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アジア女性300万人の口コミから、メイドインジャパン化粧品のサブスクD2C実現へ——深度美容液「ヒメネムリ」がアマゾン新着ランキング1位

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今から約5年前、バンコクで活躍する一人の日本人起業家にインタビューした。タイの化粧品口コミサイト「cosmenet」運営で知られる BuzzCommerce 若井伸介氏だ。タイでスタートした BuzzCommerce はその後、インドネシア、ベトナム、中国、台湾にもメディアネットワークのリーチを伸ばし、合計で月間2,000万ページビューを超えるまでに成長した。 東南アジアにおいて日本の化粧品の認知…

右から:BuzzCommerce 創業者で CEO の若井伸介氏、オペレーションディレクターの Koy 氏
イタリア・ボローニャで開催された化粧品の国際カンファレンス「Cosmoprof」で。
Image credit: Rukawa Pharmaceuticals

今から約5年前、バンコクで活躍する一人の日本人起業家にインタビューした。タイの化粧品口コミサイト「cosmenet」運営で知られる BuzzCommerce 若井伸介氏だ。タイでスタートした BuzzCommerce はその後、インドネシア、ベトナム、中国、台湾にもメディアネットワークのリーチを伸ばし、合計で月間2,000万ページビューを超えるまでに成長した。

東南アジアにおいて日本の化粧品の認知度は高く、そういったブランドやメーカーに消費者ニーズを深掘りする機会を提供したり、新たな顧客層を開拓したりする手段として始まったのが BuzzCommerce だったが、これまでに築き上げたアジア各国の都市部に住む女性300万人の「ライフスタイルや美容嗜好データベース」を駆使し、今回自ら化粧品を作り出す賭けに出たようだ。

BuzzCommerce は先ごろ、流川製薬(るかわせいやく)というファブレス化粧品メーカー(ブランド)を立ち上げ、機能性を持った深度美容液「ヒメネムリ」を発売した。ヒメネムリには、5つ星ホテルに香るような上品な香りづけがされており、睡眠不足の解消はもとより、眠っている間の肌修復を助けてくれる効能を謳っている。6月11日の発売直後には、Amazon.co.jp の新着ランキング(化粧品原料・原液部門)で1位を獲得。当初は女性を主なターゲットに据えていたが、発売から半月ほど経って蓋を開けてみると、購買層の3割ほどが男性ビジネスパーソンであることがわかったという。

ヒメネムリ
Image credit: Rukawa Pharmaceuticals

ただ、若井氏のヒメネムリに込めた野望は日本だけで終わるわけではない。BuzzCommerce を通じて得られた知見に基づき、ヒメネムリはアジア各国の FDA 当局の基準をクリアするよう成分配合されており、〝ジャパン・ブランド〟を前面に押し出したパッケージでアジアの中間購買層を狙う。

以前のこの記事でも紹介したように、スタートアップの運営するサブスク D2C と OEM 製薬/化粧品メーカーが協業する動きは増えつつある。BuzzCommerce は自ら立ち上げた流川製薬の事例をモデルに、OEM メーカーのアジア展開を支援したいと考えているようだ。

Embassy Pitch に出たときの経験を通じて、日本のメーカーも直販する機会を持っていないと、全部、中国にやられてしまうと思った。事実、日本の(製薬・化粧品)メーカーの中には、中国のブランドに買収されるところが出てきている。(若井氏)

Image credit: Rukawa Pharmaceuticals

製薬や化粧品に限らず、ファッションの分野などでも、その高い縫製技術力を背景に世界的有名ブランドの製品を日本のメーカーが生産受託しているケースには枚挙にいとまがない。消費者への販売価格の決定権は多くの場合ブランドが持ち、メーカーはブランドの指示の元、高品質ながら薄利でのビジネスを強いられることになる。若井氏は、日本の製薬・化粧品メーカーらを巻き込み、購買力のあるアジアに積極的に出ることで、日本のメーカーにも力をつけてほしい、と考えているようだ。

流川製薬は BuzzCommerce の100%子会社で、今後、ヒメネムリに続く〝ジャパン・ブランド〟が際立つ高品質・機能性化粧品などを開発していく。開発や生産体制の拡大に向け、BuzzCommerce は今後資金調達を行う方針だ。BuzzCommerce は2014年5月、 East Ventures からシードラウンドで資金調達を実施している。

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タイの化粧品ECスタートアップBuzzCommerce、GMO-PGと連携し現地向け複数決済システムを導入

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 タイ向けの化粧品Eコマース、メディアサイトを運営する BuzzCommerce(バズコマース)は今日、同社のメディアサイト「Saroop(サルップ)」上に GMO ペイメントゲートウェイ(GMO-PG、東証:3769)が提供する GMO-PG Global Payment を導入し、クレジットカード、銀行、コンビニ支…

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

タイ向けの化粧品Eコマース、メディアサイトを運営する BuzzCommerce(バズコマース)は今日、同社のメディアサイト「Saroop(サルップ)」上に GMO ペイメントゲートウェイ(GMO-PG、東証:3769)が提供する GMO-PG Global Payment を導入し、クレジットカード、銀行、コンビニ支払に対応したと発表した。

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Saroop は Facebook Likes 数39万人を超えるメディアで、ニュースや美容情報を提供、記事中で紹介された商品をそのまま購入できる。GMO-PG は今年6月、同社が出資するタイの現地決済プロセッサー 2C2P を経由して GMO-PG Global Payment の提供を開始しており、Saroop はこのサービスを導入することで、クレジットカードに加え、Bangkok BankKasikorn BankKrung Thai BankSiam Commercial BankThanachart BankUnited Overseas BankCIMB Thai BankBank of Ayutthaya の主要銀行8行のATMおよびオンラインバンキング、さらに、タイ国内のファミリーマートでの商品代金の決済が可能になる。

東南アジアにおいてはクレジットカードの普及率が著しく低いため、Eコマース企業にとってはこの点が足かせとなることが多いが、BuzzCommerce は GMO-PG Global Payment の導入により、この問題を克服し Saroop のサービスを拡大することができる。

BuzzCommerce はバンコクを拠点に2014年4月に設立されたスタートアップで、同5月には East Ventures から資金調達している。調達に関する詳細については、明らかにされていない。

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口コミの力で、タイの化粧品市場を革新する日本人起業家——「BuzzCommerce」の若井伸介氏(ビデオ)

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※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから。 目下、タイはクーデターにみまわれているが、LINE のユーザ数で世界2位の座を誇ることにも象徴されるように、世界的なソーシャル・メディアの動向を語る上で無視できない存在だ。この国では、日本人を含む多くの外国人がスタートアップを立ち上げている。BuzzCommerce の若井伸介氏もその一人だ。 彼は十年以上前からバン…

※この記事は英語で書かれた記事を日本語訳したものです。英語版の記事はコチラから

目下、タイはクーデターにみまわれているが、LINE のユーザ数で世界2位の座を誇ることにも象徴されるように、世界的なソーシャル・メディアの動向を語る上で無視できない存在だ。この国では、日本人を含む多くの外国人がスタートアップを立ち上げている。BuzzCommerce の若井伸介氏もその一人だ。

彼は十年以上前からバンコクに住み、タイの人々やビジネスと深く関わって来た。4年前に cosmenet という化粧品口コミサイトを立ち上げ、欧米、タイ、それに日本の化粧品メーカーのブランド構築を支援している。言わば、@cosme のタイ版だ。

cosmenet_screenshot
cosmenet

従来、化粧品ブランドはテレビや雑誌などのマスメディアを使ったプロモーションに依存していたが、より効果的で消費者に近いマーケティングができることから、cosmenet を利用する企業が増えて来た。商品に対する公正な評価が期待されるメディアにおいては、一定の中立性が求められるため、これまで cosmenet では化粧品をプロモーションすることはあっても、販売することはしなかった。しかし、紹介された商品は容易に市中の店舗で購入できないため、その入手方法についてユーザから問合せを受けることが多くなった。

そこで、若井氏は cosmenet で紹介された化粧品を含め、タイ国外の化粧品をタイの若い女性に販売できる Eコマースサイト「BuzzCommerce」を作ることにした。化粧品の輸入にあたっては、当該国の食品医薬局の許可が必要になるが、若井氏のパートナーは日本の大手ドラッグストアの輸入申請等も支援しており、このような手間のかかるペーパーワークも難なく進めることができる。

タイには現在、楽天が手がける Tarad や、それにヒントを得たテレコム企業 True による WeLoveShopping などのEコマースサイトがあるが、タイ国内のオンライン・コマースの大部分は Facebook や Instagram を使った C2C に占められているのだそうだ。Eコマース環境が未整備のこの国で、現地の若い女性からどれだけの支持を集められるかが、BuzzCommerce が成功できるかどうかのカギになるだろう。

BuzzCommerce は先頃 East Ventures から資金調達し(調達金額等の詳細は非公開)、若井氏は現在、Eコマースサイトの開発に注力している。開発が予定通り進めば、Web 版が6月中、モバイルアプリが8月〜9月位に公開される予定だ。

昨日、シンガポール拠点の Luxola の資金調達の記事でも触れたが、東南アジアには定期購入型の化粧品コマース数社に加え、台湾の化粧品口コミサイト Fashionguide などが存在する。この地域でのEコマースに熱心な Rocket Internet は、傘下にあった GlossyBox を昨年2月に VanityTrobe に売却しており、化粧品コマースに特化したポートフォリオは持っていない。したがって、東南アジアには、化粧品コマースの市場機会が多く残されていると考えられ、これは BuzzCommerce にとって、タイ国内のみならず、他の東南アジア諸国への進出にも大きな可能性があると考えてよいだろう。

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