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スマホだけで空間に「音」の付加価値を付けるAuris、開発のGATARIにW Venturesら出資

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ニュースサマリ:空間に音声コンテンツなどを配置できる編集ツール「Auris」を開発するGATARIは2月25日に第三者割当増資の実施を報告している。引受先になったのはW ventures、OLM ventures、東大創業者の会応援ファンド、毎日みらい創造ラボ、名古屋テレビベンチャーズの5社と個人として国光宏尚氏、小泉直也氏、濱本暁氏、馬場健氏の4名。ラウンドはプレシリーズAで、調達した金額や出資…

Aurisで編集した空間のイメージ

ニュースサマリ:空間に音声コンテンツなどを配置できる編集ツール「Auris」を開発するGATARIは2月25日に第三者割当増資の実施を報告している。引受先になったのはW ventures、OLM ventures、東大創業者の会応援ファンド、毎日みらい創造ラボ、名古屋テレビベンチャーズの5社と個人として国光宏尚氏、小泉直也氏、濱本暁氏、馬場健氏の4名。ラウンドはプレシリーズAで、調達した金額や出資比率などの情報は非公開。

同社が開発するAurisはAR Cloud技術を活用した空間を演出するオーサリングツール。スマートフォンアプリで現実の空間をスキャンし、音声データを特定の位置に対して配置・保存ができる。例えば博物館を訪れたユーザーが恐竜の展示物の前に立つと、その鳴き声が自動的に聴こえてくるといった「空間演出」を可能にしてくれる。スマートフォンのみで現実空間からコンテンツの配置までワンストップでできるのがAurisの特徴で、施設管理側は一定の編集知識を習得すれば、その後の更新を自分たちでできるようになる。

昨年9月にプロトタイプを公開し、鹿島建設や、空間デザインを手がける乃村工藝社と非接触型音響体験サービスを協業の形で展開している。現在のビジネスはオーサリングツールとクラウドを組み合わせたプラットフォームの提供および初期コンテンツの制作支援で、協業先が事業展開する場合はその売上シェアなども提示している。春にこれらの正式リリースを予定しており、今回の調達資金はAurisの開発および人材採用に投資される。また、同社は3月末までAurisが体験できる「GATARI 秋葉原スタジオ」をオープンさせ、文化施設や観光・エンターテインメント事業者むけの説明会も実施している。

話題のポイント:Aurisの開発者であり、GATARI代表取締役の竹下俊一さん、そして今回投資したW Venturesの新和博さんに公開取材でお話伺ってきました。ただ、本件は声よりも文字よりも何よりも動画で説明した方が早いです。こちらをまずご覧ください。

美術館や博物館で音声解説のプレーヤーを借りたことある方がいらっしゃったら、体験としてはそれに近いです。ただ、あのシステムの多くは物理ビーコンを場所に設置し、そこの範囲に行くとレシーバーが反応して再生するというものです。Aurisはその代わりにAR Cloudを使い、さらにその編集作業自体をスマートフォンアプリでワンストップにした、というのが特徴です。

AR Cloudは「空間コンピューティング」などの文脈で出てくる技術なんですが、すごくざっくり言うと、サーバー上にリアル世界をコピーしたものと考えれば理解しやすいです。デジタルツインとか言われたりしますが、デジタル世界なので当然、そこに自由にコンテンツを配置したりできます。通常、この世界を作ろうとすると現実世界をキャプチャしてデータ化しなければなりませんが、それをスマートフォンのカメラで実施するので、制作が楽になる、というわけです。

竹下さんにどれぐらいの精度でキャプチャするのかお聞きしましたが、例えば駅の構内をキャプチャする場合、全部を綺麗に記録する必要はなく、スタート地点とそれ以外の目標になるポイントを記録すれば実際に利用できるようになるそうです。

ユーザーはスマートフォンとAirPodsなどを使って拡張された現実空間を体験する

さて、気になるのはユーザーの利用です。現実空間の座標を把握し、あるポイントにコンテンツを置いたとしてそれをどうやって再生させるのでしょうか。答えは「ユーザー側のカメラ」です。ユーザーはAurisのアプリを立ち上げて施設を歩きます。その際、ユーザーのカメラが該当の場所を映し出すことでその場所を三次元的に把握し、例えば椅子に座ると音が鳴る、といった体験を提供することができます。そうは言ってもスマートフォンのカメラをずっとかざしたままだとしんどいので、Aurisでは首からぶら下げられるポーチを提供しているのだとか。

GATARIが狙うのはMRと呼ばれる現実と仮想の空間が混じり合った世界での体験提供です。彼らが上手だなと思ったのは、スマートフォンのみで体験を可能にしたことと、特に「音」を入り口にした点です。VR・AR・MRの市場はいかにしてユーザーに没入の体験を提供できるかが鍵になります。VRヘッドセットがゲームを中心に広がりを示している通り、デジタル100%の没入体験は特定のユーザーを虜にしました。一方、あのヘッドマウンドディスプレイは装着する人と場所を選びます。各社が次に競争しているARグラスはまだデファクトスタンダードがありません。

一方、音の世界はAirPodsの普及や、Clubhouseの躍進などで体験できる市場が拡大しました。特に音声ソーシャルを体験された方であればご理解いただけると思いますが、人は顔をわざわざ映さなくてもクリアな声とアイコンだけでその人や聴衆を感じることができます。デバイスがまだこれからというタイミングで音に絞った展開を進めたのは戦略的に正しいように思いました。

竹下さんもお話されてましたが、Aurisの現時点でのハードルはオンボーディングです。施設側にいかにしてこのオーサリングツールを使いこなしてもらえるか、そこがブレイクスルーすると、施設側からのリクエストは多いということだったので、このコロナ禍の中、非接触に空間を演出できるツールの価値はより大きなものになるのではないでしょうか。

※本稿はClubhouseでの取材内容をご本人に同意いただいて記事化しています

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Epic Games「MetaHuman Creator」:PCや家庭用ゲーム機でもスムーズに動く(3/3)

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これから (前回からのつづき)MetaHuman Creatorで作成できるデジタルヒューマンのクオリティを説明するために、EpicはUnreal Engine 4.26.1以降で実行されるプロジェクトで探索、修正、使用できる2体の完成されたサンプルキャラクターをリリースしている。MetaHuman Creatorは数カ月以内に早期アクセスプログラムの一環として入手可能になる予定だ。 Librer…

MetaHuman CreatorはUnreal Engineと連携している
Image Credit: Epic Games

これから

(前回からのつづき)MetaHuman Creatorで作成できるデジタルヒューマンのクオリティを説明するために、EpicはUnreal Engine 4.26.1以降で実行されるプロジェクトで探索、修正、使用できる2体の完成されたサンプルキャラクターをリリースしている。MetaHuman Creatorは数カ月以内に早期アクセスプログラムの一環として入手可能になる予定だ。

Libreri氏によると、MetaHuman Creatorはあらゆる種類のゲームやその他の体験で、ノンプレイヤーキャラクター(NPC)を含むよりリアルなキャラクターの世界への扉を開いてくれる。サンプルを見れば分かるように、アーティストは肌の色、目の色、顔の特徴、ヘアスタイル、テクスチャから、うぶ毛、小じわのような非常に細やかなディテールまで微調整することができる。

「MetaHuman CreatorはUnreal Engine Pixel Streamingを使用するクラウドベースのツールです。ユーザーは最小限のローカルコンピューティングパワーで膨大なコンテンツを持つライブラリにアクセスし、キャラクターをカスタマイズし、データを処理し、アセットをエクスポートできます。MetaHumanのキャラクターはPCや家庭用ゲーム機でスムーズに動きますし、モバイル体験も最適化されています」。(Libreri氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Epic Games「MetaHuman Creator」:デジタル人類はどう作る(2/3)

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どうやって作るのか (前回からのつづき)MetaHuman Creatorを使用すると、ユーザーは直感的なワークフローで新しいキャラクターを簡単に作成でき、望み通りに変形させたり作り込んだりすることができる。MetaHuman Creatorはライブラリ内のサンプルをデータ制約に基づいた適切な方法でブレンドし調整していく。ユーザーは、データベースの幅広いサンプルからデジタルヒューマンに使いたい顔の…

MetaHuman Creatorはさまざまなキャラクターを作成できる
Image Credit: Epic Games

どうやって作るのか

(前回からのつづき)MetaHuman Creatorを使用すると、ユーザーは直感的なワークフローで新しいキャラクターを簡単に作成でき、望み通りに変形させたり作り込んだりすることができる。MetaHuman Creatorはライブラリ内のサンプルをデータ制約に基づいた適切な方法でブレンドし調整していく。ユーザーは、データベースの幅広いサンプルからデジタルヒューマンに使いたい顔のプリセットを選択するだけで作業を始めることができる。

ユーザーは、Unreal Engineのストランドベースのヘアシステムまたはローエンドプラットフォーム用のヘアカードを使用したさまざまなヘアスタイルを応用することができる。開発者は、18種類のプロポーションを持つボディからピックアップし、服装も選べる。準備が整ったら、ユーザーはQuixel Bridgeから完全にリギングされLODを備えたアセットをダウンロードする。すぐにUnreal Engineでアニメーション化したりモーションキャプチャしたりできる。また、メッシュ、スケルトン、フェイシャルリグ、アニメーションコントロール、マテリアルなどのソースデータをMayaファイル形式で入手することもできる。

Unreal Engineでは、幅広いパフォーマンスキャプチャツールを使ってデジタルヒューマンアセットをアニメーション化できる。ユーザーはUnreal EngineのiOSアプリ「Live Link Face」を使用できるが、現在Epicはベンダーと協力してARKitFacewareJALI Inc.Speech GraphicsDynamixyzDI4DDigital DomainCubic Motionのサポートに取り組んでいる。ユーザーは手作業でキーフレームを作成することもできる。あるMetaHuman用に作成したアニメーションは他のMetaHumanに対しても実行できるので、ユーザーは1つのパフォーマンスを複数のUnreal Engineキャラクターやプロジェクトに簡単に再利用できる。

MetaHuman Creatorにはリアルな服装オプションがあり、自由に選べる。着せ替え機能はまだ初期段階だが、Unreal Engine 4.26.1と互換性のあるサンプルをダウンロードすれば方向性が見えてくるはずだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Epic Games「MetaHuman Creator」:1時間以内に創造される「デジタル人類」(1/3)

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Epic Gamesはブラウザベースの新作アプリ「MetaHuman Creator」を発表した。MetaHuman Creatorを使えば、ゲーム開発者やリアルタイムコンテンツのクリエイターはデジタルヒューマンの構築にかかる時間を数週間から1時間以内へと短縮可能だ。 本記事の画像を見ればわかるように、このツールは非常にリアルな人間のキャラクターを作成できる。 MetaHuman Creatorは…

EpicのMetaHuman Creatorならわずかな時間でリアルな顔を作成できる
Image Credit: Epic Games

Epic Gamesはブラウザベースの新作アプリ「MetaHuman Creator」を発表した。MetaHuman Creatorを使えば、ゲーム開発者やリアルタイムコンテンツのクリエイターはデジタルヒューマンの構築にかかる時間を数週間から1時間以内へと短縮可能だ。

本記事の画像を見ればわかるように、このツールは非常にリアルな人間のキャラクターを作成できる。

MetaHuman Creatorは、「Unreal Engine Pixel Streaming」と呼ばれるテクノロジーを備えたEpic Unreal Engineを介してクラウドで実行される。デジタルヒューマン作成の複雑なプロセスをスピードアップさせるだけでなく、チームはより簡単にスケールし、次世代プラットフォームやハイエンドのバーチャルプロダクションのニーズに合致したさまざまなタイプのキャラクターを作ることもできる。

Epic GamesのCTOであるKim Libreri氏はGamesBeat宛のeメールでこう語った。

「MetaHuman Creatorを使えば、クリエイターは高品質なデジタルヒューマンを簡単に作成し、Unreal Engineに投入し、半ダース以上のソリューションでただちにアニメーション化できます。

通常、写実的なキャラクターを作成するには数週間から数ヶ月かかりますが、このツールを使えば作業時間はわずか数分にまで短縮します。もちろん、好きなだけ時間をかけて望み通りのキャラクターを正確にカスタマイズすることもできます」。

MetaHuman Creatorはテレビ業界や映画業界に需要があるかもしれないが、専門的なテレビ番組や長編映画のプロジェクトで「不気味の谷」を超える(つまり、いくらかの欠陥はあっても本物のように見える)キャラクター向けには設計されていない。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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独自のロールツープレート(R2P)製造技術でシースルーヘッドマウントディスプレイ(HMD)を開発する「Morphotonics」【BRIDGE Tokyo】

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本稿は「BRIDGE Tokyo」に参加する出展者を紹介する記事。BRDGE Tokyoは国内外のスタートアップ、テクノロジーを集めたオンライン・トレードショーで、2021年夏にグローバル100社を集め、オン・オフのハイブリッド開催予定。情報はメールマガジンにて随時配信中 Morphotonicsは、大面積基板にナノまたはマイクロ構造をインプリントするための独自のロールツープレート(R2P)製造技…

本稿は「BRIDGE Tokyo」に参加する出展者を紹介する記事。BRDGE Tokyoは国内外のスタートアップ、テクノロジーを集めたオンライン・トレードショーで、2021年夏にグローバル100社を集め、オン・オフのハイブリッド開催予定。情報はメールマガジンにて随時配信中

Morphotonicsは、大面積基板にナノまたはマイクロ構造をインプリントするための独自のロールツープレート(R2P)製造技術を開発および販売するオランダの企業です。OEMインプリント装置と消耗品により、ナノパターンまたはマイクロパターンを低コストで高い光学精度で大量生産できます。MorphotonicsはPhilipsのスピンオフ企業であり、ナノインプリントおよびマイクロレプリケーション技術で15年以上の経験があります。

電子機器は多くのナノ構造が用いられています。ディスプレイの光沢液晶とノングレア液晶もナノ構造によって光を制御することで違いが生まれます。近年より大きな基板上に手頃なコストで高精度のマイクロおよびナノ構造を製造する需要が急速に高まっているため、大面積のマイクロ/ナノスケールパターンと複雑な3D構造を低コストかつ高スループットで大量生産できるようになりました。

Image Credit:Morphotonics

結果として経済的に難しかった多くの商用アプリケーション実現可能となります。例えばスマートフォンやAR / VRディスプレイです。拡張現実、複合現実、導波路、ライトフィールドディスプレイは、インプリントされた回折構造によって実現できます。Morphotonicsはバックライト技術を改善するのに大きく貢献します。さらにホログラフィックまたは3Dイメージングを作製することが可能です。回折光学系を用いたシースルーヘッドマウントディスプレイ(HMD)「SmartGLAZ」の開発に取り組んでいます。

ガラスおよびガラスベースのデバイス上、さらにポリマーまたは金属のシートにもに高品質の構造化層を可能な限り低コストで実現できる点も魅力的な特徴です。その他の適用できるアプリケーションとしては、建物や自動車セクターの新しい照明コンセプト、高効率のソーラーソリューションから、マイクロオプティクスやライフサイエンス製品などで、製品やデバイスのパフォーマンスを大幅に向上させます。

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スマートコンタクトレンズに必要な「ある技術」とはーーメニコンとMojo Visionの共創 vol.2

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 課題とチャンスのコーナーでは、毎回、コラボレーションした企業とスタートアップのケーススタディをお届けします。 スマートコンタクトレンズの開発を進める「Mojo Vision」と昨年に共同開発契約を締結したことで話題となったメニコン。前半ではMojo Visionがメディア向け説明会にて明かしてくれた開…

取材に応えてくれたMojo Visionとの協業を進めるメニコンチーム

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

課題とチャンスのコーナーでは、毎回、コラボレーションした企業とスタートアップのケーススタディをお届けします。

スマートコンタクトレンズの開発を進める「Mojo Vision」と昨年に共同開発契約を締結したことで話題となったメニコン。前半ではMojo Visionがメディア向け説明会にて明かしてくれた開発の状況についてまとめました。後半となる本稿では、共同開発研究のパートナーとして名乗りを上げたメニコン側のストーリーを紐解きます。

なぜメニコンだったのか

Mojo Visionとメニコンの提携で、この件に注目する多くの方が不思議に思ったのが「なぜメニコンだったのか」ではないでしょうか。確かに国内ではトップクラスのコンタクトレンズメーカーとして業界を牽引する同社ですが、グローバルサイズでみるとまだまだ大手の競合他社が存在しているのも確かです。

こちらの調査会社の昨年10月の発表概要によれば、世界のコンタクトレンズ市場は2020年に74億米ドル(2021年1月時点の日本円換算で約7,800億円)規模という試算がある一方、国内市場は2,889億円(※)で、ここにもジョンソン&ジョンソンやアルコン、ボシュロムといった外資メーカーが食い込んできているという状況があるようです。

日本コンタクトレンズ協会の公表データより

この点についてメニコンの担当チームに尋ねたところ、創業期から大切にしてきた技術開発へのこだわりが根底にあったとその経緯を教えてくれました。

「今から議論する段階にあるため、詳しいことはなかなかお話しできないのですが、例えば現在、コンタクトレンズといえば「使い捨て」がイメージされると思いますが、AR用途の場合、コストを考慮するとそういうわけにはいきません。些細なことと思われるかもしれませんが、コンタクトレンズをディスポーザブルではない(業界では、コンベンショナルと称する)使用形態を取りますと、ケアシステムへの対応が必要になります。

界面活性剤による洗浄・すすぎ、薬剤による滅菌等のケアシステムへの耐久性を甘く見ると、後々大きな問題となるんです。特に、スマートレンズは、電子デバイスを埋め込んだレンズですので、それらケア用品によるダメージがより深刻化することが懸念されます。

その点、弊社は、ディスポーザブル・リプレイスメントといった使い捨て対応のレンズと同時に、酸素透過性硬質レンズや従来のソフトコンタクトレンズといったコンベンショナルタイプのレンズも得意分野としており、またケア用品もグループ内で開発しておりますので、これらのマッチングを図るためのノウハウも持ち合わせております。

この長所を活かし、スマートレンズだからこそのケア用品並びにケアシステムを提案できることも、弊社の強みと考えています。このように、顕在化した課題から表面的には顕在化していない課題まで、今回タッグを組む2社であればかなり広い技術範囲をカバーしていけると考えております(メニコンチーム談)」。

コンタクトレンズには現在、大きく分けてソフトレンズとハードレンズという分類があります。歴史として古いのはハードレンズでその名の通り硬い素材でできており、元々は眼科医の間で強角膜レンズ(白目の部分まで覆う直径の大きなレンズ)の研究が最初にされていたそうです。

中でもメニコン創業者の田中恭一氏が1951年に独学で開発したのが角膜だけを覆うタイプのもので、これが現在のハードレンズの主流となる、国内における角膜レンズの始まりになりました。

一方、ハードレンズは高い安全性を誇るものの、使用感に劣ることから、「使い捨て」のソフトレンズに徐々に市場を押されていくことになります。メニコンもビジネス的な観点からソフトレンズの展開を進めるものの、決して祖業であるハードレンズの研究開発の手を止めることはありませんでした。

使い捨てレンズと同様に、酸素透過性の高いハードレンズの開発も継続してきたことが、ハードレンズの総合的な技術を必要とするMojo Visionとの協業につながった、というわけです。

田中氏はかつて眼科医の間で大きな直径のレンズが研究されていることを知らなかったそうです。それが今日まで続く「人真似をしない」というメニコンの独自の研究開発精神に繋がっているそうで、このこだわりもまた、共創につながったエピソードのひとつとお話されていました。

話をMojo Visionに戻します。

昨年、2020年のCESでメニコンは衝撃的なMojo Visionの極小ディスプレイ技術に出会います。その時の衝撃をこうお話されていました。

「弊社研究開発のトップが展示会でMojo Vision社のコンタクトを手に取らせていただいたのがきっかけです。とにかくディスプレイのインパクトがすごかった。このトップが強い思い入れを持ち、一方、本件とは関係なくそもそもコンタクトレンズの応用技術として、スマートレンズの開発を志していた研究員の思いが繋がったのが非常に大きかったと思います。

通常、外部とのアライアンスを検討する際は、慎重な意見が出てなかなか結論にたどり着かないのが常ですが、本プロジェクトについては現場から経営トップにいたるまで、なんのストレスもハードルもなく、極めてスピーディに共創することを決定いたしました(メニコンチーム談)」。

スマートコンタクトレンズの研究は、Googleが2012年頃に血糖値を測定できるコンタクトレンズの研究コンセプトを発表したのが大きな話題になりました。メニコンの説明によると、企業スローガンである『より良い視力の提供を通じて、広く社会に貢献する』という見ることへのサポートに活用することを第一に考えており、ユースケースとしてはARコンテンツの表示といったエンターテインメント要素のある使い道には大きな期待があるものの、視力矯正や老眼などの改善を最初に考えたいというお話です。

例えば遠近両用の眼鏡はありますが、これをコンタクトレンズで光学的に再現しようとすると技術的にハードルが高くなるそうです。もしここにデジタルの力を使うことができたら解決の幅は広がります。また、Mojo Visionのユースケースでも示されていた通り、生体情報を常に取得するにはコンタクトレンズは最適な方法です。基礎疾患を持った患者の情報をいち早くデータ化できれば、今、大きな話題になりつつある予防医療の可能性も広がります。

越えるべきハードル

Mojo Visionとメニコンの共創はまだ始まったばかりです。当然ながらMojo Vision側も乗り越えるべきハードルの多さをこう説明していました。

「As you can imagine, there are several challenging aspects of developing the world’s first smart contact lens, and it’s difficult to pinpoint one specific hurdle that outweighs the others. Many of the components in Mojo Lens had to be custom-designed and built. We’ve had to optimize for both power efficiency and size, so the opportunity to find and use off-the-shelf components was rare. Successfully integrating all of these components together into a system small enough to fit inside a contact lens has been one of the biggest technical challenges and really required close design and coordination across many different engineering disciplines.

(ご想像の通り、世界初のスマートコンタクトレンズの開発にはいくつかの困難な面があります。Mojo Lensのコンポーネントの多くは、カスタム設計して作らなければなりませんでした。電力効率とサイズの両方を最適化しなければならなかったので、既製品の部品を見つけて使用する機会はほとんどありませんでした。これらすべてのコンポーネントを、コンタクトレンズの中に収まるほど小さなシステムに統合することに成功したことは、最大の技術的挑戦の一つであり、多くの異なるエンジニアリング分野の緊密な設計と調整を必要としました)」(Mojo Vision)。

特にバッテリー問題はやはり課題の最たるもので、メニコン側もMojo Vision側と更なる協議が必要と断った上で「給電については一層の技術向上が必要。世界的にも極小サイズのバッテリーに関する分野の研究者は少なく、大手企業のこれに特化した開発は少数です。このような状況から、独創的なアイデアをもったスタートアップも探索する必要があるかもしれません」と新たな技術の必要性を語っていました。

今回の共創は「大手とスタートアップ」という矮小化されたタッグではなく、技術と技術のぶつかり合いに醍醐味があります。

「弊社も創業者から脈々と受け継がれている「創造」、「独創」、「挑戦」を企業理念とし、Mojo社に負けず劣らず、意欲的に研究開発を行っており、スマートコンタクトレンズの分野についても、これまでに様々な取り組みを行って参りました。ARのみならずVRやセンシング等を含めると将来、巨大な市場が予想されており、ゴーグル等では得られないユーザー価値を生み出していくことが、約70年の長きにわたりコンタクトレンズに向き合ってきた我々の使命であると思いから、Mojo社との共創は「必然」ともいうべきものだと感じています(メニコンチーム談)」。

メニコンにはハードレンズにおける材料、レンズケア、フィッティングといったプロダクトノウハウがあるだけでなく、会員制のメルスプランをはじめとするビジネスにおける膨大なユーザーデータも保有しています。そもそもコンタクトレンズは医療機器のため、医師の診断が必要になります。この点、もし両社の共同開発が成功し、実際の販売となればこのルートが活かせることになります。

Mojo Visionによると今回の契約で一連のフィジビリティ・スタディを共同で実施し、これが成功した際にはより広範囲な協力関係を検討するとしています。国産の技術とグローバルサイズでのエッジの効いたテクノロジーが融合するのかどうか。両社の話を伺って、次世代のデバイスをめぐる開発共創の行く末がさらに楽しみになりました。

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世界を拡張する「スマートコンタクトレンズ」とは何者かーーメニコンとMojo Visionの共創 vol.1

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 課題とチャンスのコーナーでは、毎回、コラボレーションした企業とスタートアップのケーススタディをお届けします。 昨年のCESで大きな話題となったスマートコンタクトレンズ企業の「Mojo Vision」は、砂粒程度のディスプレイを実際のコンタクトレンズに埋め込んで装着を目指す意欲的なプロダクトです。コンセ…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

課題とチャンスのコーナーでは、毎回、コラボレーションした企業とスタートアップのケーススタディをお届けします。

昨年のCESで大きな話題となったスマートコンタクトレンズ企業の「Mojo Vision」は、砂粒程度のディスプレイを実際のコンタクトレンズに埋め込んで装着を目指す意欲的なプロダクトです。コンセプトとしては2010年の半ばあたりからSamsungやGoogle、Sonyなどが取り組みを公表しているもので、Mojo Visionもその最中の2015年に創業されています。

彼らはコンタクトレンズに装着できるほどの極小で密度の高いダイナミックディスプレイ技術を保有しており、コンピュータービジョン用に開発された超省電力のイメージセンサー、高帯域幅の低電力無線通信器、高精度のアイトラッキングおよびぶれ補正用モーションセンサーなどの研究を進めてこのプロダクトの実現に向かっています。

日本との関わりではKDDIが運営するKDDI Open Innovation Fundからの出資(2020年)があったのですが、それに続いて昨年12月には国内大手コンタクトレンズ事業のメニコンとスマートコンタクトレンズに関する共同開発契約を締結したと公表しました。今回の契約により両社は、スマートコンタクトレンズの商用化に向けたフィジビリティ・スタディを開始するとしています。

国内大手と新進気鋭のグローバル・スタートアップがどのような経緯で共創に至り、協力してどのようなハードルを越えようとしているのでしょうか。その裏側を両社にお伺いします。前半ではMojo Vision社のプロダクトや目指すビジョンについてまとめ、後半はメニコンでこの共創に取り組むチームのお話を共有したいと思います。

スマートコンタクトレンズとは何か

現実世界に仮想のコンテンツを重ね合わせるAR(拡張現実)の世界観は、映画「レディ・プレイヤー1」にあるように古くからサイエンスフィクションの文脈で語られてきました。一方、スマートデバイスの登場で、例えばポケモンGOや、SnapなどのサービスでARコンテンツは身近になりつつあるのも事実です。

ではスマートコンタクトレンズは現在、どのような目的で、どこまでが実現しているのでしょうか。

Mojo Visionが目指すのは、極めてシームレスに現実世界に仮想コンテンツを重ね合わせる世界観です。スマートコンタクトレンズを装着していれば、視線をスマホに落とすことなく、対象になる人の情報を示すことができます。また、コンタクトという特性上、常に装着していることからバイタル情報を取得しやすい性質があります。

スマートコンタクトレンズ全般にいえる事業可能性として、例えば基礎疾患を持った方が装着した場合、血糖値などの情報をいちはやく他人に伝えて適切な処置を依頼することが可能になる、といった具合です。つまり装着している本人だけでなく、それを見ている側に対してもすばやく情報提供ができるのです。

Mojo Visionはこの世界観を「インビジブル コンピューティング」と表現していました。どの場所にいってもまるで地元にいるかのような体験を提供し、現実世界の「見た目」を変えることなく世界と関わることができます。

創業者のDrew Perkins氏は、かつて自身の目に発生した健康問題をきっかけにこのプロジェクトを考えついたそうです。その後、サンマイクロシステムで3Dグラフィックの研究をしていたMichael Deering博士と出会い、人間の目と同じ生物学的解像度を保ちつつ、必要とする演算能力や消費電力を大幅に抑えることができる技術の開発に成功します。

人類が60年かけて歩んできたコンピューティング、インターネットのデジタル世界はスマートフォンの登場によるモバイルシフトを経て、新しい世界観を求めるようになりました。多くの研究者、企業、消費者はその先にある世界が仮想現実であると予想しており、没入の具合によってVR・AR・MRのいずれかの体験がいずれ必要になると各種開発を続けています。

アニメの世界だったユビキタスの世界観は、今年のCES2021で多くのARグラスが登場してきたように、もう一般消費者の手元に届きつつあるのです。

一方、VRやAR、MRといったxRデバイスの多くは大きな「被り物」を必要とします。そこでMojo Visonはその課題をコンタクトレンズという手法で解決しようとしました。データを表示させるだけでなく、普段は普通のコンタクトレンズとして視界を遮らず、消費者や小売、政府、視覚障害者など幅広い人たちをターゲットにした新しい情報体験を提供しようというのです。

ただ、最初から全てを対象にするのではなく、初期のユースケースには「アンメットニーズ」を想定しているそうです。例えば火災現場に突入する消防士に適切な情報を提供したり、緊急医療の現場や両手が塞がるネットワーク技師、アスリート選手の競技中や練習でのパフォーマンス情報など、これまで満たされていなかった情報提供の現場を想定してこの未知のデバイスを検証するとしていました。

また、機能をオフにした状態でも通常のコンタクトレンズとして使えることを目指すため、グローバルで数億人いるという「コンタクトレンズ利用者」もターゲットになります。ゆくゆく、一般消費者が利用できるような汎用ナビゲーションサービスが実装されれば、まずはこれらのコンタクトレンズ利用ユーザーが対象になる、という考えです。

スマートコンタクトレンズはどうやって動くのか

ではここからMojo Visionが開発中のスマートコンタクトレンズの仕組みについて、今、わかっている範囲の情報を共有します。

企業として創業してから5年、構想はそれ以上前から技術調査を行っていたこのスタートアップは、現在、100名を超える従業員を抱え、これまでに1.59億ドルを調達しています。従業員の大半は博士号を持つ研究者や開発者であり、これまでに110以上の特許を取得しています。

Mojo Visonの開発するスマートコンタクトレンズはディスプレイ、無線通信、センサー、材料、すべてにおいて研究開発を進める必要があり、このようにして開発した極小のディスプレイやセンサー、バッテリーを強角膜レンズ(※)に収める必要がありました。ディスプレイは角膜には触れない仕組みになっていて、強角膜レンズの強敵である酸素供給についても最大化する特許を取得しています。

※強角膜レンズは角膜(黒目)から、強膜(白目)まで覆うレンズ。スマートコンタクトレンズでは眼球をより大きくカバーする必要があり、この世界有数の技術を保有している日本のメニコンと昨年末に提携している

強角膜レンズに配置されているバッテリーは省電力で、現時点ではワイヤレス充電を想定しているそうです。またセンサーは眼球の動きを捉えるモーションセンサーと、イメージ検出に使われるコンピュータービジョンが埋め込まれます。

そしてこの中央には0.5mm未満のサイズでテキスト、写真、ビデオを再生できるディスプレイが設置され、この上に薄い1枚のプラスティック膜を光学系として置くことで、ディスプレイから直接網膜に映像を映し出すことができる仕組みになっています。

ディスプレイは極めて網膜に近く、装着する人の視界を遮らないそうです。また現在は緑色のみのディスプレイですが、カラーバージョンも開発中とのことで、両眼に設置できるため立体視ができるというお話でした。

さて、気になるのはどうやって操作するのか、という点です。

この方法についてMojo Visionはポインティングデバイスとしてアイ・トラッキング、つまり目の動きを採用したそうです。Mojoのスマートコンタクトレンズは最初、「中継装置」と彼らが呼ぶ、ウェアラブルのデバイスと連動して動くことが想定されています。

この中継装置に対してレンズが捕捉した眼球の動きを送信し、10ミリ秒以内にレンズに送り返します。これにより、眼球の動きは常にレンズが把握するため、見ている位置が動いてもコンテンツは正しい位置に配置されるほか、この目の動きそのものがポインタデバイスとして使えることを考えているそうです。またこの中継装置は他のスマートフォンやクラウドなどと通信も可能で、ここを通じて最初はさまざまなサービスと連動するというお話でした。

ここまではMojo Visionが開発したスマートコンタクトレンズの現在地について、同社の説明を元に解説してきました。後半は昨年、衝撃的な提携発表をした国内コンタクトレンズ大手のメニコンのチームになぜ彼らだったのか、その共創の背景を伺います。

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Magic Leap創業者、次の挑戦:新時代のスタジオジブリ(2/2)

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人工的な存在 (前回からのつづき) 「これは人間と置き換えるものではありません。私たちは協力し合います。増幅するのです。よりよい地球、よりよい社会を目指してともに作り出していきます。私たちのチームはこれらの人工的存在を設計・制作するだけではありません。そうではなく、彼らとともに働くつもりです。1920年代のDisneyやスタジオジブリのようなものと捉えています」。(Abovitz氏) コンセプトの…

人工的な存在であるJako Vega(別名Yellow Dove)
Image Credit: Sun and Thunder

人工的な存在

(前回からのつづき)

「これは人間と置き換えるものではありません。私たちは協力し合います。増幅するのです。よりよい地球、よりよい社会を目指してともに作り出していきます。私たちのチームはこれらの人工的存在を設計・制作するだけではありません。そうではなく、彼らとともに働くつもりです。1920年代のDisneyやスタジオジブリのようなものと捉えています」。(Abovitz氏)

コンセプトのいくつかは、日の目を見る前に修正・変更されることになりそうだ。

「取り組んでいることを実験の段階から紹介したいと考えていますので、2035年までお待たせすることはありません。ですが、私たちのしていることは実質、すべてが旅の途中のようなものです。私たちのピノキオには今、糸がついています。でも10年、15年の月日をかけて糸を切っていきます。私たちのピノキオは世界中の映画に出演し、協力してものを生み出す仕事もするでしょう。私たちは、自分たちの共同クリエイターを作っているのです」。(Abovitz氏)

最初のAIキャラクターはJako Vega(別名Yellow Dove)だ。Abovitz氏は、彼のことを放浪を続けた歌手のWoody Guthrieが時空を超えたようなものと例えている。第一作目の映画は制作中だ。

「Yellow DoveはSun and Thunderチームの一員であり、共同クリエイターであり、相互接続されたSun and Thunderの数多くの物語の世界を旅するトラベラーでもあります。彼はミュージシャンであり、Sun and Thunder Records初のアーティストです。私たちは世界中でキャラクターを獲得しようと努めつつ、基盤となるテクノロジーを構築している最中です。同時に、彼はとてつもなく大きなものの一部だということを言っておきたいと思います」。(Abovitz氏)

Abovitz氏は、Jako Vegaが人工的存在であり、同社のテクノロジープラットフォームである「TREX101」の開発に積極的に参加することになるだろうと述べた。

現在、Sun and Thunderの従業員数は10名未満だ
Image Credit: Sun and Thunder

「最初のショートフィルムで、彼について学んでもらいます。初めは室内にいますが、彼は外へ出て行き、世界について教えてくれます。私たちはこれらを実現させる上で基盤となるテクノロジーを構築しています。これは私たちが開発しているとても小さなコンテナです。そして彼は最終的に作詞したり、冒険について書いたりするようになるでしょう」。(Abovitz氏)

Abovitz氏によると、人々がSun and Thundersの作品を見たりインタラクトしたりできるプラットフォームは、可能なかぎり幅広いオーディエンスをもつメディアにターゲットを置く予定とのことだ。

「映画から始めますが、舞台裏では、私たちの構築するものはすべて他のメディアでも可能性があるかもしれません」。(Abovitz氏)

現在、Abovitz氏は同社に個人で出資しているが、投資家候補と調整中だと語った。彼がMagic Leapを9年間率いた後、リリーフピッチャーのようにPeggy Johnson氏がリードすることに満足しているそうだ。多くの人々はMagic Leapが宣伝過剰で失望したと思っていることを彼は認めている。だが彼はJohnson氏を信じており、今あらゆるテック大手が追求している空間コンピューティングのリーダーであることを誇りに思っている。

また彼は、Sun and ThunderでMagic Leapを再現するつもりはないと述べた。

「大量生産のハードウェアを作ろうとしているのではなく、世界最大のテック企業のように人気を出すつもりもなく、まったく別種の会社です。よいたとえではありませんが、クラフトビールのようなものです。あるいはスタジオジブリがやっているようなものかもしれません」。(Abovitz氏)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Magic Leap創業者、次の挑戦:「人工的な存在」の創造(1/2)

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Magic Leapの元CEOであるRony Abovitz氏は、AIキャラクターとインタラクティブなストーリーテリングにフォーカスする新会社、「Sun and Thunder」を立ち上げた。 Abovitz氏はGamesBeatとのインタビューで、同社のことをテクノロジー、知性、アートの融合体と表現した。目標は「人工的な存在」を作ること、そして「空間コンピューティング」、すなわちAbovitz氏…

Yellow Doveとして知られるJako Vegaは合成人間:Image Credit: Sun and Thunder

Magic Leapの元CEOであるRony Abovitz氏は、AIキャラクターとインタラクティブなストーリーテリングにフォーカスする新会社、「Sun and Thunder」を立ち上げた。

Abovitz氏はGamesBeatとのインタビューで、同社のことをテクノロジー、知性、アートの融合体と表現した。目標は「人工的な存在」を作ること、そして「空間コンピューティング」、すなわちAbovitz氏が前の会社、Magic Leapで作ろうとしていた複合現実体験の一種によって生み出された世界の中でストーリーを紡ぐことだ。Abovitz氏は本日(訳註:1月27日)、「GamesBeat Summit: Into the Metaberse」カンファレンスで新しいスタートアップについて「SFの未来からの手紙」と題したセッションを行う。

Sun and Thunderは空間コンピューティングを含むあらゆるメディアに取り組む予定だが、同社はMagic Leapの一部分ではなく、必ずしもひとつのプラットフォームに結び付けられているわけではないとAbovitz氏は述べた。

Magic Leapのレガシー

Magic Leapは昨年9月、エンタープライズ向けの複合現実ハードウェアおよびソフトウェアの製造へシフトするため、Microsoftの元幹部のPeggy Johnson氏を招き入れた。Abovitz氏は取締役として残るが、Magic Leapとは大きく異なるセグメントで新しいビジネスを立ち上げるのは自由だ。2018年、Magic LeapはMagic Leap Oneという複合現実ヘッドセットを発売した。

Magic Leapは巨大企業に成長し、空間コンピューティング、すなわちビジュアルハードウェアを現実に存在する場所と接続するという見通しから10億ドル以上を調達した。だがAbovitz氏の新会社は従業員数が10名未満で、しばらくは小規模のままかもしれない。Abovitz氏は、同社が夢を実現するのに15年ほどかかるとみている。

「基盤となる技術の一部を構築してクリエイティブの頂点に辿り着くまで、少なくとも15年はかかると自覚しています。これまでに学んだ教訓を思い返すと、謙虚で控えめで、開放的であることが重要です。これを正しく理解することは本当に大切です」。(Abovitz氏)

スーパーノヴァ

Sun and Thunderの設立者、Rony Abovitz氏
Image Credit: Sun and Thunder

Abovitz氏は、同社の活動を変えるかもしれない多くの実験的な取り組みをしていると述べた。

「まずは実験的なインターフェイスとして始めることを考えています。この段階を「スーパーノヴァ」と呼んでいます」。(Abovitz氏)

同社は今年行っている実験を人々に見てもらうためのショートフィルムをいくつか発表する予定だ。だが、コンセプトの一部はSFから出てきたもののように思える。たとえば、Abovitz氏はAIキャラクターに本物の知性を持たせ、同社の業務を支援させようと考えている。

「構築中のテクノロジーは人間の知性やクリエイティビティを増幅させるものです。まさに、インテリジェンスとクリエイティビティの融合です」。(Abovitz氏)

Abovitz氏によると、プロジェクトには左脳タイプと右脳タイプの両方の人々が関わっているという。この発想は、初期のアニメスタジオや、Inklingsが開拓した神話の概念、そしてIsland Recordsなどの音楽レーベルの自由奔放でクリエイティブなスピリットから生まれた。そして「人工的な存在」を作ることも仕事のひとつだ。(次につづく)

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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PinterestのAR技術とデータ戦略:素敵なものを見つけるための2つのデータベース(3/3)

(前回からのつづき) VentureBeat: 実験のシステムでは成功率が30~40%とおっしゃっていましたが、成功率はどうやって測っているのでしょうか? King:私たちは何百もの異なるメトリクスを追跡しています。時にはユーザーのエンゲージメントであることもあります。ただ、サイトに滞在している時間は人々を何かに向かわせる指標としては適切ではありません。というのも、実際にここで何かを見つけてそれを…

(前回からのつづき)

VentureBeat: 実験のシステムでは成功率が30~40%とおっしゃっていましたが、成功率はどうやって測っているのでしょうか?

King:私たちは何百もの異なるメトリクスを追跡しています。時にはユーザーのエンゲージメントであることもあります。ただ、サイトに滞在している時間は人々を何かに向かわせる指標としては適切ではありません。というのも、実際にここで何かを見つけてそれを行動に移すことが重要だからです。例えば壁にペンキを塗りに行ったり、子供のために何かクリエイティブなことをしたり、夕食に何を作ろうかと考える。繰り返しになりますが、私たちはここで何かを見つけて実際に外出し、そして行動に移して欲しいのです。

VentureBeat: Pinterestをより感覚的に、かつ広告と関連性の高いものにするために技術とバックエンドデータをどのように調整していますか?

King: 私たちのコンピュータビジョン技術は何十億ものピンがボードに投げられている状態で、かつユーザーがオーガニックな体験にあったとしても、関連性のある広告を表示できるようにしています。

何百、何千もの広告がありますが、ユーザーが考えていることに非常に関連性のある広告を表示することができます。そして、ほとんどの場合、広告が正しく表示されると、どれがダメな広告でどれがダメな広告なのかさえ分からなくなります。私たちは、人々がポジティブな気持ちになり、インスピレーションを得られるような方法でPinterestを意図的にエンジニアリングしているというフィードバックをたくさんもらっています。また『ピンを隠す』とか『この広告を隠す』とか『二度とこれを見せないで』といた手動のオーバーライド機能があるので、それを通じたフィードバックループが非常に意図的に実行されています。

VentureBeat: Pinterestの全体的なデータ戦略はどのようなものですか。また、数年前にPinterestに入社してからの過程はどのようなものだったでしょうか

King: 高いレベルでは、以前のPinterestは完全に画像のシグネチャーが中心でした。だから、私たちがすることはすべてピンや画像を中心に構築されていました。一方でカタログのようなことをするときには、それが必ずしもベストではないことが分かりました。定型的なカタログです。Tシャツの色が20色だったり、花瓶の色が50色だったり、口紅の色が何百色だったり。だから、特定のアイテムを特定したい場合は、そのアイテムを固定しておきたくなるんです。そうすると正規のデータベースになります。

今、私たちはPinterestの2つの部分を構築していますが、インスピレーションの部分は画像技術を使ったもので、ショッピングカートの部分はより伝統的なデータ構造を使っています。私たちが行っていることは、EtsyやeBayなどの大規模で評判の良い小売業者の何億ものアイテムを時間をかけてインポートし、テーブルやソファ、ランプなどのアイテムを見つけたときに、そのアイテムだけでなく、それに非常に似たアイテムを見つけることができるようにすることです。そのおかげでこの1年半の間にショッピングの利便性は格段に向上しています。

まだまだ長い道のりです。何千億ものピンがあります。その中にはアイテムが入っているものも多く、商品タグを付けるために、できるだけ多くの企業やカタログを素早く調べています。これがStory Pinsで商品タグ付けを発表している理由のひとつです。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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