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南米向けシード特化「BVC」、2号ファンドがファーストクローズ——新投資先にデジタルレストランやネオバンク

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから 2020年のブラジルにおけるスタートアップ投資は35億米ドルに達し前年比で3割ほど上昇、2020年のユニコーンの数は前年から3社増えて14社となった。一方、日本の2020年のスタートアップ投資は43.2億米ドルで、ユニコーンの数は前年比1社(Spiber)増えて7社。単純比較はできないものの、ブラジルは世界で最も新型コ…

BVC の中山充氏
Image credit: Brazil Venture Capital

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

2020年のブラジルにおけるスタートアップ投資は35億米ドルに達し前年比で3割ほど上昇、2020年のユニコーンの数は前年から3社増えて14社となった。一方、日本の2020年のスタートアップ投資は43.2億米ドルで、ユニコーンの数は前年比1社(Spiber)増えて7社。単純比較はできないものの、ブラジルは世界で最も新型コロナウイルスの状況がひどい国でありながら、日本の約2倍のペースでユニコーンをこれまでも、そして昨年も生み出したことになる。

Brazil Venture Capital(BVC)の中山充氏もまた、コロナ禍で日本に留まることを余儀なくされ、地球の裏側を遠隔で支援する多忙な日々を送っているが、ブラジルやペルーで新たに参画したパートナーやアソシエイトの尽力もあり、投資活動は順調に進んでいるという。BVC が昨年12月に組成を明らかにした最終規模10億円の2号ファンドはファーストクローズを迎え、その投資家の顔ぶれと、投資を実行したスタートアップ2社が明らかになった。

BVC の2号ファンドの投資家は、その多くが次のような日本のエンジェルによって構成されている(名前非開示の方を除く)。

  • 奥野慎太郎氏 ベイン・アンド・カンパニー マネージングパートナー 東京オフィス代表
  • 天野治夫氏  HENNGE 取締役副社長
  • 大前創希氏  DRONE FUND 共同創業者 / 代表パートナー
  • 曾我健氏   SGcapital株式会社 代表取締役
  • 汾陽祥太(かわみなみ・しょうた)氏  HENNGE 執行役員
  • 松岡達也氏  日本医療支援研究所 代表取締役社長
  • 髙橋伸彰氏  フィル・カンパニー / PHALs 創業者       ほか

【2号ファンド出資先その1】ペルーでも、デジタルレストランは人気「Digital Restaurants」

Image credit: Digital Restaurants

先月末、パリ発で現在はロンドンなどでデジタルレストランを展開する Taster が2,700万ユーロ(約40億円)を調達した。彼らが、ゴーストレストランやクラウドキッチンではなく、敢えてデジタルレストランという表現で自らを呼ぶのは、どこかのブランドの裏方として調理リソースを提供するだけでなく、自ら新しいブランドを構築しようとする姿勢の表れだろう。ヨーロッパを代表するフードデリバリ「Deliveroo」のパリ市内での売上では、Taster 傘下ブランドがマクドナルドやバーガーキングに続き3位の座につけている。

Digital Restaurants をそのまま社名に冠したスタートアップを始めたのが、今回で4度目のスタートアップに挑戦するペルーの連続企業家 Pedro Neira Ferrand 氏だ。起業家の海外展開を支援する組織「Endeavor」や「Founders Network」への参加を認められた彼は以前、ラテンアメリカ向けのデーティングアプリ「MiMediaManzana」を創業・経営していた(現在はシャットダウン)。

Digital Restaurants は、ペルーに拠点を置き、日系ペルー料理レストラン「Osaka」を南米主要都市で展開する MCK Hospitality と提携している。チキンサンドイッチの「Lucky’s Crispy Chicken」、ポケ丼の「Poke for the People」、ハンバーガーの「Black Burger」といったデジタルレストラン特化ブランドを展開。現在はペルーでのみサービスしているが、南米各国に事業拠点を持つ MCK との連携で、多国展開する場合にも食材調達などのオペレーションを組みやすい。

<参考文献>

【2号ファンド出資先その2】ブラジルの成功モデルは、コロンビアでタイムマシン経営が可能「Mono」

Image credit: Mono

中山氏は以前のインタビューで、南米では金融インフラは整っているものの、誰もが金融サービスにアクセスできる環境が乏しいと語っていた。既存の金融機関が面倒でやらないようなサービスを、彼らのインフラを使ってスタートアップが提供すれば、そこに大きな市場が生まれる可能性がある。その一例が、BVC が1号ファンドから投資した ContaSimples だ。現在の顧客は13,000社、年内にそれを3倍にまで増やす計画だ。同社は昨年末、ブラジルのフィンテック特化 VC である Quartz のリードで250万米ドルを調達した

この ContaSimples のコロンビア版とも言えるのが Mono だ。クレジットヒストリーは無いが、事業でカード決済の需要が高い起業家や個人事業主へのカード発行で成長している。メッセンジャーアプリ「WhatsApp」のみで銀行口座を開設でき、複数のデビットカードや会計 SaaS との連携が可能だ。Mono の4人の創業者の全員がこれまでにフィンテックスタートアップ経験者で、そのうちの2人は、かつて Y Combinator に採択されている会社の創業に関わった(2017年夏バッチ参加の tpaga)。

南米のデジタル銀行の分野ではブラジルの Nubank とアルゼンチンの Uala、決済分野ではウルグアイの dLocal やメキシコの Clip など、フィンテック業界からのユニコーンクラブ入りは増えつつある。さらにこれらのユニコーンの多くに共通して言えることは、早い段階でソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資参加している点だ。ソフトバンク・ビジョン・ファンドはミドルかレイターステージで出資する傾向にあるが、BVC はアーリーステージで未来のユニコーン予備軍にリーチできているのは興味深い。


BVC では今後、2号ファンドからブラジルのスタートアップ4社への出資も内定しているという。また、2016年8月にスタートした1号ファンドからはこれまでに12社に投資実行されているが、中山氏によれば、「その中からそろそろイグジット案件が出そう」とのことだ。1号ファンドのポートフォリオには、給与担保ローン自動化の bxblue、前述した ContaSimples、効率的な農薬散布を行うドローン技術を開発する ARPAC などがある。

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中山充氏率いるブラジル向けシード特化「BVC」、2号ファンドを組成——1号投資先の好調ぶりも明らかに

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2019年のブラジルのスタートアップへの VC 投資額は27億米ドルに達し、 日本のそれを30%ほど上回った。この年ユニコーン入りしたスタートアップの数では日本に若干及ばなかったものの(ブラジル3社増、日本4社増)、地元スタートアップ調査プラットフォーム「Distrito」が今年年初に発表したところでは、2020年にユニコーン入りするブラジルのスタートアップは10社ほどになると見られている。世界的…

BVC の中山充氏
Image credit: Brazil Venture Capital

2019年のブラジルのスタートアップへの VC 投資額は27億米ドルに達し、 日本のそれを30%ほど上回った。この年ユニコーン入りしたスタートアップの数では日本に若干及ばなかったものの(ブラジル3社増、日本4社増)、地元スタートアップ調査プラットフォーム「Distrito」が今年年初に発表したところでは、2020年にユニコーン入りするブラジルのスタートアップは10社ほどになると見られている。世界的に見ても、ブラジルはアメリカや中国に続き、ドイツと並んで世界で3番目にユニコーンの多い国だ。

世界的スタートアップカンファレンス「WebSummit」も先週、2022年に東京とあわせてブラジルに進出することを明らかにした。ブラジルにおけるスタートアップ熱の高まりを考えれば、これは当然の成り行きだろう。しかし、日本からブラジルへの投資やスタートアップシーンが語られることはあまり無い。ポルトガル語という言葉の壁、地球の真裏という遠さ、タイムゾーンが日本と完全に逆転してしまうといった点が、コミュニケーションのハードルを高くしているのかもしれない。

しかし、そんな中でも、日本とブラジルという2つの市場を結ぶ上で、2つのファンドの存在が際立っている。一つは、2019年3月に組成された Softbank Innovation Fund のラテンアメリカに特化したファンド。ラテンアメリカ向けに50億米ドルの規模で組成されたこのファンドは昨年、スタートアップ17社と VC2社に対して、それぞれ1億米ドル〜1.5億米ドルを出資したが、今年年初の段階で同程度のチケットサイズで年内に650社に出資することを明らかにしていた

Softbank Innovation Fund のラテンアメリカ特化ファンドは、そのサイズから言って、レイターステージのスタートアップの IPO でイグジットすることを狙ったものだ。一方で、もう一つのファンドは、サイズから言えば数百分の一にも及ばないが、まだ、地元 VC にさえ見出されたか見出されていないかのシードスタートアップに出資する Brazil Venture Capital(以下、BVC と略す)。BVC を率いるのは、日本でも自らスタートアップ起業の経験のある中山充氏だ。

<関連記事>

<参考文献>

1号ファンドからは12社に出資——うち8社は次ラウンドへ進み、2社はブレークイーブン達成

左から:農業情報設計社 CEO 濱田安之氏、ARPAC CEO の Eduardo Goerl 氏、BVC の中山充氏
Image credit: Brazil Venture Capital

一昔前のインドや東南アジアもそうであったように、ブラジルにはシード向けファンドがまだ少ない。2018年にブラジルからニューヨーク証取や NASDAQ に上場するスタートアップが出始め(決済スタートアップの PagSeguro、学習システムの Arco Educação、フィンテックスタートアップの Stone Pagamentos など)、これを皮切りにレイター特化の大型ファンドがこぞってブラジル市場に参入した。

ファンズ・オブ・ファンドやイグジットした起業家による、エンジェル投資やシード投資が増えつつある日本とは対照的な環境だ。そんな中で、日本からの資金をバックにシード投資に特化して2016年8月にスタートしたのが BVC の1号ファンドだ。

BVC の場合、LP の多くは日本のエンジェル。規模は小さなものだが、かなりアーリーの段階で出資することができたので、少額ながらリードを取らせてもらえることが多かった。資金が尽きてきて早々に次のラウンドに行こうとするスタートアップにも、繋ぎでフォローオン出資し、その後半年くらいでトラクションを出せるよう頑張ってもらい、一定のバリュエーションに達したところで次のラウンドに臨んでもらう、ということにも貢献できたと思う。(中山氏)

事実、同社が1号ファンドから出資したスタートアップ12社のうち、8社は次のラウンドへと進んでおり、残りのうち2社はすでにブレークイーブン(損益分岐点)に達しているそうだ。このうち、給与担保ローン自動化の bxblue や企業向けプリペイドクレジットカード事業を営む ContaSimples といったスタートアップは、彼らが Y Combinator のプログラムに採択される前の段階で BVC が出資しており、現地に太い起業家・投資家人脈を持つ中山氏の情報力を窺い知ることができる。

銀行口座やクレジットカードを持っていない人が多いので、金融包摂(Financial Inclusion)を提供できるスタートアップの可能性があるという点では、アジアやアフリカにも似ているかもしれない。しかし、これらの地域とブラジルが違うのは、すでにインフラは整っているという点。インフラはあるので、そこにアクセスさせてあげるサービスさえ提供できれば、新たな事業機会を創り出しやすい。一からインフラを作るとなるとスタートアップにはしんどいが、ブラジルはそこはやりやすいと言える。(中山氏)

bxblue が提供するのは、ブラジルの既存の銀行が提供してこなかった公務員や年金受給者への貸倒リスクの低い天引きローン。同社はブラジルの複数の銀行と API 連携しており、ローン成約額のうちの一定割合を手数料として受け取るモデルで成功した。また、ContaSimples は、日本でクレディセゾンが出しているサービスに似ていて、クレジットヒストリーは無いが、事業でカード決済の需要が高い起業家や個人事業主へカード発行で成長。こちらも VISA と提携し、既存のクレジットネットワークを活用している。

ブラジルは農業大国であることから、BVC はドローンを農業へ応用するスタートアップへの投資も積極的だ。効率的な農薬散布を行うドローン技術を開発する ARPAC は、BVC の出資後、日本のドローンファンドから出資を得た。また、BVC の投資先ではないが、2015年の Infinity Ventures Summit in 京都の Launchpad で優勝した農業情報設計社は、ドローンファンドらから今夏資金調達に成功。BVC がブラジル進出を支援し、農業情報設計社のトラクター運転ガイダンスアプリ「AgriBus-NAVI」をポルトガル語に対応させた。

2号ファンドの組成——シード出資特化で、10億円規模

BVC が活動拠点を置くサンパウロ
Image credit: Wikimedia Commons

BVC は1号ファンドからの出資を終え、先ごろ2号ファンドを組成したことを明らかにした。ファンド規模は最終的に10億円程度になると見られる。シード投資に注力することは1号ファンドと変わらず、今回も LP の多くは日本のエンジェル投資家が占めているようだ。以前に比べれば、ブラジルのシードスタートアップのバリュエーションも上がる傾向にあるが、1号ファンドよりもファンド規模を大きくしたことで、有望スタートアップへのフォローオン出資がやりやすくなるだろう、と中山氏は期待を滲ませる。

ブラジルでは今年、中央銀行が政策金利(SELIC)を引き下げたこともあり、ファミリーオフィスなどの新規参入が促され、今後さらにベンチャーキャピタル市場は活況を呈するとみられる。こういったベンチャーキャピタルやファンドは、投資に対して、より高い収益を確保しようとする意図が働くので、レイターよりシードへ資金流入が増すことにも貢献するだろう。ブラジルから今後さらに、どんなグローバルスタートアップが生まれてくるか興味深い。

<参考文献>

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Facebookが決済事業で攻めるのは「ブラジル」、WhatsAppペイメント開始へ

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FacebookによるWhatsAppのペイメント機能実装の最初の舞台はブラジルになった。 この決済機能は、2018年に初めて導入された統一決済サービス「Facebook Pay」をベースとしている。当時同社は、同機能をWhatsAppやInstagramなどのアプリ群全体で提供する計画だと述べていた。 今年初め、インドの現地規制当局の承認を得て、WhatsAppにペイメント機能が加わるとのニュー…

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Facebook PayをベースとしたWhatsAppの新決済機能

FacebookによるWhatsAppのペイメント機能実装の最初の舞台はブラジルになった。

この決済機能は、2018年に初めて導入された統一決済サービス「Facebook Pay」をベースとしている。当時同社は、同機能をWhatsAppやInstagramなどのアプリ群全体で提供する計画だと述べていた。

今年初め、インドの現地規制当局の承認を得て、WhatsAppにペイメント機能が加わるとのニュースが流れたが、あれからインドのWhatsApp Payはプライベートベータ版のまま音沙汰がない。ブラジルでのローンチは、WhatsAppペイメントが初めて一国全土にサービスを提供する機会だ。さらにいえば、これはFacebookが2014年の約190億ドルでの買収以来苦しんできた、同アプリの収益化という目標を達成するための新たなチャンスだといえる。

Facebook Payは今の時点で世界約40カ国で利用可能だが、その他のほとんどの市場ではFacebookのメインアプリしか提供されていない。唯一の例外は、FacebookのMessengerアプリでも本機能を利用できる米国と、WhatsAppでの利用を可能にしたブラジルだ。WhatsAppの広報担当者は、ペイメント機能は将来的により多くの国で利用可能になると述べているが、いつどこで利用できるかは明らかにしていない。

本日より、ブラジルの誰もがWhatsAppを使って、地元の企業から商品を購入したり、友人や家族に送金したりすることができるようになった。サポートは当面の間、MastercardとVisaの両方の決済ネットワーク上のBanco do Brasil、Nubank、およびSicrediに限定される。

WhatsApp-Facebook-Pay
Facebook PayをベースとしたWhatsAppの新決済機能

セキュリティに関していえば、WhatsAppは、カードの詳細はPCI規格に従って暗号化されており、ユーザーはFacebook PayのPINまたは指紋のいずれかを使用して各支払いを承認する必要があると述べている。

金儲け

約20億人のユーザーを持つWhatsAppは、世界で最も人気のあるSNSの一つである。しかし、Facebookは最近、WhatsAppのマネタイズを目的として、大企業からのAPIアクセスを収入源とするビジネス専用アプリを立ち上げたばかりである。

また、Facebookはメッセージングアプリへの広告導入を検討していると報じられているが、その正確な詳細はまだ明らかになっていない。ペイメントに進出することで、Facebookは企業に対し手数料を要求しマネタイズを図ることができるだろう。同社の広報担当者は、決済処理やチャージバック負担、事業者サポートなどを提供する代わりに、1取引あたり3.99%の手数料を徴収すると述べている。

決済はWhatsAppのEコマース化に置いて最後の1ピースだった。昨年WhatsAppが発表した機能ビジネスカタログでは、事業者が顧客とのチャットの中で商品を共有できるようになっていた。カタログは、ユーザーに対し製品写真、価格、説明、および購入を行うためのリンクを表示する。 すなわち、決済部分だけあれば、全てがWhatsApp内で完結するのだ。

なお、WhatsAppを通じてFacebook Payを利用しようとしている加盟店は、WhatsApp Businessアカウントを作成する必要があるという。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ソフトバンクビジョンファンドが南米特化ファンドーーブラジルのスマホローン「Creditas」に2.3億ドル出資

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ピックアップ:Japan’s SoftBank makes bet to challenge Brazil’s concentrated banking sector ニュースサマリー:ブラジル拠点のフィンテックスタートアップ「Creditas」は11日、シリーズDにて2億3100万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はソフトバンクビジョンファンドで、既存投資家…

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ピックアップJapan’s SoftBank makes bet to challenge Brazil’s concentrated banking sector

ニュースサマリー:ブラジル拠点のフィンテックスタートアップ「Creditas」は11日、シリーズDにて2億3100万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家はソフトバンクビジョンファンドで、既存投資家のVostok Emerging Finance、Santander InnoVentures、Amadeus Capitalも同ラウンドに参加している。

同社は不動産や車のローン貸し付けをオンラインで全て完結することが可能なサービスをブラジル国内向けに提供。今回調達した資金は、新たなクレジットラインやサービスのラテンアメリカへの展開に用いるとしている。

話題のポイント:ブラジルに対してフィンテックのイメージはそこまでないかもしれません。少しリサーチをしたところ、PwCが2018年に公開している「Brazil Fintech Deep Dive 2018」のレポートに面白いデータがあったのでご紹介します。

Capture
Brazil Fintech Deep Dive 2018

ブラジルでは国家資産の82%が同国における上位5銀行に預けられているそうです。これは世界でオランダに次ぐ第2位で、銀行に多様性がなく中央集権な体制になっていることが分かります。

では、ブラジルにおける銀行システムは成熟している(皆が銀行を容易に利用できる状態)かというとそうではなく、そこには貧富の格差という問題が隠れています。ブラジルにおける「Unbanked(銀行口座を持たない)」数は、世界銀行の調べによると国民全体の58%とされています。

Capture
Brazil Fintech Deep Dive 2018

さらにその58%の中で40%は貧困が理由に銀行機関へのアクセスができていません。ただ、銀行口座を持たなくとも全体の60%はインターネットへのアクセス(スマホ所持率)があるといった結果も出ており、ここにチャンスを見出したのがCreditasといえるでしょう。

同社は今回の調達を機に、ラテンアメリカ市場を狙うとも発言しています。以前「実はフィンテックの「聖地」なメキシコーー中央銀行がAmazonと共同でQR決済システム開発に着手」でお伝えしたように、近年ラテンアメリカにおけるフィンテックスタートアップやAmazonなどのエンタープライズがサービス展開を進めています。これまで米国や欧州が中心のフィールドという認識でしたが「Unbanked」というキーワードを軸としたトレンドが同市場で生まれていきそうです。

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ブラジルのHoobox Robotics、IntelのAIカメラと表情認識を組み合わせ車椅子ユーザの移動をサポートするキット「Wheelie」を発表

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表情で車椅子を操作できる AI システムを搭載した Wheelie を使い始めると面白いことが起こる、と Hoobox Robotics の CEO である Paulo Gurgel Pinheiro 氏は言う。 車椅子を前進させるためにはキスの表情をします。ユーザがキスの表情をしてはじめて車椅子が動き出します。ユーザはこれに喜びを感じて笑顔を浮かべます。ただ、笑顔は停止のサインでもあるので、車椅…

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表情で車椅子を操作できる AI システムを搭載した Wheelie を使い始めると面白いことが起こる、と Hoobox Robotics の CEO である Paulo Gurgel Pinheiro 氏は言う。

車椅子を前進させるためにはキスの表情をします。ユーザがキスの表情をしてはじめて車椅子が動き出します。ユーザはこれに喜びを感じて笑顔を浮かべます。ただ、笑顔は停止のサインでもあるので、車椅子は止まってしまいます。

Wheelie キットでは Intel RealSense 3D カメラを使って表情による電動車椅子の操作を可能にしている。このアイデアはブラジルの大学で Pinheiro 氏などが行った調査から生まれた。現在、米国で60人が最初のテストに参加している。

Pinheiro 氏によると、ユーザの1日の移動距離は平均約0.5マイルで、システムが受信するサインは400以上になるという。

Wheelie はもともと、顔または首より下を動かすことができない人たちに向けて開発されており、鼻または額にしわを寄せる、キス、ウィンク、眉を上げるなど、最大で10種類の表情を認識することができる。

facial-expressions.jpg

前進、バック、右折、左折にどのような表情を割り当てるかは、ユーザごとに設定することができる。

ユーザの大半は前進のサインとしてキスを設定します。ポジティブな表情ですし、何より簡単に覚えられますからね。ほとんどの人は、バックに舌を出す表情を設定しています。ただ、停止に関してはたいてい笑顔を設定していて、はにかみ笑いや満面の笑み、半笑いになることもあります。理由はわかりませんが、ユーザは笑顔で車椅子を止めるのが好きなようです。

他にも顔または首より下を動かせない人に向けて開発された車椅子はあるが、ほとんどの場合人体に取り付けられたセンサーを使っている

Wheelie の初期の所見と今後の計画は、12月3日に行われた国際障害者デーと、モントリオールで行われた NeurIPS の初日にて発表されている。

表情認識システムと、けいれんやせん妄を検知するセンサーは、サンパウロの Albert Einstein 病院でのテストにも使用されていると Pinheiro 氏は言う。

もし現在、表情認識システムの企業を経営しているなら、表情認識だけでは十分とは言えません。人間の行動も検知できるようにする必要があります。将来的には、多くの医療機器とヘルスケアアプリケーションになんらかの表情認識ソフトウェアが搭載され、表情を検知して、人間の行動を予測するようになります。

Wheelie は RealSense カメラだけでなく、OpenVINO コンピュータービジョンツールキットと Core プロセッサも使っている。Hoobox は Intel AI for Social Good イニシアチブのサポートを受けている。

社会貢献活動のために Intel が4月に立ち上げた AI for Social Good イニシアチブは、様々な問題の解決に取り組むスタートアップやプロジェクトをサポートしている。これまでのところ、中国の万里の長城の保護活動をサポートしている。また、自動化された温室で誰がもっとも効率的にきゅうりを栽培できるかというコンテストにも参加しており、これには Microsoft とTencent も参加している。

このイニシアチブを統括している Anna Bethke 氏は VentureBeat との電話インタビューで次のように語った。

National Spinal Cord Injury Statistics Center によると、米国では約28万8,000人に脊髄損傷があり、毎年約1万7,700人が新たにこの損傷を負っています。また、こうした損傷を持つ人たちにとって、身体を動かせることがクオリティ・オブ・ライフに大きな影響を与えることが様々な研究から明らかになっています。彼らは移動のために電動車椅子や介護士に頼る場面が多くなっています。

人工知能を使って障害を持つ人たちの自立を支援しようとしているのは Hoobox だけではない。

自律システムを搭載した車椅子が今年の夏に日本とシンガポールでデビューを飾った。一方、香港大学の Ming Liu 氏と IEEE Robotics and Automation Society は、既存の電動車椅子を改良して起伏の激しい路面でも走行できる方法を模索している。Liu 氏の研究室では様々なセンサーやコンピュータービジョンを使って、自動で階段を上ることができるシステムを開発した。

ロボット工学の知識を持った多くのスタートアップや企業が、移動の自由度を広げるための外骨格の開発に取り組んでいる

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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Didi Chuxing(滴滴出行)、ブラジルの配車サービススタートアップ99の買収を認める

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中国の e タクシー大手 Didi Chuxing(滴滴出行)は、同社がブラジルの配車サービス大手 99 を買収手続中であるとした先ごろの報道を認めた。買収条件詳細は、開示されていない。 今回の買収から数週間前、Didi Chuxing は40億米ドルの調達を発表しており、同社の累積合計調達金額は約200億ドルとなった。2013年に設立されたサンパウロ拠点の 99 は、これまでに Qualcomm…

中国の e タクシー大手 Didi Chuxing(滴滴出行)は、同社がブラジルの配車サービス大手 99 を買収手続中であるとした先ごろの報道を認めた。買収条件詳細は、開示されていない。

今回の買収から数週間前、Didi Chuxing は40億米ドルの調達を発表しており、同社の累積合計調達金額は約200億ドルとなった。2013年に設立されたサンパウロ拠点の 99 は、これまでに Qualcomm、ソフトバンク、そして Didi Chuxing など特筆すべき投資家から約2億4,000万ドルを調達しており、昨年1月には1億米ドルに上るシリーズ C ラウンドを実施した。

Didi Chuxing は2015年、互いに中国の配車アプリ競合だった Didi Dache(滴滴打車)と Kuaidi Dache(快的打車)が合併して生まれた。 Didi Chuxing は Uber に似て、カープーリング(乗合)、タクシー、運転士付き高級車など、スマートフォンを使った配車サービスを提供する。

Didi Chuxing の中心的な配車サービスは中国国内での提供に限られる一方、同社は主要な市場で Uber の顧客獲得を脅かすような、特定のターゲット市場に特化した投資戦略で提供エリアを拡大しつつある。昨年8月、Didi は中東、アフリカ、アジアの数十都市で人気を集める配車サービス Careem に出資、また、ヨーロッパやアフリカでサービスを提供する Taxify にも出資している。他にも、Didi はアメリカ国内で Uber にとって競合である Lyftインドの Ola、東南アジアの Grab に投資している。Uber は2016年、同社の中国部門を300億米ドルで Didi に事業譲渡している。

Didi は、同社が国際展開する計画を明確にしており、その計画は、99 の例で見られたように、最終的には完全買収に至るかもしれない大規模な投資を通じて進められていることが、明らかになった。

Didi の創業者で CEO の Cheng Wei(程維)氏は、次のように語っている。

グローバリゼーションは、Didi にとって最優先戦略です。AI 機能やスマート輸送ソリューションへの投資を強化し、多岐にわたる国際的な運営や提携を通じて、世界の輸送および自動車産業の変革を進めていきます。

今回の買収の結果、Wei 氏は Didi がラテンアメリカでの成長の加速を目指すことになるだろう、と述べた。

ブラジルで 99 の創業者やチームが達成した成功は、ラテンアメリカにおける起業家精神、イノベーションの精神を具現化しています。我々2つのチーム間の信頼関係を土台に、この新しいレベルでの統合は、より便利で付加価値の高いモビリティサービスをラテンアメリカにいもたらすでしょう。

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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企業向けにデータ・解析を提供するブラジル発のNeoway、米国進出を視野に4,500万ドルを調達

ブラジルで企業に対しデータやアナリティクスを提供する Neoway が、米国への展開を目指して、4,500万ドルを調達したことを発表した。米国の QMS Capital がこの調達ラウンドを主導しており、既存の投資家である Accel、Monashees、Endeavor Catalyst も参加している。PointBreak と Pullux も新たに投資家として加わった。 ブラジルのフロリアノ…

ブラジル、フロリアノポリスにあるNeowayのオフィス
Image Credit: Neoway

ブラジルで企業に対しデータやアナリティクスを提供する Neoway が、米国への展開を目指して、4,500万ドルを調達したことを発表した。米国の QMS Capital がこの調達ラウンドを主導しており、既存の投資家である Accel、Monashees、Endeavor Catalyst も参加している。PointBreak と Pullux も新たに投資家として加わった。

ブラジルのフロリアノポリスに拠点を置く同社は、潜在的な顧客と幅広いマーケットに関する非常に詳細な情報を集め、キュレートすることによって、クライアントの営業管理を支援する。発表内容によると、Neoway は600の異なる情報源から3,000以上のデータベースを用いている。

CEO の Jaime de Paula 氏は、VentureBeat による独占インタビューで次のようにコメントしている。

企業は、今後誰に対して販売するのかというのを理解しているとは限りません。なので、彼らのターゲットをより洗練させるために、インテリジェントなデータを必要とします。私たちは、目的に応じて様々なソースから公開データを収集します。

たとえば、同社は交通局から情報を収集する。ブラジルの企業が所有している全トラックに関する詳細データがそこには含まれる。

この情報に基づいて、Raizen やShell は潜在的な顧客に対して燃料を販売できますし、銀行は不良債権を収集できます。(de Paula 氏)

Neoway は、ボットを使ってウェブ上をクロールし、価値ある情報を探し出す。同社が集めるデータの95パーセントは公開データで、5パーセントが提携先からもたらされるものだ。De Paula 氏いわく、有料サービスを利用中の顧客はすでに400以上であるという。ユニリーバやマイクロソフトのブラジルオフィスも顧客の一つのこと。インテリジェントデータの提供のみならず、Neoway は Microsoft Dynamics と統合しており、今年中に Salesforce 上で提供可能にしたいという。

(本記事は抄訳になります。)

【原文】

【via VentureBeat】 @VentureBeat

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中国事業を閉鎖した楽天、今度はブラジルでオンラインショッピングモールを開始

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【翻訳 by Conyac】 【原文】 マーケットが激戦区であることを理由に、中国のeコマースジョイントベンチャーであるLekutian(楽酷天)の閉鎖を楽天とBaidu(百度)が発表したのはつい先週のことだ。 しかし今日(原文掲載4月25日)、楽天は新たな巨大市場であるブラジルにオンラインショッピングモールをオープンさせた。新しいショッピングモールはRakuten.com.brでアクセスでき、今…

【翻訳 by Conyac】 【原文】

マーケットが激戦区であることを理由に中国のeコマースジョイントベンチャーであるLekutian(楽酷天)の閉鎖を楽天とBaidu(百度)が発表したのはつい先週のことだ。

しかし今日(原文掲載4月25日)、楽天は新たな巨大市場であるブラジルにオンラインショッピングモールをオープンさせた。新しいショッピングモールはRakuten.com.brでアクセスでき、今のところブラジルの小売店から幅広い種類の商品(電化製品、本、衣服等)を提供している。

ブラジルには現在、2億300万人の全人口の約39%にあたる7900万のインターネットユーザがいる。[1]. これから多くの人がオンラインに流れるにしたがって、ネットビジネスにはまだまだ成長が見込まれる。

楽天はブラジルNo.1のオンラインショッピングモールを目指すとしている。消費者に、日本を含む他の地域の楽天サイトなどのグローバルeコマースネットワークへのアクセスも提供する予定だ。楽天のCEOである三木谷浩史氏は付け加える。

「私たちのオンラインショッピングモールを通して、ブラジルの人々の生活に楽しく魅力的で便利な購買経験を提供し、豊かにする事を目指します。楽天はインターネットの力を使って、売り手と買い手に力を与え、ブラジルのeコマースの成長に貢献します」。

楽天がブラジルのeコマースサイトであるIkedaを買収した昨年夏、同社はブラジルのeコマースに毎年18%づつの成長が予測されると言及した。その数ヶ月後の9月、Ikedaは名前を楽天ブラジルに変更し、楽天ショッピングを直後の11月にβ版としてローンチした。

新しいショッピングモールに加えて、楽天ブラジルはIkedaのSaaSサービスを引き継いだ楽天ECサービスも提供する予定である。


1. これはInternet World Statsによる。

【via Tech in Asia】 @TechinAsia

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ブラジルと中国のネット市場、まだまだ参入の余地はある?

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【翻訳 by Conyac】 【原文】 「この投稿はゲストエディターであるMarc Violo氏 (mviolo@mac.com)によって書かれている。彼は2008年から中国に滞在し、デジタルマーケティングコンサルタント、Brazil IABのAdNetworks Committee取締役をつとめるEdvaldo Acir氏(edvaldoacir@uol.com.br)、ニューヨーク、サンパウロ…

【翻訳 by Conyac】 【原文】
「この投稿はゲストエディターであるMarc Violo氏 (mviolo@mac.com)によって書かれている。彼は2008年から中国に滞在し、デジタルマーケティングコンサルタント、Brazil IABのAdNetworks Committee取締役をつとめるEdvaldo Acir氏(edvaldoacir@uol.com.br)、ニューヨーク、サンパウロをベースとするデジタルマーケティングのプロであるAndre Bodowski氏(bodowski@yahoo.com)らと共にTencentの数々のデジタルプロジェクトに携わってきた。」

ブラジルと中国は地域の経済成長を牽引する存在であり、言葉、文化、政情や経済システムは違うものの両国のインターネット市場の状況には多くの類似点がある。

多くの大きなインターネット関連会社はすでに自らの地位を確立し、重要なマーケットシェアを握っている。しかし、これら2つのBRICへの投資を検討している企業には、そのマーケットから利益を生む機会が十分にある。インターネットの数字に基づいて比較すると、投資分析の参考になり決断の手助けになるだろう。

2011年にブラジルはイギリスを抜き、経済規模では世界第6位の国になりつつあるところで幕を閉じた。Ibope/Nielsen Research Center によれば、現在ブラジルのインターネット市場は7400万人規模であり、結果として多数の国際企業からの投資を獲得している。

最近ブラジルに参入したしたFacebookやNetflix、Amazonといった企業は、Google、Yahoo、Microsoftなど数年前にブラジル市場に参入した企業と市場の奪い合いをしている。それに加え、地元企業の先駆けであるUOL、Globo.com、IGおよびTerra Networksも巻き込んでの競争となっている。

中国のネットユーザーが世界最大規模の4.57億人(Incitez.com)を誇っているが、市場に参入した外資企業はそれぞれの失敗劇を繰り広げている。世界の大企業であるEbay、Googleやさらに最近登場したGroupon、およびその他の小規模企業は中国での安定した経営という点では困難に直面している。

中国のインターネット市場で成功するために覚えておくべき事は、企業のローカル化である。その国の優秀な人材を階級の至るところから雇い、ローカル視点で戦略を立て、自国や他の国で成功したビジネスモデルを持ち込まないようにすることである。

宣伝費用

ブラジルのIAB (Interactive Advertising Bureau)は最近、オンライン広告費用についての詳細な調査を発表し、新しい項目を追加するとともに過去の見通しを拡大した。以前は、IABは費用としてディスプレイメディアのみを対象と考えていた。今ではブラジルのサーチエンジン(Ask,Bing,Google,Yahooなど)も費用調査の対象としている。

サーチエンジンはデータを各機関に開示しないので、ブラジルIABはブラジルの広告代理店や広告主からのアンケートをもとに費用の予測を作っている。さらに、ブラジルのIAB調査投資ガイドラインおよびブラジルと類似したマーケットからのデータも参考にしている。

最近の調査によると、ブラジルのオンライン広告費用の約50%は検索に費やされ、ディスプレイが残り半分を占めている。調査によると、オンライン広告のブラジルでの費用は2011年には$3,100,000に届くと予想され、国内の広告マーケットの10%のシェアを占め、2010年と比べて25%の成長率が見込まれている。

ブラジルのオンライン宣伝市場と比べると、中国のサーチエンジンでは広告費が明確ではなく、宣伝主たちから敬遠されている。それよりも可能性を秘めた市場がモバイル宣伝の分野である。

3.03 億人のモバイルインターネットユーザーまたは66%のユーザー人口により、宣伝する側もモバイル広告の発展につながるネットワークに注目し始めている。最近の市場に対する投資は、世界の広告ネットワークを牽引する企業の一つであるInMobiで、中国の地元企業であるMadHouseなどと競合するため、中国投資の強化、新しいオフィスの設置などに注力している。

デジタル配分

社会的な不平等もまた、ブラジルと中国のデジタル分野でたどることができる。ブラジルでは、最貧民層の10%のうち 0.6%だけがインターネットにアクセスできるのだ。富裕層の10%のうち56.3%はインターネットにアクセスしている。Ibope/Nielsenに よって行われた調査によると、地域別結果は南部(25.6%)、南東(26.6%)となっており、北部(12%)と北東(11.9%)との違いは明らか である。中国においてはこうした差異はブラジルほど明らかではない。富裕層の住まう上海や北京では34%もの市民がオンラインとなっており、発展の 遅れている貧民層の地域のインターネット浸透率は28%となっている(Incitez.com)。

ソーシャルネットワーキング部門を見てみると、両国を通じて明瞭なことは、人々のマイクロブログ中毒者数の上昇であろう。Mercopress によると、ブラジルはいまだTwitter浸透率の高い国(24%)として上位3位に位置しており、中国は史上最も速いペースでマイクロブログが成長している国として取り上げられている。中国で最前線を行く情報ポータルの1つ Sina が、2009年8月より開始したTwitter類似サービス「Weibo」は、既に富裕層の市民の24%が利用しており、現地の最大手ビジネスインテリジェンスプロバイダーのCICによると、この数字は 2億5000万ユーザーに値するという。

クローンと思われていた Weibo はすぐに革命的なサービスとなり、今ではTwitterの模範サイトであり、また第3者の動画や画像の統合サービスも参考にしている。ユーロ圏の問題と米国の成長低迷をもってしても、ブラジルの経済成長は継続するだろう、という意見が囁かれている。それに加え、2014年のサッカーワールドカップと2016年の夏のオリンピック開催の双方のブラジルでの開催が決定している。これによってオンラインの広告経費はうなぎ登りするだろうと予測されている。ラテンアメリカのは大の経済成長年を2012年に迎え、新しく重要なデジタル関連企業の参入が期待される。

数字からも明白だが、中国は投資の機会で溢れ返っている。Eビジネスの開発を例にとってみると、工業情報化部宣伝部のDong Baoqing次長は、「中国におけるEコマースの売上高は、2011年から2015年の間、毎年少なくとも32%の成長を遂げるであろう。我々は、 2015年の取引高として18兆元(2.8兆ドル)を見込んでいる。」

しかし、中国で収益を見込める企業の開設を成功させるには、まず市場について完璧に勉強し理解することが必要である。中国の古くからのことわざにあるように、郷に入れば郷に従え(入乡随俗)である。これは両国に言えることであろう。

[Image courtesy of democraciapolitica]

【via Technode】 @technodechina

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