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台湾AppWorks(之初創投)が第19期デモデイを開催——子供向けお小遣い管理支援アプリなど、AI・IoT・ブロックチェーン分野の18チームを披露

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大東南アジア圏(ASEAN+台湾)地域を対象とするスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初加速器)は26日、AppWorks Demo Day #19(第19期)を開催し、4ヶ月間にわたるプログラムを成し遂げた AI、IoT、ブロックチェーン分野の新スタートアップ18社が登壇した。1,200人以上の投資家や業界関係者らを魅了した。 大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の急速な発展 Ap…

大東南アジア圏(ASEAN+台湾)地域を対象とするスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初加速器)は26日、AppWorks Demo Day #19(第19期)を開催し、4ヶ月間にわたるプログラムを成し遂げた AI、IoT、ブロックチェーン分野の新スタートアップ18社が登壇した。1,200人以上の投資家や業界関係者らを魅了した。

大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の急速な発展

AppWorks Accelerator は今回で第19期を迎え、プログラム卒業生らからなるエコシステム全体が成長を続けている。卒業したアクティブなスタートアップは376社、起業家合計は1,113人に達した。全スタートアップの合計年間総売上高は約1,516億ニュー台湾ドル(約5,420億円)で、前年同期から98%の大幅な増加となった。

AppWorks CEO でパートナーの Jamie Lin(林之晨)氏は、オープニングで挨拶をした。

大東南アジア圏の人口増加率は、中華圏(中国、香港、マカオ、台湾)の3.5倍。IMF(国際通貨基金)によれば、インドネシア、ベトナム、フィリピン、タイ、マレーシアは世界経済を牽引する国20位に入っており、インドネシアではこの数年間でデカコーン(時価総額100億米ドル以上)1社、ユニコーン4社が誕生した。100年に一度とも言える貴重な機会だ。

Lin 氏は、大東南アジア圏におけるデジタル経済圏の発展について常に楽観的だ。

AppWorks は、我々のアクセラレータやプログラム卒業生のネットワークを通じ、起業家によるこの広大な市場形成への参加、大東南アジア圏全域で活躍できるテクノロジー企業の発展を支援できることを誇りに思っている。

台湾域外からの参加は67%と高く、AI スタートアップは無視できない存在に

デビューした18チームのうち、11チームは AI に関するもので、3チームは IoT、4チームはブロックチェーンに関するものだった。これらのチームの存在から、AI がさまざままな業界やバーティカルに浸透を続けており、より革新的なアプリケーションが登場していることがわかる。

可能性豊かなこれらのスタートアップのうち、12チームはインドネシア、シンガポール、香港、アメリカ、チリ、フランス、ニュージーランドなど台湾域外からの参加で全体の67%を占めた。これら将来のスターとなるチームには、Google、Qualcomm、Sumsung、MediaTek、Agoda などの企業幹部出身者、Duanmedia の創業者などが含まれる。

AI で子供の経済管理能力を開発する「Mellow」

香港出身のチーム Mellow は、AI を使った子供向け金融アプリを開発。親が子供用のマスターカードをバインドし、子供に小遣いを送ることができる。親は子供の支出を把握し、子供の収入と支出の記録の全てを確認できる。

特筆すべきは、親が Mellow を通じて子供にチャレンジを課すことができる点だ、この機能により、親は「ペットに餌をやる」などチャレンジを自由に設定でき、子供はチャレンジを完了することで「小遣いを稼ぐ」ことができる。子供がお金を使う感覚と責任感を養うのを支援することが期待できる。

Mellow の共同創業者によれば、ベータ版アプリでは4ヶ月間で1,500人以上のユーザが集まったという。現在は公式版アプリがローンチしたばかりで、以前ベータ版を使用していたユーザはアプリ更新により公式版の使用を開始できる。Mellow は現在、香港のユーザのみをサポートしているが、来年には台湾やその他の地域に迅速に拡大したいとした。

AI で歯科用顧客サービスロボットを構築する「Dent&Co(牙医小幫手)」

台湾の Dent&Co(牙医小幫手) は、歯科医とエンジニアからなる新しいチームだ。台湾のほとんどの人は電話で歯科を予約するが、この方法では患者のチャーンレートは32%、キャンセル率は10%と高いものとなる。歯科にとっては損失を引き起こし、人々にとっては歯の健康を無視する原因となる。

Dent&Co は AI を使って、Messenger、LINE、WhatsApp などの通信プラットフォームに対応したチャットボットを作成し、フォローアップ訪問、診療後の追跡、オンライン予約の自動リマインダーなどのサービスを提供。ある歯科医院では、人件費を削減しつつ、月間売上高30万ニュー台湾ドル(約107万円)増、毎月の患者流出140人減、診察キャンセル率を10%から3%に下げることに成功した。上半期には100以上の歯科医院で使用され、7万人以上にサービスを提供した。

AI でペットケアプラットフォームを構築する「Fluv(毛小愛=マオシャオアイ)」

アメリカ出身の Fluv(毛小愛) は、AI を使ったペットケアプラットフォームを構築。一時的にペットケアサービスを必要とする飼い主のために、オンライン認定されたペットの世話をしてくれるシッター探しを支援する。1,300人のユーザが登録しており、ローンチ後2週間で200回以上のマッチングを成立させている。

Fluv 毛小愛のマーケティングディレクター遊少甫(You Shaofu)氏は、現在プラットフォーム上には100人以上の信頼できるシッターとグルーマーがいると述べた。現在サービス対象地域は台北市と新北市のみだが、年内には桃園、新竹、台中などにも拡大し、より多くの飼い主がペットケアサービスを享受できるようにする計画。

AI カメラ用の画像解析プラットフォーム「Beseye(雲守護=ユンショウフー)」

台湾の Beseye(雲守護)は、AI セキュリティカメラ用の画像分析サービスプラットフォームを提供。独自の人間骨格分析技術を用いて、商業分野または家庭の自動セキュリティ監視とビジネス分析を実行する。

Beseye の社員によれば、創業当初のアイデアはこの技術を小売業者に適用するというものだけだったが、その後、想定に反して、日本の東急電鉄からオファーをもらい、同社は歩行者が誤って鉄路を横断する可能性を減らすべくBeseye の技術を採用し、2017年に正式ユーザとなった。

創業者によれば、Beseye は現在 AppWorks の支援のもと、日本の製鉄会社である JFE スチールのほか、台湾の中華電信(Chunghwa Telecom)、遠伝電信(FarEasTone)、研華科技(Advantech)を顧客としており、サービスエリアは台湾、日本、香港、タイ、シンガポール、ニュージーランド、オランダ、イギリス、ウクライナ、アメリカなどに及んでいるそうだ。

AI で旅行者がプロのカメラマンを見つけられるプラットフォーム「KaChick」

香港の KaChick も AI 主導のプラットフォームだ。アジアの観光客と地元のカメラマンを結びつけ、旅行者が旅行中の美しい瞬間をより効率的、高品質、安価でで写真撮影できる環境を提供する。

ユーザは KaChick アプリ上に表示された自分の居場所(またはツアー中に滞在しているホテル)をクリックするだけで、近くにどんな写真スポットがあるかが分かり、適合するカメラマンのサービスが一覧できる。さらに、ユーザはプラットフォームを通じて、事前に異なるカメラマン複数の写真スタイルを見てから依頼するかどうかを決められる。

2018年のローンチ以降、KaChick は60都市をカバーし、2,000人以上のカメラマンにマッチングできるサービスネットワークを確立した。

AI、IoT、ブロックチェーンは、スタートアップのメインストリームに

上記で紹介した5つのチームに加え、台湾や世界には多くの優れたスタートアップがいる。彼らは皆、AI、IoT、ブロックチェーンなどの新しい分野に従事している。こういった技術がスタートアップのメインストリームになりつつあると理解するのは難しくない。

AppWorks Accelerator は第17期以降、AI、IoT、ブロックチェーンにテーマを限定してをチームを募集している。テーマを限定してから今回で3期目を迎え、世界中からもっとも優秀で経験豊富な起業家を集めた。

設立から9年以上を経過した AppWorks Accelerator の卒業生ネットワークはアジア全域で発展しており、起業家の長期的な成長をサポートする重要なプラットフォームとしての役割を果たし続けている。大東南アジア圏の起業家エコシステムを前進させるべく、今後もリードを続ける国際的な優れた起業家チームを集めていきたいとしている。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台湾AppWorks(之初創投)、AI・IoT・ブロックチェーン・仮想通貨に特化した第18期のデモデイを開催——25組中18組を海外勢が占める

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大東南アジア圏(Greater South East Asia、GSEA=ASEAN +台湾)最大のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は6月4日、AppWorks Demo Day #18(第18期)を開催し、25組の AI およびブロックチェーンスタートアップが登壇した。合計1,200人の投資家や業界関係者らが集まった。 AppWorks CEO でパートナーの Jami…

Image credit: AppWorks(之初創投)

大東南アジア圏(Greater South East Asia、GSEA=ASEAN +台湾)最大のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は6月4日、AppWorks Demo Day #18(第18期)を開催し、25組の AI およびブロックチェーンスタートアップが登壇した。合計1,200人の投資家や業界関係者らが集まった。

AppWorks CEO でパートナーの Jamie Lin(林之晨)氏は、オープニングで挨拶をした。AppWorks では、アクセラレータプログラム第17期以降、支援対象バーティカルを AI とブロックチェーンに絞っており、今回はバーティカルを絞ってから2回目のバッチとなる。今回のバッチは、AppWorks がプログラムを開始以来9年間で最も国際的なものとなった。

今回参加した25チーム中、14チームが主に AI と IoT に関するもの、また11チームがブロックチェーンと仮想通貨に関するもので、過去9年間で最多となる18チーム(バッチ参加チーム全体の70%)が台湾域外からの参加だ。Lin 氏によれば、域外チームは、香港、シンガポール、ベトナム、マレーシア、アメリカ、カナダなどから参加。

登壇した将来のスターの中には、Google、Microsoft、Ripple、Uber、Amazon の幹部らによって設立されたスタートアップ、Y Combinator の卒業生、Forbes 30 Under 30 に選ばれた若い起業家らもいた。

AI/IoT、ブロックチェーン/仮想通貨が、世界の起業家を魅了

AppWorks(之初創投)CEO Jamie Lin(林之晨)氏
Image credit: AppWorks(之初創投)

Lin 氏は、今回のチームにおいては2つのトレンドがあると分析。一つは AI/IoT、ブロックチェーン/仮想通貨は急速にパラダイムシフトを起こしており、世界の多くの優秀な人々を魅了し、経験豊富な起業家がそれに関わっているということ。もう一つは、AppWorks が東南アジアなどから多くの質の高い国際的起業家チームを集め、起業家の前進を後押しし続けているということだ。

AI で 3D 制作をシンプルにする「Lucid」

Image credit: Lucid

最初に登壇したシリコンバレー発のチーム Lucid は、デュアルレンズを備えたスマートフォン用の世界初の AI ビジョンプラットフォームだ。独自開発の AI とディープイメージングテクノロジーにより、同社のソリューションはデュアルレンズ以上の能力を導き出し、ソフトウェアを通じて撮影した風景を人間の眼がするような視覚データに変換、クラウドにアップロードして AI データ演算が可能だ。

Lucid は、現在のチームのテクノロジーパートナーやビジネスパートナーには、Qualcomm、Samsung、Huawei(華為)、Oppo(欧珀)、HTC(宏達電)、Wistron(緯創)、VIA(威盛)などがいることを明らかにした。Lucid は、コンピュータビジョンと AI 専攻でスタンフォード大学博士の Adam Rowell 氏と、UC Berkeley 修士の CEO Han Jin 氏が共同で設立。デモデイでは Han Jin 氏自らがピッチした。

TechOrange の連載「厳選した5大最強スタートアップ」で、Lucid Taiwan ビジネス開発担当の Jeff Tsai(蔡承志)氏に行ったインタビューでは、Lucid はこれまでの B2B に加えて、今年から B2C アプリにも事業拡大すると語っていた。そのためのアプリである「LucidPix」は、世界初の 3D ビデオ編集アプリで、市場ではまだメジャーになっていない 3D 制作をより簡単にすることが目標。現在は、βテストが進行中だ。

クリエイターに食べていける報酬を提供する「いいね!国民(讚賞公民)」

LikeCoin(讚賞公民)のチーム
Image credit: AppWorks(之初創投)

香港から参加した「いいね!国民(讚賞公民)」は、ブロックチェーン技術を使ってクリエイターの収入を増やせるよう努力している。プラグイン「讚賞鍵(仮訳:いいね!国民キー)」を通じて、ユーザ(読者は)がボタンを押すたびに作者にリターンがもたらされるのでクリエイターは食べられるようになる。「いいね」が押されるたび、質の高いコンテンツを支援することにつながるわけだ。いいね!国民は現在、香港メディアの元編集長 Annie Zhang(張潔平)が創設したニューメディア「Matters」など360のウェブサイトと連携。約1,000万の「いいね」を獲得しており、1,500人以上のクリエイターと約3万件のコンテンツをサポートしている。

2019年5月、Inmedia(独立媒体)、Stand News(立場新聞)、Citizen News(衆新聞)、Matters News などのメディアが加盟して、LikeCoin は正式ローンチ。創業者の Kin Ko(高重建)氏によれば、LikeCoin は実のところ、新しいプラットフォームというわけではない、著者の発表、読者の閲覧、両者のやりとりはプラットフォーム上に残った状態で、その文章の最後に「いいねキー」を追加するだけだ。LikeCoin はブロックチェーン技術を使って、、クリエイターの収入を増やし、メディア業界に高品質なコンテンツ提供を促している。

いいね!国民の Ko 氏に、なぜ香港から台湾へ来て事業を始めるのかを尋ねたところ、台湾には自由で民主的で多様な社会があると感情的に述べた。また、台湾に入国する際の申告欄には職業の選択肢に「作家」があるものの、香港入域の際の申告欄には「作家」の選択肢が無く、「我々のような、モノを書く人は存在しないことになっている」という。

LikeCoin のユーザは、タピオカミルクを飲むためのお金を使わずに、毎月5米ドルの料金を払ってくれるのはなぜだろう?

LikeCoin のスローガンは「一杯のコーヒーを飲んで、一つのエコロジーを作りだそう」というものだ。社会や国に問題があることがわかったら、喜んで立ち上がり貢献しようとする人たちもいる。(Ko 氏)

独り身の心境は犬だけが知っている? 恋を導くアプリ「Pikabu」

「Pikabu」のチーム
Image credit: AppWorks(之初創投)

台湾チームが開発した出会い系アプリ「Pikabu」は、もともと柴犬を使ったチャットボットとして開発され、チャットルームで会話に不慣れな独り身の男性と女性の間で助太刀となり、話題を広げるというものだった。Pikabu はデモデイで最も笑いを集めた、そして最もイノベーティブなチームだ。創業者で CEO の Tianzhong Zeng(曽天縱)氏が柴犬の帽子を被ったのに加え、出会い系アプリという話題が聴衆の関心を捉えた。

Pikabu は AI を使って出会いマッチングの正確性を向上、ユーザの顔写真や自己紹介、ひいては男女間の盛り上がらないチャットの問題なども解決する。Pikabu はオリジナル創作された柴犬のチャットボットで、男女双方のチャットルームに入って、小さなゲームを通じて、会話が苦手な男女のアイスブレイクを助ける。Pikabu は話題を提供するのに加え、チャットから得られたデータを学習し、さらにオープンで深い話題に進めるようユーザを支援する。Zeng 氏によれば、3月にローンチした Pikabu は毎日5,000人以上のアクティブユーザがいるという。マッチングの成功率は7日間で98%、デートの成功率は89%。

共有駐車スペースを実現する「USPACE」

Image credit: Uspace

Uber や Airbnb は、自らの空いている車や部屋を共有するというものだ。台湾の USPACE は、駐車のスペースを見つける困難さを考え、駐車スペースを共有できるプラットフォームを開発した。駐車場オーナーは、自分が駐車場を離れる時に IoT スマートロックセットし、ユーザに開放する見込み時間をセットする。ユーザはアプリを使って、自分のニーズに合った近隣の駐車スペースを見つけられる。

台湾交通部の統計によると、台北市の駐車スペース累計は約14万㎡あり、未使用時率は40%と高い。USPACE の狙いは、駐車スペースのオーナーが外出したり出張したりしている時、その私有駐車スペースを他ユーザと共有するというものだ。駐車スペースが見つからないドライバーのペインを解決すると同時に、駐車場オーナーには新たな収入をもたらす。

USPACE CEO 兼創業者である Allen 氏によれば、USPACE はこれまでに台北市と新北市に1,000以上の駐車スペースを確保しており、直近の18ヶ月間で累計8,000人のユーザが利用、10万件以上の取引を達成、月の成長率は400%に達したという。統計によれば、空き駐車スペースを通じて、オーナーは毎月7,200ニュー台湾ドル(約24,800円)の新たな収入が得られているそうだ。

Allen 氏はまた、USPACE の朗報を発表する場にデモデイを選んだ。同社はシードラウンド調達を完了、台湾全域の900棟あるビルと提携し新たなプロダクトをローンチする。ビルと協力し、AI を使ったナンバープレート自動認識管理システムを実装。ビルに対し、「車は出て行き、お金は入って来る」サービスを提供する。


Lin 氏はまた、デモデイで AppWorks が成長していることにも言及し、AppWorks のエコシステムが昨年、非常に素晴らしい実績を達成したとも述べた。活躍している起業家の累積人数は351人に達し、共同創業者は1,044人、従業員数は1万人を超えて10,115人となった。一年で40%増の値だ。

AppWorks 輩出スタートアップの年間総売上高合計は28.6億米ドルで、前年同期比46%増。AppWorks のエコシステム全体で調達した資金の累積額は8.7億米ドルに達した。年間成長率は79%で、輩出スタートアップのバリュエーション合計は39.7億米ドルに達し、昨年から134%増加した。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台湾AppWorks(之初創投)が第17期デモデイを開催——スタートアップシーンのトレンド変化に対応、東南アジア市場攻勢を強化

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台湾のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は11月8日、第17期のデモデイを開催した。今回のバッチは、AppWorks が AI やブロックチェーンスタートアップの育成に特化するようにピボットしてから最初の回となる。 AppWorks のピボットは、市場状況や技術動向の変化に由来するものだ。AppWorks 創業パートナーの Jamie Lin(林之晨)氏はインドネシア・ジャ…

台湾のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は11月8日、第17期のデモデイを開催した。今回のバッチは、AppWorks が AI やブロックチェーンスタートアップの育成に特化するようにピボットしてから最初の回となる。

AppWorks のピボットは、市場状況や技術動向の変化に由来するものだ。AppWorks 創業パートナーの Jamie Lin(林之晨)氏はインドネシア・ジャカルタに活動の拠点を移し、自身の半分の時間を東南アジアの新興市場開発に費やした。彼は GSEA(Great South East Asia、大東南アジア圏)という考え方を提唱し、台湾が東南アジアの市場とのシナジーを強化すべきだとしている。

次世代の台湾ビジネスパーソンとは、東南アジアへと向かう起業家たちのこと

この文脈から考えると、新起業家とは次世代の台湾ビジネスパーソンであり、新しい市場が開かれるにつれ、長年にわたって積み重ねられた AppWorks エコシステムの影響力は、雇用創出の資金調達の両方の点で次第に改善されている。市場影響力についても、AppWorks が輩出したスタートアップによる努力の成果が明らかになってきた。

AppWorks 卒業生の EZTable(易訂)は東南アジアへの市場参入を開始し、インドネシアに本社を設立した。ドラマ制作プラットフォーム「CHOCO TV(今年8月、NAVER と LINE の Mirai Fund から1,000万米ドルが注入され、LINE TV となった)」の自社制作ドラマは東南アジアで非常に人気があり、映画やテレビエンターテイメントへの事業拡大のため、LINE と協力する。スペース探しとレンタルプラットフォームの「Pickone(挑場地)」は新たな資金調達ラウンドの後、東南アジアに市場拡大し、この地域でのスペースの取扱を始める。

これまでに、AppWorks は自らのエコシステム全体で、活動中のスタートアップ328チーム、起業家925人を輩出している。輩出した全スタートアップの年間総売上高は25億米ドルに上り(前年比90%増)、全従業員の総和は9,586人(前年比67%増)、全スタートアップの調達金額総和は8.06億米ドルで(前年比82%増)、その累積調達額は36億米ドルを突破した(前年比127%増)。

台湾スタートアップシーンのトレンド変化に対応、次なるスタートアップトレンドを探して

当初は e コマースやオンラインサービス、現在では AI やブロックチェーンと、AppWorks の育成特化分野は、台湾のスタートアップエコシステムの変化を反映している。Jamie Lin 氏は、次のように指摘した。

10年間にわたって進展してきたモバイルインターネットは、直近の1年で飽和したように思える。一方、さまざまな主観的および客観的条件が成熟したことで AI やブロックチェーン時代への突入が促され、本格的な次なる2つのメガパラダイムになりつつある。

今回のデモデイには25チームが登壇し、そのうち、17チームが AI/IoT 関連スタートアップ、8チームがブロックチェーン/仮想通貨関連スタートアップだった。チームの国際化が進み、香港、タイ、ベトナム、スリリらんか、アメリカなどから参加があった。参加チームの中には、eBay、HTC、Asus(華碩)、Proofpoint の元幹部や、Y Combinator の卒業生もいた。

登壇チームの中から、TechOrange が選んだ優れたチームを以下に紹介する。

Aniwear

Aniwear の創業者は香港出身で、医療関係のバックグラウンドを持つ。ペットの医療ケアに特化した世界初の獣医循環器向け AIoT プラットフォームで、ペット用小型ハンドヘルド心電検測デバイス「CardioBird」を開発している。ペットの心拍数を計測するには獣医が4人がかりで1時間かかるが、CardioBird を使えばペットオーナーでも脈を見つけてから30秒で計測が完了し、ペットの病気予防に必要なコストや時間を大幅に減らすことができる。計測されたデータは AI 分析され、ケアのアドバイスが提供される。プロダクトはソフトウェアとハードウェア共に無料で提供され、レポートが発行される毎に料金が発生するビジネスモデルだ。香港、台湾。台湾などに市場展開している。

Ocard

Ocard は、ユーザデータを AI 分析する CRM システムで、ケータリング業界の自動化を支援したり、リターゲティングを最適化したりする。プロダクトを会員システムやポイントシステムと組み合わせ、LINE や Facebook Messenger といった主要なソーシャルメディアを連携し、直接的な顧客管理が可能になる。現在、台湾に700社の有料ユーザがいて、この2年間で200万人の個人ユーザを獲得した。ユーザには、点心レストランチェーンのティムホーワン(添好運)、焼肉店のフートン(胡同)、イタリアンレストランチェーンの「Café Grazie(古拉爵)」などの有名飲食事業者がいる。ケータリング業界の競争が激しい台湾で、Ocard は複数のポイントシステムを統合、ギフトカードや航空会社マイレージを連携したプラットフォームに参入し、消費者の消費意欲を促進する。

Fitz(愛有気)

有名エアロビクスダンスコーチの Eddie Pan(潘若迪)氏と彼の技術チームが設立した Fitz(愛有気)は、10年以上にわたるヒューマンーコンピューターインタラクション開発の経験を有する。アプリ「Fitz Love Aerobic」は、オンラインのライブコーチクラスを提供し、独自の AI 画像解析技術を使って生徒がどのような動作をしたか解析することができる。アプリのダウンロード数ははローンチ以降4万件に達しており、ユーザのオンライン利用率は85%、また各クラスの生徒数はリアルで提供する場合の10倍以上に達した。

Xrex(阿碼科技)

国際的なデータセキュリティ専門家である、Xrex(阿碼科技)の創業者は、Proofpoint のグローバル技術担当 VP だった Wayne Huang(黄耀文)が率いるブロックチェーンスタートアップで、仮想通貨市場が抱える3つの問題点——透明性、コンプライアンス、データセキュリティデザインに取り組んでいる。リリースした Xrex Crypto Services(XCS)は、PaaS および SaaS モデルにより、仮想通貨市場の企業や団体向けに、構築や運用サービスを提供する。機能別にモジュール化しているため、ユーザは必要に応じてさまざまな API をインストールすることが可能。

oToBrite(欧特明電子)

oToBrite(欧特明電子)は、Altek(華晶科技)、Asus(華碩)、HTC といった企業でエグゼクティブを務めた技術のベテランらにより共同設立。先進運転システム(ADAS)や自社カメラ製造工場に特化している。5年前に設立された oToBrite は、新竹サイエンスパークに本社を置き、120名の社員が勤務している。2018年、中国の新興 EV メーカー Xpeng Motors(小鵬汽車)のカメラ撮影による自動駐車システムは、oToBrite の技術を採用している。Haitec(華創車電)と共同開発した、自動車を透過して見られる AR View 機能により、テクノロジー界のオスカー賞と言われる R&D 100 Awards に入賞した。総合的な実力を持ち合わせた、台湾の AI 領域における明日の星だ。

RelaJet

RelaJet は、補聴器、ヘッドフォン、テレビ、携帯電話、スマートスピーカー、IoT デバイス向けに、多重音声の中から必要な音声だけを分離し認識するエンジンを開発している。創業者の Blue 氏自身、先天的な聴覚障害者であるため、日常のコミュニケーションの中で生じる問題をよく理解している。例えば、複数の人が同時に声を発したとき、それぞれの人の声の周波数や音量が似ていると、補聴器から聞こえる声ではどの声が誰のものかわかりにくくなり、聴覚障害者にもは問題が生じてしまう。これこそが、RelaJet を創業した理由だ。

OxygenAI

OxygenAI の創業者はタイ出身で、イギリスのオックスフォード大学と UCL(Unversity of College London)の技術学部出身。OxgenAI のチームは主にタイ市場に特化しており、AI 画像認識技術を使った行動データの認識・収集により、政府省庁、小売業、屋外広告などを支援する。例えば画像認識により、路上における赤信号の認識や、ヘルメット非着用の違反者の発見が可能にあり、交通警察の業務簡素化に貢献できる。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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AppWorks(之初創投)が第16期デモデイを台北市内で開催、28チームが登壇——次期からは、AIやブロックチェーンに特化

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本稿は、6月6〜8日に開催される、Infinity Ventures Summit 2018 Spring in Taipei の取材の一部。 ※ 初稿発出時プレビューで33チーム登壇予定としていたが、実際の登壇内容にあわせ28チームに修正。写真を差し替えました。 東南アジア最大級のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は、6日から台北市内で開催される Infinity Ven…

第16期のデモデイの登壇者
Image credit: AppWorks(之初創投)

本稿は、6月6〜8日に開催される、Infinity Ventures Summit 2018 Spring in Taipei の取材の一部。

※ 初稿発出時プレビューで33チーム登壇予定としていたが、実際の登壇内容にあわせ28チームに修正。写真を差し替えました。

東南アジア最大級のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は、6日から台北市内で開催される Infinity Ventures Summit の初日を飾る形で、第16期のデモデイを開催する予定だ。

AppWorks の過去のデモデイの様子はこちらから

6日のデモデイには28社が登壇。彼らの顔ぶれを見てみよう。

  • Novelship(シンガポール)……限定ファッションのためのオンラインマーケットプレイス
  • dipp(アメリカ)……各種デジタルプラットフォームを横断して、AI によりソーシャルメディアコンテンツの作成を自動化できるプラットフォーム
dipp のチーム
Image credit: AppWorks(之初創投)
  • Charge Smith/宅電顧問(台湾)……電気自動車向け充電ソリューションを提供
  • Saver in the Box/救星盒子(台湾)……iPhone のスクリーン修理
  • Easychat(香港)……オンライン販売に特化したメッセンジャーサービス。ライブチャットプラグイン機能を提供
  • Hey Baker/烘培找材料(台湾)……焼き菓子作りのための材料に特化したコマースサイト
  • MoBagel(台湾)……IoT 家電の利用状況などのデータを収集し、ダッシュボードを使ってビジネスインテリジェンスを提供する。家電メーカーなどが、自社製品の利用のされ方、カスタマービヘイビアなどを理解するのを助ける。
  • Triplisher.com(台湾)……旅を計画し、一緒に旅ができる仲間を募ることができるトラベルシェアリングプラットフォーム
  • 42Race(シンガポール)……東南アジア向け、フィットネスに特化したソーシャルプラットフォーム(オンラインマラソン)
  • TWDD/台灣代駕(台湾)……モバイルアプリを使った、P2P 運転代行サービス
  • My Room Abroad(台湾)……台北に来る海外留学生向けの賃貸物件サービス。英語での契約に対応。
My Room Abroad のチーム
Image credit: AppWorks(之初創投)
  • MOOIMOM(インドネシア)……妊娠中・授乳中のママ向けの消耗品オンラインショップ
  • Bank of Culture/文化銀行(台湾)……台湾の伝統的な技能、ライフスタイルなどを記録・保存できるデータベース
  • OrderLOOKS/点様(香港)……手書きの漫画をアニメ化できるプラットフォーム。気に入ったアニメ GIF を選び、写真をアップロードすれば、それがエモーティコン化される。
  • 小農飯盒/Good for U(台湾)……大学生向けに身体のことを考えた弁当デリバリーサービス。
  • Velodash(台湾)……自転車競技やツーリングにおいて、自分や仲間の時間記録を管理できるアプリ
  • Branch8(香港)……eBay、TMall(天猫)、Shopify など、複数のマーケットプレイスへの出品販売を一元管理できるプラットフォーム
  • AHOY(台湾)……クラウドテクノロジーを使った新型電話サービス
  • Cardable(シンガポール)……クレジットカードの会員向けプロモーション・キャンペーン情報集約サイト
  • Cubo(台湾)……AIを搭載した、子供の安全を見守り成長を記録できるスマートカメラ
  • Keybot(アメリカ)……賃貸物件向けの施錠を自動化するスマートロック・ソリューションを開発。内見、バケーションレンタル、メンテナンスアクセス、荷物配送業者の入室管理などに利用できる。
  • Rosetta.ai(台湾)……あらゆるインターネットビジネスに、API 経由でレコメンドエンジンが接続可能なサービスを開発
  • The Eater/吃貨台大(台湾)……大学生のグルメ情報ソーシャルネットワーク
  • YOSGO(台湾)……広告マーケティングをより効果的にできる販売ツールやマーケティングツール、台湾国内と海外の禁輸サービスを接続できるサービスを提供。
Blocktempo(動区動趣)のチーム
Image credit: AppWorks(之初創投)
  • Chatgether/一起聊(台湾)……知らない人と簡単につながることができるソーシャルサービスを運営
  • Partido/交杯酒(台湾)……クイズを出し合うなどして親交を深めることができる新しい出会い系アプリ。
  • Poweather/天氣幫(台湾)……既存の正確で無い天気情報の弱点を補うべく、ユーザ同士が今いる場所の情報をシェアすることで天気がわかるアプリを開発
  • 酮好(台湾) ……台湾最大のケトン体ダイエット(ケトジェニックダイエット)のソーシャルネットワーク
  • Blocktempo/動区動趣(台湾)……ブロックチェーン特化関連情報と報道ソーシャルメディア
創業者 Jamie Lin(林之晨)氏
Image credit: AppWorks(之初創投)

AppWorks は、次回第17期から人工知能(AI)とブロックチェーンに特化することを表明しており、AppWorks 創業者で代表の Jamie Lin(林之晨)氏に求めに応じ、ライブ配信アプリ「17 Live(17直播)」の創業者で Machi アニキ(麻吉大哥)の名でファンから親しまれる Jeffrey Huang(黄立成)氏と、ソフトウェアプログラマーで AI Labs を創設した Du Yi Jin(杜奕瑾)氏がメンターに就任した。

Jeffrey Huang 氏は先ごろ、ソーシャルネットワーク向けの仮想通貨「Mithril Token(秘銀)」を扱う、ブロックチェーンスタートアップを設立している。

第17期の申込は、6月18日まで受け付けている。

<関連記事>

Image credit: AppWorks(之初創投)
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台湾AppWorks(之初創投)が第15期デモデイを開催——8割のチームがEコマースとAIに特化、歴代輩出チームの企業価値は計約1,800億円を突破

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アジア最大のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は9日、AppWorks Demo Day #15 を開催し、合計25チームのスタートアップが登壇した。そのうち、Eコマースと人工知能、IoT が20チームを占め、スタートアップの新しい技術トレンドの変化を見て取ることができる。 Jamie Lin(林之晨)氏:「大東南アジア市場こそ、台湾が活躍できる場」 台湾の EC 大手二社…

アジア最大のスタートアップアクセラレータ AppWorks(之初創投)は9日、AppWorks Demo Day #15 を開催し、合計25チームのスタートアップが登壇した。そのうち、Eコマースと人工知能、IoT が20チームを占め、スタートアップの新しい技術トレンドの変化を見て取ることができる。

Jamie Lin(林之晨)氏:「大東南アジア市場こそ、台湾が活躍できる場」

台湾の EC 大手二社、PChome(網路家庭)と Shopee Taiwan(楽購蝦皮)の激しく戦う中、Lin 氏は Shopee の親会社である SEA が アメリカでの IPO にあたって公開した目論見書に、「大東南アジア市場」という概念が含まれていることに言及した。

簡単に言うと、大東南アジア市場とは、ASEAN 11カ国に台湾を加えたものだ。(中国・台湾などを加えた)大中華市場には隔たりができ、かつての大中華市場のモデルは現在の状況に合わなくなっており、むしろ、と運アジアにおいて活躍の場があり、これは経済上の共通点が多かったり、トレンド動向が似ていたりすることからも明らかなのだという。AppWorks が輩出したチームのその後を追跡したデータによれば、彼らはまず台湾で安定したビジネスモデルを確立し、次に東南アジアへと進出している。つまり、大東南アジア市場とは、台湾の新しいポジショニングとしては自然の流れなのだ。

このほか、Lin氏はこれまでに AppWorks から輩出されたスタートアップの数字を公表した。輩出スタートアップの数は323社、年間の合計売上総額は13億米ドルに達し、5,696人分の雇用を生み出し、調達金額総額は4.5億米ドル、企業価値総和は16億米ドルを超えた。

今回の Demo Day #15 に参加した25チームのうち韓国から初めて2組が参加、また今回の創業テーマには、人気の AI、Eコマースと IoT が含まれ、これら3つのバーティカルで20社を占めた。継続的に人気を集める FinTech や O2O などの多元領域は、台湾と大東南アジア市場のデータエコノミー起業の盛り上がりを示した。

1. 骨伝導ウエアラブルリング「ORII」

香港のスタートアップ Origami Labs が開発するスマートデバイス「ORII」は、世界初の骨伝導技術を用いたウエアラブルリングだ。指に装着後、耳穴に指を入れてことで、振動を通じて電話をしたり、状況を伝えたり、Siri を制御したり、手軽に情報を伝えたりできる。

ORII は国際的なクラウドファンディングプラットフォームを通じて40万米ドルを調達しているが、すでにその達成率は1,100%に達し、第一陣の製品は来年2月に消費者に届けられる予定。ユーザは、アメリカ、日本、イギリス、台湾、香港に広がる。

創業者の目標は、ORII を次世代のワイヤレスデバイスに育て上げること。台湾で ORII を立ち上げた理由は、台湾には素晴らしいエンジニアがいるからとのことだった。

2. Facebook をパワフルな E コマースプラットフォームへと変える「FBBuy」

FBBuy は、Facebook でのショッピングに特化した設計となっている。

消費者は、販売者の商品内容の投稿に「+1」というコメントを残すだけで購入が完了し、一方、販売者はシステマティックなデータ収集により、受注状況を容易に把握することができる。販売者は Facebook 上で広告を使うことなく月に数万件の業績を作り出すことが可能で、販売者が自前でウェブサイトを設置した場合よりも明らかに大きな売上となる。

Facebbok Live と組み合わせれば、Facebook Live 内での「+1」のメッセージ投稿により、その場で直接購入することも可能。ユーザ数は現在40万人で、平均客単価は1,827ニュー台湾ドル(約6,700円)、2017年には流通額が10億ニュー台湾ドル(約36.7億円)を超えた。

3. 価格比較で不動産購入時の最強シンクタンクとなる「Leju(楽居)」

Leju Technologies(楽居科技)は、不動産の最良価格を調査し、実売価格を登録するウェブサイト「Leju(楽居)」を運営。ユーザは道路名や町名を入力するだけで、基隆(キールン)から新竹(シンチュウ)の街まで26,541軒の集合住宅物件の情報をすぐに閲覧することができる。サイトがローンチしてから8ヶ月だが、メンバー数は15,000人を超え、月間ページビューは140万件を超えた。

現在のところ、Leju は消費者が不動産市場を最も効果的な方法で理解できるよう支援すること、プロフェショナルなブランドイメージを作ることにコミットしている。将来的には、広告収入を増やすため、建設会社やコンサルティング会社と協力することを予定している。

4. 成果を直接目にすることができる、韓国発のアパレルショッピングプラットフォーム「Codibook」

女性は一人あたり、洋服を選ぶのに平均4,000時間以上を費やしていると言われる。「Codibook」は韓国最大のファッションに特化したショッピングプラットフォームで、洋服を購入する際の面倒を解決してくれる。韓国のアパレルブランド50社以上、人気商品8万点以上、指を動かしクリックするだけで洋服を選べ、選んだ洋服を組み合わせて見られるのが最も便利な点だ。

現在、全世界でのダウンロード数は180万件で、月間売上は50万ドルに近づいている。アメリカ、日本、香港、カナダ、オーストラリア、台湾で熱狂的な購入ユーザを増やしており、韓国では若年女性の30%が Codibook を使っている。台湾でのユーザも毎年増加しており、台湾市場の開拓を目指し Codibook が本プログラムに参加した。

5. アダルトビデオ特化サーチエンジン「PPAV」

PPAV のチャットボットは、ユーザが欲しいアダルトビデオを見つけられないというユーザの面倒を解決し、女優の名前、タグ、情報を入力するだけで、ビデオの情報を提供するほか、何人の人が見ているかもわかるのでユーザは安心して選ぶことができる。また、画像認識機能により、女優の顔写真を使った検索も可能。

Facebook Messenger 上ではポルノメッセージの交換は禁じられているため、現在、PPAV のチャットボットは Telegram 上に実装されている。チャットボットに特化しているのは、ユーザがビデオを選ぶ際、よりプライバシーを求めていると PPAV が考えているからだ。

6. チャットボットのための Google Analytics「Botimize」

Botimize」は、チャットボットの AI エンジンだ。チャットボットを運営する企業が自ら AI を使ったスマートサービスを提供できるよう、マシンラーニングと自然言語処理技術を用いて、チャットボットの処理や、感情・対話イベント・頻度などの細部を開発チームが分析・最適化するのを支援する。

現在、アメリカ、シンガポール、韓国、イスラエルに顧客がいる。顧客との対話品質向上や、将来的にはより効果的でユーザフレンドリーなサービスを提供すべく、多くの台湾の企業が Botimise と協業している。Chatbot 分析についての話題のとき、チャットボット界の Google Analytics として Botimize を認識してもらえることが目標。

7. Facebook を使ってマーケティングするチャットボット「Mr. Reply」

プライベートメッセージを使ったチャットボットの利用方法は特に驚くべきものではないが、「Mr. Reply」の Facebook AI Chatbot はメッセージの回答にまでもう一歩進めたもので、消費者が事業者にメッセージを出すと、それに対してすぐに予め用意してある情報を回答してくれる。メッセージの開封率は90%と高い。

消費者とのメッセージでのやりとりは、ファンページの自然流入率を向上させ、広告予算を著しく減少させる。この素晴らしいマーケティング効果によって、同社は800人以上のユーザを抱える、多くの大企業につながることができた。大企業顧客の顔ぶれには、香港印刷業界のリーダーである e-banner や、香港最大のオンライン生鮮食品デリバリサービス Ocean Three などがいる。

8. マレーシア発、独自開発製品を届ける、メイカー向けの電子パーツ E コマース「Cytron Technologies」

Cytron Technologies」は、マレーシア最大の電子パーツ E コマースプラットフォームだ。Cytron はロボットコンテストといった超ニッチ市場から着手し、小中学校市場へのリーチをにらみながら、大学生市場への進出した。

現在のユーザ数は5万人以上で、年間売上額は150万ドルを超えた。海外17カ国で営業している。Cytron はまた、メイカー同士が互いに対話できる情報プラットフォームも提供している。これまでに、400件以上の文章がアップロードされ、多くの先輩メイカー達によって、それらの質問がサポートされている。

初心者が購入、組み立て、ローヤルカスタマーを育てる計画を立てられるようにするため、最初の段階で2,000以上の製品が用意されている。

最初の段階で2,000件を超えるアイテムが用意され、初心者向けの購入・組立手段、計画的なローヤルカスタマーの獲得方法が提供される。

アプリ・ウェブサイト・ドメインなどのデジタルアセットを自ら売買できる「FlipWeb」

トラフィックが得られるウェブサイトが運営できるようになった後、それを売りたいと思ったことはないだろうか?

FlipWeb」は、アジアで唯一のデジタルアセット仲介プラットフォームで、アプリ、ドメイン、ウェブ、Facebook のファンなどの資産をユーザ同士が取引するのを支援する。サイトが立ち上がってからまだ3ヶ月だが、取引委託された案件の総数は1,000万件を突破した。

AppWorks では、第16期の2回目の募集を開始している。応募はこちらから。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台湾AppWorks(之初創投)が第14期デモデイを開催——100億円超の新たな資金を東南アジアや台湾のスタートアップに投資

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台湾のアクセラレータ AppWorks(之初創投)の生みの親 Jamie Lin(林之晨)氏はデモデイの冒頭、「次の世代を育てるのは、本物のインフラを作ることだ」と語った。 彼は自ら訪問した経験から、Google が AI を学習させるのに AI を使っていたり、Facebook は AI がプログラムを書くようになることでプログラマの30%の雇用を今後2年の間にカットしたりすることを語った。その…

台湾のアクセラレータ AppWorks(之初創投)の生みの親 Jamie Lin(林之晨)氏はデモデイの冒頭、「次の世代を育てるのは、本物のインフラを作ることだ」と語った。

彼は自ら訪問した経験から、Google が AI を学習させるのに AI を使っていたり、Facebook は AI がプログラムを書くようになることでプログラマの30%の雇用を今後2年の間にカットしたりすることを語った。そのような状況のもと、台湾は次世代が力を持つ方法を探すべきだと話した。新しい製品や新しいビジネスモデルは、台湾や東南アジアに新しい状況をもたらしつつある。

東南アジアという点について述べると、今回の AppWorks デモデイは、参加チームの半分がシンガポール、香港、マレーシアからの参加だった。彼らは国際市場を目指しているが、台湾の人材、文化、優れたパフォーマンス、それに AppWorks のスタートアップを生み出す力を信じて、台湾を離陸地点に選んだ。

Jamie Lin(林之晨)氏「輩出スタートアップを集めれば、台湾初のユニコーンを創り出したことになる」

台湾に加え、シンガポール、香港、マレーシアなどのチームは AppWorks と台湾市場を選び、AppWorks のこれまでの卒業生たちも日に日に台湾に魅了されるようになっている。

Lin 氏は、次のように語った。

AppWorks は、これまでに卒業スタートアップが320チーム、新しく生み出した雇用が4,557件、投資した金額が3.08億米ドルで、バリュエーションは12.1億ドルを超えた。つまり、輩出スタートアップをすべて集めれば、台湾初のユニコーンを創り出したことになる。

AppWorks Demoday 第14期

AppWorks 第14期の参加者の平均年齢は30.3歳、これまでのバッチで最も国際的で19の国や地域から32チームが参加した。

eコマースに関するビジネスが8チームと全体で最も多くを占めていたものの、e コマース事業者向けの応用技術は、さまざまな AI 技術を伴ったものだった。世界の起業トレンドを反映して、AI、フィンテック、IoT と AI などを扱うチームもいた。

TechOrange では、全チームの中からいくつかを選んで紹介してみたい。

Tuanyuan Nuts(團圓堅果)

Tuanyuan Nuts(團圓堅果)は、最近稀にみる単一の e コマース製品だけを開発するスタートアップ。その理由は、彼らのチームが若いからだ。3人の大学生たちが、若い世代のユニークなマーケティング視点で、現代人の健康問題をナッツで解決しようとしている。最も高いときで月の売上は60万ニュー台湾ドル(約220万円)で、Facebook 1,000+ のコメントでは、すべて5つ星の好反応を得ている。

Aimazing(声波支付)

現在のモバイル決済技術は、ユーザによって使い勝手の違う QR コードを使ったもので、NFC 技術をサポートしていないことが多い。しかし、すべての電話にはマイクがついているので、音声を扱うことができれば、それで取引を完了できるというのが Aimazing(声波支付) の主機能だ。クレジットカードが一般的ではない最大国であるインドネシアなどに展開するのが目標。

自分で学習する AI チャットボット「HIGH5」

Facebook Messenger で数分間トレーニングするだけで、HIGH5 のインテリジェント・カスタマーサービスボットは、店舗にとって最も能力の高いアシスタントに育てることができる。最大の見せ所は中国語が扱える点で、問題を解決できないときは、デベロッパへの質問が転送される。デベロッパが一度答えてやると、そのやりとりが、その後の何百・何千という状況に適用されるようになる。

音楽の力を信じよう!「HITA」

音楽はビジネスをよりよいものにする。適切な音楽がかかっていれば、90%の消費者はそこに留まりたいと考え、77%の店員は前向きな気分を持つようになるとのデータが出ている。HITA は、著作権承認、曲目、店舗向けのカスタマイゼーションなどを提供し、音楽を小売店舗にとって売上を伸ばすツールにする。

目的地へ最も早く導く「Pokeguide」

アプリを見て、エレベータ・階段・エスカレータを選び、目的地を選択しよう。Pokeguide はどの手段が最も早く、電車のどのドアから降りれば最も早く目的地に着くかを教えてくれる。現在、香港と台湾をカバーしており、年内には東京版がリリースされる予定だ。

最適な網紅(ワンホン、中華版オンラインインフルエンサー)を探してくれる「CloudBreakr」

CloudBreaker は、網紅(ワンホン)の検索とメディア分析ランキングが確認できるサイトだ。現在の分散した市場では、共感を得る上で皆のスターよりも網紅による効果の方が絶大だ。Facebook や Instagram の分析により、業界やバーティカル毎に最適な網紅を探し出し、最安のコストで最大の効果を提供する。

13〜24歳向けの映像製作アプリ「reCactus」

Video Reaction は、13〜24歳の人々の間で最も人気のある映像形式だ。しかし、これの面倒な点は基本的な映像編集技術が必要な点である。reCactus は YouTube API を使って必要な技術をゼロにし、人工知能を用いてクリエイターが視聴者の感情反応を受け止められるようにする。

デジタル知識の Wikipedia「GuruGuruGo」

GuruGuruGo は、Stack Overflow や Quora といった有名サイトを検索し、スコアリング技術により、科学技術や知識領域で最も求められている Q&A を整理する。デジタル知識分野においては、情報不安症を解決する必要がある。

BidLend と DeVita

BidLend は、ブロックチェーンベースのレンディングプラットフォームで、企業がトークンを販売したり購入したりするのを素早く安全にできる。Devita はブロックチェーンベースの情報プラットフォームで、プログラマとテクノロジー企業の間の決済問題を解決する。

猫にエクササイズを提供する「MeowMeowBot(喵喵宝)」

今回のデモデイで最もかわいいチームであり領域。Phone Bot のプロダクトである MeowMeowBot は、ユーザのケータイを最良の遊び相手にする。ケータイに少しばかりのインテリジェンスと赤外線機能を与え、家にいる猫のよいエクササイズ相手になる。


ここに紹介した以外のチームの一覧はここで確認できる。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

 

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台湾AppWorks(之初創投)が第13期デモデイを開催、スタートアップ27社を輩出——今求められるのは、人々が仕事をしやすくするサービス

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アジア最大級のアクセラレータ AppWorks(之初創投)は今日(原文掲載日:11月8日)に第13期デモデイを開催し、AppWorks 創業者の Jamie Lin(林之晨)氏が未来のテクノロジーの話でイベントを開始した。彼は AppWorks が形成したエコシステムの、これまでの成果についても披露した。AppWorks から輩出されたスタートアップは305チーム、起業家660人。輩出スタートアッ…

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アジア最大級のアクセラレータ AppWorks(之初創投)は今日(原文掲載日:11月8日)に第13期デモデイを開催し、AppWorks 創業者の Jamie Lin(林之晨)氏が未来のテクノロジーの話でイベントを開始した。彼は AppWorks が形成したエコシステムの、これまでの成果についても披露した。AppWorks から輩出されたスタートアップは305チーム、起業家660人。輩出スタートアップの合計調達額は86億ニュー台湾ドル(約305億円)で昨年に比べ60%増、全スタートアップの総評価額は285億ニュー台湾ドル(約1,013億円)となり、全社をあわせればほぼユニコーンの価値になる。

ピッチに参加したチームのビジネス領域も広がり、人工知能(AI)、バーチャルリアリティ(VR)、O2Oサービスから Eコマースまで多岐に渡った。参加した27チームの平均年齢は3回前のバッチに比べて2歳若い30歳となり、最も若い参加者は22歳の大学生だった。また、女性により起業が全体の4分の1を占め、彼女たちの紹介するスタートアップのピッチは、男性のそれよりも眩しいものだった。

台湾のスタートアップは、より層が厚く身近な存在に

今回のデモデイでは台湾の起業家チームが多数を占め、起業アイデアは多岐にわたり新鮮で、その多くは予想もできない生活の中の隠れた需要を扱い、彼らがが使いやすいサービスへと実装した。「Lawsnote」の創業者が弁護士であるが、彼は既存のデータベースを使って調べものをすると、しばしば検索結果が正確でなく、関連性に応じた検索結果の表示順序に問題があると感じた。Lawsnote は法曹従事者が、法律の解釈を調べるための検索エンジンで、検索に関わる手間を大幅に低減する。サービスが開始されてから2ヶ月経っていないが、ユーザは2,500人を突破しており、約9割のユーザが弁護士だ。

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台湾の学校でのいじめは憂慮すべき問題だが、一方で教師が生徒の友人間の状況を把握するのは難しい。「Peer」はまず、いじめを減らすことからはじめ、双方向の評価アンケートによって分析するシステムを設計しており、同じクラスにおける交友関係を分析・表示、カウンセラーが速やかに仕事をできるように補助する。現在、49の学校がこのシステムを採用しており、将来的には、どの生徒が注意を要するか見極めるための、台湾政府のいじめ防止対策「学校仲良し計画(校園友善計画)」と協力したいとしている。

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AppWorks  が輩出した Justfont は最近「金萱半糖体」をローンチしているが、一方で台湾のフォントに関心を持つスタートアップもいた。「Writes(守写字)」は手書き文字が好きな人が筆跡を残すことができ、フォントを作成している。さらに興味深いことに、よく使われる文字3,000字を選んで、それらを残す「分期造字」計画を発表している。ユーザはまもなく1,000人を超え、39のフォントが生まれている。

女性起業家の方が、ピッチがうまい

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デモデイでは4分の1が女性起業家が占め、記者会見では概ね、女性起業家によるチームやサービスの説明は、男性起業家より優れていた。PIN が発表した、共に旅する人を見つけられるプラットフォーム「FRNCi」は、「Taiwan Sucks!」という一言で聴衆を引きつけ、とてもなめらかにサービスの説明をした。他の男性起業家たちは、非常に緊張してリラックスした説明ができなかったようだ。

大学を休学し、スタートアップを始める起業家たち

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もう一つ印象に残った女性起業家は、学校を休学して創業した Alma 氏だ。彼女は友達と、大学キャンパス向けの出前プラットフォーム「Hojia(好食)」を創業し、昼食のために外出する学生の不便をなくし、飲食店の出前スタッフの人手不足の解消を目指している。今年9月に出身大学でサービスをローンチし、毎日の注文数は500件を突破し、月あたり売上額は107万ニュー台湾ドル(約380万円)に達しようとしている。

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もう一つの大学生によく知られたスタートアップ「Colorgy」は、当初は時間割の調整ツールから始め、その後、スケジュール管理や友人とのコミュニケーション機能を持ったアプリにピボット。8人の台湾科学技術大学の学生による共同創業で、彼らは意図的に遅番にすたーとあっぷを始めたと語った。まもなくユーザは10万人を超える見込みで、この人数は台湾全土の大学生総人口の1割を占める。

香港からは6チームが参加

今回のデモデイで、さらにもう一つの入りライトとしては、香港から参加のスタートアップが6チームを占めたことだ。

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そのなかでも、香港最大の日用食品 E コマースプラットフォームの「Ztore(士多)」は、中国の老舗ブランドをオンラインで独占販売するビジネスも開始している。彼は自分たちを E コマースではなくライフスタイルブランドと位置付けていて、地元食品の購買が一つのブームになりつつあるとのことだ。

EventXtra」は香港で少し有名なイベント管理ソフトウェア開発会社で、イベントを開催したときに発生する細々とした作業をシステム化しており、イベントの参加者への案内の送付、参加者の受付、参加者名簿の公開、名刺の交換、調査やアンケートができる。この日のデモデイでは、イベントの進行に EventXtra が採用されていた。

AppWorks 創業者の Jamie Lin 氏は、台湾の産業状況は世代転換の真っ只中にあり、台湾の E コマースは毎年15〜20%のペースで成長を続けているとし、小売業は世界のトップを走っているスピードだと話した。今回のデモデイにも多くのサービス型 E コマースが登壇したが、台湾は自らの強みを活用すべきで、加速し、そして東南アジアと連携し、新興市場のチャンスを掴むべきだ。

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【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

 

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台湾AppWorks(之初創投)が第12期デモデイを開催、スタートアップ24社を輩出——Jamie Lin代表「デジタルエコノミーは、エレクトロニクス産業にまさる」

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台湾のスタートアップ・アクセラレータ AppWorks(之初創投)の創業者 Jamie Lin(林之晨)氏は、デモデイのオープニングで、台湾が直面する経済政策について2つの問題提起をした。一つは、台湾の「Industrial 4.0 Smart Nation」は、「デジタルエコノミーとしての台湾」に改められるべきというもの。もう一つは、「新南進政策」は、「東南アジア圏のデジタルエコシステムの創出」…

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台湾のスタートアップ・アクセラレータ AppWorks(之初創投)の創業者 Jamie Lin(林之晨)氏は、デモデイのオープニングで、台湾が直面する経済政策について2つの問題提起をした。一つは、台湾の「Industrial 4.0 Smart Nation」は、「デジタルエコノミーとしての台湾」に改められるべきというもの。もう一つは、「新南進政策」は、「東南アジア圏のデジタルエコシステムの創出」に改められるべきというものだった。

(訳注:「新南進政策」とは、台湾の Tsai Ing-wen(蔡英文)総統が掲げる、東南アジア諸国との経済協力政策のこと。)

Lin 氏は、AppWorks がデジタルエコノミー共栄圏と密接に関係していると確信している。デジタルエコノミー共栄圏とは何か? そのためにはまず、デジタルエコノミーを理解する必要がある。デジタルエコノミーとはエコシステムであり、チェーンやサプライチェーンのようなものではない。多くのスタートアップや起業家からなるエコシステムだ。

スタートアップや起業家がデジタルエコノミーに参加できるようにするために AppWorks を設立し、6年の歳月をかけて多くの優れた起業家やスタートアップを養成した。しかしながら、デジタルエコノミー共栄圏には、資本と人材という2つの要素が必要だ。この3年間にわたり、AppWorks は、資本と人材のエコシステムを牽引してきた。

しかし、デジタルエコノミー共栄圏で最大の難題はリクルーティングだ。すべてのインターネット企業は人材を見つけることに問題を抱えているが、台湾には就職先が見つからない若者が大勢いる。これは、台湾の目前にあるデジタルエコノミーの発展が直面する最大の問題だ。

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デジタルエコノミーの一人当たりGDPは、エレクトロニクス業界のそれを超えた

Lin 氏は、多くの人々がデジタルエコノミーはテクノロジー産業の一つに過ぎないと言ってきたが、自身の6年間の経験を通じて、デジタルエコノミーはテクノロジー産業ではない、と言及した。デジタルエコノミーとは、テクノロジー産業と流通チャネルを組み合わせたもの、というのが彼の結論だ。テクノロジー産業の強みは人材レバレッジが高い点であり、それは一人当たり GDP を高くする可能性を示唆している。テック業界やオートメーション化された大量生産のしくみが、一人当たり GDP を押し上げることができる。

しかし、AppWorks の過去6年間のトラックレコードを振り返ってみると、同アクセラレータから生み出された最有力のスタートアップである創業家兄弟(Kuo Brothers)91APP などは、従業員一人が生み出す売上額で、台湾のエレクトロニクス業界の雄である TSMC(Taiwan Semiconductor Manufacturing=台積電)、MediaTek(連発)、Foxconn(鴻海/富士康)などを上回っている。これこそデジタルエコノミーの強みであり、一人当たり GDP でエレクトロニクス産業を圧倒した例だ。これからの半年で事態は逆転する。台湾の人口が減り、さらに少子化も追い打ちをかける今こそ、我々には、デジタルエコノミーのさらなる導入を見据えた、人材レバレッジが必要になるのだ。

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第二に、デジタルエコノミーはテクノロジー産業であるだけでなく、流通チャネルビジネスでもある。。流通チャネルビジネスの資本レバレッジは高く、モノを移動させることで、元々の金銭価値からさらに多くの売上を生み出すことができる。商品の流通性が価値を創造するのだ。創業家兄弟や 91APP などは資本レバレッジにおいても、台湾の流通大手である統一超商(台湾でセブンイレブンなどを展開)、新光三越(三越との合弁により台湾でデパートを展開)、Foxconn などを超えている。流通チャネルビジネスの資本レベレッジは高いが、インターネットビジネスはさらに高い資本レバレッジを持っていることになる。

したがって、デジタルエコノミーはテクノロジー産業+流通チャネルビジネスというだけでけなく、両者を組み合わせた最良の部分を作り出し、人材レバレッジと資本レバレッジの両方の部分を兼ね備えている。台湾では、人口が減少し、出生率が低下し、資本の小さな国であるため、デジタルエコノミーを発展させる唯一の方法は、我々の国家が最高のレバレッジを持つということだ。

心強いことに、AppWorks がこれまでに輩出した275チームの市場価値総和は273億ニュー台湾ドル(約850億円)に達し、昨年に比べ94%も増加した。ユニコーンを生み出すまであと一歩となった今、次回のデモデイは、ユニコーン集団を披露する場になるかもしれない。

AppWorks 第12期から輩出されたチーム

AppWorks 第12期から輩出されたメンバーは、スタートアップ24チーム、起業家63人、平均年齢は31歳。彼らは、台清交成(台湾の有名4大学=国立台湾大学、国立清華大学、国立交通大学、国立成功大学の略称)出身で、国際的かつ起業経験豊富であることが大きな特徴だ。唯一残念だったのはメンバーの多様性に乏しく、女性起業家が4人しかいなかったこと。次回には、より多くの女性起業家が参加することを期待したい。

今回のイベントに登壇した21チームの内訳は、オンデマンド・エコノミーのビジネスモデルが7チーム、ウェブ専業のオリジナル家電ブランドが5チーム、SaaS(Software as a Service)が5チーム、IoT(Internet of Things)が2チーム、越境ECが1チームだった。

イベントの最後には、Lin 氏は4つの政策を提言し、インターネットと EC を次なる台湾経済の成長を担う牽引役にしたい、と述べた。

  • デジタルエコノミーに関する中央二級機関の設置
  • 大学の教育過程における募集定員の制限を緩和
  • デジタルエコノミーに適合するよう法的規制を改正
  • 「東南アジアデジタルエコノミー共栄圏」への参加

(訳注:中央二級機関とは、台湾における内閣に相当する「行政院」配下の組織のこと。日本での省庁に相当する。)

AppWorks 第12期から輩出された24チームのうち、TechOrange では潜在力があると思われる12のスタートアップを紹介する(編注:実際には13のスタートアップが紹介されている)。

WeMo(威摩)

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WeMo(威摩)Scooter は、デジタルでシェアできる電動バイクで、新しいスマート交通サービスにより、人々に手頃な価格で、無理なく楽しい乗車体験を提供する。継続的な発展によって、よりよい未来における都市の在り方を見据えている。

WeMo 創業者 Jeffrey 氏のコメント:

ここ(台湾)は私の家(母国)です。非常に簡単なことです。台湾で他に無いものを作りたい、自分たちのブランドで。誰かにマネのされることのない、世界で使ってもらえるプロダクトを作りたい。

KeylessOK(客來喜)

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KeylessOK の RFID Bluetooth パッチは、ホテルの部屋のカードキーのアップレードソリューションで、ホテルの入口キーをアップグレードし、簡単かつ安全にする。ホテルのハードウェアアップグレードの支援からはじめ、さらにそこから、使い勝手のいい経営環境を提供するだけでなく、宿泊客のビッグデータ分析や個人別の好みを記録する。

KeylessOK 創業者 Eagle 氏のコメント:

この新しい技術によって、ホテル事業者向けのデバイスがより多くのサービスを顧客に提供できるよう支援したい。

Mr. Living(居家先生)

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Mr. Living は、良い家具は必ずしも高価とは限らないと考えている。家具が高いのは、製造業者から消費者の手に届くまでに、仲介業者、卸売業者、小売店を通じているからだ。これらの仲介業者の介在は価格を上げる要因にはなるが、彼らは商品の価値を高めることはしない。そこで、インターネットによって家具を販売する方法を変え、仲介業者をスキップして消費者と製造業者を直結することで、良いデザインの家具を市場価格の5〜7割引で届け、個々人が安価で自分の好きな家具を購入できるようサポートする。

Mr. Living 創業者の Victor 氏のコメント:

我々は従来からある産業に、今までとは違う方法を取り入れることで、大手よりも優位に立てるので、今後はさらに良い商品とサービスを提供していきたい。

Racbit Sport

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Racbit Sport はイベントオーガナイザーのための管理システムで、オーガナイザーは自分のイメージに合わせた Google フォームを設置でき、追加で商品販売、クーポン適用、自社サイトの URL へのリンクなどを設置できる。

Racbit Sport 創業者 Tim 氏のコメント:

もともとは何人かの友人と世界的な商品を変えたいと思い、ウェブサイトのデザイン会社を作った。しかし、他のチームとの差別化を図るために、我々は選択と集中をする必要があった。

920 揪愛啉

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920 揪愛啉 は、バブルティーやコーヒーなどの飲み物をアプリで予めオーダーしておき、後からテイクアウトできるサービスだ。

920 のチームはマレーシア出身の2人のメンバーで構成され、彼らは台湾のユニークな持ち運び飲料文化を発展させるオーダーアプリを開発した。まもなく台北都市圏にある約100軒の飲料店での利用ができるようになる見込みで、茶湯会、COME BUY、清玉といったブランド30社とも協業する。今年初めにサービスを開始して以来、売上は毎月30%のスピードで成長しており、毎月1万5,000杯の飲み物のオーダーを受注しており、ユーザのリピート率は80%と広く大衆に受け入れられている。

920 揪愛啉 の創業者 Joe 氏のコメント:

自分で経営してきた診療所がもうすぐ10年になる。自分が変わらないと、他の人も変わらないと思ったのだ。今は最高の医者に変わった気分。皆さんが変われない理由はない。

Zuker

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Zuker はシェアハウス・プラットフォームを構築しており、不動産オーナーがより良い価値を、入居者がよりよい生活を見出すのを支援する。入居者には生活面における共同作業やパブリックスペースのデザインに参加してもらい、誰かを部屋に独りにすることなく、友人、入居者、コミュニティにおける人間関係をより緊密にする狙い。

Zuker 創業者の Robyn のコメント:

多くの学校では、起業家精神を紙で教えている。しかし、最良の方法は実際にやってみて、フィードバックを得ることだ。これからの学生は、手早く実際にやってみるようになってほしい。

LetsRide

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LetsRide はクラウドソーシングにより、自動車に乗りたい消費者とドライバーをマッチングさせるアプリ。

LetsRide 創業者 Eason 氏のコメント:

政府の政策は、我々のようなスタートアップがさらに現れるような奨励すべきだと思う。指導はその後でやるべき。

Ooly

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Ooly は、柔らかさ硬さを調節できる、睡眠の度合いを検出可能なスマートマットレスだ。マットレスの両端をユーザの好みにあわあせて、柔らかさ硬さを調整することができる。顧客からの注文を受けると、Ooly は小型の冷蔵庫サイズの段ボールに圧縮された状態で届けられる。梱包を解くと、組み立てることなくマットレスが使える状態になり、コンセントにつなぐだけで、その日からユニークで快適な夜を楽しむことができる。

Ooly の創業者 Calvin 氏のコメント:

年末には1回目の生産を開始することを念頭に、今年下半期には皆さんから購入希望の如何や興味の有無、意見をもらい、その後、販売予約の受付を開始し、本格的な生産工程を開始する計画だ。

KiWi New Energy

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  1. P2P のエネルギー取引が行えるプラットフォームを開発
  2. 革新的なオンラインのエネルギー EC および投資が行えるプラットフォームを運営しており、個人や法人投資家が太陽電池ベースの投資を行うことができる。
  3. アメリカのデラウェアに運用本拠地を置き、アジア、アジア、雨ヨーロッパ、北米、オーストラリアにも拠点を設立予定。

KiWi New Energy は家庭用のソーラーパネルを開発するだけでなく、インターネットを使ったクリーンエネルギーの普及、ソーラーエネルギーへの投資プログラム、C2C の取引プラットフォームを構築している。

KiWi New Energy 創業者 Steve 氏のコメント:

良い政策が実施されるよう、このプログラムを産官学と共に推進したいと思う。行政手続を短縮化し、オンラインで完了するようにし、皆さんの手間がかからないようにしたい。

永動科技

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RunningQuotient(RQ=嚴肅跑者)は、ランナーのためのバーチャルコーチ。トレーニング記録に基づいて、情報とガイダンスをランナーに提供。コーチはその情報に基づいて、ランナーを迅速にフォローアップしたり、分析したりできる。

バーチャルトレーニングシステムのを開発する永動科技は、ウェブベースのしくみで科学分析と訓練過剰リスクの警告を行う。共同創業者は、有名トライアスロン選手の Guofeng Xu(徐国峰)氏で、プロ向け製品としての優秀さを担保している。ウエアラブルデバイスが普及し始めている現在、永動科技は Garmin との長期協力関係の中で、RQ を Garmin が発売している運動系の製品シリーズにも導入。サービスを始めて3ヶ月経たない間に、申込者が3,000人に近づく勢いで、今後は、バーチャルトレーニングができるチャッとボットを開発し、より詳細なランニングトレーニングを提供できるようにしたいとしている。

永動科技の創業者 Jack 氏のコメント:

もし興味がいる人がいたら、Garmin のウォッチをお貸しする。パワーランニングがどれほどのものか、わかってもらえると思うので。

ISAY AROMA(聊療)

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ISAY AROMA(聊療)は、スパマッサージや自宅におけるアロマなど、全員が同じものを使うというアロマオイルが持つ概念をディスラプトする。インターネットを活用することで、個々人にあった配合によるアロマ製品のブランドを提供。

ISAY AROMA 創業者のズーチ(子齊)氏のコメント:

トライアルにおいては、ユーザは実際に使って試してみた後、商品が有効であることを認め、半数以上の人がリピーターになってくれた。

uMeal(癒善坊)

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uMeal(癒善坊)のビジネス目的は、患者のそばに寄り添うことで、彼らに治療過程の理解を促すことだ。このプロセスにおいて、糖尿病患者のデータを集め患者に合った食事メニューを作り、糖尿病患者向けのメニューが提供できるようになった後には、腎臓病、高血圧、がん患者向けの健康的で美味しい食事を提供する。

癒善坊の創業者である Ji Huan (煥基)氏(かつては牧師)のコメント:

教会においては、我々は人々に奉仕するためにいる。食べ物は仕える者の身体であり、教会は仕える者の魂であり、このサービスもそのような奉仕の一つの形なのだ。

Fugle

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Fugle は、素早く処理できるスマートな投資調査システムだ。発展系のバーティカル・サーチエンジンとレコメンドシステムにより、Fugle は複数の情報やデータからインサイトを見つけ出し投資家にデータを販売する。

Fugle は、株式に関する情報調査システムを開発。サービス開始から3ヶ月で、ユニークユーザ数は5,000人近くに迫っており、そのうちの9割が業界アナリスト、会計士、金融専門家など。最近、LINE と Facebook 上でチャットボットサービス「Fugle 株式アシスタント(Fugle 股市小幫手)」の提供を初め、ユーザに手軽でパーソナライズされた情報サービスを提供する。

Fugle の創業者 Anyway のコメント

このようなロボットを見ると、一見して多くの人力に頼ってきた業務がロボットでとって代われると感じてきたが、実際には特別なノウハウを持った人が必要で、完成させるには人材が必要だった。Fugle のようなしくみがあらゆる従業員の生産性を大幅に向上させ、人は人でないと完結できない専門の研究に集中できるようになるだろう。

AppWorks の第12期デモデイに参加できなかった? そんな人は以下のビデオでデモデイの模様をチェックすることができる。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台湾AppWorks(之初創投)が第11期デモデイを開催——世界3大陸から起業家が参加、女性が3割を占める

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台湾最大のスタートアップアクセラレーターである AppWorks(之初創投)の第11回デモデイが、11月11日に開催された。AppWorks 創業者の林之晨(英語名:Jamie Lin)氏は、このイベントが、台湾インターネット産業の発展と今後のソフトウェア人材に対する憂慮したものであるとし、次のように話した。 インターネット強国とならなければ、給与も人材も増加せず、台湾に未来はない。 世界と競争し…

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台湾最大のスタートアップアクセラレーターである AppWorks(之初創投)の第11回デモデイが、11月11日に開催された。AppWorks 創業者の林之晨(英語名:Jamie Lin)氏は、このイベントが、台湾インターネット産業の発展と今後のソフトウェア人材に対する憂慮したものであるとし、次のように話した。

インターネット強国とならなければ、給与も人材も増加せず、台湾に未来はない。

世界と競争しつつ、台湾ではインターネット産業への関心を呼び起こせ

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林氏の憂慮は、無を有に見せているわけではない。台湾経済部(日本の経済産業省に相当)が選んだ「2015年の台湾クリエイティブ企業トップ20社」の中にインターネット関連産業が完全にゼロだったことから、政府の未来産業の競争に対する考え方がわかる。時代の流れに追いついていないだけでなく、台湾のインターネット事業者たちに「世界と戦うだけでなく、自分の国の政府とも戦わなければならない!」と叫ばせているのだ。このようなトップの元で、役に立たないチームメイトまで必要だろうか?

さらに、林氏は「デジタル移民」という潜在的な危機が、ゆっくりと台湾人にも忍び寄っていると語る。

LINE や Facebook が台湾のインターネット文化や経済産業、世論を掌握した戦略的な位置にいるのに、我々が相応の影響力があるインターネット企業を生み出せなければ、台湾かなり高い確率でデジタル時代の第三世界、植民地となってしまうだろう。

第11期には、世界の3大陸から起業家が参加

このような多くの憂慮に臨んで、AppWorks が編み出した解決策は、常にインターネット人材を育成し続けること、インターネット産業のエコシステムを作ること、産業サプライチェーンを作ることだ。AppWorks の第11期のチームには、かなり多様な人材を見ることができる。世界には5大陸あるが、この日舞台にあがった23チームの中には、香港、オーストラリア、マレーシア、アメリカを含む3大陸の創業者が網羅されている。

そのうち、多くの創業者が古くからのメーカー出身である。第11期の参加チームは、全体の2割の創業者が HTC、Intel、AMD または有名なインターネット会社からの独立組である。さらに注目すべきは、今回は女性創業者の割合が高まり31%にも達し、27名もの女性創業者が集まったことで開催史上、男女比が最も近接したバッチとなった。

AppWorks のこれまでの統計を見てみると、総勢256チームがプログラムを卒業し、それらチームの合計年商は236億ニュー台湾ドル(約870億円)に上り、2928件ものソフトウェア/IT関連の雇用を生み出したことががわかった。多くのテクノロジーメーカーが無給休暇や財務衰退を余儀なくされる状況にある中、それとは全く対照的な光景である。

今回のハイライトは「O2O」と「バーティカル領域の精緻なサービス」

第11期に参加した23チームのうち、EC系のチームが主流で9組、そのほかは IoT 、メディア、SaaS 等だった。ECの振興がインターネット時代を代表しているが、サービスはさらに細分化されていかなければならない。インターネットからインフォメーション、サービスへとつながることで、オフラインの本当の潜在顧客を狙い打つことができる。以前の総合的なECサイトにおいてもユーザ人口は増えているが、それらのサイトは消費者が今求めているものではない。以下、バーティカル領域のサービス開発した創業チームの紹介である。

塊掏/CrazyBuy

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PTT(批踢踢實業坊、台湾のテキスト掲示板サイト)の共同購入スレッドで、トップのネットショッピング族に挑戦する CrazyBuy(塊掏)は、大学卒業後すぐに起業したチーム。「台湾女性が最も愛用しているタオバオ共同購入プラットフォーム」サービスを提供し、阿里百川(Alibaba が提供する創業プラットフォーム。詳細は本稿参照)の創業コンペのトップを獲得。主にアプリによる現在の共同購入市場の物流、会計、ショッピング等の煩雑なステップを解決する。

Hii Red

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14万人の女性たちに、従来の生理用ナプキンを捨てさせ、新しい生理用品を使いさせ始めた「棉條教主(「タンポンの神様」の意)」と呼ばれる創業者 Vanessa(凡妮莎)が、台湾の女性用品を推進させてすでに十数年。今年、新しいECプラットフォーム「Hii Red」のローンチが決定した。成人女性、初潮を迎えた女子のために様々な商品を推薦し、毎月訪れる時間をステキな時間へと変える。

土女時代/A Fashion Way To Turkey

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トルコへの旅行、文化に関係する知識をシェアする情報プラットフォーム。土女時代は今年の6月にECサイトをローンチし、特産品や雑貨を販売し、珍しい商品で華人市場へ参入し、ユニークな商品ニーズに対応。

台湾営養/Taiwan Nutrition

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パナマから台湾へ来訪、台湾営養を創業した創業者 Juan は、運動栄養食品を専門に販売し、共同購入、企業提携により業務を拡大。現在は提携パートナーにジムがあり、1年間で100万元(約370万円)の売上を達成。

ソフトウェアとハードウェアの融合が重要

また、チームの趨勢からみると、ソフトウェアとハードウェアの統合が依然重要だということがわかる。ポイントは、プロダクトが明確かつピンポイントの解決策を提供することだ。そうすればクチコミ評価にのウェイトが高い市場において、安定して歩んでいけるかもしれない。

無線顯示/Ezcast

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Ezcast はハードウェア製品を提供。モバイルやラップトップの小さな画面を大画面に投影することができ、アプリと接続すれば、ソフトウェアOSをブロードキャストすることができる。創業者の「我々は設立8年になる会社だが、AppWorks への参加を通じ、インターネット的な考えができる会社に転換したいと思っている」という発言は見事だった。旧態依然のハードウェアは如何にして生き残るべきか、それは脳味噌をそっくり入れ替えることだ。

Skyrec

Skyrec(ウェブサイトは執筆段階でメンテナンス中の模様)は、実店舗向けの Google Analytics を提供する。マレーシア出身の創業者が作った、実店舗のために売上の増加と商品陳列の最適化を行うプラットフォーム。映像を利用して顧客行動を分析し、ビックデータ演算により、顧客の流れ、滞留時間、動線のホットスポットを解析する。Sasa(化粧品)やiRoo(ファッション)などと業務提携している。

海外から来訪し台湾で法人を設立したチームは、台湾人の潜在能力に期待

Tripalife

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香港からやってきた創業者は、かつて中国最大の旅行サイトで働いた経験を持つ。現在は独立して起業し、ライブ放送アプリでトラベルインフォメーションをシェアし、オンライントラベルソーシャルネットワークとリンクさせた Tripalife を運営。創業する場に台湾を選んだ理由は、香港の金融系の専門知識を持つ人材と、台湾の技術・マーケティング人材をつなげることで、多様性をチームの勝利のためのキーポイントにするためである。

Lingochat

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Lingochat は、オンラインで多言語学習ができるアプリ。興味のあるトピックをもとに、言語を学習できる。教えるチームの品質を維持し、アジアの中国語学習に参入し、中国語学習の市場を大きく発展させる。台湾を選んだ理由は、地理的に戦略的な位置にあることと、中国語エリアとしてのユニークさからだ。しかし、台湾の中国語と中国大陸の中国語の間には違いがあるが、チームは一体どのように解決するのだろうか?

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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台湾のAppWorks(之初創投)が第10期のデモデイを開催、ピッチしたチームのうち約半数をIoTが占める

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台湾最大のスタートアップ・アクセラレータ AppWorks(之初創投)は17日、第10回のデモデイを開催し、インターネット・エコシステムの新しいバッチを披露した。合計1,200人が21チームのピッチを観覧するために参加、約半数のチームはソフトウェアとハードウェアを融合したサービスを開発しており、今回のイベントは、台湾のソフトウエア・ハードウェア産業がイノベーションの方向性を示す形となった。 App…

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台湾最大のスタートアップ・アクセラレータ AppWorks(之初創投)は17日、第10回のデモデイを開催し、インターネット・エコシステムの新しいバッチを披露した。合計1,200人が21チームのピッチを観覧するために参加、約半数のチームはソフトウェアとハードウェアを融合したサービスを開発しており、今回のイベントは、台湾のソフトウエア・ハードウェア産業がイノベーションの方向性を示す形となった。

AppWorks の共同創業者である Jamie Lin(林之晨)氏はデモデイの開演にあたり参加者について触れ、聴衆の9割がデモデイに初参加で、これはインターネット技術産業が大きな影響を与え、さまざまな人がつながり始めた結果だと述べた。

多くの産業がイノベーションを声高に叫んでいる。Bank 3.0、スマートシティ、モバイルなど、これらを陰で支えているのはインターネットだ。台湾は現在、最悪の時代を経験している。インターネット産業が共に一つにならず、従来からの産業を革新させるレベルにまで達していないからだ。AppWorks の目標は、全力でそのようなことを可能にすることだ。

先人たちよ、若い人々にチャンスを与えよ。

Lin 氏は、台湾の産業が発展していない理由として、3つの理由を挙げた。人の不足、機会の不足だ。従来産業の巨人の手に、これらのリソースが過度に集中しており、若い人たちの成長を阻害しているというのだ。しかし、先代の人たちは既にそのようなリソースにアクセスできているため、次世代の発展のことを気にしない。先人たちは、台湾の次の世代の人々が、以前よりも困難に直面していることを心配していないのだ。

台湾の現在の高等教育は、ソフトウェア人材の輩出に不足をもたらしており、主要産業の需要に適合していない。さらに、従来からの産業は若い人々に機会を与えていない。Alibaba(阿里巴巴)は、社会人6〜7年の若い人たちに仕事を渡しているのに、台湾は若い人たちに、新会社を作る機会にアクセスさせたがらない。でも、最終的には、若い人たちには信用が不足していて、財務を運用する資本家はそれを支援すべき、ということだ。

私はここでそれを訴えたい。もし、台湾の発展を牽引したいなら、どうか若い人たちに手を差し伸べてほしい。

AppWorks の生み出したスタートアップの営業売上は総額約290億円に

台湾の若い世代が野心を失っているのを垣間見て、AppWorks は科学技術の新しいエコシステムを作るべく、総合的なイノベーションの力を注いできた。インターネット・サービスを始めようとするソフトウェアやハードウェア会社が居れば、それを協力・支援しようというのが AppWorks の目標だ。今年初めに設立した2つめのベンチャーファンドは、Eコマース、ネットワーク産業のシードスタートアップに資金を提供するのに加え、台湾の IoT スタートアップの起業を促すべく、AppWorks 共同創業者でリーダーの詹益鑑(英語名通称:Dr. IC)氏がオープンした AppWorks IoT Space は、ラボ機能、オワーキング・スペース、投資家、起業家、サムライチェーンの交流プラットフォームを提供する。

このような努力が楽観的な結果を見せている中、Jamie Lin 氏は次のようにコメントした。

AppWorks のデータによれば、AppWorks のアクセラレータ・プログラムはこれまでに226のスタートアップ・チームを輩出しており、創造した営巣総額は 73.3 ニュー台湾ドル(約290億円)、雇用は2194人以上に上る。この数字は営業売上ベースで昨年の385%、雇用人数ベースで昨年の151%に上り、台湾の経済発展や産業のモデルチェンジに貢献している。

台湾の視線は現在、中国の広大な市場に向いているが、そこにはアドバンテージは無い。むしろ、アングルを東南アジアに向けることで、そこには6億人の人々が居て、スマートフォンを持っている人だけ見ても1億人の人々がいる。したがって、今後30年間の台湾は、東南アジアのパワーハウスになることで、ビジネス機会が得られるだろう。

現在では、AppWorks を卒業したチームの多くが台湾を離れ、東南アジアの市場に事業展開しており、例えば、EZTABLE はタイ市場に参入、AppWorks Fund(本誠基金)からの出資を獲得した UITOX は東南アジアで経営に尽力、欧米の越境コマース・東南アジア横断の O2O シェアドライビング・サービス DingTaxi(叮叮包車)は増資を完了するなど、よい結果を出し始めている。

ハードウェアとソフトウェアを融合させたサービスが約半数を占め、日常の不便を解決しようとするソリューションが多い。

第10回を数える AppWorks の今回のバッチには27チーム、82人の起業家が参加しているが、うち21チームがこの日のデモデイに登壇した。台湾の科学技術の大企業出身の起業家も多く、彼らのプロダクトはソフトウェアとハードウェアの融合したものであり、概ね半数のチームが IoT に特化している、という結果になった。

今日のチームは、生活の中で未解決の不便を見つけ、創業のアイデアを考え、大掛かりなデモを次々に披露した。その中でも、有名店で並ばなければならない問題を解決する「WAITABLE(排一下)」、食の安全を提供する「Formosa Fresh(寶島農業合作社)」、アジア人女性の体型にあわせたウェディングドレスをデザインする「東京婚礼」は、専門的な分野の不便を解決しようとした事例だ。以下に、TechOrange では今日のデモデイで披露された興味深いチームのサービスを紹介する(登壇順に紹介)。

クラウド翻訳「WritePath」

WritePath は、クラウド翻訳ユーザとマシンラーニングを掛け合わせた翻訳プラットフォームだ。10万人のフリーランサーが居て、35ヶ国語が取扱可能。財務金融、科学技術、ビジネスの翻訳を処理する。人が翻訳を繰り返すことで、バックエンドのマシン・ラーニング・エンジンにデータが蓄積される。これまでに200万字を翻訳しており、420億ドルの市場規模がある。

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出産育児支援プラットフォーム「Iaunty(愛月嫂)」

子供が生まれた後に必要となるコスト、労力、時間を省くために、CEO の Jack は「Iaunty」プラットフォームを設立した。妊婦や新生児のケアを考慮し、産後1ヶ月間通院しなくても、自宅で養生できる環境を提供する。O2O により助産婦や育児ヘルパーを紹介、全世界の8つの国で華人の助産婦・育児ヘルパー派遣のサービスを展開。現在、プラットフォーム上には90人の助産婦・育児ヘルパーが居て、全員が3年以上の職務経験を有し、専門課程の訓練を受けている。

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スマートぬいぐるみ「MooreDoll(摩豆創意科技)」

Foxconn 出身の CEO 郭柳宗氏は、子供向けのスマートぬいぐるみ「MooreDoll」を作ることを決めた。熊のぬいぐるみを通じて、子供たちは家族や友人たちとおしゃべりができる。チームは既に IoT モジュール、iOS と Android アプリを開発している。ぬいぐるみは、会話、付き添いに加え、教育のよきパートナーとしての機能も備えている。

NoaCare

Noa チームが披露したエレガントなデザインのスマート飲水器「Pura」は、ペットの猫の飲水習慣をトラッキングし、スマートフォンアプリでモニタ、クラウドとシンクロさせ猫の健康状態を分析できる。飼い主は健康状態を把握し、飲水の不足が招く猫の腎不全を予防し、高額な医療費用を回避することができる。

IIOT(愛物連)

商用 Wi-Fi を用いて、O2O ソリューションと CRM を提供するアイデア「IIOT」。従来からある店舗をスマートストアフロントに変貌させ、顧客サービスの最適化、顧客獲得、マーケティングの問題を解決する。IP Camera と Wi-Fi ホットスポットで構成され、クラウドプラットフォーム上でデータを分析管理、顧客がショッピングバッグを持っている率や販売状態のよいエリアを映像から分析し、より精緻なマーケティングにつなげる。

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Aeroprobing(多軸旋機部件開発会社)

Aeroprobing は、小さな男のが抱くパイロットとF1レースの夢を一つにした、軽量なコンテスト向け無人飛行機を発表。無人機は10億ドル市場と言われ、コンテスト向け無人機の市場を開拓し、誰もがレースのスリル感を体験できるようにする。

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Dessert365(找甜甜網)

Dessert365」は、隠れた手作り菓子が予約出来るアプリ。有名菓子メーカーや独立企業との提携により、消費者は家にいながらオンラインで、日を指定する形で、宅配または店舗でのピックアップを予約できる。

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Formosa Fresh(寶島農業合作社)

安全な野菜・果物の供給のために、Formosa Fresh は新鮮な野菜や果物のEコマース・プラットフォーム。第三者による検品とフード・トレーサビリティを提供し、収穫から最短6時間でフレッシュな野菜や果物を消費者の手元に届ける。環境にやさしい農業を営む農家のビジネスや販路開拓を支援する側面を持つ。

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FLUX

昨年、FLUX のチームは Kickstarter 上で164万ドルを集め、これは台湾のクラウドファンディング史上で最大の金額となった。FLUX は素晴らしい3Dプリンティング・プラットフォームを開発しており、ユーザはアプリを使って、簡単に記事を操作できたり、ハードウェア・デザインにおいてノズルを変えたり、レーザー切断したり、3D スキャンしたりできるなどなど多機能を併せ持つ。その他、デザイナーが互いに自分の作品をシェアできるプラットフォームも立ち上げており、3Dプリンティングの応用範囲を広げようとしている。

Linqapp

Linqapp は異言語間のコミュニケーション・プラットフォームで、ユーザは言葉に関する質問をタイプしたり、写真撮影したり、録音したりしてアップロード、Linqapp コミュニティから即座に回答を受け取ることができる。中国語のみならず、多数の言語をサポート。将来的には、異言語間の翻訳サービスや、正確かつ即時通訳サービスを提供することを計画している。

<関連記事>


全体を通して、今日行われたデモはすべてがハイライトであったが、最も重要なのは、やはり、スタートアップがユーザのニーズを捉え、その解決方法を導きだせていたかどうかだ。多くのスタートアップはドラマティックな演出方法を理解していて、「愛月嫂」の CEO が最後に、突然「努力生吧!」と叫んだのは、集まった人々に大きな印象を与えた。冗談はさており、本日の AppWorks デモデイでは、台湾の科学技術産業の将来に向けた、多くの希望に出会うことができた。

【原文】

【via TechOrange】 @TechOrange

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