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Amazonも注目するトレンド市場「Luxury Commerce」ーー1.4兆ドルの贅沢市場を狙え(2/2)

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(前回からのつづき)Amazonがラグジュアリー・コマース市場に目を向けた背景には、他社小売ブランドとの対立構造が見え隠れします。 Luxury Storeの立ち上げは、Amazonがハイエンド・ファッション市場に参入しようとした最新の試みです。一方、従来のAmazonは大量の衣料品を販売していますが、これらの商品の大半がファストファッション商品です。その理由として、Amazon独自の購買データ搾…

Image Credit:Amazon

(前回からのつづき)Amazonがラグジュアリー・コマース市場に目を向けた背景には、他社小売ブランドとの対立構造が見え隠れします。

Luxury Storeの立ち上げは、Amazonがハイエンド・ファッション市場に参入しようとした最新の試みです。一方、従来のAmazonは大量の衣料品を販売していますが、これらの商品の大半がファストファッション商品です。その理由として、Amazon独自の購買データ搾取や類似商品の展開に対し、高級ブランドが批判して彼らがマーケットプレイスに参加しなかったためです。例えば、Nikeは2019年、Amazonが供給できる以上に顧客との「より直接的な関係」を望むとして、Amazonを通じた全ての直接商品販売を停止しました。

この点、Luxury Storeはこうしたブランド側の不満に対処するための試みのように見えます。Amazonはブランド招致をした上で、これらブランドを敵に回すような動きを早々にはしないはずです。

2020年は特に感染症拡大という大義名分ができました。Amazonにとってはソーシャル・ディスタンスによって実店舗経営が苦しいプレイヤーを同社マーケットプレイスに引き込むには好機と言えます。響きは悪いですが、ラグジュアリー・コマース市場への拡大展開タイミングとしては、数年に一度のチャンスでもあるのです。

Amazonとしてはこれを機に、コピーの疑いや嫌悪を持たれていた小売ブランドと再度コミュニケーションを図りたいはずです。一方、ブランド側からすればデータを取られ、類似商品を低価格でAmazonに展開されるという、これまでの二の舞を繰り返すリスクもゼロではなく、難しい舵取りを迫られることになりそうです。

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Amazonも注目するトレンド市場「Luxury Commerce」ーー1.4兆ドルの贅沢市場を狙え(1/2)

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新型コロナの影響で、世界的に消費が落ち込んでいます。なかでも贅沢品を扱う「ラグジュアリー・コマース」市場の影響は計り知れないでしょう。 ラグジュアリー・コマース市場は「車」「ホスピタリティー(旅行や宿泊など)」「個人向け高級品」の3つが、80%の規模を占めます。米コンサルティング会社のBain & Companyによると、2018年の世界市場規模は1.2兆ユーロ(約1.39兆ドル)で、年間…

Image Credit:Tamara Bellis

新型コロナの影響で、世界的に消費が落ち込んでいます。なかでも贅沢品を扱う「ラグジュアリー・コマース」市場の影響は計り知れないでしょう。

ラグジュアリー・コマース市場は「車」「ホスピタリティー(旅行や宿泊など)」「個人向け高級品」の3つが、80%の規模を占めます。米コンサルティング会社のBain & Companyによると、2018年の世界市場規模は1.2兆ユーロ(約1.39兆ドル)で、年間成長率は5%ほど。ちなみに同年の高級車売上は4,950万ユーロ、ホスピタリティーは5%の成長、グルメは6%、豪華クルーズ体験は7%増だったそうです。加えてBusiness of Fashionの記事では、2019年の個人向け高級品市場規模を2,810億ユーロと試算しています。これは2000年の1,160億ユーロから倍以上の規模へと成長しています。

これが感染症拡大で一変しました。

The Wall Street Journalが伝える2020年第2四半期の車の販売台数は、前年比で34%落ちという大幅下落です。先ほど紹介したBusiness of Fashionの記事では2020年第1四半期の高級品売上も25〜30%減少するとしていますから、単価の高い高級車の売上も通常の車と同等に減っていると仮定すれば、ラグジュアリー・コマース市場の下落は全体で20%台を下回ることはないでしょう。結構な落ち込みです。

このように市場の勢いが衰えている今、Amazonが市場参入を果たしました。

9月15日、同社はAmazon Prime会員向けの招待制ECサービス「Luxury Stores」を開始したのです。Oscar de la Rentaの2020年秋冬ブランド商品の扱いからサービス展開を開始し、今後はRoland MouretやLa Perlaのようなブランドや新進気鋭のデザイナーブランドが追加される予定です。

Amazonらしい特徴が、買う前に高級品を体験できるAR機能「View in 360」です。選択した商品を360度フル回転させて見ることができ、自分に合ったものを見極めることができます。もし自分のサイズに合わないものを購入した場合は、30日以内であればほとんどの商品を対象に返品して全額返金することができるそうです。

今回、Amazonがコンセプトとしたのが「Store within Store」です。これは利用ブランド企業が在庫管理・品揃え・価格・顧客発見をよりデータ・ドリブンにコントロールできるプラットフォーム思考を指します。さらに、先述したAR機能を実装させることで、在宅でも顧客体験を最大化できるようにさせます。まさに川上から川下までを抑えたラグジュアリー体験をオンラインで実現させよう、としているのです。後半ではAmazonの思惑についてまとめます。(次につづく)

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Amazon新デバイス発表:高齢者を見守る「Care Hub」を公開(1/2)

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Amazonは9月24日、家族や友人の助けを必要としつつ一人暮らしする人々を見守ることのできる「Care Hub」を発表した。Care HubはEchoスピーカーなどのAlexa対応デバイスを介して動作する。たとえばデバイスに「Alexa、助けを呼んで」と話しかけると自動的に緊急連絡先へ電話をかけてくれる。Echoで911に電話することはできないが、Care Hubは遠距離音声認識で声を拾えるかぎ…

Amazonは9月24日、家族や友人の助けを必要としつつ一人暮らしする人々を見守ることのできる「Care Hub」を発表した。Care HubはEchoスピーカーなどのAlexa対応デバイスを介して動作する。たとえばデバイスに「Alexa、助けを呼んで」と話しかけると自動的に緊急連絡先へ電話をかけてくれる。Echoで911に電話することはできないが、Care Hubは遠距離音声認識で声を拾えるかぎり、指定された連絡先へ電話をかけてくれる。

またAlexaは、見守り対象の人の活動状況を家族や友人がスマートフォンで確認することもできる。AmazonのVPであるDaniel Rausch氏によると、1日の中で決められた時間までにEchoとのやりとりがない場合、連絡先へ自動通知するように設定することができるという。

黎明期にはスマートスピーカーの一般的な用途は天気予報や音楽を流すことだったが、時間がたつにつれて高齢者の自宅にホームセキュリティやスマートスピーカーを設置する人々が増えてきている。もしも万が一、倒れて起き上がれなくなってしまった場合、年齢とともに致命的な事故となる恐れは高くなるが、Alexaの遠距離音声認識があれば友人や隣人を呼ぶことができる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Amazon新デバイス発表:クルマの危険を察知して自動録画する「Car Cam」(2/2)

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(前回からのつづき)一方の車関連ではCar Cam(200ドル)が発表された。ドライバーが家族に対してアラートを出し、車を路肩に停めた時に自動的に録画を開始する「停止検出機能」を備えている。標準的なOBD-IIポートにプラグを差し込み、Wi-Fiまたは内臓LTEから接続して利用できる。 Car Camは、これを実現するために2台目のカメラで車内を監視しており、ユーザーは「Alexa, I&#821…

(前回からのつづき)一方の車関連ではCar Cam(200ドル)が発表された。ドライバーが家族に対してアラートを出し、車を路肩に停めた時に自動的に録画を開始する「停止検出機能」を備えている。標準的なOBD-IIポートにプラグを差し込み、Wi-Fiまたは内臓LTEから接続して利用できる。

Car Camは、これを実現するために2台目のカメラで車内を監視しており、ユーザーは「Alexa, I’m being pulled over(アレクサ、これから車を止めるね)」と言ってカメラを起動し、クラウドに映像を保存する。Car Camにはサイレンも搭載されており、LTE通信を使って通知を送信することができる。これはAmazonが最近発表した、Sidewalkのワイヤレスネットワークと交通事故の認識機能に対応している。

Amazonによると、物理的なカメラシャッターや、室内の映像や音声の録画を電子的に無効にする機能など、プライバシー機能が多数内蔵されているという。これは、本日発表された他のRing製品と同様、来年から利用できるようになる。

また、自動車メーカーが既存のセキュリティシステムにRingを組み込むためのAPI「Ring Car Connect」に対応した「Ring Car Alarm」(60ドル)という新しいカーアラームデバイスも登場している。AmazonによるとTeslaがこれに対応するそうで、例えば顧客が映像を見たり、イベントのお知らせを受け取ったり、ドアがロックされているかどうか(対応モデルは3、X、S、Y)をRingアプリから確認したりできるようになるそうだ。

ちなみにRing Car Alarmについてはどのような車に取り付けられていても、侵入やレッカー、衝突などを検知してくれるとのこと。

記者会見では取り上げられなかったが、30ドルのRing Mailbox Sensorは郵便受けのドアが開いたときに検知し、他のRing製品(Sidewalkネットワークが必要だが)と連携して郵便物の配達の映像を記録する。通知はRingアプリまたは接続されたAlexa対応デバイスから届くようになっている。

関連したニュースを少し。AmazonはすべてのRing製品を通じて録画されたビデオのエンドツーエンド暗号化技術を取得することを発表している(ちなみにAmazon は年末までに利用できるようになるとしているが、具体的な日程については明言を避けた)。

顧客がデバイスやサービスなどを制御できるようにするRingアプリのコンポーネント「Control Center」の立ち上げに続くもので、Fight for the Future や Electronic Frontier Foundation のような市民団体からの批判に対するダイレクトな回答だったと言えるだろう。

彼らはRingが提供するカメラとご近所アプリ「Neighbors」(安心安全のアラートを出す)を利用し、警察とのパートナーシップを介していわば「民間の監視ネットワーク」を構築することを非難してきた。特にElectronic Frontier財団は、AmazonがRingを売るための恐怖を煽る「悪循環マーケティング」を作り出したと厳しく指摘している。人々は疑わしい行動を密告することで、人を分別するようになってしまったのだ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Amazonは「クラウド監視サービス(Surveillance-as-a-service)」を始める(1/2)

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今日、Amazonは十数種類の新たなデバイスやサービスを公開した。 Alexaとのより自然な会話方法、Lunaというクラウドゲームサービスなどが公開されたこのショーケースイベントは数年前から毎年9月に開催されており、特に年次としては最大の「Alexaイベント」として、Amazonの目指すべき世界観を明確にする傾向があった。ちなみに昨年の大きなテーマは「Amazonのレコメンドエンジンを使ってくれ」…

Image Credit : Amazon

今日、Amazonは十数種類の新たなデバイスやサービスを公開した。

Alexaとのより自然な会話方法、Lunaというクラウドゲームサービスなどが公開されたこのショーケースイベントは数年前から毎年9月に開催されており、特に年次としては最大の「Alexaイベント」として、Amazonの目指すべき世界観を明確にする傾向があった。ちなみに昨年の大きなテーマは「Amazonのレコメンドエンジンを使ってくれ」だったが、今年はこれ以上にない明確なメッセージが込められていた。

すなわち:「Amazonはクラウド監視サービスを販売する」というものだ。

車内ライブビデオから家庭内監視まで、それぞれの機能や製品は有料サービスからなかなか抜け出せないよう、巧妙に設計されている。例えば、外出先でEchoスピーカーをリスニングデバイスに変えるAlexa Guardは、数年前の提供開始時には無料だったが、今日では月5ドルの有料サービスになった。

そしてこれらの製品やサービスはコストをかけて、じわじわと人々のあらゆる生活を監視することを正当化しようとしている。そういう組織的な戦略が明確になりつつあるのだ。お手軽な監視サービスが一般に広まったらどうなるか。警察と結託する町、隣人を怖がらせるご近所さんアプリ「」「Neighbors」、警察に捕まるかとビクビクしている人々。あらゆるポイントでAmazonは彼らの状況や利益をひっくり返すことができる、ということになる。

そして来年、猶予期間が終わればAmazonは警察にだって顔認証を売ることができるようになる。

去年発生した胸糞悪いRingにまつわるニュースを覚えているのならーー人種プロファイル、全国1,300 以上の警察署との結託、8歳の子供部屋でハッキングされたカメラなどなどーーこの戦略はやや驚くべきものじゃないだろうか。

そして今日、Ringは家の内部をマッピングし、定期的な監視やリモートフライトのために飛行する家庭用ドローン「Always Home Cam」を公開した。Amazon最新のスマートディスプレイ「Echo Home10」は旋回式で、ビデオコールやAlexaとお話する時、自分を追尾してくれる。ビデオコールしている時にデバイスが追いかけてくれる、というアイデアはもうすっかりおなじみになったZoomコールだらけの私たちにとって実用的な価値を提供してくれるだろう。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Amazon新デバイス発表:Ring Always Home Camは家庭を監視するドローン(1/2)

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本日、年次ハードウェアイベントでAmazonは「Ring」ブランドの新たなデバイスを発表した。家や車を対象にしたバラエティ溢れるラインナップが登場したのだが、やはり特に目を引いたのがRing Always Home Camになるだろう。これは部屋の中を飛んですべての状況を監視する小型ドローンであり、郵便物が届くとユーザーにお知らせしてくれる郵便受けセンサーも付いている。 Always Home C…

Image Credit: Amazon

本日、年次ハードウェアイベントでAmazonは「Ring」ブランドの新たなデバイスを発表した。家や車を対象にしたバラエティ溢れるラインナップが登場したのだが、やはり特に目を引いたのがRing Always Home Camになるだろう。これは部屋の中を飛んですべての状況を監視する小型ドローンであり、郵便物が届くとユーザーにお知らせしてくれる郵便受けセンサーも付いている。

Always Home Camを除けばRing の新製品は特に目新しいものや画期的なものはなかったのだが、それよりも重要なのはこれらのデバイスが発表されたタイミングだ。マザーボード調査でRingのデバイスがサイバーアタックに利用されたという内容を含むフォーラムが発見され、米下院の監視改革委員会が法執行機関と共にRingのデータ共有パートナーシップに関する調査を開始した数カ月後、という時期だったからだ。

というわけで今日のAmazonは、プレゼンテーションの中で繰り返し義務付けられた二要素認証ソリューションを含むセキュリティとプライバシーへのコミットメントを強調し続けていた。

とはいえ、Always Home CamはRingのラインナップに加えて最も興味をそそられる製品であるのは間違いない。250ドルのクワッドコプターは、ノイズを頼りに事前に設定された通り道に沿ってホバリングする。動作中は1080pのビデオを記録し、電池がなくなると自動的にドックに着陸する。

Ringの創業者であるJamie Siminoff氏はThe Vergeの取材に対し「障害物回避型の密閉型プロペラを搭載したAlways Home Camは開発に何年もかかったと語っている。このドローンは家庭内にマップをつくり、キッチンや寝室などで特定の視点を作ることができるそうだ。オンデマンドに飛ぶように命令することもできるが、リンクされたリングアラームシステムが何かの妨害を検出した時に飛ぶようプログラムすることもできる。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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Amazonの自動配達ロボ「Scout」がエリア拡大中、国内はどうなる

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ピックアップ:Amazon’s Scout robot deliveries expand to additional cities in Georgia and Tennessee ニュースサマリー:米Amazonが、自動配達ロボット「Scout」のサービス提供を新たにジョージア州アトランタとテネシー州フランクリンで開始する。これまでと同様に、小規模で特定の顧客をターゲットにした運用が行われる予…

amazonscout
Image Credit : Amazon

ピックアップ:Amazon’s Scout robot deliveries expand to additional cities in Georgia and Tennessee

ニュースサマリー:米Amazonが、自動配達ロボット「Scout」のサービス提供を新たにジョージア州アトランタとテネシー州フランクリンで開始する。これまでと同様に、小規模で特定の顧客をターゲットにした運用が行われる予定。

重要なポイント:ニューヨークやサンフランシスコといった人口の多い大都市に関しては歩道が混雑しScoutの運用拡大に前向きではないため、Amazonとしては今回のような限定された地域での運用を引き続き行い、安全性に関する懸念の解消を目指す。

詳細情報:Scoutは2019年1月に米シアトルに近いワシントン州スノホミッシュ郡で試験運用を開始し、同年8月にカリフォルニア州アーバインでも運用を開始している。

  • 新型コロナウイルスによるロックダウンや自粛生活の中、自動ロボットの役割の重要性が認識されたことはAmazon Scoutの普及の足がかりとなっている。
  • 自律配送スタートアップの「StarshipTechnologies」も同様に、パンデミックにより米国にて新たにアリゾナ州テンペやカリフォルニア州アーバイン、英国にて新たにミルトンケインズにサービスを拡大している。
  • StarshipTechnologiesは、2019年8月に4,000万米ドルの資金調達をし、2021年までに100大学へのサービス拡大を目指している。
  • 国内では、ロボットスタートアップZMPが提供する宅配ロボ「DeliRo」が代表例。2019年1月に、慶応義塾大学SFCキャンパスで世界初となるコンビニ商品の無人配送の実証実験を行うなど、着実に実用化に向けての動きを進める。なお、7月から行われているTakanawa Gateway Festでは期間限定で無人デリバリーサービスの実証実験を予定している。
  • Amazonと同様に楽天も配送ロボットのサービスの提供を手掛けており、2019年5月に千葉大学で生協の商品の配送実験を行ったり、大手スーパーマーケット西友と連携し商用配達サービスを行ったりするなど実用化に向けた動きを示している。
  • 楽天の大きな動きとして、2019年2月に、中国の大手ECサイトJD.comを運営する京東集団と日本国内の無人配送ソリューション構築に向けた提携を開始したことが挙げられる。楽天が持つドローン配送の運用ノウハウや専用ショッピングアプリのソリューションと、京東集団の持つドローンと地上配送ロボットを組み合わせることで、無人配送ソリューション構築の加速を目指す。
  • その他、三菱地所も米Marble社の自動配達ロボットの運用を行うが、楽天と同様に他社の開発したロボットの運用をローカルで行う形を取っている。一方で、前述したZMPは自社で開発したロボットを活用してサービス提供をしている点でユニークな立ち位置といえよう。

背景:自動配達ロボットなどの普及に不可欠なのがサービス運用におけるルール整備だ。2019年には官民協議会が経産省主体で開催されており、ヤマトホールディングス、日本郵便、楽天、ZMPのような民間企業のほか、各自治体や警察庁、国土交通省などが参加し、実用化へ向けた動きを本格化させている。

執筆:國生啓佑/編集:岩切絹代

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AWS29%成長でサブスクも29%成長、そしてその他も41%成長ーーAmazonのQ2決算(2/2)

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(1からの続き) AWSは30%成長を下回る 第1四半期、Amazon Web Services(AWS)は成長が鈍化し続けていたにもかかわらず、100億ドルの節目を達成した。一方、第2四半期にはAWSの成長率は29%にまで落ち込んだが、これはAmazonがAWSの数字を出し始めてから初めての30%以下の成長率となった。過去2年間、成長率は着実に低下してきたが、COVID-19はこの傾向に拍車をか…

(1からの続き)

AWSは30%成長を下回る

第1四半期、Amazon Web Services(AWS)は成長が鈍化し続けていたにもかかわらず、100億ドルの節目を達成した。一方、第2四半期にはAWSの成長率は29%にまで落ち込んだが、これはAmazonがAWSの数字を出し始めてから初めての30%以下の成長率となった。過去2年間、成長率は着実に低下してきたが、COVID-19はこの傾向に拍車をかけているようだ。

しかしその一方、AWSはMicrosoft AzureやGoogle Cloudを抜いてクラウドコンピューティング市場をリードし続けている。高パーセンテージの成長を維持し続けることは難しく、それよりも市場リーダーとして売上高29%成長を維持して108億ドルになったことの方が印象的だ。

しかし、これは同社が期待していたような朗報ではないことは確かだ。AWSがAmazonの四半期の総売上高に占める割合は約12.1%で、これは低水準にある。AWSは「年率換算で430億ドルのランレートビジネスで、過去12カ月間で100億ドル近く増加している」とCFOのBrian Olsavsky氏は第2四半期の決算電話で述べている。

サブスクリプションとその他広告

サブスクリプションサービスは29%増の60.2億ドルとなった。このセグメントは主にAmazon Primeとその1億5000万人の有料会員で構成されている。AmazonはPrimeについて2つの重要な話題を提供している。Camp PrimeとPrime Videoだ。前者は、「Boys & Girls Clubs of America」との提携で、夏の間の子供たちを夢中にさせることだろう。後者は、デスクトップチャットで友達と交流する機能(Watch Parties)や、1つのアカウントで複数の人を管理する機能(Profiles)が追加された。

Amazonの「その他」カテゴリーは、主に同社の広告事業を対象としており、売上高は41%増の42.2億ドルとなった。同社は顧客が何を買いたいのか、何を買いたくないのかを十分に把握しているため、広告事業は引き続き配当金を捻出することとなった。

Olsavsky氏は第1四半期の決算電話で、Amazonは3月に「広告主からの引き戻しと価格への下げ圧力があった」と述べている。しかし、彼はまた誰もが理解しているように、同社に集まった強力なトラフィックの結果、そういった課題を相殺し、結果的になかったことになったことも指摘している。ただ、Olsavsky氏は第2四半期のコールで広告について多くを話さなかった。

そして最後はいつものようにAlexaについてだ。同社のプレスリリースで何度も(正確には10回)言及されていたが、Amazonはその収益報告書で音声アシスタントを打ち出すことはないだろう。第1四半期には、同社はAlexaがCOVID-19に関連する何万もの質問に答えることができるようになったと述べるに留まっている。それは第2四半期についても同様だ。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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52億ドルは26年で過去最大の四半期利益、AmazonのQ2決算(1/2)

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Amazonは本日(※現地時間で7月30日)、2020年第2四半期の決算報告を実施した。売上は40%増の889億ドル、利益は52億ドル、1株当たり利益は10.30ドル(2019年第2四半期の売上は634億ドル、利益は26億ドル、1株当たり利益は5.22ドル)となった。北米の売上高は43%増の554億ドル、海外の売上高は38%増の227億ドルだった。 この結果は、オンライン小売やクラウドにおける同社…

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Amazonウェブサイト(Image Credit : Takeshi Hirano)

Amazonは本日(※現地時間で7月30日)、2020年第2四半期の決算報告を実施した。売上は40%増の889億ドル、利益は52億ドル、1株当たり利益は10.30ドル(2019年第2四半期の売上は634億ドル、利益は26億ドル、1株当たり利益は5.22ドル)となった。北米の売上高は43%増の554億ドル、海外の売上高は38%増の227億ドルだった。

この結果は、オンライン小売やクラウドにおける同社のリーダー的地位は言うまでもなく、AmazonとしてはCOVID-19影響下における初の第1四半期をカバーしているため、非常に注目と期待を集めていた。

前四半期のAmazonにおける第2四半期ガイダンスには「COVID-19に関連するコスト40億ドル 」という注記が含まれていたが、第3四半期にはさらに「COVID-19に関連するコスト20億ドル 」を見込んでいる。同社はパンデミックによる恩恵を受けているとは見られたくないようだ。(Amazonの四半期利益52億ドルは、26年の歴史の中で過去最大となる)。

アナリストは、Amazonが売上で815.3億ドルを獲得し、一株当たり1.46ドルの利益を予想していた。しかし小売業の巨人は簡単にその両方を打ち負かしたのである。同社の株価は通常取引では1%未満の上昇、時間外取引では5%上昇した。Amazonは第3四半期の収益ガイダンスで、アナリストのコンセンサスである860億ドルに対して、870億ドルと930億ドルの範囲内としている。

四半期におけるCOVID-19の影響

オンライン開催となった独占禁止法の公聴会で証言したAmazonのジェフ・ベゾス最高経営責任者(CEO)は、第1四半期に通常よりも長い声明を発表した。ベゾス氏は第2四半期にも同じような発言をしているが、これはパンデミック下の同社の役割とCOVID-19が同社の収益に与えた影響を考えれば当然のことである。ベゾス氏はCOVID-19に関するAmazonの行動を強調し、雇用創出を含む同社の幅広い影響についてコメントを出している。

今期も極めて特異な四半期となりましたが、世界中の従業員をこれ以上に誇りに思い、感謝することはありません。期待されている通り、従業員の安全を確保し、需要の高いこの時期に製品をお客様にお届けするために、COVID-19関連の追加費用に40億ドル以上を費やしました。

個人用保護具の購入、施設清掃の増加、新しい安全プロセスの実施、新しい家族手当の追加、最前線で働く従業員と配送パートナーへの5億ドル以上の特別ボーナスの支払いなどです。

3月以降、17万5,000人以上の新規雇用を創出し、そのうち12万5,000人を正規のフルタイム職とする過程にあります。また、今期もサードパーティの売上高は、アマゾンのファーストパーティの売上高を上回るペースで伸びました。最後に、この予測不可能な時期にもかかわらず、今四半期は多額の資金を投入し、フルフィルメント、輸送、AWSなどの資本プロジェクトに90億ドル以上を投資しています。

AmazonはCOVID-19期間中の顧客をサポートするため、食料品の配達能力を160%以上増加させ、食料品の集荷場所を第2四半期に3倍に増やしたと発表している。前年同期比では、オンライン食料品の売上は第2四半期ベースで3倍になった。

同社のリリースには、440万枚のマスクや数千枚の非接触式体温計を含む1000万ドル以上の個人用保護具を「Direct Relief」と「Feeding America」に寄付したことも記載されている。Amazonは、パンデミック下で単に儲けてるだけでなく、資金を投じていると見られたいのだ。(2へつづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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レジ不要、Amazonのスマート・ショッピングカート「Dash Cart」がすごいワケ

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ピックアップ:Amazon Dash Cart ニュースサマリー:米Amazonは13日、キャッシャーを必要としないスマートショッピングカート「Dash Cart」を発表した。Dash Cartは同社アプリを通しQRコードをスキャンし、専用バッグを置くことで利用を開始できる。最終的な会計・決済は、専用出口「Amazon Dash Cart Lane」を通ることでアマゾンアカウントから自動的に引き落…

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Image Cerdit : Amazon Dash Cart

ピックアップ:Amazon Dash Cart

ニュースサマリー:米Amazonは13日、キャッシャーを必要としないスマートショッピングカート「Dash Cart」を発表した。Dash Cartは同社アプリを通しQRコードをスキャンし、専用バッグを置くことで利用を開始できる。最終的な会計・決済は、専用出口「Amazon Dash Cart Lane」を通ることでアマゾンアカウントから自動的に引き落としされる仕組みだ。

話題のポイント:以前書いたレポート『Amazon Goにみる「OMO戦略」を紐解く』でも触れたように、以前からAmazonGo・WholeFoodsに引き続き新ブランドのスーパーマーケットをAmazonが模索中であったことは明らかでした。

実際に、今回発表されたスマートショッピングカート「Dash Cart」は報道されていたLAの郊外Woodlands Hillsに新設される食料雑貨店へ試験的に導入されるとされています。

一見すると、無人コンビニAmazon Goの「レジを通さずシームレスな購買体験」という観点ではあまり違いがないように思えます。例えば、Amazon Go店舗においても入り口でQRコードをスキャンし、専用レーンから出口を通るというフローなため、Dash Cartの流れとの差はありません。

Capture
Image Cerdit : Amazon Dash Cart

しかし、店舗側に立ってみると大きな違いが見えてきます。前者は店舗内にセンサーなどのインフラ整備が絶対必要なのに比べ、Dash Cartはカートそのものがセンサーの役割を果たすことができる設計となっています。

そのため、Amazonの自社ブランドWhole Foodsでいずれ導入されることはほぼ間違いないと思います。また、Amazon Goのようにセンサーインフラの実装コストがないことからも、他施設への技術提供を進めていく可能性も高いといえます。

Capture
Image Cerdit : Amazon Dash Cart

特に利用方法も難しくなく、バーコードをスキャンすると自身のAmazonアカウントへ商品が追加されていく仕様です。エラーがあれば、オレンジ色に点滅し教えてくれます。バーコードや、重さによって値段が変わる商品はDash Cartに付属するスクリーンで「PLU(Price Lookup)」と表示されたボタンを押せば簡単にカートへ追加することが可能です。

Capture
Image Cerdit : Amazon Dash Cart

そもそも、アメリカの生鮮食料品店では、セルフレジが発達しており、こうしたセルフチェックアウトへの抵抗は年齢を問わず皆無と思います。また、COVID-19対策という観点においても大行列や人と接する可能性が高くなる「有人レジ」は避けるトレンドになっており、Amazonにとってはタイムリーなスマートショッピングカートの導入となりました。

さて、Whole Foodsにおいては、プライム会員なら無料で利用できる生鮮食料品のデリバリーが盛んな印象です。その際、Dash Cartがあればデリバリーの担当や商品を詰める担当はその場で全ての決済をシームレスに行える利便性が享受されることになるでしょう。また、細かいオーダーリストなどもスクリーン上で確認できるため、非常に効率が増すといえます。

Dash Cartは感覚的な「シームレスな購買体験」の利便性という面では、確かにAmazon Goと似ていると思います。しかし、本質的な価値創出は店舗という観点で違ったポイントにあると感じます。もちろん、両者が相互にポジティブに影響を与えることもあると思いますが、基本的にはお互いが別のルートで成長を遂げていくのではないでしょうか。

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