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マイクロソフト、NTTドコモ・ベンチャーズ、電通が考える、スタートアップとのビジネス連携 #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 近年、Morning Pitch や Creww の Ignition Night など、スタートアップと大企業を結びつけようという試みが散見されるようになった。CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)が営むインキュベーション・プログラムの多くは、コミュニティに還元するというCSRの側面に加え、メンタリングなどの機会を通じて…

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

近年、Morning Pitch や Creww の Ignition Night など、スタートアップと大企業を結びつけようという試みが散見されるようになった。CVC(コーポレート・ベンチャーキャピタル)が営むインキュベーション・プログラムの多くは、コミュニティに還元するというCSRの側面に加え、メンタリングなどの機会を通じて、社内の人材をスタートアップ文化に触れさせ、ビジネス創造の空気をを取り込む、いう隠れた目的を持っている。

過不足のある要素を相互に補完できる大企業とスタートアップの関係は、今後なお一層活性化されるだろう。B Dash Camp in 大阪のこのセッションでは、大企業でスタートアップとの接点を持つ人々の話を聞くことができた。

  • 砂金信一郎氏 日本マイクロソフト株式会社 エマージングテクノロジー推進部 部長 エバンジェリスト
  • 三好大介氏 株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ Managing Director Investment & Business Development
  • 中嶋文彦氏 株式会社電通 コミュニケーション・デザイン・センター 次世代コミュニケーション開発部 部長

モデレータは、多摩大学大学院客員教授で、本荘事務所代表の本荘修二氏が務めた。

【電通】スタートアップの創造力と技術を組み合わせ、利用シーンを世の中に提起

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電通 中嶋文彦氏

中嶋氏によれば、電通はスタートアップとの協業に取り組む上で、アイデア、起業、技術の3つのフォーカスを持っている。Neurowear という取り組みの中では、Nekomimi や Mico などのプロダクトを開発した実績があり、今年のSXSWに出展した。現在は事業モデルを開発中だ。

電通は、他社と連携したサービスの開発にも積極的で、以下のようなサービスやプラットフォームを開発/提供している。

  • draffic … GIS会社のゼンリンデータコムとビッグデータによるサービスを開発しており、特定の時間帯にどれだけの人がどの地域にいるのかを視覚化。
  • Asoberu-T…ファッション小売の BEAMS との連携で、Tシャツを使った拡張現実感(AR)による、インタラクティブ・サービスを提供。<関連記事(英語)
  • SOCIAL_MARATHON…RFID でマラソンランナーの走行状態を自動収集し、ソーシャルメディアで拡散(リリース
  • Dentsu Science Jam…デジタルガレージとのジョイントベンチャー。最先端科学の研究成果をビジネス化するプラットフォーム。
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クリエイティブとテクノロジーから、どのようなショーケースを作れるかを考えるのが、我々のフォーカスだ。チームのメンバーは積極的に社外へ出て行って、スタートアップにアプローチするようにしている。

【NTTドコモ・ベンチャーズ】グループ企業500社への水先案内人

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NTTドコモ・ベンチャーズ 三好大介氏

三好氏は、NTTドコモ・ベンチャーズではキャピタルゲインを追求するものの、スタートアップには、NTTドコモだけでなく、NTTグループ全体のスタートアップ窓口と捉えてほしいと語った。

NTTグループのような大きな企業体では、ニーズに合った部門にアクセスする上で、どの部門にアクセスすればよいのかがわかりにくい。NTTドコモ・ベンチャーズでは、適切な部門の適切な人物に、スタートアップを紹介する橋渡しをする。それ以外にも、紹介した部門がスタートアップの持つテクノロジーを使って、どのように活用できるかも一緒に考える。

NTTドコモは、その会社の生い立ちゆえ、ビジネスの範囲が通信端末という概念に縛られ、新規事業を立ち上げるにはベンチャーよりも時間を要する。今後、スタートアップから多くの知見をもらい協業することで、新規ビジネスの動きを加速していきたいと考えている。

最近、当社の役員の間で話題のキーワードは〝ヘルスケア〟だ。医療とまで行くと手に負えないが、ヘルスケアのソリューションをスタートアップから持ち込んでもらえると、いろいろ検討できると思う。

海外のスタートアップからのアプローチも歓迎しているが、そのときは日本語の通訳も一緒につれてきてほしいとのことだ。

【マイクロソフト】Microsoft Ventures を設立し、スタートアップ支援を加速

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日本マイクロソフト 砂金信一郎氏

マイクロソフトでは、米国本社で7月に Microsoft Ventures が作られた。現在、日本でも Microsoft Ventures の開設を準備しており、BizSpark、コミュニティ、アクセラレータ、シードファンディングなどを提供する。500万円〜3,000万円のシードファンディングも実施する予定だ。

どのようなスタートアップが支援したいかとの問いに、砂金氏は最近知ったニュースを交え説明してくれた。

佐賀県で高校生にタブレット端末が支給されることになり、グーグル(Android Tablet)/Apple(iPad)/ マイクロソフト(Windows Tablet)は、互いに競り合ったのだが、最終的に Windows Tablet を採用してもらえた。おそらく、マイクロソフトは、紛失したデバイスのアカウントの無効化、クラス変えのときの権限変更などの点で、パートナーと組んでよいソリューションが提案できたからだと思う。しかし、問題なのは Windows Tablet はアプリが豊富でない点だ。したがって、Windows Tablet 向けにアプリを提供してくれるスタートアップは、積極的に支援したいと思っている。

マイクロソフトは国際企業なので、投資検討を依頼する資料は、英語で提出してもらっているのだそうだ。もちろん、事務的な記載に関しては、日本マイクロソフトで翻訳サポートが可能だが、事業を起こした動機やビジョンなど、創業意欲の核心に関わる部分は「下手でもいいので、創業者自らの言葉で、英語で書いてほしい」と、砂金氏は述べた。

大企業〜スタートアップの連携もパッションでやるもの

このパネルには、聴衆の中に居た、プロフェッショナル・コネクターの勝屋久氏も飛び入り参加した。彼は以前、IBM に在籍していた頃、グループウェアで競合関係にあったサイボウズと提携し、常務に怒られた経験があるという(IBM には、グループウェアの Lotus Notes があった)。しかし、サイボウズ経営者のパッションを信じて共に努力を続け、この提携を通じて IBM に数億円の売上をもたらすことができた。

モデレータの本荘氏は、登壇したパネルの3人を見て、「このような優秀な人達が、大企業のスタートアップ窓口となる立場に居るのはいいことだ」と賞賛すると、マイクロソフトの砂金氏は、それは大企業が以前と比べて「弱くなってきたからではないか」と自らの分析を述べた。

昔は優秀な人は、会社の中で儲かるところ(利益率の高い事業部門)にアサインされていた。スタートアップとやりとりするには、機敏に対応する能力を求められる。スタートアップ支援は、収益には大きく貢献しないが、将来のことを考えて、まだ体力のあるうちに、そういうアプローチをしておこうというのは、いい考えだと思う。Steve Ballmer(マイクロソフトCEO)はまもなく退任するが、彼は会社にいい置き土産をしていってくれたと思う。

砂金氏は最後に、今後アメリカなど世界の投資家から日本のスタートアップに多く投資してもらえるように、「日本のスタートアップはイケてる」というパッションを国内外に発信し続けてほしいと訴え、このセッションを締めくくった。


<情報開示> 筆者は、電通の一部のプロジェクトに関して、契約関係があります。

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ニュージーランドの塗り絵ARスタートアップPutekoが、日本市場に進出へ #bdash

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 今日(原文掲載日:10月8日)お伝えしたように、日本の Kaizen Platform が B Dash Camp in 大阪のスタートアップ・ピッチイベントでは優勝に輝いた。しかし、この2日間のイベントで、私の脳裏に焼き付いているサービスの一つが…

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

今日(原文掲載日:10月8日)お伝えしたように、日本の Kaizen Platform が B Dash Camp in 大阪のスタートアップ・ピッチイベントでは優勝に輝いた。しかし、この2日間のイベントで、私の脳裏に焼き付いているサービスの一つが、ニュージーランドの Puteko が提供する colAR Mix app だ(日本語では「塗り絵が飛び出すアプリ」と訳されている)。下のデモにあるように、拡張現実感(AR)を使って塗り絵をアニメーションにすることができ、7月に TechCrunch で取り上げられてから脚光を浴びているようだ。

colAR-screenshot1Puteko が面白いのは日本市場に集中していることで、今年末までに日本にオフィスを移転する計画だ。既に日本のソースネクストと提携し、今後は電通、DeNA、d-right と提携予定だ。CEO の Katy Kelly 氏は、現在のところ、同社のビジネスは3つの点から成り立っていると説明してくれた。

  • 塗り絵ページのライブラリ(LINE でいうスタンプのようなもの)
  • 塗り絵ページを作るべく、コンテンツオーナーやブランドオーナーと提携
  • アプリ内購入、クロスプロモーション、レベニューシェア

将来は、ゲーム内で自分のキャラクタが使えるようなゲーム連携、外部デベロッパ向けのSDK提供なども計画しており、ユーザが自分の塗り絵を作れるよう、オーサリング・ツールも提供する。

これまでのところ、同社は現在の拠点であるニュージーランドで20万ドルのシード投資を受けており、現在、150万ドルのシリーズA資金調達を模索している。

Kelly は、このアプリが子供だけでなく、家族全体をエンゲージできるとを強調した。最近の子供達の多くは、モバイルゲームで我を忘れてしまっているが、colAR は皆で一緒に楽しみやすいアクティビティだと言える。確かに、アニメになった塗り絵は、子供達が誰かに見せたくなるようなものだ。

colAR のアプリは iTunes StoreGoogle Play で、無料でダウンロードできる。まるで、日本で作られたのではないかと思えるほど、開いた口が塞がらないようなARサービスだ。彼らが日本にやってくるのを楽しみにしている。

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「BASEがいなかったら今作ってる数字も達成できなかった」ーーSTORES.jpとCyta.jp創業者が語るスタートアップ経営とM&A #bdash

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スタートアップの定義はあまり明確ではない。創業何年以内とか資金調達額で線引きすることは難しく、言葉そのものの意味で考えれば、何かを新しく始めればとりあえず「スタートアップ」になれる。 ただ、中小企業や個人事業と違い、スタートアップと言われるプレーヤーは少なくとも「急成長」を目指すことが必要だ。ブーストが必要だから恐ろしく高利なリスクマネーに手を出すこともあるし、同時にIPOやバイアウトといったゴー…

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スタートアップの定義はあまり明確ではない。創業何年以内とか資金調達額で線引きすることは難しく、言葉そのものの意味で考えれば、何かを新しく始めればとりあえず「スタートアップ」になれる。

ただ、中小企業や個人事業と違い、スタートアップと言われるプレーヤーは少なくとも「急成長」を目指すことが必要だ。ブーストが必要だから恐ろしく高利なリスクマネーに手を出すこともあるし、同時にIPOやバイアウトといったゴールも設定される。

そしてこのゴールへ辿り着くプレーヤーはほんの僅かだ。

ここ数カ月、この急成長を実際に経験し、あるひとつの節目としてのゴールを決めたスタートアップがいる。Cyta.jpSTORES.jpだ。本誌のスコアリングでも上位に入る注目株だ。

セッションには若手側としてこの貴重な経験をしたコーチ・ユナイテッドの有安伸宏氏とブラケット代表取締役の光本勇介氏、「買う」大企業側として楽天でデジタルコンテンツ推進を務める執行役員の本間毅氏とKDDI企画戦略部長の松野茂樹氏が登壇した。

「81世代」の若手二人はそれぞれここ数カ月でクックパッドやスタートトゥデイといった伸び盛りの企業への売却を決めている。ラストセッションのモデレートはオープニングに続き、B Dash Ventures代表取締役社長の渡辺洋行氏だ。話題は若手二社のイグジットから始まった。

資金調達やM&Aにいつ動いたのか

まずはCyta.jpからだ。「創業は2007年。イグジットという言葉も知らない頃。プロダクトを作りたいと楽しくて仕方なく、2〜3年はそれでやってきて、数年して利益も出るようになると買収などの話題が出てきた」。(※編集部注:この辺りのストーリーはぜひ有安氏のインタビューも参考にされたい

先にキャッシュが回るモデルだったCyta.jpは銀行融資などを活用しながら事業を続け、次の成長を目指して資金調達に動く。

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STORES.jpもサービスとしては立上がって間もないが、運営するブラケットはコーチユナイテッドと同様「日銭を稼ぎながら」(光本氏)創業から5年が経過していた。ただ、これまで同社が運営してきたサービスと違ったのは「競合」の存在があったことだ。「さらなる競合やいつ大資本が出てくるかわからない。一気にドライブしなければならない」想いが光本氏を資金調達へと動かす。

さらに有安氏が光本氏に「BASEがいなかったら売らなかった?」と尋ねると「今作ってる数字も達成出来なかっただろうなと思ってる」とライバルの存在が成長に寄与したことを振り返っていたのが印象的だった。

なぜIPOを目指さなかったのか

その一方で伸び盛り、特にこの二社は自己資本経営だったからもう一つのIPOという拡大も考えられたはずだ。そこに向かわなかった理由に、両者は口を合わせて「買収する側とのマッチング」を挙げる。相性が良かったというわけだ。

「そもそもIPOに憧れをもったりする経営者じゃなかったんですよね。IPOかM&Aでどっちが正しいのか、結局自分が腹落ちできるかによると思うんです。結婚と同じです」(有安氏)。

愛情が足りなかったとしたリブセンス代表取締役村上太一氏のアプローチについては、「そんなにアプローチが強かったわけじゃないですよ。一緒に釣りしたぐらいです」とさらり。クックパッドに決めた理由は「会社のカルチャーが似ていた。カルチャーさえ合っていてトップがしっかり握れていれば大丈夫かな」と。

光本氏はなんと買収交渉が電話で決まったことを明かして会場を驚かせた。

「自分でもビックリするほどすんなり決まっちゃった。前澤さん(スタートトゥデイ代表取締役の前澤友作氏)は会社の問い合わせフォームからコンタクトしてくれて以来、三年ぐらいの付き合いなんです。実は今回の子会社化は1、2回の電話で決めたんですよね」(光本氏)。

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また光本氏は「4つサービスやってきて大きくすることは難しいと体験し、5つ目でポテンシャルを感じた。昨日ヤフーが大胆な発表をしていたけど、今年は大きなECの転換期になるしもっと大胆なことをする人も出てくる」と今年この無料のEC市場が大きく変わると予想する。

買収する側の理屈

松野氏はmedibaが子会社化したノボット、スケールアウトなどを始め、KDDIのM&A戦略を担当するキーマンだ。買収する際の基準について問われると買収する側、される側の目線が重要と語る。「100%買収はオーナーシップを失う。極端に言えば、株主総会で社長をおろされる。この相手だったらやっていけるという信頼関係を作れるかが重要」。

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また本間氏も「買収する側もされる側もどれほどの経験をしているか。こなれてくるとどういう風に付き合えばいいか分かるようになる。悲壮感とかそういうのはなくなる。場数が必要ですね」と市場の経験が買収には必要と語った。

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モバイル広告とリワードサービス、新進気鋭スタートアップ3社が考える、イノベーションとアジア展開 #bdash

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 B Dash Camp in 大阪の2日目、午前中2つ目のセッションでは、スマートフォン広告の最新動向についてのパネル・ディスカッションを聞くことができた。このセッションでは、Fun & Cool Ventures の CEO Ganesa…

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(左から)Fun & Cool Ventures CEO Ganesan Velayathan 氏、Aarki CEO Sid Bhatt 氏

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

B Dash Camp in 大阪の2日目、午前中2つ目のセッションでは、スマートフォン広告の最新動向についてのパネル・ディスカッションを聞くことができた。このセッションでは、Fun & Cool Ventures の CEO Ganesan Velayathan 氏、Aarki CEO Sid Bhatt 氏、Skype 経由で Kiip の共同創業者 Brian Wong 氏が登壇した。

あわせて参照されたい: Fun & Cool Ventures に関する記事はこちら、Kiip に関する関連記事はこちら

Kiip のことを広告会社でなく、リワード会社と呼んでほしいという、22歳の Brian Wong 氏は、このパネルを面白いものにした。彼はブランドを消費者と結びつけるだけでなく、ブランド・エンゲージメントを再定義しようとしている。

Kiip は、人々は「幸せの時間」の中でエンゲージされるという、我々の観察から生まれたものだ。ゲームで高得点を得られれば、そこに感情が生まれる。しかし幸せの時間は、広告の出現によってしばしば阻害される。代わりに、そういった時間をリワードによって置き換えたいのだ。

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Aarki CEO Sid Bhatt 氏

Kiip は現在、およそ1,500のアプリに採用されている。彼らはゲームアプリへの提供から始めたが、現在はフィットネス、音楽、タスク管理、食べ物など、6つの分野で展開している。広告予算の多くは、普通ならビデオ広告に使われていたものだ、と彼は言う。

アプリ・デベロッパーとユーザとの関係を双方向にしたいと考えている。声を上げるのではなく、ギフトを与えるところから始めようというのが彼らの考え方だ。

現在、我々はアメリカで Hulu の3大集客パートナーの一つだ。結論は簡単だ。正しいタイミングで正しいことをやれば、人々は(従来の広告よりも)高い確率でコンバージョンしてくれる。

Kiip は現在、プレミア・パートナーの一つとして Yahoo Japan と協業している。ローソン、三井住友カード、デルなどとも協業しており、今後もパートナーは増えるだろう。日本は特に Kiip のようなサービスには環境が非常に合致しているのだという。

日本のモバイルリテラシーはすばらしい。モバイルでモノを買うこともできる。これはアメリカではまだ、SFのような話だ。日本では、そんなSFのような話が現実化している。我々のプラットフォームは、日本でより加速されるだろうと思った。

Kiip と同様、モバイル端末で消費者をエンゲージするという点で Aarki のアプローチも非常にクリエイティブだ。CEO の Sid Bhatt 氏は、Landrover のリッチメディア広告など、いくつか面白いデモを披露した。この広告では、ユーザはモバイル端末を回して、Landrover の車内を360度見渡すことができる。リッチメディア広告で消費される時間は2分間を越えており、これは最近、広告主が探し求めているものに他ならない。

従来のバナー広告は、急速に姿を消しつつある。人々はまだバナー広告を使っているが、将来、必ず使わなくなるだろう。

Sid 氏は Aarki のプラットフォームについて説明を始めた。Aarki は複雑な広告をウィジェットのドラッグ&ドロップだけで、よりうまく、速く、安く作成することができる。日本へのオフィス開設も検討しているが、日本市場を理解するのには依然苦労しているとのことだ。

アメリカで我々が作ったプロダクトが、アジアでは意味をなさない。

Ganesan 氏も同じことを指摘した。新しい広告技術を生み出すチャレンジに加え、アジアでビジネスをするのは多くの障害を伴うと述べた。

アジアでは、国によってスタイルが異なる。日本では広告代理店が市場を支配している。東南アジアは多言語多文化で、それぞれの国には市場を支配する事業者が存在する。つまり、(チャレンジとは)それらをどう動かし、どうやってベストな結果を導き出すかだ。

Ganesan は、デベロッパと広告主がつながることのできる、アジアに特化したマーケットプレイスを運用しており、彼はアプリを選ぶアルゴリズムではなく、広告が出稿されたアプリをどうやってユーザに選んでもらうかに言及し、このサービスの価値を説明した。

モデレータを務めたスクラム・ベンチャーズの宮田拓弥氏は、パネリスト達がこれまでにもたらしたイノベーションの重要性を説明すべく、いくつかの数字を披露した。

モバイル広告消費は、2011年の全広告消費の1%に過ぎない。2017年までに、この数字は約17%に達し、従来のメディアを追い越すだろう。

モバイルでの消費者エンゲージメントを理解した企業にとっては、このトレンドは歓迎すべきことだろうが、アジアでこの問題を解決できるスタートアップは、市場で大きな報いを得られるだろう。

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B Dash Camp in 大阪 ピッチ・アリーナの優勝は、グロースハック・ツールのplanBCD #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 B Dash Camp 2013 in 大阪2日目、アジアのスタートアップ11社が凌ぎを削るコンペティション「ピッチ・アリーナ」が開催された。 受賞したスタートアップは次の通りだ。 【優勝者】KAIZEN Platform(日本) ウェブサイト https://planb.cd <関連記事> 副賞 Microsoft Surfa…

Kaizen Platform CEO 須藤憲司氏

本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

B Dash Camp 2013 in 大阪2日目、アジアのスタートアップ11社が凌ぎを削るコンペティション「ピッチ・アリーナ」が開催された。

受賞したスタートアップは次の通りだ。

【優勝者】KAIZEN Platform(日本)

ウェブサイト https://planb.cd <関連記事

副賞 Microsoft Surface 2 / Sony Xperia Tablet Z / 次回の B Dash Camp 出場権

KAIZEN Platform の PlanBCD はウェブサービスのUI改善を効率化するグロースハック・ツールだ。ウェブサービスのA/Bテストを用意に実施することができ、この一連の作業をクラウドソーシングすることもできる。これまでのPC画面のテストに加え、10/3 からスマートフォンUI への対応を開始した。累積受注金額はローンチから2ヶ月で1億円を突破した。

【審査員特別賞】QLL(台湾)

ウェブサイト http://www.qll.co <関連記事

副賞 Microsft Surface 2 / Sony Xperia Tablet Z

Quick Language Learning は、モバイルデバイス向けのデジタル学習ツールの開発に特化している。これまでに、中国語(繁体字、簡体字)、英語、日本語、韓国語、スペイン語で、3〜8歳の子供向けに150種類以上の Android / iOS アプリをリリースしている。50万ドルの資金調達を目指しており、その資金を使って東南アジア市場への進出を図る。

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アジアのスタートアップ11社がしのぎを削る、ピッチアリーナの模様(ライブブログ) #bdash

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。以下はライブブログでお伝えする。 審査員を務めたのは、次の方々だ。 本荘修二氏 本荘事務所代表 Mark Hsu氏 TMI代表 桂大介氏 リブセンス取締役 森川亮氏 LINE株式会社社長 三好大介氏 NTTドコモ・ベンチャーズ マネージングディレクター 宮田拓弥氏 スクラムベンチャーズ ゼネラルパートナー Jimmy Kim 氏 …

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本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。以下はライブブログでお伝えする。

審査員を務めたのは、次の方々だ。

  • 本荘修二氏 本荘事務所代表
  • Mark Hsu氏 TMI代表
  • 桂大介氏 リブセンス取締役
  • 森川亮氏 LINE株式会社社長
  • 三好大介氏 NTTドコモ・ベンチャーズ マネージングディレクター
  • 宮田拓弥氏 スクラムベンチャーズ ゼネラルパートナー
  • Jimmy Kim 氏 K Cube Ventures
  • 寺紀夫氏 フジ・スタートアップ・ベンチャーズ
  • 堤達生氏 グリーベンチャーズ パートナー
  • 米山能史氏 NECビッグローブ

886 Foods(台湾)

ウェブサイト http://www.strikingly.com/886foodinc

高品質な農作物をネット販売し、農場から直接消費者へ届けるサービス。有機栽培の米やコーヒーを生産しEコマースで世界に販売する。コーヒー販売については、こちらの記事 のTaiwan Kopi Luwakを参照。

BinPress(アメリカ)

ウェブサイト http://www.binpress.com

オープンソースプロジェクトを商業化できるマーケットプレイス。オープンソースで生まれたコードを、商用プロジェクト展開するためのプラットフォーム。ライセンシング、カスタマイズなどの機能を提供する。このプラットフォームを介して取引された売上に対し、BinPress は30% の手数料をとり、70% を開発者に還元する。

CliPick(台湾)

ウェブサイト http:///www.clipick.com  <関連記事

ユーザが洋服を探すとき、Eコマースサイトでレコメンデーションができるエンジン。画像認識技術を用いて、オンライン・ショッピングにおけるユーザ体験を充実させる。商品同士を関連づけができるため、閲覧中の商品に対し、ユーザが関心を持ってくれそうな商品を提案することができる。オンライン・ファッション・ブランド、ECプラットフォーム、ユーザ獲得が肝要なプラットフォームを主なターゲットだ。

InnoBeta(日本)

ウェブサイト http://uiscope.com <関連記事

InnoBeta が提供するUIScope はクラウド上でスマートフォンアプリのユーザビリティテストを実施することができるサービスだ。テストできる環境は、iOS、Android、ブラウザ、競合サービス等、スマートフォンで提供されているサービス全てのテストが可能となっている。このほかにも、UIScopeが用意したテンプレートを利用することで、テンプレートタスクやアンケートを作成が容易になり、簡単にテストを設計することが可能。テストしている様子は、動画で閲覧できるため、ユーザが操作のどこで迷っているかなどがわかりやすい。

JazzPay(タイ)


ウェブサイト http://jazzpay.co

タイを含む東南アジアでは、クレジットカードの普及率の低いことがEコマースの発展を阻害している。JazzPay はクレジットカードを持たないユーザのための決済手段で、ユーザは、支払元の自分のケータイ番号と、支払先の相手のケータイ番号を入れるだけで、SMSとアプリを使い簡単に送金を完了することができる。6億人が東南アジアにはいるが、クレジットカードの普及率は平均10%未満なので、大きな可能性が見出せる。

KAIZEN Platform(日本)

ウェブサイト https://planb.cd <関連記事

KAIZEN Platform の PlanBCD はウェブサービスのUI改善を効率化するグロースハック・ツールだ。ウェブサービスのA/Bテストを用意に実施することができ、この一連の作業をクラウドソーシングすることもできる。これまでのPC画面のテストに加え、10/3 からスマートフォンUI への対応を開始した。累積受注金額はローンチから2ヶ月で1億円を突破した。

Puteko(ニュージーランド)

ウェブサイト http://www.puteko.com

塗り絵を描き、スマートフォンのカメラを介して撮影すると、拡張現実(AR)により、それを3Dアニメーションにすることができる。ビジネスモデルは、カラーリングページのライブラリ(ステッカーのようなバーチャルアイテム販売)など。

QLL(台湾)

ウェブサイト http://www.qll.co <関連記事

Quick Language Learning は、モバイルデバイス向けのデジタル学習ツールの開発に特化している。これまでに、中国語(繁体字、簡体字)、英語、日本語、韓国語、スペイン語で、3〜8歳の子供向けに150種類以上の Android / iOS アプリをリリースしている。50万ドルの資金調達を目指しており、その資金を使って東南アジア市場への進出を図る。

StorySense Computing(台湾)

ウェブサイト http://www.storysensecomputing.com <関連記事

What’s the Number は、80万ダウンロードを達成しており、2014年に50万ドルを達成しようとしている。このほか、ライフスタイル・アプリの Laiki もリリースしている。Laiki は、状況に応じて、あなたが次に誰と何をしたらよいかを進言してくれる。彼らがこれからやろうとしているのは、小さなスマートフォンアプリの画面で、情報を即座に検索・集約できるソリューションの提供だ。

Timers(日本)

ウェブサイト http://pairy.com <関連記事

Timers の Pairy は、カップルのためのモバイルアプリで、二人が思い出を振り返るのを助ける。調査によれば、過去1ヶ月以上前のチャットをさかのぼってチェックするカップルは、全体の40%以上にも上るという。SNS や既存のメッセージアプリでは、他のコミュニケーションに埋もれて、1ヶ月以上も前の二人だけのチャットを見つけ出すのは容易ではない。Pairy は目的をカップル同士のコミュニケーションに限定することで、このプロセスを容易にしてくれる。

現在ユーザ数は12万人で、DIVに参加した3ヶ月間で156%伸びた。ユーザの多くは、結婚を控えた20代の男女だ。月間PVは600万件、登録されているデートスポットは5万件、うち、20%のデートスポットには実際カップルが訪問していることが確認できている。

WebPay(日本)

ウェブサイト https://webpay.jp <関連記事

WebPay は、スタートアップが簡単に決済システムを導入できるソリューションを提供する。従来の決済システムはセキュリティが脆弱で導入が難しい。WebPay はシステム開発者にとってインストールが簡単で、API はアメリカの主要決済処理会社 Stripe と互換性がある。

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「現時点でアドテクはメディア側にメリットが薄いですよ」ーー多様化するメディアのマネタイズを読み解く #bdash

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スマートフォンシフトが起こる今、ゲーム、アプリ、小さなサービス全てが「メディア化」していく時代に突入している。サービスが多様化する一方、マネタイズの手法はあまり変わっていない。どこかのサードパーティーを引っ張ってきて「とりあえず広告回せばなんとかなるかなという」状態も多い。 このセッションではこのなかなか複雑でブラックボックス化しやすいアドテクノロジーを、バイサイド、セルサイド双方からビジネスの視…

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スマートフォンシフトが起こる今、ゲーム、アプリ、小さなサービス全てが「メディア化」していく時代に突入している。サービスが多様化する一方、マネタイズの手法はあまり変わっていない。どこかのサードパーティーを引っ張ってきて「とりあえず広告回せばなんとかなるかなという」状態も多い。

このセッションではこのなかなか複雑でブラックボックス化しやすいアドテクノロジーを、バイサイド、セルサイド双方からビジネスの視点で読み解こうと試みたものだ。

登壇したのは代理店側としてアイレップ代表取締役社長の紺野俊介氏、メディアとしてアイスタイル取締役兼COOの高松雄康氏、DSP/SSPなどのプラットフォーム側としてプラットフォーム・ワン 代表取締役兼デジタルアドバタイジング・コンソーシアム(DAC)の徳久昭彦氏。モデレートはmedibaのCMOも務めるスケールアウト取締役CTOの菅原健一氏が務めた。こちらもいくつかのポイントにまとめてお伝えする。

メディアマネタイズの今

まず、ネット系メディアの現状について高松氏から簡潔な説明があった。いわゆる「枠」と呼ばれるプレミアム広告にタイアップ、三つ目がDSPなどのサードパーティーを使ったものが分類となる。

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10年前「枠売り」がほとんどだったネット広告は徐々に「運用」広告へと移行し、さらに最近ではDMPなど「データ」を使った広告が主流に近づいてきている。

広告主や代理店などのバイサイドはこのデータを上手く活用して仕入れなどを効率化できているが、一方でメディアサイド(セルサイド)はこの活用が上手くいってないのではないかと徳久氏は指摘する。「アドテクノロジーは基本的に(広告を)買う側主導ですよね」と高松氏も続く。

アドテクノロジーを採用するメリット

ではバイサイド、セルサイドにとってアドテクノロジーを活用するメリットはどこにあるのか。

高松氏の回答はまたも簡潔だ。「営業工数を減らせることにかぎる。メディアの本質はユーザーと向き合うこと。いかにしてそこに経営資源を向けるか。その意味での貢献度という価値はある」。

ただ「バイサイドのメリットで成り立っているモデルなので、例えばインプレッション単価0.01円ですと言われても困っちゃいますよね(苦笑」と現時点でアドテクはメディア側にメリットが薄いとも指摘する。

メディアは自社のマネタイズをもっと自分で考えよ

スマートフォンアプリやサービスが増え、このメディア・マネタイズにやはりサードパーティー配信を活用しているスタートアップは多いはずだ。しかしスマホにはPC時代とは違った画面による問題が発生する。

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「PCはプレミアムっていう枠があるんですよね。でもスマートフォンはそれが作りにくい。それで結局”運用系”に向かってしまう。でもプレミアム的な運用方法を自社で作って考えないと結局最終的にはマネタイズが出来なくなる。だからこそメディアはアドテクノロジーを研究しなければいけない。なんでもかんでもサードパーティニーに頼ってというのではビジネスが崩壊してしまう」(高松氏)。

規模と価値

この話題もなかなか興味深い。メディアビジネスは規模を追うべきか、価値を追うべきか。

高松氏が言及していたが、ニッチなサービスが多い現状、規模を追えないから価値を作っている、というのが本音かもしれない。ただその価値を何らかの形で指標化できてなければ、やはりわかりやすいインプレッションでコントロールしたくなるのも理解できる。そこから規模追求への道のりが開く。

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紺野氏も「マーケティングやってない会社が多いですよね。『コンテンツ is キング』という言葉がありますが、Googleのインデクスが変わったから下方修正しますって良質なコンテンツあればそんなの関係ないじゃないですか」と指摘していた。

メディアはどのようなパートナーを選ぶべきか

このセッションの話題はメディアのマネタイズにある指針を見いだすことだった。ではメディア(私たちのような小さなブログも含めて)はどうすべきなのか。一言でいえば「メディアを理解してくれるバイサイドパートナーを見つけること」となりそうだ。

「裏側も含めてメディアという立場を理解してくれるパートナーが必要。ただ単に枠をくださいと言ってくる人たちは残らない」(高松氏)。

高松氏はさらに代理店側が広告主についてる時代は終わったと続けていた。メディアが多様化し、アドテクノロジーが複雑化している今だからこそ代理店はメディア側に入って一緒にやっていくことが重要と語る。「スタートアップに入り込んで、メディアが大きくなったらそれこそ一生付いていきますよ」(高松氏)。

これは本当にそう思う。

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音楽ストリーミングのSpotify、デジタル広告のVideologyが見る、日本のモバイル市場の可能性 #bdash

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 B Dash Camp in 大阪の2日目、モバイルで日本の市場機会を狙う国際企業2社の話を聞くことができた。モデレータは GCAサヴィアンのマーケティングオフィサー久保田朋彦氏が務めた。パネリストは Spotify の日本ディレクター Hanne…

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(左から)Spotify の日本ディレクター Hannes Graah
Videology のアジア太平洋地域マネージングディレクター Kenneth Pao

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

B Dash Camp in 大阪の2日目、モバイルで日本の市場機会を狙う国際企業2社の話を聞くことができた。モデレータは GCAサヴィアンのマーケティングオフィサー久保田朋彦氏が務めた。パネリストは Spotify の日本ディレクター Hannes Graah、Videology の太平洋マネージングディレクター Kenneth Pao だ。

Spotify は32の市場でストリーミング音楽サービスを立ち上げており、アクティブユーザが2,400万人、有料ユーザが600万人いる。しかし、同社は日本ではサービスを立ち上げておらず、具体的な開始時期については未定だと教えてくれた。同社の日本オフィスには4人の従業員が居て、彼らは日本に Spotify が参入する基礎を築いていることと思う。Hannes は、日本の市場機会は大きいが、それは Spotify だけでなく、音楽産業全体にも言えることだと説明した。

CDを購入する人の平均出費額は、50ドルから60ドルだ。しかし、Spotify では1年間で120ドル、ほぼ倍である。金額をどうこう言うつもりはなく、むしろ、消費全体が大きくなっていることについて言及したい。

Q&A セッションでは、既存の音楽企業が、Spotify のような会社にどの程度好意的なのかを尋ねずには居られなかった。彼は、私が質問した 1〜10 でどのくらいかをランク付けするのは避けたが(違う聞き方をすべきだっただろうか)、日本のような大きな音楽市場に参入することは、楽しみなことだと述べた。

すべての市場には挑戦すべきことがある。そして、方法はそれぞれ違う。日本はアメリカに続いて2つ目に大きな音楽市場であり、チャレンジすべきことより市場機会の方が大きい。日本の音楽産業は、新しいソリューションを探している。この一年、私たちは日本や海外からの新しいストリーミング・サービスを見てきた。日本で仕事できて、非常に楽しい。

彼によれば、海賊版をダウンロードしたり、お金を払ったりしないユーザにも、大きなビジネス機会が見い出せるそうだ。日本がより多くの利益をもたらす時代へと変化していることに、Hannes は可能性を感じている。

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Videology の Kenneth Pao

同様に、Kenneth Pao は、Videology にとって日本は大きな市場機会であると説明した。彼は、自社のアドテクサービスの紹介から話を始めた。彼はサービスを「家の下に敷設されたパイプ」と例え、ブランドや広告主がテレビ広告の出費に立ち向かえるようにするのだという。つまり、正しい人物の前で正しい広告を見せるのが、Videology のソリューションだ。

Videology は18カ国でサービスを提供しており、日本が19番目の国になることを Kenneth は望んでいる。昨年、135億円を売り上げており、その40%はテレビ広告の予算からもたらされているのだという。同社は NEA、Catalyst Inestors、Comcast から134億円のベンチャー投資を受けており、ABC、NBC、ESPN、ITV などの有名パブリッシャーと協業している。

彼によれば、日本ではオンラインビデオ広告で20億円が使われており、対して、アメリカでは約4,100億円使われているとのことだ。以前からのメディアに加え、広告にインターネットやモバイルを使う重要性を次のように説明した。

デジタルをテレビの敵だと考える人は多い。しかし、それは不要な心配だ。ロンドン・オリンピックでは、モバイルやタブレットがテレビを補完していた。

インターネットやモバイルには多くのユーザが居るが、広告主は彼らにリーチできていない。一方、印刷物、ラジオ、テレビなどの分野は飽和状態だ。

もしテレビ局がこの機会を活用できないなら、その空いている場所に多くの挑戦者が参入するだけのことだ。

Videology が日本市場へ注力する中で、彼らがどのようにビジネスを展開するか、今後を楽しみにしている。

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6ピクセルで4.8億円の改善に繋がったーービッグデータサイエンティストが語る「ビジネスへの活用」 #bdash

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ビッグデータはキーワードとして身近に感じられるようになりつつある。最近では選挙でのネット利用や、JR東日本によるSuicaのビッグデータ活用が議論を巻き起こしたことでその課題や有用性を考えた方も多いかもしれない。 では、実際の企業でビッグデータはどのように活用されているのだろうか。このセッションでは、Hapyrus共同創業者の藤川幸一氏、楽天執行役員の北川拓也、データセクション取締役会長の橋本大…

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ビッグデータはキーワードとして身近に感じられるようになりつつある。最近では選挙でのネット利用や、JR東日本によるSuicaのビッグデータ活用が議論を巻き起こしたことでその課題や有用性を考えた方も多いかもしれない。

では、実際の企業でビッグデータはどのように活用されているのだろうか。このセッションでは、Hapyrus共同創業者の藤川幸一氏、楽天執行役員の北川拓也、データセクション取締役会長の橋本大也氏、ディー・エヌ・エーでソーシャルゲーム関連のアナリティクス アーキテクトを務める濱田晃一氏らが実際の実例について語ったので、いくつかのトピックスにまとめる。

ビッグデータにはどういう価値があるのか

1:6ピクセルで4.8億円の改善

まずは実例だ。ビッグデータ関連では選挙の分析で政党やメディアに情報を提供をしていたのが最近のトピックスだという橋本氏は、自身の著書に関連してビッグデータ改善事例を紹介する。

例えばヤフーではトップページの検索窓の高さを膨大なA/Bテストで決定。22ピクセルから28ピクセルに「6ピクセル」だけかえたら、広告関連収入が0.64%、金額にして4.8億円の改善に繋がった。

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またOptimizely(オプティマイズリー)のデータを引き合いに、「A/Bテストを重ねると数パーセントのコンバージョン改善などが実現できる。年一回大きなリニューアルを実施するより、小さく確実な改善を重ねる方が年間で数十パーセントの改善に繋がる」(橋本氏)と細かな改善の重要性を語る。

2:パーソナライゼーションで10倍の継続率も

ソーシャルゲームもビッグデータの恩恵を受けやすい事業だ。濱田氏はビッグデータによるアルゴリズムをしっかりと組めば、インプレッションあたりのユーザー継続率などが「最大で10倍といった数値」で改善できると語る。

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「ユーザーに適したレコメンデーション、さらにそのレコメンデーションに対するリアクションをしっかりと把握する。クリックした先で見ただけなのか、インストールしたのか。このレコメンデーションに対するアクションを学習し、ユーザーにより適したゲームを選定し、パーソナライゼーションすることで数倍から10倍の改善が可能なアルゴリズムを構築できる」(濱田氏)。

3:データから興奮を演出することで数十パーセントの改善

前出の二人がA/Bテストやパーソナライゼーションといったアプローチの一方、楽天の北川氏はマーケティング寄りの考え方だ。

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北川氏の母親がスーパーのチラシにある「洗剤半額」という文言に動かされ、遠いスーパーで買物した挙げ句にタクシーで帰ってきた、というエピソードを紹介しつつ「これがお客さんの気持ち。金銭的な費用対効果を最大化するために買物をするんじゃない。楽しい気分でお買い物をしたい、そういう気持ちを最大化させる体験をデザインするためにデータを使う」と、”どこにお買い得感があるか”を探し出すことがポイントと語る。

「興奮して買物をする」というアプローチをデータから演出することで、特定の指標を数十パーセント改善したこともあるという。

ビッグデータ活用の不安

一方、ビッグデータ活用は個人情報に敏感なユーザーにとって関心事でもある。この点について、橋本氏は少し興味深い指摘をしていた。

「弁護士など、個人の深い情報にアクセスして最適な提案を実施している職業は沢山ある。個人情報を使ってランダムに送ってくるスパムのような情報は不快だが、これが完全に最適化されて送信されてくれば感動するかもしれない。レコメンデーションやデータサイエンティストがまだまだ未熟だから不安に繋がっている」(橋本氏)。

冒頭で触れたSuicaの個人情報活用も、精度の高い最適化が実現すれば不安よりも利便性が勝るようになるかもしれない。

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スタートアップ・エリート達へのメッセージ——任天堂 岩田聡社長が語るイノベーション追求の重要性 #bdash

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。 B Dash Camp in 大阪1日目のハイライトは、任天堂の岩田聡社長を迎えた最後のセッションだった。彼がこのようなオープンイベントに姿を現すのは稀だが、午後のソーシャル・ゲームのセッションに続いて、特別な計らいによるものだ。 岩田氏はスライド…

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任天堂株式会社 代表取締役社長 岩田聡氏

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

本稿は、B Dash Camp 2013 in 大阪の取材の一部だ。

B Dash Camp in 大阪1日目のハイライトは、任天堂の岩田聡社長を迎えた最後のセッションだった。彼がこのようなオープンイベントに姿を現すのは稀だが、午後のソーシャル・ゲームのセッションに続いて、特別な計らいによるものだ。

岩田氏はスライドを使って話を始めた。任天堂は1889年花札の会社としてスタートした。そこから、どのようにテレビゲーム、コンソールゲームへ移行して行ったかを話した。任天堂は歴史のある会社だが、常に新しいものを作り出そうとしていると、岩田氏は強調した。

任天堂について語るなら、最近亡くなった山内溥前社長の存在を無視できない。失敗しても気にするなと、彼は常々言っていた。いいことも悪いこともあるが、それが任天堂の歴史に反映されている。[1]

モバイル業界出身の聴衆が期待したように、岩田氏は、任天堂が長命な会社で、イノベーションがあり、新しいもので世界を驚かす文化があることについて言及した。

他の人と同じことをやっていたら疲れてしまう。任天堂は競争が得意な会社ではないので、既存の市場で競争するのではなく、常に新しいものを作りチャレンジする必要があるのだ。

任天堂社長・岩田聡氏(肥左)、一橋大学大学院教授 佐山展生氏
任天堂代表取締役社長 岩田聡氏(左)、
一橋大学大学院教授 佐山展生氏(右)

任天堂のファンが、セガのようにモバイルデバイス向けのゲームを作ってほしいと声を挙げる中、任天堂は以前から態度を変えていない。Q&Aセッションで、聴衆から寄せられた最後の質問は、岩田氏の話す間、皆が気になっていた話、すなわち、任天堂はハードウェア向けのゲーム開発を断り続けるのかどうか、というものだった。岩田氏の反応は、予想通り素っ気の無いものだった。

誰も将来のことはわからない。しかし、私は任天堂でそれをやらないと思う。

私は数週間前、近い将来、任天堂が DS Phone を作ってくれるのを夢見ていると書いた。岩田氏のコメントによれば、それはあり得るシナリオではなさそうだが、その可能性について完全には否定しなかった。

私は、任天堂復活への望みを諦めざるを得なかった。しかし同時に、岩田氏の話を聞いて、任天堂は完全に新しい何かを求めていることがわかった。それは私のような、昔ながらのゲーム好きにとっては楽しみな話だし、これまでに任天堂が3回に渡って [2] 世間を魅了してきたようなものだ。任天堂が再びホームランを打つことを楽しみにしているが、任天堂がもはやそのようなことができるのか、私は懐疑的に思っている。

岩田氏は話を続けた。おかしな話ではなかった。

誰もがやっていない事業に着手することをブルーオーシャン戦略と言いますよね。DSを作ったとき、人々はデュアル・ディスプレイ(二画面)なんておかしい、高齢者はゲームなんてしない、と言った。しかし実際には、彼らはゲームをしている。最初のドアを開けることこそ、最も面白いことなのだ。

岩田氏は、ポケモンを海外に出すときに直面した挑戦について、話を続けた。

アメリカで、カワイイモンスターが受け入れられるか、と言われた。ピカチュウを筋肉隆々のキャラクタにすることを勧める人もいた。もし彼らのアドバイスに従っていたら、ポケモンは成功しなかっただろう。脳トレは日本でヒットしたが、私が世界で販売することを提案したら、誰も話を聞いてくれなかった。社長が言っているのに。

しかし実際には、脳トレは、世界のどこよりもヨーロッパで売れている。岩田氏はグラフを見せて説明した。

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岩田氏は、任天堂の社員のヤル気を引き合いに出し、任天堂を賞賛した。

社員に、自分の仕事がもたらす利益を見せることは簡単だ。社員がヤル気でいてくれれば、それは会社にとって最良の状態だと思う。

スマートフォン革命に直面する中で、任天堂の頑固さ(訳注:DS Phone を作らないこと)で任天堂を非難するのはたやすい。私はこれまでもそうしてきたし、今後もその姿勢を続けるだろう。しかし、任天堂がゲーム業界を変える奇跡を起こすことを望んでいないのかと言えば、そうではない。

任天堂という巨人は、今や業界では負けの立場にある。どうしてかはわからないが、私は今も任天堂を応援している。


  1. 本稿における発言の引用は同時通訳によるもので、岩田氏の発言は日本語で行われた。したがって、引用は正確ではない可能性があるが、概ね確かだと考えている。
  2. ここで言う三回とは、任天堂エンターテイメントシステム、ゲームボーイ、Nintendo DS のことだ。私は Wii は買わなかったので、その波には乗り遅れたことになる。
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