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いま米国で注目される新トレンド「パッション・エコノミー」とは?ーー 個性を売りにする“マイクロ起業家”

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ピックアップ記事: The Passion Economy and the Future of Work 最近「パッション・エコノミー」という言葉をよく聞くようになりました。端的に筆者の解釈で用語を定義すると、“個性あるサービス経済”と説明できます。初めて聞く人も多いかもしれませんが、私たちが普段よく触れるYouTuberやSHOWROOM、ニコニコ動画配信者の実態を的確に表した用語であると考えま…

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Photo by Artem Beliaikin on Pexels.com

ピックアップ記事: The Passion Economy and the Future of Work

最近「パッション・エコノミー」という言葉をよく聞くようになりました。端的に筆者の解釈で用語を定義すると、“個性あるサービス経済”と説明できます。初めて聞く人も多いかもしれませんが、私たちが普段よく触れるYouTuberやSHOWROOM、ニコニコ動画配信者の実態を的確に表した用語であると考えます。

具体的にパッション・エコノミーを下記3つの特徴に分けてみます。各特徴を説明するために、筆者がこのトレンド概念を知ったきっかけである、シリコンバレーの著名VC「Floodgate」が出資する「Dumpling」を一例に挙げます。

  1. ユニーク性: 労働者の個性を“バグ”ではなく“機能”として活かす
  2. SaaS: マイクロ起業家を輩出する機能提供に終始
  3. 直接営業: 魚は与えず釣竿を与えるスマートな事業モデル

 

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Image Credit: Dumpling

Dumplingは買い物代行サービスを開業できるSaaSを展開します。サービス提供者は同社が提供するソフトウェアを通じて、自分だけのサービスページを持ち、決済や配達スケジュールの予約までを管理できるようになります。集客はサービス提供者が自ら行う必要があるため、Dumplingはあくまで集客術のノウハウ支援しかしません。ユーザーはDumplingのページ経由で自分だけの買い物代行者を持つことができます。

オペレーションなどを全てサービス提供者一人で回さないといけない一方、Dumplingは毎注文額から5ドル、そしてユーザーから5%の手数料だけを徴収します。従来、買い物代行市場はInstacartが寡占しており、同社がオペレーションからサプライチェーン管理までを担っていたため、サービス提供者の手取り額も限られていました。しかし、Dumplingでは全てがサービス提供者の管理となるため、Instacartの倍ほどの収益を稼げるようになるといいます。

最も困難な点はサービス提供者が一定数の顧客を獲得できるところまで。一度回り始めれれば、高い収益をサービス提供者は定期的に獲得でき、ユーザー側も信頼できる人に買い物代行を継続して任せられるようになります。

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Photo by Craig Adderley on Pexels.com

さて、先述の3つの特徴に話を戻しましょう。まずは「ユニーク性」に関して。Dumplingのサービス性を通じて得られるユニーク性は、自分だけの買い物代行者を得られる点にあります。“分野特化型の執事”を獲得できると言えるかもしれません。チップを多めに払えば、その時折に合わせた配達手法などのカスタマイズ性も出してくれるでしょう。

Instacartではオペレーションが画一しているため、こうした配達者のカスタマイズ性は黙殺されていました。このように従来型のプラットフォームでは個性を「バグ」と見なしていましたが、新たなプラットフォームでは立派な「サービス機能」と捉えます。

筆者は会ったことがありませんが、たとえば東京のUberEats配達員の中には自前のキットを使って他の配達員より丁寧かつ保温状態の良いお弁当を届けてくれる優秀な人がいると聞きました。こうした優秀な配達スキルを活かして各々に収益を最大化できるのが特徴です。

配達員自らが料金設定をできるため、他より高級なサービスを提供していると感じれば高い料金設定が自由にできます。プラットフォームの画一した報酬体系に縛られる必要はありませんし、ユーザーは優良なサービスを指名して使い続けることができます。こうしたサービス提供者が持つ高いホスピタリティやパッションを指して、「パッション・エコノミー」と呼ばれる所以だと考えます。

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Photo by MockupEditor.com on Pexels.com

2つ目は「SaaS」。サービス提供者が事業を行うための最低限の機能を与えることで「マイクロ起業家」として事業を運営させる機会を提供するのがここで述べるSaaSの本質です。Dumplingではスケジュール機能や料金設定、ランディングページ作成機能などが当たります。ちなみに、実際に登記をするなどしてサービス提供者が会社を創設することはありません。あくまでも小さな事業を立ち上げるだけ。「マイクロ」と称されるのはこの理由からです。

SaaSで考えなければいけないポイントは2つ挙げられます。1つは引き抜き。サービス提供者の高いスキルを特徴とするサービスでは引き抜きが最大の懸念となるかもしれません。

たとえば、先に述べたUberEatsの配達員が個人的に雇われてユーザーから収入を得ることも考えられます。こうした引き抜きを防ぐためにも、SaaSの機能拡充が必須になります。事業に欠かせない機能を見極めて実装することが必要です。

もう1つはアクセシビリティ。今まで手の届かなかったサービス領域に一般消費者が届くようになる世界観を指します。たとえば、かつてウェブサイト作成は限られた企業だけの特権でした。しかし、今となっては「Strikingly」や「Wix」、「Weebly」の登場により誰でも無料でサイト作成ができる時代になりました。

同じ流れがサービス経済でも発生しています。買い物代行者を一般の人が持てる時代はInstacartの登場まで来ていませんでしたし、Dumplingのように“分野特化型の執事”を持てることはありませんでした。こうした特定層にだけに限られて提供されていたサービスが、SaaSにより民主化されています。この民主化のギャップが大きいほどサービス価値が高まります。

3つ目は「直接営業」。SaaSというビジネスモデルを採用していることから、各サービス提供者のユーザー獲得支援を直接行うわけではありません。この点が従来のマーケットプレイスモデルとの大きな違いです。

冒頭でも紹介したように、魚を与えず釣竿を渡す事業モデルを採用しています。これはエンドユーザー獲得のためのマーケティングコストを圧倒的に削減できることから、非常に効率的な事業展開を目指せるポイントでもあります。また、サービス提供者が仲介業者であるプラットフォームの影響を極力省けることから、“サービス経済のD2C化”を促進するモデルともいえます。

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Image Credit: Podia

ここまでDumplingを例にパッション・エコノミーを3つの側面から説明してきましたが、最後にパッション・エコノミーの変遷を3つの次元から紹介したいと思います。

まずパッション・エコノミー1.0。実はパッション・エコノミーの考えは最近までデジタルコンテンツにのみ当てはまる概念でした。たとえば、最初に述べたYouTubeの動画投稿とスーパーチャット機能や、SHOWROOMのモバイル特化のライブ配信とギフト機能は、まさにマイクロ起業家を支援するSaaS機能と位置付けられます。配信者はユニークなコンテンツを配信しなければ多くの登録者を獲得できませんし、登録者獲得のためには自分で直接営業をしなければいけません。

YouTubeを筆頭とするデジタルコンテンツの提供SaaSは分野特化型に広がりを見せます。これが2017-2018年から現在に至るまでのパッション・エコノミー2.0です。

複数事例を挙げると、教育市場では「Podia」「Teachable」「Thinkific」が代表的。各サービスではコンテンツ作成者がビデオコースと会員費設定ができるSaaSを提供します。これまで特定分野を教えられる“知識系インフルエンサー”は単発オンラインクラスを「Lynda.com」や「Udemy」で提供出来ていましたが、継続利用を目的としたクラスを設立出来ずにいました。

この商機を狙ったのが先の3社です。事実、ピックアップ記事によるとPodiaのトップクリエイターは月に10万ドル(約100万円)以上を稼いでいることから十分にPMFが成立している分野だと言えます。ちなみにライブ教育配信プラットフォームの「Outschool」や「Juni Learning」では平均して数千ドルを稼げるそうです。

別の分野では有料ニュースレタープラットフォーム「Substack」が有名です。コンテンツ制作者が有料メルマガを気軽に始められるSaaSになっています。同サービスのトップライターは年間50万以上を稼ぐとのことです。

このように創造性に富んだデジタルコンテンツを世界中に発信して稼げる分野特化型SaaSが多々登場してきています。デジタルコンテンツ提供者は大規模なオーディエンスを構築し、ニッチな趣味や特技などの情熱を効率的に収益に変えて生計を立てられます。

これはまさに誰もが「マイクロ起業家」になれるツールであり、私たちが将来「仕事」と考える概念を大きな変える意味合いを持ちます。このトレンドはしばらくは続くでしょうし、日本でも似たようなコンセプトが複数事例出てくることが予想されます。

woman sharing her presentation with her colleagues
Photo by Canva Studio on Pexels.com

そして2019年になって登場してきたのがパッション・エコノミー3.0。「Uber」「Taskrabbit」「Care.com」に代表される対面サービスがギグエコノミーのトレンドを追い風に登場しました。過去10年の間で巨大になったオンデマンド市場は、私たちが手軽にお金を稼げるプラットフォームとして人気を博しています。一方、ここまで説明してきたように個性を不要とする均一的なオペレーション化が進んでしまいました。そこで登場したのがDumplingです。

Dumplingは人々の個性を武器として際立たせて生計を立てるオフラインサービスSaaSの好例で、Instacartに取って代わるパッション・エコノミー文脈サービスに当たります。これからはUberやTaskRabbitなどのオンデマンド市場のあらゆる分野で似たようなコンセプトのサービスが多数登場すると筆者は睨んでいます。

Instacartのようなプラットフォームに全てを握られた形ではなく、Dumplingのようにサービス提供者とユーザーが共に「個性」の良さを享受できる業態に注目が集まっています。これは商品経済の代表格であるAmazonの登場の後、商品提供者がユーザーと直接的な関係を築けるShopifyが誕生したのと同様の流れがサービス経済でも発生していると考えられます。

現在は分野特化型のニッチなサービスしか立ち上がっていないことから、パッション・エコノミー文脈でユニコーンが誕生するかには疑問が残りますが、間違いなく2019年のトレンドの1つとして挙げられる概念でしょう。

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次のパラダイムシフトは「ブロックチェーン」、a16zが仕掛ける“クリプト・スクール”が開講へ

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ピックアップ:Introducing a16z Crypto Startup School ニュースサマリー:米投資ファンド「Andreessen Horowitz(通称a16z)」は、10月に立ち上げたクリプト(仮想通貨)スタートアップ向けブートキャンプ「a16z Crypto Startup School」の書類受付を11月8日より開始すると発表した。応募リンクはこちらから。 同スクールはブロ…

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Image Credit: Andreessen Horowitz

ピックアップIntroducing a16z Crypto Startup School

ニュースサマリー:米投資ファンド「Andreessen Horowitz(通称a16z)」は、10月に立ち上げたクリプト(仮想通貨)スタートアップ向けブートキャンプ「a16z Crypto Startup School」の書類受付を11月8日より開始すると発表した。応募リンクはこちらから。

同スクールはブロックチェーン・クリプト事業参入を目指すスタートアップが対象となる。応募締め切りは12月6日。プログラムは来年2月から約7週間に渡って4月まで実施される。参加費用は無料だ。

カリキュラムは以下の通りであり、終了後にはDemo Dayが設けられ、各プロジェクトごとにピッチをおこなう。

  • What are Crypto Networks, and Why Do They Matter?
      (クリプトネットワークとその影響力とは)
  • Blockchain Computing Primitives: Cryptography and Consensus
    (
    暗号学とコンセンサスの全て)
  • Overview of Application Development Tools
    (ブロックチェーンアプリケーション開発)
  • Applications: Today and 2025
    (今日と2025年のアプリケーション)
  • Crypto Business Models
      (クリプト事業のビジネスモデル)
  • Cryptoeconomics
    (クリプトエコノミクス)
  • UX, Product Development and Security
    (UX、プロダクト開発とセキュリティー)
  • Go-to-market Strategy and Developer Relations
    (市場参入戦略とデベロッパーリレーションズ)
  • Community Participation and Governance
    (コミュニティー運営とガバナンス)
  • Regulatory Landscape and Considerations
    (法規制のこれから)
  • Guide to Fundraising
    (資金調達ガイド)

a16zはVC業界の中でも、積極的にブロックチェーン・クリプトスタートアップを支援していることで知られる。昨年6月には同社初となる3億ドル規模のクリプト特化ファンド「a16z Crypto」の設立もおこなっている。

話題のポイント:ブロックチェーン・クリプト系スタートアップが、大型の調達を完了することも全く珍しくなくなってきました。あらゆる業界で技術導入が始まったことから、2019年は「ブロックチェーン元年」であると耳にすることも増えてきました。

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Image Credit: a16z Crypto

今年4月にはステーブルコインの開発・運営を行う「Celo」が、a16z Cryptoなどより2,500万ドルの資金調達を完了させています。こうした事例から金融セクターを中心に投資が集まり出している状況といえるでしょう。

また、2019年はFacebookがLibraプロジェクトを正式に始めだしたこともブロックチェーン・クリプト業界にとっては大きな後押しとなっていることは間違いありません。一方、Libraを含め金融・ブロックチェーンに可能性があるからこそ、当局からの逆風があることはご存知の通りです。

業界に対してポジティブな視線、ネガティブな(カンパニーリスクマネジメントとして)視線を向ける対極の企業カルチャーが現れだしている今、a16zは100%ポジティブに同業界の未来を見ています。

a16zがブロックチェーン・クリプト業界にどの様な想いを抱いているのか、今回a16z Crypto Startup Schoolの設立に伴い、ジェネラルマネージャーのChris Dixon氏は以下のようなメッセージを残しています。

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Image Credit: a16 Crypto

気になったメッセージを以下に挙げておきます。

  • 10〜15年のサイクルで、新しい技術が世に生まれるのは歴史が証明している
  • 今日、新たな技術の誕生による大きなパラダイムシフトが起きようとしている。その中でも我々が(最も)注目しているのがブロックチェーンだ
  • ブロックチェーン:デジタルマネー、スマートコントラクト、分散型機関への活用
  • 様々な問題視をされる業界だが、それは市場への本格導入がまだできていないから。それを進めるのが私たちの役割だ
  • 7年の歳月を経て、クリプト・ブロックチェーン業界にチームで取り組んできた。市場にブロックチェーンを普及させる、これを達成するために私たちは惜しみなく今までの経験・知見を公開していく。その一つの手段として「a16z Crypto Startup School」が役立つだろう

Andreessen Horowitzがこれまで培ってきた7年の”経験”が、パブリックにシェアされることでより多くスタートアップが誕生し、メインストリームへ溶け込んでいく。そんな未来を作り出すことを本気で彼らが考えていることが大いに伝わってきます。

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a16zがニュースレターに注目する理由ーーメルマガ配信「Substack」が1530万ドル調達

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ピックアップ:Andreessen Horowitz Leads $15.3 Million Funding Round in Newsletter Publishing Platform Substack ニュースサマリー:ニュースレタープラットフォーム「Substack」は16日、シリーズAにて1530万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家をAndreessen Horowitz(…

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ピックアップAndreessen Horowitz Leads $15.3 Million Funding Round in Newsletter Publishing Platform Substack

ニュースサマリー:ニュースレタープラットフォーム「Substack」は16日、シリーズAにて1530万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家をAndreessen Horowitz(a16z)が務め、既存投資家のY Combinatorも参加している。

Substackは有料ニュースレターを、個人ブロガーやクリエイターが制作・配信することができるプラットフォーム。同社は2017年より運営を開始。現在は5万人以上の読者がクリエーターの配信するニュースレターを購読しているという。

また、BuzzFeedによればSubstackプラットフォームにおける上位12位のクリエイターは平均して年間16万ドルほどの収益を稼いでいると伝えている

話題のポイント:インターネットの黎明期からサービスとして存在していたEメール。今日でも、あらゆる場面で利用され続けているコミュニケーションツールです。例えばGoogleのGmailは設立から6年後の2004年から開始されたサービスで、今もまだ多くの方が利用していると思います。

一方で人間⇄人間のコミュニケーションは常に時代に即した形でアップデートされ続け、スマホの発展と共に「ソーシャルネットワークサービス」がEメールを代替とするものとして普及してきました。

ではなぜ、古典的なEメールを介した「ニュースレター」に今、世界的VCのAndreessen Horowitz (a16z)やY Combinator(YC)がこれだけ注目しているのでしょうか。それは、Eメールというサービスがインターネットの成長スピードに対して同レベルで追い付けていない状態が放置され続けていた、と考えるとすっきりするのかもしれません。

大きく2点に絞って両者を比較してみます。

まずは1つ目はコミュニケーションの質です。Gmailを例に挙げてみます。複数のアカウントを保有している方も多いかもしれませんが、最低でも1つの受信ボックスはどこで登録したかも思い出せないニュースレターやメールマガジンの未読が溜まっている状況も多く見受けられることも多いでしょう。

これはEメールという、どうしても一方通行なコミュニケーションが起因しているのかと思います。これに比較してインターネットのサービス(SNSなど)は双方向にコミュニケーションを取ることが前提として設計されていますし、それがインターネット上のコミュニケーション方法に最適化され、「インターネットらしさ」を出すことが可能なツールとなっています。

Substackのトップ画面には、あらゆる分野の個人クリエイターに対するサブスクリプション選択の場をひとまとめにし、個人対個人の世界観を作ることで、クリエイターと距離の近さを感じることのできる空間を作っています。これは、今まで企業や個人のサイト上で「Subscribe」ボタンを押していた感覚とは違い、双方向の感覚が強く残ることになります。

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次に表現の体験があります。インターネットサービスにおけるUI/UXは驚くべきスピードでユーザビリティーが向上しました。それに対し、Eメールは未だに白と黒をベースにする非常に単調な設計思想に留まっています。そのため、例えば同じニュースを読むにしてもインターネット上のメディアを通したスクリーンか、ニュースレター上のものかでは大きく満足度の面で違いが生じていました。

これに対してSubstackはクリエーターがコンテンツに集中できるようテクノロジーに精通してなくてもデザインが容易にできるようなサービスの提供もしています。そのため、送られてくるEメールは縦に長いスパムのようなものになることもなく、ウェブサイトと同様の体験を読者へ届けることが可能になっています。

Substackは「個人のメディア(Personal Media)」と表現されることもあります。この表現の仕方は非常に大切で、これからはたとえ企業に属していても一個人として活動できる場を上手に活用することは当たり前になっていくでしょう。同社プラットフォームには、今回投資家となったa16zのメンバーも執筆していたりと、「個人」という単位が重要な要素になっています。

こうして考えると、Substackは今まで「本」が提供してきた価値に近いものがあるかもしれません。どこの誰が執筆しているのかを明確にし、そしてそのコンテンツに対して読者は料金を払う。人間誰でも、世界の誰かに読ませたい「本」を出せる世の中にするために、Eメールのアップデートが外部から行われていきそうです。

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仮想通貨取引所の流出を防ぐLibraメンバー「Anchorage」の可能性ーーVISA・a16zから4000万ドル調達

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ピックアップ:Visa Pours Millions into Cryptocurrency Startup Anchorage ニュースサマリー:ブロックチェーンスタートアップ「Anchorage」は11日、シリーズBにて4000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はBlockchain Capitalが務めている。また、既存投資家のVISAとAndreessen Horowitz…

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ピックアップVisa Pours Millions into Cryptocurrency Startup Anchorage

ニュースサマリー:ブロックチェーンスタートアップ「Anchorage」は11日、シリーズBにて4000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はBlockchain Capitalが務めている。また、既存投資家のVISAとAndreessen Horowitz(a16z) も同ラウンドに参加している。

同社は機関投資家向けに暗号通貨のカストディーサービスを提供する、ブロックチェーン領域に特化したスタートアップ。Anchorageのカストディーモデルは生体認証を元に構築されており、一般的なコールドストレージ(コールドウォレット:オフライン状態)による保管より安全性・流動性に優れていることが特徴だ。

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同社および彼らの投資家でもあるVISA・a16zは、先月Facebookより発表があった世界共通通貨を作り出すプロジェクト「Libra」の創設メンバーでもある。

話題のポイント:暗号通貨を語る上で常に話が付きまとうセキュリティーの話。つい先日も、日本の暗号通貨取引所が管理していたホットウォレット(オンライン上のウォレット)が不正に流出するなど、機関投資家向けに限らず、暗号通貨を扱うためのセキュリティー改善が必須な状態です。

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ではLibraメンバーでもあるAnchorageが提供するカストディーサービスは、なぜ既存システムより「安全」な設計と主張しているのでしょうか。同社のサービスは「Smart Strage(スマートストレージ)」と呼ばれており、ホットウォレット・コールドウォレットのメリットはそのままに、デメリットの観点のみを排除した設計をしていると同社は説明しています。

Anchorage Official Medium

つまり、ホットウォレットのデメリットであるセキュリティーの脆弱性、またコールドウォレットの流動性の低さをカバーすることで「セキュアで流動性の高い」サービス設計を達成しているというわけです。同社のサービス根幹には、「Hardware Security Modules (HSMs)」というシステムが存在しています。

このシステムを深堀する前に注目すべきなのは、Anchorageのシステムがコールドウォレットよりも安全性が高い位置(右側)となっている点。これは、インターネットに繋がっていないコールドウォレットでも組織内部によるオペレーションミスで流出に繋がる不安があることを意味しています。

つまり、同社サービスの根幹にあるHSMsは内部オペレーションミスによる脆弱性対策を施したものというわけです。ただ、同社によれば一般的なカストディー機関では既にHSMsが導入されているとしており、同システムがAnchorageの優れている点であるというわけではなさそうです。

Anchorage Official Medium

同社は既存HSMsの問題点を上図で指摘しています。①~③のフローが示している通り、一度ハッカーがサーバーのアクセス権限を獲得しビジネスロジックを変更してしまうと、HSMsが完全に乗っ取られてしまい資産が容易に引き出されるということになります。では、Anchorageはこの問題をどう解決しているのか。下図がその仕組みです。

Anchorage Official Medium

同社のHSMsでは、事前にクライアントごとにquorumと呼ばれる、分散システムにおいてトランザクションを実行するために必要な人物を決定しておきます。つまり、トランザクションを実行するためには上図の②と③のフロー間において、事前に定めたquorumによる認証が必須となるわけです。

誰が認証権限を持つかは、資産を預けるクライアント側が最初の段階で決めることが可能で人数などもフレキシブルに設定できるそう。認証権限を持つユーザーは、各自がプライベートキーを所持し、並行して生体認証のステップを導入することでセキュリティーを二重に堅実なものとしているとしています。このフローに加え、Anchorageでは同社が独自に開発したトランザクションレビューを導入しています。仮にプライベートキー・生体認証を通したアクセスでも不正と判断されると、この段階でトランザクションは停止されられるというわけです。

同社はこのフローを構築することで、ホットウォレット・コールドウォレットを組み合わせたともいえる環境を作り上げています。現状、基本的には機関投資家に向けてサービスを展開していますが、FacebookのLibraプロジェクトの創設メンバーということも考えれば、Libraにおけるトークンとコラボレーションを進めることは明白です。

もはや、暗号通貨取引所がハッカーに資産を盗まれるニュースも「またか」となってきた今、Facebook・Libraがこの危機的状態を根本から変えられるのか、そういう視点でも注目しています。

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