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プライベートジェットを民主化するBlackBird、「空のシェアエコ」はどのような経済圏を生み出すか

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ピックアップ:Bringing Everyone the Freedom of Flight ニュースサマリー:3月13日、米カリフォルニアに本拠地を置く”旅客機版” Uberの「BlackBird」は、シリーズAにて1000万ドルの資金調達を実施したと発表した。調達元はNew Enterprise Associates。同社は、空路で移動したいユーザーとパイロット、プライ…

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Photo by Pixabay on Pexels.com

ピックアップBringing Everyone the Freedom of Flight

ニュースサマリー:3月13日、米カリフォルニアに本拠地を置く”旅客機版” Uberの「BlackBird」は、シリーズAにて1000万ドルの資金調達を実施したと発表した。調達元はNew Enterprise Associates。同社は、空路で移動したいユーザーとパイロット、プライベートジェットをP2Pでマッチングするプラットフォームの提供をしている。

同社のMediumによれば、新たにCOOとしてBrian Hsu氏を採用したとしている。同氏は、元々eBayにて北米エリアの責任者を務め、近年はカーシェアLyftのバイスプレジデントを務めるなどした経歴を持つ人物。同社のプラットフォームにはすでに700名以上のパイロットが在籍している。現在は、カリフォルニア州限定で運営しており、50マイルから500マイルまでの距離にてフライトの指定が可能だ。

話題のポイント:「プライベートジェット」と聞くと、一部の富裕層や一国の政治トップでない限り関わることはない、と考えるのが一般的だったと思います。

しかしUberやLyftが市場規模を拡大する中で、移動の価値観が「個人の所有」から「共有のサービス」へとシフトチェンジしました。ある意味、一般消費者が運転手やその手段をシェアする考え方です。

このパラダイムシフトの中で空に目を向けない理由はありません。BlackBirdは日程に空きがあるプライベートジェットやパイロットをユーザーとマッチングさせることで、空の移動をサービス化させました。

UberやLyftと異なるのはプライベートジェットとパイロットが別々に登録されているという3者間マッチングを提供している点です。プライベートジェットのオーナーは航空機を使わない時間をマネタイズすることができるようになります。

UIやUXもUberなどのシェアリングアプリと類似しています。予約が完了するまでのフローを簡単に見ていきましょう。まずは、移動先の指定。出発地は現状、カリフォルニア州に限定されています。

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旅先の指定をまずは行う。シェアリング系のアプリではよくある形だ。

次に指定するのは、航空機の種類です。航空機によって目的地までかかるフライト時間が異なったり、搭乗できる人数が変わってきます。また、航空機指定と同時に、搭乗する飛行場の指定もここで完了させます。

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航空機を写真付きで指定できる。好き嫌いで選んでもOK。

航空機指定後はパイロットを選びます。ここがUberなどと異なるところです。同社によれば、パイロットは厳格なルール「Pilot Standards」で認定されており、安全面に問題ないと判断した者のみが登録される仕組みになっています。

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パイロットを選ぶ。顔写真が付属しているのでイメージが付きやすい。

航空機チャーターのステップとしては、以上で完了です。以下のように、予約詳細がまとまった情報も提供してくれるので、フライトまでのイメージが理解しやすくなっています。

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予約完了ページ。分かりやすい。

同社によると、現段階における最大の課題はこの「値段」にバラつきが大きい点だとしています。距離や時期によって、最安値で80ドルから最大800ドルと幅が結構あります。

以下はサイトに掲載されているケーススタディで、サンフランシスコ市街から北東方向にあるTruckee市を目指した場合のBlackBirdと車を利用したケースの比較例です。プライベートジェットを利用すると、一人当たり120ドルで約1時間で目的地まで到達可能なのに対し、車の場合ガス代等で110ドルかかり、目的地までは4時間程度かかるそうです。

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サンフランシスコダウンタウン⇔Truckee

このように、ある程度長距離(車で行ける距離ではあるけれど、少し遠いと感じるような)であれば、値段的にも時間的にも使い勝手はよさそうです。また、車で行ける距離だけどせっかくだからプライベートジェットで行こう、といったエンターテインメント要素を楽しむ層もいそうです。彼らがどのような経済圏を生み出すのか興味深いサービスでした。

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