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米国発デジタルノマド向け賃貸プラットフォームの「Anyplace」、現地コリビングスペース事業者と組み東南アジアへ進出

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アメリカを拠点とする、住まいの賃貸プラットフォーム「Anyplace」は、シンガポールやインドネシアのコリビングスペースの運営事業者と提携し東南アジアへの参入を発表した。提携したコリビングスペース運営事業者は、シンガポールの Lyf と MetroResidences、インドネシア・バリ島の Outpost と Hustlers Villa。 e27 とのインタビューで、CEO 兼共同創業者の内藤…

Image Credit: Anyplace

アメリカを拠点とする、住まいの賃貸プラットフォーム「Anyplace」は、シンガポールやインドネシアのコリビングスペースの運営事業者と提携し東南アジアへの参入を発表した。提携したコリビングスペース運営事業者は、シンガポールの Lyf と MetroResidences、インドネシア・バリ島の Outpost と Hustlers Villa。

e27 とのインタビューで、CEO 兼共同創業者の内藤聡氏は、Anyplace が東南アジアへの参入戦略として、今回発表分に加え、現在さらに5社以上のジャカルタ、バリ島、シンガポールの運営事業者と交渉中にあると説明した。同社は各都市に、少なくとも10以上の物件確保を目指す。

コリビング企業は、あらゆる場所で発展している。もはやアメリカ国内だけでなく、世界中のトレンドとあっているからだ。コーリビング事業者や短期賃貸プロバイダの世界ネットワークを構築したい。(内藤氏)

2016年に内藤氏と共同創業者の田中氏が設立した Anyplace は、デジタルノマドが旅をしている間の住まいを検索・予約できるようにする B2C プラットフォームだ。現在は中期(30日超〜1年未満)の賃貸に特化し、コリビングスペース、ホテル、アパートと協業し、顧客に選択肢を提供している。

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デジタルノマドが住居を見つけやすく、また確保しやすくすることを目標に、顧客を月単位契約の家具付き賃貸物件に紹介。デジタルノマドとなることが、世界中でスタートアップ文化と関連づくコンセプトであり、これこそが Anyplace が取り込もうとしているユーザ層だ。Anyplace は現在、特にヨーロッパや東南アジアに住まいを求める、アメリカ発のデジタルノマドに注力している。

Anyplace の設立は、自身もデジタルノマドと自認する内藤氏が経験したニーズや困難に基づいたものだ。日本出身の内藤氏は大学卒業後に遠米、常に活動拠点を変えてきた。内藤氏によれば、Airbnb に代表される人気プラットフォームとの違いは、Anyplace が B2C セグメントに特化している点だという。

TechCrunch の報道によれば、Anyplace は2019年6月、Jason Calacanis 氏、FundersClub、UpHonest Capital、East Ventures、本田圭佑氏、笠原健治氏、Bora Uygun 氏、グローバル・ブレインから250万米ドルを調達している。近い将来、Anyplace は週単位賃貸サービスを立ち上げ、サービスを展開する市場で複数のオフィスを開設する計画だ。

【via e27】 @e27co

【原文】

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ホテルの借り暮らしでデジタルノマドの住体験を改善する「Anyplace」、250万ドルのシード資金獲得

ピックアップ:Flexible housing startup Anyplace raises $2.5M ニュースサマリー:家具付きの部屋、またはホテルの短期賃貸を提供する「Anyplace」が6月3日、シードラウンドで250万ドルの資金調達を発表した。出資者はFundersClub、UpHonest Capital、East Ventures、Kenasa Kasahara Bora Uygu…

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ピックアップ:Flexible housing startup Anyplace raises $2.5M

ニュースサマリー:家具付きの部屋、またはホテルの短期賃貸を提供する「Anyplace」が6月3日、シードラウンドで250万ドルの資金調達を発表した。出資者はFundersClub、UpHonest Capital、East Ventures、Kenasa Kasahara Bora Uygun、Global BrainらベンチャーキャピタルおよびエンジェルとしてJason Calacanis氏と本田圭佑氏が参加している。

Anyplaceはホテルの部屋や家具付き住宅を、月ごとに契約する借りることができるオンラインマーケット。Anyplaceは住宅やホテルを所有せず、あくまで集客と手続きの処理を行い、手数料として10%を徴収する。月額契約時におけるホテルの割引率は通常30〜50%だが、これによりホテルは月額収入という新しい収入方法を得る。

Anyplaceは身元調査を行うことで施設所有者へのリスクを軽減し、万が一、立ち退きなどが発生した際は、その費用を最大1万ドルまで負担する保険の導入が検討されている。

創業者の内藤聡氏は、デジタルノマドとして自分のニーズを満たすためにAnyplaceを創業した。今回調達した資金は、飛行機のチケット割引などを行う「ノマドロイヤリティプログラム」や街で友達を見つけられるオンラインコミュニティなどの機能開発に充てられる。

話題のポイント:民泊サービスの登場で、手頃な料金でその土地の暮らしを味わいたいという潜在的なニーズが証明されました。

Airbnbだけで2018年までにチェックインした回数は3億回を突破し、Airbnbの売上は過去3年間で3倍に伸びているそうです。その一方で、2018年にはホテル顧客の12%がAirbnbを利用した影響もあって、ホテルチェーンの総売上の伸びはわずか11%に留まっています。

こちらの調査によると、Airbnbの物件数が1%増えるたびに、既存ホテルの客室1室あたりの売上が平均で0.02%下がっていることが分かりました。創業以来、Airbnbの物件数は年平均で2倍ずつ増えているので、ホテルの売上は2%減る計算です。推計によると、Airbnbは2016年のニューヨークだけで既存のホテルから3億6500万ドルの売上を奪ったとみられています。

そんな中、ホテルは民泊サービスと対峙する方法を得ます。それがAnyplaceです。このサービスを利用するのメリットの一つは、安く宿泊できることです。例えばサンフランシスコのダウンタウン近辺のホテルは、Anyplaceなら月1600ドルで借りることができます。このホテル、通常の宿泊料金は1泊160ドルほど。普通に1カ月宿泊したら4800ドルかかるので、Anyplaceなら3分の1の料金で滞在できるのです。

しかし「安さ」は継続して利用してもらうには不十分なことが多いです。Anyplaceの注目すべき点はデジタルノマドに対するサービス展開にあるでしょう。

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引用元:“There will be 1 billion digital nomads by 2035”

現在、Anyplaceが認めている通りデジタルノマドは非常にニッチで小規模です。しかし、Nomad Listを展開するPieter Levels氏のように、2035年には全世界にデジタルノマドが10億人(全世界の人口の14%)まで拡大すると予想する専門家もいます。

拡大が予想される市場に対して、先行する競合企業があります。ノマドワーカー版Airbnbと言われ、シリーズCまでに2億2500万ドルの資金調達を完了している「Selina」です。Selinaは個室の物件とコワーキング施設の両方を提供しています。

これに対して、Anyplaceはフレキシビリティーな契約手段で、デジタルノマドにとって重要な電源、Wi-Fi、等々の設備を手に入れられる場所の提供に留まらず、行き先での人との繋がりや移動の割引を与えるなど、デジタルノマドとしての生活をバーティカルにサポートしている点が最大の魅力に感じます。

日本でも働き方に注目が集まっています。しかし、多くの人の生活を変えるためには働き方だけでなく、”衣食住”においても環境を整える必要があります。本記事で紹介したAnyplaceはデジタルノマドの住体験をバーティカルに解決するものです。

今後日本においても、自由な生活スタイルを求める声が大きくなることが予想されますから、このニーズを叶える「新しいアタリマエ」が誕生するのではないでしょうか。(執筆:佐々木峻

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