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サバイブして次の市場を狙うーーアサップ西山氏が語るスタートアップが生き残るためのポイント8つ

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スタートアップは必ずしも同じ事業で継続的に成長していけるとは限らない。ときには、次の成長市場を狙いながら、マネタイズできる事業を行いながら、サバイバルを続けていくことも必要になってくる。 約10年にわたって株式会社アサップネットワークを経営し、モバイルメディア事業やモバイルコンテンツ事業をおこなってきた西山圭氏。現在、アサップネットワークとしての事業を継続しながら、インキュベイトファンドから出資を…

スタートアップは必ずしも同じ事業で継続的に成長していけるとは限らない。ときには、次の成長市場を狙いながら、マネタイズできる事業を行いながら、サバイバルを続けていくことも必要になってくる。

約10年にわたって株式会社アサップネットワークを経営し、モバイルメディア事業やモバイルコンテンツ事業をおこなってきた西山圭氏。現在、アサップネットワークとしての事業を継続しながら、インキュベイトファンドから出資を受け、「チケットストリート」というチケットのCtoCマーケットプレイスのサービスを立ち上げ、再度スタートアップとして挑戦している。

西山圭氏が「MOVIDA SCHOOL」で語った、スタートアップのマネタイズとサバイバルについてのノウハウをまとめた。

インターネットビジネスにおけるマネタイズ方法

インターネットビジネスでマネタイズをする方法は限られている。「EC」「ユーザ課金」「広告」の3つ。手がけるビジネスのモデルがこれに近いとマネタイズしやすい。実は「SNS」モデルはマネタイズには遠い。FacebookやTwitterでお金にしようと思うと、一捻り工夫が必要なので、マネタイズが難しい。個人情報を集めておいて、あとからマネタイズにつなげようと考えている人たちもいるが、個人情報を取得して、お金に変えられたことはほとんどない。

人間の根源の欲求に近いところにマネタイズのチャンス

アサップネットワークは2004年頃、ガラケーの公式コンテンツ事業へ進出し、占いサイト「LOVEマニアックス」などを制作。2005年には、ソフトオンデマンド携帯公式サイトの制作を担当し、そのTVCMが放映された。2010年には「恵比寿マスカッツ」という番組の公式サイトも手がけた。このサイトは当時ゲーム以外で「コンプガチャ」を導入していた唯一のサイトだと思っている。

人間の根源的な欲求に近いところにマネタイズのチャンスがある。ガラケーコンテンツを提供していたときは、金曜日のある時間限定で見られる時限公開コンテンツや、3ヶ月連続で会員になっているとVIP会員になって特典が増えるなど、といったことをおこない、ユーザに課金していた。これは今のソーシャルゲームなどで用いられている手法と本質的には変わっていない。

マネタイズのしやすさとバイアウトの関係

事業を売るための準備をしっかりしていなかった。マネタイズができていたので、現状維持が優先され、バイアウトを考えることは後付けとなっていた。「こういう条件がきたらこう売る」という準備が必要。キャッシュ・フローがうまくいっていると、年数を重ねるごとに外部資本を入れて事業を成長させるという決断ができず、事業継続の優先順位が高くなってしまう。

売りやすい事業であるかどうかも重要。マネタイズしやすいものが必ずしも売れるとは限らない。

残存者利益を得つつ次への準備を

2007年から2009年ごろまでモバイルSEOで圧倒的なシェアをもっていた。EZweb最初の検索ポータルである、KDDI認定オープン検索エンジン「WAPNAVI」を持ち、利益がでていた。成長しているタイミングにバイアウトを考えたが、結局売れず。携帯キャリアによって検索のロジックが変更されたり、スマートフォンの登場によって、今では数字は落ちている。

売上自体は減少しているが、今は残存者利益を得る期間となっている。ガラケーでコンテンツをつくる新規参入はない状態。スマートフォンだけで事業を展開している企業と比較すると、利益は確保できている。業界全体としては下降しているが、ガラケー部分の売上は赤字転落しない。

この事業を継続しながら、再びスタートアップを立ち上げようとしている。

再びスタートアップ

新しくCtoCのマーケットプレイス「チケットストリート」の提供を始めている。コンサートに行けなくなってしまった人が、そのチケットを売ることができ、ほしい人は買うことができるサービス。現在は、セカンドラウンドの資金調達中。取扱高は、5000万円を突破しており、今年中に1億円を突破したいと考えている。

事業ドメインのチョイスが重要。チケットの売買は2007年にアメリカでeBayが類似サービスを買収しており、日本でも5年遅れくらいのタイムマシンで成功させることができると思っている。

プレイヤーとして第一線にとどまる率の高さ

実はベンチャーの生存率は高い。帝国データバンクによると10年後でも7割が存続している。ほんとに会社がなくなってしまうという例は3割程度。アーリーリタイヤする人、路頭に迷う人はそれほど多くない。大半のケースは、大成功と廃業の境い目で頑張り続ける人たちになる。

リビングデッドのように、生きているのか、死んでいるのかわからないような会社の状態になってしまう人もいるが、これはサバイバルしている状態ともいえる。生き残りながら、次のチャンスを狙うべき。

生き延びるのならニッチ市場を目指す

トップに立つ、世界を変えるのを目指すのなら、成長市場を狙うべき。ただ、会社として生き延びるならニッチ市場を目指すのもあり。いつ、勝負するかを考えながら、「一回休み」を選択してもいい。資金が残っていれば、ピボットできる。キャッシュ・フローが回っていれば、何度でも挑戦ができる。

そうしてニッチ市場で生き残りを続けながら、次の成長市場を狙い、タイミングを見るのもあり。

自分自身が最大の価値

サバイバルを続けることで、経験と人脈というアドバンテージが生まれる。40年間の社会人人生の中で、自分に最大の価値を見出すべき。今の事業や人脈が絶対なのではなく、自分の長い人生の中で自分が輝けるように、とにかく生き延びて次を狙う。

U-NOTEリンク】:スクール当日にライブで記録されたU-NOTEです。合わせてご参照ください。

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