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実は日本よりキャッシュレス後進国、滞在でみえた「お金体験アップデートのチャンス」とは

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2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。 ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。 今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば…

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Photo by Ingo Joseph on Pexels.com

2019年は欧州発のフィンテック企業、特にチャレンジャーバンクが数多く登場しました。たとえば、約8分で新規口座開設が出来る「N26」のように、モバイルファーストを売りとするスタートアップが躍進した一年となりました。

ただ、N26の拠点でもあるドイツは日本と同じレベルでキャッシュ愛好家が多い国として知られています。

今年4月に経済産業省が2018年に公開した「キャッシュレスビジョン2019」によれば、日本のキャッシュレス決済比率は2015年時点で18.4%となっています。キャッシュレスの首位を独走する韓国が89.1%、その次を行く中国が60%と、日本社会のキャッシュレス比率が同じアジア圏でも大きく差が出ていることが分かります。

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キャッシュレスビジョン2019

ではドイツはというと、日本の更に下、キャッシュレス決済比率14.9%を記録し、現金至上主義な社会であることが示されています。

理由として、財務省のレポートにもあるように、同国の歴史的背景に由来する、キャッシュが持つ「匿名性」の影響が挙げられます。レポートでは、第二次世界大戦時に中央政府による市民の監視が影響しているのではと述べられています。

「ベルリンの壁が崩壊したのは1989年であり、30年余が経過したものの、東西分断の痕跡は現在のベルリンにも少なからず見て取れる。当然、都市を分断した「中央監視」に関連して刻まれた記憶と感情は消えておらず、匿名性の価値が、インターネットの時代に改めて想起されたとしても不思議ではないであろう」ー財務省発表、スウェーデンのキャッシュレス化・ドイツのキャッシュレス化(下)ドイツ編より引用

以上より、中央管理を避ける風潮が国民文化としてのキャッシュを好むカルチャーを作っている一つの大きな要因だと考えられます。例えばドイツ銀行が公開したデータのように、ドイツにおけるデビットカードの保有率が大変高い状態にあるのもその裏付けのひとつと言えます。

Captureさて、話をベルリン拠点のチャレンジャーバンク「N26」に戻しましょう。同社のユーザー数は2019年4月時点で約250万人(※)とBusiness Insider Intelligenceに報じられています。N26はドイツ拠点というだけで、EU圏の対応国に住所を持っていれば誰でも口座開設可能です。

※補足修正:記事初出時に25万人と誤記しておりました。正しくは250万人が引用元記事の情報です。ご指摘いただきありがとうございます。

ドイツの人口は2018年時点で約820万人。同社からユーザーの居住国は公開されていませんが、ドイツ人ユーザー数はそこまで多くないのではと感じています。というのも前述の通り、キャッシュを好む傾向から、キャッシュレス決済といったチャレンジャーバンクならではの価値提供が見込めないからです。

実際、筆者は昨年末にドイツ・フランクフルトに滞在していたのですが、到着するまではいくら現金を好むといえ、フランクフルトのような大都市であれば生活に困らない程度でクレジットカード決済可能だろう、そう思っていました。

しかし、たとえばローカルのコーヒーショップやレストランなどは基本入り口に大々的に「CASH ONLY」と貼られており、大通りを歩いていてもカード決済可能な店舗を探すのに一苦労といったレベルです。カード支払いがほとんどできない有様でした。

改めてドイツ銀行が公開したデータを見ると、2017年におけるドイツ人のキャッシュ利用率は全体の74.3%。次いでデビットカードが18.9%を占めており、クレジットカードはたったの1.6%しかありません。ここで着目すべきなのは2008年からの変動率の少なさでしょう。

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Payment behavior in Germany 2017

2008年においてキャッシュ利用率は全体の82.5%で、実際に年々下降してるとはいえ約10年間で8%ほどのみがキャッシュレスへ動くのみとなっており、これは非常に小さな割合だと言えます。つまり、ドイツにおいて「銀行」に求められているのは昔ながらといえる「お金の安全な保管」だけなのです。

極端な比較となりますが、UBSのデータによれば、中国では2010年時点での現金決済比率が全体の約65%を占めていたのが、2020年には約半分となる30%程度に収束するだろうといったレポートを算出しています。

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UBS

中国ではAlipayやWeChat PayなどのQR決済がこのトレンドの要因となっているのは明確です。ドイツでも多くのフィンテック・スタートアップが本拠地を置いてあることを考慮すれば、本来はキャッシュレスのムーブメントが起きていてもおかしくありません。しかし、現実はその逆でした。

キャッシュレスの壁「チップ文化」

ドイツが「匿名性」を理由にキャッシュを好んでいるのは事実でしょう。ただ、ドイツが国として世界のキャッシュレストレンドに感化されない要因は他にもありそうです。

ローカルカフェで働いている20代の男女バリスタに話を聞いてみたところ、揃って「金銭的に自立した職種として認められるためにキャッシュ(チップ)が必要なんだ」といった答えが返ってきました。ドイツ滞在で実際にカードで支払いをして気が付いたことは、クレジットカードのマシーンにそもそもチップを上乗せして会計するステップが用意されていません。

これはアメリカのようにクレジットカードを通したチップ付与であると店舗全体で総分配になる反面、キャッシュであればそのまま個人の収入へと繋がることを意味しています。

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こうした社会的問題とキャッシュレスを考えたとき、ふと思いついたのはコーヒースタートアップ「Bellwether Coffee」です。

<参考記事>

同スタートアップは、コーヒー購入者が直接コーヒー栽培農家に「投げ銭(チップと表現してもいいでしょう)」を送金できる焙煎機を開発し、途上国の違法児童労働問題の解消を目指しています。

ある意味では、キャッシュレスだからこそスムーズにエコシステムが形成されていると言えます。直接的に従業員へ現金をチップしたいという気持ちがあるならば、それをそのままデジタライズさせることも可能と考えます。

ということでドイツ滞在からみえた「キャッシュレス途上国」の課題を考えてみました。

現金で成り立っているチップ文化をわざわざ壊してまでデジタライズさせるためには、さらにクリティカルな価値提供が求められることは間違いありません。そういった意味でN26のようなフィンテック企業が、チップのような細かい体験を各国の文化に合わせてアップデートしていけば面白いことになるのではないでしょうか。

こういったキャッシュ至上主義国家におけるチャンレンジャーバンクには、お金にまつわる体験をアップデートする役割も期待されます。

今後もN26を始めとして欧州発のチャレンジャーバンクが勢力を増し、グローバルになっていくと思います。こうした流れを理解したうえで、フィンテック・ソリューションを開発できれば、日本でもお金に対する文化を根本的にアップデートしていけるのではないかなと思います。

MaaSで注目したい13のケーススタディー

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2018年、日本政府によって閣議決定された「未来投資戦略2018」。 同戦略では、インターネットの発展によって生じたあらゆるデータやAIを効率的に活用し、生活の最適化を推し進めていく考え「Society5.0」が語られています。具体的には、Society5.0の定義は次のようなものになります。 「サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立…

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Image Credit: Finnish Ministry of Transport &di Communications, 2016 

2018年、日本政府によって閣議決定された「未来投資戦略2018」。

同戦略では、インターネットの発展によって生じたあらゆるデータやAIを効率的に活用し、生活の最適化を推し進めていく考え「Society5.0」が語られています。具体的には、Society5.0の定義は次のようなものになります。

「サイバー空間とフィジカル(現実)空間を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)」- Society 5.0とは – 内閣府

Society5.0を目指していくうえで重要となるセクターは以下の5つに分解されます。

  1. フィンテック/金融分野
  2. モビリティー
  3. コーポレート・ガバナンス
  4. スマート公共サービス
  5. 次世代インフラ

最もイメージしやすいのはフィンテックの分野でしょう。QRコードによるモバイルペイメント合戦など、日本においても金融文脈から実際に手に触れる機会が年々増えてきています。

一方、“モビリティー”と聞いても、日本では具体的なイメージは湧かないのではないしょうか。

海外に目を向ければ、たとえばUberやLyftによるタクシー市場のP2Pマーケットプレイス化、LimeやJUMPなどによるドッグレス型電動スクーターが街に浸透し始め、目に見えた変化でトレンドを負いやすい環境にあると思います。

また、「自動運転」技術に関してもこれからのモビリティーを大きく先導していくのは間違いないでしょう。最大手ともいえるテスラは今年末にCybertruckを発表したことで話題になりましたが、2020年度からは自動運転の配車サービス「robotaxi」にも着手することが既に発表されています。

自動運転タクシーに関して言えば、Google発のWaymoが今年末にセーフティードライバー無しの実証実験へ着手し始めるなど、2020年がターニングポイントとなることが予想できます。

ただ、Society5.0を前提としたモビリティーサービスはライドシェア、スクーター、自動運転以外にも数多く存在し、大きなインパクトを社会にもたらす可能性を秘めています。

今回は2019年に筆者がピックアップしたスタートアップの中でも、2020年以降盛り上がるだろうと考える「MaaS × 〇〇」のエリアに取り組むスタートアップを振り返っていきたいと思います。

海外

1. Miles

参考記事:排気ガスを出さない「理由」を作るMilesーー環境と「移動に価値を付ける」そのアイデアとは

  • Miles」は環境問題とモビリティーを融合させたリワード型アプリケーションを提供。ユーザーは様々な移動手段の中で徒歩や自転車など、CO2削減に貢献するほどリワードとして「マイル(ポイント)」を還元率高く獲得することが可能。たとえば徒歩移動をした際は実際の距離の10倍、自転車であれば5倍、Uberであれば2倍のポイントを獲得できる。

Milesは移動手段を利用して、環境問題への寄与を上手にわかりやすく価値化できていると思います。同社では積極的に市町村と共同でCO2削減プロジェクトを立ち上げ、街を挙げて「移動」のあり方をユーザーに訴求しています。

移動に対するインセンティブ設計をどう施すかが最大の難点でしたが、環境問題の解決につながるMilesのサービスを市町村にプログラムとして提供し、補助金として資金を得ることでエコシステムを作り出そうとしています。

2. Swiftly

参考記事:街の渋滞をビッグデータで解決、公共交通機関向けMaaS「Swiftly」が1000万ドル調達

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  • Swiftly」はバスや電車などの公共交通機関向けにMaaSプラットフォームを提供。位置情報ビッグデータを利用し、渋滞改善に対するルート改善策を企業・団体へ提供する。

Swiftlyは個人の「位置情報」に目を付け、街の流れを根本的に改善することを目指しています。特筆すべき点は、ロケーションデータを分析・可視化し、なぜ特定の場所で渋滞が起きているのかを探れる点にあるでしょう。

たとえば同社のプラットフォームを利用し、ある公共交通機関の停車駅と信号の位置が効率よく配列されていないことから渋滞が起きていることを突き止め、実際に解消させることも可能です。

3. Lilium

参考記事:2025年に空飛ぶタクシー実現目指す「Lilium」が描く“街と大自然を20分でつなぐ”生活

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  • Lilium」は飛行型で電気自動運転車の開発・研究を実施。いわゆる「空飛ぶタクシー」を開発する同社は価格帯を重要視しており、誰でも利用できる料金設定で2025年を目途に商用利用を目指す。

空飛ぶタクシーの最大の魅力は、都市問題・人口集中問題解決へ向けたソリューションを期待できる点にあります。同社CEOの発言にもある様に、低価格な空飛ぶタクシーが当たり前となれば、森に囲まれた家を持ちながら都会で働くことが実現できます。また、新たな交通手段が増えることで都心で深刻化する渋滞問題の解消も期待できるでしょう。

空飛ぶタクシーはUberもUberAirプロジェクトで実証実験段階に入るなど、市場全体では5年を目途に実用段階へ入る雰囲気を見せています。2025年ごろには今の私たちがUberを使うような感覚で(金額的にも)空を移動手段に利用できるのも夢でないかもしれません。

4. Blackbird

参考記事:プライベートジェットを民主化するBlackBird、「空のシェアエコ」はどのような経済圏を生み出すか

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  • BlackBird」はプライベートジェットやパイロットをユーザーとマッチングさせ、航空機のシェアリングプラットフォームを提供。短中距離の移動手段に特化しており、低価格かつ短時間の空移動の体験の実現を目指している。

BlackBirdも空の移動に目を付けたスタートアップです。参考記事のタイトルにもある様に、プライベートジェットの民主化を図るため「空のシェアエコ」の概念を作り出した先駆けと言えます。たとえばアメリカのように、距離としてはそこまで遠くないが、山越えがあり車だと時間がどうしてもかかってしまう際の、最適な移動ソリューションとなる、といった具合です。

5. Aero

参考記事:オンデマンドプライベートジェット「Aero」が1,600万ドル調達ーーBlackJetの失敗を教訓に、空路のシェアエコ再挑戦

  • Aero」はミレニアル世代やジェネレーションZ世代をターゲットとしたオンデマンド型プライベートジェットのマッチングプラットフォームを提供。同社は飛行機を管理せず、プライベートジェット運用企業とパートナシップを組む。利用者は大手エアライン利用者に使われる空港ではなく、プライベート空港から飛行機に搭乗する。

Aeroは一見上述したBlackBirdと類似しています。しかし、BlackBirdでは移動がメインのため航空機もヘリコプター型に近いものが多いですが、Aeroでは私たちがイメージする通りの「プライベートジェット」を提供しています。

Blackbirdが2〜4人ほどの航空機であるのに対し、Aeroでは飛行機型で数十人搭乗できる設計となっています。インテリアもBlackBirdが簡易的であるのに対し、Aeroでは内装を重視し「空の移動+体験」な空間を作り出していると言えます。

価格帯はカリフォルニア州オークランドから、コロラド州テルライドまで2時間のフライトを予約した場合一人当たり約900ドルとなっており、通常フライト価格の3〜4倍となってます。

国内

1. Whill

参考記事:WHILLが仕掛ける「歩道版Uber」、50億円を調達して新たなMaaSビジネスを開始へ

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  • Whill」は高齢者や障害を持った、移動に問題を抱える層をターゲットとしたモビリティー製品を提供。年齢や障害を理由に「移動」が制限されない世の中を目指す。

Whillでは電動車いすを開発します。加えて、MaaSプラットフォームとして公共交通機関とタッグを組み、利用者がシームレスな移動を経験できる仕組みを作り上げているのが特徴的といえます。同社HPでは、MaaSプラットフォームとのコラボレーション先として病院、空港、ミュージアム、ショッピングモール、歩道(サイドウォーク)、テーマパークを挙げており実用化が期待されています。

2. LUUP

参考記事:人口減少時代を「移動」で救え!C2Cサービスの移動インフラを目指す「LUUP」ーー電動キックボードのシェアリング事業で5自治体が連携

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  • LUUP」は日本で電動キックボードのシェアリングサービスを展開。2019年末には、沖縄のリゾート施設にて初の実証実験を開始し、国内マイクロモビリティーをリードしている。

電動キックボードの規制が未だ厳しい国内市場です。LUUPは着実に実証実験の回数を重ね、自治体や観光に目を付けて同社プロダクトの浸透を進めています。マイクロモビリティーに関する国内動向を追う上で欠かせないスタートアップであることは間違いないでしょう。

3. Maas Tech Japan

参考記事:Beyond MaaSを見据えた「理想的な移動社会」への挑戦ーービジネス効率化の旗手たち/MasS Tech Japan代表取締役CEO 日高 洋祐氏

  • MaaS Tech Japan」は、MaaSに関わるデータプラットフォームを各公共交通機関や企業に提供する。経済産業省・国土交通省が進めるスマートモビリティチャレンジにおける実証実験に参加するなど数多くのPoCを進めている。

MaaS Tech Japanでは、総合MaaSソリューションを提供するため、数多くの実証実験からビッグデータを収集・解析している段階にあります。日本においては、MaaSのビッグデータを収集解析する企業は耳にすることが少なく、エンタープライズとMaaSスタートアップの貴重な架け橋になることを目指しています。

4. Carstay

参考記事:新進気鋭の起業家が大物キャピタリストとアイデアを磨きあげる合宿イベント「Incubate Camp 12th」が開催

  • Carstay」はバンライフ実現のためのバンシェアプラットフォームを提供。新しい移動の形を宿泊と結びつけている。インバウンド観光客が増える中で大きな問題となっている宿不足の問題を、移動可能な宿としてバンを共有し、車中泊体験の提供で解決しようとするスタートアップ。

モビリティーとトラベルを繋ぎ合わせる比較的珍しいスタートアップです。移動の概念を宿泊の観点を盛り込むことで根本的に変えることを目指しています。同社が参入する領域はラストワンマイルのようにMaaSにとって重要なセクターとなると思います。

番外編

JR東日本

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JR東日本」はモビリティー変革コンソーシアムを結成するなど、主体的に移動の新たなコンセプト構築に取り組んでいます。身近な取り組みでいえば、朝の通勤時間帯の混雑を緩和する対策として有楽町線での「S-Train」の導入や、SUICAを中心としたモビリティーとその他観光業との融合などが挙げられます。

小田急電鉄

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小田急電鉄」では中期長期計画に「モビリティ × 安心・快適」とした施策を挙げるなど、JR東日本と同様にMaaSに取り組んでいます。

MaaSの先駆けと言えるフィンランド・ヘルシンキにてWhimを運営するMaaS Globalともデータの連携やサービスのパートナシップを結んだことも今年10月には発表しました。小田急は通勤通学に多用されていますが、箱根のように東京から少し離れた観光地へアクセスす手段も提供します。そのため、外国人観光客とMaaSを組み合わせた事業も今後オリンピックを機に増えていくと考えます。

トヨタ自動車

多様な仕様のe-Palette Concept
TOYOTA

「TOYOTA」は言わずと知れたモビリティー企業ですが、自動運転の発展のためにMaaS文脈は不可欠と捉え研究開発を進めています。昨日のCESでは大きな発表もありました。

<参考記事>

昨年には、e-Palette Conceptを発表し、自動運転×MaaSをトヨタなりに提示しUberとパートナシップを結んでいます。また、2019年にはソフトバンクとの共同出資にて新会社「MONET Technologies」を設立し、人の流れや人口分布、交通渋滞や車両の走行ログなどを統合的に絡めたデータプラットフォームを活用していくことを公開しています。

MOBI (Mobility Open Blockchain Initiative)

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MOBI」はブロックチェーンをMaaSで活用することを目指し設立した団体です。メンバーには既存モビリティー企業であるHONDAやFord、GMなどが参加し、IBMやアクセンチュアその他ブロックチェーンスタートアップ企業がコラボレーション可能な環境となっています。

なかでもV2X(Vehicle to Everything)文脈とブロックチェーンをうまく掛け合わせ、ビッグデータルートからモビリティー問題解決を目指すMaaSプラットフォームとは一線を画し、MaaSソリューションの最先鋒となると考えています。

旅のストーリーが個人を強くする時代

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トラベル業界の2019年を振り返ると、大きく分けて2つの領域に資金が集まった印象です。1つはオンライン・トラベルエージェンシー(OTA: Online Travel Agency)市場。 なかでも今年はソフトバンクビジョンファンドによる「GetYourGuide」や「Klook」への連続大型投資など、孫正義氏が掲げる「群戦略」の一つにトラベルという領域が入っていることが証明された年でもありました。…

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Photo by Vojta Kovařík on Pexels.com

トラベル業界の2019年を振り返ると、大きく分けて2つの領域に資金が集まった印象です。1つはオンライン・トラベルエージェンシー(OTA: Online Travel Agency)市場。

なかでも今年はソフトバンクビジョンファンドによる「GetYourGuide」や「Klook」への連続大型投資など、孫正義氏が掲げる「群戦略」の一つにトラベルという領域が入っていることが証明された年でもありました。

また、OTAに対してサービスを提供する市場も大きく伸びた印象です。「ダイナミックプライシング」はバズワードとなりました。AIや機械学習を活用してOTA事業者の顧客データのパーソナライズ化を促進。各ユーザーに対してユニークな価格提案やサービス内容を設定できるといった内容です。同領域では、ピーターティール氏が投資する「FLYR」が市場をけん引していると思います。

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2つ目はAirbnbを筆頭とする民泊市場。こちらもまた、ソフトバンクビジョンファンドが新興OYOに投資するなど「〇〇版Airbnb」が数多く台頭し始めました。

まず、ビジネス向け旅行者に特化した民泊プラットフォーム「2nd Address」、ハイエンドな物件のみをリスティングする「Sonder」、一室丸ごと貸し出し&アーキテクチャーデザイナーによる部屋のデザイン性を売りとする「Lyric」が〇〇版Airbnbや、Airbnbの競合として頭角を現しています。(*LyricはAirbnbに投資されています。)

とはいえ、民泊市場においてAirbnbの絶対的王者感は否めません。たとえば同社ではビジネス向けに「Airbnb for Business」を提供、ハイエンド向けには「Airbnb Plus」と称しブランドサービス提供を始めています。

bedroom door entrance guest room
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Airbnbがリードするトラベル市場の中でユニークな動向を掴むには、Airbnbと一線を画している民泊スタートアップの存在を考えてみるとよいかもしれません。

たとえば、新築マンションを民泊化する「WhyHotel」、キャンプ場版Airbnb「Hipcamp」、ミレニアル世代をターゲットに旅行中のみ自身の部屋を民泊化できる「Leavy.co」などが挙げられます。彼らは単なる民泊ではなく、あらゆるトレンドを織り交ぜた市場戦略を採用しています。2020年以降、こうした特定コンセプト型民泊事業者が、ユニコーンへ近づく可能性は大いに考えられるでしょう。

ここまで上げた2つの市場領域は既に成熟しています。また、事例に挙げた企業らを代表として、思い立ったらすぐに旅行に出かけられる、旅行に出かけるまでの壁をなくすサービスを確立させています。

Airbnbは、宿泊地選定にかける時間・費用の短縮化、前述のLeavy.coであれば、旅の資金を半自動的にリアルタイムで生み出せる点で貢献していると言えるでしょう。このように、今後も全体的なサービス・クオリティーは上昇を遂げていくことが予想できます。

woman sharing her presentation with her colleagues
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さて、「ギグエコノミー」から「パッションエコノミー」へ、トレンドが移り変わっている点も見逃せません。個々人のスキルを活かして、いつもとは違った旅行体験を提供する経済圏に注目が集まっていくと感じます。

特別な旅行体験を提供するには「ストーリー」が重要になってきます。Hotspring代表取締役の有川鴻哉さんが自身の新サービスについてnoteで語っていたように、“旅行とはストーリー”であって、そのストーリーを旅行者同士が享受しあえる世界観がやってくるはずです。

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有川鴻哉さんのnote

ただ、ストーリーをうまく表現する、パッションエコノミー文脈で活躍するプラットフォームやサービスは、未だ誕生していません。しかし先行事例は登場しています。たとえば、P2P型で旅人と旅人をマッチングさせ、旅人同士ならではの視点でホテルのブッキングを代行する「TRVL」が挙げられます。

同社は、TripAdvisorにコメントを長文でつけている旅行者「Travel Pro」から直接アドバイスをもらいながらホテルを決めることが出来るサービスを展開。Travel Proは、プラットフォーム上で予約代行をすることでコミッションフィーがもらえるため、自身の経験・スキルを活かして稼げるパッションエコノミーを端的に表現しているサービスと言えるでしょう。

SNS性も持ち合わせている点も特徴で、今後ホテルブッキングに留まらず、スケジュールの立案や秘境フォトスポットなど、Travel Proだからこそ独自に提供できる旅行パッケージを作れるサービスにまで成長できると感じました。

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「旅人」という経歴も徐々に認知されるものになってきています。

日本ではTABIPPOが旅のエキスパートに特化した就職転職エージェント「旅人採用」を運営しています。今までFacebookやLinkedInの経歴欄は大学や職業、留学経験などが一般的でしたが、これからは「旅」における経験から自身の価値を表現することも可能になります。

こうした文脈こそ、「旅 × パッションエコノミー」を体現したものだと思います。旅行経験を単発で終わらせず、人生の中心に据え置き、キャリアに活かす流れは理にかなっています。

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仮想地球を提唱するEXA

将来的にブロックチェーンの考えを取り入れることで、新たなビジネスモデルも誕生するかもしれません。

たとえば、ブロックチェーンと位置情報を組み合わせ、旅行者が特定の場所・日時に立っていたことを証明するプラットフォームを成立できれば、「旅人版・LinkedIn」が可能になります。実際、ロケーションとブロックチェーンを組み合わせた例でいえば、メタップス創業者の佐藤航陽さんが個人で取り組まれている「EXA」がその例の一つでしょう。

同プロジェクトでは、現実世界の経済発展度とは真逆の「地球」を作り出しています。その「地球」を動き回り、経済発展度が低い箇所であればあるほど、トークン発掘量が多いなど、実際に移動する価値を作り出せていることが特徴です。

筆者は国外旅行を頻繁にしている視点から、EXAのように移動した事実を上手く価値表現できる仕組みには魅力を感じるのです。マイレージのような感覚でしょうか。

筆者がなぜ移動への価値にこだわるかというと、2016年7月6日にリリースされたアプリ「PokemonGo」が大いに関係しています。リリース当時、私が生活していたアメリカ・シアトルでも大きな話題となり、近所の公園には連日多くの人があつまり警察も出動するなどお祭り騒ぎでした。その時、人は根本的に移動することを好み、熱中するものなんだと肌で感じました。人の移動から価値表現をどう生み出すかを考えるきっかけとなりました。

もちろん今でも、YouTubeに動画を公開したり、ブログを書いたり、インスタ映え写真をアップロードするなど、旅行した価値を表現する方法はたくさんあります。しかし、従来のツールは単調なものになりやすい印象です。「旅 × パッションエコノミー」が到来し、旅が人生の中心の一つとなった時代には物足りなく感じるのではと思っています。ブロックチェーンを活用した、新たな価値創出に期待感を持っています。

ということで、2020年からのトラベル市場を考えると、今回説明してきたように、ブロックチェーンとの組み合わせが価値を表現するという意味ではベストだと考えています。「旅 × パッションエコノミー」をヒントに、もっと旅が楽しめる日がやってくるのを心待ちにしています。

ギリシャにみる、民泊が引き起こす経済格差とその実情

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ピックアップ:Flexible Apartment Rental Startup Blueground Raises $50M Series B ニュースサマリー:短中期アパートメント賃貸サービス「Blueground」は23日、シリーズBにて5,000万ドルの資金調達を実施したことを発表した。リード投資家としてWestCapとPrime Venturesが参加した。同社は2013年にギリシャ・ア…

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ピックアップ:Flexible Apartment Rental Startup Blueground Raises $50M Series B

ニュースサマリー:短中期アパートメント賃貸サービス「Blueground」は23日、シリーズBにて5,000万ドルの資金調達を実施したことを発表した。リード投資家としてWestCapとPrime Venturesが参加した。同社は2013年にギリシャ・アテネで創業。1か月から最長5年までの短中期アパート滞在仲介サービスを提供している。8か月前に実施したシリーズAでは2,000万ドルを調達したばかりである。

過去3年間で売上を3倍に伸ばしており、現在は世界9都市(アテネ、ボストン、シカゴ、ドバイ、イスタンブール、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコ、ワシントンD.C.)で1,700件以上の物件を掲載する。

話題のポイント:短期宿泊サービスといえば、今年ユニコーン入りを果たした「Sonder」やAirbnbが出資する「Lyric」が思い浮かびます。Bluegroundのコンセプトやサービス内容も、SonderやLyricと限りなく近いといっていいでしょう。

<参考記事>

一方、民泊が増えることで現地の人にマイナスな影響を与えるリスクがあることも理解しておく必要がありそうです。これは筆者のギリシャ出身の友人から聞いた話です。

肌感覚ですが、ギリシャでは昔とは比べ物にならないほど軽犯罪が増えていると感じています。Airbnbを筆頭に民泊が街中で目立ってくるのと比例して、軽犯罪率や家賃相場が上昇していたのを感じました。

ギリシャはご存知の通り、この10年近くを債務危機と隣合わせで過ごしている国です。

友人が指摘していた軽犯罪率推移は、実際は経済危機を乗り越えてから下降傾向にあるという結果もあるようなので、あくまで数字では読み取れない現地の人ならではの生活視点だといえます。ただ、家賃相場についてはインデックスを見ると、以下のように2017年を皮切りに上昇し続けていることが分かります。

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このグラフは実際の不動産価格を年間の家賃で割ったものです。そのため、上昇すればするほど家賃価格が高騰していることが表されています。国の経済が回復を遂げていれば、不動産価格が全体的に上昇することも頷けます。では実際のところ国民の生活水準は向上しているのでしょうか。ギリシャ国民の所得推移を見てみましょう。

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Image Credit: OECD

2009年から始まった経済危機以降、国民の年間収入は下降し続けており、2018年では2008年比で30%ほど減少しています。つまり家賃が上場するのと反比例して、収入が下落傾向にあることが分かりました。金銭的余裕がなくなっていることから生活水準が一段と厳しくなっていることが予想されます。

それではなぜ家賃だけが上昇を続けているのでしょうか。仮説の1つに民泊市場の成長が挙げられます。ギリシャは昔から観光地として人気を博してきた土地です。そのため、観光者は絶えず訪れており、BluegroundやAirbnbなどのサービス需要は着々と上昇してきたのです。こうした民泊市場の登場により、経済危機以降も継続して家賃が上がってきたと考えられます。

当たり前ですが、家主は家賃収入が高い方がよいわけです。

しかし、ここで問題となるのが現地の生活水準とのギャップです。

一見、観光客が多く訪れることは好経済循環をもたらす良いシグナルに見えますが、国民にとっては生活価格が観光客をベースとした設定になる懸念が出てきます。たとえば不動産オーナーが収入の低い国民を基準とするよりも、短期・中期の滞在者向けに価格設定をした方が圧倒的に儲かると考え、家賃相場を押し上げる傾向が挙げられます。これは先に紹介した家賃インデックスからも想像ができるでしょう。

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先のグラフにある通り、ギリシャの平均年間所得は2017年において約1万7000ユーロ(約200万円)程度です。一方、家賃市場平均をBluegroundのリスティングを参考に見てみると相場は1,400ユーロほど。同額で1年間住むとすると、年間1万6800ユーロを家賃に消費しなくてはならず、それだけで平均所得近くまで到達してしまいます。これでは現地の人は借りられません。

このように、観光地として認識されてしまった土地ではお金をたくさん落とす客が増えるのと比例して、家賃相場を代表とする生活水準にインフレが起こってしまい、いつまで経っても収束を見せない構図ができあがってしまっている点が指摘できます。

ギリシャ経済とAirbnbの関係性について取り上げたForbesの記事でも、Airbnbがギリシャにおいて職を作り出し、新たな収入源を生み出したことは明らかにポジティブな影響でしょう。

しかしこのポジティブな面、つまりサービス提供側からの声しか聞き入れず終わっている場合が多々あります。米国でSonderがユニコーン入りしたように、民泊の需要性が市場にあることも間違いありませんが、経済の悪循環の可能性も理解しておく必要もあるはずです。

学校名と成績でクレカ発行、「Deserve」が示す信用データの価値と市場

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ピックアップ:Goldman Sachs leads $50M round for credit card platform Deserve ニュースサマリー:クレジットカード・スタートアップ「Deserve」は4日、シリーズCにて5,000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはゴールドマンサックスが参加している。また、既存投資家のSallie Mae、Accel、Aspect V…

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ピックアップ:Goldman Sachs leads $50M round for credit card platform Deserve

ニュースサマリー:クレジットカード・スタートアップ「Deserve」は4日、シリーズCにて5,000万ドルの資金調達を実施したと発表した。リード投資家にはゴールドマンサックスが参加している。また、既存投資家のSallie Mae、Accel、Aspect Ventures、Pelion Ventures Partners and Mission Holdingsも同ラウンドに参加している。

同社は米国における若者、特にジェネレーションZ世代を対象にクレジットカードを提供するCard as a Service(CaaS)を謳うFinTechスタートアップ。カードの申請にSSN(ソーシャルセキュリティーナンバー)は必要なく、対象者の学業や就業先で審査を実行するのが特徴だ。また、クラウドベースでカード管理のプラットフォームも提供している。法人・大学機関向けにもサービス提供を開始している。

話題のポイント:Deserveでは、カードの対象者を「Anyone」としており、この範囲に「留学生(外国人)」も含まれていることは特筆すべきでしょう。アメリカにおける日本人留学生にとって最大の難関は、SSNなしにクレジットカードが作れないことにありました。

同社へのカード申請は上述通りSSNを必要とせず、所属している学校やそれに応じた成績などが「クレジット(信用)」として評価される仕組みを取っています。

米国においてクレジットカード発行の信用力「クレジットスコア」は非常に重要視され、たとえば自宅の契約をする際やスマホ本体の分割払いなども、クレジットスコアに問題がないことが大前提となっています。(最終的にクレジットスコアはSSNに紐づく)

しかし、そもそも留学生は基本的に労働による収入と関りがないためSSNは提供されません。そのため、クレジットスコアを積み立てることが根本的にできず、クレジットカードを作れないといった悪循環の存在する市場でした。

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Image Credit: TransUnion

TranUnionが公開したジェネレーションZ世代におけるクレジットカードやローンの支払い残高推移を現したデータによれば、世代が上がるほどクレジットカード市場が大きく成長を遂げているとしています。当然ですが働き手世代になればカード出費が増えることを意味します。

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加えて同データでは、2022年にクレジットカードを保有するジェネレーションZ世代は約4,450万人に達し、2019年現在の3150万ドルからYoYで29%上昇すると予想しています。こういった点から、Z世代がクレジット市場をこれから率いていくのは容易に想像できます。Derserveはまさに既存カード会社が手をつけられない有望市場を先んじて寡占する戦略に出たわけです。

しばしばクレジットカードの枠組みで「エントリー向け(初心者向け)」があり、大体は特に特典・特徴がないカードといったところです。ただ、Deserveが提供するカードはそれとは一線を画しています。

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Image Credit: Deserve

上図はDeserveが提供する学生向けの「Deserve EDU」と一般向けの「Deserve PRO」の機能例です。学生プランはアマゾンプライム学生会員を無料で1年利用でき、キャッシュバックが1%あるなど学生ならではの特典を用意しています。PROプランではプライオリティーパスが付帯されキャッシュバックも旅行関連であれば3%までと、年会費無料・エントリー向けとしては十分すぎる機能を提供していることが分かります。

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Image Credit: Deserve

カード応募までのステップがシンプルに抑えられていることも同社の特徴です。縦に長い画面に情報を入れる必要はなく、たった3回の画面遷移で終了です。最初は、学生か就労者orその他の選択をし、その後の画面でメールアドレス、名前、電話番号、住所を入力します。

その後はおすすめのカードプランを提示され、再度基本情報を入力すれば申請は完了します。下図のように、SSN入力欄の代わりに学生であれば学校名と専攻を入力する枠が設けられています。

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Image Credit: Deserve

留学生にとって米国ドル建てのカードを保有することはとても価値があるといえます。私も今、まさに米国の大学に在籍しているのですが、一般的な4年制大学であれば、1クオーターにかかる学費は約150万円ほどです。

最近では大学側が国際送金スタートアップ「TransferWise」を含めたあらゆる支払い方法を用意してくれている場合が多いです。非常に無駄が多いのですが、それでも数百万円に渡る金額をドルベース以外のカードで支払うというのは避けられないことでした。

しかしDeserveがあれば、私のような留学生でもクレジット(信用)を効率的に貯めることができるようになる、というわけです。

Deserveは決して留学生向けというわけでなく、対象者はアメリカ人を含む「Anyone」で、特にジェネレーションZ世代です。1995年以降生まれの彼らが、これから18歳を超えて所得をしっかりと持つクレジットカード所有者へと生まれ変わっていきます。クレジットカードにおける「最初の一歩」という切り口を改めて再考させてくれる案件ではないでしょうか。