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RegTechスタートアップのBasset、ニチガスとブロックチェーンを使った不正検知システムを共同開発

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東京を拠点とする RegTech スタートアップの Basset は、日本瓦斯(ニチガス、東証:8174)と共同でブロックチェーンを使った不正検知システムを共同開発したと発表した。 ニチガスはかねてよりガス業界における DX 化に積極的で、昨年来、エストニアで開発された X-Road(関連記事)と暗号資産に用いられるブロックチェーン技術を組み合わせたサービス「ニチガスサーチ」を開発している。ニチガ…

東京を拠点とする RegTech スタートアップの Basset は、日本瓦斯(ニチガス、東証:8174)と共同でブロックチェーンを使った不正検知システムを共同開発したと発表した。

ニチガスはかねてよりガス業界における DX 化に積極的で、昨年来、エストニアで開発された X-Road(関連記事)と暗号資産に用いられるブロックチェーン技術を組み合わせたサービス「ニチガスサーチ」を開発している。ニチガスサーチは、顧客の情報検索や受付業務の統合管理プラットフォームで、ニチガス社内で昨年から運用が開始され、コールセンター業務のワンストップ化を実現した。

Basset は今回、ニチガスサーチに組み込まれる形で不正検知システムを開発した。改ざん不可能な状態でブロックチェーンに記録されたアクセスログをリアルタイムで分析し、顧客情報に関する莫大な量の記録から AI によって不正なアクティビティの兆候を事前に捉え、情報管理体制の安全性を高める。

ニチガスでは、エネルギー業界における同時同量の課題の効率的解決、スマートメーター等の使用量計測 IoT デバイスからのデータ活用、得られた情報に関するトレーサビリティおよび透明性の担保によるデータの民主化に取り組んでいくこととしており、Basset はそれを支えるエネルギーのトークン化や小売スマートコントラクトの開発、流通の最適化と安全な取引を支援する技術の開発を目指すとしている。

エネルギー分野におけるブロックチェーン技術の応用では、日本のグローバル・ブレイン東京電力フロンティアパートナーズなどから資金調達を果たしている Electrify が記憶に新しい。同社は不正を誘発しづらいブロックチェーン技術を活用し、小売電力マーケットプレイスや小売電力スマートコントラクトをローンチしている。

Basset は、仮想通貨取引の AML(アンチマネーロンダリング)や CFT(テロ資金供与対策)監視ソリューションの開発・提供でも知られる。同社は昨年9月、シードラウンドで Coral Capital から5,000万円を資金調達した。この分野には、アメリカの Chainalysis、昨年 Coinbase が買収した Neutrino.nu、SBI インベストメントらが出資するイギリスの Elliptic など少なからず競合が存在する。

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東南アジアのブロックチェーン配車アプリ「TADA」運営、EVトゥクトゥク参入に向け500万米ドルを調達

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シンガポールに本社を置き、ブロックチェーンを使った手数料無料の配車サービス「TADA」を運営する MVLLabs(MVL)は、車両アフターマーケット分野の韓国最大の自動車部品メーカー Central(센트랄)がリードした新たなラウンドでで500万米ドルを調達した。 これにより、MVL は2年前の創業以来、これまでに調達した資金の総額は1,340万米ドルに達した。これには、昨年12月に韓国の SV …

Image Credit: TADA

シンガポールに本社を置き、ブロックチェーンを使った手数料無料の配車サービス「TADA」を運営する MVLLabs(MVL)は、車両アフターマーケット分野の韓国最大の自動車部品メーカー Central(센트랄)がリードした新たなラウンドでで500万米ドルを調達した。

これにより、MVL は2年前の創業以来、これまでに調達した資金の総額は1,340万米ドルに達した。これには、昨年12月に韓国の SV Investment がリードしたシリーズ A ラウンドでの500万米ドルと、2020年5月の拡張ラウンドが含まれる。

MVL は、韓国に拠点を置き、現在 EV(電気自動車)を生産する韓国の自動車生産工場会社 Myoung Shin(명신)と共同で、東南アジアで販売する E-TukTuk(電気自動車を使ったトゥクトゥク)を製造する計画を持っている。

今回の追加調達により、東南アジアでの電気自動車供給計画を加速させ、カンボジアでは2021年までに推定1万台の E-TukTuk の流通・販売を目指す。

MVL CEO の Kay Woo 氏は次のように述べている。

TADA の最大のメリットは、ドライバーへのプラットフォーム手数料がゼロであることだ。このユニークなセールスポイントにより、E-Tuk Tuk を60万人のプラットフォームユーザーに迅速に配布し、東南アジア市場にモビリティのイノベーションの高揚をもたらしたいと考えている。

MVL とは Mass Vehicle Ledger 上に構築された、モビリティブロックチェーンプロトコルに基づいたインセンティブベースのモビリティエコシステムだ。MVL は、TADA を通じてモビリティブロックチェーンの大量導入を推進してきた。

TADA は声明の中で、シンガポール、ベトナム、カンボジアで8万1,000人以上のドライバーと55万人以上のユーザが同社のサービスを利用していると述べている。

車両の取引、移動、事故、メンテナンスなどのモビリティデータは、単一の MVL エコシステムに記録・接続されている。ユーザは、TADA などのコネクテッドサービスや今後のサービスを通じて、ブロックチェーン上の MVL のモビリティデータエコシステムとやりとりできる。

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【via e27】 @e27co

【原文】

a16zらが注目、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「Avalanche」

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ピックアップ:Avalanche Raises $12M in Private Token Sale Led by Initialized, Galaxy, Bitmain, NGC and Dragonfly Capital ニュースサマリー:Avalancheブロックチェーンの開発元AVA Labsは6月25日、同社が発行するAVAXトークンのプライベートセールス完了を報告している。調達した資…

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Image Credint : Ava labs

ピックアップ:Avalanche Raises $12M in Private Token Sale Led by Initialized, Galaxy, Bitmain, NGC and Dragonfly Capital

ニュースサマリー:Avalancheブロックチェーンの開発元AVA Labsは6月25日、同社が発行するAVAXトークンのプライベートセールス完了を報告している。調達した資金は1,200万ドル。今回の資金調達ラウンドには、Galaxy Digital、Bitmain、Initialized Capital、NGC Ventures、Dragonfly Capitalと、非公開の個人投資家が参加している。

Avalancheとは、ビットコインやイーサリアムが採用するPoW(プルーフ・オブ・ワーク)とは異なる合意形成アルゴリズムのことであり、より高速な取引処理を実現するとして期待されている。

AVA Labsは、2019年2月にシリーズAで600万ドルの資金調達を実施している。同ラウンドの投資家は、Andreessen Horowitz(a16z)、Initialized Capital、Polychain Capital、Balaji Srinivasan氏など。一般投資家向けのトークンセールは7月8日から実施される予定だ。

話題のポイントビットコインが1秒間に処理できる取引の数は3~7件といわれています。この数はグローバルな送金ネットワークを支えるには圧倒的に不足しています。例えば、VISAネットワークは最大で1秒間に約5万6,000件の送金取引を処理することが可能です。

2017年にはAlibaba(阿里巴巴)がAlipay(支付宝)で秒間25万6,000件取引を処理したと報告しています。暗号資産が決済に利用されていくようになるには、既存の決済ネットワークのスピードに対応していく必要があります。

暗号資産と国際送金といえばRippleのようなネットワークが有名で、実際同ネットワークは秒間約1,500件の処理スピードを実現しています。しかしAva LabsのAvalancheは理論上、秒間6,500件もの取引を処理できるとしています。実際のところ秒間処理件数は4,000程度あれば十分とされているため、実現すれば間違いなくAvalancheはゲームチェンジャーになるでしょう。

処理速度が高いブロックチェーンの典型的な欠点は分散性の低さだといわれます。つまり、取引処理ネットワークに参加するコンピュータの数が減らし、セキュリティを犠牲にすることで、処理スピードを上昇させる方法です。しかしAvalancheはそのジレンマをも解決可能だとしており、理論上数千・数百万ノードを参加させ、セキュリティを維持した形でネットワークを動かすことが可能だそうです。

現在ブロックチェーン業界では分散型金融(DeFi : Decentralized Finance)というムーブメントが大きく盛り上がっています。その証拠に、現時点で全ての分散型金融サービスにロックされている資産額の合計は約16億ドル(1,700億円)に上っています。

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Image Credit : DeFi Pulse

Avalancheの目的の一つは、この分散型金融プラットフォームとして活用されることです。現状分散型金融サービスの99%はイーサリアムをベースにしているため、Avalancheの競合はビットコインというよりイーサリアムに近いと考えられるでしょう。

ブロックチェーン業界において、「ビットコインを超える処理性能を持った画期的なブロックチェーンが開発された」と何か新しいプロジェクトがもてはやされることは日常茶飯事です。ですが今の所、ビットコインあるいはイーサリアムが追い抜かれるという現象が起こる兆しはなく、もはや「よくあるパターン」として飽き飽きされている一面もあります。

Avalancheに関しても同様の眼差しが向けられるのは仕方のないことです。予定通りに動作するかは、メインネットがローンチされるまで誰も分かりません。しかし、異なるアプローチが沢山提案され検証されるのは、技術の進歩にとっては必要不可欠です。Avalancheも、「ビットコインやイーサリアムを超える次世代技術」という見方よりむしろ、一つの実験として見る程度でもいいかもしれません。

クリエイターの収益化を支援する仮想通貨「Dev」運営、アジア向けインフルエンサーマーケティング展開のFISMと提携

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ブロックチェーンを活用した OSS(オープンソースソフトウェア)開発者向け収益化サービス「Dev」を開発・運営する FRAME00(フレームダブルオー)は1日、アジアを中心にインフルエンサーマーケティングを展開する FISM と業務提携したことを明らかにした。FISM が Dev Protocol 初の公式アプリケーションパートナーとして参画し、Dev と FISM のインフルエンサーマーケティン…

Image credit: FRAME00 / FISM

ブロックチェーンを活用した OSS(オープンソースソフトウェア)開発者向け収益化サービス「Dev」を開発・運営する FRAME00(フレームダブルオー)は1日、アジアを中心にインフルエンサーマーケティングを展開する FISM と業務提携したことを明らかにした。FISM が Dev Protocol 初の公式アプリケーションパートナーとして参画し、Dev と FISM のインフルエンサーマーケティングのプラットフォーム「SPAD」(スペード)」とを連携させる。

FRAME00 は、OSS の繁栄やコミュニティ運営の持続可能性を支援するために、OSS 開発者に収益を還元するためのプロトコル Dev を開発している。Dev は Ethereum のトークン標準仕様(ERC20)に準拠し、Dev に参加した OSS エンジニアに対して、ダウンロード数に応じてトークン(Dev トークン)を毎月無償で配布する。Dev トークンは仮想通貨交換所で Ethereum トークンと交換性があるので、これを報酬として受け取ることができる。

FRAME00 では先月、シードラウンドを発表した際、DEV を使った DApp パートナーを増やすことを明らかにしていた。FISM では Dev 活用によりクリエイター(インフルエンサー)の活動収益化を支援、応援者にとっては Dev による資産運用となり、活動と応援の両方のサステナビリティを実現することを期待している。FRAME00 と FISM は、DAV と SPAD を連携する Dapp を共同開発する。

FISM は2015年4月、連続起業家の銭本紀洋氏らにより設立。主に日本、中国、台湾、香港、東南アジア市場を対象としたインフルエンサーネットワークと、インフルエンサーマーケティングを最適化する SPAD を提供している。SPAD には1万人超のインフルエンサーが登録しており、累積で300社超がインフルエンサーマーケティングに活用している。

FISM は昨年、小売チェーン「ドン・キホーテ」などを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(PPIH、東証:7532)と包括的資本業務提携を締結したことを明らかにしている。

via PR TIMES, PR TIMES

日本のブロックチェーン関連企業は430社——マネックスクリプトバンク、業界レポート「Blockchain Data Book 2020」を発表

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マネックスグループ(東証:8698)傘下のマネックスクリプトバンク(以下、MCB)は30日、日本の仮想通貨やブロックチェーンの業界動向を調査したレポート「Blockchain Data Book 2020」を発表した。このレポートは、本文約120ページ、データシート約600ページで、全編約720ページで構成。本文のみか全編の形態でデジタル形式で販売されるが、MCB の仮想通貨・ブロックチェーン特化…

左から:コインチェック専門役員の大塚雄介氏、Blockchain Data Book 2020 を執筆・編集したマネックスクリプトバンクの安廣哲秀氏と福島健太氏
Image credit: Masaru Ikeda

マネックスグループ(東証:8698)傘下のマネックスクリプトバンク(以下、MCB)は30日、日本の仮想通貨やブロックチェーンの業界動向を調査したレポート「Blockchain Data Book 2020」を発表した。このレポートは、本文約120ページ、データシート約600ページで、全編約720ページで構成。本文のみか全編の形態でデジタル形式で販売されるが、MCB の仮想通貨・ブロックチェーン特化企業データベース「LOOKBLOCK」の会員は無料で閲覧できる。

MCB では日本国内で登記されていたり、日本を主たる市場としてサービス提供したりしている仮想通貨やブロックチェーン関連企業をデータ化。大企業の新規事業部門、カーブアウト、ジョイントベンチャー、スタートアップなどを集めると430社に達したことが判明したという。業種別で言うと、この分野に特化したコンサルティングやトークン関連ビジネスが多く、プロダクトやサービスは529カウントされているが、サービスがシャットダウンしていたり怪しいものを除き、実質的に稼働しているのは422プロダクトとした。

タイプ別企業数
Image credit: マネックスクリプトバンク「Blockchain Data Book 2020」

ブロックチェーンについては社会実装が一つの大きなテーマになるが、実証実験数も184と多く、大企業がブロックチェーンの活用方法を模索している現実を如実に数値で見て取れる。うち、3分の1程度は金融業が占めており、フィンテック分野とブロックチェーンの親和性の高さが裏打ちされた形だ。30日開かれた当該レポートの披露会には、コインチェックの創業者で、マネックスによる買収後はコインチェックの専門役員を務める大塚雄介氏も出席し、レポートが業界動向を俯瞰的に取り上げられている点を評価した。

この業界の関連企業は、大きく2世代に分けて考えられる。1世代目はウォレットや仮想通貨取引所。マイニングチップ(マイニング用の半導体)を開発するスタートアップが多かった。2世代目は、取引をトレースするツール、教育するツールなどサービスのラインアップが広がってきたことがわかる。

また、国内にそういった企業が400以上もあるというのは大きい。取引所にとっては AML(アンチマネーロンダリング)の監査など今までに増して求められるようになることから、こういった分野も伸びていくかもしれない。(大塚氏)

プロダクト概況
Image credit: マネックスクリプトバンク「Blockchain Data Book 2020」

レポートの執筆・編集を担当した安廣哲秀氏は、ブロックチェーンを使ったキラーアプリの事例として、中国で WeChat(微信)を使った保険サービスなどがあるものの、近くに保険窓口がないことや国策によるトップダウンなど市場特性に大きく依存しているため、世界的なトレンド変化には至っていないとした。また、同じく執筆・編集を担当した福島健太氏は、先月30億円を調達しブロックチェーンを使った DX 事業を発表した LayerX の動きに期待を込めた。大塚氏は、複数の異なるクリプトチェーンの相互往来を実現するプロジェクト「Polkadot」の動向に注目しているという。

MCB では、仮想通貨やブロックチェーンがもたらす社会変化は、IT 単体の場合に比べ、社会実装されるターゲットの産業が保守的である分、ある日突然ドラスティックに起きることは考えにくく、月日をかけて変わっていくだろうと推測。その観点からも、俯瞰的に長期にわたって業界動向を追うことの重要性を強調した。Blockchain Data Book は、購入者や読者の反応を見て、来年以降も発行を続けたいとした。

MCB では、先にあげた LOCKBLOCK に加え、ブロックチェーンや暗号資産に関する情報メディア「BLOCK INSIGHT(旧マネックス仮想通貨研究所)」、アンケートに答えるだけでビットコインがもらえるアプリ「cheeese」などを運営している。これまでに、暗号資産やブロックチェーンに業界カオスマップ、中国におけるブロックチェーン動向調査レポート、日本国内外のサプライチェーン領域におけるブロックチェーン活用事例と課題に関するレポートなどを公開している。

Facebookの金融戦略:CalibraからNoviへブランド刷新、狙いにはLibraの独立性

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ピックアップ:Welcome to Novi ニュースサマリー:Facebookは27日、同社のブロックチェーン事業Libraのウォレット開発子会社「Calibra」のリブランドを発表した。新名称は「Novi」とし、ラテン語「”novus”(new)”via”(way)」を由来とする。また、企業ロゴも刷新されている。 Noviの具体的なリリース日は明…

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ピックアップ:Welcome to Novi

ニュースサマリー:Facebookは27日、同社のブロックチェーン事業Libraのウォレット開発子会社「Calibra」のリブランドを発表した。新名称は「Novi」とし、ラテン語「”novus”(new)”via”(way)」を由来とする。また、企業ロゴも刷新されている。

Noviの具体的なリリース日は明記されておらず、Libraネットワークのリリースに準ずると示されている。

話題のポイント:Calibraは昨年6月に、グローバル通貨・金融インフラの創造を目指すブロックチェーンプラットフォーム「Libra」におけるデジタルウォレットの役割を目指しプロジェクトが始動していました。

Libra自体は非営利組織の企業連合「Libra Association」として、FacebookやCalibra(現Novi)を含むa16z、TEMASEK、Uberなどが共同運営をしています。反してNoviは、Facebook直属でブロックチェーン事業リードのDavid Marcus氏によってプロジェクトが遂行されています。

 

Noviへのリブランディング背景について同氏は、「confusion」を解消させる目的にあるとしています。まず、上述のようにLibraとCalibraは極端に近似する名前となっていたため、どちらもFacebookによる運営だという誤解が広まっていました。また、CalibraのロゴがモバイルバンクCurrent社の色違いであることなどが指摘されていました。こうした「誤解」を取り除くことき、Libraの独立性を強調していきたい狙いがあるのだと思います。

さて、Libraは4月末にホワイトペーパーをアップデート(Whitepaper v 2.0)し、金融当局からの懸念を回避する方向性を示していました。アップデートされたWhitepaperでは、単一ローカル法廷通貨を担保としたステーブルコインLibra○○(○○ = 各国の法定通貨)の形の採用修正を加えています。これは金融当局に指摘された、複数通貨が入り混じった≋LBRのトランザクション量がスケールした際に、各国金融政策や金融自主権に大きな影響を及ぼすことを考慮した形と言えます(当初の≋LBRも一つの通貨として残り続けます)。

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Libra Whitepaper 2.0

Libraは上述した各国ごとの通貨とペッグしたステーブルコインの例に、米ドル・イギリスポンド・ユーロ( ≋USD, ≋GBP and ≋EUR)を現段階で挙げています。そのため、Noviでは少なくともこれら3通貨は初期リリース時に採用されることになるでしょう。しかし、Noviサイトのアプリインビテーションには、3通貨のみでなく日本円を含む数多くの通貨選択画面があるため、リリース時にはさらに多くの通貨に対応することが見込まれます。

先日リリースした「Facebook Shops」のように、同社はプラットフォーム内におけるペイメントの流動性が活性化される仕組みを着々と作り上げています。Noviは独立アプリとしてリリースされるものの、WhatsAppやMessengerでの利用を想定したインテグレーションが実装される予定です。

加えてNoviは、政府発行IDによるKYC(Know Your Customer)の義務化を徹底することで、AML/CFT対策(アンチマネーロンダリング/テロ資金供与対策)を講ずることを明示化しています。

Libraが目指すのはセンシティブな金融領域なことに加え、親会社Facebookが社会的に問われるプライバシー問題など、解決しなければならない課題は山積みです。また、KYCフローを導入することによるプライバシー情報の一極集中化など、対策への対策が必要な状況が続いています。ただ着実に、法の整備に沿いつつLibra構想が前進していることは間違いありません。

東南アジアのブロックチェーン配車アプリ「TADA」、シリーズA拡張ラウンドで新韓銀行らから資金調達——累積調達額は1,000万米ドル弱に

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Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから。 ブロックチェーンベースの配車サービス「Tada」を運営するシンガポールの MVLLabs(MVL)は21日、韓国の新韓銀行がリードしたシリーズ A のエクステンションラウンドで資金調…

Tech in Asia では、有料購読サービスを提供。有料記事の閲読、全記事への回数無制限閲読、5万社を超える企業データベースへの無制限アクセス、カンファレンスへの限定割引などの特典があります。詳しくはこちらから


ブロックチェーンベースの配車サービス「Tada」を運営するシンガポールの MVLLabs(MVL)は21日、韓国の新韓銀行がリードしたシリーズ A のエクステンションラウンドで資金調達を実施した。調達金額は非開示。

声明によれば、ダイキャスト企業 Samkee Automotive(삼기오토모티브)と韓国の家具ブランド Iloom(일룸)もこのラウンドに参加したとされ、累積調達額は1,000万米ドル弱に達した模様。同社にとって、今回の調達は昨年韓国の VC 企業 SV Investment のリードで500万米ドルを調達したシリーズ A ラウンドに続くものだ。

シンガポールの Kampong Ubi にある MVL のオフィス前に立つ創業者で CEO の Kay Woo 氏
Image credit MVL

MVL は、車両台帳インセンティブを元にしたモビリティブロックチェーンプロトコルを使ったモビリティエコシステムだ。このテクノロジーにより、取引、移動、事故、車両メンテナンスなどのモビリティデータが記録され、1つのエコシステムで接続される。

2018年、MVL はシンガポールで Tada をローンチした。以来、シンガポール、ベトナム、カンボジアで8万1,000人以上のドライバーと55万人以上のユーザがサービスを利用したとしている。

声明によると、今回の資金調達により、MVL は 既存市場での継続的な拡大が可能になる。また、同社はTada の規模を拡大し、新プロダクトやサービスを提供することができるようになる。

MVL は、新型コロナウイルス感染拡大の中、MVL はカンボジアで、事業者とドライバーの収入や生活を支援するために「Tada Delivery」をローンチした。

同社は Tech in Asia に対し、次のように語った。

MVL は常にモビリティエコシステムの構築に注力することになるだろう。一方、デリバリ市場をリサーチし、この分野でどこに事業機会があるかを特定しつつある。それは、今後の注力分野の一つとなるだろう。

配車サービス業界は新型コロナウイルスの影響を受ける真っ只中にあり、苦戦を強いられている。先週、インドの Ola は、過去2ヶ月間で売り上げが95%減少したことを受け、1,400名に及ぶ人員削減を発表した。アメリカ Uber もまた、元々予定していた事業縮小の影響もあり、従業員6,000人超を解雇し、一部のオフィスを閉鎖した。

【via Tech in Asia】 @Techinasia

【原文】

世界経済混迷の中、a16zがクリプト2号ファンド設立ーー彼らがブロックチェーンにベットする「5つの目的」

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ピックアップ:Crypto Fund II ニュースサマリー:Andreessen Horowitz(a16z)は4月30日、ブロックチェーンに特化したクリプトファンドの第2号を設立したことを発表した。調達する金額は5億1500万ドルとしている。同社クリプトファンド1号は2018年に3億5000万ドル規模で設立していた。 話題のポイント:2018年に設立した第1号ファンドは、特に金融市場を中心にF…

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ピックアップ:Crypto Fund II

ニュースサマリー:Andreessen Horowitz(a16z)は4月30日、ブロックチェーンに特化したクリプトファンドの第2号を設立したことを発表した。調達する金額は5億1500万ドルとしている。同社クリプトファンド1号は2018年に3億5000万ドル規模で設立していた。

話題のポイント:2018年に設立した第1号ファンドは、特に金融市場を中心にFacebookのLibraやCeloなどに投資を続けています。また昨年10月には、クリプト(仮想通貨)スタートアップ向けブートキャンプ「a16z Crypto Startup School」を発表し、ファンドとして積極的かつ対外的に「ブロックチェーン」の用語を使用し始めていました。

もちろんa16zは、ただトレンドに乗って「ブロックチェーン」という言葉を使っているわけではありません。パートナーのMarc Andreessen氏は2014年時に「Why Bitcoin Matters」・同じくパートナーのChris Dixon氏も2013年の時点で「Why I’m interested in Bitcoin」と、ブロックチェーンに対する見解を示していました。

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ただ、この世界経済が不安定なタイミングでの2号設立は少し意外に感じた方もいるかもしれません。しかし、逆に先行きが不安定なタイミングだからこそブロックチェーン業界に特化したファンドへの新たな資金投入は理にかなっていると私は感じています。

COVID-19により、例えば絶対的成長が見込まれていたシェアリングエコノミーやその他新興経済圏が大規模なモデルチェンジを余儀なくされ始めています。具体的には、UberやLyftが人の運搬ではなくモノの運搬へ、Airbnbがショートステイからロングステイといったことが挙げられるでしょう。

一方のブロックチェーン事業は成長準備段階に入っていました。業界内でも金融を始め、コンサルティングやセキュリティーといった分野では、エンタープライズとの協業など発展をしていたことも事実です。ただ、取引ボリュームが高いとまではいえず、R&Dを中心に法的な側面や社会的カルチャーの整備などに焦点が当てられているような状況でした。

Libraのホワイトペーパーでも言及されていたように、本当の意味でブロックチェーン的概念を載せた(パブリックチェーン)プラットフォームの浸透は2025年頃を目標とするとされています。その理由は以下のように述べられています。

The challenge is that as of today we do not believe that there is a proven solution that can deliver the scale, stability, and security needed to support billions of people and transactions across the globe through a permissionless network. – Libra Whitepaper

つまり、ブロックチェーンの最大価値を引き出すためにも「今」市場導入を焦ることなく、段階を経た中長期的な計画の元に動くべきだということが市場プレーヤーたちの共通概念です。そうした意味でも、Andreessen Horowitzのこれまでの活動は、ファンドに加えてクリプトスタートアップスクールを設立し、絶対的なクリプトスタートアップを増やすことで、業界における中長期的な市場整備を試みていたのだと思います。

では、そうした取り組みを進めるa16zが特に注目する5つのブロックチェーンエリアについて見ていきましょう。

Payment (ペイメント)

ブロックチェーンとペイメントの組み合わせは、ビットコインに始まり最もイメージしやすいものではないでしょうか。しかし、いまブロックチェーン×ペイメントが抱える最大の壁はその利用に至るまでのステップの難易度です。

ブログでも語られているように、私たちは既にオンラインバンクやクレジットカードのUXに対し日常生活ではそこまで不便を感じません。もちろん「手数料」という謎の料金を払わされることに疑問は持ちますが、だからといって大きく抗議するまでには至りません。

そのため、ブロックチェーン×ペイメントを世界的に浸透させるステップには明確な「そこまで不便を感じないサービス」に対する対抗案を提示する必要があるのです。1年単位で市場を見てしまうと、「そこまで不便を感じないサービス」がいきなりブロックチェーンによってディスラプトされるとは考えられません。だからこそ、中長期的な目で市場を見れば電子メールが郵便局を、VoIPサービスがが長距離通信事業者をじわじわとディスラプトしたように、ブロックチェーン×ペイメントにも必ずチャンスは訪れる、と主張しています。

現代版ゴールド

法定通貨の代替にはゴールドが価値の保存場として長らく役目を務めてきましたが、ビットコインがデジタル版ゴールドとして価値保存を担っていくという主張です。これは、既に実現している話かもしれません。もちろん、まだビットコインはボラティリティーが高く「価値の保存」としては信頼度が低いですが、少なくとも実社会における経済状況を反映した市場が動いているのは事実です。

ゴールドが先物商品として取引されるようにビットコインも先物商品として認知され始めています。こうしたレガシーな金融商品を取り扱いながらも、ブロックチェーンを入り混じるスタートアップも増えて来るでしょう。

DeFi (Decentralized Finance: 分散型金融)

分散型金融は、ペイメントと並び現段階で最も法整備に力が入れられるエリアです。(少なくとも意欲的なロビー活動などが多い)。ブログ内では特にレンディング、デリバティブ、保険、トレーディング、クラウドファンディングと分散型金融によるディスラプトが新しい価値を生み出すとし、具体的には以下のようなパフォーマンスを金融に対して算出するとされています。

  • 世界中の誰でも制限に囚われず利用可能なオープンアクセス性
  • オープンソースに対するコミットメント性
  • 第三者の開発者によるパーミッションレスな拡張性
  • 極限までに抑えられた手数料によるパフォーマンス性
  • 暗号技術によるセキュリティーとプライバシー性

デジタル価値表現

インターネットが当たり前のように浸透したことで、例えばデジタル広告やサブスクリプションのビジネスモデルが生まれました。a16zでは、次のインターネット上における新たな価値表現はブロックチェーンを通したものになると主張しています。

現在、ゲーム業界を筆頭にデジタル上における「所有権」をブロックチェーンを通し表現する取り組みが行われています。つまり、ゲームで獲得するアイテムやキャラクターがユーザー個人のものとして認識され、セカンドマーケットで価値を帯びるという新たな経済圏を意味しています。ゲームに加え、書籍や音楽、ポッドキャスト、プログラミング、デザインなどクリエイティブな場面に新たな価値表現が生まれるだろうとまとめています。

Web3.0

インターネット初期にはWeb1.0、SNS発展期にはWeb2.0と呼ばれた文化がブロックチェーンをベースとすることでWeb3.0へと変化を遂げようとしています。そもそも私たちが変化を求めるのには、既存システムに解消すべき課題があるからです。

確かにWeb2.0時代は、インターネットが民主化されあらゆる情報へのアクセスに流動性が持たされました。その一方で、個人のプライバシーに関する観点が近年問題視されてきており、欧州におけるGDPRがその顕著な例でとなります。

まさにブロックチェーンの特性である非中央集権型は、そうした問題に対する一つのソリューションとして生まれるべくして誕生したと言えるでしょう。上述した具体的な業界へのブロックチェーン応用は、このWeb3という概念が必要不可欠になることは間違いありません。

ということで、上記の5つがa16zが現時点で注目するブロックチェーンの分野一覧となります。

ブロックチェーンの事業は中長期的なプランニングが必要なのは上述した通りです。COVID-19の例でも分かりましたが、いつ市場から求められる価値機能が一変するかは誰にも予想できません。Web2.0が浸透し始めた2000年後半から現代にかけてのインターネットの価値観と、今のそれは似て異なるものであるのは間違いなく、あるテクノロジー初期の概念が最後まで通用するケースは稀なことがほとんどです。

だからこそこれら分野以外の、例えばトラベルやコミュニケーションツールなど、思いつかないような業界とうまくマッチしたブロックチェーンプロダクトが生まれてくる可能性は大いにあるとまとめられており、私はこの観点を持つことがブロックチェーンの中長期的なこれからを理解するうえで大切だと感じています。

確かに、金融業界とブロックチェーンのマッチングによるDeFiはイメージしやすく、初期アダプションであるビットコインとの結びつきもあることから、飛びつきたくなる気持ちもわかります。

しかし、Web2.0が歩んできたあらゆる業界とのマッチングを改めて顧みて、ブロックチェーンのこれからを中長期的に見ていくのは、これからのインターネットの未来を掴むうえでも重要なのではないでしょうか。

中国はブロックチェーン大国へ:Tencent(騰訊)やHuawei(華為)ら71社が国家標準を定める委員会に参加

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中国の工業和信息化部(MIIT、日本の経済産業省に相当)は14日、Tencent(騰訊)、Huawei(華為)、Baidu(百度)などの企業が、ブロックチェーンや分散型台帳技術の国家標準の設定を目的とした新しい委員会に参加すると発表した。この提案は2020年5月12日までパブリックコメントを受け付けている。 重要視すべき理由:中国当局は、ブロックチェーン技術を国家にとって戦略的に重要な技術だとして…

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中国の工業和信息化部(MIIT、日本の経済産業省に相当)は14日、Tencent(騰訊)、Huawei(華為)、Baidu(百度)などの企業が、ブロックチェーンや分散型台帳技術の国家標準の設定を目的とした新しい委員会に参加すると発表した。この提案は2020年5月12日までパブリックコメントを受け付けている。

重要視すべき理由:中国当局は、ブロックチェーン技術を国家にとって戦略的に重要な技術だとして、企業の取り組みを後押しする意向を示している。しかし同国のブロックチェーン業界は大小問わず非常に多くのプレイヤーが乱立しており、標準化が未熟である点が問題とされている。

  • 9月には、当局は仮想通貨を悪用した詐欺やスキームを取り締まった。当局は6億ドルの資金調達したスタートアップの家宅捜索までしている。

詳細:本委員会は、Tencent、百度、Huawei、JD(京東)、Ping An(平安)、そして他の業界の関係者などを含む、71のメンバーで構成されている。

  • 具体的には、同委員会のメンバーは、中国人民銀行デジタル通貨研究所(数字貨幣研究所)、サイバーセキュリティ当局や標準化機関などの政府機関、北京インターネット裁判所(北京互聯網法院)などの司法機関、中国トップの学術機関数団体など。
  • MIIT 副部長(日本の副大臣に相当)の Chen Zhaox­iong(陳肇雄)氏が委員会の議長を務める。委員会の5人の副委員長のうちの1人は、中国人民銀行デジタル通貨研究所の副所長 Di Gang(狄剛)氏である。
  • このリストには、北京、広東、江蘇などの地方政府も含まれている。
  • MIITは、委員会が何をするのか、活動のタイムラインなどの詳細情報については明らかにしていない。

背景:MIIT は今月9日、パブリックコメント用にブロックチェーンアプリケーションの情報セキュリティに関する一連の標準規格を公開した。

  • 昨年の習近平氏の演説は、ブロックチェーンに対する中国の規制当局の見方に変化をもたらした。今、中国はブロックチェーンと仮想通貨技術における世界的なリーダーになろうと取り組んでいる。
  • 中国人民銀行は独自の仮想通貨の開発に取り組んでいる。そして当局は、ブロックチェーンサービスネットワークと呼ばれる、統合インフラストラクチャーの構築に取り組んでいる。
  • コンサルティング会社 PANews のデータによると、2019年にブロックチェーン関連の資金調達が世界で最も活発に行われた国は中国だったという。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

ブロックチェーンスタートアップのGinco、プレシリーズAラウンドでDBJキャピタルから資金調達

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東京を拠点とするブロックチェーンスタートアップの Ginco は、プレシリーズ A ラウンドで DBJ キャピタルから資金調達を実施したことを明らかにした。Ginco と DBJ キャピタルは共に調達額・出資額を明らかにしていないが、関係者の話を総合すれば数億円程度と見られる。Ginco にとっては、2018年に実施したグローバル・ブレインからの1.5億円のシード資金調達に続くものとなる。 コンシ…

左から:Ginco CEO 森川夢佑斗氏、DBJ キャピタル投資部ディレクター 河合将文氏
Image credit: Ginco

東京を拠点とするブロックチェーンスタートアップの Ginco は、プレシリーズ A ラウンドで DBJ キャピタルから資金調達を実施したことを明らかにした。Ginco と DBJ キャピタルは共に調達額・出資額を明らかにしていないが、関係者の話を総合すれば数億円程度と見られる。Ginco にとっては、2018年に実施したグローバル・ブレインからの1.5億円のシード資金調達に続くものとなる。

コンシューマ向けの仮想通貨ウォレットアプリ(ソフトウェアハードウェア共)、マイニング分散型仮想通貨取引所(DEX)など、数々の仮想通貨に関するプロダクトを揃え、ブティック型のソリューションプロバイダの体を為してきた Ginco。BRIDGE が直近で同社のことを取り上げたのは約1年前であるが、それから BAAS(Blockchain as a Service)の「blockchainBASE」、仮想通貨取引所向けの「Ginco Enterprise Wallet」、楽曲著作権位管理システムの「HashTune」などラインアップは増えた。

ブロックチェーンビジネスのマネタイズが難しい中で、その市場規模から最もインパクトが生まれやすいのが金融。社会全体への影響やつながりが大きいためセキュリティと規制が重要視される分野だが、ブロックチェーンを使ったサービスプロバイダ(例えば、仮想通貨取引所)が必ずしも得意ではな技術面を、業界の需要に先んじてキャッチアップしサポートしてきたのが Ginco の強みだ。最近は特に、取引所向けの Ginco Enterprise Wallet がビジネス的に好調の様子。

Ginco Enterprise Wallet はマルチシグ対応の暗号資産管理管理システムで、ホットウォレットとコールドウォレットの2種類に対応。一般的にセキュリティを高めると、それとのトレードオフで運用が煩雑化するのが IT 界の不文律だが、セキュリティを担保しつつ現場の負担を増やさない設計が同システムの特徴となっている。どの取引所に導入されているかは非公開だが、仮想通貨取引をしている人なら、間接的に Ginco の世話になっているユーザは少なくなさそうだ。Ginco CEO 森川夢佑斗氏は、年内に国内シェア3割を目指したいと意気込む。

今回、投資を実行した DBJ キャピタルにとって、ブロックチェーンスタートアップへの出資は初めての経験だ。投資判断を担当した DBJ キャピタル投資部ディレクターの河合将文氏は、BRIDGE のインタビューに次のように語ってくれた。

ブロックチェーンの可能性には常々から興味を持っており、デジタル情報による価値の移転ができる点に大きな可能性があると思っている。真正性、透明性、公平性を担保できることで、個人に対するエンパワーメントが高まるだろう。(中略)

通貨のデジタル化(仮想通貨)の次に、証券のデジタル化(セキュリティトークンや STO)が生まれ、今後は新しい金融商品が生まれてくることも期待される。特に中立性が求められるカストディ(デジタル有価証券管理)の機能を提供できるプロダクトを持っているところに、Ginco の大きな可能性を感じた。

DBJ キャピタルの親会社は、言わずと知れた日本政策投資銀行(DBJ)だ。DBJ の政策金融機関という性質上、DBJ や DBJ キャピタルには産業各方面から相談が寄せられることから、今回の出資はブロックチェーンの社会実装の観点からも Ginco の成長に一役買うことが期待される。DBJ キャピタルでは Ginco が持つ技術やソリューションを活用し、業界横断でのオープンイノベーションにも寄与したいとしている。

Ginco は、電通の GRASSHOPPER 2019年春バッチに採択。B Dash Camp Fall 2018 in 福岡 でファイナリスト、Tech in Asia Tokyo 2018のピッチセッション「Arena」で優勝している。

<参考文献>