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ニュースキュレーションのカメリオがリニューアル、パーソナライズ分野でGunosy(グノシー)に代わる存在となれるか

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後発ながら「ニュースをフォローする」という新しい切り口でパーソナライズ・ニュースキュレーションの分野に参入したスタートアップ、白ヤギコーポレーションの「カメリオ」が8月25日、リニューアルを実施した。アイコンを含むデザインを一新、これまでiOS版のみの提供だった同サービスのAndroid版とWeb版を公開した。 また、これまではカメリオを利用するにあたって自分で興味のある「テーマ」を選択する必要が…

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後発ながら「ニュースをフォローする」という新しい切り口でパーソナライズ・ニュースキュレーションの分野に参入したスタートアップ、白ヤギコーポレーションの「カメリオ」が8月25日、リニューアルを実施した。アイコンを含むデザインを一新、これまでiOS版のみの提供だった同サービスのAndroid版Web版を公開した。

また、これまではカメリオを利用するにあたって自分で興味のある「テーマ」を選択する必要があったが、今回新たに設置された特集ページでは、編集部が選択したその日の話題テーマから気になるトピックスを閲覧することもできるようになった。

さらにfacebookとTwitterアカウントとの連携でソーシャルグラフと連動したオススメのテーマもレコメンドしてくれる。リリースによると現在の利用者状況は25歳から35歳の男性中心、ダウンロード数は6万件。滞在時間は5分ほどだそうだ。

リニューアル実施直後の現在、サービスが繋がりにくい状態でまだ全てを試せていないが、特集によるテーマのオススメは選ぶだけでいいので便利に使える。気になるソーシャルアカウントとの連携レコメンドは精度が気になるところだが現時点でなかなか繋がってくれない。みれるようになったら追記することにする。

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さて、ご存知の通りニュースアプリの世界は手のひらの可処分時間をその他ゲームやメッセージングなどと奪い合う、激しい戦いに入っている。ニュースアプリだけをみてもアグリゲーション、キュレーション、配信ポータル、そしてパーソナライズレコメンデーションと微妙に手法を変えて、ユーザーの関心を引き寄せようと切磋琢磨している状況だ。

<参考記事> SmartNews、未来の姿

特にパーソナライズ(ユーザー毎にみているページが違った、個人に最適化された情報を届ける)についてはGunosy(グノシー)という先行者が存在し、かつ、その舵取りとしてパーソナライズよりも先に大きなユーザー獲得を目指すべく大型の資金調達やCMの投下といった方向転換をしている。

ニッチを突き進めば、ある一定層には好感を持って受入れられるが、当然マーケティングなどのボリュームが必要なビジネスは難しくなってくる。ちなみに似たようなパーソナライズエンジンだったZiteは公開数カ月でCNNが買収、その後、Flipboardに再度買収されるという道を辿っている。

このリニューアルを機に、これからのニュースアプリ戦争をどのように生き残るのか、白ヤギコーポレーション代表取締役の柴田暁氏に話を聞いた。(太字の質問は全て筆者、回答は全て柴田氏)

ーーニュースアプリはそもそもニッチで、その壁を突破して配信力をつけないと勝負にならない、というものがあります。つまり、コンテンツは配信元がとってるので、彼らが課題としている配信力をつけないとそもそもの存在価値がない、という考え方です。現在、カメリオは確かに便利な新しいツールではあるのですが、ニュースキュレーションの土俵では遅れをとっています。この先、どういうポジションを狙うのでしょうか。

全くその通りですね。カメリオもユーザー数を大幅に増やさないと話にならないと思っています。一方でカメリオのポジションはより個人の趣向に特化したコンテンツのマッチングです。そういう意味で、特にカメリオが扱っていく情報はニュースよりも雑誌に近い情報だと思っています。

今回リリースには入れられなかった話ですが、ある調査では主要キュレーションアプリの中でカメリオは月ベース利用時間が一番長かったんです。なので、人数はもちろん重要ですが、ユーザーの没入度が高く、一人当たり消費コンテンツ量が高いのが特徴なんです。

1分で世界がわかるではなく、自分のこだわりの情報にハマるので必然的に利用時間が長くなります。カメリオのユーザーは夜の時間の起動時間が多く、そういう使い方を考えると、タブレットでの利用が重要なので、そちらの開発に力を入れています。

ーーなるほど。柴田さんたちはカメリオのユーザー象をどうみてるか、それと、スマートフォンをもった新しいインターネット接続組、つまり、これから獲得しなければならないユーザー像はどうみられてますか?

いまのコアユーザーはアクティブで指向性の高いビジネスパーソンです。特に追っているテーマは二種類で、仕事に関すること(業界や会社名)と、それ以外(趣味や子育て、時事的関心事)の二つがあります。

いままで定着ユーザーの主なモチベーションは仕事で便利、なぜなら追わないといけない情報を追ってくれるから、だったんですが、そういう「この情報を追いたい」と自発的に思っているユーザーはかなり尖った人たちで、少数の熱狂的な人たちです。もちろんスマホもずっと使ってて、NewsPicksとカメリオの組み合わせが最高という発言をされている方もいらっしゃいます。

ーーやはりそこになりますよね…。ただGunosyは実は以前、パーソナライズは重要だがそれではとれない市場がある、といって転換した経緯があるんです。それについてなにか意見ありますか?

よく意識しています。今後は明確な目的意識を持ってないけれど、ぼんやりと面白いものを探している、もしくはみつけたいと思っているより受動的なユーザーにターゲティングが重要だと思っています。

でも、尖った人が少ないから偏差値40の暇つぶしをターゲットにします、という方向性ではなく、忙しいけれど上質な隙間時間で自分が本当は知りたかったことを知るために時間を使いたいという欲求に訴えかけます。

自己研鑽とか、リア充な趣味とか、そういうことをしたいという気持ちは強く皆持っているので、アプリのユーザー体験を「検索して下さい」から「使ってると見つかります」に変えることで大きなインパクトがあると考えています。それが今回のサービスコンセプト変更の主旨です。

ーーありがとうございました。

ニュースキュレーションの世界は例えばThe New York Timesが運営する独自のまとめアプリ「NYTNow」やFinancial Timesがつい最近になって発表したこれもまとめのFT Antennaなど、新聞社が独自に開始する動きも活発化してきている。

もちろん、彼らが独自にできるのであれば第三者のサービスはただの「タダ乗り」サービスになる可能性も高く、最悪、何らかの方法でコンテンツを引き上げることも考えられる。(実際は新規獲得の目的があったりするので話はそう簡単ではないが)

そのような状況になる前に独自色や強みをどこまで蓄えることができるか、引き続き各サービスの動きに注目が集まるところだ。

ニュースをフォローできるレコメンドエンジン「kamelio(カメリオ)」運営の白ヤギ社がグローバルブレインから5000万円のシード資金を調達

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興味テーマをフォローすることで個人に最適なニュースがレコメンドされるフォローメディア「kamelio(カメリオ)」を展開する白ヤギコーポレーション(以下、白ヤギ社)は2月28日、グローバルブレインに対する第三者割当増資の実施を発表した。払込日や株式の割合などの詳細は非公開。 調達金額は総額で約5000万円で、これに伴う経営陣の変更などはない。なお、今回の調達元となるファンドはグローバルブレインが2…

カメリオ_Kamelio__気になるテーマを追えるフォローメディア-2

興味テーマをフォローすることで個人に最適なニュースがレコメンドされるフォローメディア「kamelio(カメリオ)」を展開する白ヤギコーポレーション(以下、白ヤギ社)は2月28日、グローバルブレインに対する第三者割当増資の実施を発表した。払込日や株式の割合などの詳細は非公開。

調達金額は総額で約5000万円で、これに伴う経営陣の変更などはない。なお、今回の調達元となるファンドはグローバルブレインが2013年11月に設立したグローバル・ブレイン5号投資事業有限責任組合で、主なLP(有限責任組合員)は産業革新機構となっている。ファンド総額は150億円。

白ヤギ社は今回の調達で人材の強化およびサービス開発の加速を実施するとしている。なお、kamelioについてはこの記事で紹介している。

さて、私も興味をもって注目していた新しいニュースレコメンドエンジン、kamelioがパートナーに選んだのはグローバルブレインだった。白ヤギ社の共同代表取締役、渡辺賢智氏によると、前職のコンサルティング会社のつながりでグローバルブレインとの話が始まったということだった。

「しばらくはユーザーの定着に向けてアプリの改善を中心に進めようと考えてます。現在、チーム全体では8名ほどで開発しているような状況です。フォローエンジンのアルゴリズム改善やバックデータの処理速度改善などですね」(渡辺氏)。

kamelioはこれまでのニューステクノロジーとは少し違うフォローという概念を入れてきた。特にニュースを遡ってチェックできる機能などは、つい先日発生したビットコイン騒動(突然閉じてしまったアレ)などのような突発的な話題に対して強さを発揮してくれる。限られた時間で効率よく情報収集する能力はさらにこういったツールの出現で高まることだろう。

白ヤギ社では、テクノロジスト集団らしく、今後グロースハックに関する情報を公開しながら、内外開発者とのコミュニケーションを活発にしてチームの拡大を目指すことも考えているらしい。

後発であることを跳ね退けてポジションを確保することができるだろうか。