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CES 2021は完全オンライン化へ

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CES 2021は完全デジタル化される見込みだ。参加者をパンデミックから守る唯一の方法はそれしかないと判断された。 全米民生技術協会(Consumer Technology Association:CTA)が主催するCESは世界最大のテクノロジーショーであり、毎年1月に約18万人をラスベガスに動員する。しかし、CTAのCEOであるGary Shapiro氏はVentureBeatのインタビューに対…

CES 2020
Image Credit: Dean Takahashi

CES 2021は完全デジタル化される見込みだ。参加者をパンデミックから守る唯一の方法はそれしかないと判断された。

全米民生技術協会(Consumer Technology Association:CTA)が主催するCESは世界最大のテクノロジーショーであり、毎年1月に約18万人をラスベガスに動員する。しかし、CTAのCEOであるGary Shapiro氏はVentureBeatのインタビューに対し、2021年のCESは物理的なイベントを行わない予定だと述べた。CESで大量のプレス、技術愛好家、バイヤーらに次期製品を紹介するマーケティング担当者にとって大打撃となりそうだ。

Shapiro氏によると、出展者、参加者、プレス、技術リーダーがオンライントークやバーチャルミーティングを通じて互いに交流できる予定だという。CTAは1万人以上との話し合いを経てこの決定を下した。Shapiro氏は多くのCEOがパンデミックへの対応を理解したと語っている。

なんとかして1月までに事態が収束しないかと願っていました。しかし、安全なワクチンが1月までに広く入手可能になることはないだろうと予想されます。理事会で焦点となったのは「すべきことは何か?」ということです。私たちは財政的なベストではなく、今すべき正しい行いに基づいて決定を下しました(Shapiro氏)。

Shapiro氏の妻は医師であり、新型コロナウイルスに感染したという。Shapiro氏自身は感染していないが、440万人以上が感染し15万人以上が亡くなった米国の厳しい状況を理解しているという。

ワクチンなしにCESを物理的に開催することは不可能です。CESは主に屋内で行われます。財政的に決断するのなら開催したでしょう。(しかし物理的イベントの中止によって)出展者も参加者も独自に計画を立て、CESと自らのデジタルプレゼンスについて考え直す機会を得ることができます(Shapiro氏)。

何千人もの出展者がすでに登録を済ませており、おそらく数万人の人々で賑わうと予想される。CTAはパンデミックをさらに拡大させる原因を作ることを避けたいとしている。

また、CTAは早期にピボットすべきだと考えた。Shapiro氏はGoogleが従業員の在宅勤務を2021年夏まで続けることを発表したことを挙げた。今夏のウイルスの第二波により、企業や組織らはまだ当面は集まりをもつことは安全ではないと慎重さを強めている。

デジタル化計画

CTAのCEO、Gary Shapiro氏(CES 2020にて)
Image Credit: Dean Takahashi

オンライン化されてもCESの基調講演は行われ、自宅やオフィスなど安全な場所で視聴することができる。50年以上に渡るCESの歴史の中で完全オンライン化されるのは初めてであり、大きな変化となる。CES 2021は2021年1月第1週に開催され、CES 2022は物理・デジタルのハイブリッドイベントとなる予定。

2021の経験を踏まえ、2022はさらに強化したデジタルイベントとラスベガスとのハイブリッドイベントにする計画です(Shapiro氏)。

チームは消毒剤、マスク着用の義務化、検査、物理的なバリアなど感染予防策について多くの時間を費やして検討したそうだ。だが多くの企業が従業員を職場に戻す準備をしているため、検査キットが不足しているとShapiro氏は指摘した。3月に積極的なデジタル拡張に取り組み始めたが、物理的な要素の取りやめにはさらに時間がかかったという(VentureBeatはCESのメディアパートナーであり、筆者はCESに対して物理的イベントの中止を助言した)。

私たちはデジタルイベントの可能性に非常に興奮しています。誰でも参加することができます。テック業界では5G、AI、自動運転車、ドローン、医療テックなど、多くのことが起こっています(Shapiro氏)。

一方でCTAは7月27日、多くの医療・テック企業を招き、テクノロジー開発によって今後のパンデミックに対処することを目的とする「Public Health Tech Initiative」を立ち上げた。

ヘルスケアテクノロジーは多くの成功を収めてきました。このイニシアチブの焦点は、新型コロナウイルス後の世界的な医療危機にどんな計画を立てられるだろうか、ということです(Shapiro氏)。

CES 2020はパンデミックを拡大したのか?

CES 2020への入場を待つ群衆
Image Credit: Jeremy Horwitz/VentureBeat

世界中から18万2,000人以上もの人々が集まったことから、CES 2020が米国での新型コロナウイルス感染拡大の一因になったのではという意見がSNSに上がっているが、CTAの調査によると、ラスベガスで最初に確認された感染例はCESのずっと後、3月だった。

誰も感染源にはなりたくないですから、心配していたことは確かです(Shapiro氏)。

彼は航空会社やホテルは言うまでもなく、CESから収益を得ている多くのベンダーに今回の決定が与える影響について「胸が痛みます」と述べた。彼はCTAと市やベンダーとの間に契約上の問題が発生するかどうかについては明らかにしなかったが、ほとんどの契約には「不可抗力」条項があり、パンデミックのような異常事態のために契約を破ることは可能だとしている。CTAは来週あたりにフォローアップ会見を開く予定だが、結論は明らかだろう。

この場合、安全なイベントを開くことは不可能です(Shapiro氏)。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳です

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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ホテル業界で始まるUberEats化、注目すべき「バーチャル・ルームサービス」モデルとは

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実店舗を持たず、「UberEats」「Postmates」「Doordash」に代表されるフード配達アプリ上でメニュー展開をする業態は「ゴーストレストラン」と呼ばれます(バーチャルレストランなどとも時折呼ばれます)。 ウェイトレスを雇用する必要がなく、調理場所さえ確保してしまえば、オンラインで出店が可能。経営のスリム化が図れます。人との接触が憚られる時勢に最適なソリューションとして世界中で認知・利…

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Butler Hospitality ウェブサイト

実店舗を持たず、「UberEats」「Postmates」「Doordash」に代表されるフード配達アプリ上でメニュー展開をする業態は「ゴーストレストラン」と呼ばれます(バーチャルレストランなどとも時折呼ばれます)。

ウェイトレスを雇用する必要がなく、調理場所さえ確保してしまえば、オンラインで出店が可能。経営のスリム化が図れます。人との接触が憚られる時勢に最適なソリューションとして世界中で認知・利用が高まりました。Uber創業者のTravis Kalanick氏も、同社退職後の今は「CloudKitchens」を立ちあげ、フード配達市場へ進出しています。すでに同社は50億ドルの企業価値がつけられているとのことです。

そして今、ゴーストレストランの業態をホテルに持ち込んだ事業モデルに注目が集まっています。新たなホテルビジネスを展開するのが「Butler Hospitality」。同社がニューヨークで2015年に創業し、7月10日1,500万ドルの資金調達を発表しています。

従来、ルームサービス経由で料理を注文する場合、サービス料金として数十ドルの非常に高額な料金がかかっていました。人件費が高い一方で注文量が少ないために、料金は高止まりせざるを得ないジレンマが起こってしまうケースです。

ルームサービスを頼むより、近くのレストランへ宿泊客が自ら出向いて料理を調達した方が格安に収まる場合もしばしばですが、見知らぬ土地であったり、ホテル周辺にレストランがないような場合は、渋々ルームサービスを頼まざるを得ない状況になります。

そこで活躍しているのがButler Hospitalityです。同社はバーチャル・ルームサービスを展開しているのですが、これがなんとホテル内のレストランを買収して自社事業として運営するモデルなのです。できたての料理を近隣30分以内で配達できるホテルに届ける、ルームサービス特化のフード配達事業を立ち上げています。

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Butler Hospitality ウェブサイト

ホテルとは完全別運営の、配達特化のレストラン「ゴーストレストラン」として事業を独立させており、配達距離の短いルームサービスを提供。Butler Hospitalityと提携するホテルは、従来より安い、できたての料理を宿泊客に提供できるようになります。自社でスタッフを抱えることもなく、月額利用料をButler Hospitality側に支払う形式になるため、コスト予測も容易にできるようになります。

一方、Butler Hospitality側に求められるのは需要予測です。UberEatsのように、配達需要・距離・時間でデリバリー料金が変動するダイナミック・プライシングとは違い、ルームサービス料金は一定である必要があります。この点を加味した上で、適切な配達拠点・料金設定が必要となります。

近隣ホテルと提携できているのはレストランを買収しているためです。運営を完全に独立させているため、レストランが置かれているホテルにサービスを特定させる必要がありません。売上の悪いホテルレストランを買収し、運営手法含めリブランドしながらネットワーク網を増やす、巧みなビジネスモデルと言えるでしょう。

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Butler Hospitality ウェブサイト

さて、Butler Hospitatlityの真価はパンデミックで発揮されています。先述したように、同社のレストランはホテルオーナーやビルテナントとも独立しています。そのため、率先してニューヨーク市内で日々必死になって働くエッセンスワーカーを支援する動きを見せています。「Businesswire」によると、医療従事者、隔離された高齢者、コロナ患者、パートナーホテルに滞在する軍人などに17万5,000食以上の食事を届けたとのことです。

コロナ禍、空回りのレストランを持つホテル事業者がButler Hospitalityと同じ事業を地域で展開することも十分考えられるでしょう。地域のエッセンシャルワーカー向けにサービス業態を変えることで、社会の共感性を得やくなるかもしれません。

確かに消毒作業のコストはバカにはなりませんが、この非常時に最前線でウィルス感染のリスクを被る人たちの受け皿の一つとなるアイデアとなるかもしれません。地域の医療機関や教育機関、行政から収益化することで、エッセンシャルワーカーを支える生活インフラ事業としてホテル事業を転換できる可能性もあると感じます。

宿泊料からの収益と比べれば微々たるものかもしれませんが、ホテル業界の生存戦略を考える上で、そして雇用を守る上で考えられる一つのソリューションではないでしょうか。

ニッチなデリバリー業態で成長を続けているのがButler Hospitatlityであり、毎年収益が2倍で増加しているレストラン・ネットワーク事業です。稼働が下がっている、ホテル内レストランを新たな事業として生まれ変わらせるモデルは日本でも十分に応用が効くかもしれません。

Butler Hospitatlityが提供するのはルームサービスですが、提供範囲およびレストラン買収・配達拠点を広げて一般ユーザーにも配達は可能でしょう。東京以上に状況が厳しいニューヨークから、新たなビジネスが芽を出してます。

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レストランの安全な再開を支援するテクノロジーたち

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新型コロナウイルスの流行でソーシャルディスタンシングが取り入れられたことにより、オンラインでの売り上げが大幅に増加している。実店舗型のビジネスは迅速な移行を迫られ、配送業界や店頭受け取りサービスがたいへんな盛況となっている。 パンデミックは小売業界に消せない爪痕を残した。J.C. Penneyなど、多くの有名小売業者が破産を申請。Microsoftはすべての実店舗を永久に閉鎖すると発表した。店内飲…

Deliverooの「テーブルサービス」

新型コロナウイルスの流行でソーシャルディスタンシングが取り入れられたことにより、オンラインでの売り上げが大幅に増加している。実店舗型のビジネスは迅速な移行を迫られ、配送業界店頭受け取りサービスがたいへんな盛況となっている。

パンデミックは小売業界に消せない爪痕を残した。J.C. Penneyなど、多くの有名小売業者が破産を申請。Microsoftはすべての実店舗を永久に閉鎖すると発表した。店内飲食型のレストランは集配サービスを取り入れざるを得なくなった。そして、ロックダウンが緩和されて世界が通常を取り戻すにつれ、人々が安全に食事をするためにはテクノロジーの果たす役割が重要となっている。

テーブルサービス

Amazonが支援するDeliverooは7月第1週、モバイルアプリの新たなオプションとして、レストランが顧客の注文を受けたり来店客が決済したりすることができる「テーブルサービス」を発表した。現時点では来店客向けのデジタルメニューと決済サービスのみだが、レストランは今後、通常の手数料のみで宅配ネットワークを利用できるようになる予定だ。同社は新規登録店が増えれば宅配ネットワークの利用も広がると見込んでこのサービスの手数料を0%にしているものと思われる。

マクドナルドは新型コロナ流行のずっと前から独自のアプリでいくつかの市場においてテーブルサービスを提供していた。「ファーストフード」と「テーブルサービス」は奇妙な組み合わせのように思えるが、現在の世界ではこのテクノロジーは極めて意義深いものである。

顧客が店内でコーヒータイムやランチを楽しめるように、レストランはさまざまなテクノロジーを駆使している。急激に広まっているQRコードメニューもその一つだ。客は店先やテーブルに貼られた四角いシールをスマートフォンでスキャンし、メニューを読み込むことができる。

決済については、PayPalが最近、28の市場においてQRコードによる非接触型決済をロールアウトした。ファーマーズマーケット、カフェ、その他さまざまな施設で最低限の接触のみで決済をすることができる。

この他にも店と客の双方が安全な距離を保てるようにするプラットフォームとして、TableDropが登場した。このサービスに登録しているレストラン、バー、カフェなどの店舗にユーザが入店すると、位置情報から自動的にその店のメニューを読み込んでくれる。

世界の情勢は相変わらず大きく変化し続けているが、安全な方法で、できるだけ早く社会を回復させようという意欲は高まってきている。テクノロジーが果たす役割が非常に大きいことは明らかだ。

※本稿は提携するVentureBeat記事の抄訳になります

【via VentureBeat】 @VentureBeat

【原文】

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店舗マネジメントツール「はたLuck」開発・運営が7.6億円の資金調達

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店舗マネジメントツール「はたLuck」を提供するナレッジ・マーチャントワークスは5月22日、既存投資家であるGMO VenturePartnersに加え、31VENTURES等を引受先とする、総額7億6000万円の第三者割当増資を公表した。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up シリーズBラ…

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店舗マネジメントツール「はたLuck」を提供するナレッジ・マーチャントワークスは5月22日、既存投資家であるGMO VenturePartnersに加え、31VENTURES等を引受先とする、総額7億6000万円の第三者割当増資を公表した。

シリーズBラウンドに参加したその他の企業は薬王堂、GYRO HOLDINGS、ブレインパッド、ダブルシャープ・パートナーズの各社と、個人投資家として片山晃氏、武下真典氏、藤野英人氏が参加した。

はたLuckは、店舗内の情報共有や教育・評価、シフト管理等を搭載した店舗マネジメントツール。今後は、感染症拡大後の社会を見据え、より高い生産性を求められるようになった店舗サービス業に対して、統合的なソリューションを提供できるよう機能を拡張していくという。

具体的にはアプリから取得できる店舗内のコミュニケーション・マネジメントデータだけでなく、顧客の購買プロセス、売り場づくり、販売方法などあらゆる情報をデータ化し、連動・分析できるようなデータベースプラットフォーム構築を目指す。

via PR TIMES

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AIカフェロボット「New Innovations」、三菱地所と実証実験開始

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AIカフェロボットを開発するNew Innovationsは3月24日から三菱地所との実証実験を開始する。同社が開発する無人カフェロボット「root C」を東京・丸の内エリアの新東京ビルに設置するもの。需給予測AIによって待ち時間を最短で、かつ一人一人に好みのコーヒーを提供する。 オフィスビルにおけるオフィスワーカーを中心とした消費行動のデータ取得とユーザー体験の検証を目的としており、実証実験は今…

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Image Credit : New Innovations

AIカフェロボットを開発するNew Innovationsは3月24日から三菱地所との実証実験を開始する。同社が開発する無人カフェロボット「root C」を東京・丸の内エリアの新東京ビルに設置するもの。需給予測AIによって待ち時間を最短で、かつ一人一人に好みのコーヒーを提供する。

オフィスビルにおけるオフィスワーカーを中心とした消費行動のデータ取得とユーザー体験の検証を目的としており、実証実験は今回で2回目。アプリによる購入が可能で、提供するコーヒーについても蓄積されたユーザーデータを元に改良している。また、ハードウェア面でも前回に比較して大幅なアップデートを行い、最大同時受け取り可能人数が20名となっている。

今回の実証実験での消費行動を踏まえ、将来的にはシングルオリジンの豆をリアルタイムで個人の嗜好や気分に合わせたブレンドを行うなど、さらなるユーザー体験の向上に努めるとしている。

via PR TIMES

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中国のLuckin Coffee(瑞幸咖啡)、米国で株主代表訴訟の調査対象に

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アメリカの法律事務所の少なくとも10社は3月6日、中国のコーヒーチェーン Luckin Coffee(瑞幸咖啡)に対し、同社の投資家に代わって調査を実施すると発表した。 重視すべき理由:コロナウイルスの大流行により、食品および飲料産業の大半が劇的に低迷する中、Luckinはすぐに米国規制当局の監視下に置かれる可能性がある。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、B…

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北京の Luckin Coffee(瑞幸咖啡)店舗
Image credit: TechNode/Coco Gao

アメリカの法律事務所の少なくとも10社は3月6日、中国のコーヒーチェーン Luckin Coffee(瑞幸咖啡)に対し、同社の投資家に代わって調査を実施すると発表した。

重視すべき理由:コロナウイルスの大流行により、食品および飲料産業の大半が劇的に低迷する中、Luckinはすぐに米国規制当局の監視下に置かれる可能性がある。

詳細情報:米国株主の権利訴訟会社は、同社が店舗ごとの1日あたりの売り上げ、商品ごとの純販売価格、広告費などを含む、いくつかの運用上および財務上の数字を正確に作成したかどうかの調査を発表した。

  • 参加した法律事務所は、Gross Law Firm、Pomerantz LLP、Schall Law Firm、Levi&Korsinsky LLP、Bronstein、Gewirtz & Grossman、LLC、The Law Office of Vincent Wong、The Klein Law Firm、Bragar Eagel&Squire、P.C. Law Offices of Howard G. Smithなど。
  • Luckinは、第1四半期の業績に対する新型コロナウイルスの流行の影響について、TechNode(動点科技)の問い合わせには応じなかった。
  • 米国のライバルであるStarbucksの見通しは、この流行がより広範な業界に与える影響について定量的なデータを与えるかもしれない。 1月以来、中国4,300店舗の半分を閉鎖したStarbucksは、3月に終了した四半期に少なくとも1年間オープンした店舗での中国の売上が約50%減少すると予想している。流行に起因する収益損失は、当期中に4億ドルから4億3,000万ドルに及ぶという。

背景:調査の申し立ては、コーヒーチェーンに不穏な動きがあるように聞こえるかもしれない。 1月下旬、Muddy Waters Researchは、89ページの匿名報告書をツイートし、詐欺まがいのいくつかの事例を伝えた。

  • 報告書では、1店舗における1日あたりの販売商品数は2019年第3四半期に少なくとも69%、第4四半期に88%増加しているものの、注文あたりの販売商品数は第4四半期に1.38から1.14に減少したと主張している。
  • 報告書を受けて、Luckinの株価は2020年1月31日に1株当たり3.91ドル、つまり10.74%下落し、1株当たり32.49ドルで取引を終えた。
  • 同社は2月4日に詐欺の申し立てに応じ、報告書に記載されているすべての告発を否定し、誤解を招き、欠陥があり、無益であると述べた。

【via TechNode】 @technodechina

【原文】

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スーパーマーケット版「Amazon Go」オープン日に行ってみたらただの無人コンビニ拡張版だった

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ピックアップ:Inside ‘Amazon Go Grocery’: Tech giant opens first full-sized store without cashiers or checkout lines   ニュースサマリー:米Amazonは25日、同社初となるキャッシャーレススーパーマーケット「AmazonGo Grocery」をシアトル市街にオープンしたことを発表した…

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オープンしたAmazon Go Grocery(筆者撮影)

ピックアップ:Inside ‘Amazon Go Grocery’: Tech giant opens first full-sized store without cashiers or checkout lines

 

ニュースサマリー:米Amazonは25日、同社初となるキャッシャーレススーパーマーケット「AmazonGo Grocery」をシアトル市街にオープンしたことを発表した。無人店舗の仕組みは同社が2018年1月に一般に公開した無人コンビニ「Amazon Go」と同じものを利用。そのため、入店の際はAmazon GoアプリよりQRコードを認識させることで入店できる。

店舗には肉や魚の生鮮食品などAmazon Goでは取り扱いが少なかった商品も取りそろえる。また、商品入れ替えのためスタッフはAmazon Go同様に常駐するという。

話題のポイント:2020年に入り、AmazonがAmazon GoやWhole Foodsを起点としたOMO戦略を進めていく報道が度々されていました。なかでもAmazon Goは、店舗数拡大の一手として空港をターゲットにした戦略をとるといわれ、データのタッチポイントを格段に増やす段階に入る年となるのでは、とされていました。

<関連記事>

しかし蓋を開けてみたら、Amazonの取った2020年の初手はAmazon Goを拡張したスーパーマーケット「Amazon Go Grocery」でした。取扱商品は格段にバラエティーが広くなり、アルコールや生鮮食品も見受けられ、利便性が大いに高くなったことは間違いありません。

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生鮮食品のバラエティーも豊富(筆者撮影)

1時間まで無料の駐車場が併設されていることや営業時間が日曜日から木曜日は23時まで、金土は深夜0時までと、米国のスーパーマーケットとしては夜遅くまで対応していることが特徴です。

ただ、まさにAmazon Goを「大きくしただけ」という表現で全て説明できてしまうように、無人コンビニの”利用体験”における変化はそこまで見受けられないと感じました。上述したように、基本的なテクノロジーはAmazon Goのものがそのまま利用されているため、以前からの利用者であれば体験に特段変化が無いのは当然です。

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アルコール類の取り扱いも。未成年が取り出した際の扱いが気になるところ。(筆者撮影)

さて、筆者はオープン初日に訪問したこともあり、客層はいわゆるテック系やメディア関係者が多いと予想していました。しかし、実際は驚くことに30代から60代までの幅広い家族・老夫婦がとても多いという印象を受けました。

店舗の所在地は、まさに住宅街の中心でダウンタウンから数十分の場所にあり30代の家族が多く見受けられるエリアなのですが、病院施設が多く構えているエリアでもあり多種多様な層の「通り道」であることが特徴です。敢えてダウンタウン中心ではなく、30-60代が自然と集まりやすく、それなりに裕福な層が多いからこそ出店場所として最適と判断したのかもしれません。

IMG_20200225_135740_MP
老夫婦も数多く見られた(筆者撮影)

下図の左上に見えるのが、Amazon Go Groceryのロケーションです。そこを起点に南下すると、Amazon GoとWhole Foodsまでもが点在しています。そのため、この周辺に住居を構えていると必然的に3店舗のうちのどれかを利用することになり、いずれの場合でもアマゾンとタッチポイントが生まれる仕組みとなっています。

Capture
Amazon Go Grocery, Whole Foods, Amazon Goが非常に近場に位置していることがわかる。

ただ、Amazon Go Groceryは少なくとも現在は「Amazon Go拡張版」であり購買体験は特にアップデートされているわけではありません。加えて、Amazon Go Groceryで取り扱う商品は限りなくWhole Foodsでも購入可能なものがほとんどなのが現状です。(GroceryではWhole Foodsブランドの商品も取り扱う)

そのため、各ブランドの線引きが曖昧となってしまう印象を受け、またGroceryもスーパーマーケットとしては大きいといえず、スーパーマーケットとしての満足度も中途半端な存在となってしまうことが危惧されます。

Capture
入り口と出口の改札を分けるスタイルはAmazon Goでは見受けらなかった。(筆者撮影)

とはいえ、明らかにAmazon Goと比較すればローカル住民が利用する理由として利便性の面では最適化されたことには間違いありません。Amazonが申請した特許に「手のひらPay」があることを以前報じましたが、こういった観点を組み合わせ今後体験のアップデートが実施される可能性は大きくあると思います。

筆者の考えとして、Prime会員であれば無料配達をしてくれるWhole Foodsがアマゾン会員の恩恵として最大の価値だと感じているのですが、今後アマゾンが「Amazon Go / Amazon Go Grocery」を利用する理由を提示してくれることを楽しみにしています。

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2カ月で開業可能、無人ホテルのHostyがKDDIとWiLから約6億円を調達

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無人コンパクトホテル「mizuka」を運営するHostyは1月31日、KDDI Open Innovation FundおよびWiLを引受先とするシリーズB投資ラウンドの完了を公表した。第三者割当増資によるもので、調達した資金は約6億円。出資比率などの詳細は公表していない。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けしま…

Screen Shot 2020-02-04 at 12.49.15 AM

無人コンパクトホテル「mizuka」を運営するHostyは1月31日、KDDI Open Innovation FundおよびWiLを引受先とするシリーズB投資ラウンドの完了を公表した。第三者割当増資によるもので、調達した資金は約6億円。出資比率などの詳細は公表していない。

訪日外国人のグループ旅行に注力するコンパクトホテルのmizukaは、ホテルの予約からチェックイン、ゲスト対応などの宿泊体験をオンライン化。スマートロックの活用などでフロント無人化の省力化を実現している。

また、設計や内装家具デザインのパッケージ化で最短2カ月でのスピード開業を実現し、2019年は新規16施設のホテルをリリースしてきた。低コストオペレーションが可能な新しい業態の宿泊施設として、現在21施設のホテルを運営している。今回の資金調達によりさらなるホテル展開を促進する予定。

via PR TIMES

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VCを卒業して「介護」という課題に挑戦した理由

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少子高齢化社会において「介護」という機会を避けて通ることのできる人はわずかです。 厚生労働省が公表している平成29年度の調査(参考資料:PDF)によれば、高齢者(65歳以上)の数は約3500万人(平成30年3月末時点)。人口動態からも分かる通り増加の一途を辿っています。一方、要介護と認定されている方の数も同じく増加を続けており、641万人が支援を必要としています。 ニュースレターの購読 注目すべき…

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Photo by Patrick De Boeck on Pexels.com

少子高齢化社会において「介護」という機会を避けて通ることのできる人はわずかです。

厚生労働省が公表している平成29年度の調査(参考資料:PDF)によれば、高齢者(65歳以上)の数は約3500万人(平成30年3月末時点)。人口動態からも分かる通り増加の一途を辿っています。一方、要介護と認定されている方の数も同じく増加を続けており、641万人が支援を必要としています。

今、世の中には便利な情報が溢れています。

もし、自分の家族がこういった支援を必要とする立場になったら、「介護 方法」といったキーワードで検索するだけで、沢山の情報が手に入ります。まずは公的な機関の窓口で要介護認定を受け、実態調査を受けます。そこからケアマネージャーという介護の専門家と一緒にケアプラン(計画書)を作成して介護サービスを受ける、というのがざっとした流れです。

しかし実際は、ここにある情報ほどスムーズにいかないケースもあります。

ベンチャーキャピタルで出会った大きな課題

私は今、みーつけあという介護のマッチングサイトをスタートアップしています。以前は、EastVenturesというベンチャーキャピタルでアソシエイト・インターンとして働いていました。

スタートアップ投資というのは情報戦です。日々、国内外のあらゆる情報を集め、分析し、どこにギャップがあるのか、どこにチャンスが潜んでいるのかを探り当てるのが勝ち筋のひとつでもあります。私もその一員として日々、社会にある問題点を探る旅を続けていたわけです。

もちろん少子高齢化は大きな課題です。特に介護は国家レベルで解決すべき問いであり、簡単でないのは確かです。でも、だからこそスタートアップする価値があるのかもしれません。調べていく中でいつしかこの大きな課題に挑戦してみたいという思いが溢れるようになったのです。

まず、この課題にシェアの考え方で何か突破口が開けるのではと1つ目のアイデアを試しました。それが「介護版のUber」というものです。特に介護の現場では、介護する側・される側のミスマッチであまりよくない体験が生まれる、という課題があります。もし、双方がオンデマンドにマッチングする環境があれば理想的です。しかし、このアイデアはうまくいきませんでした。

次のアイデア:逆算で理想のケアマネージャーを探す

詳細は割愛しますが、介護というのは厳しいルール(規制)に基づいて実施される社会保障の仕組みです。当たり前ですが、民間が勝手にサービスを展開できない分野で、もちろんそのことを理解した上でうまくマッチングできるアイデアを考えたのですが、予想以上に超えるべきハードルが高かった、とだけ書いておきます。

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逆算で理想のケアマネージャーを探すアイデアに変更した

次です。アイデア実現方法はまだあります。

冒頭に書いたとおり、介護保険サービスを利用するためには、まず介護保険申請後に介護事業所を決めなければなりません。しかし事業所を選ぶ方法は、今のところ、行政の冊子から決めていくしかありません。

さらに言うと、行政の冊子には詳しい情報が載っておらず、ケアマネジャーが働く居宅介護支援事業所の電話番号と住所しか記載されていません。この行政の冊子から、数ある中から最初にケアマネジャー(主にどの介護を必要か判断してもらうため)を決めます。

その中の1人に今後の介護生活(ケアプラン等)を担ってもらうことになるわけです。

実は介護サービスを受ける事業所はこのケアマネージャーの方が決めることがほとんどです。自分で探すこともできますが住んでいる地域によっては、100以上の選択肢があり、介護事業所で働いているヘルパーは平均10名程度です。この中から最適なマッチングを探し当てるのは、情報量の少ない被介護側ではほぼ不可能でしょう。

理想的な事業所と出会えれば結果オーライですが、実際はそうならないケースもあります。であれば、方法はひとつです。事業所から探して、そことつながりのあるケアマネージャーに担当してもらう、というやり方です。

ということで現在、私たちはオペレーションチームを組んで、専門知識があるオペレーターがアドバイスしながら事業所やケアマネージャーを紹介する、という提案をして介護する方々の判断を助けるお手伝いをしています。

さて、いかがだったでしょうか。

こういった社会課題をテーマとした規制事業でスタートアップする場合、課題があまりにも大きすぎて一度に全てを変えることはよほどでない限り難しいでしょう。本当に山登りと同じで、一歩ずつ、もし道が違っていたら別のルートを探る。ただ、登るべき山頂だけは見失わない、こういった基本が大切なんだと実感しています。今後、同じような大きなテーマに挑戦する方の参考になれば幸いです。

<参考情報>

本稿は介護相談・マッチング「みーつけあ」を開発・提供する株式会社みーつけあ代表取締役、洞汐音氏によるもの。Facebookアカウントはこちら。彼らの事業や採用に興味がある方、彼らとの取り組みを希望する企業はこちらからコンタクトされたい

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とりあえず高級住宅に住める「住宅のサブスク」ZeroDown、シアトル進出

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ピックアップ:Y Combinator grad ZeroDown opens Seattle office to tackle pricey housing down payments ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up ニュースサマリー:不動産テック「ZeroDown」は1月17日、本…

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ピックアップ:Y Combinator grad ZeroDown opens Seattle office to tackle pricey housing down payments

ニュースサマリー:不動産テック「ZeroDown」は1月17日、本社を置くサンフランシスコに次ぐ第二のサービス展開都市としてワシントン州・シアトルへの進出を果たすことを発表した。同社はこれまでに、Y CombinatorやGoodwater Capital、 Credit Suisseから総額1億ドル越えの資金調達(デッドファイナンス含む)に成功している。

ZeroDownは高級一軒家を頭金なく分割払いで購入可能なプラットフォームを展開。一般的なローンでなく、自宅の価格から算出される金額を2年間分割で支払うシステムを取る。買わない場合は支払額の50%をキャッシュバックする選択も可能で、2年間実際にお試しで住んだ後、購買の意思を決めることができるのが特徴。

頭金とは別に初期費用として1万ドルまたは1万5000ドルの支払いが必要。費用に応じて月額の支払額に差が出る仕組みを取る。なお、月額料金は市場価格の変動に左右されず初期値から変更されることはない。

話題のポイント:California Association of Realtorsのデータをもとに不動産企業「Compass Real Estate」が算出した資料によれば、ダウンタウン・サンフランシスコ近郊にて一軒家・コンドミニアム(中層物件を想定)を購入するためには、約34万ドル(日本円で約3700万円の年収)の収入が必要と示しています。

Median Income

この指標はサンフランシスコ市内における物件の「中央値」なことも特筆すべき点です。数個の高級物件が平均値を上げているのでなく、あくまで中央値なため、総じて約34万ドルほどの収入がないと基本的な生活を送れないということを意味します。

ZeroDownは物件価格が高騰する背景に対してソリューション提供をしています。初期サービスフィーはかかるものの、物件の購入自体は同社が代わりとなって対応し、ユーザーはZeroDownから物件を賃貸します。

物件の購入ステップを踏んでいるにもかかわらず金利が高いローンを組まず「とりあえず入居」を最低限の資金で始めてしまうことを可能としています。この「とりあえず」の環境を整えるという点を踏まえれば、WeWorkのモデルと似ているといえます。

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WeWorkはフリーランスや小規模の事務所からの需要が多いですが、大企業の海外進出の際「とりあえず入居」することが可能なオフィスとしての需要にも応えています。敷金や礼金がなく、基本的な家具が準備されている「環境」を即日から得られるとあれば、多少家賃が高くとも短期的には問題はない思考になります。

ZeroDownも「便利・お得」といった感覚を上手に利用しているといえるでしょう。自宅購入のようなまとまった金額が必要だった従来の概念を取り払うことに成功しています。

お試し感覚で住み始めることができるモデルは、物件購入におけるユーザーの負担を限りなく取り除けている「住宅のサブスク」と言えるのではないでしょうか。なかでもZeroDownの住宅サブスクモデルが優れているのは、住み始めてから5年以内であれば退去できる選択肢を準備している点にあります。住宅購入をしないと選択した場合でも、月額で支払っていたサブスク料金の50%はキャッシュバックされることも大きな利点となります。

購入する場合には今まで払っていた月額のサブスク額を全て購入資金として充てることが可能です。ただし、自宅の総額は同社が購入した時点より年間最低3.3%が上乗せさせられるそうです。そのため購入の意思を示す人は比較的少ないのでは、と感じました。

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さて、自宅を所有するためのサブスクリプションモデルの観点では、同じくYC卒業生の「Rent the backyard」が近い構造だと思います。同社は既に自宅を所有しているユーザー向けに裏庭に新たな住居を建設し、Airbnbなどの民泊として利用する機会を提供しています。建設に際し前金などはなく、所有権を月額で買い戻していく仕組みです。

こうした住宅のサブスク化は、米国で深刻となっている住宅価格の高騰という社会問題に対する明確なソリューションです。特にサンフランシスコやシアトルの住宅価格高騰はテック企業がもたらしたものと言われており、これを揶揄した「The Google Bus」という歌もリリースされるほどです。

サンフランシスコと同じ西海岸のシアトルも、住宅価格は高騰を続けていることは下のグラフで一目瞭然です。

Seattle Real Estate Prices

今回シアトルへの進出を果たしたZeroDownですが、シアトルには同社に似た事業を行うスタートアップ「Flyhomes」が本拠地としています。ZeroDownと同じように、物件購入に際するキャッシュフローに対してソリューション提供をしており、既に1500件以上もの利用実績を誇っているとしています。

シアトルでは、オンライン型の不動産検索・データベースとして成長を遂げてきたZillowやRedfinも本拠地としており、リアルエステートのコミュニティーも活発な印象です。既にエンタープライズの域に達している先駆者と、新しい形の社会課題解決型のスタートアップが見事にコラボレーションし、より住みやすい街に変化を遂げていくことが望まれます。

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