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ケンタロさんは「責任と覚悟と愛情」の人なんです!ーー隠れたキーマンを調べるお・GMOペパボ星氏

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編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。 誰もが知ってるレンタルサーバー「ロリポップ」などを運営するGMOペパボ。創業者は何かと話題の家入一真氏。その家入氏と創業時から共に歩み、代表を受け継いだ佐藤健太郎社長…

編集部注:「隠れたキーマンを調べるお」は、国内スタートアップ界隈を影で支える「知る人ぞ知る」人物をインタビューする不定期連載。毎回おひとりずつ、East Venturesフェローの大柴貴紀氏がみつけた「影の立役者」の素顔に迫ります。

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GMOペパボ取締役の星隼人氏とおなじみロリポおじさん

誰もが知ってるレンタルサーバー「ロリポップ」などを運営するGMOペパボ。創業者は何かと話題の家入一真氏。その家入氏と創業時から共に歩み、代表を受け継いだ佐藤健太郎社長(ケンタロさん)を長年に渡って補佐し、2014年から取締役となった星隼人氏にインタビューしました。星さんとは以前より親しくさせてもらっているので、かなりざっくりした感じになっております・・・。

大柴:どうもどうも。今日はよろしくお願いします。さてかつて「弁当男子」として一世を風靡した星さんですが、最近弁当の方はどうですか?

星:去年久しぶりに某雑誌の取材があったけど、それくらいですね。

大柴:当時は凄かったですよね。

星:2009年の3月から5月くらいですかね。「カラメル」で弁当特集やったんですが、そこに僕の弁当ブログがちょっと出たんですよ。それを新聞社の方が見て、取材を受けまして。そしたら生活面の半分くらいのスペースにドーンって載っちゃって「これからは男子が弁当を作る時代」なんて。それからほとんどのテレビ局、雑誌、各メディアに取材されて。

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ショッピングモール「カラメル」

大柴:凄いっすね。そんな星さんですが、今年から取締役になられました。何かこれまでと変わったこととかありますか?

星:自分がペパボに入ったのは「面白いサービスを作りたい」というのが理由なので、その辺は一貫して変わってません。今あるサービスをもっとおもしろくしたいし、もっとおもしろいサービスを作りたい。それとペパボってのは文化的な側面が強いというか、社風みたいな。そういうのを次世代につなげていきたいなと思ってます。当然収益面は役員としてより一層意識していかないといけないけど、それ以外の大きな部分も大切にやっていきたいと思ってます。

大柴:ペパボに入った理由が出たので、入社までのお話なんか聞けたらと。

星:大学の時にノリでNHKのアナウンサー試験を受けたんですよ。

大柴:え、まじすか。

星:まじです。でも当然落ちて・・・。で、就職とかもしたくなくて。留学したいなーとか、音楽やりたいなーとか。よくあるパターンです。卒業してしまったので、大学の時からやっていた障害者福祉関連のバイトを続けていました。そこで視覚障害者のために正しい文章構造でサイトを作るということをやっていました。でも給料が少なくて。

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不正には厳しい社内風景をアピールする星氏

大柴:なるほど。

星:大学の時の仲間が就職してみんなお金を持ってるんですよ。新橋とかでおごってもらうんですよ。そうなると「やばいなぁ、このままじゃマズいな」って思うんですよ。

大柴:わかるわかる(笑)。僕もそうだった。

星:でも特にやりたいこともなく、ただWeb制作は好きだったので、派遣でちょっとそういう系の仕事をしていました。その後フリーランスになりました。3カ月くらいかな。

大柴:ほほう。

星:実家に住んで、朝起きて犬の散歩して、いいとも見て・・・。そんな生活でした。このままやっていてもしょうがないなぁと思ってたら、派遣の時に繋がりのあったシステム会社からオファーがあったんで、そこで働くことにしました。基本はシステム制作の会社だったのですが、やっぱりWebやりたいなぁと思ってWeb制作事業を一人で始めました。

大柴:一人事業部ですね。

星:ほんと一人で、ある時に社長含め、みんなが常駐先にしばらくいってしまう時期があって。一人で2カ月くらい事務所でWeb制作事業をやってました。その頃「カラーミーショップ」が出て、衝撃を受けたんです。以前オンラインショップのシステム制作に携わった事があるのですが、結構大掛かりだったし、コストもかかった。でも「カラーミーショップ」は激安で。衝撃でした。

大柴:なるほど。

星:その時に「カラーミーショップ」についてのエントリーをブログに書いたんですよ。2005年2月くらいかな。そしたら当時社長だった家入さんが「ウチにくれば」ってコメントを残してくれたんです。もうビックリして。家入さんだけでなく、他のメンバーの方からコメントが投稿されたんです。みんなブログとかで知ってる人だったし、嬉しかった。それきっかけで実際に会うことになって。みんなインターネット大好きだった。

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転職のきっかけになったカラーミーショップ

大柴:それですぐにペパボに転職したんですね。

星:2005年6月9日(水)ロックの日に入社しました。ロックの日に入りたかったのと、もろもろ手続きあって。

大柴:入社して社内の印象はどうでしたか?

星:「すげー静かだな」と。みんなメッセンジャーで話してるし。隣の人にもメッセで。これがIT企業なのか!と実感しました。

大柴:そんな中に星さんが入ったら浮いちゃうのでは?

星:「今までいなかったタイプ」って最初の頃よく言われました。そんな中、シモダ君(現バーグハンバーグバーグ代表取締役のシモダテツヤ氏)が最初から絡んできてくれて、すぐに仲良くなりました。みんな良い人だし、インターネット大好きだし、海外のWebデザインの話もできた。転職してホント良かったなーって。

大柴:家入さんはどんな感じでした?

星:家入さんは勝手に面白いサービスを作ったりして、それをそっと見せて回ってました。

大柴:イメージ通り(笑)。

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オフィスグリコとお水など充実した福利厚生をアピールする星氏

星:今もそうなのですが、社内は「褒める文化」だし、良い雰囲気でした。そういう文化を伝えていきたいですね。

大柴:最初デザイナーで入社されたわけですよね。

星:そうです。「ヘテムル」とかに携わっていました。その後「ヘテムル」のリーダー、「ヘテムル」「プチ」などを統括するクリエイティブホスティング事業部長とやってきました。その頃、上場を経験します。しばらくして社長室への異動を打診されました。

大柴:事業部から社長室という間接部門への異動ですね。

星:正直、最初は嫌でした。サービスを作りたかったし、不安もあった。でも久保田さん(取締役の久保田文之氏)が背中を押してくれて。新卒採用が始まった頃で、採用をもっとおもしろくしたり、実際やってみたらやりがいもあるし、面白かったんです。

大柴:宇宙飛行士でケンタロさんが登場したりしたアレですね。

星:そうですそうです。かなり注目を集めてTwitterのバズワードにも入りました。社長室でいろいろとやらしてもらった後に事業部に戻り、現在はEC部門を見ています。

大柴:ケンタロさんはどんな方ですか?

星:タカノリさんがご存知の通り「シャイ」な方です。周囲に凄く気を使う人。そして何より会社、スタッフ、ユーザーさんへの愛情に溢れてるんですよ。ケンタロさんは「責任と覚悟と愛情」の人です。これまでもこれからも一緒に引っ掻き回していければいいなと思っています。

大柴:今日はありがとうございました。これからもよろしくお願いします!

予約台帳サービスのトレタがWiLから2億円を調達、元ペパボ常務取締役の吉田氏がCOOとして参加

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飲食店向けの予約台帳サービスを提供するトレタは6月27日、WiLを引受先とする2億円の第三者割当増資の実施を発表した。 また、同時に7月1日付けでGMOペパボ(前社名はpaperboy&co.)の元常務取締役で、自身が手がけたブックレビューサービス「ブクログ」の代表取締役などを務めた吉田健吾氏を取締役COO(最高執行責任者)として迎え入れることも発表している。トレタは新たな経営陣とこの調達…

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飲食店向けの予約台帳サービスを提供するトレタは6月27日、WiLを引受先とする2億円の第三者割当増資の実施を発表した。

また、同時に7月1日付けでGMOペパボ(前社名はpaperboy&co.)の元常務取締役で、自身が手がけたブックレビューサービス「ブクログ」の代表取締役などを務めた吉田健吾氏を取締役COO(最高執行責任者)として迎え入れることも発表している。トレタは新たな経営陣とこの調達資金を元に、開発および営業体制の強化を実施するとしている。

予約台帳サービスの導入は順調に進んでいるようだ。5月中旬に取材した際、約半年弱で900店舗だった導入店数は現在1000店舗を突破している。1店舗あたりの導入代金は月額9000円なので、単純な計算式で売上の規模はおおよそ予想がつく。

つまり、国内の飲食店規模を想定すればこのビジネスのアップサイドが分かることになる。その点についてトレタ代表取締役で、飲食店経営者でもある中村仁氏に数値を聞いたところ「国内では飲食店事業というのはざっくりと50万店舗が23兆円規模の市場を作ってる」とのことだった。

もちろん全店舗に導入というわけにはいかず、中村氏も上位2割ほどが想定できる数字ではないかと話していた。もし想定通り10万店舗に入ったとして売上規模は年間でざっくり100億円程度だ。もちろんこれはこれで素晴らしいビジネスだが、果たして投資サイドはそれで納得するだろうか?答えは否だ。彼らが考えるビジネスモデルはもっと大きい。

ポイントは「あらゆる飲食店のテーブル情報」にある。つまり席予約だ。

お店の予約を、まるごとタブレット1台で。___トレタ

詳しく説明しよう。現在、飲食店でリアルタイムの席予約ができるサービス(オープンテーブルのようなもの)を提供している場合、その実態は飲食店で紙の予約台帳をオンラインサービスの提供するシステムに手入力で打ち込んでいるそうで、大変手間もかかるしミスも発生する。これでは当然スケールが難しい。

しかしトレタのような電子予約台帳で席の管理ができるようになると、その情報は全てリアルタイムに管理することができる。つまり、導入されている飲食店の席が全て「在庫」として一元管理できることになるわけだ。

この在庫を効率的に捌くことができる、つまり飲食店の空き席を減らすことができれば大きなビジネスチャンスになる。トレタが狙うのはそこだ。

「飲食店の席在庫を一元的にトレタが管理することで、様々なグルメ媒体から予約を受けて、さらに店舗側では手作業なしに自動的に処理することができるようになります。APIなどの提供を通じて、集客媒体との連携も視野にいれています」(中村氏)。

一方で、この分野は競合も虎視眈々と狙っているはずだ。中村氏も予約台帳サービスが飲食店に普及するのはここ一、二年が勝負と語る。これまでのウェブサービス運営や、飲食店の豊富な経験を背景にここまで順調に導入店舗を増やしてきたが、この勝負に勝つために中村氏は今後、オンラインでの戦略に力を入れるという。つまり、今回新たに参加した吉田氏の得意とする分野だ。

「現状では営業チームが売上を作っている会社なので、その現場を学びながら、徐々にオンラインセールスの下地を作っていく予定です。ただ、対象となる客層のITリテラシーなどを考えると、リアルな施策も盛り込む必要があるでしょうし、これからその戦略を練っていきます」(吉田氏)。

スマートデバイスの波に乗り、飲食店というアナログな世界に隠れたチャンスをモノにできるのか。トレタの新しい勝負が始まる。

※情報開示:筆者の家族はトレタと契約関係にあります