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話題のNFT、ビジネスにどう活かす?【業界解説・コインチェック天羽氏】(後半)

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 (前半からの続き) ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートアップシーンの話題、BRIDGE 主催のイベントに関する情報をお届けします! Sign Up 全産業デジタル化の流れが不可避と認識される中、大きな構造の変化がいろいろな場所で発生しています。MUGENLABO Magazine編集…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

前半からの続き

全産業デジタル化の流れが不可避と認識される中、大きな構造の変化がいろいろな場所で発生しています。MUGENLABO Magazine編集部では業界のダイナミックな変化をゲームチェンジャーたちの解説と共に紐解くシリーズを開始しています。

前回に引き続き、コインチェック執行役員、コインチェックテクノロジーズ代表取締役の天羽健介さんにNFTについて解説いただきます。

編集長
では前回に引き続き天羽さんにNFTの解説をお願いしたいと思います。コインチェックさんでは実際に事業として提供開始されてるんですよね。
天羽
はい、まず、暗号資産取引サービスCoincheckについてご説明しますと、アプリが370万超のダウンロード、本人確認済みの口座数は132万口座です。5月末現在で約4,000億円の暗号資産をお客様からお預かりしている状況です。

編集長
約4,000億円・・・・人気ですね。
天羽
ありがとうございます。それでNFTのマーケットプレイスに関しては現在2つ運営しています。1つが国内向けのユーザーを対象とした「Coincheck NFT(β版)」で、開始2カ月で約2.5万人のお客様にご利用いただいています。もう1つが「miime」というサービスで、こちらは株式会社メタップスから買収したマーケットプレイスです。miimeはグローバルユーザー向けと位置付けており、コインチェックでは国内と海外の両方に向けてアプローチすることが可能になります。
編集長
NFTは確かにグローバルでの展開が見込めますよね。
天羽
国内向けの「Coincheck NFT(β版)」の特徴のひとつをご紹介します。世界全体として、基本的にはイーサリアムというブロックチェーンを使って取引が行われていまして、出品するのも購入するのもすべて「ガス代」と言われる通行手数料がかかります。現在イーサリアムの価格がとても上がっていることから、都度費用が発生するとユーザーのアクションを減速させることになるので、Coincheck NFT(β版)ではCoincheckの中で行っていただくアクションに関しては一切ガス代が発生しない仕組みにしています。

編集長
確かにガス代の話とかはブロックチェーンならではのポイントですからサービス化の時に差別化しやすいですね。
天羽
また、私たちは暗号資産の取り扱いが国内では最多の16通貨となっています。通常、NFTの購入決済はイーサリアムという通貨を使うことが多いんですが、Coincheckではこの中の14通貨で決済することが可能です。
編集長
なるほど、Coincheckで暗号資産を持っていたらNFTにも換えられるってことですね
天羽
毎日IP事業者様からお問い合わせをいただく中で、もっともご支持をいただいているポイントとしては、4,000億円のお預かり暗号資産がありそれをすぐにNFTに変えられるユーザーをたくさん抱えている状況にある点です。IP事業者様のNFTのビジネスを一気に加速させることができる点を魅力に感じていただいています。
編集長
確かに魅力的です。海外はどのような展開を考えているのですか。
天羽
「miime」に関しては、2月に買収した後、いろいろと取り組んでいますが、今後に関しては日本発のコンテンツを海外に輸出していくプラットフォームとして発展させていきたいと考えています。

編集長
国内はゲームやアニメなど世界に通用するIPがありますからね。ここを通じて海外に販売できるのはIPホルダーの方々にとって新しいビジネスになりそうですね。
天羽
これに加えて7月1日より、暗号資産版のIPOと言われるIEOというしくみを、日本初の取り組みとして開始しました。NFTも一次流通と二次流通と、合計4つの機能を有する形になります。世界全体でいうとNFTのプロジェクトというものは、NFTと暗号資産を両方発行し、価格や機能面において相互に影響を及ぼし合うような設計になっています。Coincheckのプラットフォームの中で、暗号資産・ブロックチェーンのプロジェクトの成長を総合的に支援することができるしくみを作ろうとしています。このような取り組みを通して当社では新しいデジタル経済圏を支えていきたいと思っています。
編集長
前回ご解説いただいたNFTのマーケットや仕組み、注意すべきポイントに加えて、今回は実際にサービス化されているお話をうかがい、どういった展開が見込めるのかがよく分かりました。ありがとうございました!

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話題のNFT、ビジネスにどう活かす?【業界解説・コインチェック天羽氏】(前半)

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本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」に掲載された記事からの転載 全産業デジタル化の流れが不可避として認識される中、大きな構造の変化がいろいろな場所で発生しています。単なるデジタルツール・インターネットへの置き換えではなく、業界構造自体が変わり、認識の変化に追いつけないプレイヤーは否応なく淘汰されてしまいます。 ニュースレターの購読 注目すべき記事、世界のスタートア…

本稿はKDDIが運営するサイト「MUGENLABO Magazine」掲載された記事からの転載

全産業デジタル化の流れが不可避として認識される中、大きな構造の変化がいろいろな場所で発生しています。単なるデジタルツール・インターネットへの置き換えではなく、業界構造自体が変わり、認識の変化に追いつけないプレイヤーは否応なく淘汰されてしまいます。

MUGENLABO Magazine編集部では、このダイナミックな変化を業界のゲームチェンジャーたちの解説と共に紐解くシリーズを開始しています。

初回の金融業界の変化についてお話しいただいたクラウドリアルティ代表取締役、鬼頭武嗣さんに代わり、2回目はコインチェック執行役員、コインチェックテクノロジーズ代表取締役の天羽健介さんに登場いただきます。

ブロックチェーンやビットコインが大きく話題になってから数年が経過し、具体的にどのような社会実装が進むのかという輪郭が見えてきています。中でもNFT(Non-Fungible Token・非代替性トークン)はアートやスポーツ、ゲームの分野で大手企業含め注目が集まっているソリューションです。今回は天羽さんにNFTの基礎と課題、具体的なソリューションについて解説いただきました。

編集長
今日はよろしくおねがいします。さっそくですが、まず初めに、NFTとは何か、というところからおさらいをお願いできますか。
天羽
はい、NFTは”Non-Fungible Token(非代替性トークン)”の略で、唯一無二の、固有の権利を示すものです。裏側ではブロックチェーンが使われています。例えばビットコインですとか日本円みたいなものであれば、基本的には同じ価値を持っているものです。ですが、これが例えば、同じTシャツでも、片方にアーティストのサインが入っていると、同じ価値ではなくなります。このような個々の価値を表せるのがNFTと捉えていただければと思います。主に権利関係を有するビジネスのジャンルで活用されることが期待されていて、例えばゲーム、アート、会員券や不動産といったものが挙げられます。
編集長
急に話題が増えてきた感がありますよね。
天羽
市場規模はかなり急激に拡大している状況です。以下の右側の図はGoogleトレンドの検索ボリュームを表していますが、2月末くらいから急激に伸びており、twitterのトレンドワードにも入っています。私たちは3月24日、運営している暗号資産取引サービスのCoincheckに併設する形で「Coincheck NFT(β版)」をオープンしました。現在、ブームが来てからおよそ4カ月ほど経っている状況で、コンテンツIPホルダーの皆さんと毎日ミーティングを開いて、NFTをどのように発行し収益化していくかということをお話ししています。

編集長
なるほど。それで今後ですが、NFTをビジネスとして考える上で知っておくべきポイントはどこにあるんでしょうか。
天羽
そうですね、今はまだ黎明期ですが、今後、産業をより発展させていくためのキーとなるファクターが大きく分けて3つあります。

1つ目ですが、IPコンテンツホルダーの参入です。今までにブロックチェーンゲームなどさまざまなNFT事業がありましたが、認知度はまだまだといったところです。大手事業会社様がコンテンツやIPを活用してNFTビジネスを展開していくことで、仮想通貨、暗号資産、NFTというものは知らないけれどもこのIP、このキャラクターは知っている、というような、そういうコンテンツによってより多くの認知が生まれると考えています。

編集長
そういえば、スクウェア・エニックスさんが「ミリオンアーサー」でこのNFTを使ったサービスの発表をされていましたね。
天羽
2つ目は、UI/UXです。もしかしたらグローバルのNFT取引所でNFTを購入されている方もいらっしゃるかもしれませんが、現状として、一般的なNFTのマーケットプレイスでNFTを買おうとするとかなり複雑なUXになります。日本に居住している方が買おうとする場合、Coincheckのような暗号資産取引所でまず口座開設をしていただいて、そこに日本円を入金し、そこからイーサリアムに変えて、それとは別にMetaMaskと言われるパスワードなどを管理するウォレットがあるんですけれども、それを準備していただいてそこへイーサリアムを送って、そのウォレットを海外の取引所に接続して初めて買えると。
編集長
聞いてるだけで目が回りそうです(笑
天羽
はい(笑。その中でパスワードを忘れたり送金先を間違えたりすると、NFTや暗号資産そのものを失ってしまうという非常に複雑な仕組みになっています。ここに関しては後ほどまたご紹介させていただきますが、Coincheckでは当社の口座を持っていればダイレクトにNFTが買えるしくみになっています。
編集長
パスワード忘れて暗号資産取り出せなくなった、なんて話もたまにありますもんね。
天羽
3つ目は、プロトコル技術の革新です。聞いたことあるという方もそうでない方もいらっしゃるかもしれませんが、ブロックチェーンで価値の移転だけではなく、契約内容も合わせて移転することができる「スマートコントラクト」というしくみを実装したブロックチェーン技術があります。イーサリアムの上に多くのアプリケーションが乗っていまして、去年「DeFi」と言われる分散型金融の取引所や、レンディングのプラットフォームなどが多く出てきました。

編集長
DeFiもNFTと並んでよく耳にするようになりました。
天羽
(プラットフォームが乱立した)結果、そこで処理する手数料がどうしても高騰してしまい実態として使いづらくなってしまったんですね。なので現在、イーサリアムだけではなく、NFTや、何かしらのジャンルに特化したような技術基盤が多く作られています。もちろんイーサリアムも改善しつつあり、何の技術プラットフォームの上にアプリケーションを乗せていくのかというところは業界全体として課題視され、改善のアプローチがいくつも行われています。これが成長のキーファクターとなります。
編集長
あと、暗号資産については法規制の知識も必要ですよね。
天羽
そうなんです。いま、国内においてはNFTの法的な定義がない状況です。当社の加入している日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)では、事業者に安心して参入していただけるようにNFT部会を作り、取り扱いのガイドラインを策定しました。こうすることによって多くの事業者様の参入を促し、商品や多様性が生まれ、多くのユーザーを取り込み、するとまた事業者が参入してくるという好循環を生み出したいなと考えています。

編集長
具体的にはどういう内容なのですか。
天羽
はい、こちらがガイドラインの中身です。大きく2つの構成に分かれておりまして、1つはこのフローチャートになります。まず、NFTやNFT関連のサービスを提供する際に、既存の金融商品の定義に該当するもしくは該当する可能性があるかどうか?が大きなポイントになってきます。具体的に申し上げると、有価証券やSuicaのような前払い式の支払い手段、そのほか為替取引に該当しないもので、かつ、NFTの代表的な規格であるイーサリアムの「ERC721」という規格でブロックチェーンに刻まれたものをNFTであろうものとするというざっくりとした定義づけをしています。
編集長
なるほど。
天羽
もう1つのパートでは、その上でNFTが安心安全に取り扱われるために考慮すべきポイントを記載しています。もともと、暗号資産は金融庁の管轄になり、暗号資産取引業を行う場合は、資金決済法のライセンスが必要です。しかしながら、NFTの場合まだ法的な定義が定かでないことに加え、ゲームとかスポーツとかいろんな業界に利用が期待されているので、金融庁だけではなく、経産省、総務省、検察庁と、さまざまなところと折衝していく形になります。NFTの設計をするときに「これはすべき」というポイントを記載しているのが2つ目のパートです。JCBAのホームページから閲覧できますので、もしよかったらご覧になってください。
編集長
ビットコインがアンダーグラウンドな世界で取引に使われたなんて話もあってか、どうしても悪用されるイメージがありますよね。NFTはそのあたりどうなのでしょうか。
天羽
そうですね、ちょうどこの3月に発表されたんですが、国際的にマネーロンダリング等を防止する団体に「FATF」という団体があります。FATFは各国の金融庁と密接につながっています。今までは暗号資産がメインでしたが、その中にNFTも含まれるのではないかということを示唆する文面が追加されていると解釈されています。

編集長
示唆する・・まだ曖昧な感じなんですね
天羽
はい、ここは新規事業を作っていく立場からすると一部リスクになります。現在、金融庁は「NFTは暗号資産ではない」という見解を示していますが、仮に暗号資産になった場合、暗号資産交換業などのライセンスを持っていないと、もしかしたらスピードがすごく減速するかもしれません。Coincheckの中にあるNFTのマーケットプレイスで取り扱っていれば、そのまま、問題なくサービスを継続することが可能ですが、過度な規制により事業者の参入障壁が上がってしまうとNFT業界全体の成長に大きなダメージを与える可能性が高いです。
編集長
ありがとうございました。では、後半は実際に事業として取り組んでいるお話を教えていただきます。皆様、後半もお楽しみに!

後半へ続く

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コインチェックが新たな資金調達事業「IEO」を国内初で実現へ

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ピックアップ:日本初のIEO(Initial Exchange Offering)実現に向け共同プロジェクトを発足 ニュースサマリー:コインチェックとHashpaletteは8月25日、日本初のIEO(Initial Exchange Offering)の実現に向け共同プロジェクトを発足したことを公表している。Hashpaletteはマンガアプリを運営するLink-Uと、ブロックチェーン分野のコン…

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Image Credit : コインチェック

ピックアップ日本初のIEO(Initial Exchange Offering)実現に向け共同プロジェクトを発足

ニュースサマリー:コインチェックとHashpaletteは8月25日、日本初のIEO(Initial Exchange Offering)の実現に向け共同プロジェクトを発足したことを公表している。Hashpaletteはマンガアプリを運営するLink-Uと、ブロックチェーン分野のコンサルティングを手掛けるHashPortの合弁会社。

「IEO(Initial Exchange Offering)」は、トークン発行による資金調達とマーケティングを暗号資産取引所が支援する仕組み。企業やプロジェクト等の発行体が主体的にトークンを発行するICO(Initial Coin Offering)とは異なり、暗号資産取引所が主体となって発行体のトークン販売を実施するのが特徴。

今回のプロジェクトではHashpaletteがマンガやアニメ、スポーツ、音楽などの日本文化コンテンツ発展を目指したパレットトークン(PaletteToken・PLT)の発行を目指す。

話題のポイント:IEOは、海外ではBinanceなどの大手暗号資産取引所も採用している注目の資金調達方法です。ただし国内では未だ前例がないため、コインチェックは非常に先進的な取り組みに着手したことになります。

下図は本プロジェクトのスキーム図です。コインチェックが資金調達をサポートするパレットトークンは、コンソーシアム型のブロックチェーンプラットフォームである「パレット」上で流通する通貨となります。

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コインチェックが公表している説明資料

パレットでは、コンテンツホルダー(企業)がファン(ユーザー)に対してNFT(Non-Fangible Token・代替不可トークン)を販売できます。NFTを使った事例としては「CryptoKitties(クリプトキティーズ)」が有名で、ユーザーはデジタルデータである子猫キャラに価値を付けて交換することができました。従来のデータであれば複製などの問題からハードルの高かったトレードをNFTは可能にしたのです。

パレットトークンの利用用途は、その取引を仲介する価値の交換手段となることです。他にも、パレットトークン保有者はトークンを委任することで、コンソーシアム全体のガバナンスに参加することもできます。

コインチェックがIEOの事業化を検討し始めたのは昨年の2019年8月頃からです。これまでの暗号資産による資金調達は、ICOなどが一般的で投機的な色合いが強いものでした。しかし今回のプロジェクトを通じ、コインチェックは社会的意義を有する暗号資産の創造に取り組むと宣言しています。本プロジェクトの今後の展開に注目です。

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コインチェックに西條晋一氏がアドバイザー就任、WiLとして出資もーー仮想通貨戦国時代に向け体制強化

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ビットコイン等の仮想通貨取引所「Coincheck」を運営するコインチェックは11月28日、WiLが運営するファンドを通じた出資を受けたことを公表した。出資金については非公開で、これと同時に同ファンドの共同創業者兼General Partnerを務める西條晋一氏が同社のアドバイザーに就任することも伝えている。 西條氏は2000年に入社したサイバーエージェントにてベンチャーキャピタル事業「サイバーエ…

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ビットコイン等の仮想通貨取引所「Coincheck」を運営するコインチェックは11月28日、WiLが運営するファンドを通じた出資を受けたことを公表した。出資金については非公開で、これと同時に同ファンドの共同創業者兼General Partnerを務める西條晋一氏が同社のアドバイザーに就任することも伝えている。

西條氏は2000年に入社したサイバーエージェントにてベンチャーキャピタル事業「サイバーエージェント・ベンチャーズ」やFX事業「サイバーエージェントFX」など、金融に関わる事業を立ち上げた経験を有する人物で、国内を代表するベンチャーキャピタリストのひとり。

2013年に伊佐山元氏や松本真尚氏らと共に立ち上げた投資ファンド「WiL」ではソニーとのジョイントベンチャープロジェクト「Qurio」にて、大企業の技術力を活用したスタートアップを成功に導くなどその経営手腕には定評がある。

コインチェックで取締役を務める大塚雄介氏によれば、今回の出資は資金的な目的というよりはやはりこの西條氏の招聘に重きがあったようだ。

「サイバーエージェントFXをゼロから立ち上げた経験がありますので、これから起こるであろう仮想通貨取引所戦国時代に向けて、採用や広告、金融事業づくりなど様々なアドバイスを期待しています。サイバーエージェント専務取締役やサイバーエージェント・ベンチャーズの初代社長も務められてますので、組織がスケールする際の組織の作り方、事業投資の仕方等をアドバイスいただく予定です」(大塚氏)。

 

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VISAでビットコインを使うメリットは?ーーレジュプレスとカンムが提携、プリペイドチャージを開始

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ビットコイン決済サービス「coincheck」を運営するレジュプレスは10月3日、CLO(カードリンクドオファー)などの金融技術を手がけるカンムと提携し、Visaプリペイドカードへのビットコインチャージを開始すると発表した。 カンムが発行するVisaプリペイドカード「バンドルカード」にcoincheckで運用管理するビットコインをチャージして利用できるようにするもので、利用ユーザーは200カ国、4…

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ビットコイン決済サービス「coincheck」を運営するレジュプレスは10月3日、CLO(カードリンクドオファー)などの金融技術を手がけるカンムと提携し、Visaプリペイドカードへのビットコインチャージを開始すると発表した。

カンムが発行するVisaプリペイドカード「バンドルカード」にcoincheckで運用管理するビットコインをチャージして利用できるようにするもので、利用ユーザーは200カ国、4000万店舗のVisa加盟店でビットコイン資産を日常生活で使えるようになる。

具体的には、まず利用ユーザーはcoincheckウォレットでビットコインを保有している必要があり、次にカンムの提供する「バンドルカード」のiOSアプリをダウンロードする必要がある。バンドルカードiOSアプリに生年月日と電話番号を入れると、ネット決済専用のカード番号を取得でき、Visaカードの利用が可能となる。利用登録は無料で、オフライン店舗で利用可能なプラスチックカードを発行する場合は、手数料として300円が必要となる。

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coincheckウォレットとバンドルカードの用意ができたら、バンドルカード側のチャージ方法から「ビットコインでチャージ」を選択し、金額を指定すればチャージが完了する。指定可能金額は1000円単位で、上限は3万円となっている。ビットコインが送金されると完了後に残高が反映される仕組み。月間でのチャージ可能上限金額は12万円、累計のチャージ可能金額は100万円となっている。

今後、レジュプレスでは都度チャージするプリペイド方式だけでなく、coincheckウォレットからリアルタイムに取引ができる「デビットカード方式」についても検討を進めるとしている。

ビットコインが実生活でより便利に使えるようになるということで話題性が高い一方、わざわざビットコインで支払うメリットがあるのか懐疑的な声がネット上にも散見された。そこで、レジュプレス取締役の大塚雄介氏に本件を訪ねてみた。

まず、大塚氏は前提として同社が既に提供する公共料金のビットコイン支払いや、今回のVisaを通じた日常生活でのビットコイン利用はまだビットコインを保有していない人や投資目的で利用している人にとってメリットは薄いと語る。

「現時点で、『ドルを持っていない人』や『投資目的でドルを持っている人』に、日本で日本の商品を買うことにメリットがないのと同じことです。日本円で払えば済みますし、私も投資目的で買ったビットコインでユニクロの服を買わないです。(新しいユーザー体験をしたいために使うことはありますが、本質的にはないです。)」(大塚氏)。

一方で、大塚氏は公共料金支払いやプリペイドの活用は数年後の未来(1、2年後)を予測したものだという。

『coincheckでんき』では、ビットコイン支払いに注目が集まってしまいまいしたが、そこは本質ではないです。本質は、『生活するだけで4〜6%ビットコインが還元される』ことにあります。日本の今の現状は、『ビットコインって、テレビや新聞でも聞くけど、自腹を切って買うには何だかまだ怖い。だけど、興味があり使ってみたい』っていう人が大多数です。

事実、coincheckでんきでも76%が『ビットコイン還元を受けれるプラン』を申し込んでいます。coincheckでんきにより大多数の人が少額のビットコイン(約6,000円/年)を手に入れるんですが、これを投資に使う人は少ないと思います。6,000円/年(500円/月)っていう金額は、ちょっとお得に何か買うっていうのに適した金額なんですね」(大塚氏)。

つまり少額のビットコインが多くの人の手に渡れば、それを活用したくなる場面が出てくる。言わば、ポイントカードで貯めたメリットを現金に還元するのとよく似ている。

「ここで、Visaプリペイドカードへのビットコインチャージが効いてくるんです。ビットコイン決済は、国内で2,600店舗です。この数では自分が好きな場所で、好きなものをビットコインで買えません。でも、Visaプリペイドカードにチャージしておけば、Amazonでも楽天でも、それこそユニクロでも使えます」(大塚氏)。

彼らはこのプリペイドでのチャージだけを見ているのではなく、生活にかかる費用をビットコインで支払うことで還元されるメリットを循環させる、というかなり壮大なエコシステムを描いていることがわかる。最後に大塚氏から頂いたコメントを全文掲載させていただく。

「coincheckでんきで、ビットコインが少額貯まって使ってみる。使い方は、ユーザーそれぞれで、電気代を支払ってもよいし、アマゾンで前からちょっと欲しかったものを買っても良いし、自分へのご褒美にホテルのレストランでちょっと高級ランチを食べてみても良い。

こういうユーザー体験を広げていく中で、『ビットコインって便利じゃん』って感じたり、ある時に『海外へ手数料6円で送金できるんだ』ってことに気づく。こうやって社会に少しづつ浸透していく。技術革命は一夜にして起こりますが、技術を使った社会の変化は緩やかに変革されていく。さらに本質をにいえば、仮想通貨-to-仮想通貨(P2P)送金が社会に浸透し、技術が仲介業者を飛びこし、ユーザーが早く、安く、簡単にお金を送れることが仮想通貨の最大の発明です。

これこそがインターネットと同じくらいインパクトがある仮想通貨のインパクトです。しかし、技術的には可能ですが、社会が(法律・利用者数・税務etc)が追いついてませんので、段階を経て、理想の世界になるのだと思います」(大塚氏)。

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11月は前月比3倍の30億円規模の見込みーービットコイン取引所coincheckの月次取引額が急拡大中

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今年10月頃から始まったビットコイン関連の取引額増加傾向だが、まだ天井が見えない様子だ。 国内ビットコイン取引所を提供するレジュプレスのcoincheckは11月17日、月次の取引額が30億円になる見通しと発表した。同サービスは10月20日に月次取引額が4億円になると発表した10日後にその倍の8億円越えを達成。最終的な10月の月間取引額を9億1000万円とした。 ビットコイン取引額の増加は11月に…

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レジュプレス提供

今年10月頃から始まったビットコイン関連の取引額増加傾向だが、まだ天井が見えない様子だ。

国内ビットコイン取引所を提供するレジュプレスのcoincheckは11月17日、月次の取引額が30億円になる見通しと発表した。同サービスは10月20日に月次取引額が4億円になると発表した10日後にその倍の8億円越えを達成。最終的な10月の月間取引額を9億1000万円とした。

ビットコイン取引額の増加は11月に入っても引き続き継続し、現時点でのトレンドが続けば、11月は30億円規模になる見通しだ。同社はこの取引額の8割が数百万円から数千万円を運用する約2割のビットコイントレーダーによるものとしている。

ビットコインの価格変動についてはこちらの記事でも指摘している通り、10月頭に発表された大手金融機関によるビットコイン支持やEUにおける付加価値税判決などが影響しているとされている。

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Image Credit : coindesk

情報サイトcoindeskによると、今日時点でのビットコインの価格は330ドルになっており、11月前半につけた今年最高値の400ドル前後から急落している。また、一日あたりの取引件数も17万件前後と過去最高水準を推移している状況だ。

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Image Credit : BlockChain

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ビットコインが今年最高値を更新、国内取引所coincheckの取引額は10日で倍以上の8億円越えに

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ビットコインのチャートが騒がしい。 ビットコインの総合情報サイト「Coindesk」のチャートによれば、ビットコインの価格は2015年に入ってからの最高値を更新し、一時333.75ドルに到達した。これに合わせて国内取引所coincheckの月間取引額も10日前にお伝えした4億円から「一気に倍の8億円から9億円に到達する見通し」(運営のレジュプレス取締役、大塚雄介氏)なのだという。 ビットコインの値…

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Image credit : coindest bpi chart

ビットコインのチャートが騒がしい。

ビットコインの総合情報サイト「Coindesk」のチャートによれば、ビットコインの価格は2015年に入ってからの最高値を更新し、一時333.75ドルに到達した。これに合わせて国内取引所coincheckの月間取引額も10日前にお伝えした4億円から「一気に倍の8億円から9億円に到達する見通し」(運営のレジュプレス取締役、大塚雄介氏)なのだという。

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爆上げした国内取引所coincheckの月間取引額/資料提供:レジュプレス

ビットコインの値動きについては下のチャートを見れば分かる通り、1000ドル近くの史上最高値を付けた2013年の暮れ以降、2014年2月頃のマウントゴックス事件で一気に値崩れを起こした。その後400ドルから600ドルのあたりを行ったり来たりしつつ、2014年暮れから2015年に入ってからは200ドルから300ドルあたりで安定しつつある状況だった。

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Image credit : coindest bpi chart

取引をする側からするとこのジェットコースター感がたまらないのだろうが、一般的な取引商品としてはやはり怖さが伴う。そういう意味で、今のやや「落ち着いた」相場は魅力的に映る人もいるのだろう。私も周辺で少額の取引をしているという知人、友人を見かけるようになった。

ところでこの数日の値動きは何が原因なのだろうか?

大塚氏の話では理由の特定は難しいものの、中国マネーの流入が大きく予想され、またそこにドル円の値動きが重なった可能性がある、ということだった。さらに10月後半の話題として、EUの最高裁でビットコインの非課税が望ましいとの判決が出たそうで、この件ももしかしたら影響あるのかもしれないと指摘してくれている。

なお、取引については前回記事にも書いた通りリスクが伴う場合があるので、各取引所でのルールをしっかりチェックして欲しい。

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月間取引が4億円を超える見込みーービットコイン取引所のcoincheckが日本円での信用取引を開始

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ビットコイン取引所「coincheck」を運営するレジュプレスは10月20日、日本円での信用取引の提供開始を発表した。これはビットコインを証拠金としてその5倍の日本円を借りて取引ができるようになるもの。これによって例えば日本円を持っていない海外トレーダーなどもcoincheckを利用してビットコインを購入することができる。 レジュプレスの発表によれば、数百万から数千万円規模で取引をしているビットコ…

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ビットコイン取引所「coincheck」を運営するレジュプレスは10月20日、日本円での信用取引の提供開始を発表した。これはビットコインを証拠金としてその5倍の日本円を借りて取引ができるようになるもの。これによって例えば日本円を持っていない海外トレーダーなどもcoincheckを利用してビットコインを購入することができる。

レジュプレスの発表によれば、数百万から数千万円規模で取引をしているビットコイントレーダーが2割ほど存在しており、中には年間の利益率で30%を稼ぎ出すトレーダーもいるという。coincheckの月間取引高は2015年7月に3.5億円となり、10月には4億円を超える見込み。

取引の8割は数百万円から数千万円を運用する2割のトレーダーによるものだそうだ。

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ビットコインの値動きについての話題は、ここ最近になってまた活発化してきている感がある。ビットコインに関する情報をまとめたブログメディア「Coindesk」によれば、ビットコイン価格は先日、2カ月来の260ドルを突破したそうだ。もちろんこの価格は最も最高値を記録した1000ドル越えの時から比べると落ち着いている感はあるが。

なお、coincheckが提供するレバレッジによる取引には十分な注意が必要だ。信用取引におけるレバレッジの倍率が高くなればなるほど、実際に投資した資金に比べて大きな取引ができるため、大きな利益が期待できる反面、当然、損失も同様に大きくなる。レジュプレスではマイナスに相場が動いた場合、顧客の損失拡大を防ぐ目的で強制的に決済する場合をサイト内に記載して注意を促している。

レジュプレス取締役の大塚雄介氏はリスクについてこのように補足してくれている。

「(レバレッジを使った取引については)リスクを理解した上で、ご利用いただくようにいています。あとは、弊社の方で常にユーザーの動きをリアルタイムでチェックしていて、証拠金維持率が80%を下回ると入金を求めるメールが送信されます。さらに証拠金維持率が50%を下回ると強制ロスカットとなり、全ての借りている資産が返却されます」(大塚氏)。

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シリーズ・ビットコイン:マウントゴックス事件から見えてくるビットコインの課題、を解説します。

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THE BRIDGEウェビナーはニュースや新しいトレンドを詳しく解説するウェブセミナーです。 ビットコインについては金融系テクノロジーの中でも最も可能性のあるプロダクトでありながら、日本で幅広く語られるシーンはまだそれほど多くはありません。そこで本ウェビナーでは数回に分けてビットコインの可能性、特にビジネスチャンスについて業界の動向や最新トレンドについて解説したいと思います。 初回は、不幸にも日本…

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Bitcoin Wallpaper (2560×1600) / jason_benjamin

THE BRIDGEウェビナーはニュースや新しいトレンドを詳しく解説するウェブセミナーです。

ビットコインについては金融系テクノロジーの中でも最も可能性のあるプロダクトでありながら、日本で幅広く語られるシーンはまだそれほど多くはありません。そこで本ウェビナーでは数回に分けてビットコインの可能性、特にビジネスチャンスについて業界の動向や最新トレンドについて解説したいと思います。

初回は、不幸にも日本でビットコインの名前を幅広く知らしめることになったマウントゴックスの事件ですが、先日また新たな報道で不正の実態が明らかになってきました。この話題から見えてくるビットコインの正しい課題と仕組みを、ビットコイン取引所「coincheck」のレジュプレス取締役、大塚雄介氏に解説して頂きます。

聞き手の平野
みなさんこんにちは。まずは大塚さんのご紹介から。
レジュプレスの大塚さん
こんにちは。レジュプレスの大塚です。現在、ビットコインの取引所「coincheck」を運営しております。
聞き手の平野
そもそもビットコインの取引所サービス分からない、というビギナーの方向けのウェビナーですので、簡単に取引所サービスの説明とcoincheckの最近のビジネス状況について教えていただけますか?
レジュプレスの大塚さん
はい、coincheckはビットコインを日本円に交換できるサービスで、ビットコインを買ったり、送金したり、支払いに使ったりすることができる取引所サービスとなります。
スクリーンショット 2015-09-28 23.35.55
資料提供:レジュプレス
レジュプレスの大塚さん
現在、取扱い高はこのような感じで伸びておりまして、月間の取引高は3億5000万円ほどになりました。
聞き手の平野
国内でもビットコインの関心度の高まりは感じられましたが、やはり利用される方も増えているんですね。
スクリーンショット 2015-09-28 23.42.54
資料提供:レジュプレス
聞き手の平野
ところでこのビットコイン、SUICAなどの電子マネーとの違いがイマイチ分からない方もいらっしゃるかもしれません。
レジュプレスの大塚さん
仮想通貨という点では同じですが、SUICAのような電子マネーと決定的に違うのは、発行元が存在しない、というところになるでしょうね。
聞き手の平野
例えば日本円だったら政府が発行してますが、それがない、ということですね。
レジュプレスの大塚さん
そうですね。例えば、海外転勤した時に、国を超えてお給料を支払う際、為替の影響でもらう金額が減ったりすることがありますが、究極的にはそういうことがなくなるテクノロジーでもあります。
聞き手の平野
ビジネスチャンスが多そうです。
レジュプレスの大塚さん
ただ今はまだ、ローカルで使う場合はその国の通貨を使った方が使いやすかったりするので、私たちのような実際の国で発行している通貨と交換する交換所が必要になるのです。
聞き手の平野
ありがとうございます。では、今回の本題ですが、日本でビットコインと言えば、このマウントゴックスの話題が取り上げられることが多いです。先日も日経新聞にこのような記事が出ておりました
レジュプレスの大塚さん
ビットコインの有用性ではなく、不正の方で知られることになったのは本当に残念なことですね。
聞き手の平野
ただこの件、実はイマイチ掴み切れてません。マウントゴックス社が不正をした、ということが問題なのか、ビットコインの仕組みに問題があったのか、どちらなのか。
レジュプレスの大塚さん
まず最初に実際に発生している事象と、報道されている情報を整理する必要がありますね。まず、この件が話題になった昨年2月の時の状況と比較するとこんな感じです。

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レジュプレスの大塚さん
日経の報道にもある通り、ポイントは外部からの攻撃だったと当初説明していたものが、実はその大半を社長が横領していたのではないか、という部分です。
聞き手の平野
非常にグレーですね。いっそのことなら全部横領してくれてたら分かりやすかったのですが。
レジュプレスの大塚さん
そうですね、この一部は本当に外部から攻撃を受けて流出した、ということでビットコインの安全性について議論が巻き起こったわけです。しかし、課題を整理してみると気がつくポイントが見えてくると思います。

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レジュプレスの大塚さん
そもそもビットコインというか、データの安全性について語る場合、不正コピーと不正アクセスの二つに分けて考えると分かりやすいかもしれません。
聞き手の平野
なるほど。
レジュプレスの大塚さん
前者は紙幣のコピーに似てる行為です。後者は銀行強盗ですね。インターネットというのはある意味誰でも自由にアクセスができる広場みたいなところです。そんなところに金の延べ棒をずらりと並べておいたら、どうなりますか?
聞き手の平野
あー、それは持っていっちゃいますね。
レジュプレスの大塚さん
今回発生したのはまさにそういうことなんです。銀行強盗されたからと言って金の延べ棒自体の価値は変わりませんよね。ただ、これまでの既存通貨というものは、銀行など、預ける場所や発行、管理する行政機関など仕組みが非常に整備されているわけです。
聞き手の平野
そこがまだゆるい、という。
レジュプレスの大塚さん
ゆるいというか、これまでは事業者が独自に試行錯誤していました。そこで今後、ビットコインの管理についていろいろな方法で安全性を高める方法が議論し、現在は行政と協議を重ねビットコイン業界で共通のルールを整備しています。何よりも大切なのはユーザーに安心してご利用いただけるルール整備ですね。

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レジュプレスの大塚さん
まず、物理的に強盗に合わないよう、インターネット上には多額のビットコインを置かない方法があります。コールドウォレットといわれるもので、いわゆる「ネットに接続されていない」オフラインでデータを管理する方法です。
聞き手の平野
数パーセントオンラインに残っているのは、オンラインでの取引に使う分ということですか?
レジュプレスの大塚さん
そうです。0%だとユーザーはリアルタイムにビットコインの送金・購入ができないため、ユーザーの利便性を考慮して最小限のリスクの範囲内で少額のビットコインをオンラインにおいています。
聞き手の平野
なるほど。
レジュプレスの大塚さん
それともう一つ取引所を運営する上で大切なことが、資金の管理を明確にする、ということです。
聞き手の平野
こんなの当たり前のようにやってると思ってたんですが、実際はなんのルールもなかったんですね。

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レジュプレスの大塚さん
法人として取締役会などの会議体でチェックすることももちろんですが、やはり取引事業者以外の第三者機関のチェックは必要になるでしょうね。
聞き手の平野
確か政府も金融庁などを監督省庁として指定するよう案を取りまとめているという報道もありました。
レジュプレスの大塚さん
事業者の登録や監督省庁への報告義務などの法整備が整えば、ユーザーはより安心して利用ができるようになると思います。
聞き手の平野
なるほど。よくわかりました。大塚さん、解説どうもありがとうございました。では、また次回。

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レジュプレスがビットコイントレーダー向けのサービス「coincheck tradeview」をリリース

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ビットコイン取引所「coincheck」を運営するレジュプレスが、ビットコイントレーダー向けのサービス「coincheck tradeview」を本日2015年6月10日にリリースした。 「coincheck tradeview」は、coincheckを利用するユーザの中でも、トレードを目的とした高額取引ユーザを対象としたサービス。現在、coincheck exchangeの月額取引額は3月に1億…

20150610100714

ビットコイン取引所「coincheck」を運営するレジュプレスが、ビットコイントレーダー向けのサービス「coincheck tradeview」を本日2015年6月10日にリリースした

「coincheck tradeview」は、coincheckを利用するユーザの中でも、トレードを目的とした高額取引ユーザを対象としたサービス。現在、coincheck exchangeの月額取引額は3月に1億円を突破して以来、いまでは1.6億円まで増加。高額取引ユーザの最大入金額は数千万円に及び、取引額の内80%がトレードを目的に100万円以上を入金しているユーザによる取引となっているという。

今回リリースした「coincheck tradeview」は、高額取引ユーザーがより取引しやすいUI(ユーザーインターフェイス)を提供しようというもの。UIをFXサービス等と同様にすることにより、既存のFXユーザがビットコイン取引に慣れることができるように配慮している。

「coincheck tradeview」を利用するにはいくつか条件をクリアする必要がある。まず、coincheckのアカウント登録が完了していること。加えて、「合計で25万円以上の日本円入金」「合計で20BTC以上のビットコイン入金」「これまでに25万円以上の取引を実施」のいずれかの条件を満たす必要がある。

今後、海外ビットコイン取引所の売買情報や、チャートのテクニカル分析機能なども追加予定となっている。

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