会いエピソードで多いのは「友人」や「元いた会社の同僚」などです。気心知れて手軽な一方、スキルのミスマッチや離脱した際の再現性のなさから、スタートアップを困難たらしめる要因の1つになっていました。

會田さんは違います。徹底的にダイレクトリクルーティングのツールを使って、見たこともない人に会いまくったそうです。ただ、その会い方が非常にロジカルでした。

  • 事業ビジョンを言語化する
  • ビズリーチのレジュメで対象者を検索、マインドセットが会う人に毎日会いまくる
  • タレントプールを作って月次の勉強会を開催、事業を通じて何をしたいか伝える

このサイクルをずっと続けた結果、月次の勉強会に集まっていた10人ほどの候補者が徐々に減っていき、最終的に現在の創業メンバー4名が残るまでになったそうです。かかった期間は約半年で、出会った人数は500人。通常のサービスとしてビズリーチを使い、このフローを実行したら500万円ほどのコストになるという説明でした。

また、エンジニアリングについては全くの素人だった會田さんは、この「人に会ってビジョンを語る」という経験を通じてエンジニアとのコミュニケーション術も習得していったといいます。

なお、出会った人たちで多かったのは20代から30代前半の方で、ちょうど社会人として5年目を過ぎたあたり、なんらかのプロジェクトをマネジメントしたりコーディングしたものが公開された、といった経験をお持ちの方々だったそうです。

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再現性はあるのか、次に続く事例が課題

創業期というのは(特に外部の資本やプレッシャーを受けやすいスタートアップ)「ウェット」な人間味のある部分も必要と思う人も一定数いるでしょう。

一方でスタートアップはどれだけ打席に立てるか、という確率論的な側面も大きいです。1打席目に立ったメンバーがそのまま2回目、3回目のバットを振っても、スキルセットのミスマッチがあればそれは残念ながら時間の浪費になってしまいます。

そういう意味で、もし、會田さんが実施したフローがビズリーチの支援策として再現性のあるものになるのであれば、起業を考える人に大きな武器となることが考えられます。国内エコシステム全体で見ても、人の面がロジカルになれば、成功確率は高まります。

課題は次に続くチームです。南さんにこのスキームを他のベンチャーキャピタルが採用したい、と相談されたらどう考えるのか尋ねたところ「明確に考えていることはない」としつつ「共同出資のようなモデルもあるかもしれませんね」と可能性を含んだ回答をしていました。

資金が集まりやすい今、起業家に求められる大きな役割はチームづくりです。創業メンバーをこういった人材データベースから集めることができるようになったのは、国内エコシステムが成長した結果とも言えるかもしれません。

再現性があるかどうか、次の案件に注目してみたいと思います。

修正補足:記事初出時、出会った人数を3000名としていましたが、會田さんから500名の間違いと訂正依頼がありました。修正してお知らせさせていただきます。

ビズリーチが事業承継M&A「ビズリーチ・サクシード」発表、中小企業の後継者問題解決を目指す

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人材領域事業を手がけるビズリーチは11月28日、中小企業の後継者問題をオンラインで解決するマッチングプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード(以下、サクシード)」を公開した。サクシードは譲渡を考えている企業が登録した案件情報を、買収側となる企業が検索・閲覧できるマッチングサービス。譲渡を希望するM&A仲介業や金融機関が代理として案件情報を登録することもできる。 情報の登録にかかる費用は無料…

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人材領域事業を手がけるビズリーチは11月28日、中小企業の後継者問題をオンラインで解決するマッチングプラットフォーム「ビズリーチ・サクシード(以下、サクシード)」を公開した。サクシードは譲渡を考えている企業が登録した案件情報を、買収側となる企業が検索・閲覧できるマッチングサービス。譲渡を希望するM&A仲介業や金融機関が代理として案件情報を登録することもできる。

情報の登録にかかる費用は無料で、譲渡企業にかかる費用は案件成約時(事業譲受)にも発生せず、譲受先企業が案件紹介料として譲受金額の1.5%、もしくは最低金額として100万円のいずれかをビズリーチに支払う。買収側が希望する企業をサービスで見つけた後は、プラットフォームを通じて直接候補先とコンタクトを取る仕組み。

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サクシードでは譲渡企業の登録を最大化させるため、全国で事業承継の仲介や支援業を手がけるアドバイザリー企業や中小企業支援センターなどと連携する予定で、三井住友銀行とも協力体制をつくる。2017年9月から実施しているテスト版では事業承継を希望する企業の登録数が500件を超えている。

同社のリリースによると、日本の中小企業経営者は2025年に6割となる約245万人が引退時期を迎え、その半数が後継者問題を抱えているという。同社では親族や従業員への承継が困難な場合、外部人材の採用を解決策として提案してきたが、さらに踏み込んだ他の企業への売却を今回のサービスで提供したいと考えている。

Source:ビズリーチ

 

ビズリーチがYJC等から37.3億円を調達、南氏が「とことんやると決めた」クラウド型事業を本格化へ

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国内人材系の優等生が大きな勝負に打って出る。 一部報道にあった通り、ダイレクト・リクルーティングや求人検索などを手掛けるビズリーチは3月29日、第三者割当増資等による資金調達の実施を発表する。 調達した資金は総額で約37.3億円で、引受先となるのは16億円を出資したYJキャピタルをはじめ、Salesforce Ventures、三井住友トラスト・インベストメント、電通デジタル・ホールディングス、グ…

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国内人材系の優等生が大きな勝負に打って出る。

一部報道にあった通り、ダイレクト・リクルーティングや求人検索などを手掛けるビズリーチは3月29日、第三者割当増資等による資金調達の実施を発表する。

調達した資金は総額で約37.3億円で、引受先となるのは16億円を出資したYJキャピタルをはじめ、Salesforce Ventures、三井住友トラスト・インベストメント、電通デジタル・ホールディングス、グリー、楽天、リンクアンドモチベーション、EFU Investment Limited、East Ventures、IMJ Investment Partnersの10社。

調達した資金は2015年にリリースした求人検索「スタンバイ」をはじめとするオンライン求人・採用管理関連の事業の拡大に使われる。また、同社はこの発表と同時に、5月からクラウド型の採用管理システム「HRMOS(ハーモス)」の提供を予定していることも公表する。

ビズリーチの創業は2009年4月。代表取締役の南壮一郎氏によれば、これまで同社は創業期にジャフコから調達した2億円以外、外部資金を入れることはなく、ダイレクト・リクルーティング事業等の収益によって運営をまかなってきたという。

現在の従業員数は3月時点で571名と、その規模は海外スタートアップと比較しても遜色はない。

資本政策面の状況を考えれば、このままプライベートカンパニーとして事業継続することもできた同社がなぜ、このタイミングで大きく打って出たのか。そこにはビズリーチ、careertrek(キャリアトレック)に次ぐ「第三の事業」の可能性に魅せられた南氏の姿があった。

求人検索「スタンバイ」から始まったクラウド型事業の可能性

ビズリーチが提供するスタンバイ・カンパニー

さて、彼らの今回の大型調達を理解する上で、ATS(アプリカント・トラッキング・システム)について少し解説しておいた方がいいだろう。

その名の通り、採用管理システムで、レジュメの登録・管理から福利厚生、給与管理などのバックオフィス系、採用後のパフォーマンスデータの管理など、採用から就労時、離職などの状況を総合的に判断する仕組みとして米国を中心に利用が広がっているものになる。以前ビズリーチの展開する「スタンバイ・カンパニー」を取材した際に少し書いたので詳しく知りたい方は参照されたい。

ビズリーチ「求人検索スタンバイ」が完全無料の理由は「ATS」にありーー採用管理「スタンバイ・カンパニー」を一新

ビズリーチの展開は少し複雑で、求人検索のスタンバイと採用管理のスタンバイ・カンパニーがある上に、また新たなクラウド型採用管理サービス「HRMOS」を立ち上げようとしているところだ。

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スタンバイ事業本部長、取締役の竹内真氏

以前、ビズリーチ取締役でスタンバイ事業を牽引する竹内真氏に話を聞いた際は、より深い、例えば採用者のデータを採用後までトラッキングしてパフォーマンスを計測するような複雑なサービスはしばらく手がけないということだった。

昨年10月時点での話なのでそこから動いたのだろう。なかなか痺れる話だ。

因みに南氏の話では、現在、ビズリーチはカンパニー制を導入しており、竹内氏はインキュベーション・カンパニーの統括としてHRMOSをはじめとする新規事業をこれまで以上に手掛けることになるという。

調達が示すメッセージは「とことんやろうよ」

2015年5月に発表された求人検索スタンバイ

「これまでずっと黒字で最終利益が出ていましたから(調達の)必要がありませんでした。また、ルクサ(共同購入サービス)の売却益もあったりしましたので(新規事業への投資を含めて)自分たちの収益でやってこれたんです」(南氏)。

冒頭の指摘の通り、同社はプライベートカンパニーのまま成長が可能な状況だった。それを変えたのが竹内氏らが手掛けるスタンバイの可能性なのだという。

「スタンバイがきっかけなんです。新しい時代の求人サービスになるんじゃないかなとワクワクしてるんです。これまでのビズリーチ、キャリアトレックに加えた三つ目の事業の柱を成功に導くためには、外部からの資本を受け入れて勝負したいというのがありました。

今年の4月で(創業して)7年目になります。

私は元々、人材業界の仕事をやっていたわけではありません。原点に戻って(この採用の事業を)客観的にみると、採用してお金を払って終わるのがもちろん大事なのですが、やはり非効率が多い。本来は採用した方が会社の中でどれぐらいのパフォーマンスを出しているのか、どれだけ貢献しているのか、そういうデータや結果が大事だと思うのです」(南氏)。

ヒトモノカネというリソースの調達は常に結果とセットになる。ただ、形式的に資産への換算結果が分かりやすいカネやモノ(資材)と違い、「ヒト」は確かにビルになるわけでも高値で売り買いできるわけでもない。(スポーツ選手とかはもしかしたら少し似てるのかもしれないが)

ここを解決できないのかーーダイレクトリクルーティングはマーケティングに近く、これをテクノロジーでサポートするようなツールがあれば、定量的に人事採用を評価・判断できる。採用後のデータを活用することで人材の獲得効率をあげるのが、米国中心に利用が進む主なATSの考え方になる。

確かに米国と日本では市場規模の差による人材流動性の違いや、利用する側のリテラシーに差によって利用状況の様子は違うと思う。国内でこの分野ではセールスフォースから支援を受けるCYDASなどが好調という噂を聞くが、やはりまだまだ採用後のことよりも、いい人材をどう採用するかという入り口の方が主たる話題になりやすい。

南氏は取材の最後、踏み込んで事業拡大に突き進む理由をこんな風に語ってくれた。

「(ネットベンチャーの土壌を)一つ上の世代の方々が切り開いてくれました。彼らには感謝してますし、(南氏が以前在籍していた楽天・三木谷浩史氏から)『世の中をどう変えるか考えなさい』と20代の頃から常々言われていました。世の中の働き方や個人の生産性をどう変えるか。ここに私は意義を感じてるし、こうやって応援してくださる人たちがいる以上、もうとことんやろうよと、そう思ったんですね。

今回調達をした一番のメッセージはそこにあります。

うまくいく時もあればいかない時もあります。ただ、現状維持は下りエスカレーターに乗ってる、そういう世の中になってると思うんです。誰かがやるなら、自分たちがやればいいんじゃないかな」(南氏)。