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フランス発コーディングブートキャンプ「Le Wagon」運営、シリーズAでCathay Capital(凱輝基金)らから1,700万ユーロ(約20.3億円)を調達

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Le Wagon はフランス発祥のコーディングブートキャンプを運営するスタートアップで、設立された2013年からブートストラッピングモードで運営が続けられてきたが、同社初の外部調達となるシリーズ A ラウンドで、数ヶ月前に1,700万ユーロ(約20.3億円)を調達していたことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターは、パリ、上海、北京などの拠点を置くアジア特化のファンド Cathay Ca…

2019年9月に開催された第310期(東京第11期)のデモデイ
Image credit: Le Wagon Tokyo

Le Wagon はフランス発祥のコーディングブートキャンプを運営するスタートアップで、設立された2013年からブートストラッピングモードで運営が続けられてきたが、同社初の外部調達となるシリーズ A ラウンドで、数ヶ月前に1,700万ユーロ(約20.3億円)を調達していたことを明らかにした。このラウンドのリードインベスターは、パリ、上海、北京などの拠点を置くアジア特化のファンド Cathay Capital(凱輝基金)で、アフリカを中心に展開するプライベートエクイティである Africinvest が参加した。

Le Wagon は「コーディングを学ぶことで人生を変えられる」を合言葉に、世界38都市で9週間集中プログラムを展開している。フルスタックのウェブ開発講座の提供に特化しているが、今回の調達を受け、東京を含むいくつかの都市ではデータサイエンス講座などを新たに開設。また、9週間の集中プログラム以外に、仕事や学業のかたわら受講可能な火曜夜、木曜夜、土曜日のみに開講されるパートタイム講座も開設される。

Le Wagon は、日本には2017年2月に上陸し、東京・目黒の Impact Hub Tokyo などを中心に活動している。直近では3月13日、2020年冬期のデモデイが開催される予定だ(新型コロナウイルスの影響があるので、予定通り開催されるかどうかは各自確認されたい)。この期では、29人の受講生が8つのプロダクトをピッチする予定。次期はフルタイム講座が4月6日、パートタイム講座が3月21日に開始される。受講料はいずれも79万円。

Le Wagon は、フランスの本部拠点を中心に、アクサ、BNP パリバ、ロレアル、LVMH などの大企業向けに社員向けのコーディング講座の提供を始めている。このプログラムは「Le Wagon Executive」と呼ばれ、フランスで提供モデルのテストや調整が行われた後、東京を含む世界拠点にも展開される予定だ。日本国内では、この分野にユナイテッド傘下の TechAcademy、これまでに12.8億円以上を調達している div などが存在する。

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IoT向けナノ衛星を開発する「Kinéis」が1.1億ドル調達

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「Kinéis」はIoTを対象とするナノ衛星群を作成するためのサービスを提供する。今回、1億1,000万ドルのベンチャー資金を獲得したと発表した。 フランスのトゥールーズに本拠を置く宇宙スタートアップKinéisは、航空宇宙大手「CLS」からのスピンアウト企業であり、衛星を含むさまざまな宇宙技術を開発している。CLSは32%の所有権を有する最大株主であるが、昨年Kinéisがスピンアウトしてから、…

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A Kinéis nanosatellite

「Kinéis」はIoTを対象とするナノ衛星群を作成するためのサービスを提供する。今回、1億1,000万ドルのベンチャー資金を獲得したと発表した。

フランスのトゥールーズに本拠を置く宇宙スタートアップKinéisは、航空宇宙大手「CLS」からのスピンアウト企業であり、衛星を含むさまざまな宇宙技術を開発している。CLSは32%の所有権を有する最大株主であるが、昨年Kinéisがスピンアウトしてから、IoT関連事業に集中できるようになった。

「衛星を立ち上げるのに必要な資金獲得により、衛星製造と商業展開に専念できるようになりました」と、同社を代表するAlexandre Tisserant氏は声明で述べている。

Kinéisは65ポンドの重量の衛星を製造している。同社はすでに8個の衛星を打ち上げており、2022年までに合計25個の打ち上げも計画している。

Kinéisは低消費電力かつあらゆるオブジェクト内に配置できる7mm x 7mmの無線チップセットを開発し、衛星ネットワーク通信環境を整えた。このネットワークはアルゴス衛星ネットワークの拡張であり、1970年代から存在し、研究目的として使用されてきた。

フランスの新興企業たちは衛星市場に乗り出し、新しい衛星開発に躍起である。インターネットサービスを提供するために600の衛星のネットワークを構築しているOneWebは、2月6日に打ち上げ活動を開始している。一方、Elon MuskのSpaceXは最近、4番目のロケットシリーズを打ち上げた

IoTに焦点を当てたKinéisは、トゥールーズに本拠を置くSigfoxと主な競争相手になりそうだ。 Sigfoxは、通信プロバイダーと協力してIoTオブジェクト用の地上通信ネットワークを構築している。

CLSはフランス宇宙機関CNESおよびCNP Technologies子会社。資金調達のラウンドはCLSがリードしたが、CNES、フランスの州銀行Bpifrance、Ifremer、Thales、CELAD、BNPパリバ、および少数の産業パートナーからの資金が含まれている。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

 

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フランスのスタートアップ投資額が過去最高を更新——日本のエコシステム形成にも応用できるフランスの類似点とは?【ゲスト寄稿】

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本稿は、フランス・パリを拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens 氏によるものだ。Mark Bivens 氏の許諾を得て翻訳転載した。(過去の寄稿) The guest post is first appeared on Mark Bivens’ Blog. Mark is a Paris- / Tokyo-based venture c…

mark-bivens_portrait本稿は、フランス・パリを拠点に世界各地のスタートアップへの投資を行っているベンチャー・キャピタリスト Mark Bivens 氏によるものだ。Mark Bivens 氏の許諾を得て翻訳転載した。(過去の寄稿

The guest post is first appeared on Mark Bivens’ Blog. Mark is a Paris- / Tokyo-based venture capitalist.


2019年、フランス発スタートアップ736社が過去最高となる合計50億ドル(前年比+39%)をVCから調達した。

ちなみにヨーロッパ最大であるイギリス発スタートアップの調達額は80億米ドル、ドイツ発スタートアップの調達額は35億米ドルであり、フランスは欧州で第2位の規模のエコシステムとして存在感を高めている(フルレポートは EY のウェブサイト参照)。

Image Credit: France Flag

資金調達した736社のうち、トップ5には数年前に日経主催の AG/SUM で大きく話題になった昆虫由来タンパク質の Ynsect も名を連ねる。

この目覚ましい成長を目にすると、私は未だにフランスのエコシステムが暗く未成熟であった2001年頃の状況にノスタルジーを感じざるを得ない。確かに、当時はドットコムブームの熱狂を引き継いで、フランス国内でもテックスタートアップが生まれ始めた時期ではあったが、その中で確かな成功を収めたものは一つも無かった。当時の〝さら地〟から現在のフレンチエコシステムの繁栄を築くことが出来たのは、ひとえに多種多様なステークホルダーが15年以上を掛けて地道に貢献を積み重ねてきた結果と言える。

そして何よりも、フランスが辿ってきたこの道のりは、イノベーションエコシステムの成長に腐心する他の国や地域にとっても大きなラーニングになるのではないかと私は考えている。

Image credit: EY

私が日本国内で投資家として活動している中で、最も多く尋ねられる質問は、「どうすれば日本にも小規模シリコンバレーのようなエコシステムを作れるか?」というものだ。この質問に対し、私はいつも決まって「恐らくシリコンバレーは最適なモデルではない」と答えている(念の為付け加えると、私自身、長年シリコンバレーの起業家として育ってきた人間であるため、一定の信用のある回答であると信じている)。

私見では、こうしたイノベーション発展過程の地域がモデルにすべきエコシステムは、大抵シリコンバレーの外側にある。例えば東京を例に挙げると、東京は15年前より多様なセクターに跨がるデジタルテクノロジーの集積地として成長してきたパリと同様の道を進むのが適当ではないか。もし名古屋であれば、工業の中心地からフランス北部のイノベーションハブに成長したリールがモデルになり得るし、福岡であれば IT、ロボティクス、医療分野等で先端を行くモンペリエが参考になる。

私がこのように主張する根拠は何か? それは、上記それぞれの都市における文化及び規制に関する状況が類似しているからである。教育システム、歴史、文化的価値観、労使協定、法規制という幾つかの観点で、日本はシリコンバレーよりもフランスと多くの類似点を見出すことが出来る。

フランスでも、一流大学を出たエリート学生が家族や社会から大企業のサラリーマンになるようプレッシャーを受けていたのは、つい最近までのことである。キャリアにおいては安定が最重要視され、終身雇用が主流であった。起業に走る若者は、就職先が見つからない者か、雇用できない移民であった。

しかしながら、20年も経たないうちにこの環境は大きく変化した。全ての産業セクターにおいて伝統的大企業はディスラプションに晒され、生き残るためには DX(デジタルトランスフォーメーション)を余儀なくされている。大企業に勤めれば安定的で自己実現可能なキャリアが送れるという幻想は打ち砕かれ、むしろ多くの優秀層は会社の大小に関わらずイノベーティブな会社で働くことが安定と自己実現への近道だと認識している。さらに、アントレプレナーシップも重要なキャリアの選択肢として社会的に認知され、失敗が非難されない世の中になってきた。

エコシステム全体の資金調達額が増えたことは、必ずしもスタートアップの成功とは直結しない。しかしながら、この VC 調達額の記録更新は、フランスのエコシステムが2回の景気循環を待たずして歴史的ハードルを超えたことを意味する。

果たして日本はどうか? 私はこの国でも同様の変化が起きると確信している。

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エアバス、自動運転技術と画像認識で航空機の自動離陸に成功

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Airbus の航空機は、コンピュータービジョンシステムによる自動運転技術を使って離陸に成功し、自律飛行への新たな一歩を踏み出した。 Airbus は16日、テスト内容を発表したが、実際の飛行は2019年12月18日に行われた。飛行テストの乗組員には2人のパイロットに2人のフライトエンジニア、そして1人のテストフライトエンジニアが含まれていた。4時間の間に8回の離陸テストが行われた。 航空機は通常…

自動運転で離陸するエアバスの航空機
Image credit: Airbus

Airbus の航空機は、コンピュータービジョンシステムによる自動運転技術を使って離陸に成功し、自律飛行への新たな一歩を踏み出した。

Airbus は16日、テスト内容を発表したが、実際の飛行は2019年12月18日に行われた。飛行テストの乗組員には2人のパイロットに2人のフライトエンジニア、そして1人のテストフライトエンジニアが含まれていた。4時間の間に8回の離陸テストが行われた。

航空機は通常、離陸時にパイロットを誘導する目的で滑走路上に送信されている電波を利用した計器着陸装置(ILS)と交信している。フライトを開始するには従来の空港インフラが必要だ。

巨大航空機メーカーの同社が実施した今回のテストでは、画像認識システムを航空機内に搭載することにより、パイロットによる操縦や ILS との交信無しに離陸することを可能にした。

Airbus のテストパイロットである Yann Beaufils 機長は声明で次のように述べている。

歴史的なテスト飛行の間、航空機は期待通りに動いてくれました。滑走路上でアライメントを完了し、管制官の許可を待つ間、自動操縦を行いました。スロットルレバーを離陸設定にして、機体を監視しました。システムに入力した通りの回転速度で滑走路のセンターラインを維持しながら、自動的に動き出し、加速を始めました。予定された離陸のピッチ角をとるために機首が自動的に上がり始め、そして数秒後、私たちは離陸しました。

同社は様々な自律飛行プロジェクトに投資している。2018年、シリコンバレーにある A³ lab が開発中の自律型電動飛行タクシーVahana」をテストした。前年には、モジュール輸送システムの Pop.Up を公開した。ドローンを使用して自動運転車の乗客カプセルを空中に浮かび上がらせ、そのまま目的地まで運ぶという。

Airbus によると今回の自動離陸テストは、Autonomous Taxi, Take-Off & Landing(ATTOL)プロジェクトと呼ばれる、幅広い取り組みの新たなマイルストーンだとしている。同社はテストを通じて、このようなシステムが全ての輸送車両にどのような影響を与えるかを調査している。

今年中には、画像認識による自動運転タキシング(地上移動)と着陸シーケンスのテスト飛行を実施する予定だという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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CES 2020: 仏アロマ老舗のメゾンベルジェパリ、買収したスタートアップBescentと香りで睡眠・起床を促す時計を開発

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嗅覚スタートアップ Bescent を傘下に持つ Maison Berger Paris(メゾンベルジェパリ)は、複数のセンサーからなる睡眠の友をローンチしようとしている。香りを使った新しい種類の目覚まし時計だ。 創業120年を迎えるフランスのフレグランス企業 Maison Berger Paris は昨年3月、Bescent を買収した。Bescent は、香りで目を覚まさせてくれる時計「Sen…

日中も夜も使えるディフューザー「Sensorwake」
Image Credit: Sensorwake/Maison Berger Paris

嗅覚スタートアップ Bescent を傘下に持つ Maison Berger Paris(メゾンベルジェパリ)は、複数のセンサーからなる睡眠の友をローンチしようとしている。香りを使った新しい種類の目覚まし時計だ。

創業120年を迎えるフランスのフレグランス企業 Maison Berger Paris は昨年3月、Bescent を買収した。Bescent は、香りで目を覚まさせてくれる時計「Sensorwake」の開発者 Guillaume Rolland 氏(当時17歳)が設立。Rolland 氏は2014年に Google Science Fair で優勝、前回の CES では2つの Innovation Awards を獲得している。

Maison Berger Paris は現在、CES 2020 に出展しており、眠りや朝の目覚めに役立つ多くの香りと、感覚を刺激するフレグランスバーを提供している。彼らのブースがあるのは、今年1,200超のスタートアップを擁する CES のハブ「Eureka Park」だ。

Bescent を買収したことで、Maison Berger Paris はテックビジネスへの投資や育成が可能となった。(聴覚・嗅覚など)複数の感覚をもたらす目覚まし時計は、熱に頼らず、完全に気密で音のしない乾燥した香りの拡散嗅覚システムにより、ユーザが眠りに落ちるのを助け、睡眠の質を向上させる。このソリューションでは、デバイスが検出・分析可能なフレグランスカプセルを使用する。フレグランスカプセルは、朝または夕方に適切なフレグランスを活性化し、カプセル交換の最適な時間を示す。

カプセルの使用回数は30回で、Maison Berger Paris アロマコレクションの4つのバージョンで利用できる。「Dream」は落ち着いた夜に繊細な香りを放ち、3つの爽快な香り(フレッシュな香調を特徴とする)を含む。

各フレグランスカプセルは RF 識別タグでトラッキングでき、これにより、同社は交換が必要な時期を判断できる。この技術は、液体を含まない乾式拡散プロセスを使用しており、カプセルは特許を取得している。

この製品は「寝室を聖域にし、各ユーザーのプライバシーと睡眠パターンを尊重するように設計されている」と同社は述べた。ディフューザーの価格は100ドルで、2020年9月頃に入手可能となる。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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パリ拠点のInterstellar Lab、カリフォルニア州モハーヴェ砂漠にバイオーム網を構築へ——火星研究を活用、気候変動から生き延びる方法を探る

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Interstellar Lab は11月21日、モハーヴェ砂漠にバイオーム(生物群系)のネットワークを作り上げると発表した。これは人間が火星で生きる方法をさらに調査するために設計されたものであり、またこれらの知見は地球上にもっと持続可能なコミュニティを作るためにも応用される。 地球上に作られるこのビレッジは Experimental Bioregenerative Station(バイオ再生実験…

Interstellar Lab

Interstellar Lab は11月21日、モハーヴェ砂漠にバイオーム(生物群系)のネットワークを作り上げると発表した。これは人間が火星で生きる方法をさらに調査するために設計されたものであり、またこれらの知見は地球上にもっと持続可能なコミュニティを作るためにも応用される。

地球上に作られるこのビレッジは Experimental Bioregenerative Station(バイオ再生実験ステーション)、または EBios と呼ばれる。パリを拠点とする Interstellar Lab はこのプロジェクトを「再生可能な生存支援技術の閉じた循環系のビレッジ」と表現している。水処理やゴミ処理、食料生産といったシステムは、厳しい環境での生存に最適化するために、徹底的にいちから設計される。

人間が別の星で生きるための準備という高い目標があるが、同時に、いずれ直面するかもしれない気候変動の危機や根本的な限界に適応するという意図もある。

設立者兼 CEO の Barbara Belvisi 氏はこう言う。

私たちの星で何が起きているのかを知ることと宇宙探索には、強いつながりがあります。

この発表がされたのは、人間を火星に送るということについての興味が近年高まってきてからだった。2か月前、Elon Musk 氏はいずれ人間を月や火星に運ぶ Space X の Starship をお披露目した。また NASA も、いずれ火星に人間を送る方法を見つけようとする長期計画を持っている。

これらのミッションはまだ遥か未来のことだが、そういった環境で人間がどうやって生存するのかを理解することは、大いに研究者の興味を引いてもいる。Belvisi 氏はこの興味への支援を望んでおり、それをビジネスにしたいと考えている。

パリを拠点とする Hardware Club の共同設立者として最もよく知られている Belvisi 氏は、次に何をしたいのか明確なプランもないままに昨年同社を去った。旅行をしたりして休みを取った後、彼女は自分が持つ最も大きな2つの情熱、宇宙旅行と環境について考え始めた。2018年、彼女はその2つを結びつける方法を見つけるために Interstellar Lab を設立した。

現時点で同社は主に自己資金と、エンジェル投資家からの多少の寄付で運営している。Belvisi 氏はモハーヴェに適切な場所を4か所確認し、2020年2月までに不動産を購入できるよう、現在交渉中であると述べている。また設計と建築のために追加の資金調達を行うべく動いている。目標は最初の EBios ビレッジ建設を2021年に始めることだ。

完成すれば、EBios は一度に100人が暮らせるようになる。1年の半分は、施設は他の星での居住や地球上での持続可能な生活に関する研究者の仕事のために使われる。施設内のすべてのものはリサイクルされ再利用される。Belvisi 氏はこのプロジェクトを NASA と話し合っており、フロリダ州ケープカナベラルのケネディ宇宙センター付近に2つめの EBios を建設することも模索している。

長期的に見て、もし地球上で研究して別のシステムの実現性を実際にテストすれば、火星もしくは月への持続可能な入植は現実的なものになるでしょう。

Southern California Commercial Spaceflight Initiative のディレクターであり、以前はホワイトハウスで NASA のリエゾンでもあった Greg Autry 氏は声明でこう述べている。

だがこの挑戦の一部では、研究プロジェクトがビジネスにもなっている。その目的のため、EBios は1年の残りの半分は旅行客向けとなり、究極的に持続可能なライフスタイルを体験する1週間を過ごしてもらうと Belvisi 氏は述べている。料金はまだ考慮中だが、現時点では1週間で3,000米ドルから6,000米ドルの間で計画しているという。

こういった経験にお金を払う人がいるという考えは、そんなに突飛なものでもない。イギリスでは2002年に Eden Project がオープンし、来訪者は一連のバイオームにより幅広い生息地域を体験でき、また環境や持続可能性について学ぶこともできる。より最近では、Astroland Space Agency がスペイン北部に火星での生活を再現するスポットをオープンした。参加者はオンラインでのトレーニングと、火星の環境を模して作られた洞窟での3日間の生活を合わせたパッケージに5,500米ドルを支払う。

もちろん、Interstellar のプロジェクトでもっとも思い起こされるものは、1990年代初頭の有名な Biosphere 2プロジェクトだ。アリゾナ砂漠に作られ、砂漠や熱帯雨林、湿地帯、草原といった生息地域を再現しようとしたバイオームである。食料を生産する区域もあった。科学者のチームがその中に2年間暮らしたが、食料生育のトラブル、動物の死亡、十分な量の酸素の維持といった数多の問題にぶつかった。

Belvisi 氏はその実験に参加したベテラン、ならびに現在ではアリゾナ大学の環境研究センターとなっている同施設で働いている研究者と連絡を取り合っていると述べている。

彼女はこれらの実験から学ぼうとしているが、Interstellar のプロジェクトは根本的な部分で違っているという。既存の生息地を模倣しようとするのではなく、EBios は閉じた循環系のビレッジの中で、生存に最適化するように徹底的に設計されているのだ。また、ある区画から別の区画へと汚染が拡大する可能性を防ぐために、それぞれの区画は独立することになる。

彼らの目標は地球のエコシステムを再現することでした。弊社の目標は、地球環境から完全に離れて、持続可能なやり方で、人間が生きていく方法を作り出すことです。(Belvisi 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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欧州最大のブロックチェーン特化インキュベータ「The Garage」がパリに開設——ピボット失敗経験を糧に、大企業のブロックチェーン採用を支援

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ブロックチェーンの研究者、起業家、投資家の連合が、新興技術のハブとしてのヨーロッパの地位を強化する取り組みの一環として、パリで「The Garage」という巨大な新しいブロックチェーンインキュベータを開設した。 パリ市内中心部に開設された The Garage は、ビルの3フロアで構成され、合計面積は5,000平方フィート(約140坪)。目標は、しばしば互いに離れていて、つながっていない新興産業の…

パリに開設されたブロックチェーンインキュベータ「The Garage」
Image credit: The Garage

ブロックチェーンの研究者、起業家、投資家の連合が、新興技術のハブとしてのヨーロッパの地位を強化する取り組みの一環として、パリで「The Garage」という巨大な新しいブロックチェーンインキュベータを開設した。

パリ市内中心部に開設された The Garage は、ビルの3フロアで構成され、合計面積は5,000平方フィート(約140坪)。目標は、しばしば互いに離れていて、つながっていない新興産業のデベロッパコ​​ミュニティに可視性を提供することだ。

この取り組みの関係者の一人である Cyril Paglino 氏は、次のように語った。

我々のアイデアは、人々が集まり学ぶことができる場所を持つことだ。

ブロックチェーンはほとんどの人にとってかなり抽象的なものだ。それをパリの中心に置くことは、人々に実際に起こっていることを知らせるカギとなる。アンカーのようなものだ。

Paglinno 氏は数年前、650万米ドルを調達し、当初はヒットしたかのように思えたビデオメッセージアプリ開発スタートアップ「Tribe」で注目を集めた人物だ。しかし、Tribe は成長の壁にぶつかり、ピボットの取り組みは Apple の AppStore によって阻まれ、2017年にシャットダウンした。その経験から、Paglino 氏は、テック大手に阻まれないブロックチェーンに特化した投資会社 Starchain Capital を設立した

Paglino 氏は最近、大企業向けブロックチェーンプラットフォーム「Dune Networks」の開発者にアドバイスを行い、パートタイムで事業に関わっている。Dune Networks は、ブロックチェーンプロジェクト「Tezos」からスピンオフしたプロジェクトだ。

話が進むにつれ、Starchain Capital は、スタートアップ向けのアドバイザリーや教育活動を行う The Family の共同設立者 Oussama Ammar を招聘した。The Family は、Dune Studios や Starchain とともに、The Garage の共同設立者だ。そして、多くの点で、The Garage は The Family を中心にモデル化されるだろうと Paglinno 氏は語った。

パリに開設されたブロックチェーンインキュベータ「The Garage」
Image credit: The Garage

Dune Studios がオープンソースネットワーク用のアプリ設計を行う営利企業となるのに合わせ、Dune プロトコルの主要な開発者は The Garage に移る予定だ。Paglino 氏の Starchain Capital も The Garage 内に移転する。

The Garage のミッションの多くは、大企業にブロックチェーンを採用するよう説得することだ。The Garage の1階は基本的に、誰しも正式に参加しなくても立ち寄れるオープンなコワーキングスペースだ。The Garage は、ここで働くスタートアップにプロダクト、戦略、PR アドバイスも提供する。

さらに正式には、The Family のモデルと同様に、トレーニング教育サービスや大企業向けの有料コンサルティングが提供される。

The Garage はフランスとヨーロッパに焦点を当てつつも、あらゆる場所出身のスタートアップに開かれた存在になるだろうと、Paglino 氏は語った。この活動は言うまでもなく Starchain Capital が投資先となり得る有望スタートアップを探すのにも役立つだろう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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エールフランス、Oledcommの協力でWi-Fiの100倍速いLi-Fiを備えた初の商業飛行を実施

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Li-Fi の規格は10月末、大きな一歩を踏み出した。光を使ったワイヤレスのインターネットシステムを搭載した商業飛行を、初めて Air France が展開したのだ。 飛行機の部品を製造する航空会社 Latécoère Group と、この技術の商業化を進めてきたパリ拠点のスタートアップ Oledcomm が今年結んだパートナーシップの結果として、今回のお披露目に至った。Li-Fi とは「ligh…

Image credit: Air France

Li-Fi の規格は10月末、大きな一歩を踏み出した。光を使ったワイヤレスのインターネットシステムを搭載した商業飛行を、初めて Air France が展開したのだ。

飛行機の部品を製造する航空会社 Latécoère Group と、この技術の商業化を進めてきたパリ拠点のスタートアップ Oledcomm今年結んだパートナーシップの結果として、今回のお披露目に至った。Li-Fi とは「light fidelity」の略であり、Wi-Fi の基となっている電波ではなく、光を照射してインターネットとデバイスをつなぐものである。

Oledcomm は現在、最大速度100Mbps の LifiMax を販売している。しかし同社は、1月の CES 2020 で正式に発表される次世代機で 1Gbps を達成したと述べている。新しい Wi-Fi 6システムは2Gbps を超える速度に達していると報じられているため、この向上は非常に重要だ。

それでも、Oledcomm のチェアマン Benjamin Azoulay 氏は、Air France のフライトを同社にとっての重要なマイルストーンであると見ている。

弊社に対する信頼が大きく向上しました。また Li-Fi の堅牢性のレベルが素晴らしいということや、弊社が(Wi-Fi の)代替となるものをいつでも提供できるというメッセージを市場に送ることにもなりました。(Azoulay 氏)

Li-Fi への道のりは遠いものだった。2005年にフランスの研究者 Suat Topsu 氏らによって最初に開発され、2012年にスタートアップの Oledcomm にスピンオフした。それ以来、速度と信頼性を向上させ、この技術に磨きをかけてきた。

Oledcomm の LiFiMax システムが使うモデムは、部屋の天井に設置し、デバイスに USB 接続されたドングルに光を照射することができる。光は壁を透過することができず第三者に傍受されることがないため、Wi-Fi よりもはるかに安全であるとしている。

航空業界に特有のニーズに対応するため、同社はさらに2年を費やして Latécoère とパートナーシップを結び技術を適合させ、フライト中のエンターテインメントシステム全体を作り上げた。Air France のフライトでは12席にシステムが設置され、選ばれた乗客のグループが空の旅と Ubisoft が主催するビデオゲームのトーナメント参加に招待された。

この eGaming トーナメントは今年発表されたもので、Li-Fi システムによって高帯域と低レイテンシが可能となり、プレイヤーは飛行中にお互いにバトルすることができる。

Li-Fi に基づいたエンターテインメントシステムは、航空会社にいくつかの利点を提供すると Azoulay 氏は述べている。一般的なフライト中のエンターテインメントシステムの重量は1.3トンだが、Li-Fi 版はそれをほぼ半分にすることが可能だ。さらに、低レイテンシによって、飛行中のゲームやバーチャルリアリティのような新たなサービスも可能になるかもしれないと同氏は述べた。

Air France のイノベーションマネージャー Antoine Laborde 氏は声明でこのように述べた。

Li-Fi 搭載の航空機を飛ばす最初の航空会社になったこと、そして飛行中のビデオゲーム大会を開催することを、非常に誇らしく思います。この体験は、お客様の機内における新たなエンターテインメント体験、特にゲームへの道を開くものであると確信しています。

Oledcomm は航空機を今後の大きな市場であるとは必ずしも見なしていないと Azoulay 氏は言う。しかし彼は同様の形式で採用され航空業界に広がり続けると予測している。つまり、何らかのタブレットに接続されたドングルにエミッターが光を当ててインターネットに接続し、フライト中のリッチなエンターテインメントシステムを提供するということである。

同社はデバイスのメーカーに対して、モバイル機器が Li-Fi に対応するよう売り込んでいる。いずれは、Li-Fi 対応機器が飛行中の体験をさらに変容させるかもしれないと同氏は述べた。

今のところ、Oledcomm は Ford のようなパートナーと協力し、この技術をサードパーティーの製品に組み込むことに注力している。また Wi-Fi よりも高いセキュリティを必要とする法律事務所や法人のような、さらなる市場をターゲットとしている。

今日の Wi-Fi は、サイバーセキュリティの観点からは脆弱です。弁護士や軍需企業はワイヤレスのセキュリティを欲しています。弊社は Li-Fi のおかげで、ハッキング不能なソリューションを提供しているのです。(Azoulay 氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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欧州の相乗りサービス大手BlaBlaCar、ロシアの長距離バス料金比較・予約サイト「Busfor」を買収へ——同業FlixMobilityとの争いは激化の様相

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ヨーロッパを席巻しているモビリティ革命が、人々の移動のあり方を根本から変えようとしている。消費者には新たな選択肢が生まれ、運送会社は新たなビジネスチャンスと挑戦の中で難しい舵取りに迫られている。 パリに拠点を置く BlaBlaCar はモビリティ業界のパイオニアだ。同社はさらなる変革を起こすべく、今まさに次の一手に出ようとしている。都市間相乗りプラットフォームを運営する BlaBlaCar は、ロ…

Image credit: Busfor

ヨーロッパを席巻しているモビリティ革命が、人々の移動のあり方を根本から変えようとしている。消費者には新たな選択肢が生まれ、運送会社は新たなビジネスチャンスと挑戦の中で難しい舵取りに迫られている。

パリに拠点を置く BlaBlaCar はモビリティ業界のパイオニアだ。同社はさらなる変革を起こすべく、今まさに次の一手に出ようとしている。都市間相乗りプラットフォームを運営する BlaBlaCar は、ロシア最大のバスプラットフォーム Busfor を買収してバス業界に切り込んでいこうとしている。

今回の買収は、すべての空席をユーザに提供するための取り組みを推し進めるためのものです。

BlaBlaCar の共同設立者兼 CEO の Nicolas Brusson 氏は言う。

ヨーロッパでは、電気バイクから格安航空会社まで、あらゆる乗り物が移動手段として長年利用されてきた。BlaBlaCar はそうした状況に一石を投じた企業の1つだ。同社のプラットフォームでは、車のドライバーが自分の移動予定を投稿することで、料金を払ってくれる相乗り相手を見つけることができる。このサービスはフランスやその他のヨーロッパ地域でかなり一般的になっており、BlaBlaCar はベンチャーキャピタルから3億3,500万米ドルを調達してユニコーン企業の仲間入りを果たしている

しかし、BlaBlaCar のこれまでの歩みは順調なことばかりではなかった。インドやトルコ、メキシコなどの市場に参入してみたもののうまくいかず、撤退を余儀なくされたこともあった。Brusson 氏によると、インドとメキシコでは相乗りの利用数が増え、コミュニティも拡大しているため、同社の取り組みが今になってようやく報われたという。現在、BlaBlaCar に登録しているドライバーと相乗り利用者は、22か国で8,000万人にのぼる。

同社にとって最大かつ最良の選択は、2014年にロシアの分断された運送市場に参入したことだろう。ロシアは乗車数ベースで BlaBlaCar にとって最大の市場となっている。同社は昨年、ロシアの相乗りプラットフォーム BeepCar を買収してロシア市場での地位をさらに揺るぎないものにしようとしている。BlaBlaCar の利用者数は現在、中央ヨーロッパと東ヨーロッパで2,500万人に達する。

ロシアへの参入を果たした後の2018年、同社はさらに果敢な動きを見せる。フランスの国営鉄道会社 SNCF から格安バスサービス Ouibus を買い取ったのだ。今では名前を BlaBlaBus に変え、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、イタリアでサービスを展開している。

Ouibus を自社に取り込みながら、ロシアの Busfor を買収することで BlaBlaCar はバス業界にさらに深く切り込んでいこうとしている。

取引条件は公開されていないが、Busfor は提案を受け入れ、今年中には話がまとまる見込みだ。これまでにも他国に参入するために現地の相乗りサービスを買収してきたことがあるため、BlaBlaCar にとって今回のようなやり方は常套手段だと言える。

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BlaBlaBus と同様、Busfor も様々なバス運送会社を集めたプラットフォームであり、ブランドでもある。Busfor 自体はバスの運行を行うのではなく、依然として紙のチケットや駅でのチケット販売を行っているバス業界に IT を導入するのが役割だ。

Brusson 氏によると、物流インフラの仕事を自分たちでやるのではなく、今回も業界で地位を確立した企業を買収する方が良いと決断したのにはバス業界のこのような事情があるという。

オフラインからオンラインへの移行はすでに始まっています。プラットフォームの構築に2年かかりましたが、少し遅すぎたかもしれません。しかし、2年かけたからこそ Busfor のプラットフォームは世界でも通用するものになっています。

BlaBlaCar は規模拡大を続けながらも、ミュンヘンに拠点を置く FlixMobility といくつかの業界で競争を繰り広げている。FlixMobility は当初バスプラットフォームとしてスタートした会社で、同社のライムグリーンの FlixBus の車両は現在ヨーロッパ各地で見ることができる。ヨーロッパの電車サービスに競争を促すような法律が導入されるのを見越して、昨年 FlixTrain もスタートさせている

さらに、今年の夏にはベンチャーキャピタルから5億3,100万米ドルを調達して、自社の FlixCar 相乗りサービスをスタートさせようとしている

BlaBlaCar、FlixMobility ともに洗練されたデータ中心のインフラを構築することで乗り物と利用者のマッチングをするとともに、価格設定とルート設定も行っている。両社は調達した資金を使って、拡大を続ける市場と需要の中で長期的に通用する強みを獲得していこうとしている。

Brusson 氏は、いくつかの地域で両社が競合し始めていることを認めている。しかし、競合が登場したとしても BlaBlaCar が参入している市場にはまだまだ成長の余地があると同氏は確信している。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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フランス政府、50億ユーロ(約5,880億円)のスタートアップファンドを創設へ——米中が覇権を争う中、デジタル主権でフランス優位を狙う

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世界的なスタートアップ競争はしばしば、ベンチャーキャピタルやユニコーンといった量的なものを基準として判断される。しかしアメリカと中国以外の為政者たちは、主権という漠然とした尺度を念頭に置いている。 テック大国であるこの2国の勢力の増大は世界的な不安をかき立てるのみならず、先週(9月第3週)フランスで見られたように、政府がデジタルな主権を維持するための取り組みを強化しようとする際のスローガンとしても…

フランス大統領 Emmanuel Macron 氏
Image Credit: Masaru Ikeda / The Bridge

世界的なスタートアップ競争はしばしば、ベンチャーキャピタルやユニコーンといった量的なものを基準として判断される。しかしアメリカと中国以外の為政者たちは、主権という漠然とした尺度を念頭に置いている。

テック大国であるこの2国の勢力の増大は世界的な不安をかき立てるのみならず、先週(9月第3週)フランスで見られたように、政府がデジタルな主権を維持するための取り組みを強化しようとする際のスローガンとしても使われている。

フランス大統領エマニュエル・マクロン氏はこう述べている。

私たちが戦っているのは主権のための戦いです。デジタルや人工知能といったすべての新しい分野で、私たち自身の勝者を作り上げることができなければ、私たちに残される選択肢は…他者に支配されるということです。

マクロン氏はカンファレンス「France Digitale Day」の前夜、同国テック業界のリーダーが集まるレセプションで話をしていた。話の焦点はフランスに当てられていたが、デジタル世界における独立性を失うという不安は広くヨーロッパ全土で共有されている。

懸念の一部は経済的な面だが、文化的な一面もある。それは、誰もが自分のためにというアメリカ的な精神、もしくは中国の独裁的な中央集権が、重要な技術や拡大する自動化に関する、設計やアクセシビリティを通じて押し付けられるのではないかという恐怖だ。

人工知能や自動運転の乗り物といった、変化をもたらす技術の発達が加速すると共に緊急性は増している。そして根本的なジレンマは簡単には解決できない。国は如何にして革新的な発展により引き起こされる広範囲なディスラプションから身を守りつつ、その力を利用して経済的および社会的な機会を作り出せるのだろうか?

主権への脅威とは、最近フランスの経済大臣 Bruno Le Maire 氏によってなされた、ヨーロッパにおける Facebook の Libra 仮想通貨プロジェクトを阻止するという宣言に際して提起された恐怖の1つだ。

同国はブロックチェーンの受け入れに歩を進め、仮想通貨関連のルールを緩和しているが、この通貨の魅力の一部は単一の存在や国からのコントロールを避けることができるという明白な能力だ。Libra のケースでは、Facebook のようなテック大手の関与が、自動的に多くのヨーロッパの為政者に疑念を与えている。

Le Maire 氏はこう述べている。

はっきりと言っておきたいのですが、こういった条件下では、ヨーロッパにおける Libra 開発を許可することはできません。ヨーロッパの国々の貨幣の主権は効力を持っているのです。

フランスでは、こういった感情は人工知能に対する疑問のことになると特に際立っている。2018年4月、同国は国家 AI 戦略を明らかにし、中国とアメリカによる支配の脅威について市民に警鐘を鳴らした。

同文書には研究やスタートアップを促進させるための多くの方策が含まれていた。だが同時に、AI 開発とデータ収集を切り離そうとすることで、哲学的な態度も示した。テック大手の消費者向けサービスは機械学習の進歩のため、そして AI アルゴリズムを磨き上げるために、個人情報をかき集めている。しかしこのデジタルなお宝を入手しようとする過程において、こういった企業の多くがますます、プライバシー侵害の批判を浴びるようになってきている。

フランスは AI 開発とデータ収集を切り離したいと考えており、そのために一元的な保管所で匿名化されたパブリックデータを誰でも利用できるようにしたいとしている。要するに政府は、市民のデータやビジネスがクラウドに吸い上げられ、どこか他の場所で利用されるのを見たくはないのだ。

新戦略の概要を述べるレポートにはこう記されている。

フランスと EU にとって、人工知能の要求に合致するデータポリシーは、それゆえに主権と戦略的自主性といった目的周辺に構築される必要がある。最初に、このバランスは崩れやすく、またこの目的にはビジョンが必要であると宣言されるべきである。それでも、中国とアメリカの大手の「デジタル植民地」となることを避けることができるよう、フランスとヨーロッパにおける人工知能開発のためには前もって必要なことである。

始まりはこうであったが、マクロン氏はフランスのスタートアップにさらに遠くへ、さらに速く進んでほしいと考えている。

同氏は9月第3週、スタートアップのエコシステムにつぎ込むことになる、55億米ドル相当のファンドを発表した。この中には、フランスのベンチャーファンドがレイトステージの企業の大きなラウンドに参加できるようにするための、22億米ドルが含まれている。これは現時点で同国最大の阻害要因の1つだ。

一般的に、フランスのスタートアップはシリーズ A の後に資金を探し始めると、より大きな小切手を切ってくれる海外へと流れていく。このトレンドには変化が起きつつあるようだが、発展の速度を上げることが緊急の課題となっている。

IPO にアプローチしている企業を支援する、経験豊かな資産ファンドのマネージャーが、ファンド残高の直接的な投資を担当することになる。

重要なことは、ファンドは税金で構成されているのではないということだ。むしろ、マクロン氏は幅広い保険会社やアセットマネージャーに参加するよう説得してきた。アメリカでは、国レベルの膨大な公的年金の出資金が、資金調達を求めるベンチャーファンドにとって主な強みとなっている。こういったファンドがフランスやヨーロッパで解禁されれば、利用可能な資本の量は非常に増加するだろう。

マクロン氏はこう言う。

資本の戦いが本質です。もしこの戦いに勝ちたいのであれば、より多くの資本の調達に成功しなければなりません。

この推進の一部として、国営銀行である BPIFrance と、フランスのスタートアップの支援と促進を監督する機関 La French Tech は、「The Next 40」と呼ばれるリストを発表した。その目的は同国で最も成長の速いスタートアップに光を当てて海外の投資家の注意を引き、また同時にフランスの悪名高いお役所仕事の迷宮を道案内することである。マクロン氏は2025年までに同国が25社のユニコーンを持てるようにしたいとしている。

マクロン氏の下で失業率は徐々に低下しているが、若年層へのチャンスはまだ不足しているようであり、多くの才能が流出している。

マクロン氏はこう言う。

アメリカではテック企業が新規雇用の3分の1から2分の1を創出しています。フランスにおける最も将来有望なスタートアップ40社は、今後数か月間で少なくとも7,000人の雇用を創出し、すべてのスタートアップを合わせれば2万5,000人となります。

同氏はこの成長のインパクトが他の経済分野に影響をもたらすことを望んでいる。しかしスタートアップに「もっと速く、もっと強く、もっと高く」と呼びかける中で、マクロン氏は以下のように述べ、自国のデジタルの未来を描きたいという同国のより一般的な欲求も挙げた。

技術における重要な選択で、誰かに依存していたくはないのです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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