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ビットコインはどこに消えているのか?

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ピックアップ:Onchain Data Shows $449M Worth of Bitcoin on ETH Eclipses Offchain Competitors ニュースサマリー:Bitcoin.comは、5月以降におけるイーサリアムブロックチェーン上に保有されるビットコイン数が急激に上昇していることを明らかにした。8月16日時点において、3万8,021BTCがネットワーク上に存在し、ま…

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Image Credit : Pixabay

ピックアップ:Onchain Data Shows $449M Worth of Bitcoin on ETH Eclipses Offchain Competitors

ニュースサマリー:Bitcoin.comは、5月以降におけるイーサリアムブロックチェーン上に保有されるビットコイン数が急激に上昇していることを明らかにした。8月16日時点において、3万8,021BTCがネットワーク上に存在し、また、ビットコインに連動するWBTCなどの形で4億4,900万ドルが保管されている。

話題のポイント:ビットコインの総発行量(2,100万)のうち、0.22%に当たる約4万6,000BTCは、既にビットコインブロックチェーン上には存在しないという事実をご存知でしょうか。

これはビットコインのバグのせいでも、単に所有者がウォレットを紛失してしまったなどという話でもありません。消えたビットコインは、今は別のところでしっかりと利用されています。むしろ、ビットコインブロックチェーン上にあった頃より活発に利用されているとも言えるかもしれません。

姿を消し始めたビットコイン(BTC)

では、一体消えたビットコインは今どこにあるのでしょうか。その答えは、暗号資産の時価総額第二位のETHを基軸通貨とする、イーサリアム・ブロックチェーンです。ここ数カ月、ビットコインをイーサリアムブロックチェーン上に移行させるムーブメントが急加速しており、既に時価総額にして570億円相当のBTCがイーサリアム上で発行され流通しています。

最近になってビットコインが急速にイーサリアム上に流入し始めたのは、イーサリアム上の金融エコシステムが活発化し始めているからです。ここでの金融エコシステムとは、具体的には分散型取引所やレンディング、デリバティブなどの金融サービス群を指します。

ビットコインは、ビットコインブロックチェーン上にあるだけでは、投資(保有)という一種類の運用方法に用途が限られます。しかし、もしビットコインをイーサリアム上に持ち運べば、貸し出して利回りを得たり、値上がりにレバレッジをかけたり、ローンの担保にしたりと様々な金融サービスに利用することが可能です。

時価総額2位のETHはイーサリアムの金融エコシステムで最も多く利用されている資産の一つですが、ビットコインの時価総額はETHの4倍です。したがって流動性も高く、ファンダメンタルも安定していると考えられるため、投資家には好まれるのは当然でしょう。

ERC20ビットコイン

ビットコインをイーサリアムブロックチェーンに持ち込む方法はいくつかありますが、現時点で最もメジャーな方法は、BTCを特定の企業に預託し、それと同額かつビットコインと価格が一致したERC20規格の新しいトークンを発行するというものです。

※ERC20:イーサリアムの新規トークン発行規格。

一般的な価格の安定した暗号資産(ステーブルコイン)は、ドルなどの法定通貨を金融機関に預け、同額・同価格の暗号資産を新規発行するモデルが一般的ですが、ERC20ビットコインにも、それと全く同じ方法が取られています。

上述の方法で発行されていて、今最も大きいシェアを持つERC20ビットコインにWBTC(Wrapped BTC)があります。驚くことに、現在イーサリアム上のWBTCは、マイニングによって発行されるビットコインよりも速いスピードで発行されているそうです。つまり、ビットコインブロックチェーン上のビットコインの量は増加せず減少し続けているということです。

現時点で確認されている範囲では、7種類のERC20ビットコインが存在します。以下は、ERCビットコインの供給量増加グラフです。今年5月頃から異常な成長を見せていることがわかります。

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ERCビットコインの供給量増加グラフ   / Image Credit : Dune Analytics

ERC20ビットコインの問題

ここまでERC20ビットコインの動向をポジティブに説明してきましたが、実はこの技術には大きな課題があります。それは、現時点でほとんどのERC20ビットコインは、中央集権的アプローチで発行されていて、ビットコインそのものが持つセキュリティや分散性などは維持できていないという点です。

先ほど、WBTCを発行するためには企業にBTCを預ける必要があると話しましたが、これはつまり、企業が自分のBTCを紛失・盗難しないと「信用」する必要があるという意味です。加えて、金融機関を介すということはKYCが必須のため、誰でも自由に発行できるという訳でもなく、かつ検閲耐性を著しくを犠牲にしています。

これのデメリットは、ビットコインの技術設計・思想とは根本的にかけ離れています。ビットコインは、中央集権的な第三主体に依存しない、P2Pの電子決済・送金システムです。金融機関に依存した形でビットコインを扱うというのは、暗号資産取引所のウォレットでビットコインを保管するのと同じくらい矛盾しているのではないでしょうか。

ですが、第三者機関に依存しない形でERC20ビットコインを発行する、技術的に高度なアプローチを取る事例も出てきています。したがって、ゆくゆくはビットコインそのものに限りなく近いセキュリティを持ったERC20が出てくる可能性もゼロではありません。

まだまだ課題が山積みであるのは事実ですが、イーサリアムの金融エコシステムの発展スピードは非常に高いため、いずれにせよビットコインの流入は今後も止まることはないでしょう。今後の技術的発展に期待が高まります。

拡大する暗号資産担保ローンビジネス「BlockFi」の運用資産は1年で10倍成長に

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BlockFiウェブサイト

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ニュースサマリー:米国ニュージャージー州に拠点を置く暗号資産レンディング企業「BlockFi」が、シリーズCラウンドにて5,000万ドルの資金を調達した。Morgan Creek Digitalがこのラウンドを主導し、他にはValar Ventures、CMT Digital、Castle Island Ventures、Winklevoss Capital、SCB 10X、Avon Venturesなど複数の投資家が参加している。

Crunchbaseによれば、今回はBlockFiにとって3度目の資金調達となる。同社は2019年にシリーズA及びBでそれぞれ1,830万ドルと3,000万ドルを調達している。BlockFi創業者、Zac Prince氏に対するインタビューによれば、今回の調達資金は主にビットコインやイーサリアム、ステーブルコインなどを利用した高利レンディングサービスの拡充や、暗号資産担保ローンサービスの開発に当てられるという。

話題のポイント:暗号資産担保ローンとは、暗号資産を担保にドルなど法定通貨でお金を借りるローンです。暗号資産の価格変動幅は高いため、担保率は約50%に設定されています。ちなみに、国内でも大和証券とクレディセゾンの合弁会社Fintertech社が暗号資産担保ローンに取り組んでいます。

調達資金の使い道は他にも、チームやオフィスの拡大に投じられる予定です。現在の従業員数は170名ほどですが、Zac氏によれば今年の終わりまでに250名ほどに拡大するそうです。同社のオフィスは既に欧州やラテンアメリカ、東南アジアにありますが、今後ブランチの数も増加していくでしょう。

同社は今後、ビットコインでポイントリワードがもらえるクレジットカードの開発や、追加資産や通貨のサポート拡充など、様々な形でサービス拡大を見込んでいるとのことです。

短期間でここまで多くの資金を調達し、かつ高速にビジネスを展開できる理由は、ひとえに同社の営業成績が高いことが理由です。同社がプラットフォーム内で運用している資産の合計額は、昨年末の2億ドルから今15億ドルに増加しています。さらに収益は過去1年間で10倍ほど上昇しており、今後1年で1億ドルを達成する可能性も十分にあるそうです。